JP2000306516A - プラズマディスプレイパネル及び電子装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及び電子装置

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JP2000306516A
JP2000306516A JP2000038166A JP2000038166A JP2000306516A JP 2000306516 A JP2000306516 A JP 2000306516A JP 2000038166 A JP2000038166 A JP 2000038166A JP 2000038166 A JP2000038166 A JP 2000038166A JP 2000306516 A JP2000306516 A JP 2000306516A
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Nobuyuki Ushifusa
信之 牛房
Fusaji Shoji
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  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パネルの高輝度化,高発光効率化及び低EM
I化を実現する。 【解決手段】 背面基板4上に、アドレス電極15と表
示電極18,19とが交差して設けられ、表示セル2を
規定する隔壁24としてのメタル隔壁5がメタルシート
5a,5b1,5b2の積層構造とする。表示セル2内の
背面基板4側がメタルシート5b1,5b2による仕切壁
25で仕切られ、これら隔壁5や仕切り壁25に蛍光体
層23が、前面基板3に蛍光体層12が夫々設けられて
いる。前面基板3側には、全表示セル2に共通の平面電
極10が設けられている。この構成により、メタル隔壁
5の隔壁24の部分と仕切り壁25と前面基板3の透明
電極とで表示電極18,19間の放電路26が非常に長
いものとなり、陽光柱形成時の荷電粒子の隔壁拡散が抑
制されて放電効率が最大化し、パネルの輝度,発光効率
が向上する。これと同時に、平面電極10が不要輻射の
シ−ルド作用をなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理端末や平
面型,壁掛けテレビなどに用いられるプラズマディスプ
レイパネルや電子装置に係り、特に、発光効率を大幅に
向上(高輝度化と低消費電力化の実現)し、かつ低EM
I化(不要電磁輻射の低減)を実現可能としたプラズマ
ディスプレイパネルや電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプラズマディスプレイパネルとし
ては、特開平5ー190099号公報に見られるよう
に、2種類の表示電極が前面基板側の同一面内に配置さ
れ、これら表示電極として透明電極を用いる反射型面放
電方式の3電極構造が主流であり、プラズマディスプレ
イパネル内部(以下、パネル内部という)にグランド電
極(接地電極)がない、あるいはグランド電極を設けな
いことを特徴とするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のプラ
ズマディスプレイパネルでは、同じ前面基板に近接して
設けられる2つの表示電極間で放電を行なわせるもので
あるため、充分な発光効率や輝度を得ることができな
い。これらを高めるためには、電極の駆動電流を大きく
しなければならず、大きな消費電力を必要として効率の
良い駆動が行なわれるとはいえるものではなかった。
【0004】また、グランドを充分に行なうことができ
ないため、パネル内部の放電動作が不安定となり、この
ため、周囲の駆動回路などに悪影響を及ぼす不要電磁輻
射が発生するという問題もあった。
【0005】本発明の目的は、かかる問題を解消し、発
光効率を高め、高い輝度を得ることができるようにした
プラズマディスプレイパネル及び電子装置を提供するこ
とにある。
【0006】本発明の他の目的は、消費電力を低減し、
不要電磁輻射を抑制して環境に優しい低コストのプラズ
マディスプレイパネル及び電子装置を提供することであ
る。
【0007】また、限られたセルサイズの中で長ギャッ
プを形成するには、折り曲げ形状(逆U字型)をもつ放
電路を形成することが有効であるが、メタル隔壁を用い
たプラズマデスプレイパネルの場合、その折り曲げ形状
(逆U字型)をもつ放電路を如何に加工して形成するか
が課題であった。
【0008】また、メタル隔壁の絶縁被膜として用いる
ガラス被膜は、ガラス粉末を電着法等各種プロセスで金
属板に塗布し焼き付けて形成されるが、内部にピンホー
ルが発生しやすく、かつ電界集中の起きやすい隔壁の角
部で被膜厚さが薄くなるという性質をもつため、ガラス
被膜は膜質、膜厚の信頼度に問題を残していた。ガラス
に代わる被膜として熱膨張係数を考慮すると、酸化アル
ミ(Al2O3)等の酸化物セラミックスの被膜がある
が、これらは、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーテイング等を用いて形成されるため、一定の膜厚を得
るのにスループットに問題が残る。
【0009】本発明の他の目的は、折り曲げ形状(逆U
字型)をもつ放電路を容易に形成可能なメタル隔壁を用
いたプラズマデスプレイパネルを提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、耐電圧特性を
確保できる絶縁皮膜を効率よく形成したメタル隔壁とそ
れを用いたプラズマデスプレイパネルを提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、陽光柱を形成
したグロ−放電を安定かつ効率良く維持するための基本
原理に基づくものである。現在、本発明者等は、上記の
課題を解決するための手段として、以下に述べる基本原
理を基に、パネル・セル内部にグランドを形成する構造
を用いて陽光柱を形成させるグロ−放電を用いたAC形
プラズマディスプレイパネルの研究,開発を行なってい
る。
【0012】図17はかかるプラズマディスプレイパネ
ルの表示セル部分を示す断面図である。
【0013】同図において、プラズマディスプレイパネ
ル1では、駆動回路系に接続された電極を有する前面基
板3,背面基板4と、これらに挟まれて表面が絶縁膜2
2で覆われかつその側面が蛍光体23で塗布されたメタ
ル隔壁5とにより周囲が囲まれた表示セル2が複数個形
成されている。前面基板3には、1つの平面電極が複数
個の表示セル2の共通表示電極10として形成されてお
り、背面基板4には、各表示セル毎に、ライン状電極か
らなる表示電極17とアドレス電極15とが互いに交差
して設けられ、これら電極17,15の交差部と上記共
通表示電極10とを対向させた対向表示電極構造をなし
ている。
【0014】この構造によると、陽光柱の形成を安定か
つ効率良く実現することができ、また、構造上表示セル
2の開口率と蛍光体23の塗布面積を大幅に増加させる
ことができたので、従来のAC型の構造に比べて、高発
光効率化と高輝度化を同時に実現できるものであった。
複数個の表示セル2の共通表示電極10として、1つの
平面電極の代わりに複数のライン状電極からなる表示電
極とすることもでき、かかる表示電極と背面基板4での
表示電極17とを互いに平行かつ対称に形成することに
より、表示発光放電を安定化する場合もある。
【0015】以上の構成の動作原理は、グロ−放電の維
持条件である陰極暗部の高電界領域と陽光柱の等電位領
域とを同時に形成させ、かつメタル隔壁5の表面誘電体
層22に壁電圧Vw(壁電荷Qw=Cw・Vw)を発生
させることにより、プラズマを効率良く形成し、セルサ
イズの減少に伴う荷電粒子の隔壁拡散(エネルギ−損
失)の増加を抑制させるものである。これにより、輝度
飽和(紫外線飽和)が発生しない低い電流密度でも放電
を安定に維持できるため、陰極線管並みの性能が得られ
ている。
【0016】また、上記構成の基本動作は、まず、対向
表示電極10,17間に表面を絶縁した高アスペクト比
形状のメタル隔壁5を配置し、このメタル隔壁5にアノ
−ド電極と等しい表示電圧(パルス電圧)を印加するこ
とにより、陽光柱の等電位領域を形成する。これと同時
に、メタル隔壁5とカソ−ド電極との間のギャップ部
(陰極暗部の近傍)には、印加した表示電圧(パルス電
圧)のほとんどが加わるため、高電界領域が形成され
る。
【0017】具体的には、表示発光放電時にカソ−ド電
極のみに負のパルス電圧を与え、メタル隔壁5とアノ−
ド電極とをグランド接地とすることにより、対向する表
示電極10,17が互いにアノ−ド電極とカソ−ド電極
とで入れ替わっても、メタル隔壁5をアノ−ド電極、つ
まりグランド接地に維持できる。この動作条件の基で
は、メタル隔壁5をグランド(直流バイアス電位)に接
続できるため、パネル・セル内部にグランドが配置され
る構造が形成され、メタル隔壁5がグランドプレ−ン
(グランド電極)となる。
【0018】本発明は、以上の動作原理及び条件を基
に、(1)発光効率,輝度を向上させるため、表示電極
間の放電効率と可視光取り出し効率を大幅に増加させ、
(2)これと同時に、不要電磁輻射(EMI)を抑制す
るため、パネル前面の電極構造によりシ−ルドする構造
を提供するものである。
【0019】上記(1)を実現するために、本発明は、
2つの表示電極を背面基板側に設け、かつこれら2つの
表示電極間に新たな中間電極、あるいはメタル隔壁から
なる仕切部を設けることにより、表示電極間に荷電粒子
の隔壁拡散を抑制した長ギャップ長を形成するものであ
る。かかる中間電極あるいは仕切部は夫々、背面基板上
に2つの表示電極とともにメタル隔壁の一部で形成され
ており、上記の動作原理に基づいて荷電粒子の隔壁拡散
を抑制するため、メタル隔壁と等しい電位が印加され
る。
【0020】矩形状の表示セルの場合、上記中間電極の
配置構造により、放電路を長くするとともに表示セルの
長手方向をほぼ二分し、陽光柱の断面形状を円形に近づ
けることにより、効率の良い陽光柱(グロ−放電)が安
定に形成されることになる。
【0021】さらに、メタル隔壁の外面とともに前面基
板の内面にも蛍光体を塗布し、これにより、蛍光体の塗
布面積を増加させている。このため、本発明では、発光
効率や輝度が大幅に向上することになる。特に、かかる
構成は、プラズマディスプレイパネル以外にも、グロ−
放電を用いて陽光柱を形成させる電子装置にも適用する
ことができ、放電効率、つまり紫外線発生効率を少なく
とも向上させることができる。また、このように発光効
率が大幅に向上することから、所望の輝度を得るための
電力が従来技術に比べて少なくて済み、消費電力の低減
も実現できる。
【0022】上記の中間電極をメタル隔壁の一部として
形成する場合には、背面基板側において、メタル隔壁
を、上記2つの電極、即ち、第1の表示電極と第2の表
示電極とが夫々上記アドレス電極と交差する2つの領域
を1つの開口で囲うように形成された第1のメタルシー
トと、第1の表示電極とアドレス電極とが交差する領域
と第2の表示電極と該アドレス電極とが交差する領域と
を別々の開口で囲うように形成された第2のメタルシー
トとを少なくとも夫々前面基板,背面基板間に積層する
ことにより、第2のメタルシートの2つの開口の間の部
分で中間電極が形成されるようにし、かかる中間電極に
少なくともメタル隔壁と等しい電位を印加するようにす
る。
【0023】上記の中間電極を背面基板上に直接形成す
る場合には、メタル隔壁を上記第1のメタルシートで形
成し、かつ背面基板上の第1,第2の表示電極間に中間
電極を形成し、この中間電極にメタル隔壁と等しい電位
を印加している。
【0024】また、上記中間電極としては、背面基板上
に直接形成する部分とメタル隔壁の一部として形成され
ている部分とからなるようにしてもよい。
【0025】一方、前面基板に透明な平面電極を設け、
その抵抗分を減少させるバス電極は、ライン状の電極と
してメタル隔壁によって形成される表示セル間の隔壁に
対向させ、表示セルの開口率を減少させないようにして
ほぼ100%としている。この平面電極は、メタル隔壁
と同様に、アノ−ド電極としてグランド接地される。
【0026】背面基板上に形成された中間電極はライン
状に形成され、上記の第1,第2の表示電極間に挟まれ
て配置されている。この中間電極は、メタル隔壁とほぼ
同電位にするため、メタル隔壁を形成する第1のメタル
シートまたは第2のメタルシートのもつ格子形状の平行
部とを合わせて近接配置される。夫々の中間電極接地
は、夫々の端部に形成された端子を介して行なわれるこ
とを基本とするが、表示発光放電時には、中間電極に駆
動電流をほとんど流す必要がないため、隣り合う中間電
極の端部を順に接続して全ての中間電極が直列接続され
た状態として、1本の蛇行したラインパタ−ン構造と
し、かかるラインパタ−ン全体の両端部付近に形成され
た取り出し端子で接地を行なう場合もある。
【0027】このように、パネル・セル内部にグランド
が配置された構造が形成されて、メタル隔壁や中間電極
がグランドプレ−ンとなると、表示電極間やアドレス電
極,表示電極間の電極間容量の増加が駆動上の問題にな
るが、これを解決するためには、以下に述べるような電
極間容量の低減構造を形成すればよい。
【0028】メタル隔壁は、前面基板または背面基板と
対向する面に対して、あるいは前面基板または背面基板
が該メタル隔壁と対向する面に対して、誘電体または隔
壁材により複数の凸部が形成されてグランドプレ−ンを
介して発生する容量増加を防止している。かかる凸部を
背面基板に形成された表示電極やアドレス電極と重なら
ない形状,構造(中間電極の場合には、逆にグランド電
位に保つため、積極的に重ねる構造にする場合もある)
にして、さらに容量を低減させている。このとき、表示
セル,ライン間の各種クロスト−ク防止や背面基板側の
排気コンダクタンスの確保も考慮される。
【0029】次に、本発明の表示発光放電の動作を図1
〜図4を用いて説明する。
【0030】図1において、Yスキャンの表示電極18
とアドレス電極15との交差部でこれら電極間で書込放
電を行なわせ、これにより、表示電極18の表面(実際
には、誘電体層20を介した保護層21)上に、放電発
光させる表示セル2を選択するための正の壁電荷(正の
壁電圧)を形成する。この書込放電の終了後、表示電極
18の表面に形成された壁電荷(壁電圧)の極性を反転
させる放電を表示電極18,19の間で発生させる。こ
のとき、表示電極18,19間の放電開始電圧を低減す
るために、メタル隔壁5を表示電極19と同電位とし、
これにより、表示電極18とメタル隔壁5−b2との間
に放電を発生させて表示電極18の表面に負の壁電荷
(負の壁電圧)を形成する。書込放電時に表示電極18
の表面に負の壁電荷(負の壁電圧)を形成させる場合に
は、かかる壁電荷(壁電圧)の極性反転を行なわせる必
要はない。
【0031】表示発光放電時には、表示電極18の表面
に負の壁電荷(負の壁電圧)が形成された表示セル2が
選択される。負電圧Vsus(<0)である第1の表示パ
ルス電圧をカソ−ド電極となる表示電極18に印加する
ことにより、負の壁電圧を順バイアスとして用いてい
る。選択された表示セル2では、表示電極18,19が
交互にアノ−ド電極,カソ−ド電極になり、AC形の表
示発光放電を繰り返す。
【0032】第1の表示パルス電圧の印加時のアノ−ド
電極は表示電極19であるが、放電開始電圧を低減して
放電効率を大幅に増加させるため、メタル隔壁5と平面
電極10もアノ−ド電極と同電位の零ボルトレベル付近
に設定している。表示電極18,19はアノ−ド電極,
カソ−ド電極として交互に入れ替わるが、メタル隔壁5
と平面電極10とは常にアノ−ド電極であり、零ボルト
付近(グランド接地)に維持される。
【0033】これにより、放電を開始する箇所(種火放
電)は、構造上電界強度が特に強くなる表示電極18と
メタル隔壁5−b2との間あるいは表示電極19とメタ
ル隔壁5−b2との間であり、その後、放電路26に沿
う主放電に移行する。表示パルス電圧に対する放電は、
表示電極18,19の表面に壁電荷が形成されて逆バイ
アスされることにより終了する。これと同時に、第1の
表示パルス電圧印加時にメタル隔壁5と平面電極10の
表面(実際には、酸化被膜,ガラス絶縁膜または酸化ア
ルミ被膜の誘電体層22もしくは/及び蛍光体23)上
に負の壁電荷が最初に形成されるため、パルス幅を長く
して電離エネルギ−を充分に供給している。次の第2の
表示パルス電圧の印加以降は、上記の負の壁電荷が残っ
ているため、パルス幅を短くすることができている。
【0034】また、壁電荷の形成を高速で行なう(高速
駆動の)ために、電子を移動させ、第1の表示パルス電
圧印加時には、表示電極19に負の壁電荷(負の壁電
圧)を形成している。その後の表示電極18,19とも
に電圧が印加されないパルス休止期間では、空間電荷の
存在を殆どなくして、表示電極19に形成された負の壁
電荷(負の壁電圧)を効果的に利用している。
【0035】次の第2の表示パルス電圧印加時には、表
示電極18,19の極性が逆転してアノ−ド電極,カソ
−ド電極が入れ替わる。この瞬間に表示電極18,19
の表面に形成されていた壁電圧が逆バイアスから順バイ
アスへ変化し、第1の表示パルス電圧印加時と同様の放
電が繰り返される。
【0036】次に、上記(2)、即ち、プラズマディス
プレイパネルの不要電磁輻射(EMI)の抑制を実現す
るために、本発明は、前面基板に透明で平面状をなす電
極上に格子状のバス電極が設けられてなる平面電極が形
成され、かつこの平面電極をグランド接地可能にしたシ
−ルド構造とするものである。
【0037】前面基板は、上記の動作原理に基づいて、
X,Y夫々の表示電極を背面基板側に形成することによ
り、メタル隔壁の一部になり、このメタル隔壁は、アノ
−ド電極として駆動させるため、接地(直流バイアス電
位)される。表示セルの開口率を低下させないために形
成されたこの透明な平面状の電極とその上に設けられた
格子状のバス電極とからなる平面電極は、これを接地す
ることにより、メッシュ状のシ−ルド板として用いてい
る。従来技術では、前面基板上に個別のシ−ルド板を設
ける必要があったが、本発明は、かかるこうせいによ
り、シ−ルド板がメタル隔壁の一部と兼用できるために
個別のシールド板が不要になり、低コスト化も同時に実
現している。従って、不要電磁輻射(EMI)が効果的
に抑制されることになる。
【0038】また、図1に示すプラズマデスプレイパネ
ルの構造においては、折り曲げ形状を有する放電路が形
成されている。この場合、前面基板と、背面基板と、第
一、第二の部材を積層して形成した隔壁とを有するプラ
ズマデスプレイパネルであって、該第一の部材には寸法
の大きい第一の開口が形成され、該第二の部材には該第
一の開口よりも小さい第二の開口が形成され、該第一の
開口と該第二の開口とを用いてU字型の放電路が形成さ
れることで、折り曲げ形状をもつ放電路を容易に形成す
ることができる。また、単純な孔形状を形成した金属薄
板の積層構造とすることで、メタル隔壁で折り曲げ形状
の放電路を形成する上で、加工性、組立性が向上する。
すなわち、1セルの基本構造として、複数の貫通孔を有
する金属薄板を2枚以上積層した構造とすることで、折
り曲げ形状をもつ放電路を容易に形成することができ、
陽光柱本来の効率を得るために必要な放電路g(ギャッ
プ長)の長さを得ることができる。例えば、絶縁皮膜を
形成した約0.25mm厚の金属薄板を3枚積層固着すれば
約2mmの放電路gの長さを得ることができる。また、図
1に示すような折り曲げ形状の放電路を有するプラズマ
デスプレイパネルにおいては、第一の部材と第二の部材
とを絶縁皮膜で被覆し、前面基板もしくは背面基板と対
向する絶縁被膜の厚さを放電路内にある絶縁皮膜の厚さ
のほぼ2倍とすることで、耐電圧特性を確保できる絶縁
皮膜を効率よく形成することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は本発明によるプラズマディスプ
レイパネルの第1の実施形態の1つの表示セル部分を拡
大して示す断面図であって、1はこの実施形態であるプ
ラズマディスプレイパネル、2は表示セル、3は前面基
板、4は背面基板、5はメタル隔壁、5a,5b1,5
b2はメタルシート、6はガラス基板、7は下地膜、8
は透明電極、9ー1,9ー2はバス電極、10は平面電
極、11は誘電体層、12は蛍光体層、13はガラス基
板、14は下地膜、15はアドレス電極、16,17は
誘電体層、18はYスキャン表示電極、19はX表示電
極、20は誘電体層、21は保護層、22は酸化被膜、
23は蛍光体層、24は隔壁、25は仕切壁、26は放
電路である。
【0040】なお、図4(a)は1つの表示セル2の部
分での前面基板2側から背面基板4側を見た平面図、図
4(b)は1つの表示セル2の部分での背面基板4側か
ら前面基板2側を見た平面図であり、この表示セル2は
長さL×幅Wの矩形状をなしており、図1は図4に示す
表示セル2の長手方向にその中央部を通る分断線A−
A’に沿う断面を表わすものである。
【0041】図1において、プラズマディスプレイパネ
ル1は、前面基板3,背面基板4及び及びメタル隔壁5
から構成される3ピ−ス構造をとっている。
【0042】前面基板3は、透明なガラス基板6の上に
透明なSiO2の下地膜7が、さらにその上にITO膜
の透明電極8が形成され、さらに、この透明電極8上に
抵抗率ρの小さいバス電極9(9ー1,9ー2)が格子
状に形成された構成をなしている。かかるバス電極9と
透明電極8とは平面電極10を形成しており、この平面
電極10は、後述するように、メタル隔壁5と同様の作
用をし、後述する表示発光放電時には、メタル隔壁5と
ほぼ同電位レベルで駆動されて図示するような放電路2
6を形成する。
【0043】バス電極9は不透明なAg系などの厚膜導
体で形成されるが、Cr/Cu/Crの金属積層膜で数
μm程度の厚さに形成するようにすることもできる。ま
た、バス電極9に黒色系の導体材料を用いることによ
り、ブラックマトリックスと兼用する場合もある。透明
電極8とバス電極9との上には、壁電荷を蓄積する厚膜
(薄膜の場合もある)の誘電体層11と透過型の可視光
を出す薄い蛍光体層12とが順に形成されている。
【0044】背面基板4では、ガラス基板13の上にS
iO2の下地膜14が形成され、その上にAg系などの
厚膜導体からなるアドレス電極(A電極)15と厚膜の
誘電体層16が順に形成されている。その誘電体層16
の上にさらに誘電体層17が形成されており、その上に
2つの表示電極18,19が互いに平行に、かつアドレ
ス電極15と交差するように配置されている。この誘電
体層17は、表示電極18,19とアドレス電極15と
のギャップを増加させて浮遊容量が形成されにくいよう
にするためのものである。これら表示電極18,19と
誘電体層17とは、さらに、誘電体層20で覆われてお
り、これら誘電体層16,17,20の表面上には、2
次電子放出係数が大きくて耐スパッタ性に優れたMgO
膜の保護層21が形成されている。この保護層21は、
プロセス及びコスト面から厚膜で形成する場合もある。
【0045】なお、表示電極18,19を特に前面基板
3に設ける必要がないため、保護層21に用いる材料と
しては、必ずしもMgO膜のような透過形の材料である
必要がなく、陰極降下電圧Vcが低いあるいは耐スパッ
タ性に優れた材料であるY2O3やRuO2系などを用いる
場合もある。陰極降下電圧Vcを低くできると、表示発
光放電時の駆動電圧Vsusを低くすることができ、これ
により、駆動回路やパネルの消費電力が低減し、発光効
率の向上に大きく寄与する。
【0046】また、MgO膜(Vc=200〜250V)
の保護層21の代わりに、RuO2系の耐スパッタ性の
保護膜を表示電極18,19近傍の誘電体層20上に形
成することにより、陰極降下電圧Vcの低減(80〜1
50V以下)や電流制限抵抗の形成(図11〜図13)
を行なっている。勿論、RuO2系の耐スパッタ性の保
護膜をMgO膜の保護層21上にも形成する場合もあ
り、さらに、プロセスの簡易化を図る上から、表示電極
18,19の近傍だけではなく、表示セル2の全領域に
形成する場合もある。本発明の上記基本原理に基づけ
ば、陰極降下電圧Vcを200Vから100Vに半減す
ることにより、発光効率はほぼ2倍に増加する。
【0047】メタル隔壁5は、熱膨張係数がガラス基板
6,13とほぼ同じにしたFe−Ni系の薄板の表面に
酸化被膜22が施されたメタルシート5a,5b1,5b2
が積層されて形成されたものである。メタルシート5a
とメタルシート5b1,5b2とは種類が異なるものであ
って、メタルシート5aは、図5(a)に示すように、
上記の薄板に複数の開口27が形成配列されて格子状を
なすものであって、夫々の開口27は、一点鎖線で示す
ように、1つの表示セル2の範囲を規定するものであ
る。かかる表示セル2の範囲を規定する開口27の周り
の壁28が、図1に示すように、隣接する表示セル2間
を隔てる隔壁24を形成することになる。
【0048】これに対し、メタルシート5b1,5b2
は、図5(b)に示すように、1つの表示セル2毎に2
つの開口27ー1,27ー2が形成されているものであ
って、これら開口27ー1,27ー2が仕切部29によ
って仕切られている。
【0049】かかる開口27,27ー1,27ー2は両
面エッチング加工などによって形成されたものであっ
て、これら開口27,27ー1,27ー2の内面を含め
た全表面に絶縁性の酸化皮膜22が施されることによ
り、夫々のメタルシート5a,5b1,5b2が形成され
ている。酸化皮膜22に代わりに、イオンプレ−ティン
グによる酸化アルミナ皮膜や電着により形成したガラス
絶縁膜を用いて膜厚や膜質を適正化し、角部で薄くなら
ないように、絶縁膜の耐電圧特性を向上させる場合もあ
る。
【0050】図1において、メタル隔壁5は、かかる3
枚のメタルシート5a,5b1,5b2が、同じ表示セル2
を形成する上記開口(図5での開口27,27ー1,2
7ー2)が一致するようにして積層組立てられた後、そ
れらの開口の内面に蛍光体層23がほぼ均一な厚さ(例
えば、数10μm程度)で形成される。このようにメタ
ルシート5a,5b1,5b2が積層されてなるメタル隔
壁5では、夫々の壁28(図5)が積層されて隣接する
表示セル2を隔てる隔壁24を構成し、また、メタルシ
ート5b1,5b2の仕切部29が積層されて、表示セル
2内の一部を表示電極18側と表示電極19側とに仕切
る仕切壁25を形成する。この仕切り壁25は背面基板
4上の保護層21に近接した配置となっており、背面基
板4側の表面を除いたその表面全体に蛍光体層23が設
けられている。
【0051】ここで、表示発光放電時には、表示電極1
8,19間に放電路26が形成されるが、この放電路2
6は、表示電極18からメタル隔壁5による隔壁24の
メタルシート5a,5b1,5b2と仕切壁25のメタルシ
ート5b1,5b2の間を通り、次いで、前面基板3の平
面電極10と仕切壁25のメタルシート5b1,5b2と
の間を通り、次いで、メタル隔壁5の反対側の隔壁24
のメタルシート5a,5b1,5b2と仕切壁25のメタ
ルシート5b1,5b2との間を通って表示電極19に至
るものであり、前面基板側にかかる表示電極18,19
を平行に配置した構造の従来のプラズマディスプレイパ
ネルや前面基板と背面基板とに夫々表示電極を対向して
設けた構造の従来のプラズマディスプレイパネルに比
べ、表示発光放電の放電路を少なくとも2倍以上と長い
ことになり、適正な長さとすることができる。
【0052】なお、メタルシート5a,5b1,5b2の
積層時に発生するこれらメタルシート間のギャップは、
駆動上、絶縁膜上に壁電荷(壁電圧)を形成して用いる
ため、前面基板3とメタル隔壁5との間のギャップg1
や背面基板4とメタル隔壁5との間のギャップg2と同
様、局所的に数10μm以内であれば、特性上の問題は
ない。
【0053】図2は図1に示したプラズマディスプレイ
パネル1の表示セル2のアドレス電極15の長手方向に
みた断面図であって、図4において、表示セル2の長手
方向に垂直な方向の表示電極18に沿う分断線B−B’
から見た断面図であり、図1に対応する部分には同一符
号をつけて重複する説明を省略する。
【0054】また、図3は図1に示したプラズマディス
プレイパネル1の矩形状の表示セル2の長手方向に見た
断面図であって、図4において、表示セル2の長手方向
に表示セル2間の壁部に沿う分断線C−C’から見た断
面図であり、27,28,29は誘電体パターン、30
は接触部、31は凸部、32,33,34は誘電体パタ
ーン、35は接触部、36は凸部である。また、図1に
対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略
する。
【0055】図3において、メタルシート5a側の隔壁
24の交差部(図4(b))に対向する前面基板3上の
位置に、前面基板3とメタル隔壁5との間隔g1を所定
に維持するための凸部31が設けられ、また、メタルシ
ート5b2側の隔壁24の交差部(図4(a))に対向
する背面基板4上の位置に、背面基板4とメタル隔壁5
との間隔g2を所定に維持するための凸部36が設けら
れている。この凸部31は3層の誘電体パタ−ン27,
28,29が積層されてなり、その先端は上記交差部と
の接触部30をなして、これら誘電体パタ−ン27,2
8,29は接触部30に近いものほどパターン面積が小
さくなっている。同様に、凸部36も3層の誘電体パタ
−ン32,33,34が積層されてなり、その先端は上
記交差部との接触部35をなして、これら誘電体パタ−
ン32,33,34は接触部35に近いものほどパター
ン面積が小さくなっている。
【0056】このように凸部31,36を配置すること
により、これらは上記の各電極から充分離れており、こ
れらによって各電極間の容量が増加しないようにしてい
る。
【0057】ここで、誘電体パタ−ン32,33は夫
々、誘電体層17,20のパタ−ン形成プロセスで同時
に形成される。接触部30,35のパタ−ン形状、つま
り凸部31,36の頂点の形状は正方形でもよいが、矩
形,十字形,円形,楕円形などの形状としてメタル隔壁
5に対する位置合わせ精度を緩和する場合もある。
【0058】なお、ギャップg1,g2は各表示セル2内
の雰囲気を所定に均一にするために必要であるが、この
ギャッブg2が存在しないと、メタル隔壁5と背面基板
4の表示電極18,19との間に空間を介さない誘電体
層による大きな容量が発生することになり、このため
に、背面基板4に凸部36を設けて空間を形成し、かか
る空間により容量を低減するものである。従って、かか
る容量を低減するために、かかる凸部36の代わりに、
例えば、ギャップg2を確保するために、メタル隔壁5
のメタルシート5b2側にガラス被膜22を用いて凸部
を形成するようにしてもよい。かかる凸部は、メタルシ
ート5aにガラス被膜22を形成する時に発生する表面
張力を利用することによって形成することができる。一
方、メタル隔壁5と前面基板3の平面電極10とは、ア
ノード電極として、共にグランド接地されているため、
容量が大きいほど安定して駆動することができるため、
凸部31を誘電体パタ−ン27の1層からなるものとし
て充分に低くするようにしてもよい。
【0059】次に、図4(a)において、メタル隔壁5
のメタルシート5b1,5b2は、図5で説明したよう
に、表示セル2の占める一点鎖線で示す平面領域37の
中央に仕切部29を有しており、この仕切部29で仕切
られた一方の領域が表示電極18とアドレス電極15と
の交点38aを含み、他方の領域が表示電極19とアド
レス電極15との交点38bを含む構造をなしている。
表示電極18,19のうちのYスキャン電極になる表示
電極18とアドレス電極15とは、交点38a近傍で書
込放電の低電圧化を実現するために、夫々の電極の表面
に誘電体層20,16を個別に形成している。書込放電
時などの表示電極18とアドレス電極15との間の容量
の低減や耐圧の向上は、誘電体層17の挿入により、厚
さや膜質を適正化させている。
【0060】以上のように、この実施形態では、放電路
26を表面を誘電体で覆った金属で囲んだ構造としてい
るので、少ない電流で陽光柱を形成する表示発光放電を
行なわせることができ、表示発光放電時の放電路を長く
仕切壁25や前面基板3側に蛍光体を塗布できるもので
あるし、バス電極9ー1,9ー2を隔壁24に対向した
位置に配置できて表示セル2の開口率をほぼ100%と
することができることから、発光効率が大幅に向上して
高輝度を得ることができ、従って、従来のプラズマディ
スプレイパネルに比べて、少ない電力で所望とする輝度
を得ることができ、消費電力の低減が可能となるし、さ
らに、前面基板3側には、平面電極10をグランド電極
として作用させるものであるから、この平面電極10が
シールドとして作用し、不要電磁輻射の抑制も効果的に
行なわれることになる。
【0061】図6は本発明によるプラズマディスプレイ
パネルの第2の実施形態を示す図であって、同図(a)
は前面基板側から背面基板側を見た平面図、同図(b)
は同図(a)での背面基板の分断線D−D’に沿う断面
図であり、39はアドレス補助電極、40は穴部、41
は導体スルーホール、42は誘電体層である。なお、図
示する以外の部分構成は先の第1の実施形態と同様であ
り、前出図面に対応する部分には同一符号をつれて重複
する説明を省略する。
【0062】図6(a),(b)において、背面基板4
は、まず、ガラス基板13上にSiO2の下地膜14が
形成され、その上にAg系などの厚膜導体からなるアド
レス電極(A電極)15が、さらに、これを覆って厚膜
の誘電体層16が形成されている。この誘電体層16
は、その上に形成される2つの互いに平行に配置された
表示電極18,19とこれらに直交するアドレス電極1
5との間の電極間容量を大幅に低減するために、充分に
厚く(t=50〜500μm)し、または、低比誘電率
(εr =4〜6)の材料で形成されている。
【0063】一方、Yスキャン電極になる表示電極18
とアドレス電極15との放電開始電圧、あるいは書込電
圧を低減(確保)するために、誘電体層16に穴部40
が設けられ、そこにAg系の厚膜導体が充填されて導体
スル−ホ−ル部41が形成され、かつ誘電体層16の上
に導体スル−ホ−ル部41を介してアドレス電極15と
電気的に導通させる形でアドレス補助電極39が形成さ
れている。また、誘電体層16に穴部40を設けるが、
これに導体スル−ホ−ル41を充填せずに電気的に導通
さない形でアドレス補助電極39を形成する場合もあ
る。この場合には、表示電極18とアドレス電極15と
の間の放電開始電圧は、アドレス電極15とアドレス補
助電極39との間で低電圧で間接放電が発生して導通状
態になるために、導体スル−ホ−ル41を充填して電気
的に導通させる場合と同様の効果が得られる。つまり、
放電開始電圧は、導体スル−ホ−ル部41や穴部40の
構造にばらつきが存在しても、安定している。
【0064】導体スル−ホ−ル部41は、誘電体層16
に穴部40を一括または多層印刷で形成した後、そこに
Ag系などの厚膜導体を一括充填する、あるいは一層
(10〜25μm)を印刷する毎にAg系などの厚膜導
体を印刷充填することにより形成されている。
【0065】このときのアドレス補助電極39は、表示
電極18,19と同一工程で誘電体層16上に形成さ
れ、これら3電極の上には、さらに、誘電体層42と2
次電子放出係数が大きくて耐スパッタ性に優れたMgO
膜の保護層21が順に形成されている。誘電体層42
は、表示電極18,19上の近傍を覆った図1に示す誘
電体層20と異なり、アドレス補助電極39が表示電極
18,19と同一平面の誘電体層16上に同時に形成さ
れ、アドレス補助電極39と表示電極18との間のギャ
ップg3で放電開始電圧を効果的に制御できるために、
表面全体を覆っている。
【0066】アドレス電極15と表示電極18との間の
放電開始電圧及び電極間容量は、アドレス補助電極39
と表示電極18との間のギャップg3の形状(面放電電
極構造)に応じて決まる。これにより、低電圧化,低容
量化を容易に実現でき、かつクロス電極構造の影響が直
接的には抑制されるために、これらのばらつきを大幅に
減少させている。
【0067】図7は本発明によるプラズマディスプレイ
パネルの第3の実施形態の1表示セル分のアドレス電極
に沿う断面図であって、5bはメタルシートであり、図
1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を
省略する。
【0068】同図において、この実施形態では、図5
(a)に示したメタルシート5aと図5(b)に示した
メタルシート5bとを1枚ずつ積層することにより、メ
タル隔壁5を形成したものである。これは、図1に示し
た実施形態において、メタルシート5b1,5b2のうち
の一方を取り除いた構成をなすものであり、この分放電
路26が図1に示した実施形態での放電路26よりも短
くなるが、メタルシートの枚数を1枚省いたものである
から、プラズマディスプレイパネルの組立性の向上やコ
スト低減を実現できる。また、メタルシートの構造,厚
さを調整することにより、メタルシートの枚数に依存せ
ずに放電路26を確保する場合もある。
【0069】図8は本発明によるプラズマディスプレイ
パネルの第4の実施形態の1表示セル分のアドレス電極
に沿う断面図であって、43は中間電極、44ー1,4
4ー2はライン状導体パターン、45ー1,45ー2は
外周部であり、図1に対応する部分には同一符号付けて
重複する説明を省略する。
【0070】同図において、この実施形態は、メタル隔
壁5として、図5(a)に示すメタルシート5aを1枚
用いたものであり、表示セル2内には、図1や図7に示
した実施形態のように仕切壁25が設けられていない。
その代り、2つの表示電極18,19の間に中間電極4
3を配置し、これによって背面基板4側に等価的な仕切
部が形成されて、表示電極18から前面電極3側を通っ
て表示電極19へ至る放電路26が形成されるようにし
ている。
【0071】この中間電極43は、表示電極18,19
間で表示発光放電を行なうとき、アノ−ド電極として駆
動され、これにより、陽光柱を効率良く形成している。
中間電極43と同様にアノ−ド電極として駆動されるメ
タル隔壁5は、そこに印加されるアノ−ド電位の安定性
を確保するために、中間電極43のパタ−ンと電気的に
導通している同様のライン状導体パタ−ン44ー1,4
4ー2が表示セル2の外周部45ー1,45ー2に、メ
タル隔壁5と対向するように配置される。
【0072】なお、この第4の実施形態の変形例とし
て、図8において、背面基板4側を前面基板側とし、前
面基板3側を背面電極側としてもよい。この場合、表示
セル2の開口率を確保するために、この変形例での背面
電極側では、平面電極10(透明電極8+バス電極9−
1,9−2)を除いて、アドレス電極15を前面基板側
の表示電極18,19と交差するように設け、また、前
面基板側の中間電極43を、少なくとも表示セル内の部
分で、透明電極とする。
【0073】かかる変形例では、前面電極側に透明でな
い表示電極18,19が設けられる点で、図8に示した
第4の実施形態よりも開口率が若干低下するが、背面基
板側に設ける蛍光体層12を充分厚くすることができる
から、輝度が増加するし、また、メタル隔壁5と背面基
板側とを固着して1ピースに一体化した後、メタル隔壁
5の表面と背面基板側とに同時に厚膜印刷などによって
蛍光体層を形成することができて、作業が簡略化でき
る。さらに、メタル隔壁5と背面基板側とが固着されて
なる1ピースと前面基板側との2ピースの組立てでパネ
ルを形成するようにすることができるものであるから、
組立て作業も簡略化される。
【0074】図9は図8に示した第4の実施形態の背面
基板4側をみた平面図であって、15ー1,15ー2,
15ー3はアドレス電極、18ー1,18ー2,19ー
1,19ー2は表示電極、43ー1,43ー2は中間電
極、44−1,44−2,44ー3はライン状導体パタ
ーン(メタル隔壁5と重なるため、図示せずに符号だけ
を示す)、46ー1,46ー2,46ー3,46ー4は
接続パターン、47ー1,47ー2,48は電極取出端
子、49ー1,49ー2は接続パターン、50ー1,5
0ー2,50ー3は電極取出端子である。なお、同図で
の分断線E−E’に沿う断面図が図8である。
【0075】図9において、各表示セル2毎に、1つず
つアドレス電極15ー1,15ー2,15ー3,……が横
切っており、これらアドレス電極15ー1,15ー2,1
5ー3,……は夫々個別の電極取出端子50ー1,50ー
2,50ー3,……に接続されている。また、各表示セル
2毎に、ライン状のアドレス電極15ー1,15ー2,1
5ー3,……と交差して、ライン状の表示電極18,19
が互いに平行に配置され、さらに、これら表示電極1
8,19間にこれらと平行にライン状の中間電極43が
配置されている。各表示電極18ー1,18ー2,18ー
3,……は夫々個別の電極取出端子47ー1,47ー2,
……に接続されており、各表示電極19ー1,19ー2,
……は夫々接続パターン49ー1,49ー2,……を介し
て共通の電極取出端子48に接続されている。これら表
示電極18,19の電極取出端子47,48は、背面基板
4の両辺近傍に夫々形成されている。なお、ここでは、
表示電極19全体に共通に1つの電極取出端子48が設
けられているものとしたが、駆動方法などにより、表示
電極19全体を複数個ずつブロック化し、夫々のブロッ
ク毎に電極取出端子48を設けることもある。
【0076】なお、図8から明らかなように、メタルシ
ート5aの表示電極18,19に平行な部分の下部に、
これら表示電極18,19に平行にライン状導体パタ−
ン44ー1,44ー2,44ー3,……が配置されてい
る。
【0077】表示電極18ー1,19ー1の間に配置さ
れた中間電極43ー1は、その一方の端部が接続パター
ン46ー1を介して一方側のライン状導体パターン44
ー1に接続され、他方の端部が接続パターン46ー2を
介して他方側のライン状導体パターン44ー2に接続さ
れている。表示電極18ー2,19ー2の間に配置され
た中間電極43ー2は、その一方の端部が接続パターン
46ー3を介して一方側のライン状導体パターン44ー
2に接続され、他方の端部が接続パターン46ー4を介
して他方側のライン状導体パターン44ー3に接続され
ている。以下同様に順次の中間電極43がライン状導体
パターン44と接続されており、これにより、一連の中
間電極43が、間にライン状導体パターンを挾んで、全
て直列に接続されている。
【0078】なお、表示セル2内の表示電極18,19
近傍には夫々、ここでは省略しているが、図11,図1
2,図13に示すように、表示発光放電時に放電電流を
制限(動作点を設定)する場合のセル電流制限抵抗Rc
x,Rcyが形成されている。
【0079】図10は図8に示した第4の実施形態での
各電極の接続手段の一具体例を示す図であって、51
a,51bは取出端子、52ー1,52ー2,52ー
3,53ー1,53ー2,53ー3,54a,54bは
抵抗であり、図9に対応する部分には同一符号を付けて
重複する説明を省略する。
【0080】同図において、表示電極18ー1,18ー
2,18ー3,……は夫々、個別に、抵抗値Rlyのライ
ン電流制限抵抗52ー1,52ー2,52ー3,……を
介して電極取出端子47ー1,47ー2,47ー3,…
…に接続され、また、表示電極19ー1,19ー2,1
9ー3,……は夫々、個別に、抵抗値Rlxのライン電流
制限抵抗53ー1,53ー2,53ー3,……を介して
共通の電極取出端子48に接続されている。また、中間
電極43ー1とライン状導体パターン44ー1とを接続
する接続パターン46ー1は、抵抗値Rlmのライン電流
制限抵抗54aを介して一方の取出端子51aに接続さ
れており、最後の中間電極43ーnとライン状導体パタ
ーン44ー(n+1)とを接続する接続パターン46ー
2nも、抵抗値Rlmのライン電流制限抵抗54bを介し
て他方の取出端子51bに接続されている。
【0081】ここで、ライン電流制限抵抗54a,54
bは、表示発光放電時に表示電極18,19間の放電電
流が中間電極43に流れるのを制限するためのものであ
る。
【0082】なお、ここでは、全ての中間電極43ー
1,43ー2,43ー3,……を直列の接続したもので
あるが、これら中間電極43ー1,43ー2,43ー
3,……を個別に夫々の取出端子に接続するようにして
もよい。この場合には、勿論中間電極43ー1,43ー
2,43ー3,……夫々毎に、取出端子との間に同様の
ライン電流制限抵抗が形成される。
【0083】また、ライン電流制限抵抗52ー1,52
ー2,52ー3,……は、表示発光放電時に表示電極1
8ー1,18ー2,18ー3,……の放電電流を制限
(動作点を設定)するために形成されたものであり、ラ
イン電流制限抵抗53ー1,53ー2,53ー3,……
も、表示発光放電時に表示電極19ー1,19ー2,1
9ー3,……の放電電流を制限(動作点を設定)するた
めに形成されたものである。
【0084】これらライン電流制限抵抗52ー1,52
ー2,52ー3,……、53ー1,53ー2,53ー
3,……は、前記したセル電流制限抵抗Rcx、Rcyの動
作条件をライン毎に適正化(補正)するために設けてい
るが、必要に応じて一方のみを用いるか、あるいはどち
らも用いない場合もある。
【0085】図11は図8に示した第4の実施形態の構
成での書込放電電圧を低減し、各電極のセル放電電流を
制限する方法の一具体例を示すものであって、同図
(a)は1表示セル分を背面基板4側をみた平面図、同
図(b)は同図(a)の分断線F−F’に沿う断面図で
ある。なお、同図において、55〜57はセル電流制限
抵抗、58〜61は貫通孔、62は誘電体層であり、図
8に対応する部分には同一符号を付けている。
【0086】図11(a)において、図9に示した電極
構造で表示発光放電時に放電電流を制限するために、表
示セル2内の表示電極19に抵抗値Rcxのセル電流制限
抵抗55を設け、表示セル2内の表示電極18に抵抗値
Rcyのセル電流制限抵抗56を設けており、さらに、中
間電極43にも、抵抗値Rccのセル電流制限抵抗57を
設けている。
【0087】図11(b)において、背面基板4には、
ガラス基板13の上にSiO2の下地膜14が形成さ
れ、その上にAg系などの厚膜導体からなるアドレス電
極(A電極)15が、さらに、その上に厚膜の誘電体層
16が形成されている。表示電極18,19や中間電極
43とアドレス電極15との間の電極間容量を低減し、
かつ表示電極18とアドレス電極15との間の書込放電
電圧を低減し、夫々アドレス電極15との電極間ギャッ
プを増加させる(50〜500μm程度)ために、これ
ら表示電極18,19や中間電極43とアドレス電極1
5との間に誘電体層17が設けられ、かつYスキャン電
極である表示電極18とライン状導体パターン44(4
4ー1,44ー2)との間の表示電極18の近傍に、誘
電体層17を局所的に除いた貫通孔61が形成されてい
る。この貫通孔61の内部は、保護層21で覆われてい
る。
【0088】表示電極18,19や中間電極43の上に
は、さらに、誘電体層62が形成されており、これら表
示電極18,19や中間電極43からこの誘電体層62
を通して貫通孔58,59,60が局所的に形成され、表
示電極18,19や中間電極43が夫々個別に、誘電体
層62に形成されているセル電流制限抵抗55,56,5
7と貫通孔58,59,60に充填された抵抗体を介し
て接続されるようにしている。これら貫通孔58,59,
60は夫々、幅が表示電極18,19、中間電極43の
電極幅以内に収められた絞り込み形状をなし、表示電極
18,19や中間電極43と電気的に接続されるセル電
流制限抵抗55,56,57の抵抗値の大きさを制御して
いる。
【0089】誘電体層62やセル電流制限抵抗55,5
6,57の上には、さらに、壁電荷や壁電圧を形成する
ための誘電体層42が形成され、さらに、その上に、耐
スパッタ性に優れた保護膜21が形成されている。この
保護膜21には、2次電子放出係数αの大きなMgO
膜、あるいは陰極降下電圧Vcの低いY2O3膜を用いて
いる。
【0090】図12は図8に示した第4の実施形態の構
成での書込放電電圧を低減し、各電極のセル放電電流を
制限する方法の他の具体例を示すものであって、同図
(a)は1表示セル分を背面基板4側をみた平面図、同
図(b)は同図(a)の分断線G−G’に沿う断面図で
ある。なお、同図において、63はセル電流制限抵抗、
64は貫通孔であり、図6及び図11に対応する部分に
は同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0091】図12(a),(b)において、背面基板4
では、ガラス基板13上にSiO2の下地膜14が形成
され、その上にAg系などの厚膜導体からなるアドレス
電極15が、さらに、その上に厚膜の誘電体層16が形
成されている。この誘電体層16の上に表示電極18,
19や中間電極43,アドレス電極15のアドレス補助
電極39が形成されているが、これら表示電極18,1
9や中間電極43とアドレス電極15との間の電極間容
量を低減し、かつ表示電極18とアドレス電極15との
間の書込放電電圧を低減するために、誘電体層16の層
厚を充分に厚く(厚さt=50〜500μm)し、かつ
誘電体層16に穴部40を設け、そこにAg系の厚膜導
体を充填して導体スル−ホ−ル部41を形成し、この導
体スル−ホ−ル部41を介してアドレス電極15とアド
レス補助電極39とを電気的に導通させるようにしてい
る。このアドレス補助電極39は、誘電体層16上に表
示電極18,19や中間電極43,ライン状導体パタ−
ン44ー1,44ー2と同時に形成される。
【0092】これら各電極を覆うように誘電体層62が
形成され、この誘電体層62に表示電極18,19や中
間電極43,アドレス補助電極39から貫通孔58,5
9,60,64が設けられ、表示電極18,19や中間
電極43,アドレス補助電極39が夫々個別に、誘電体
層62上に形成されているセル電流制限抵抗55,56,
57,63と貫通孔58,59,60,64に充填され
た抵抗体を介して接続されるようにしている。これら貫
通孔58,59,60,64の形状を、夫々が接続され
る電極幅以内に収まるように、絞り込んだ形状にするこ
とにより、表示電極18,19や中間電極43,アドレ
ス補助電極39の上に局所的に形成され、電気的に接続
されたセル電流制限抵抗55の抵抗値Rcx,セル電流制
限抵抗56の抵抗値Rcy,セル電流制限抵抗57の抵抗
値Rcc及びセル電流制限抵抗63の抵抗値Rcaを制御し
ている。
【0093】さらに、これらセル電流制限抵抗55,5
6,57,63や誘電体層62の上には、誘電体層42
と2次電子放出係数が大きくて耐スパッタ性に優れたM
gO膜の保護層21が順に形成されている。
【0094】アドレス電極15と表示電極18との間の
放電開始電圧や電極間容量は、誘電体層16の厚さを充
分に大きくすることにより、クロス電極構造の影響を抑
制して低電圧化,低容量化を容易に実現している。さら
に、表示電極18とアドレス補助電極39との上に夫々
形成されるセル電流制限抵抗56,セル電流制限抵抗6
3は面放電電極構造で同時に形成され、このため、セル
電流制限抵抗56,セル電流制限抵抗63間のギャップ
g4 の形状を精度良く形成し、放電開始電圧や電極間容
量のばらつきを大幅に減少させている。
【0095】表示電極18上のセル電流制限抵抗56と
メタルシート5aからなるメタル隔壁とのギャッブg5
は、上記のギャップg4よりも小さくしている。これ
は、予備放電(種火放電)をギャッブg5で発生させ、
図15で後述する全書き込み期間の時間t1におけるア
ドレス電極15,表示電極18間の放電開始電圧を減少
させている。セル電流制限抵抗57とセル電流制限抵抗
55との間のギャップg6とセル電流制限抵抗57とセ
ル電流制限抵抗55との間のギャップg7とはほぼ等し
く、陰極降下電圧Vc、つまり高電界強度を効率良く形
成する寸法(50〜150μm程度)や形状に設定され
ている。セル電流制限抵抗57のアドレス電極15長手
方向の幅幅wは、ギャップg6(または、ギャップg7)
+幅wの寸法が陽光柱形成時に放電効率が最大になるよ
うに、設定されている。
【0096】図13は、図12に示した構造において、
メタル隔壁5をメタルシート5aにさらに図5(b)に
示した構成のメタルシート5bを1枚加えた構成とした
場合の変形例を示す図であって、同図(a)は1表示セ
ル分を背面基板4側をみた平面図、同図(b)は同図
(a)の分断線H−H’に沿う断面図である。なお、同
図において、55a,56a,63aは保護層パターン
であり、図12に対応する部分には同一符号を付けて重
複する説明を省略する。
【0097】図13(a),(b)において、図12に
示した具体例と同様に、表示電極18,19とアドレス
補助電極39に夫々セル電流制限抵抗55,56,63
が形成されている。そして、これらセル電流制限抵抗5
5,56,63夫々の上には、図12に示した具体例で
の保護層21に代りに、RuO2系の材料を用いた保護
層パタ−ン55a,56a,63aが誘電体層42を介
して形成している。これら保護層パタ−ン55a,56
a,63aは、セル電流制限抵抗55,56,63とほ
ぼ同一のパタ−ン形状をなしているが、セル電流制限抵
抗56,セル電流制限抵抗63間のギャップg4やセル
電流制限抵抗56とメタル隔壁5とのギャッブg5など
の寸法に影響を与えない形状としている。これにより、
表示電極18,19やアドレス補助電極39の耐スパッ
タ性を向上させるとともに、陰極降下電圧Vcの大幅な
低減を実現させている。
【0098】なお、中間電極43はメタルシート5bの
仕切部29に対向しており、これには、セル電流制限抵
抗は設けられていない。また、図7に示したように、中
間電極43を省くこともできる。
【0099】RuO2系の材料を用いる保護層パタ−ン
55a,56a,63aの形成には、通常、厚膜プロセ
スを用いるが、薄膜プロセスとする場合もある。前者の
場合、特に、全工程を厚膜プロセス化することができる
ため、薄膜プロセスの場合に比較して、材料,プロセス
及び装置の点で低コスト化を実現している。
【0100】なお、図1,図7及び図8に示した構成に
おいて、アドレス電極15と表示電極18,19との間
に、誘電体層16に加えて誘電体層17を設け、上記の
ように、アドレス電極15と表示電極18,19との間
のギャップを増加させて浮遊容量が形成されにくくして
いるが、かかる誘電体層17は、表示セル2内で表示電
極18,19の部分とこれら表示電極18,19間とに
これら表示電極18,19に沿って設けられているもの
であって、表示電極18の部分から表示電極19とは反
対側の部分には設けられておらず、また、表示電極19
の部分から表示電極18とは反対側の部分には設けられ
ていない。勿論、これら表示電極18,19を覆う誘電
体層20も同様である。このように、表示電極18の部
分から表示電極19とは反対側の部分に誘電体層17,
20が設けられないようにしたことにより、アドレス電
極15と表示電極18との間に行なわせる書込放電のた
めの書込電圧を低減することができる。さらに、また、
表示電極18の表示電極19側の傍らに、この表示電極
18に沿って誘電体層17,20を除いた溝部を形成す
るようにしてもよい。このように構成することにより、
この溝部でアドレス電極15と表示電極18との間の書
込放電が発生し易くなり、この分さらに書込放電のため
の書込電圧を低減することができる。
【0101】ところで、これまで説明してきたメタル隔
壁においては、折り曲げ形状(逆U字型)の放電路の加
工性、組立性を向上させるため単純な孔形状を形成した
メタルシートを積層した構造としている。例えば、図1
や図5などに示すように、メタルシート5aと5b1・5b
2との開口の形状を異ならせることで、折り曲げ形状
(逆U字型)の放電路を形成している。このように開口
の形状を異ならせたメタルシートを用意しておけば、折
り曲げ形状(逆U字型)の放電路が容易に形成できる
が、以下にこのメタルシートを積層した構造について詳
述するとともに、他の積層構造の一例についても説明す
る。
【0102】図18は、他のメタル隔壁の構造を示すも
のであり、図19に示すメタル隔壁5におけるA−A’
断面を示す。なお、図19は、メタルシート5a、5bを
前面基板側から見た平面図であるため、最上層のメタル
シート5aの有する開口27と、その次層のメタルシー
ト5bの開口28とが図示されている。また、開口27か
らは次層のメタルシート5bのメタル部分も図示されて
いる。
【0103】図において、メタル隔壁5は、前述の実施
例と同様に、図1などに示すプラズマデイスプレイパネ
ル1の構成において前面基板3と背面基板4とに挟まれ
た3ピース構造をとるため、前面基板3や背面基板4を
形成するガラスの熱膨張係数に合わせたFe―Ni系の
メタルシート5を積層して構成される。表面に配置した
最外層のメタルシート5aには、寸法の大きい開口27
を1セル(L×W)内に1個の割合で形成し、その下の
メタルシート5bには、寸法の小さい開口28を2個、
開口27の内部に入りかつその形状の一部が重なるよう
に形成している。メタルシート5a、5bは、その上下表
面及び孔内面は酸化被膜22により被覆されており、酸
化アルミ等の酸化物セラミックスで被覆されている。従
って、メタル隔壁5は、上下表面及び孔内面を酸化アル
ミ(酸化物セラミックス)被膜22で被覆した各メタル
シート5の開口27、28を位置合せし3枚のメタルシ
ート5a、5b1、5b2を積層して放電路26を形成して
いる。メタルシート5a、5b1、5b2はそれぞれガラス
フリット81(81a、81b)で固着している。折り曲
げ形状の放電路を形成したメタル隔壁5においてギャッ
プ長さを長くする場合は、メタルシート5bをさらに積
層する。
【0104】ところで、酸化被膜22の成膜速度は、ス
パッタリング法を用いたCVD法等によれば、複数の開
口を有するメタルシートの場合、孔内面の垂直面よりも
上下表面やその平面近傍が倍近く、或いはそれ以上に速
くなる傾向にあることが経験されている。また、耐電圧
特性を要求する領域は、メタル隔壁5の動作原理から背
面基板4と対向する表面の近傍であり、メタル隔壁5の
孔内面の耐電圧が表面に対して20%程度以下で良いこ
とも経験されている。
【0105】そこで、我々は、以上の知見を基に、メタ
ルシート5の表面近傍の被膜厚さd1を開口内面の被膜厚
さd2よりも十分に厚くし、耐電圧特性と成膜形成時の
スループットの点から約2倍程度の差を付けて酸化アル
ミ被膜(酸化被膜)22を形成した。すなわち、前記複
数の貫通孔を有する金属薄板を複数枚積層したメタル隔
壁において、該金属薄板の上下表面及びその孔内面を酸
化アルミ(Al2O3)等の酸化物セラミックスで被覆
し、該上下表面近傍の被膜厚を該孔内面の被膜厚よりも
十分に厚く(約2倍)する構造とした。なお、高電圧
(高電界)が発生する背面基板4側のメタルシート5b2
を除けば、残りのメタルシート5の酸化アルミ被膜22
の厚さd1は薄く(2〜3μm程度)てもよいことも経験
されている。
【0106】図20に、他のメタル隔壁の構造を示す。
【0107】図18に示すメタル隔壁との大きな相違点
は、メタルシート5a、5b1の上下表面及び孔内面を非
晶質ガラス被膜22aで被覆し、メタルシート5b2の上下
表面及び孔内面を酸化アルミ被膜7で被覆した点であ
る。すなわち、前記複数の貫通孔を有する金属薄板を複
数枚積層したメタル隔壁において、最外層に配置しかつ
前記第二の貫通孔を形成した金属薄板の上下表面及びそ
の孔内面を酸化アルミ(Al2O3)等の酸化物セラミ
ックスで被覆し、残りの金属薄板を上下表面及びその孔
内面を非晶質ガラスで被覆する構造とした。これら3枚
のメタルシート5の積層固着部82a、82bは、前記し
たメタルシート5a、5bに形成した非晶質ガラス被膜22
aをフリットガラスの代わりに兼用し、位置合わせした
後に再溶融(約520度)させ、その後に加圧して固着
させている。図1などに示す背面基板4側に配置される
メタル隔壁のメタルシート5b2は、特に高耐圧が必要な
ため酸化アルミ被膜22bを形成しているが、高耐圧の
要求されないメタルシート5a、5b1は、品質は劣るが
高スループットであり、更にはフリットガラスとの兼用
から、非晶質ガラスを用いてガラス被膜22aと積層固着
部82を形成して、メタル隔壁5を低コスト化してい
る。このように、高耐圧の要求されない低電界領域に配
置される金属薄板にガラス被膜を形成し、或いは低電界
領域での酸化アルミ被膜厚を薄くすることにより、低コ
ストで高信頼度のメタル隔壁を提供している。また、前
記金属薄板の上下表面及びその孔内面を被覆した非晶質
ガラスを再溶融させて、メタル隔壁を構成する全ての該
金属薄板を積層固着させることにより、積層固着に用い
る非晶質のフリットガラスの材料、塗布プロセスが不要
になり、大幅な低コスト化を実現している。
【0108】図21は、図20に示したメタル隔壁5に
おいて、メタルシート5b1を1枚取り除いたものであ
る。同じギャップ長さを得る場合は、加工性は劣化する
が、低コストのメタル隔壁を提供できる。逆に、加工性
に加えて、性能向上、機能付加のためメタルシート5b1
を増やしても良い。
【0109】なお、以上説明したメタルシートの断面形
状には、図18などからも分かるように歪み部分が形成
されている。この形状のひずみは、エッチングによる両
面加工でできたものであり、この出っ張り部分(歪み部
分)により蛍光体が付きやすくなる効果がある。
【0110】また、メタルシートに形成した開口27、
28の形状は、円形形状のものと矩形形状のものがあっ
たが、円形形状ものはエッチングによる加工で容易に制
御でき、蛍光体の塗布においても表面張力等に対して膜
厚の均一化を容易にできると言った効果がある。一方、
矩形形状のものは、セルの開口率が向上すると言った効
果がある。
【0111】次に、前記したメタル隔壁を用いたより具
体的なプラズマデイスプレイパネルの構造例を図23に
示す。これは、例えば図19の平面図でA―A’断面に
相当する。
【0112】図において、プラズマデイスプレイパネル
1は、前面ガラス基板3、背面ガラス基板4、及びメタ
ル隔壁24から構成される3ピース構造をとっている。
【0113】前面ガラス基板3は、透明なガラス基板6
の上にITO膜の透明電極10が形成され、さらに透明
電極10の上には壁電荷を蓄積する厚膜(薄膜の場合も
ある)の誘電体11が順に形成されている。この上に透
過型の可視光を出す薄い蛍光体層(数μm厚さ)を形成
し、さらに高発光効率と高輝度を実現する場合もある。
透明電極10は、前記したメタル隔壁24と組み合わせ
ることにより、それぞれM’電極、M電極となり後述す
る図22(a)、図22(b)に示すように表示発光放
電時にアノード電極として駆動し、長ギャップの放電路
gを形成している。
【0114】背面ガラス基板4は、ガラス基板13の上
に透明なSiO2の下地膜14が形成され、その上にA
g系等の厚膜導体からなるアドレス電極(A電極)15
のライン状パターン、厚膜誘電体16が順に形成され
る。厚膜誘電体16の上には、表示駆動用電極であるラ
イン状パターンのX電極(共通電極)19、Y電極(Y
スキャン電極)18の2電極に加えてアドレス補助電極
(電極パターン)100が同時に形成される。アドレス
補助電極100は導体スルーホール101を介してアド
レス電極15と接続されている。X電極19、Y電極1
8、及びアドレス補助電極100の上には誘電体20が
20〜30μm程度形成され、その上に2次電子放出係
数が大きくて耐スパッタ性に優れたMgO膜の保護層2
1が形成されている。この場合、Y電極18とアドレス
補助電極100は、書き込み放電を行うため一定の放電
ギャップga(50〜100μm程度)を形成するよう
に近接配置されている。Y電極18とアドレス補助電極
100が厚膜誘電体16の同一平面状に同時印刷で形成
されるため、高精度でばらつきの小さい放電ギャップg
aが得られる。更に、X電極19、Y電極18と交差す
るA電極がこれらとの電極間容量増加を抑制するため、
厚膜誘電体16の層厚を十分に大きく(200〜500
μm)している。これにより、書き込み時のアドレス電
圧Vaを大幅に低減でき、ドライバーIC等の耐電圧低
下に伴う低コスト化を実現している。
【0115】メタル隔壁24は、前記したように上下表
面及び孔内面を酸化アルミ被膜22で被覆した金属薄板
5(5a、5b1、5b2)を3枚積層固着し、その表面に
蛍光体23を塗布して放電路gを形成している。背面ガ
ラス基板4上のX電極19、Y電極18に近接する金属
薄板5b2は、表示発光放電時に2点鎖線で示す表面近傍
102(102a、102b)に高電界の発生領域をも
つ。
【0116】図24は、図23と同様に前記したメタル
隔壁24を用いたプラズマデイスプレイパネル1の断面
図を示す。例えば、図19の平面図でB―B’断面に相
当する。背面ガラス基板4上のX電極19、又はY電極
18に近接する金属薄板5b2は、図23の場合と同様に
表示発光放電時に2点鎖線で示す表面近傍103(10
3a、103b)に高電界の発生領域をもつ。
【0117】図22(a)、(b)は、表示発光放電時
に表示電極であるY電極18とX電極19をそれぞれカ
ソードで駆動させた場合の放電路26内の電界分布(電
気力線分布)図を示す。図において、表示電極であるX
電極とY電極は背面基板4に形成されており、透明電極
10は前面基板に形成されている。
【0118】図22(a)は、表示駆動用電極であるY
電極18をカソードとしてサステインパルス電圧Vsu
s(―150〜―180V)を印加し、残りの電極であ
るX電極19、メタル隔壁(M電極)5、及び透明電極
(M’電極)10をアノードとして零ボルトにした場合
の電気力線分布を示す。電界の集中する高電界領域は、
2点鎖線で囲まれた領域83aに発生する。
【0119】図22(b)では、AC型表示駆動により
カソードがY電極18からX電極19に入れ代わり、こ
れと同時に高電界領域も2点鎖線で囲まれた領域83a
から83bに移動する。放電がアノードに向かって進展
する場合でも、陰極降下電圧Vcがカソード近傍の陰極
暗部に形成されるため、陽光柱領域には放電路26に沿
って数10V程度の電圧しか印加されない。このため、
メタル隔壁5の背面基板4側に位置するメタルシート5
b2には、要求される耐電圧特性が厳しくなるため少なく
とも膜質のよい酸化アルミ被膜22bを被膜として形成
される。
【0120】以上のように、高電圧が印加される表示発
光放電の場合、図23、図24に示すように前面ガラス
基板の導体パターン(M’電極)と、前記した大きさの
異なる2種類の貫通孔を有するメタル隔壁(M電極)
は、図22(a),図22(b)に示す放電路g(一点
鎖線の矢印で示す)を形成した1セルの電極配置構造
(アドレス電極除く)で、表示駆動用電極として機能す
る。なお、図23、図24に示す構造において、M’電
極は透明導体のみで形成しているが、透明導体上にメタ
ル隔壁の平面形状に合わせた格子状のバス電極を形成す
る場合もある。
【0121】また、X電極、Y電極はAC型の表示駆動
用電極であるため各々アノード電位(例えば、0V)、
カソード電位(−160V〜―180V)になり、図2
2(a)、図22(b)に示すように電位が交互に入れ
替わって印加されるが、前面ガラス基板の導体パターン
(M’電極)とメタル隔壁(M電極)はどちらの場合で
もアノード電位(0V)を印加されて駆動される。この
時、X、Y電極間のセル内部壁面の放電路gには、グロ
ー放電時に発生するポテンシャル分布が形成される。即
ち、図22(a)の場合、Y、M電極間に2点鎖線で囲
われた高電界領域と、M電極とM’電極で囲われた放電
路内部の低電界領域とが形成され、各々グロー放電時の
陰極暗部、陽光柱を効率よく形成している。なお、図2
2(a)、図22(b)の2点鎖線で示す2つの高電界
領域は、放電路gを形成したM電極の端部、即ち背面ガ
ラス基板上に形成されたX、Y電極と向かい合う片面側
に存在する。従って、メタル隔壁に形成された絶縁皮膜
の耐電圧特性(耐圧)は、駆動方法からX、Y電極と向
かい合う背面ガラス基板側の近傍で満足することが要求
される。
【0122】一方、放電路26には高電界領域83a、
83bを除くとほとんど電気力線が存在せず、透明電極
(M’電極)10を取り除いても放電路26を維持する
こともできる。すなわち、メタル隔壁の孔の内面放電路
の部分は、グロー放電の低電界領域(低電圧領域:陽光
柱形成電圧10〜30V程度)を形成するが、この低電
界領域はM電極のみでもほぼ維持できるものである。
【0123】そこで、我々はこれらの知見に基づき、メ
タル隔壁と共に放電路を形成している前面ガラス基板側
のM’電極である導体パターンを削除した。すなわち、
図示はしていないが、メタル隔壁、及び前面ガラス基板
と背面ガラス基板とからなるプラズマデイスプレイパネ
ルにおいて、背面ガラス基板には表示発光放電を行う2
つの表示駆動用電極と書き込み放電を行うアドレス駆動
用電極とからなる導体パターンを形成し、該前面ガラス
基板には導体パターンを形成しない構造とした。なお、
この場合、放電がアノードに進展しても、電位分布はメ
タル隔壁5により効果的に形成される。
【0124】この構成によれば、メタル隔壁5による隔
壁拡散の抑制効果をある程度低下させるが、前面基板3
から透明電極(M’電極)10を除去できるためガラス
基板6の加工処理が不要になる。このため、ガラス基板
6にソーダライムを使用できる等、大幅な低コスト化と
なる。すなわち、前面ガラス基板の導体、誘電体等の形
成を不要にでき、部材コストや製造装置の面でパネルを
大幅に低コスト化できる。更に透明電極10の除去によ
り可視光透過率の向上もでき、輝度、効率向上にも寄与
する。
【0125】図14は以上のプラズマディスプレイパネ
ルの実施形態を用いた本発明による画像表示装置の一実
施形態の要部を示す平面図であって、1は上記実施形態
のプラズマディスプレイパネル、65は表示パネル部、
66は駆動制御装置、67−1,67−2は配線ケ−ブ
ル、68は封着部、69は開口部、70はFPC(フレ
キシブル・プリンテッド・サ−キット)基板、71−
1,71−2,71−3,71−4は外部接続端子、7
2はネジ、73はモジュ−ル(あるいは、チップ部
品)、74はパネルカバ−であり、前出図面に対応する
部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0126】同図において、この実施形態は、全体構成
として、表示パネル部65と駆動制御装置66とが配線
ケーブル67ー1,67ー2で接続されたプラズマディ
スプレイパネル1を備えている。表示パネル部65は、
上記プラズマディスプレイパネルの実施形態として示し
たように、前面基板3と背面基板4とこれらに挟まれた
メタル隔壁5との3ピースで基本構成されており、これ
ら3ピ−スが、前面基板3の外周の額縁型の領域を封着
部68とし、この封着部68でガラスフリット材により
固着され、この封着部68の内部のメタル隔壁5の開口
27(図5)で規定される表示セル2(図1)には、N
e−Xe5%,500Torrの放電ガスが封入されている。
【0127】メタル隔壁5での封着部68よりも外側の
4つ辺近傍に複数の開口部69が形成されており、これ
ら開口部69を通して、メタル隔壁5に固着されたFP
C基板70の外部接続端子71ー1,71ー2,71ー
3,71ー4と前面基板3の平面電極10(図1)の電
極取出端子と背面基板4に形成された各電極の電極取出
端子47,49,50,51(図9,図10)とを端子
部を対応させて電気的に接続されている。その接続方法
は、リ−ドボンデングやワイヤ−ボンデング,ACF
(異方導電性フィルム)などによる。
【0128】メタル隔壁5とFPC基板70とのグラン
ド接続は、FPC基板70の角部でネジ72などを用い
た締めなどで電気的な導通をとっている。表示パネル部
65を駆動するための駆動LSI(IC)やサスティン
パルス発生器などは、複数個のモジュ−ル(あるいは、
チップ部品)73として、FPC基板70に搭載され、
外部接続端子71ー1,71ー2,71ー3,71ー4
を通して各電極の電極取出端子47,49,50,51
へ接続されている。モジュ−ル部品(あるいは、チップ
部品)73で発生する熱は、FPC基板70を支えてい
るメタル隔壁5の周辺部から放熱される。プラズマディ
スプレイパネル1自身の放熱性を向上させるため、パネ
ルカバー74に、プラスチック材に代えて、熱伝導性の
良いアルミ材などを使用する場合もある。
【0129】図15は図14に示したプラズマディスプ
レイパネル1の回路構成を示すブロック図であって、7
5は表示部、76ー1はスキャンドライバLSI(I
C)列、76−2はアドレスドライバLSI(IC)
列、77ー1はXサスティンパルス発生器、77−2は
Yサスティンパルス発生器、78はホトカプラ、79は
コントロ−ル回路、80はDC/DCコンバ−タからな
る電源回路であり、図14に対応する部分には同一符号
を付けている。
【0130】同図において、表示パネル部65は一点鎖
線で囲んで示し、駆動制御装置66は三点鎖線で囲んで
示している。二点鎖線で囲む表示部75は表示パネル部
65のうちの駆動部を除いた部分であり、平面電極を有
する前面基板3と表示電極(Y電極)群や共通表示電極
(X電極),アドレス電極(A電極)群及びメタル隔壁
(M電極)を有する背面基板4と及びこれら基板に挟ま
れたメタル隔壁5とで基本的に構成されている。
【0131】アドレス電極群に対してメタル隔壁5の周
辺部に形成されたアドレスドライブLSI列76ー2,
Y表示電極群に対して同様に形成されたスキャンドライ
バLSI列76ー1,X表示電極群に対して同様に形成
されたXサスティンパルス発生器77ー1,Yサステイ
ンパルスをスキャンドライバLSI列76ー1に供給す
るための同様に形成されたサスティンパルス発生器77
ー2が夫々図14でのモジュ−ル部品(あるいは、チッ
プ)73からなるものであり、これらモジュ−ル部品
(あるいは、チップ)73は、電極間の書込放電や維持
放電(サスティン放電)による発光表示を行なうための
各種駆動電圧パルス波形を印加する駆動回路を備えてい
る。
【0132】駆動制御装置66は、表示デ−タを転送し
て上記の駆動回路を制御するコントロール回路79(な
お、TV信号発生器や表示デ−タ発生器を含む場合もあ
る)や、上記の駆動回路に必要な各種内部電圧を発生さ
せる電源回路としてのDC/DCコンバ−タ80などか
らなる。実装上、上記の駆動回路は、表示パネル部65
の薄型化を実現するために、駆動制御装置66に組み込
まれる。
【0133】表示パネル部65の駆動回路は、X,Yの
サステインパルス発生器77−1,77−2と、モノリ
シックLSIドライバを用いたスキャンドライバLSI
列76−1と、アドレスドライバLSI列76−2とか
らなっている。スキャンドライバLSI列76−1はY
サステインパルス発生器77−2に重ねるために、Yサ
ステインパルス発生器77−2の基準電圧をスキャンド
ライバLSI列76−1の制御信号でシフトさせるフロ
−ティング方式をとり、ホトカプラ78がこの制御信号
を分離して伝送し、スキャンドライバLSI列76−1
に供給する。
【0134】制御回路として機能するコントロール回路
79は、ゲ−トアレイとフレ−ムメモリとで構成されて
いる。また、DC/DCコンバ−タ80は、サスティン
電圧Vs を基に駆動波形に必要な各種内部電圧Vwi,V
ajを発生させている。
【0135】図16は図1〜図15に示したプラズマデ
ィスプレイパネル1の駆動方法の一具体例を示すタイミ
ングチャ−ト図であって、表示電極18(Y電極として
示す)、アドレス電極15(A電極として示す)及び表
示電極19(X電極として示す)の駆動波形を示すもの
である。
【0136】図16は映像信号の1フィールドを階調表
示するために複数に分割した1つの区分である1サブフ
ィ−ルド(約1.6〜2msecの期間)の基本波形を示
しており、1サブフィ−ルドは全書込期間,アドレス期
間,サスティン期間及び消去期間の4つの期間で構成さ
れている。ここで、丸印内の記号:0,+,−は夫々、
X電極,Y電極,A電極上に放電後形成される壁電荷を
示し(実際には、AC放電方式のため、図1などに示し
たように、これら電極上に形成された誘電体の保護膜で
あるMgO膜が真の電極となる)、夫々壁電荷量が零ま
たは無視できる場合を0、正電荷が形成される場合を
+、負電荷が形成される場合を−として示している。
【0137】メタル隔壁5(例えば、図1)のメタル電
位Vmは、陽光柱を形成するグロ−放電を安定化し、か
つ発光効率,輝度を向上させるために、外部電位と浮遊
容量電位の両方で与え、かつ両方の電位をほぼ等しく0
Vにした。このため、X,Y電極の駆動波形の直流電圧
成分は、1サブフィ−ルドでほぼ0Vに設定される。
【0138】電圧動作マ−ジンなどの安定度を考慮し、
1フィ−ルドで0Vに設定する場合もある。
【0139】また、矢印付きの*印は、主に2電極間で
放電を発生させることを示している。3電極上の壁電荷
は、1サブフィ−ルドの開始時点t0と終了時点t7とで
基本的に零である。
【0140】グロ−放電全体の発光効率ηは、基本的に
は、図1などに示す放電路26を長くすることにより向
上させている。しかし、放電路26が長くなると、放電
遅れ時間や壁電荷形成時間の増加やバラツキなどが発生
する。そこで、これらの問題を取り除くため、以下に示
す電子駆動を中心にした高速駆動方法を用いている。
【0141】いま、図1に示した実施形態を例にとる
と、表示セル2を選択する場合、Y電極(表示電極)1
8とA電極(アドレス電極)15との間で書込み放電を
行ない、Y電極18の誘電体表面上(実際には、誘電体
層の上に形成されたMgO膜の表面上)に正の壁電荷を
形成する。サスティン期間に入ると、第1番目の表示発
光放電時において、メタル隔壁5とX電極(共通表示電
極)19に表示パルス電圧VK(=0V)、正の壁電荷
が形成されたY電極18に表示パルス電圧VA(=正電
圧Vsus)を夫々印加することにより、夫々をカソ−ド
電極,アノ−ド電極とし、カソ−ド電極としてのメタル
隔壁5(特に、メタルシート5b2)とアノ−ド電極と
してのY電極18との間で種火(予備)放電を発生さ
せ、Y電極18上の壁電荷を負の壁電荷に変換してい
る。第2番目のパルス以降が本来の表示発光放電とな
る。第2番目以降の表示発光放電時では、放電路26が
0.5〜3.0mmの場合に対して、アノ−ド電極上に
は、直ちに(1μsec程度で)充分な量の電子を付着
させ、負電荷形成を中心とする安定かつ高速なメモリ放
電を得ている。メタル隔壁5とX電極18に表示パルス
電圧VA(=0v)、負の壁電荷が形成されたY電極1
8に表示パルス電圧VK(=負電圧Vsus)を夫々印加す
ることにより、夫々をアノード電極,カソード電極と
し、アノード電極としてのメタル隔壁5(特に、メタル
シート5b2)とカソード電極としてのY電極18との
間で種火(予備)放電を発生させ、直ちにX,Y電極
(カソ−ド,アノ−ド電極)間の主放電に発展させて陽
光柱を形成するグロ−放電を得ている。このときのパル
ス幅は、第2番目のパルスのみ壁電荷(壁電圧)を確実
に形成するために、3〜10μsec 程度としている。
【0142】このサスティン期間中、メタル隔壁5の電
位はグランドされているが、第1番目のパルスと第2番
目のパルス以降とで夫々カソ−ド,アノ−ド電極として
使い分けられている。アドレス期間でY電極18上に負
電荷を書き込む場合には、第1番目のパルスは不要にな
り、第2番目のパルスからスタ−トさせることができ
る。
【0143】以下、図16の各期間の動作を説明する。
【0144】全書き込み期間の場合、Y電極18とA電
極15との間で2回(時点t1,t2)放電を発生させる。
この全書き込み期間の終了時点では、例えば、図1に示
したプラズマディスプレイパネル1の全領域の表示セル
2に対して、Y電極18側に負電荷が、A電極15側に
正電荷が夫々形成される。これは、次のアドレス期間に
おいて、サステイン期間で放電させるべき表示セルで書
込み放電を行なわせるためにY電極18,A電極15に
印加するパルス電圧(時点t3)を低電圧化するために行
なうものである。サステイン期間では、X,Y電極1
9,18間にパルス電圧(第1番目のパルス)を印加す
ることにより(時点t4)、Y電極18上に書き込まれ
た正電荷を負電荷に変換し、次からは(第2番目のパル
ス以降)、X,Y電極19,18に交互に負電荷を生じ
させる放電を行わせることにより、アドレス期間で書込
み放電が行なわれた表示セルの発光を行なわせる。
【0145】ここで、時点t1での放電は、Y電極18
とA電極15との間の放電開始電圧Voa-yを考慮して、
Y電極18に印加するパルス電圧Vyを正電圧(=18
0v)から負電圧(=−180v)に変化させて交流動
作をさせることにより、実効的にパルス電圧Vyを低電
圧化した。一方のA電極15のパルス電圧Vaも、これ
と同時に、低電圧化(=0v)される。特に、Y電極1
8のパルス電圧VyとA電極15のパルス電圧Vaとの
放電条件を安定化するため、時点t1において、放電開
始電圧の低いM電極(メタルシート5a(図12))と
Y電極18との間のギャップg5で予備放電(種火放
電)を発生させ、放電開始電圧Voa-yを低減させてい
る。このとき、放電個所が表示セル2の底面にあって、
その表面から充分に離れているため、全書込み期間のコ
ントラスト低下へ及ぼす影響は小さい。
【0146】図16において、時点t1でY電極18に
正の壁電荷を、A電極15上に負の壁電荷を安定に形成
できる場合には、直ちにアドレス期間に移行することが
できる。これにより、アドレス期間でのアドレス放電に
より、Y電極18の壁電荷を負に、A電極15の壁電荷
を正に夫々符号反転させることができるから、次のサス
ティン期間では、Y電極18の壁電荷を正から負に符号
反転するためのY電極に印加する第1番目のパルス(時
点t4)が不要になる。
【0147】全書き込み期間の初期放電(時点t1)で
のパルス幅を10〜20μsec程度とすることにより、
次の放電(時点t2)では、壁電荷を自己消去させる放
電を発生させている。さらに、この時点t2での放電の
直後にY電極18に負電荷を、A電極15に正電荷を夫
々効率良くかつ安定に形成させるために、Y電極18に
正電圧(180v)のパルス電圧Vyを10μsec以上印
加した。
【0148】アドレス期間では、A電極15とY電極1
8には夫々、正電荷,負電荷が形成された状態で安定な
動作を確保するため、+40Vのパルス電圧VyがYス
キャンパルスとして印加され、かつYスキャンで点灯す
べく選択される表示セル(図1)に対応するA電極15
には、時点t3で+60Vのパルス電圧Vaが印加される
ことにより、書き込み放電が発生してY電極18に正電
荷が形成される。このようにして、書き込み放電で選択
されるY電極18上に正電荷が形成され、選択されない
Y電極18では、全書き込み期間で形成された負電荷が
そのまま形成された状態になっている。このとき、全書
き込み期間で形成された壁電荷(壁電圧)と、パルス電
圧Vy の立下りによる電圧低下分と、パルス電圧Vaの
印加電圧とにより、放電条件を設定している。
【0149】A電極15とY電極18とは、これらが前
面基板と背面基板とに別々に設けられた対向電極構造の
場合と異なり、図1に示すように、面内クロス電極構造
であるため、電極間ギャップ長を数十μm程度に短くす
ることができる。このため、時点t3にA電極15に印
加するパルス電圧Vaのパルス幅は、これまでの1.5
〜2.5μsecから約0.5〜1.5μsecの半分以下に
低減している。この結果、パルス幅に比例するアドレス
期間の長さを減少させることができ(アドレスの高速
化)、1サブフィ−ルドにおけるサスティン期間の長さ
の割合、即ち、発光デュ−ティを2倍程度に増加させて
いる。即ち、上記のように面内クロス電極構造としたこ
とにより、書き込みパルス電圧のパルス幅を低減し、こ
の低減した分後述するサステインパルス数を増加させて
輝度を向上させている。
【0150】サステイン期間では、選択された表示セル
で第1番目のパルスによる電荷交換が行なわれた後(時
刻t4)、第2番目のパルス以降では、X,Y電極1
9,18間での維持放電発光をさせている。X,Y電極
19,18のうちの一方をメタル隔壁5あるいは中間電
極43と同電位のアノ−ド電極とする表示パルス電圧V
Aを、また、他方をカソ−ド電極とする表示パルス電圧
VKを夫々用い、これらを交互に0Vと負のサスティン
電圧Vsus(=−180v)に設定することにより、陽光
柱を形成したグロ−放電を安定かつ効率良く発生させて
いる。
【0151】具体的には、時刻t4にY電極18に印加
されるパルス電圧Vyの第1番目のパルスは、表示パル
ス電圧VAとしての正(+180v)のサステイン電圧
Vsusであり、これと同時にX電極19に印加するパル
ス電圧Vxの第1番目のパルスとメタル隔壁5に印加す
るパルス電圧とは、表示パルス電圧VKとしての0Vの
電圧であり、これにより、時点t4において、まず、電
界集中が起こるメタル隔壁5とY電極18(アノ−ド電
極)との間のギャップg5(図12,図13など)で予
備放電(種火放電)が起こり、選択された表示セル2内
に封入されたNe−Xe5%,400〜500Torrの放電
ガスの電離気体(プライミング粒子)が発生し、その直
後、表示電極であるX,Y電極19,18間の主放電に
移行して陽光柱が形成される。
【0152】第1番目のパルス(時点t4)による放電
を確実に発生させるため、そのパルス幅を、特に、6〜
10μsecと大きくした。第2番目のパルス以降では、
放電発光回数(サスティンパルス数)を増加させるた
め、負電荷形成を中心とした高速メモリ放電により、一
定の発光デューティ(サブフィールド期間でのサステイ
ン期間の割合)に対して、パルス幅(さらには、パルス
休止幅も含めて)を必要最小限に減少させている。サス
ティン期間での最終パルス(時点t5)では、Y電極1
8に印加されるパルス電圧Vyが0Vであり、X電極1
9に印加されるパルス電圧Vxが負のサスティン電圧V
sus(=−180v)である。
【0153】次の消去期間では、サステイン期間が終了
する時点t5で、Y電極18,X電極19及びA電極15
上に形成された壁電荷を消去(初期化)する。このため
に、時点t6にX,Y電極19,18間にパルス幅の短
いパルス電圧を印加して短時間の放電を行なわせる。こ
れは、この放電後の空間電荷を中和させ、かつ壁電荷の
形成を防止するためのものであって、放電直後の電界を
取り除くことにより、消去放電を発生させている(短パ
ルス消去方式)。また、これと同時に、A電極15上に
形成される壁電荷も中和される。特に、A電極15に正
電荷が残留する場合には、同様に、近接するY電極1
8,A電極15間に短かいパルス幅のパルス電圧を印加
することにより(時点t7)、これを消去放電させる。
【0154】一方、残った壁電荷の消去,中和に対して
X,Y電極19,18間の印加電圧を最小維持電圧レベ
ルまで減少させ、パルス幅を長くする方法を用いる場合
もある(長パルス消去方式)。さらに、これら2つの消
去方式を同時に組合せて効果的に用いる場合もある。
【0155】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パネルの発光効率及び輝度が大幅に向上したプラズマデ
ィスプレイパネルを提供することができる。
【0156】また、本発明によれば、陽光柱を効率良く
かつ安定に形成して、放電効率が大幅に向上したプラズ
マディスプレイパネルを提供することができる。
【0157】さらに、本発明によれば、パネルの前面基
板の平面電極をグランド接地してシ−ルド構造とするも
のであるから、不要電磁輻射(EMI)を効果的に抑制
したプラズマディスプレイパネルを提供することができ
る。
【0158】さらにまた、本発明によれば、これらのプ
ラズマディスプレイパネルを用いたことにより、消費電
力が低減し、薄型で不要電磁輻射を効果的に抑制した画
像表示装置を提供することができる。
【0159】さらにまた、本発明によれば、折り曲げ形
状(逆U字型)をもつ放電路を容易に形成可能なメタル
隔壁とそれを用いたプラズマデスプレイパネルを提供す
ることができる。
【0160】さらにまた、本発明によれば、耐電圧特性
を確保できる絶縁皮膜を効率よく形成したメタル隔壁と
それを用いたプラズマデスプレイパネルを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマディスプレイパネルの第
1の実施形態の1表示セル部分を拡大して示す断面図で
ある。
【図2】図1に示した表示セル部分のアドレス電極の長
手方向からみた断面図である。
【図3】図1に示した表示セル部分のメタル隔壁部分を
示す断面図である。
【図4】図1に示した表示セル部分の背面基板側,前面
基板側をみた平面図である。
【図5】図1におけるメタル隔壁を構成するメタルシー
トの一具体例を示す平面図である。
【図6】本発明によるプラズマディスプレイパネルの第
2の実施形態の1表示セル部分を拡大して示す図であ
る。
【図7】本発明によるプラズマディスプレイパネルの第
3の実施形態の1表示セル部分を拡大して示す図であ
る。
【図8】本発明によるプラズマディスプレイパネルの第
4の実施形態の1表示セル部分を拡大して示す図であ
る。
【図9】図8に示した第4の実施形態の背面基板側をみ
た平面図である。
【図10】図8に示した第4の実施形態での各電極の接
続手段の一具体例を示す平面図である。
【図11】図8に示した第4の実施形態での各電極のセ
ル放電電流を制限する方法の一具体例を示す図である。
【図12】図8に示した第4の実施形態での各電極のセ
ル放電電流を制限する方法の他の具体例を示す図であ
る。
【図13】図12に示した構造において、表示セル内に
メタルシートによる仕切壁を設けた場合の構成を示す図
である。
【図14】本発明によるプラズマディスプレイパネルを
用いた画像表示装置の一実施形態を示す平面図である。
【図15】図14に示した実施形態での回路構成を示す
ブロック図である。
【図16】本発明によるプラズマディスプレイパネルで
用いる駆動波形の一具体例を示すタイミングチャ−トで
ある。
【図17】対向表示電極構造のプラズマディスプレイパ
ネルの表示セル構造を示す断面図である。
【図18】本発明によるプラズマディスプレイパネルで
用いる隔壁の構造を示す断面図である。
【図19】本発明によるプラズマディスプレイパネルで
用いる隔壁の構造を示す平面図である。
【図20】本発明によるプラズマディスプレイパネルで
用いる隔壁の構造を示す断面図である。
【図21】本発明によるプラズマディスプレイパネルで
用いる隔壁の構造を示す断面図である。
【図22】本発明によるプラズマディスプレイパネルに
おける電気力線を示す図である。
【図23】本発明によるプラズマディスプレイパネルを
示す断面図である。
【図24】本発明によるプラズマディスプレイパネルを
示す断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマディスプレイパネル 2 表示セル 3 前面基板 4 背面基板 5 メタル隔壁 5a,5b,5b1,5b2 メタルシート 8 透明電極 9,9ー1,9ー2 バス電極 10 平面電極 11 誘電体層 12 蛍光体層 15 アドレス電極 16,17 誘電体層 18 表示電極(Y電極) 19 表示電極(X電極) 20 誘電体層 21 保護層 23 蛍光体 24 隔壁 25 仕切壁 26 放電路 29 仕切部 39 アドレス補助電極 40 穴部 41 導体スル−ホ−ル部 42 誘電体層 43 中間電極 44ー1,44ー2,44ー3 ライン状導体パターン 55〜57 セル電流制限抵抗 55a,56a 保護層パターン 58〜61 貫通孔 62 誘電体層 63 セル電流制限抵抗 63a 保護層パターン 64 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 種井 平吉 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 牛房 信之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 庄子 房次 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の第1の表示電極と複数個の第2
    の表示電極とが互いに平行かつ交互に配置され、複数個
    のアドレス電極が該複数個の第1,第2の表示電極と交
    差するように配置された背面基板と、 前面基板と、 該前面基板と該背面基板との間に配置した隔壁部材とを
    少なくとも備えたことを特徴とするプラズマディスプレ
    イパネル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記前面基板に平面電極が形成され、 該平面電極は、平面状の透明電極と該透明電極上に形成
    したバス電極とを有することを特徴とするプラズマディ
    スプレイパネル。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記隔壁部材は表示セルを形成する穴部を有し、該穴部
    内で前記アドレス電極が前記第1,第2の表示電極と交
    差することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3において、 前記隔壁部材は表示セルを形成する穴部が多数配列して
    形成され、格子状をなすことを特徴とするプラズマディ
    スプレイパネル。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記隔壁部材の前記穴部間は隣接する前記表示セル間を
    隔てる隔壁をなしており、 前記バス電極が該隔壁と重なるように格子状に形成され
    ていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5におい
    て、 前記隔壁部材は、メタルの表面に絶縁層を設けたメタル
    隔壁であることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記メタル隔壁は、前記背面基板側に前記第1,第2の
    表示電極間を仕切る仕切壁を有することを特徴とするプ
    ラズマディスプレイパネル。
  8. 【請求項8】 請求項6または7において、 前記メタル隔壁は表面が絶縁層で覆われた複数のメタル
    シートの積層体であることを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 前記メタル隔壁は、 前記第1の表示電極と前記アドレス電極との交差領域に
    対して開口した穴部と、前記第2の表示電極と前記アド
    レス電極との交差領域に対して開口した穴部とが前記表
    示セル毎に設けられ、表面が絶縁層で覆われた第1のメ
    タルシートが所定個数前記背面基板に積層され、 前記第1の表示電極と前記アドレス電極との交差領域と
    前記第2の表示電極と前記アドレス電極との交差領域と
    を含む領域に対して開口した穴部が前記表示セル毎に設
    けられ、表面が絶縁層で覆われた第2のメタルシートが
    所定個数該第1のメタルシート上に積層されてなること
    を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9記載のいずれか1つにお
    いて、 前記背面基板上の前記第1の表示電極と前記第2の表示
    電極との間に中間電極を設けたことを特徴とするプラズ
    マディスプレイパネル。
  11. 【請求項11】 請求項6において、 前記メタル隔壁は、前記第1の表示電極と前記アドレス
    電極との交差領域と前記第2の表示電極と前記アドレス
    電極との交差領域とを含む領域に対して開口した穴部が
    前記表示セル毎に設けられており、 かつ前記背面基板上の前記第1の表示電極と前記第2の
    表示電極との間に中間電極を設けたことを特徴とするプ
    ラズマディスプレイパネル。
  12. 【請求項12】 請求項10または11において、 前記中間電極は前記第1,第2の表示電極と平行であっ
    て、 前記中間電極のパタ−ンが前記メタル隔壁を形成する前
    記第1または第2のメタルシートによる前記表示セル間
    の隔壁の平行部に合わせて配置されていることを特徴と
    するプラズマディスプレイパネル。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12記載のいずれか1つに
    おいて、 前記第2の表示電極と前記アドレス電極によってアドレ
    スされた前記第1の表示電極との間で陽光柱を形成して
    放電させることを特徴とするプラズマデスプレイパネ
    ル。
  14. 【請求項14】 前面基板と背面基板とに駆動回路系に
    接続される電極が設けられ、かつ該前面基板と該背面基
    板との間に多数の穴部を有する隔壁部材が設けられ、該
    前面基板と該背面基板との対向する表面と該穴部とで表
    示セルが形成されたプラズマディスプレイパネルにおい
    て、 該隔壁部材は、1個の表面が絶縁層で覆われたメタルシ
    ートまたは複数の表面に絶縁層が設けられたメタルシー
    トが積層されてなり、 少なくとも1個の該メタルシートが該駆動回路系に接続
    されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  15. 【請求項15】 前面基板と背面基板とに駆動回路系に
    接続される電極が設けられ、かつ該前面基板と該背面基
    板との間に多数の穴部を有する隔壁部材が設けられ、該
    前面基板と該背面基板との対向する表面と該穴部とで表
    示セルが形成されたプラズマディスプレイパネルにおい
    て、 該隔壁部材の該前面基板または該背面基板に対向する面
    に複数の凸部が形成され、 該凸部は該背面基板に形成されている該電極と重ならな
    いように配置されていることをを特徴とするプラズマデ
    ィスプレイパネル。
  16. 【請求項16】 前面基板と背面基板とに駆動回路系に
    接続される電極が設けられ、かつ該前面基板と該背面基
    板との間に多数の穴部を有する隔壁部材が設けられ、該
    前面基板と該背面基板との対向する表面と該穴部とで表
    示セルが形成されたプラズマディスプレイパネルにおい
    て、 該前面基板または該背面基板の該隔壁と対向する側の面
    に複数の凸部が形成され、 該凸部は該背面基板に形成されている該電極と重ならな
    いように配置されていることをを特徴とするプラズマデ
    ィスプレイパネル。
  17. 【請求項17】 請求項15において、 前記凸部が誘電体または前記隔壁部材と同じ材料で形成
    されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  18. 【請求項18】 請求項16において、 前記凸部が誘電体パタ−ンで形成されていることを特徴
    とするプラズマディスプレイパネル。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか1つにおい
    て、 前記背面基板上には、第1の絶縁層,前記アドレス電
    極,第2の絶縁層の順に積層され、該第2の絶縁層上に
    前記第1,第2の表示電極が形成され、さらに、前記第
    1,第2の表示電極上に第3の絶縁層が積層されている
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  20. 【請求項20】 請求項19において、 前記第2の絶縁層と前記第1,第2の表示電極との間に
    下地層としての第4の絶縁層が設けられ、 該第4の絶縁層は、表示セル内で、前記第2の絶縁層全
    体を覆うものではないことを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル。
  21. 【請求項21】 請求項19または20において、 前記表示セル内の前記第2の絶縁層上での前記第1の表
    示電極と前記アドレス電極との交差部の近傍に、前記ア
    ドレス電極からスル−ホ−ルを介して接続されるアドレ
    ス予備電極を設けたことを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネル。
  22. 【請求項22】 請求項19または20において、 前記表示セル内の前記アドレス電極を覆う前記第2の絶
    縁層上に前記第1,第2の表示電極が形成される第5の
    絶縁層が形成され、 該第5の絶縁層に前記第1の表示電極と前記アドレス電
    極との交差部の近傍に穴部を設けたことを特徴とするプ
    ラズマディスプレイパネル。
  23. 【請求項23】 請求項1〜6記載のプラズマデスプレ
    イパネルに所望の駆動波形を供給する駆動回路を有する
    表示パネル部と、 該表示パネル部に所望の制御信号と電源を供給する駆動
    制御装置と、 該表示パネル部と該駆動制御装置とを接続する配線ケ−
    ブルとを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  24. 【請求項24】 請求項6〜23のいずれか1つに記載
    のプラズマディスプレイにおいて、 表示発光放電時、前記第1の表示電極と前記第2の表示
    電極との間で発生するグロ−放電の陽光柱部に、前記前
    面基板の平面電極,前記メタル隔壁のいずれか一方もし
    くは両方に印加される電位Vmと、前記前面基板の平面
    電極と前記メタル隔壁との表面に形成される壁電圧Vq
    とを用いて等電位領域を形成したことを特徴とするプラ
    ズマディスプレイパネル。
  25. 【請求項25】 請求項24において、 前記第1の表示電極と前記第2の表示電極のうちのアノ
    ード電極となる一方の電極に印加される表示パルス電圧
    VAが前記前面基板の平面電極,前記メタル隔壁のいず
    れか一方もしくは両方に印加される電位Vmとほぼ等し
    いことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  26. 【請求項26】 請求項25において、 前記アノード電極に印加される前記表示パルス電圧VA
    と前記前面基板の平面電極,前記メタル隔壁のいずれか
    一方もしくは両方に印加される電位Vmとをほぼ零ボル
    トとし、 前記第1,第2の表示電極のうちカソード電極となる一
    方の電極に印加される表示パルス電圧VKが負の表示パ
    ルス電圧Vsusであることを特徴とするプラズマディス
    プレイパネル。
  27. 【請求項27】 請求項24,25または26におい
    て、 前記前面基板の平面電極,前記メタル隔壁のいずれか一
    方もしくは両方に印加される電位Vmを、前記駆動回路
    系の直流バイアス電圧供給端子に外部電位で与えること
    を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  28. 【請求項28】 請求項24,25,26または27に
    おいて、 前記前面基板の平面電極,前記メタル隔壁のいずれか一
    方もしくは両方に印加される電位Vmを、電流制限抵抗
    が直列接続された前記駆動回路系の直流バイアス電圧供
    給端子の外部電位で与えることを特徴とするプラズマデ
    ィスプレイパネル。
  29. 【請求項29】 請求項24,25,26,27または
    28において、 前記第1,第2の表示電極のいずれか一方もしくは両方
    と前記駆動回路系との間に電流制限抵抗を挿入し、前記
    第1,第2の表示電極を駆動することを特徴とするプラ
    ズマディスプレイパネル。
  30. 【請求項30】 請求項24〜29のいずれか1つにお
    いて、 前記第1,第2の表示電極のいずれか一方もしくは両方
    と前記駆動回路系との間に、かつ前記メタル隔壁と前記
    駆動回路系との間に夫々電流制限抵抗を挿入したことを
    特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  31. 【請求項31】 請求項30において、 前記表示セルの放電維持電流が前記表示セル内の前記第
    1の表示電極と前記第2の表示電極との間に流れるよう
    に、前記電流制限抵抗を形成したことを特徴とするプラ
    ズマディスプレイパネル。
  32. 【請求項32】 請求項29において、 前記電流制限抵抗を前記表示セル内の前記第1,第2の
    表示電極のいずれか一方もしくは両方の上に直接形成し
    たことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  33. 【請求項33】 請求項29において、 前記電流制限抵抗を前記第1,第2の表示電極のいずれ
    か一方もしくは両方の取り出し部に、前記第1,第2の
    表示電極のいずれか一方もしくは両方毎に形成したこと
    を特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  34. 【請求項34】 請求項32または33において、 前記電流制限抵抗は酸化ルテニウム(RuO2)系の材
    料からなることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  35. 【請求項35】 請求項19または20において、 前記表示セル内の前記第1,第2の表示電極の上に設け
    られた表面誘電体層の上に酸化ルテニウム(RuO2)
    系の陰極材料からなる薄膜あるいは厚膜パタ−ン層を、
    前記第1,第2の表示電極を少なくとも覆うように、設
    けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  36. 【請求項36】 請求項19または20において、 該表示セル内の該第1の表示電極及び該第2の表示電極
    の上に設けた表面誘電体層上に陰極降下電圧Vcが15
    0ボルト以下の材料からなる薄膜あるいは厚膜パタ−ン
    層を、前記第1,第2の表示電極を少なくとも覆うよう
    に、設けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  37. 【請求項37】 夫々表面が絶縁された第1,第2の電
    極を有する第1の基板と、 該第1の基板に対向して配置され、表面が絶縁された平
    面状の第3の電極を有する第2の基板と、 該第1の基板と該第2の基板との間に配置され、表面が
    絶縁された導体隔壁とを少なくとも備え、 該第1,第2の基板と該導体隔壁とによる放電空間内
    で、該第1の電極と該第2の電極との間でグロ−放電を
    発生させて少なくとも陽光柱を形成することを特徴とす
    る電子装置。
  38. 【請求項38】 請求項37において、 前記第1の電極と前記第2の電極のいずれか一方がアノ
    −ド電極となり、他方がカソード電極となるように、前
    記第1,第2の電極に電圧を印加し、 該アノード電極の印加電圧に等しい電圧を前記導体隔壁
    と前記第3の電極とに印加し、前記導体隔壁と前記第3
    の電極とをアノ−ド電極とすることを特徴とする電子装
    置。
  39. 【請求項39】 請求項38において、 前記アノ−ド電極の印加電圧をほほ零ボルトとし、前記
    カソ−ド電極を印加電圧として、前記第1,第2,第3
    の電極及び前記導体隔壁を駆動することを特徴とする電
    子装置。
  40. 【請求項40】 請求項39において、 前記第1,第2,第3の電極及び前記メタル隔壁と駆動
    回路系との間に夫々電流制限抵抗を挿入したことを特徴
    とする電子装置。
  41. 【請求項41】 請求項39において、 放電維持電流が前記第1の電極と前記第2の電極との間
    にほとんど流れるように、前記電流制限抵抗を形成した
    ことを特徴とする電子装置。
  42. 【請求項42】前面基板と、背面基板と、第一、第二の
    部材を積層して形成した隔壁とを有するプラズマデスプ
    レイパネルであって、該第一の部材には寸法の大きい第
    一の開口が形成され、該第二の部材には該第一の開口よ
    りも小さい第二の開口が形成され、該第一の開口と該第
    二の開口とを用いてU字型の放電路が形成されることを
    特徴とするプラズマデスプレイパネル。
  43. 【請求項43】前記部材が金属部材であることを特徴と
    する請求項42記載のプラズマデスプレイパネル。
  44. 【請求項44】前記第一の部材と前記第二の部材とを絶
    縁皮膜で被覆し、前記前面基板もしくは前記背面基板と
    対向する絶縁被膜の厚さを前記放電路内にある絶縁皮膜
    の厚さのほぼ2倍とすることを特徴とする請求項42記
    載のプラズマデスプレイパネル。
  45. 【請求項45】前記絶縁皮膜が酸化アルミであることを
    特徴とする請求項44記載のプラズマデスプレイパネ
    ル。
  46. 【請求項46】前記第一の部材を被覆する絶縁皮膜が非
    晶質ガラスであることを特徴とする請求項42から45
    のいずれかに記載のプラズマデスプレイパネル。
  47. 【請求項47】前記非晶質ガラスを溶融させて前記第一
    の部材と前記第二の部材とを固着させたことを特徴とす
    る請求項46記載のプラズマデスプレイパネル。
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