JP2000306511A - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

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JP2000306511A
JP2000306511A JP11112032A JP11203299A JP2000306511A JP 2000306511 A JP2000306511 A JP 2000306511A JP 11112032 A JP11112032 A JP 11112032A JP 11203299 A JP11203299 A JP 11203299A JP 2000306511 A JP2000306511 A JP 2000306511A
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JP
Japan
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cathode
electrodes
voltage
ray tube
electrode
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JP11112032A
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English (en)
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Katsumi Yaba
克巳 矢羽
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エージング処理時に生ずる炭素の陽イオンが
カソード側に流れ込み、カソードの電子放出層の表面を
黒化させるために生ずる陰極線管の品質、寿命の劣化を
防止する陰極線管の製造方法を得ることを目的とする。 【解決手段】 陰極線管の製造方法において、カソード
K を抵抗器11を介して接地することにより複数の電極G1
〜G4に流れる電流量を制御し、複数の電極から選択され
た電極G3に印加する電圧を隣接する電極G2,G4 に印加す
る電圧よりも低くして電極間に電位障壁を設け、カソー
ド側に位置する相対的に低電圧が印加される電極G1,G2
に対してカソードの反対側に位置する相対的に高電圧が
印加される電極G3,G4 に電流が多く流れるように複数の
電極に流れる電流量を分配してエージング処理するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管の製造
方法に係り、特に電子銃のカソードから電子放出を安定
化させるエージング処理を改善した陰極線管の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に陰極線管は、カラー受像管につい
て図4に示すように、パネル1および漏斗状のファンネ
ル2からなる外囲器3内に封止された電子銃4から放出
される3電子ビームをファンネル2の外側に装着された
偏向ヨーク(図示せず)の発生する水平、垂直偏向磁界
により偏向し、この電子ビームによりパネル1の内面に
設けられた蛍光体スクリーン5を水平、垂直走査するこ
とにより画像を表示する構造に形成されている。なお、
6は蛍光体スクリーン5に入射する電子ビームを選別す
るシャドウマスクである。
【0003】このような陰極線管は、外囲器3内に上記
電子銃4、蛍光体スクリーン5、その他各種管内部材を
配置して排気し、その後、管内に配置されたゲッター7
をフラッシュさせて真空度を高めたのち、電子銃を構成
するカソードKをヒーターHにより加熱しかつ所定の電
圧を印加するとともに、カソードKに順次隣接して蛍光
体スクリーン5方向に配置された複数の電極、図示例で
は4個の電極G1 〜G4 に所定の電圧を印加して、カソ
ードKからの電子放出により、図5に示すように、4個
の電極G1 〜G4 のうち、カソードK側に位置する相対
的に低電圧が印加される電極G1 ,G2 および蛍光体ス
クリーン側に位置する相対的に高電圧が印加される電極
G3 ,G4 に線8で示す電圧を印加して、各電極G1 〜
G4 に流れる電流を折線9で示すように制御して、電流
活性をおこなうとともに、残留ガスおよびゲッターフラ
ッシュにともなって放出されたガスなどの管内ガスを上
記カソードKからの電子放出により分解して低減させる
エージング処理がおこなわれる。
【0004】しかし、上記従来のエージング処理には、
つぎのような問題がある。
【0005】すなわち、ゲッター7をフラッシュさせる
と、管内に炭化水素系ガスが生成され、エージング処理
時に、カソードKからの電子ビームの衝突により炭素C
と水素H2 に分解してイオン化(陽イオン)し、その陽
イオンが電位の低いカソードK側に流込み、カソードK
の電子放出層の表面に炭素Cとして付着し、黒化させ
る。その結果、カードからの電子放出が安定しなくな
り、陰極線管の品質、寿命を劣化させる。
【0006】上記カソードKの電子放出層表面への炭素
の付着を防止する一般的な手法として、『電子・イオン
ビームハンドブック 第2版(日刊工業新聞社)p22
「正イオンによる中和と相対論効果」』に記載された方
法がある。しかし、この一般的な手法のように、電極間
に電位障壁を設け、陽イオンをトラップさせたとして
も、カソード側に位置する相対的に低電圧が印加される
電極に流れる電流量が多くては、陽イオンにより電位が
上昇し、電位差がなくなると、新たに発生した陽イオン
はトラップされなくなる。それにより、エージング中に
陽イオンが炭素としてカソードの電子放出層の表面に付
着して黒化させ、結果としてカソードからの電子放出が
安定しなくなり、陰極線管の品質、寿命を劣化させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、陰極線
管は、その製造工程で、排気後、ゲッターをフラッシュ
させたのち、電子銃を構成するカソードからの電子放出
による電極の電流活性をおこなうとともに、残留ガスや
ゲッターフラッシュにともなって放出されるガスなどの
管内ガスをカソードからの電子放出により分解して低減
させるエージング処理がおこなわれる。
【0008】しかし、ゲッターをフラッシュさせると、
生成する炭化水素系ガスがエージング処理時に、カソー
ドからの電子ビームの衝突により炭素Cと水素H2 に分
解してイオン化し、その陽イオンが電位の低いカソード
側に流れ込み、カソードの電子放出層の表面に炭素とし
て付着して黒化させ、カードの電子放出が安定しなくな
り、陰極線管の品質、寿命を劣化させる。
【0009】これを防止するため、電極間に電位障壁を
設け、陽イオンをトラップさせる手法があるが、既知の
手法では、カソード側に位置する相対的に低電圧が印加
される電極に流れる電流量が多いと、陽イオンにより電
位が上昇し、電位差がなくなり、新たに発生した陽イオ
ンはトラップされなくなり、陽イオンが炭素としてカソ
ードの表面に付着して黒化させ、結果としてカソードか
らの電子放出が安定しなくなり、陰極線管の品質、寿命
を劣化させるという問題がある。
【0010】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、エージング処理時に炭化水素系ガ
スが分解して生ずる炭素の陽イオンがカソード側に流れ
込み、カソードの電子放出層の表面に付着して黒化させ
るために生ずる陰極線管の品質、寿命の劣化を防止する
陰極線管の製造方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】真空外囲器内に封止され
た電子銃を構成するカソードおよびこのカソードに順次
隣接して配置された複数の電極に電圧を印加してカソー
ドからの電子放出を安定化させるエージング処理をおこ
なう陰極線管の製造方法において、カソードを抵抗器を
介して接地することにより複数の電極に流れる電流量を
制御し、複数の電極から選択された電極に印加する電圧
を隣接する電極に印加する電圧よりも低くして電極間に
電位障壁を設け、カソード側に位置する相対的に低電圧
が印加される電極に対してカソードの反対側に位置する
相対的に高電圧が印加される電極に電流が多く流れるよ
うに複数の電極に流れる電流量を分配してエージング処
理するようにした。
【0012】また、そのカソード側に位置する相対的に
低電圧が印加される電極に隣接する相対的に高電圧が印
加される電極に、隣接する電極に印加する電圧よりも低
い電圧を印加して電位障壁を設けるようにした。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0014】図1にその一形態であるカラー受像管の主
要製造工程を示す。カラー受像管の製造は、パネルの内
面に写真印刷法により3色蛍光体層からなる蛍光体スク
リーンを形成し、この蛍光体スクリーンの形成されたパ
ネルにシャドウマスクを装着する。一方、漏斗状のファ
ンネルの内面に導電膜を塗布形成し、さらにこのファン
ネルの径大部側端面にフリットガラスを塗布する(ファ
ンネル加工)。つぎに、このフリットガラスの塗布され
たファンネルと上記シャドウマスクの装着されたパネル
を組合わせて加熱し、上記フリットガラスによりパネル
とファンネルを封着(接合)する。つぎに、この封着さ
れたパネルとファンネルからなる外囲器のファンネルの
ネック内に電子銃を封止する。つぎに、この電子銃の封
止された外囲器を加熱しながら排気し、この排気の後段
において、電子銃のカソードの電子放出層を熱分解して
活性化する。つぎに、外囲器内に配置されたゲッターを
フラッシュして外囲器内の真空度を高める。つぎに、上
記カソードからの電子放出を安定化させるエージング処
理をおこなう。その後、耐電圧特性を高める高電圧処理
をおこない、特性検査をおこなうことによりおこなわれ
る。
【0015】特にこの実施の形態では、上記エージング
処理をおこなうとき、図2に示すように、上記パネル1
とファンネル2からなる外囲器3のファンネル2のネッ
ク11内に封止された電子銃4のカソードKを抵抗器1
1を介して接地し、かつ複数の電極、すなわち図示例で
は4個の電極G1 〜G4 のうち、図3に線12で示すよ
うに、カソードK側に位置する相対的に低電圧が印加さ
れる第1、第2グリッドG1 ,G2 に対して、カソード
Kの反対側、すなわち蛍光体スクリーン側に位置する相
対的に高電圧が印加される第3グリッドG3 に印加する
電圧を隣接する第2、第4グリッドG2 ,G4 に印加す
る電圧より低くして、電極間に電位障壁を設け、折線1
3で示すようにカソードK側に位置する相対的に低電圧
が印加される第1、第2グリッドG1 ,G2 に対して、
カソードKの反対側に位置する相対的に高電圧が印加さ
れる第3、第4グリッドG3 ,G4 に電流が多く流れる
ように4個の電極G1 〜G4 に流れる電流量を分配して
エージングするようにした。
【0016】上記のようにカソードKを抵抗器11を介
して接地し、かつ電極間に電位障壁を設けて、カソード
K側に位置する相対的に低電圧が印加される電極G1 ,
G2に対してカソードKの反対側に位置する相対的に高
電圧が印加される電極G3 ,G4 に電流が多く流れるよ
うに複数の電極G1 〜G4 に流れる電流量を分配してエ
ージング処理すると、カソードKからの電子ビームによ
り炭化水素系管内ガスが炭素Cと水素H2 に分解してイ
オン化し、その陽イオンの電位の低いカソードK側への
流れ込みを抑え、その陽イオンが炭素としてカソードK
の電子放出層の表面に付着するために生ずる電子放出層
表面の黒化を防止でき、カラー受像管の品質、寿命の劣
化を防止することができる。
【0017】しかも、相対的に低電圧が印加される電極
に流れる電流量を抑えるエージング処理であるため、相
対的に低電圧が印加される電極へのストレーエミッショ
ンなどの発生源となる電子放出物質の付着を軽減でき、
耐電圧特性の劣化を軽減することができる。
【0018】なお、上記実施の形態では、電子銃が4個
の電極からなるカラー受像管について説明したが、この
発明は、電子銃の電極構成が異なるカラー受像管に適用
して同様の効果が得られる。
【0019】また、この発明は、カラー受像管以外の陰
極線管に適用して同様の効果が得られる。
【0020】
【発明の効果】上述のように、カソードを抵抗器を介し
て接地、かつ電極間に電位障壁を設けて、カソード側に
位置する相対的に低電圧が印加される電極に対してカソ
ードの反対側に位置する相対的に高電圧が印加される電
極に電流が多く流れるように複数の電極に流れる電流量
を分配してエージング処理すると、カソードからの電子
ビームにより炭化水素系管内ガスが分解してイオン化
し、その陽イオンの電位の低いカソードK側への流れ込
みを抑え、炭素としてカソードの電子放出層の表面に付
着するために生ずる電子放出層表面の黒化を防止でき、
陰極線管の品質、寿命の劣化を防止することができる。
しかも、相対的に低電圧が印加される電極に流れる電流
量を抑えるエージング処理であるため、相対的に低電圧
が印加される電極への電子放出物質の付着を軽減でき、
ストレーエミッションなどによる耐電圧特性の劣化を軽
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態であるカラー受像管の
主要製造工程を示す図である。
【図2】この発明の実施の一形態におけるエージング処
理するときの接続回路を示す図である。
【図3】この発明の実施の一形態におけるエージング処
理条件を説明するための図である。
【図4】カラー受像管の構成を示す図である.
【図5】従来のエージング処理条件を説明するための図
である。
【符号の説明】
3…外囲器 4…電子銃 11…抵抗器 G1 …第1グリッド G2 …第2グリッド G3 …第3グリッド G4 …第4グリッド K…カソード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空外囲器内に封止された電子銃を構成
    するカソードおよびこのカソードに順次隣接して配置さ
    れた複数の電極に電圧を印加して上記カソードからの電
    子放出を安定化させるエージング処理をおこなう陰極線
    管の製造方法において、 上記カソードを抵抗器を介して接地することにより上記
    複数の電極に流れる電流量を制御し、上記複数の電極か
    ら選択された電極に印加する電圧を隣接する電極に印加
    する電圧よりも低くして上記電極間に電位障壁を設け、
    上記カソード側に位置する相対的に低電圧が印加される
    電極に対して上記カソードの反対側に位置する相対的に
    高電圧が印加される電極に電流が多く流れるように上記
    複数の電極に流れる電流量を分配してエージング処理す
    ることを特徴とする陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】 カソード側に位置する相対的に低電圧が
    印加される電極に隣接する相対的に高電圧が印加される
    電極に、隣接する電極に印加する電圧よりも低い電圧を
    印加して電位障壁を設けることを特徴とする請求項1記
    載の陰極線管の製造方法。
JP11112032A 1999-04-20 1999-04-20 陰極線管の製造方法 Pending JP2000306511A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055849A1 (en) 2001-01-05 2002-07-18 Nissan Motor Co., Ltd. Incylinder direct injection spark ignition engine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002055849A1 (en) 2001-01-05 2002-07-18 Nissan Motor Co., Ltd. Incylinder direct injection spark ignition engine

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