JP2000305594A - マイクロホンシステム - Google Patents

マイクロホンシステム

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JP2000305594A JP11109633A JP10963399A JP2000305594A JP 2000305594 A JP2000305594 A JP 2000305594A JP 11109633 A JP11109633 A JP 11109633A JP 10963399 A JP10963399 A JP 10963399A JP 2000305594 A JP2000305594 A JP 2000305594A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音源の位置に関係無く大きなSN比の改善効
果が得られるようにする。 【解決手段】 非音声認識時に、第1のマイクロホン1
の出力を目標信号、第2のマイクロホン2の出力を参照
信号として適応信号処理を行ってノイズリダクション量
を求め、ついで、第2のマイクロホン2の出力を目標信
号、第1のマイクロホン1の出力を参照信号として適応
信号処理を行ってノイズリダクション量を求め、ノイズ
リダクション量が大きい方のマイクロホン出力選択状態
及びその時のフィルタ係数を保存し、以後、上記ノイズ
リダクション量の大小に基づく保存処理を繰り返し、音
声認識に際して、保存してあるマイクロホン出力選択状
態に基づいて各マイクロホンの出力を目標信号、参照信
号として決定し、又、保存してあるフィルタ係数を適応
フィルタ3bに設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロホンシステ
ムに係わり、特に、第1、第2の2つマイクロホンを備
え、一方のマイクロホンから出力する信号を目標信号、
他方のマイクロホンから出力する信号を参照信号として
適応信号処理を行って適応フィルタの係数を決定し、該
適応フィルタより出力する信号を用いて話者音声信号の
SN比を改善するマイクロホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在の音声認識システムは、15dB以上の
SN比(S:音声/N:ノイズ)が確保されている場合、約
95%の認識率を実現できるくらいの技術レベルにまで達
している。しかし、周囲に存在するノイズによりSN比が
低下すると、それに伴って認識率が急激に低下する性質
も有している。図8はSN比と認識性能との関係をいくつ
かの種類のマイクロホン(無指向性、単一指向性、狭指
向性、AMNOR(AdaptiveMicrophone-array for Noise Red
uction))について評価したもので、SN比と認識率がおお
むねS字特性100を示す帯の中に包含されている。この
図8から明らかなように、認識率はSN比の低下により急
激に低下し、SN比が0dBの環境下において約50%にまで
低下してしまう。
【0003】そのため、自動車が発生するノイズ(エン
ジン音・ロードノイズ・パターンノイズ・風切り音な
ど)が存在する自動車車室内において、上記のような認
識性能の劣化は避けられず、音声認識システムを車載化
する上で大きな問題の一つとなっている。前記したよう
な事情から、周囲に存在するノイズの影響を少なくし、
高いSN比で音声を受音するための方式が種々提案されて
おり、複数のマイクロホンとディジタル信号処理を用い
た高SN比受音システムはその一例である。かかる高SN比
受音システムの中で最も簡単な構成のものは図9に示す
ように2つのマイクロホンを使用するシステムである
が、他にも、Griffith-Jim型アレイやAMNORといった、
より高度なシステムが提案されている。
【0004】図9において、1,2は第1、第2のマイ
クロホン、3は適応信号処理部であり、誤差信号eが入
力されると共にマイクロホン2の出力信号x2が参照信
号として入力され、誤差信号eのパワーが最小となるよ
うにLMS(Least Mean Square)アルゴリズムに基づいて適
応信号処理を行う。適応信号処理部3において、3aは
LMS演算部、3bは例えばFIR型デジタルフィルタ構成の
適応フィルタである。LMS演算部3aは適応信号処理に
より誤差信号eのパワーが最小となるように適応フィル
タ3bの係数を決定する。
【0005】4はマイクロホン1から出力する信号を目
標信号として入力される目標応答設定部であり、音響系
の逆特性を精度よく近似するためのものである。適応フ
ィルタ3bのタップ長の半分の信号遅延時間(モデリン
グディレイ)をdとするとき、目標応答設定部4は該時
間dの遅延特性を有し、オーディオ周波数帯域でフラッ
トな特性(ゲイン1の特性)を有する。すなわち、目標
応答設定部4は、図10(a)に示すようにゲイン1の
フラットな周波数特性を備え、図10(b)に示すよう
に遅延時間dを有するインパルス応答特性を有してい
る。この目標応答設定部4は、FIR型デジタルフィルタ
の遅延時間dに対応する係数を1にし、他の係数を0に
することにより実現できる。5は減算部であり、目標応
答設定部4から出力する目標応答y1より適応フィルタ
3bの出力信号y2を減算して誤差信号eを出力する。
【0006】非音声認識時、マイクロホン1、2にはノ
イズのみが入力し、適応信号処理部3は適応信号処理に
より誤差信号eのパワー、すなわち、ノイズ出力が最小
となるようにフィルタ係数Wを決定する。一方、音声認
識時には、適応信号処理部3はフィルタ係数の更新をせ
ず、前記非音声認識時に決定したフィルタ係数Wを適応
フィルタ3bに設定して音声信号を出力する。
【0007】図9に示すシステムに本来求められている
理想的な性能は、音声認識時にノイズ出力を最小とする
ことである。すなわち、ノイズ出力En(z)に関して、 En(z)=Xn1(z)z-d−Xn2(z)W(z) (1)のとき、 {En(z)}2が最小値となるように、調整可能なパラメータ
(適応フィルタ3bの係数)Wを決定することである。
【0008】ただし、Xn1(z),Xn2(z)はマイクロホン
1、2の出力信号に含まれるノイズであり、例としてノ
イズ源が1個の場合を考えるとノイズ源(ノイズ=xn)
から第1、第2のマイクロホン1,2までの伝搬特性を
CN1, CN2とすれば、 Xn1(z)=CN1・xn Xn2(z)=CN2・xn であり、(1)式は En(z)=(CN1・z-d−CN2・W(z))xn (2) となる。
【0009】以上より、ノイズ源が1個の場合、フィル
タ係数W(Z)は理想的には、 W(z)=CN1・z-d/CN2 (3) となる。一方、音声認識時、適応信号処理部3はフィル
タ係数の更新をせず、前記非音声認識時に決定したフィ
ルタ係数W(Z)を適応フィルタ3bに設定して音声信号を
出力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】運転者である話者の口
元からマイクロホン1,2までの伝搬特性をCS1, CS2と
した場合、CS1, CS2は、ほぼ一定であるが、騒音源から
マイクロホン1,2までの伝搬特性CN1, CN2は一定でな
い。これは、自動車が発生するノイズ(エンジン音・ロ
ードノイズ・パターンノイズ・風切り音など)は多種多
様であり、走行状態、走行環境などによりノイズの音場
が大きく変わるからである。また、第1、第2のマイク
ロホン出力のどちらを目標信号、参照信号にするかは固
定である。このため、騒音状態により適応フィルタWが
(CN1/CN2)・Z-dをうまく模擬できず、SN比の改善効果が
小さくなる問題がある。以上から本発明の目的は、騒音
源の環境に関係無く大きなSN比の改善効果が得られるマ
イクロホンシステムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は第1の本発明
によれば、(1) 非音声認識時に、第1のマイクロホン
の出力を目標信号、第2のマイクロホンの出力を参照信
号として適応信号処理を行わせてノイズリダクション量
を求め、ついで、第2のマイクロホンの出力を目標信
号、第1のマイクロホンの出力を参照信号として適応信
号処理を行わせてノイズリダクション量を求め、ノイ
ズリダクション量が大きい方のマイクロホン出力選択状
態及びその時のフィルタ係数を保存し、以後、上記ノ
イズリダクション量の大小に基づく保存処理を繰り返
し、(2) 音声認識に際して、前記保存してあるマイクロ
ホン出力選択状態に基づいて各マイクロホンの出力を目
標信号、参照信号として決定し、かつ、前記保存してあ
るフィルタ係数を適応フィルタに設定する、ことにより
達成される。すなわち、以上のようにすれば、ノイズの
発生状態により騒音源から各マイクロホン1,2迄の伝
搬特性が変化しても、ノイズリダクション量が大きくな
るようにマイクロホン出力を目標信号、参照信号として
決定できるため、SN比を効果的に改善できる。
【0012】又、上記課題は本発明によれば、(1) 非音
声認識時、第1のマイクロホンの出力を目標信号、第
2のマイクロホンの出力を参照信号として適応信号処理
を行わせたときの出力信号をノイズ信号N1とし、つ
いで、第1、第2のマイクロホン出力に替えて第1、第
2の伝搬特性設定手段の出力を目標信号、参照信号とし
て適応信号処理を行わせたときの出力信号を音声信号S
1とし、これらノイズ信号及び音声信号を用いてSN
比を計算し、しかる後、第2のマイクロホンの出力を
目標信号、第1のマイクロホンの出力を参照信号として
適応信号処理を行せたときの出力信号をノイズ信号N2
とし、ついで、第2、第1のマイクロホン出力に替え
て第2、第1の伝搬特性設定手段の出力を目標信号、参
照信号として適応信号処理を行わせたときの出力信号を
音声信号S2とし、これらノイズ信号及び音声信号を
用いてSN比を計算し、SN比が大きい方のマイクロ
ホン出力選択状態及びその時のフィルタ係数を保存し、
以後、SN比の大小に基づく保存処理を繰り返し、
(2) 音声認識に際して、前記保存してあるマイクロホン
出力選択状態に基づいて各マイクロホンの出力を目標信
号、参照信号として決定し、かつ、前記保存してあるフ
ィルタ係数を適応フィルタに設定する、ことにより達成
される。以上のようにすれば、ノイズの発生状態により
騒音源から各マイクロホン1,2迄の伝搬特性が変化し
ても、SN比が大きくなるようにマイクロホン出力を目標
信号、参照信号として決定できるため、SN比の改善効果
は大きい。
【0013】
【発明の実施の形態】(a)第1実施例 図1は本発明の第1実施例のマイクロホンシステム(ノ
イズリダクションシステム)の構成図であり、図9の従
来例と同一部分には同一符号を付している。図中、1,
2は第1、第2のマイクロホン、3は適応信号処理部で
あり、誤差信号eが入力されると共に適宜マイクロホン
1またはマイクロホン2の出力信号が参照信号x2とし
て入力され、誤差信号eのパワーが最小となるようにLM
S(Least Mean Square)アルゴリズムに基づいて適応信号
処理を行う。適応信号処理部3において、3aはLMS演
算部、3bは例えばFIR型デジタルフィルタ構成の適応
フィルタである。LMS演算部3aは適応信号処理により
誤差信号eのパワーが最小となるように適応フィルタ3
bの係数を決定する。
【0014】4はマイクロホン1またはマイクロホン2
から出力する信号を目標信号x1として入力される目標
応答設定部であり、音響系の逆特性を精度よく近似する
ためのものである。適応フィルタ3bのタップ長の半分
の信号遅延時間(モデリングディレイ)をdとすると
き、目標応答設定部4は該時間の遅延特性を有し、オー
ディオ周波数帯域でフラットな特性(ゲイン1の特性)
を有する。5は減算部であり、目標応答設定部4から出
力する目標応答y1より適応フィルタ3bの出力信号y2
を減算して誤差信号eを出力する。この誤差信号eは音
声認識時において音声信号となって音声認識処理部(図
示せず)に入力する。
【0015】11は第1、第2のマイクロホン1,2の
出力をそれぞれ目標信号x1、参照信号x2として選択的
に切り替えるスイッチ部であり、2つのスイッチ11
a,11bを有している。21はメモリで、マイクロ
ホン出力の選択状態及びその時のノイズリダクション量
NR1,NR2及びフィルタ係数W1,W2、ノイズリダクション
量が大きい方のマイクロホン出力の選択状態及びその時
のフィルタ係数Wを記憶する。31は処理部であり、非
音声認識時に、ノイズリダクション量が大きくなるマイ
クロホン出力選択状態及びその時のフィルタ係数Wを決
定し、音声認識に際して、非音声認識時に決定したマイ
クロホン出力選択状態に基づいて各マイクロホンの出力
を目標信号、参照信号とし使用し、かつ、非音声認識時
に決定したフィルタ係数Wを適応フィルタ3bに設定す
るものである。
【0016】図2は第1実施例の目標信号、参照信号決
定処理及びフィルタ係数リアルタイム更新処理のフロー
である。非音声認識時、処理部31はスイッチ部11を
制御し、マイクロホン1の出力を目標信号x1、マイク
ロホン2の出力を参照信号x2として選択する(ステッ
プ101)。適応信号処理部3は誤差信号eのパワーが
最小となるように適応信号処理を行う(ステップ10
2)。誤差信号eが収束すれば(ステップ103)、処
理部31は目標応答設定部4から出力する目標応答y1
と誤差信号eのパワーの差であるノイズリダクション量
NR1を計算し、該ノイズリダクション量NR1及びその時の
適応フィルタ係数W1をメモリ21に記憶する(ステップ
104)。ついで、処理部31はスイッチ部11を制御
し、マイクロホン2の出力を目標信号x1、マイクロホ
ン1の出力を参照信号x2として選択する(ステップ1
05)。適応信号処理部3は誤差信号eのパワーが最小
となるように適応信号処理を行う(ステップ106)。
誤差信号eが収束すれば(ステップ107)、処理部3
1は目標応答設定部4から出力する目標応答y1と誤差
信号eのパワーの差であるノイズリダクション量NR2を
計算し、該ノイズリダクション量NR2及びその時の適応
フィルタ係数W2をメモリ21に記憶する(ステップ10
8)。
【0017】しかる後、処理部31はノイズリダクショ
ン量NR1,NR2の大小を比較し(ステップ109)、NR1>NR
2であれば、マイクロホン1の出力を目標信号x1、マイ
クロホン2の出力を参照信号x2としてメモリ21に記
憶すると共にフィルタ係数W1をWとして(W=W1)メモリ2
1に記憶する(ステップ110)。一方、NR1≦NR2であ
れば、マイクロホン2の出力を目標信号x1、マイクロ
ホン1の出力を参照信号x2としてメモリ21に記憶す
ると共にフィルタ係数W2をWとして(W=W2)メモリ21に
記憶する(ステップ111)。以後、始めに戻って上記
処理を繰り返し、ノイズリダクション量が大きい方の最
新のマイクロホン選択状態及びその時のフィルタ係数を
メモリ21に保存する。
【0018】図3は第1実施例における音声認識時のマ
イクロホン出力選択及びフィルタ係数設定処理フローで
ある。車載ナビゲーション等では音声により指示する場
合、トークスイッチ等を操作してから音声入力する。し
たがって、処理部31は例えばトークスイッチがオンし
て音声認識状態になったか監視する(ステップ20
1)。音声認識状態になれば、処理部31は図2の目標
信号、参照信号の決定処理及び適応フィルタの係数更新
処理を停止する(ステップ202)。
【0019】ついで、処理部31はメモリ21に保存し
てあるマイクロホン選択状態に基づいて、スイッチ部1
1を切り替えて各マイクロホン出力を目標信号x1、参
照信号x2として使用し、かつ、非音声認識時に決定し
たフィルタ係数Wを適応フィルタ3bに設定する(ステ
ップ203)。かかる状態において、音声が入力すると
ノイズが減衰した音声信号が減算部5から出力し、音声
認識処理部に入力する。以後、音声認識処理が終了した
か監視し(ステップ204)、終了すれば、図2の目標
信号、参照信号の決定処理及びフィルタ係数の更新処理
を再開する(ステップ205)。
【0020】(b)第2実施例 図4は本発明の第2実施例のマイクロホンシステム(ノ
イズリダクションシステム)の構成図であり、図1の第
1実施例と同一部分には同一符号を付している。第1実
施例ではノイズリダクション量の大小に基づいてマイク
ロホン出力の選択及びフィルタ係数の設定を行うが、第
2実施例ではSN比の大小に基づいてマイクロホン出力の
選択及びフィルタ係数の設定を行う。
【0021】図4のマイクロホンシステムが図1の第1
実施例のマイクロホンシステムと異なる点は、(1) 疑似
音声(例えばホワイトノイズ)を発生する疑似音声出力
部41を設けた点、(2) 話者口元からマイクロホン1,
2までの伝搬特性CS1、CS2(図5参照)を模擬する伝搬
特性設定部51,52を設けたた点、(3) マイクロホン
1,2の出力と第1、第2の伝搬特性設定部51,52
の出力を選択的に切り替えるスイッチ部61を設けた
点、(4) 処理部31が、マイクロホン1の出力を目標
信号x1、マイクロホン2の出力を参照信号x2としたと
きのSN比(=S1/N1)、マイクロホン2の出力を目標信号
1、マイクロホン1の出力を参照信号x2としたときの
SN比(=S2/N2)、をそれぞれ計算し、SN比の大きい方のマ
イクロホン選択状態及びフィルタ係数Wをメモリ21に
記憶する点、である。
【0022】図6及び図7は第2実施例の目標信号、参
照信号決定処理及びフィルタ係数リアルタイム更新処理
のフローである。非音声認識時、処理部31はスイッチ
部11,61をそれぞれ切替制御(図中実線状態)し、
マイクロホン1の出力を目標信号x1、マイクロホン2
の出力を参照信号x2として選択する(ステップ30
1)。適応信号処理部3は誤差信号eのパワーが最小と
なるように適応信号処理を行う(ステップ302)。誤
差信号eが収束すれば(ステップ303)、処理部31
は誤差信号eのパワー(=e 2)をノイズ出力N1として
記憶する(ステップ304)。ついで、フィルタ係数W1
の更新を停止すると共に、スイッチ部61を制御して第
1の伝搬特性設定部51から出力する模擬音声信号を目
標応答設定部4に入力し、伝搬特性設定部52から出力
する模擬音声信号を適応フィルタ3bに入力する(ステ
ップ305)。そして、かかる状態において、誤差信号
eのパワー(=e2)を音声信号出力S1として記憶し
(ステップ306)、SN比(=S1/N1)とその時の適応フ
ィルタ係数W1をメモリ21に記憶する(ステップ30
7)。
【0023】しかる後、スイッチ部11,61をそれぞ
れ切替制御し、マイクロホン2の出力を目標信号x1
マイクロホン1の出力を参照信号x2として選択する
(ステップ308)。適応信号処理部3は誤差信号eの
パワーが最小となるように適応信号処理を行う(ステッ
プ309)。誤差信号eが収束すれば(ステップ31
0)、処理部31は誤差信号eのパワー(=e2)をノ
イズ出力N2として記憶する(ステップ311)。つい
で、フィルタ係数W2の更新を停止すると共に、スイッチ
部61を制御して第2の伝搬特性設定部52から出力す
る模擬音声信号を目標応答設定部4に入力し、伝搬特性
設定部51から出力する模擬音声信号を適応フィルタ3
bに入力する(ステップ312)。そして、かかる状態
において、誤差信号eのパワー(=e2)を音声信号出
力S2として記憶し(ステップ313)、SN比(=S2/N2)
とその時の適応フィルタ係数W2をメモリ21に記憶する
(ステップ314)。
【0024】以上により、SN比(S1/N1, S2/N2)が求まれ
ば、処理部31はこれらSN比S1/N1,S2/N2の大小を比較
し(ステップ315)、S1/N1>S2/N2であれば、マイクロ
ホン1の出力を目標信号、マイクロホン2の出力を参照
信号としてメモリ21に記憶すると共にフィルタ係数W1
をWとして(W=W1)メモリ21に記憶する(ステップ31
6)。しかし、S1/N1≦S2/N2であれば、マイクロホン2
の出力を目標信号、マイクロホン1の出力を参照信号と
してメモリ21に記憶すると共にフィルタ係数W2をWと
して(W=W2)メモリ21に記憶する(ステップ317)。
以後、始めに戻って上記処理を繰り返し、SN比が大きい
方の最新のマイク選択状態及びその時のフィルタ係数を
保存する。音声認識状態になれば、図3の第1実施例と
同一の処理フローにしたがってマイクロホン出力の選択
処理及びフィルタ係数の設定処理を実行する。以上、本
発明を実施例により説明したが、本発明は請求の範囲に
記載した本発明の主旨に従い種々の変形が可能であり、
本発明はこれらを排除するものではない。
【0025】
【発明の効果】以上本発明によれば、ノイズの発生状態
により騒音源から各マイクロホン迄の伝搬特性が変化し
ても、ノイズリダクション量が大きくなるように各マイ
クロホン出力を目標信号、参照信号として決定するた
め、SN比を効果的に改善することができる。又、本発明
によれば、ノイズの発生状態により騒音源から各マイク
ロホン迄の伝搬特性が変化しても、SN比を計算し、SN比
が大きくなるように各マイクロホン出力を目標信号、参
照信号として決定するため確実にSN比を改善でき、その
改善効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のマイクロホンシステム
(ノイズリダクションシステム)の構成図である。
【図2】第1実施例の目標信号、参照信号の決定処理及
びフィルタ係数のリアルタイム更新処理フローである。
【図3】第1実施例の音声認識時におけるマイクロホン
出力の選択及びフィルタ係数の設定処理フローである。
【図4】本発明の第2実施例のマイクロホンシステムの
構成図である。
【図5】話者口元から各マイクロホンまでの伝搬特性説
明図である。
【図6】第2実施例の目標信号、参照信号の決定処理及
びフィルタ係数のリアルタイム更新処理フロー(その
1)である。
【図7】第2実施例の目標信号、参照信号の決定処理及
びフィルタ係数のリアルタイム更新処理フロー(その
2)である。
【図8】SN比と認識率の関係図である。
【図9】従来のマイクロホンを2つ使用した場合の高SN
比受音システムである。
【図10】目標応答設定部の特性図である。
【符号の説明】
1,2・・第1、第2のマイクロホン 3・・適応信号処理部 3a・・LMS演算部 3b・・適応フィルタ 4・・目標応答設定部 5・・減算部 11・・スイッチ部 21・・メモリ 31・・処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1、第2の2つマイクロホン、非音声
    認識時に一方のマイクロホンから出力する信号を目標信
    号、他方のマイクロホンから出力する信号を参照信号と
    して適応信号処理を行って適応フィルタの係数を決定す
    る適応信号処理部を備え、音声認識時に前記決定したフ
    ィルタ係数を適応フィルタに設定して話者音声信号のS
    N比を改善するマイクロホンシステムにおいて、 第1、第2のマイクロホン出力をそれぞれ目標信号、参
    照信号として選択的に切り替える切替手段、 ノイズリダクション量が大きい方のマイクロホン出力選
    択状態及びその時のフィルタ係数を保存する手段、 非音声認識時に、第1のマイクロホンの出力を目標信
    号、第2のマイクロホンの出力を参照信号として適応信
    号処理を行わせてノイズリダクション量を求め、つい
    で、第2のマイクロホンの出力を目標信号、第1のマイ
    クロホンの出力を参照信号として適応信号処理を行わせ
    てノイズリダクション量を求め、ノイズリダクション量
    が大きい方のマイクロホン出力選択状態及びその時のフ
    ィルタ係数を保存し、以後、上記ノイズリダクション量
    の大小に基づく保存処理を繰り返し、音声認識に際し
    て、前記保存してあるマイクロホン出力選択状態に基づ
    いて各マイクロホンの出力を目標信号、参照信号として
    決定し、又、保存してあるフィルタ係数を適応フィルタ
    に設定する処理部、 を備えたことを特徴とするマイクロホンシステム。
  2. 【請求項2】 第1、第2の2つマイクロホン、非音声
    認識時に一方のマイクロホンから出力する信号を目標信
    号、他方のマイクロホンから出力する信号を参照信号と
    して適応信号処理を行って適応フィルタの係数を決定す
    る適応信号処理部を備え、音声認識時に前記決定したフ
    ィルタ係数を適応フィルタに設定して話者音声信号のS
    N比を改善するマイクロホンシステムにおいて、 話者の口元から各マイクロホン迄の伝搬特性を模擬する
    第1、第2の伝搬特性設定手段、 模擬音声を各伝搬特性設定手段に入力する模擬音声発生
    手段、 第1、第2のマイクロホン出力をそれぞれ目標信号、参
    照信号として選択的に切り替える第1の切替手段、 第1、第2のマイクロホンの出力と第1、第2の伝搬特
    性設定手段の出力を選択的に切り替える第2の切替手
    段、 SN比が大きい方のマイクロホン出力選択状態及びその
    時のフィルタ係数を保存する手段、 非音声認識時、第1のマイクロホンの出力を目標信号、
    第2のマイクロホンの出力を参照信号として適応信号処
    理を行わせたときの出力信号をノイズ信号N1とし、つ
    いで、第1、第2のマイクロホン出力に替えて第1、第
    2の伝搬特性設定手段の出力を目標信号、参照信号とし
    て適応信号処理を行わせたときの出力信号を音声信号S
    1とし、これらノイズ信号N1及び音声信号S1を用い
    てSN比を計算し、しかる後、第2のマイクロホンの出
    力を目標信号、第1のマイクロホンの出力を参照信号と
    して適応信号処理を行せたときの出力信号をノイズ信号
    N2とし、ついで、第2、第1のマイクロホン出力に替
    えて第2、第1の伝搬特性設定手段の出力を目標信号、
    参照信号として適応信号処理を行わせたときの出力信号
    を音声信号S2とし、これらノイズ信号N2及び音声信
    号S2を用いてSN比を計算し、SN比が大きい方のマ
    イクロホン出力選択状態及びその時のフィルタ係数を保
    存し、以後、SN比の大小に基づく保存処理を繰り返
    し、音声認識に際して、前記保存してあるマイクロホン
    出力選択状態に基づいて各マイクロホンの出力を目標信
    号、参照信号として決定し、かつ、保存してあるフィル
    タ係数を適応フィルタに設定する処理部、 を備えたことを特徴とするマイクロホンシステム。
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