JP2000304477A - 熱輸送装置 - Google Patents

熱輸送装置

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JP2000304477A
JP2000304477A JP11109157A JP10915799A JP2000304477A JP 2000304477 A JP2000304477 A JP 2000304477A JP 11109157 A JP11109157 A JP 11109157A JP 10915799 A JP10915799 A JP 10915799A JP 2000304477 A JP2000304477 A JP 2000304477A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯留器11と蒸発器12との遮断性に優れ、
また、耐久性にも優れた熱輸送装置を提供する。 【構成】 本発明による熱輸送装置は、第1の槽と第2
の槽とが空気抜き弁1の設けられた管を介して連通す
る。 【効果】 貯留器11と蒸発器12とは連通管D内の液
体を介して遮断されるため、高い遮断性が得られ、しか
も構造的に単純であるため耐久性にも優れた熱輸送装置
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱を上方から下方へ輸
送する熱輸送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は文献”Solar Energ
y,” Vol. 34, No.2,(1985),
pp. 127−134, Pergamon P
ress Ltd. (U.S.A.).に記載された
従来の熱輸送装置の断面図である。図において、18は
装置に熱を加えるための熱源、19は装置内に封入され
た熱媒体、11は熱媒体19を貯蔵するための貯留器、
12は熱源18から熱を取得し、中に蓄えられた液体状
の熱媒体19を蒸発あるいは沸騰させる蒸発器である。
Aは貯留器11と蒸発器12とをつなぐ連通管である。
17は蒸発器12内に設けられ、蒸発器12内に滞留す
る液体状の熱媒体の量の変化に応じて、弁を開閉させる
フロート弁であり、熱媒体19の液位がある高さよりも
上になると弁は自ずから閉じ、液位がある高さよりも下
になると弁は自ずから開くようになっている。15は連
通管Aの途中に設けられた流体の流れを一方向だけ許容
する第1の逆止弁であり、貯留器11から蒸発器12へ
の流体の移動のみを可能にするように配置されている。
14は蓄熱槽であり、13は蓄熱槽14の内部に位置す
る凝縮器である。Bは蒸発器12と凝縮器13とをつな
ぐ連通管である。凝縮器13は連通管Bを通過して降り
てくる気体状の熱媒体19を凝縮させ、その際に奪う熱
で蓄熱槽14内に充填されている蓄熱材を加熱する。し
たがって、熱媒体19は熱源18の加熱によって蒸発あ
るいは沸騰し、蓄熱槽14での冷却によって凝縮するよ
うな物質が選ばれる。自明のこととして図面には記入さ
れていないが、外部との熱交換手段により、蓄熱槽14
に貯蔵される熱は適宜外部で有効利用される。Cは凝縮
器13と貯留器11とをつなぐ連通管である。16は第
2の逆止弁であり、凝縮器13から貯留器11に至る方
向の流体の移動のみを可能にする。Dは貯留器11の上
部と蒸発器12の上部とをつなぐ連通管であり、途中に
フロート弁17が設けられている。熱媒体19は主に温
度に応じて気体状になったり液体状になったりするが、
図では液体状になっている部分をハッチングで指示し、
管路の横に付された矢印は、熱媒体19の流れる方向を
指示し、また逆止弁の横に付された矢印は、逆止弁が許
容する流れの方向を指示する(以降の図も同様)。すな
わち、逆止弁15、16の働きによって系内の液体は、
貯留器11→連通管A→蒸発器12→連通管B→凝縮器
13→連通管C→貯留器11という方向にしか移動する
ことができない。
【0003】次に、上述の熱輸送装置の動作について説
明する。最初の段階では蒸発器12内に十分な液体状の
熱媒体19が存在し、フロート弁17は貯留器11と蒸
発器12とを遮断する状態にある。熱源18からの熱に
よって蒸発器12内の熱媒体は加熱されて次第に温度が
上昇し、やがて蒸発、沸騰する。その蒸気は凝縮器13
へと下降する。蒸発器12から下降してきた蒸気は、凝
縮器13で凝縮して元の液体状へ戻り、徐々に連通管C
に滞留して行く。この凝縮によって放出される熱は、蓄
熱槽14内の蓄熱材に奪われる。したがって、熱は上方
にある熱源18から下方にある蓄熱槽14へと輸送され
たことになる。
【0004】貯留器11内の圧力は、貯留器11内に滞
留する熱媒体19の蒸気圧に等しい。蒸発器12内の圧
力は、蒸発器12内に滞留する熱媒体19の蒸気圧に等
しい。凝縮器13内の圧力は、貯留器11内の圧力と蒸
発器12内の圧力との間になる。凝縮器13内に滞留す
る熱媒体19の液面の位置では、連通管Bの方向からは
蒸発器12から押される圧力が掛かり、連通管Cの方向
からは貯留器11から凝縮器13にいたる連通管C及び
凝縮器に滞留する熱媒体19の重量と、貯留器11内の
蒸気圧との和による圧力が掛かる。このため、両者の圧
力が釣り合う位置で液面は平衡状態を維持することにな
る。したがって、蒸発器12から移動してくる熱媒体1
9が凝縮器13で凝縮して液量が増加し、上記安定的な
点よりも液面が高くなると、連通管Cの方向から働く圧
力の方が小さくなるので、液面には連通管Cの方向への
力が作用し、連通管Cに充満している液体状の熱媒体1
9は貯留器11へ押し上げられて貯留器11に滞留する
ことになる。
【0005】以上の動作が徐々に進行すると、貯留器1
1では熱媒体19の液面が上昇して行き、蒸発器12で
は蒸発により熱媒体19の液位が下がり、したがって液
上に浮いているフロート弁17の位置も下がり、弁が開
いて貯留器11と蒸発器12とが遮断されていた状態か
ら、連通管Dによって空間的に接続された状態へと変化
する。この時の状態を図14に示す。空間的に接続され
ることにより、貯留器11内の圧力と蒸発器12内の圧
力は等しくなる。ところが貯留器11は蒸発器12より
も高位置にあるので、貯留器11内の液体は、重力によ
って逆止弁15の設けられた連通管Aを通り蒸発器12
内に流れ落ちる。この際、逆止弁16の作用によって、
連通管Cに滞留している熱媒体19は凝縮器13へ逆流
することはない。貯留器11から蒸発器12に熱媒体1
9が流れ込むと、蒸発器12内の液位が上がるので、フ
ロート弁17も上昇して弁が閉じ、貯留器11と蒸発器
12とを空間的に遮断して系が再び初めの状態に戻る。
上述の動作が繰り返されることによって、上方の熱が下
方へと間欠的に輸送される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の熱
輸送装置においては、貯留器11と蒸発器12とを接続
/遮断する手段としてフロート弁17が用いられてお
り、フロート弁17は貯留器11内の空間と蒸発器12
内の空間とを直接的に接続/遮断する構造になってい
る。しかし、弁の開閉力をフロートの浮力のみに依存す
るフロート弁17は、気体の通過を遮断するには弁とし
ての精密さに欠け、また高温・高圧という条件下での使
用における耐久性にも問題がある。このため、フロート
弁17は長時間の使用によって弁のしまり具合が低下
し、装置内の熱媒体19の量的なバランスが崩れてしま
ったり、場合によっては貯留器11と蒸発器12とを完
全に遮断できなくなったりして、熱輸送装置の動作不良
の原因になっていた。
【0007】また、従来の熱輸送装置においては、蒸発
器12内に滞留する熱媒体19の液面の位置がある高さ
よりも下がることによって貯留器11から液体状の熱媒
体19が流れ込むことになるが、蒸発器12内の液面の
位置が回復して前記高さよりも上がることによって貯留
器11からの熱媒体19の流入がすぐに停止するので、
貯留器11から蒸発器12へ熱媒体19が十分に流れ落
ちる前に、貯留器11からの熱媒体19の流れ込みが停
止し、小刻みで不安定な動作となる原因になっていた。
【0008】本発明は、上述のような問題点を解決する
ためになされたものであり、貯留器11と蒸発器12と
の遮断性、耐久性、あるいは動作の安定性に優れた熱輸
送装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による熱輸送装置
は、熱が与えられ、その内部の液体を蒸発させる第1の
槽と、前記第1の槽からの蒸気を受け、凝縮させる凝縮
器と、前記凝縮器で凝縮された液体を受け、前記第1の
槽に該液体を流出させる手段の設けられた第2の槽とを
備え、前記第1の槽と第2の槽とは、気体は自由に通過
させるが、第1の槽から第2の槽への液体の通過は抑止
する弁の設けられた第1の管を介して連通することを特
徴とする。
【0010】また、前記第1の槽と液体の通過を抑止す
る弁との間にあって、前記第1の管の鉛直上方に蒸気を
溜める容器が設けられていることを特徴とする。
【0011】あるいは、熱が与えられ、その内部の液体
を蒸発させる第1の槽と、前記第1の槽からの蒸気を受
け、凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された液体
を受け、前記第1の槽に該液体を流出させる手段の設け
られた第2の槽とを備え、前記手段は、前記第2の槽か
ら一方向の流れだけを許容する弁を経て前記第1の槽へ
連通する第2の管であって、該第2の管の途中には前記
第1の槽への通気管が設けられていることを特徴とす
る。
【0012】また、前記第2の管において、前記通気管
の接続された部分から前記第1の槽に接続された部分ま
でに液体を滞留させる手段の設けられていることを特徴
とする。
【0013】あるいは、熱が与えられ、その内部の液体
を蒸発させる第1の槽と、前記第1の槽からの蒸気を受
けて凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された液体
を受けて前記第1の槽に該液体を流出させる第1の手段
の設けられた第2の槽とを備え、前記第1の手段は前記
第1の槽と第2の槽とを接続し、一方向の流れだけを許
容する弁を二つ備える第3の管であって、該第3の管の
二つの弁で挟まれた部分には、前記第1の槽への通気管
が設けられていることを特徴とする。
【0014】また、前記第3の管において、前記通気管
の接続された部分から前記第1の槽に接続された部分ま
でに液体を滞留させる第2の手段の設けられていること
を特徴とする。
【0015】本発明は上記のように構成したので、第1
の槽と第2の槽とが空気抜き弁の設けられた第1の管で
連通されており、前記第1の槽に液体が十分に満たされ
ていて、かつ前記第1の槽の圧力が前記第2の槽の圧力
よりも大きい場合に、前記第1の管の末端は液面下にあ
るので、前記第1の槽内の液体は前記第1の管へ流入
し、上昇して前記第2の槽の方向へ移動して行くが、空
気抜き弁により液体は第2の槽に流入できないため、前
記第1の槽の上部にある気体と前記第2の槽の上部にあ
る気体とは、前記第1の管内に充満した液体によって、
空間的に確実に遮断される。
【0016】また、前記第1の管の鉛直上方に設置され
た蒸気を溜める容器は、第1の管に液体が満たされて、
第1の槽と第2の槽が遮断されている際に、たとえ前記
第1の槽から前記第1の管へ気泡が進入し、あるいは前
記第1の管内下方で気泡が発生して前記空気抜き弁の方
向へ向かおうとしても、気泡を受けとめて前記空気抜き
弁へ達することを不可能にするので、空気抜き弁の安定
的な遮断動作を行わせることができる。
【0017】また本発明による熱輸送装置は、第1の槽
の液体が蒸発、沸騰して水位が低下し、第2の槽から前
記第1の槽へ第2の管を経て液体が流入することによっ
て、前記第1の槽と前記第2の槽が再び空間的に遮断さ
れる場合に、前記第1の槽内の圧力が第2の槽内の圧力
より高くなり始めても、前記第2の管の途中に設けられ
た第1の槽への通気管によって、前記第2の管内にある
液体のうち、前記通気管と前記第1の槽の間とに位置す
る部分は、空間的に接続されており、前記第1の槽の方
向への流れ込みが自由であるので、前記第1の槽内の液
位と釣り合う高さまで、重力により自由落下する。これ
により、前記第2の槽から前記第1の槽へ一定量の液体
が流れ込んで前記第1の槽内の液位が十分に上昇し、フ
ロート弁に確実な遮断動作を行わせる。すなわち、第1
の槽と第2の槽との遮断終了から再開始までの動作に、
実質的に一定の時間差を設けたことになるので、装置の
安定的な動作を行わせることができる。
【0018】また、前記第2の管において、前記通気管
の接続された部分から前記第1の槽に接続された部分ま
でに液体を滞留させる手段は、第1の槽の液体が蒸発、
沸騰して水位が低下し、第2の槽から前記第1の槽へ第
2の管を経て液体が流入することによって、前記第1の
槽と前記第2の槽が再び空間的に遮断される際に、遮断
後も継続して流れ込む液体の量と流れ込む速度とを調節
する。これにより、装置の動作を細かに調節してより安
定的な動作を行わせることができる。
【0019】さらに、本発明による熱輸送装置は、第1
の槽の液体が蒸発、沸騰して水位が低下し、第2の槽か
ら前記第1の槽へ第2の管を経て液体が流入する際に、
まず前記第1の槽と第2の槽とを接続する第3の管にお
いて、一方向の流れだけを許容する第1の弁と第3の弁
のうち、前記第2の槽に近い側にある前記第1の弁は液
体の流入を許容し、その次にある前記第3の弁は液体の
流入を拒絶するので、液体は前記第3の管の二つの弁で
挟まれた部分に接続された通気管に流入する。前記通気
管は上部で前記第1の槽に接続されているため、前記通
気管に流れ込んだ液体は前記第1の槽に流れ込む。前記
第1の槽と前記第2の槽とは、前記通気管からの液体の
流れ込みによってフロート弁が作動し、再び空間的に遮
断されるが、前記通気管は前記第1の槽と空間的に接続
されているので、前記通気管に残っている液体は、前記
第1の槽内の液位と釣り合う高さまで、重力により自由
落下しようとする。前記第3の弁は、弁前後の圧力差が
大きい(すなわち流速が大きい)場合には弁がきつく閉
まって通過しがたいが、圧力差が僅かな(すなわち流速
が非常に小さい)場合には弁と弁座のすきまから液体が
漏れやすいようになっているので、液体は前記通気管か
ら前記第1の槽へ前記第3の弁を逆向きに僅かずつ漏れ
出し、流れ込むことになる。これにより、前記第2の槽
から前記第1の槽へ十分な量の液体が流れ込んで前記第
1の槽内の液位が十分に上昇し、フロート弁に確実な遮
断動作を行わせる。第1の槽と第2の槽との遮断終了か
ら再開始までの動作に一定の時間差が発生するので、装
置の安定的な動作を行わせることができる。
【0020】また、前記第3の管において、前記通気管
の接続された部分から前記第1の槽に接続された部分ま
でに液体を滞留させる手段は、第1の槽の液体が蒸発、
沸騰して水位が低下し、第2の槽から前記第1の槽へ前
記通気管を経て液体が流入することによって、前記第1
の槽と前記第2の槽が再び空間的に遮断される際に、遮
断後も継続して流れ込む液体の量と流れ込む速度とを調
節する。これにより、装置の動作を細かに調節してより
安定的な動作を行わせることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】実施例1.図1は、本発明におけ
る熱輸送装置の断面図である。図1において、11〜1
6、18、19、A〜Cは従来図13と同一あるいは相
当のものを示す。1は貯留器11と蒸発器12とをつな
ぐ連通管Dの間に設けられた空気抜き弁であり、空気調
和装置や給湯装置の配管中の空気抜きなどに常用されて
いるものである。空気抜き弁は図11のように流路中に
浮体21と可動式の弁体22が設けられており、下方に
液体が満たされていなければ、弁体22が下がって上方
の管が開放され、流体の交通は自由であるが、図12の
ように下方に液体23が充満すると、浮体21が浮力で
上昇し、弁体22を押し上げて上方の管の入口を弁体2
2で塞ぎ、流体の通過を阻止する仕組みになっている。
これにより、蒸発器12から貯留器11への流体の移動
は、気体は可能であるが、液体は不可能となる。空気抜
き弁1の構造は、上記機能を発現するものであれば、こ
れに限定されない。
【0022】次に、上述の熱輸送装置の動作について説
明する。最初の段階では、貯留器11を介して外部から
注入された液体状の熱媒体19は、連通管Aを経て蒸発
器12内に十分に存在する。このとき、連通管Dの蒸発
器12側の一端は液面下に潜っており、連通管Aと同様
に、蒸発器12の液面と同一の高さまで液体状の熱媒体
19が充満している。いま仮に、貯留器11内の圧力を
P1、蒸発器12内の圧力をP2、凝縮器13内の圧力
をP3で表すと、この段階ではP1=P2=P3であ
る。図2に示すように、熱源18からの熱によって蒸発
器12内の熱媒体19が温められると、熱媒体19が蒸
発して圧力P2が徐々に上昇し、貯留器11、蒸発器1
2、凝縮器13それぞれの内部の圧力関係はP2>P
1、P2>P3となる。貯留器11と蒸発器12とは、
連通管A、連通管B及び連通管C、連通管Dでそれぞれ
接続されている。連通管Aの経路では、逆止弁15によ
って蒸発器12から貯留器11への熱媒体19の移動は
阻止される。連通管B及び連通管Cの経路では、蒸発器
12から発生する熱媒体19の蒸気が凝縮器13へ下降
し、凝縮器13内で凝縮して元の液体状に戻って、徐々
に連通管C及び凝縮器13に蓄積される。凝縮器13で
逃がされる熱は、蓄熱槽14内の物質へ移動するため、
結果として上方にある熱源18から下方にある蓄熱槽1
4へと熱が輸送されることになる。連通管Dの経路で
は、貯留器11と蒸発器12との圧力差によって、まず
連通管Dに充満している気体状の熱媒体19が、貯留器
11の方向へ移動する。連通管Dの下端は液面下にある
ため、連通管Dには蒸発器12に満たされている液体状
の熱媒体19が流入し、連通管D内の液面が上昇して行
く。図2のように連通管D内の液面が空気抜き弁1まで
上昇すると、空気抜き弁1の作用によって、液体はそれ
以上先に進めなくなる。すなわち、連通管D内の液体状
の熱媒体19は、貯留器11に流れ込むことはなく、ま
た連通管Dの下方に充満している液体状の熱媒体19に
よって、実質的に貯留器11と蒸発器12との気体の交
通も遮断されるので、蒸発器12から蒸発した気体状の
熱媒体19は、連通管Bにしか流入できない状態に置か
れる。
【0023】貯留器11内の圧力P1は、貯留器11あ
るいは連通管Aの貯留器11側に滞留する熱媒体19の
蒸気圧にほぼ等しい。凝縮器13内の圧力P3は、貯留
器11、蒸発器12、凝縮器13それぞれの温度によっ
て変動する。連通管Bと凝縮器13の接続部分では、蒸
気の温度が蒸発器12に近いため、圧力もほぼP2に近
い値となる。連通管Cと凝縮器13の接続部分では、貯
留器11から凝縮器13にいたる連通管Cに滞留する熱
媒体19の重量と、貯留器11内の圧力P1との和によ
る圧力P3''が掛かる。凝縮器13内に滞留する熱媒体
19の液面では、連通管Bの方向からはP2に近い圧力
P2’で押され、連通管Cの方向からは上記P3''か
ら、凝縮器13内に滞留する液体状の熱媒体19の重量
による圧力を減じた圧力P3’で押される。このため、
P2’とP3’がほぼ等しくなるような位置に液面が安
定的に形成される。たとえば、凝縮器13内に滞留する
熱媒体19の液面は、凝縮器13の温度が高いほど凝縮
器13内の低い位置となり、凝縮器13の温度が低いほ
ど凝縮器13内の高い位置となる。いずれにせよ、蒸発
器12から移動してくる熱媒体19が凝縮器13で凝縮
して液量が増加し、上記安定的な点よりも液面が高くな
ると、連通管Cの方向から働く圧力P3’の方がP2’
よりも小さくなり、液面には連通管Cの方向への力が作
用するので、連通管Cに充満している液体状の熱媒体1
9は貯留器11へ徐々に押し上げられ、貯留器11に滞
留する。
【0024】蒸発器12での蒸発が進むと、貯留器11
では熱媒体19の液位が上昇して行き、蒸発器12では
熱媒体19の液位が低下して行く。なおも時間が経過す
ると、図3に示すように連通管Dの下端の位置に熱媒体
19の液面が下がり、連通管Dの下端から連通管Dへ熱
媒体19の蒸気が進入し、連通管Dの一部に充満してい
た液体状の熱媒体19が下降し始める。熱媒体19の蒸
気の進入により連通管D内に液体状の熱媒体19が存在
しなくなると、熱媒体19の蒸気は蒸発器12から空気
抜き弁1を通過して貯留器11へと移動し、蒸発器12
と貯留器11とは空間的に接続された状態へと変化す
る。空間的につながることにより、貯留器11内の圧力
P1と蒸発器12内の圧力P2とは等しくなり、蒸発器
12よりも高い位置にある貯留器11内の液体状の熱媒
体19は、自由落下により逆止弁15の設けられた連通
管Aを通って蒸発器12内に流れ込む。貯留器11から
の液の流れ込みによって蒸発器12内の液位が上がり、
連通管Dの下端が液面下になって、図1のような初めの
状態に戻る。
【0025】以後、この熱輸送装置は図1から図3で説
明した上記動作を繰り返す。なお、本実施例では、凝縮
器13と熱交換を行う装置として蓄熱器を使用したが、
これは蓄熱器に限定されるものではない。
【0026】本発明では、空気抜き弁1を有する連通管
Dを設けることにより、貯留器11と蒸発器12とは液
体を介して遮断されることになり、従来のフロート弁の
みを介した遮断に比べると信頼性、したがって耐久性に
優れた動作を提供することができる。しかも、従来の方
式ではフロート弁の動作点の調節が困難であったのに対
して、本発明の動作点を左右する連通管Dの下端の位置
調節は、非常に容易である。
【0027】実施例2.実施例1では、空気抜き弁1を
連通管Dの下端の鉛直上方に設けたが、図4に示すよう
に連通管Dを途中で分岐させ、蒸発器12側にある連通
管Dの下端の鉛直上方に蒸気溜め2を設け、途中で分岐
させた連通管Dに空気抜き弁1を設けてもよい。蒸発器
12の圧力が上昇し、蒸発器12内にある液体状の熱媒
体19が連通管Dに流入、上昇する際に、液体状の熱媒
体19は空気抜き弁1と同時に蒸気溜め2にも流入する
が、蒸気溜め2は空間的に閉じているため、蒸気溜め2
の上部にある空間の圧力と蒸気溜め2につながる連通管
Dの圧力が釣り合う位置で、蒸気溜め2への熱媒体19
の流入は停止する。蒸発器12から空気抜き弁1までの
連通管Dに液体状の熱媒体19が充満して、蒸発器12
から貯留器11への流体の移動を遮断する際に、蒸発器
12から連通管Dの下端に気泡が入り込んだり、連通管
Dで気泡が発生しても、気泡は鉛直上方に上昇する性質
があるので、上昇した気泡は蒸気溜め2に集積し、空気
抜き弁1には至らない。したがって、空気抜き弁の動作
がより安定化する。蒸気溜め2以外の部分の本実施例の
構成及び動作原理は、実施例1のものと同様である。
【0028】実施例3.図5は、本発明における熱輸送
装置の断面図である。図5において、11〜19、B〜
Dは従来図13と同一あるいは相当のものを示す。Aは
貯留器11と蒸発器12とをつなぐ連通管であり、貯留
器11から途中に挿入されている逆止弁15までは図1
3と同様であるが、逆止弁15と蒸発器12との間は、
図5のように上方に一旦立ち上がり、再び降下して蒸発
器12に接続される。3は逆止弁15の先で一旦立ち上
がった連通管の最上部と蒸発器12とを空間的に接続す
る通気管である。4は連通管Aの途中に挿入された貯留
器である。
【0029】次に、上述の熱輸送装置の動作について説
明する。連通管Aの付加的な動作を除き、基本的な動作
は従来の技術で説明した装置と同様であるので、省略す
る。図5では紙面の都合上、通気管3と貯留器4とを併
記したが、貯留器4は通気管3に対する付加発明である
ため、まずは、貯留器4が連通管Aの途中に存在しない
場合について、つまり、通気管3のみの作用・効果につ
いて説明する。蒸発器12に滞留する液体状の熱媒体1
9の液面が高く、貯留器11と蒸発器12とを接続する
連通管Dをフロート弁17が閉じている際には、連通管
Aでも逆止弁15の作用により、貯留器11と蒸発器1
2とを空間的に分離するように動作するので、蒸発器1
2から蒸発した気体状の熱媒体19は、連通管Bにしか
流入できない状態におかれる。蒸発器12での熱媒体1
9の蒸発が進み、液面が低下すると、フロート弁17が
開いて貯留器11から蒸発器12へ液体状の熱媒体19
が流れ込む。貯留器11からの熱媒体19の液の流れ込
みによって蒸発器12内の液位が上がり、フロート弁1
7が閉じ、初めの状態に回復する。フロート弁17が閉
じる際には、逆止弁15と蒸発器12との間の連通管A
に液体状の熱媒体19が残っているが、該当部分の最も
高い位置は通気管3によって蒸発器12の上部の空間と
接続されている。このため、連通管Aにおいて通気管3
の接続口のある位置は、蒸発器12の上部の空間と同じ
圧力になる。したがって、連通管Aに残っている熱媒体
19の液のうち、通気管3の接続部と蒸発器12との間
にあるものは、図6のように連通管Aの蒸発器12側の
液面と蒸発器12の液面とが等しくなるまで、自由落下
して蒸発器12に流れ込むことになる。すなわち、従来
例ではフロート弁17が再び閉じて蒸発器12の圧力が
貯留器11の圧力よりも高くなり、貯留器11側から蒸
発器12への熱媒体19の流れ込みが起き得ない状態に
なっても、図5の装置では熱媒体19の流れ込みが暫く
継続することになる。これにより、貯留器11と蒸発器
12との遮断終了から再開始までの動作に、実質的に一
定の時間差を設けたことになるので、連通管Dの作用に
よる動作状態の変化がより明確化し、装置の不安定な動
作を防止することができる。
【0030】上述のように貯留器4が存在しない場合で
は貯留器11から蒸発器12への熱媒体19の流れ込み
の時間調整に、連通管Aのうち通気管3との接続部から
蒸発器12との接続部までの空間を利用しているが、図
5のように連通管Aの途中に適当な容積の貯留器4を挿
入し、その容積や形状を調節することで、熱媒体19の
流れ込み量と流れ込み速度を容易に調節することが可能
になる。また、本実施例のフロート弁17を実施例1で
説明した空気抜き弁1に変更することで、連通管Dの遮
断動作を安定的に行わせながら、貯留器11から蒸発器
12への熱媒体19の流れ込みに任意の時間差を設け
て、装置の安定的な動作を行わせることが可能になる。
さらに、上記空気抜き弁1を付加した装置に、実施例2
で説明した蒸気溜め2を追加することで、連通管Dの遮
断動作をより安定的に行わせながら、貯留器11から蒸
発器12への熱媒体19の流れ込みに任意の時間差を設
けて、装置の安定的な動作を行わせることが可能にな
る。
【0031】本実施例では貯留器4を蛇管で示してある
が、熱媒体19の液を一定時間貯蔵することができるも
のであれば、構造は限定されない。また、図5では通気
管3及び貯留器4は蒸発器12の外部に位置している
が、図7のように両者を蒸発器12内に置き、通気管3
の出口を蒸発器内に開放することで、通気管3と蒸発器
12との接続部分を省略することも可能である。また、
本実施例では凝縮器13と熱交換を行う装置として蓄熱
器を使用したが、これは蓄熱器に限定されるものではな
い。
【0032】実施例4.図8は、本発明における熱輸送
装置の断面図である。図8において、11〜19、B〜
Dは従来図13と同一あるいは相当のものを示す。Aは
貯留器11と蒸発器12とをつなぐ連通管であり、貯留
器11から途中に挿入されている逆止弁15までは図1
3と同様である。5は逆止弁15と蒸発器12との間の
連通管に挿入された逆止弁で、逆止弁15とは逆向きの
流れを許容する。逆止弁5は、流体の流速や圧力が小さ
い場合には、逆向きに漏れのある構造とし、例えばスイ
ング式の逆止弁を図8のように横方向に取り付けること
で実現することができる。6は連通管Aで逆止弁15と
逆止弁5に挟まれた部分と蒸発器12とを空間的につな
ぐ通気管である。7は通気管6の途中に挿入された貯留
器である。
【0033】次に、上述の熱輸送装置の動作について説
明する。連通管Aの付加的な動作及び逆止弁5の動作を
除き、基本的な動作は従来の技術で説明した装置と同様
であるので、省略する。図8では紙面の都合上、逆止弁
5及び通気管6と貯留器7とを併記したが、貯留器7は
逆止弁5及び通気管6に対する付加発明であるため、ま
ずは貯留器7が連通管Aの途中に存在しない場合につい
て、つまり、逆止弁5及び通気管6のみの作用・効果に
ついて説明する。蒸発器12に滞留する液体状の熱媒体
19の液面が高く、貯留器11と蒸発器12とを接続す
る連通管Dをフロート弁17が閉じている際には、連通
管Aでも逆止弁15の作用により、貯留器11と蒸発器
12とを空間的に分離するように動作するので、蒸発器
12から蒸発した気体状の熱媒体19は、連通管Bにし
か流入できない状態におかれる。蒸発器12での熱媒体
19の蒸発が進み、液面が低下すると、フロート弁17
が開いて貯留器11から蒸発器12の方向へ液体状の熱
媒体19が流れ出す。その際、逆止弁5は貯留器11か
ら蒸発器12への急激な流れを阻止するように働くの
で、貯留器11から逆止弁15を通過した液体状の熱媒
体19は、通気管6を通過して蒸発器12へ流入する。
貯留器11からの熱媒体19の液の流れ込みによって蒸
発器12内の液位が上がり、フロート弁17が閉じて、
初めの状態に回復する。フロート弁17が再び閉じる際
には、通気管6には液体状の熱媒体19が残っている
が、通気管6の片側は蒸発器12の上部の空間と接続さ
れているので、通気管6の上部は蒸発器12の上部の空
間と同じ圧力になる。ところで、逆止弁5は流体の流速
や圧力が小さい場合には逆向きに漏れのある構造をして
いるため、逆止弁15側の圧力の方が蒸発器12側の圧
力よりも僅かに小さい状態では、ごく僅かな流速ながら
逆止弁15側から蒸発器12側へと液が漏れ込むことが
できる。したがって、通気管6に残っている熱媒体19
の液は、図9のように通気管6内の液面と蒸発器12の
液面が等しくなるまで、ゆっくりと自由落下して蒸発器
12に流れ込むことになる。すなわち、従来例ではフロ
ート弁17が再び閉じて蒸発器12の圧力が貯留器11
の圧力よりも高くなり、貯留器11側から蒸発器12へ
の熱媒体19の流れ込みが起き得ない状態になっても、
図8の装置では熱媒体19の流れ込みが暫く継続するこ
とになる。これにより、貯留器11と蒸発器12との遮
断終了から再開始までの動作に、実質的に一定の時間差
を設けたことになるので、連通管Dの作用による動作状
態の変化がより明確化し、装置の不安定な動作を防止す
ることができる。
【0034】上述のように貯留器7が存在しない場合は
貯留器11から蒸発器12への熱媒体19の流れ込みの
時間調整に、通気管6の空間を利用しているが、図8の
ように通気管6の途中に適当な容積の貯留器7を挿入
し、その容積や形状を調節することで、熱媒体19の流
れ込み量と流れ込み速度を容易に調節することが可能に
なる。ただし、貯留器7の容積が大きく、逆止弁15を
通過した液がすべて貯留器7に滞留する場合には、上述
のような通気管6を介した熱媒体19の流れ込みは起き
ず、通気管6は貯留器7と蒸発器12を空間的に接続
し、両者の圧力を等しくする作用だけを及ぼす。また、
本実施例のフロート弁17を実施例1で説明した空気抜
き弁1に変更することで、連通管Dの遮断動作を安定的
に行わせながら、貯留器11から蒸発器12への熱媒体
19の流れ込みに任意の時間差を設けて、装置の安定的
な動作を行わせることが可能になる。さらに、上記空気
抜き弁1を付加した装置に、実施例2で説明した蒸気溜
め2を追加することで、連通管Dの遮断動作をより安定
的に行わせながら、貯留器11から蒸発器12への熱媒
体19の流れ込みに任意の時間差を設けて、装置の安定
的な動作を行わせることが可能になる。
【0035】本実施例では貯留器7を単純な箱形で示し
てあるが、熱媒体19の液を一定時間貯蔵することがで
きるものであれば、構造は限定されない。また、図8で
は逆止弁5、通気管6、および貯留器7は蒸発器12の
外部に位置しているが、図10のように三者を蒸発器1
2内に置き、通気管6の出口を蒸発器12内に開放する
ことで、通気管6と蒸発器12との接続部分を省略する
ことも可能である。また、本実施例では凝縮器13と熱
交換を行う装置として蓄熱器を使用したが、これは蓄熱
器に限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】本発明による熱輸送装置は、空気抜き弁
1を有する連通管Dを設けることにより、蒸発器12と
貯留器11とは液体を介して遮断されることになり、従
来のフロート弁17のみを介した遮断に比べると信頼
性、したがって耐久性に優れている。しかも、従来の方
式では連通管Dの開閉動作は、フロート弁17の設置高
さと弁体のヒステリシスの両者に敏感に依存するので、
調節が複雑になりがちであったのに対して、本発明の方
式では連通管Dの開閉は、単純に連通管Dの下端の位置
だけに依存するので、調節が非常に容易である。
【0037】また、連通管Dの上端に蒸気溜め2を設け
ることにより、たとえ連通管Dの下部に気泡が発生した
としても、気泡は蒸気溜め2に捉えられ、空気抜き弁1
には到達しないので、空気抜き弁1の開閉動作をより安
定にすることができる。
【0038】さらに、従来は貯留器11から蒸発器12
への環流速度が、主にフロート弁17のヒステリシスで
決まるため、環流速度を大幅に小さくすることは困難で
あったが、本発明の方式によれば、通気管3あるいは通
気管6によって連通管Aの途中に蒸発器12と圧力の等
しい部分を出現させることができるので、フロート弁1
7が再び閉鎖した後も、暫く環流が起きるように容易に
設定することができる。同時に、従来は貯留器11から
蒸発器12への環流量も、主にフロート弁17のヒステ
リシスで決まるため、環流量を大幅に大きくすることは
困難であったが、本発明の方式によれば、通気管3ある
いは通気管6で蒸発器12に空間的に接続された貯留器
4あるいは貯留器7により、環流を一時的に貯蔵するこ
とができるので、フロート弁17が再び閉鎖した後の環
流量も容易に設定することができる。これにより、連通
管Dの作用による動作状態の変化がより明確化し、装置
の不安定な動作を防止することができる。
【0039】本発明による熱輸送装置は、上述の空気抜
き弁1と蒸気溜め2、通気管3あるいは通気管6、貯留
器4あるいは貯留器7を組み合わせることができるの
で、従来例よりも連通管Dの遮断動作をより安定的に行
わせながら、貯留器11から蒸発器12への熱媒体19
の流れ込みに任意の時間差を設けて、装置の安定的な動
作を行わせることも可能になる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図2】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図3】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図4】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図5】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図6】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図7】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図8】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図9】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図10】本発明における熱輸送装置の断面図である。
【図11】空気抜き弁の断面図である。
【図12】空気抜き弁の断面図である。
【図13】従来の熱輸送装置の断面図である。
【図14】従来の熱輸送装置の断面図である。
【0041】
【符号の説明】
1 空気抜き弁 2 蒸気溜め 3 連通管 4 貯留器 5 逆止弁 6 連通管 7 貯留器 11 貯留器 12 蒸発器 13 凝縮器 14 蓄熱槽 15 逆止弁 16 逆止弁 17 フロート弁 18 熱源 19 熱媒体 21 浮体 22 弁体 23 液体 A〜D 連通管
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月23日(2000.3.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による熱輸送装置
は、熱が与えられ、その内部の液体を蒸発させる第1の
槽と、前記第1の槽からの蒸気を受け、凝縮させる凝縮
器と、前記凝縮器で凝縮された液体を受け、前記第1の
槽に該液体を流出させる手段の設けられた第2の槽とを
備え、前記第1の槽と第2の槽とは、下端が第1の槽の
通常液面に接することのできる所定の高さに配置され、
気体は自由に通過させるが液体の通過は抑制する弁の設
けられた第1の管を介して連通することを特徴とする。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱が与えられ、その内部の液体を蒸発さ
    せる第1の槽と、前記第1の槽からの蒸気を受け、凝縮
    させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された液体を受け、
    前記第1の槽に該液体を流出させる手段の設けられた第
    2の槽とを備え、前記第1の槽と第2の槽とは、気体は
    自由に通過させるが液体の通過は抑止する弁の設けられ
    た第1の管を介して連通することを特徴とする熱輸送装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の槽と液体の通過を抑止する弁
    との間にあって、前記第1の管の鉛直上方に蒸気を溜め
    る容器が設けられていることを特徴とする請求項第1に
    記載の熱輸送装置。
  3. 【請求項3】 熱が与えられ、その内部の液体を蒸発さ
    せる第1の槽と、前記第1の槽からの蒸気を受け、凝縮
    させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された液体を受け、
    前記第1の槽に該液体を流出させる手段の設けられた第
    2の槽とを備え、前記手段は、前記第2の槽から一方向
    の流れだけを許容する弁を経て前記第1の槽へ連通する
    第2の管であって、該第2の管の途中には前記第1の槽
    への通気管が設けられていることを特徴とする熱輸送装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2の管において、前記通気管の接
    続された部分から前記第1の槽に接続された部分までに
    液体を滞留させる手段の設けられていることを特徴とす
    る請求項第3に記載の熱輸送装置。
  5. 【請求項5】 熱が与えられ、その内部の液体を蒸発さ
    せる第1の槽と、前記第1の槽からの蒸気を受けて凝縮
    させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された液体を受けて
    前記第1の槽に該液体を流出させる第1の手段の設けら
    れた第2の槽とを備え、前記第1の手段は前記第1の槽
    と第2の槽とを接続し、一方向の流れだけを許容する弁
    を二つ備える第3の管であって、該第3の管の二つの弁
    で挟まれた部分には、前記第1の槽への通気管が設けら
    れていることを特徴とする熱輸送装置。
  6. 【請求項6】 前記第3の管において、前記通気管の接
    続された部分から前記第1の槽に接続された部分までに
    液体を滞留させる第2の手段の設けられていることを特
    徴とする請求項第5に記載の熱輸送装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の槽と第2の槽とは、気体は自
    由に通過させるが液体の通過は抑止する弁の設けられた
    第1の管を介して連通することを特徴とする請求項第3
    乃至請求項第6に記載の熱輸送装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の槽と第2の槽とは、気体は自
    由に通過させるが液体の通過は抑止する弁の設けられた
    第1の管を介して連通し、さらに前記第1の槽と液体の
    通過を抑止する弁との間にあって、前記第1の管の鉛直
    上方に蒸気を溜める容器が設けられていることを特徴と
    する請求項第3乃至請求項第6に記載の熱輸送装置。
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