JP2000301063A - 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法 - Google Patents

熱交換器用プレコートフィン材の製造方法

Info

Publication number
JP2000301063A
JP2000301063A JP11113122A JP11312299A JP2000301063A JP 2000301063 A JP2000301063 A JP 2000301063A JP 11113122 A JP11113122 A JP 11113122A JP 11312299 A JP11312299 A JP 11312299A JP 2000301063 A JP2000301063 A JP 2000301063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
type chromate
film
baking
fin material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11113122A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3694853B2 (ja
Inventor
Michio Kobayashi
美智男 小林
Masahiro Kurata
正裕 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sky Aluminium Co Ltd
Original Assignee
Sky Aluminium Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sky Aluminium Co Ltd filed Critical Sky Aluminium Co Ltd
Priority to JP11312299A priority Critical patent/JP3694853B2/ja
Publication of JP2000301063A publication Critical patent/JP2000301063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3694853B2 publication Critical patent/JP3694853B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム合金基材表面に塗布型クロメー
ト液を塗布した後、焼付けて塗布型クロメート皮膜を形
成し、その後塗布型クロメート皮膜表面に親水性塗膜を
形成して熱交換器用プレコートフィン材を製造するにあ
たり、塗膜の密着性が優れていて、低粘度の揮発性プレ
ス油を用いて成形した場合でも成形欠陥が発生せず、耐
食性にも優れたプレコートフィン材を確実かつ安定して
得る。 【解決手段】 請求項1:基材表面に塗布型クロメート
を塗布してから焼付けのための加熱を開始するまでの時
間を0.5秒以上60秒以下に制御する。 請求項2:
さらに、基材表面に塗布型クロメート液を塗布するにあ
たって、その塗布時におけるクロメート液の温度を10
℃以上、45℃以下に制御する。 請求項3:さらに、
塗布型クロメート液を基材表面に塗布した後、焼付けの
ための加熱を行なうにあたって、昇温速度を1℃/秒以
上、75℃/秒以下に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はルームエアコン等
の熱交換器に使用されるアルミニウム合金製プレコート
フィン材の製造方法に関し、特に基材であるアルミニウ
ム合金薄板の表面に塗布型クロメート皮膜を形成しさら
にその皮膜上に親水性塗膜を形成してプレコートフィン
材を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にルームエアコンやカーエアコン等
に使用される熱交換器には、軽量でかつ加工性、熱伝導
性に優れたアルミニウム合金製フィン材が従来から広く
使用されている。一方近年、ルームエアコンやカーエア
コン等については、そのコンパクト化、省エネルギ化が
強く望まれるようになり、それに伴なって熱交換効率を
より一層向上させることが強く望まれている。そしてこ
のような要請に応えるための熱交換器の構造的な方策と
して、ルーバーを立ち起こしたり、フィンとフィンとの
間隔、すなわち熱媒体物質としての空気が流通する部分
の間隔を狭くすることが従来から行なわれている。とこ
ろがこのようにフィン間隔を狭くした場合、フィン表面
の親水性を高めることが必要となる。すなわち、フィン
表面の親水性が不充分であれば、冷房運転時に空気中の
水分の結露により生じたフィン表面の水滴がフィン間に
ブリッジを形成して、フィン間を通過する空気に対する
通風抵抗が増大し、そのため逆に熱交換効率を低下させ
てしまい、また水が通風とともに外部へ飛び出してしま
う不都合も生じ、さらにはフィン表面の水が長期間滞留
してフィン材の腐食が進行してしまう問題もある。一方
フィン表面の親水性が良好であれば、フィン表面に結露
により生じた水滴のフィン表面に対する接触角が小さく
なる結果、水滴はフィン間でブリッジを形成することな
く、フィン表面で拡がって水膜となり、速やかに流下す
るため、通風抵抗も大きくならず、また通風によって水
滴が外部へ飛び出してしまうことも少なく、さらにはフ
ィン表面での水の滞留時間も短くなるため腐食の進行も
回避することができる。
【0003】そこで従来からフィン表面の親水性を向上
させるため、フィン材表面に種々の親水性処理を施すこ
とが行なわれている。そしてこの場合、フィン材の基材
であるアルミニウム合金薄板の表面に、下地処理として
クロメート処理やベイマイト処理などを行なって耐食性
皮膜(下地皮膜)を形成した後、その耐食性皮膜上に親
水性処理として水ガラスやコロイダルシリカなどの無機
系塗料あるいは各種の有機系塗料を塗布して焼付け乾燥
し、親水性塗膜を形成することが広く行なわれている。
【0004】ところでアルミニウム合金製フィン材を用
いてルームエアコン等の熱交換器を組立てるにあたって
は、従来はフィン用アルミニウム合金薄板をフィン形状
に成形して組立て、その後に下地耐食性皮膜の形成や親
水性塗膜形成を行なう方式、すなわちポストコート方式
が一般的であったが、最近では主として生産性向上の観
点から、成形加工前のフィン用アルミニウム合金薄板の
表面に予め下地耐食性皮膜の形成や親水性塗膜の形成を
行なっておき、その後にフィン形状に成形して組立てる
方式、すなわちプレコート方式を適用することが多くな
っている。そして後者のプレコート方式の場合、フィン
材(すなわちプレコートフィン材)には、下地耐食性皮
膜や親水性塗膜が形成された状態での成形性が良好であ
ることが要求される。
【0005】一方最近では、生産性向上や環境保護等の
観点から、フィン材の成形加工時に低粘度で揮発性の高
いプレス油を用い、プレス成形後は従来の如きトリクロ
ロエチレンやアルカリ性脱脂剤による脱脂工程を省い
て、加熱乾燥のみを行なうことが多くなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにアルミニ
ウム合金薄板に予め下地耐食性皮膜および親水性塗膜を
形成したプレコートフィン材を成形するにあたっては、
成形性が良好であることが望まれるが、特に低粘度の揮
発性プレス油を用いて成形する場合は、より一層成形性
が優れていることが望まれる。しかしながら、従来一般
のプレコートフィン材では、低粘度の揮発性プレス油を
用いて成形した場合、成形時にカラー部での座屈や割
れ、飛び等の成形欠陥が発生することが多く、その意味
で成形性が良好とは言えなかったのが実情である。
【0007】従来プレコートフィン材の成形性を向上さ
せるための方法としては、例えば特開平4−19828
7号、特開平5−311123号、特公平1−2178
5号あるいは特公平2−25692号に示されるよう
に、親水性塗膜の表面の潤滑性を良好にする方向で検討
がなされていた。しかしながら低粘度の揮発性プレス油
を用いて従来のプレコートフィン材を成形した場合、塗
膜表面の動摩擦係数が低くて潤滑性が良好である場合で
も、成形時に前述のような成形欠陥が発生することが判
明している。この点について本発明者等が種々検討を重
ねた結果、成形性には塗膜表面の潤滑性だけではなく、
塗膜と下地との密着性が大きな影響を与えていることが
判明した。すなわち、低粘度の揮発性プレス油を用いて
成形する場合、たとえ塗膜表面の動摩擦係数が低くて
も、塗膜と下地との密着性が悪ければ、成形中に塗膜が
下地から剥離し、潤滑性に劣る下地(耐食性皮膜もしく
はアルミニウム合金薄板表面)と成形用金型とが直接接
触して、凝着(いわゆる焼き付き)が生じ、そのため前
述のような座屈や割れ、飛び等の不具合が生じやすくな
ることが判明した。
【0008】したがってプレコートフィン材の成形性を
改善して、低粘度揮発性プレス油を用いた成形加工にお
いても座屈や割れ、飛びなどの成形欠陥の発生を確実に
防止するためには、プレコートフィン材における親水性
塗膜と下地との密着性を向上させる必要がある。また下
地に対する親水性塗膜の密着性を向上させれば、塗膜の
耐水性も向上し、結果的に耐食性の向上に寄与する。
【0009】しかしながら従来、下地に対する親水性塗
膜の密着性改善策としては、例えば特開平4−3258
3号や特開平4−32585号などに示されているよう
に、クロメート処理などの耐食性皮膜を形成する前の段
階においてアルミニウム合金薄板の表面性状を改善する
ために、アルミニウム合金薄板をアルカリ洗浄したりエ
ッチングしたりすることしか考えられておらず、これら
の方策のみでは下地に対する親水性皮膜の密着性を充分
に向上させることは困難であり、そのため低粘度の揮発
性プレス油を用いての成形時に前述のような問題が発生
していたのである。
【0010】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、下地耐食性皮膜として特に塗布型クロメート
皮膜を形成し、その塗布型クロメート皮膜上に親水性塗
膜を形成する場合において、下地の塗布型クロメート皮
膜を確実かつ安定して緻密化させて、親水性塗膜の密着
性を確実かつ安定して向上させ、これによって低粘度の
揮発性プレス油を用いて成形した場合においても優れた
成形性を示し、かつまた耐食性にも優れた熱交換器用プ
レコートフィン材を確実に得ることができるプレコート
フィン材製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、プレコー
トフィン材における種々の下地耐食性皮膜のうち、クロ
メート皮膜、とりわけ塗布型クロメート皮膜に注目し、
親水性塗膜の密着性を高める方策について種々検討を重
ねた結果、塗布型クロメート皮膜を形成する際の条件、
特に塗布型クロメート液を塗布してからその焼付け乾燥
のための加熱を開始するまでの時間、さらには塗布型ク
ロメート液塗布時における液温や塗布後の焼付け乾燥の
ための昇温速度が、その塗布型クロメート皮膜上に形成
される親水性塗膜の密着性に大きな影響を及ぼしている
ことを見出し、この発明をなすに至ったのである。
【0012】具体的には、請求項1の発明は、アルミニ
ウム合金からなる基材表面に塗布型クロメート液を塗布
した後、焼付けて塗布型クロメート皮膜を形成し、その
後塗布型クロメート皮膜表面に親水性塗膜を形成する熱
交換器用プレコートフィン材の製造方法において、基材
表面に塗布型クロメート液を塗布してから焼付けのため
の加熱を開始するまでの時間を0.5秒以上60秒以下
に制御することを特徴とするものである。
【0013】また請求項2の発明は、請求項1に記載の
熱交換器用プレコートフィン材の製造方法において、基
材表面に塗布型クロメート液を塗布するにあたって、そ
の塗布時におけるクロメート液の温度を10℃以上、4
5℃以下に制御することを特徴とするものである。
【0014】さらに請求項3の発明は、請求項1に記載
の熱交換器用プレコートフィン材の製造方法において、
塗布型クロメート液を基材表面に塗布した後、焼付けの
ための加熱を行なうにあたって、昇温速度を1℃/秒以
上、75℃/秒以下に制御することを特徴とするもので
ある。
【0015】さらにこの発明について詳細に述べる。
【0016】一般に塗布型クロメート処理としては、樹
脂を含有するクロメート液(塗布型クロメート液)を用
いて、アルミニウム合金基材上にロールコーターなどに
より塗布し、その後焼付けて塗布型クロメート液中の樹
脂を硬化させ、皮膜として固化させることが行なわれて
いる。このような塗布型クロメート処理においては、基
材上に塗布型クロメート液を塗布してから焼付けを行な
うまでの時間は、従来一般には生産ラインの都合や生産
性などの観点から適宜定められていた。
【0017】ところで塗布型クロメート処理において
も、塗布型クロメート液をアルミニウム合金基材表面に
塗布した状態では、反応型クロメート処理の場合と同様
に、アルミニウム合金表面で液中のCr6+イオンが少な
くとも一部は還元されて、Cr 3+の塩、酸化物、水酸化
物が生成されると考えられるが、このような反応につい
ては従来の塗布型クロメート処理では単に当然生じるも
のと把握されていたに過ぎず、その反応を最適化するこ
と、あるいはその反応と親水性塗膜の密着性との関係な
どについては充分な考慮がなされていなかったのが実情
である。
【0018】しかるに本発明者等が、塗布型クロメート
処理におけるアルミニウム合金基材表面での反応に着目
し、その反応と親水性塗膜の密着性との関係について実
験・検討を重ねた結果、塗布型クロメート液をアルミニ
ウム合金基材表面に塗布してから焼付けのための加熱を
開始するまでの時間が前記反応に大きな影響を及ぼして
おり、その時間を適切に制御して前記反応を最適化する
ことによって、緻密な塗布型クロメート皮膜を形成する
ことができ、ひいてはその上に形成される親水性塗膜の
密着性を向上させ得ることを見出した。また塗布型クロ
メート液の塗布から焼付けのための加熱開始までの時間
のみならず、塗布時における塗布型クロメート液の温
度、さらには焼付けのための加熱時の昇温速度も前記同
様な影響を及ぼし、それらを最適化することにより親水
性塗膜の密着性を向上させ得ることを見出したのであ
る。
【0019】ここで、塗布型クロメート液をアルミニウ
ム合金基材表面に塗布してから、その塗布型クロメート
液を焼付けるまでの間は、塗布型クロメート液は液体状
態のままアルミニウム合金基材表面に保持されることに
なり、その間に塗布型クロメート液とアルミニウム合金
基材との反応が進行する。すなわち、アルミニウム合金
基材表面層のAlが溶解されてAl3+イオンが生じ、こ
のAl3+イオンによって塗布型クロメート液中のCr6+
が還元されて、新たにCr3+の塩または酸化物もしくは
水酸化物が生成される。そしてこのようなCr3+の塩、
酸化物、水酸化物が充分に生成されたクロメート皮膜
は、極めて緻密な構造となり、そのため基材に対するク
ロメート皮膜の密着性およびクロメート皮膜上に形成さ
れる親水性塗膜のクロメート皮膜および基材表面に対す
る密着性が極めて良好となり、また同時に水分が透過し
にくくなるため、耐食性向上にも寄与する。したがって
塗布型クロメート液を基材表面に塗布してから、液体状
態のまま保持される時間、すなわち焼付けのための加熱
を開始するまでの時間をある程度以上確保することによ
り、前述の反応を充分に進行させてCr3+の塩、酸化
物、水酸化物を充分に生成させることにより、クロメー
ト皮膜を充分に緻密化し、塗膜密着性および耐食性を確
実かつ安定して向上させることができるのである。
【0020】塗布型クロメート液を基材表面に塗布して
から、焼付けのための加熱を開始する時間が0.5秒未
満の場合はクロメート液とAlとの反応が不充分とな
り、Cr6+イオンの還元反応が充分に進まず、塗膜密着
性および耐食性の向上効果が充分に得られない。またこ
の場合Cr溶出量が増加して耐環境性が低下する。一
方、塗布してから焼付けのための加熱開始までの時間が
60秒を越えればライン長が長くなり過ぎて実用的では
ない。したがって塗布型クロメート液を塗布してから焼
付けのための加熱を開始するまでの時間は0.5秒以上
60秒以下に制御する必要がある。
【0021】また、塗布型クロメート液を基材に塗布す
る際における塗布型クロメート液の温度(液温)も前述
のような反応の進行に影響を与える。すなわち、塗布型
クロメート液の液温が低過ぎる場合は、基材のAlとの
反応性が低下し、一方液温が高過ぎる場合には反応が進
み過ぎてアルミニウム化合物が生成されてしまうから、
Cr3+の塩、酸化物、水酸化物を充分に生成させて緻密
なクロメート皮膜を形成させるためには、塗布時の液温
を適切に規制する必要がある。
【0022】塗布型クロメート液の塗布時の液温が10
℃未満の場合には、基材のAlと塗布型クロメート液と
の反応性が低く、Cr6+イオンの還元反応が充分に進ま
ず、そのため塗膜密着性および耐食性の向上効果が充分
に得られず、さらにはCr溶出量が増加して耐環境性が
低下する。一方塗布型クロメート液の塗布時の液温が4
5℃を越える場合は、基材Alとの反応が進み過ぎてア
ルミニウム化合物が生成されてしまい、そのアルミニウ
ム化合物がクロメート皮膜中に異物として残り、皮膜の
均一性が低下して、塗膜密着性、耐食性が逆に低下して
しまう。したがって塗布型クロメート液塗布時の液温は
10℃以上、45℃以下に制御する。
【0023】さらに、塗布型クロメート液を基材表面に
塗布した後、焼付けのために加熱するにあたっての昇温
速度も前述のような反応の進行に影響を与える。すなわ
ち、焼付け時に急速加熱すれば、溶媒である水の蒸発速
度が大きくなり過ぎ、塗布型クロメート液が液体状態の
まま基材上に存在する時間が短くなるため、Cr6+の還
元反応が充分に進まないことがあるから、焼付け時の昇
温速度も適切に規制する必要がある。
【0024】すなわち、焼付けのための加熱時における
昇温速度が75℃/秒を越える場合は、塗布型クロメー
ト液が急速に乾いてCr6+を還元させるための反応時間
が充分に得られず、そのため塗膜密着性、耐食性の向上
効果が充分に得られず、さらに極端な場合は、クロメー
ト液に突沸現象が生じてクロメート皮膜が不均一とな
り、その結果塗膜密着性、耐食性が一層低下してしま
う。一方、昇温速度が1℃/秒未満の場合は、焼付けの
ための炉の長さが長くなり過ぎるとともに生産性が低下
するから、実用的ではない。したがって焼付けのための
加熱時における昇温速度は1℃/秒以上、75℃/秒以
下とする。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明の製造方法で基材となる
アルミニウム合金薄板は、要は従来から熱交換器用フィ
ン材として使用されているものであれば良く、特に限定
されるものではない。すなわち、JIS規格の1100
合金、1050合金、1N30合金等の純アルミニウム
系合金、あるいは2017合金、2024合金等のAl
−Cu系合金、また3003合金、3004合金等のA
l−Mn系合金、5052合金、5083合金等のAl
−Mg系合金、さらには6061合金等のAl−Mg−
Si系合金などを用いることができる。またアルミニウ
ム合金基材の形状は、要は薄板であれば良く、シートあ
るいはコイルのいずれでも良い。
【0026】この発明の方法を実施するにあたっては、
上述のようなアルミニウム合金基材(薄板)に対して、
脱脂、水洗、乾燥を行なった後、塗布型クロメート液を
塗布し、その後焼付けのための加熱を行なって基材上で
皮膜として固化させる。
【0027】ここで、塗布型クロメート液の種類、組成
は特に限定されるものではなく、要は少なくともCr6+
イオンと、固化のための樹脂を含有していれば良く、一
般に市販されているものを適宜使用することができる。
また塗布方法としても従来と同様にロールコーターなど
によって塗布すれば良い。さらに、塗布型クロメート液
の塗布量も特に限定されるものではないが、通常は金属
Cr量にして3〜100mg/m2 の範囲内とすること
が好ましい。Cr量が3mg/m2 未満では充分な耐食
性が得られず、一方100mg/m2 をこえれば経済性
を損なうだけである。ここで、塗布型クロメート液の塗
布時の液温は、既に述べたように10〜45℃の範囲内
とし、さらに塗布後は焼付けのための加熱開始までの間
に0.5秒〜60秒保持することは前述の通りである。
焼付けのための加熱は、従来と同様の焼付け炉によって
行なえば良い。この際、昇温速度を1〜75℃/秒の範
囲内とすることは既に述べた通りである。また焼付けの
ための加熱温度は特に限定されないが、通常は150℃
±50℃、より好ましくは150℃±30℃の範囲内と
することが適当である。
【0028】以上のようにして塗布型クロメート液を焼
付け、乾燥させてクロメート皮膜を形成した後には、そ
の皮膜上に親水性塗膜を形成する。この親水性塗膜は、
親水性を有するものであれば特に限定されるものではな
く、例えば水ガラスまたはコロイダルシリカ等を主体と
する無機系塗料でも良く、あるいは無機系塗料とアクリ
ル、ポリビニルアルコール等の樹脂との混合塗料であっ
ても良く、さらにはこれらにジルコニウム酸等の金属架
橋剤が添加されていても良い。そのほか親水性を有する
有機系塗料でも良く、ポリビニルアルコール、カルボキ
シメチルセルロース等のセルロース系樹脂や、アクリル
アミド、アクリル酸あるいはアクリルエステル等のアク
リル系樹脂、さらにはこれらの2種以上の混合物、共重
合体であっても良い。またこれらの基材樹脂は、自己架
橋型のものであっても良く、必要に応じてヘキサブチロ
ールメラミン、ヘキサブトキシメラミン等のメラミン化
合物や、エポキシ基を有する化合物、ブチロール基を付
加させた尿素あるいはイソシアネート基を有する化合物
などの硬化剤が添加されていても良い。
【0029】なおこれらの親水性塗膜の塗膜量および塗
膜の焼付け条件等は、塗料の特性および焼付け炉の特
性、さらに製品の使用目的に合せて適宜設定すれば良
い。
【0030】
【実施例】実施例1 基材として厚さ0.110mmのJIS3003相当の
アルミニウム合金薄板を用意し、これを脱脂処理後、水
洗、乾燥を行なった。その後、市販の塗布型クロメート
液(日本ペイント製;SAT427)を使用し、液温2
5℃に保持して、塗布から焼付け開始までの時間を種々
変化させ、ロールコーターにより塗布した。焼付け乾燥
のための加熱は、15℃/秒の昇温速度で150℃にな
るまで行なった。塗布量は、金属Cr量にして20mg
/m2 となるように調整した。焼付け乾燥後の塗布型ク
ロメート皮膜上に親水性塗膜塗料として市販の水ガラス
系塗料(日本ペイント製SAT131)を塗布し、20
0℃で20秒焼き付けて、プレコートフィン材を得た。
親水性塗膜塗布量はSi換算で200mg/m2 とし
た。
【0031】また前記と同様に塗布型クロメート塗料を
塗布、焼付け乾燥して形成された塗布型クロメート皮膜
上に親水性塗膜塗料としてアクリル系親水性有機樹脂を
塗布し、260℃で10秒焼付けし、プレコートフィン
材を得た。塗膜量は、1.0g/m2 とした。
【0032】得られた各プレコートフィン材に対し以下
に示す試験を行なった。
【0033】密着性:3.16mmφの鋼球を用いて1
00gfの荷重を加えながら、無潤滑状態で塗膜表面を
摺動させ、焼付き発生までの回数を調べた。評価基準は
次の通りである。 15回以上=○ 10回以上15回未満=△ 10回未満=×
【0034】耐食性:塩水噴霧試験を1000時間実施
した。評価基準は次の通りである。 良好(腐食面積0.25%以下)=○ やや不良(腐食面積0.25〜2.5%)=△ 不良(腐食面積2.5%以上)=×
【0035】成形性:揮発性プレス油(出光興産製ダフ
ニーパンチオイルAF2A)を使用し、実機フィンプレ
スで成形した。評価基準は次の通りである。 良好=○ 不良(カラー部内面にキズ発生、塗膜剥離発生)=△ 不可(カラー部の割れ、飛び、座屈発生)=×
【0036】以上の各試験結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明らかなように、塗布型クロメー
ト液を塗布してから焼付け開始までの保持時間が0.5
〜60秒の範囲内の実施例1−1〜1−12により得ら
れたプレコートフィン材では、親水性塗膜として水ガラ
ス系、アクリル系のいずれを使用した場合でも、塗膜の
密着性が良好であり、そのため成形性が良好であり、か
つ耐食性も良好であった。これに対し塗布型クロメート
液を塗布してから焼付け開始までの保持時間が0.5秒
未満の比較例1−1〜1−4の場合は、塗膜の密着性が
劣り、成形性も劣るとともに耐食性も劣っていた。また
塗布型クロメート液を塗布してから焼付け開始までの時
間が60秒を越える比較例1−5,1−6の場合は、塗
膜性能には問題はないものの、焼付け時間が長過ぎるた
めライン長も長くなり過ぎて実用的でない。
【0039】実施例2 塗布型クロメート液を塗布するにあたって、液温を種々
変化させて塗布し、塗布から焼付け開始までの時間を1
5秒で一定とした点以外は、実施例1と同様にしてプレ
コートフィン材を作成した。得られたプレコートフィン
材について、実施例1と同様な試験を行なった。その結
果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表2から明らかなように、塗布型クロメー
ト液を塗布する際の塗布型クロメート液の液温を10〜
45℃の範囲内とした実施例2−1〜2−12により得
られプレコートフィン材は、親水性塗膜として水ガラス
系、アクリル系のいずれを用いた場合でも、塗膜の密着
性が良好となり、そのため成形性が良好であり、かつ耐
食性も良好であった。これに対し塗布時の塗布型クロメ
ート液の液温を10℃未満の低温とした比較例2−1,
2−2により得られたプレコートフィン材は、塗膜の密
着性に劣り、そのため成形性が不良好となるとともに、
耐食性も不良となった。また塗布時の塗布型クロメート
液の液温が45℃を越えた比較例2−2〜2−6の場合
も塗膜の密着性が悪くなり、成形性および耐食性が劣っ
てしまった。
【0042】実施例3 塗布型クロメート液を塗布するにあたって、液温を一定
の25℃に保持し、かつ塗布から焼付け開始までの時間
を15秒で一定とし、焼付け乾燥のための昇温速度を種
々変化させた点以外は、実施例1と同様にしてプレコー
トフィン材を作成した。得られたプレコートフィン材に
ついて、実施例1と同様な試験を行なった。その結果を
表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】表3から明らかなように、焼付け乾燥時の
昇温速度を1〜75℃/秒の範囲内とした実施例3−1
〜3−12により得られたプレコートフィン材は、親水
性塗膜として水ガラス系、アクリル系のいずれを用いた
場合でも、塗膜の密着性が良好となり、そのため成形性
が良好となり、また耐食性も良好となった。これに対し
焼付け乾燥時の昇温速度が1℃/秒未満の比較例3−
1,3−2により得られたプレコートフィン材の場合
は、塗膜性能には問題はないが、焼付け時間が長過ぎる
ためライン長も長くなり過ぎて、実用的でない。また焼
付け乾燥時の昇温速度が75℃/秒を越える比較例3−
3,3−4により得られたプレコートフィン材の場合
も、塗膜の密着性が劣り、そのため成形性が悪く、また
耐食性も劣っていた。
【0045】
【発明の効果】前述の実施例からも明らかなように、請
求項1の発明の熱交換器用プレコートフィン材の製造方
法によれば、アルミニウム合金基材表面に塗布型クロメ
ート液を塗布した後、焼付けて塗布型クロメート皮膜を
形成し、その後塗布型クロメート皮膜表面に親水性塗膜
を形成するにあたり、基材表面に塗布型クロメートを塗
布してから焼付けのための加熱を開始するまでの時間を
0.5秒以上60秒以下に制御することによって、プレ
コートフィン材における塗膜の密着性を確実かつ安定し
て向上させることができ、そのためプレコートフィン材
の成形性を確実かつ安定して改善して、特に低粘度の揮
発性プレス油を用いて成形加工を行なう場合でも、カラ
ー部などにおける座屈や割れ、飛び等の成形欠陥を発生
することなく、安定して良品に成形することができ、ま
た耐食性も確実かつ安定して向上させることができる。
【0046】さらに請求項2の発明の熱交換器用プレコ
ートフィン材の製造方法によれば、請求項1の発明と同
様に塗布型クロメート液を塗布してから焼付けのための
加熱を開始するまでの時間を0.5秒以上60秒以下に
制御すると同時に、基材表面に塗布型クロメート液を塗
布するにあたって、その塗布時におけるクロメート液の
温度を10℃以上、45℃以下に制御することによっ
て、プレコートフィン材における塗膜の密着性をより確
実かつ安定して向上させ、プレコートフィン材の成形
性、耐食性を、より一層確実に向上させることができ
る。
【0047】そしてまた請求項3の発明の熱交換器用プ
レコートフィン材の製造方法によれば、請求項1の発明
と同様に塗布型クロメート液を塗布してから焼付けのた
めの加熱を開始するための時間を0.5秒以上、60秒
以下に制御すると同時に、塗布型クロメート液を基材表
面に塗布した後、焼付けのための加熱を行なうにあたっ
て、昇温速度を1℃/秒以上、75℃/秒以下に制御す
ることによってプレコートフィン材における塗膜の密着
性をより確実かつ安定して向上させ、プレコートフィン
材の成形性、耐食性を、より一層確実に向上させること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 101/08 C09D 101/08 129/04 129/04 Z 133/00 133/00 201/00 201/00 C23C 22/24 C23C 22/24 22/74 22/74 22/77 22/77 22/82 22/82 28/00 28/00 C F28F 1/12 F28F 1/12 G 13/18 13/18 B Fターム(参考) 4D075 AE03 BB74X BB93X BB95X CA37 DA23 DB07 DC16 DC19 EA05 4J038 AA001 BA091 CE021 CG031 CG141 CG171 EA001 HA446 HA486 NA03 NA06 PA07 PB06 PC02 4K026 AA09 AA22 BA01 BA02 BA06 BA12 BB02 BB08 BB09 BB10 CA16 CA20 CA27 CA39 DA02 DA13 EB04 EB08 EB11 4K044 AA06 AB02 BA14 BA15 BA21 BB03 BC02 BC05 CA16 CA53 CA62

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金からなる基材表面に塗
    布型クロメート液を塗布した後、焼付けて塗布型クロメ
    ート皮膜を形成し、その後塗布型クロメート皮膜表面に
    親水性塗膜を形成する熱交換器用プレコートフィン材の
    製造方法において、 基材表面に塗布型クロメート液を塗布してから焼付けの
    ための加熱を開始するまでの時間を0.5秒以上60秒
    以下に制御することを特徴とする、熱交換器用プレコー
    トフィン材の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱交換器用プレコート
    フィン材の製造方法において;基材表面に塗布型クロメ
    ート液を塗布するにあたって、その塗布時におけるクロ
    メート液の温度を10℃以上、45℃以下に制御するこ
    とを特徴とする、熱交換器用プレコートフィン材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の熱交換器用プレコート
    フィン材の製造方法において;塗布型クロメート液を基
    材表面に塗布した後、焼付けのための加熱を行なうにあ
    たって、昇温速度を1℃/秒以上、75℃/秒以下に制
    御することを特徴とする、熱交換器用プレコートフィン
    材の製造方法。
JP11312299A 1999-04-21 1999-04-21 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法 Expired - Fee Related JP3694853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11312299A JP3694853B2 (ja) 1999-04-21 1999-04-21 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11312299A JP3694853B2 (ja) 1999-04-21 1999-04-21 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000301063A true JP2000301063A (ja) 2000-10-31
JP3694853B2 JP3694853B2 (ja) 2005-09-14

Family

ID=14604091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11312299A Expired - Fee Related JP3694853B2 (ja) 1999-04-21 1999-04-21 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3694853B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7493941B2 (en) * 2002-04-10 2009-02-24 Daikin Industries, Ltd. Surface treatment method for plate material, and radiating fin for heat exchanger

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7493941B2 (en) * 2002-04-10 2009-02-24 Daikin Industries, Ltd. Surface treatment method for plate material, and radiating fin for heat exchanger

Also Published As

Publication number Publication date
JP3694853B2 (ja) 2005-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010096416A (ja) 熱交換器用プレコートアルミニウムフィン材
CN102348954A (zh) 热交换器用铝翅片材
JPH08313191A (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン材
JPS60205194A (ja) 熱交換器のフイン材
WO2013137004A1 (ja) アルミニウム製フィン材
JP5135167B2 (ja) アルミニウム塗装板
JP2003201577A (ja) 熱交換器フィン用アルミニウム又はアルミニウム合金材及び熱交換器用フィン
JP2003083376A (ja) 板ばね及びその製造方法
JP3420721B2 (ja) 熱交換器用プレコートフィン材
JP2000301063A (ja) 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法
JPS61261483A (ja) 熱交換器用アルミニウムフイン材
JP3671339B2 (ja) 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法
JPH0914889A (ja) アルミニウム含有金属製熱交換器および製造方法
JPH0665524A (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン用材
JPS62105629A (ja) 熱交換器フイン材
JP5416625B2 (ja) プレコートアルミニウム板
JP3694851B2 (ja) 熱交換器用プレコートフィン材
JP2003287394A (ja) 熱交換器用アルミニウム製フィン材およびこれを用いたフィン
JPH05125555A (ja) プレス成形性に優れたプレコートフイン材
JPS61225044A (ja) 熱交換器用アルミニウムフイン材
JP2015200486A (ja) アルミニウム製フィン材
JP7193443B2 (ja) アルミニウム製フィン材
JP2006111901A (ja) プレコートフィン用アルミニウム下地処理材
JP2002162186A (ja) ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器
JP7409895B2 (ja) アルミニウムフィン材、熱交換器、および、アルミニウムフィン材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090708

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110708

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110708

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees