JP2000300059A - 結露防止性屋外用カバー - Google Patents

結露防止性屋外用カバー

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JP2000300059A
JP2000300059A JP11111076A JP11107699A JP2000300059A JP 2000300059 A JP2000300059 A JP 2000300059A JP 11111076 A JP11111076 A JP 11111076A JP 11107699 A JP11107699 A JP 11107699A JP 2000300059 A JP2000300059 A JP 2000300059A
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waterproof
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sheet
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JP11111076A
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Tatsuo Yoshikawa
龍男 吉川
Yuichi Kaihara
祐一 貝原
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Hagiwara Industries Inc
Original Assignee
Hagiwara Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水性、遮光性、通気性を備えるとともに、
大型の対象物を被覆可能な広幅の結露防止性防水シート
を用いた結露防止性屋外用カバーを提供する。 【解決手段】 農産物等の野積み対象物を覆うカバーで
あって、結露防止性防水シート2と遮光通気性シートと
を接合してなり、遮光通気性シートは対象物の側面部の
一部を覆うように構成されるとともに、結露防止性防水
シート2が、ポリオレフィンからなる織編布にポリオレ
フィン層を設けた防水層4と吸水層5との接合体である
結露防止性防水シート2の端部同士を防水層4のみを重
ね代6として連結部7を形成してなる結露防止性屋外用
カバー1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結露防止性を有し
防水性、遮光性、通気性を備えた屋外用カバーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ジャガイモ、玉ねぎ等の農産物は
収穫されると集荷コンテナに集められるが、直ちに処理
されずに集荷コンテナに詰められたまま数日経過して加
工工場へ移送されたり市場へ出荷されることが多い。そ
の間、集荷コンテナは畑など屋外に放置されて保管され
ることになり、雨露を防ぐためおよび遮光のために防水
性シートからなるカバーで覆われることが多い。しかし
ながら、この保管中に防水性、遮光性は十分であるが通
気性が十分でないため、ジャガイモ、玉ねぎ等からは多
量の水分が発散し、昼夜の温度差などによりカバーの裏
面で結露が発生し、生じた水滴が再びジャガイモ、玉ね
ぎ等に滴下して農産物の品質を著しく低下させるという
問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
する手段として、出願人は特願平11−36835号に
おいて、吸湿性織編布と防水層とを積層してなる積層体
からなる結露防止性防水遮光シートを用いて、防水性、
遮光性、通気性を備えるとともに、被覆対象物から発散
する水分を吸収して結露を防止することができる結露防
止性屋外用カバーを開示した。
【0004】しかしながら、ジャガイモ等の集荷コンテ
ナは、例えば、1.7m×1.1mの開口面積を有するも
のを、幅方向に1.7m×2列で3.4m、長さ方向に
1.1×5列で5.5mに並べて、これを1枚の屋外用カ
バーで覆うことが要求される。このような屋外用カバー
は、少なくとも4.2m幅が必要とされるが、通常の工
業生産用の押出ラミネート装置の幅は3.6mが限界で
あって、このような場合には、2枚のシートの端部同士
を溶着した接合体を用いることになる。
【0005】ところが、吸湿性織編布と防水層との端部
同士を積層して溶着により接合しようとすると、断面に
織編布が露出している接合箇所から水が浸透して防水性
が保てなくなるという問題があった。
【0006】上記事情を鑑みて、本発明は、防水性、遮
光性、通気性を備えるとともに、大型の対象物を被覆可
能な広幅の結露防止性防水シートを用いた結露防止性屋
外用カバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決する手段として、農産物等の野積み対象物を覆う屋外
用カバーであって、該屋外用カバーは結露防止性防水シ
ートと遮光通気性シートとを接合してなり、遮光通気性
シートは前記対象物の側面部の少なくとも一部を覆うよ
うに構成されるとともに、前記結露防止性防水シートが
ポリオレフィンからなる織編布の両面または片面にポリ
オレフィン層を設けた防水層と吸水層とが積層してなる
積層体であり、かつその端部同士を防水層のみを重ね代
として溶着し連結部を形成してなる広幅の連結体である
ことを特徴とする結露防止性屋外用カバーを提供して、
上記課題を解消する。
【0008】また、前記吸水層が、下記(A)、(B)
層が接合してなる接合体であって、(A)層は少なくと
も部分的に熱溶着しており、透湿度が50g/m・h
以上、JISL1076によるピリング試験評価が3以
上である構成が良好である。 (A)層:熱可塑性繊維50〜95重量%と親水性繊維
5〜50重量%からなる織編布または不織布。 (B)層:熱可塑性繊維5〜50重量%と親水性繊維5
0〜95重量%からなる織編布または不織布。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す一実施
例を参照して詳しく説明する。本発明において、結露防
止性屋外用カバー1は結露防止性防水シート2と遮光通
気性シート3とを接合してなり、結露防止性防水シート
2は、下記防水層4および吸水層5を積層してなる積層
体であり、かつその端部同士を防水層4のみを重ね代6
として溶着して連結部7を形成してなる広幅の連結体で
ある。
【0010】上記防水層4は、熱可塑性繊維からなる織
編布の両面または片面にポリオレフィン層を設けた構成
からなる。熱可塑性繊維としては、繊維形成性にすぐれ
たナイロン、ポリエステル、ポリオレフィンなどが用い
られるが、成形性、廉価性にすぐれたポリオレフィンが
好適に用いられ、とくに軽量で高強力の得られるポリエ
チレンが好ましい。繊維形態としてはモノフィラメン
ト、マルチフィラメント、フラットヤーン、スプリット
ヤーンなどいずれも使用できる。これらのうちでは、柔
軟性があり成形性にすぐれたフラットヤーンが好まし
い。
【0011】上記熱可塑性繊維を経緯糸に用いて織編成
された織編布の両面または片面にポリオレフィン層を設
ける方法としては、公知の押出ラミネート法が用いられ
る。ポリオレフィン層の用いられるポリオレフィンとし
ては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸アルキルエステル共重合体、ポリプロピレンなど通
常ラミネート法に用いられるポリオレフィンが使用でき
る。
【0012】本発明の防水層の表面には、防水性を備え
たポリオレフィン層に有する着色顔料を含有させたも
の、あるいはポリオレフィン層にアルミニウム層を接合
したものであって遮光性を備えたものが好ましい。これ
らのうちでは、着色顔料を含有させたポリオレフィン層
が好ましい。
【0013】上記着色顔料としては、とくに限定するも
のではないが、白色、銀色などの光反射性の顔料および
/または黒色などの光吸収性顔料などが使用される。着
色顔料の含有量は好ましくは0.1〜5重量%、より好
ましくは0.5〜2重量%である。上記光反射性顔料お
よび光吸収性顔料を併用する場合には、光反射性顔料を
含有するポリオレフィン層を表層に、光吸収性顔料を含
有するポリオレフィン層を裏層に接合して多層のポリオ
レフィン層として使用するのが好ましい。上記顔料とし
て具体的には、白色顔料としては酸化チタン、銀色顔料
としては金属アルミニウム粉末、黒色顔料としてはカー
ボンブラックなどが挙げられる。
【0014】上記アルミニウム層を設ける方法として
は、とくに限定されるものではなく、アルミニウム蒸着
フィルムまたはアルミニウム箔とポリオレフィン層とを
サンドイッチラミネート法により接合する方法が使用で
きる。
【0015】前記吸水層5は、熱可塑性繊維50〜95
重量%と親水性繊維5〜50重量%からなる織編布、不
織布またはフェルトから構成される(A)層9と、熱可
塑性繊維5〜50重量%と親水性繊維50〜95重量%
からなる織編布、不織布またはフェルトから構成される
(B)層10とが接合してなる接合体であって、(A)
層9は少なくとも部分的に熱溶着しており、透湿度が5
0g/m・h以上、(A)層9表面のJISL107
6によるピリング試験評価が3以上である。
【0016】吸水層5に用いられる熱可塑性繊維とは、
熱可塑性樹脂を溶融して繊維を形成したもので、熱可塑
性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン、ポリエステル、ナイロンなどが挙げられ
る。これらのうちでは、繊維形成性が容易で低廉なポリ
オレフィンが好ましく、とくに機械的特性にすぐれたポ
リエチレンが好ましい。
【0017】熱可塑性繊維の形態のひとつとしては、水
が繊維間隙へ毛細管現象で吸水性能を付与できるマルチ
フィラメントが好ましく、マルチフィラメントの単糸繊
度としては0.1〜20デニール(以下dと略称)が好
ましく、0.5〜10dがより好ましい。単糸繊度が0.
1d未満では繊維形成性が困難で、20dを超えると織
編布として毛細管現象に基づく吸湿性能が低下して好ま
しくない。
【0018】上記親水性繊維としては綿、麻、絹、羊
毛、レーヨンなどの天然繊維、ポリアクリロニトリル、
ポリビニルアルコールなどの合成繊維が挙げられる。
【0019】上記熱可塑性繊維と親水性繊維からなる織
編布とは、熱可塑性繊維として水が繊維間隙へ毛細管現
象で吸水性能を付与できるマルチフィラメントと親水性
繊維としてレーヨン糸などとを織編成してなる織編布が
好ましい。上記マルチフィラメントの単糸繊度としては
0.1〜20デニール(以下dと略称)が好ましく、0.
5〜10dがより好ましい。単糸繊度が0.1d未満で
は繊維形成性が困難で、20dを超えると熱可塑性繊維
として毛細管現象に基づく吸湿性能が低下して好ましく
ない。
【0020】上記熱可塑性繊維と親水性繊維からなる不
織布とは、熱可塑性繊維の短繊維および/または長繊維
と親水性繊維の短繊維および/または長繊維を積層して
水流絡合またはニードルパンチ法等により絡合させたも
の、あるいは熱可塑性繊維からなるスパンボンド不織
布、メルトブロー不織布などと親水性繊維の短繊維およ
び/または長繊維を積層して水流絡合またはニードルパ
ンチ法等により絡合させたものである。上記不織布に用
いられる繊維の単糸繊度としては0.01〜15dが好
ましく、0.1〜5dがより好ましい。単糸繊度が0.0
1d未満では繊維形成性が困難で、15dを超えると不
織布として毛細管現象に基づく吸湿性能が低下して好ま
しくない。
【0021】上記熱可塑性繊維と親水性繊維からなるフ
ェルトとは、熱可塑性繊維と親水性繊維の短繊維からな
る織フェルトや圧縮フェルト、あるいは短繊維からなる
ウエブをニードルパンチ加工した刺針フェルトなどが挙
げられる。
【0022】上記熱可塑性繊維と親水性繊維とは交撚、
交繊、交織、交編等により混用しても差し支えない。
【0023】本発明において、(A)層9は、熱可塑性
繊維50〜95重量%および親水性繊維5〜50重量%
の配合割合で構成され、(B)層10は、熱可塑性繊維
5〜50重量%と親水性繊維50〜95重量%の配合割
合で構成される。
【0024】上記(A)層9と(B)層10とは接合さ
れて接合体として吸水層5を構成する。接合方法として
は、水流絡合法またはニードルパンチ法など公知の接合
方法が採用できる。
【0025】(A)層9および(B)層10のそれぞれ
の目付は、30〜200g/mが好ましく、接合体の
目付は60〜400g/mが好ましい。(A)層9お
よび(B)層10のそれぞれの目付が30g/m、接
合体の目付が60g/m未満では吸水性が不十分とな
り、(A)層9および(B)層10のそれぞれの目付が
200g/m、接合体の目付が400g/mを超え
ると、重量が過大となり実用上好ましくない。
【0026】上記(A)層9は、少なくとも部分的に熱
溶着しており、透湿度が50g/m ・h以上、(A)
層9表面のJISL1076によるピリング試験評価が
3以上であることが肝要である。本明細書でいう「少な
くとも部分的に溶着している」とは、(A)層9に対し
て高周波溶着法、超音波溶着法、加熱プレス法、カレン
ダー法、ホットエア法などにより加熱溶着するものであ
って、(A)層9における熱可塑性繊維を少なくとも部
分的に溶融して熱可塑性繊維同士を少なくとも部分的に
溶着するものである。少なくとも部分的に溶着している
結果として、透湿度が50g/m・h以上、(A)層
9表面のJISL1076によるピリング試験評価が3
以上の状態を維持できるものである。溶着が不十分であ
ると(A)層9表面のJISL1076によるピリング
試験評価が3未満となり実用上耐摩耗性に劣り好ましく
ない。
【0027】「少なくとも部分的に溶着している」状態
を形成するために特に好ましい実施形態としては、
(A)層9および(B)層10の接合体の(A)層9面
にカレンダー法により加熱圧接し、加熱温度、接圧力、
走行速度などを調節することにより、(A)層9の透湿
度および(A)層9表面のJISL1076によるピリ
ング試験評価を上記規定範囲になるように管理するとよ
い。
【0028】本発明の結露防止性防水シート2は、前記
吸水層5の(B)層10面と防水層4とを積層して形成
するものである(図1参照)。積層方法としては、予め
形成した吸水層5と防水層4とを接着剤等を用いて積層
してもよいが、吸水層5の(B)面と防水層4の裏面と
の間に公知のサンドイッチラミネート法によりポリオレ
フィン層を設けるとともに積層する方法が好ましい。サ
ンドイッチラミネート層に光吸収性顔料を配合してもよ
い。
【0029】そして、本発明においては、上記結露防止
性防水シート2の端部同士を防水層4のみを重ね代6と
して連結部7を形成してなる広幅の連結体として使用す
るものである。このように端部同士を溶着する結露防止
性防水シート2としては、防水層4と吸水層5を積層す
るときに防水層4の端部に予め吸水層5を積層しない連
結部7を設けるか、あるいは端部同士を溶着するときに
端部の特定の連結部7において吸水層5を取り除いて、
図2に示すように、防水層4のみを重ね代6として溶着
し連結部7を形成することが肝要である。重ね代6とす
る連結部7としては2〜5cmが好ましい。吸水層5を
介して防水層4同士を溶着しても十分な溶着強力が得ら
れないうえに、重ね合わせた端部の断面に露出する吸水
層5から水が浸透して防水効果を低下させるので、本発
明の結露防止性防水シートの目的を達成するのが困難と
なる。
【0030】本発明の結露防止性屋外用カバー1は、結
露防止性防水シート2と遮光通気性シート3とを接合し
てなり、遮光通気性シート3は前記対象物の側面部18
の少なくとも一部を覆うように構成される。
【0031】上記遮光通気性シート3としては、遮光
性、通気性を有するシートであって、ナイロン、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンなどの熱可塑
性樹脂からなるフィラメント糸を経緯糸に用いて平織ま
たはからみ織などにより織成されたメッシュシートが好
ましい。フィラメント糸の糸条形態としては、フラット
ヤーン、スプリットヤーン、モノフィラメントなど種々
の形態を採用することができる。メッシュシートの織り
密度としては、特に限定されるものではないが、遮光性
を備える密組織であって、かつ適度の通気性を有する間
隙を有するものが好ましい。上記フィラメント糸には前
記着色顔料などを配合して遮光性を向上させることが好
ましい。上記遮光通気性シートの遮光率は50〜95%
が好ましく、60〜95%がより好ましい。遮光率が5
0%未満では、遮光効果が低下して農産物の変色等を招
き好ましくなく、遮光率が95%を超えると、通気性が
低下して好ましくない。
【0032】結露防止性防水シート2と遮光通気性シー
ト3とを接合する方法としては、縫製、溶着、接着剤を
使用した接着などいずれも使用可能である。
【0033】本発明に用いられる熱可塑性繊維には、そ
の使用目的により本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃
剤、帯電防止剤、顔料、無機充填剤、有機充填剤、架橋
剤、発泡剤、核剤等の添加剤を配合してもよい。
【0034】図3は、本発明に係る結露防止性屋外用カ
バー1の概略を示す斜視図である。2は結露防止性防水
シート、3は遮光通気性シートであり、14はカバーを
結びつけるために設けられた鳩目である。
【0035】図4は、被覆対象物の一例である農産物の
集荷用コンテナ15を示すもので、ジャガイモ16を収
容した方形の集荷用コンテナ15を5個×2列並べた状
態示す説明図である。この被覆対象物は天井部17と側
面部18を形成しており、集荷用コンテナ15を結露防
止性屋外用カバー1で覆ったとき、天井部17は結露防
止性防水シート2で覆われることが必要であり、側面部
18を覆うシートの少なくとも一部が遮光通気性シート
3であることが必要である。
【0036】本実施例の結露防止性屋外用カバー1は、
上記集荷用コンテナ15を覆ったとき、対象物の天井部
17の投影形状にほぼ相当する方形状を有する結露防止
性防水シート2がカバーの中央部に配置されており、そ
の四周囲に遮光通気性シート3が接合され、遮光通気性
シート3の周縁部には所定間隔で連結用の鳩目14が取
付けられて構成されている。
【0037】図5は、上記結露防止性屋外用カバー1で
集荷用コンテナ15を5個×2列並べた対象物を覆った
状態を示している。その天井部17は結露防止性防水シ
ート2で覆い、四周囲の側面部18が遮光通気性シート
3が天井部17から垂れ下がり対象物を覆った構成とし
ている。そして、結露防止性防水シート2の四周囲の周
縁部に設けられた鳩目14に紐19を通して集荷用コン
テナ15下部に結び付けられ固定されている。
【0038】そして、結露防止性防水シート2は対象物
の天井部17を覆うのみならず四周囲の側面部18の一
部を覆っても差し支えない。また、遮光通気性シート3
は前記対象物の側面部18の少なくとも一部を覆うよう
に構成されており、好ましくは側面部18の合計面積の
50%以上、さらに好ましくは75%以上を占めるもの
である。遮光通気性シート3は本実施例のように四周囲
の側面部18全体を覆ってもよいが、四周囲の内の三周
囲または二周囲の側面部18を覆ってもよく、あるいは
各側面部18の遮光通気性シート3の合計が少なくとも
50%以上となるようにランダムに窓を設けるなどの構
成としてもよい。遮光通気性シート3の占める割合が5
0%未満では、通気性が不十分となり、結露防止性シー
トの負荷が増大し結露防止性の効果が低下するので好ま
しくない。
【0039】
【実施例】試験方法 試験評価は以下の方法に従った。 1.透湿度:JISL1099準拠 2.耐摩耗性:JISL1076によるピリング試験方
法に準拠し、処理時間を1時間として評価を行った。
【0040】実施例1:高密度ポリエチレン(MFR=
10g/10min、密度=0.924g/cm)を
用いて単糸繊度が10dの短繊維を形成した。一方、単
糸繊度10dのレーヨン短繊維を用意した。上記高密度
ポリエチレン短繊維45g/mとレーヨン短繊維5g
/mとを混合して水流絡合法により絡合して(A)層
13とし、レーヨン短繊維45g/mと高密度ポリエ
チレン短繊維5g/mを混合して水流絡合法により絡
合して(B)層10として、(A)層13および(B)
層10を水流絡合法により接合して接合体を得た。この
接合体の(A)層13面にカレンダー法により加熱圧接
して(A)層13を少なくとも部分的に溶着させて吸水
層5を得た。
【0041】一方、高密度ポリエチレン(MFR=2g
/10min、密度=0.958g/cm)を用い
て、単糸繊度1000dのフラットヤーンを形成し、こ
のフラットヤーンを打込密度10×10本/インチで平
織の織布11を得た。この織布11の片面に、低密度ポ
リエチレン(MFR=8g/10min、密度=0.9
17g/cm)にカーボンブラック0.3重量%を含
有したポリオレフィン層12厚さ25μmおよび金属ア
ルミニウム粉末1重量%を含有したポリオレフィン層1
3厚さ25μmを押出ラミネート法で設けた防水層4を
形成した。
【0042】ついで、前記吸水層5の(B)層10側
と、上記防水層4の織布11側の間に上記低密度ポリエ
チレンを用いてサンドイッチラミネート法により50μ
mのサンドイッチラミネート層8を設けた積層体で、幅
2.1mの結露防止性防水シート2を得た。このとき、
結露防止性防水シート2を端面同士で連結するために、
溶着する防水層4の端面において幅4cmの吸水層5を
積層しない重ね代6を設けた。そして、上記結露防止性
防水シート2の防水層4の重ね代6をホットエア法にて
溶着して幅4.2mの連結体である結露防止性防水シー
ト2を得た。上記結露防止性防水シート2の吸水層5に
おいて、(A)層9の透湿度は155g/m・h、
(A)層13表面のJISL1076によるピリング試
験評価が4であった。
【0043】また、遮光通気性シート3を形成するため
に、高密度ポリエチレン(MFR=1.1g/10mi
n.、密度=0.951g/cm)を用いて、モノフィ
ラメント成形ダイスを用いて繊度300dのモノフィラ
メントを形成した。この繊度300dのモノフィラメン
トを経糸として、繊度1000dのフラットヤーンに対
してカーボンブラック0.4重量%を配合したものを緯
糸に用いて、縦横8×14本/インチの打込み密度でか
らみ織したメッシュシートである遮光通気性シート3を
得た。この遮光通気性シート3の遮光率は90%、目付
は80g/mであった。この遮光通気性シート3に用
いたモノフィラメントおよびフラットヤーンには遮光性
および耐候性を向上させる目的でカーボンブラック0.
3重量%を配合した。
【0044】次ぎに、上記結露防止性防水シート2を
4.2×6.1m裁断し、その四周囲に上記遮光通気性シ
ート3を1.3m幅ずつ接合して、6.6×8.5mの方
形に調整し、全周縁部に折り返し縁加工を施し、60c
m間隔に鳩目14を打設して結露防止性屋外用カバー1
を得た。
【0045】被覆対象物は、畑で収穫されたジャガイモ
16で、図4に示されたように、縦横1.7×1.1m、
高さ1.4mの集荷用コンテナ15に約1ton収納さ
れた集荷用コンテナ15を5個×2列並べて、それに先
に得た結露防止性屋外用カバー1を覆い、図5に示すよ
うに、カバーの四周囲に設けられた鳩目14に紐19を
通して集荷用コンテナ15下部に結びつけて固定した。
結露防止性防水シート2は集荷用コンテナ15の天井部
17を覆い、遮光通気性シート3は側面部18を覆っ
た。
【0046】このようにして4日間保管したジャガイモ
16から発散した水分は、結露防止性防水シート2によ
り吸湿されるかあるいはカバー側面部18の通風性によ
る換気のため排除されて結露によるジャガイモ16への
滴下もなく、また遮光性、通風性の効果により変色もな
く、また温度上昇による蒸れもなく、ジャガイモ16の
品質の低下は見られなかった。吸水層5への吸湿量は2
50g/mであった。この吸水層5は吸湿後、20℃
×湿度40%で2時間の放置で容易に乾燥し、その後直
ちに再使用し初期の吸湿性能を発現可能であった。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の結露
防止性屋外用カバーは、結露防止性防水シートおよび遮
光通気性シートの組合わせにより、屋外において保管さ
れる対象物に対して雨・露を防止する防水性を有し、遮
光効果、通気効果により温度上昇による蒸れもなく、か
つ対象物から発散する水分は結露防止性防水シートを構
成する吸水層に吸収されるとともに、吸湿した結露水を
容易に放湿乾燥して再使用が可能であり、かつ、広幅で
大型の対象物を被覆できる結露防止性屋外用カバーであ
り、農水産物等の野積み対象物を品質を低下させること
なくカバーすることができ、特にジャガイモカバーとし
て好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る結露防止性防水シートの模式断面
図である。
【図2】本発明に係る結露防止性防水シートの端部同士
を溶着して連結体とする方法の説明図である。
【図3】本発明に係る結露防止性屋外用カバーの概略を
示す斜視図である。
【図4】集荷用コンテナにジャガイモを収容した集荷用
コンテナを5個×2列並べた状態を示す説明図である。
【図5】図4の集荷用コンテナを本発明の結露防止性屋
外用カバーで覆い、紐で結びつけた状態を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 結露防止性屋外用カバー 2 結露防止性防水シート 3 遮光通気性シート 4 防水層 5 吸水層 6 重ね代 7 連結部 8 サンドイッチラミネート層 9 (A)層 10 (B)層 11 織布 13 金属アルミニウム粉末含有ポリオレフィン層 14 鳩目 15 集荷用コンテナ 16 ジャガイモ 17 天井部 18 側面部 19 紐
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B100 AA03 BA08 CA02 DA06 HA17 HA20 4F100 AA37H AB10H AJ06 AK03A AK03C AK03D AK04 AK05 AR00A AR00B BA02 BA04 BA07 BA10A BA10B CA07 CA13 DG01C DG12C DG13C DG15C DG18C EC03C GB01 JB05C JB16C JD02B JD04C JD05 JD05A JD05D JD15 JD15C JL00 JL07 JL07A JN02B JN08B YY00C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農産物等の野積み対象物を覆う屋外用カ
    バーであって、該屋外用カバーは結露防止性防水シート
    と遮光通気性シートとを接合してなり、遮光通気性シー
    トは前記対象物の側面部の少なくとも一部を覆うように
    構成されるとともに、 前記結露防止性防水シートがポリオレフィンからなる織
    編布の両面または片面にポリオレフィン層を設けた防水
    層と吸水層とが積層してなる積層体であり、かつその端
    部同士を防水層のみを重ね代として溶着し連結部を形成
    してなる広幅の連結体であることを特徴とする結露防止
    性屋外用カバー。
  2. 【請求項2】 前記吸水層が、下記(A)、(B)層が
    接合してなる接合体であって、(A)層は少なくとも部
    分的に熱溶着しており、透湿度が50g/m ・h以
    上、JISL1076によるピリング試験評価が3以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の結露防止性屋
    外カバー。 (A)層:熱可塑性繊維50〜95重量%と親水性繊維
    5〜50重量%からなる織編布または不織布。 (B)層:熱可塑性繊維5〜50重量%と親水性繊維5
    0〜95重量%からなる織編布または不織布。
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JP4671799B2 (ja) * 2005-08-10 2011-04-20 株式会社フジシールインターナショナル 積層フィルム、及び筒状ラベル

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