JP2000299188A - 有機電圧発光材料およびこのような材料から製造されるデバイス - Google Patents

有機電圧発光材料およびこのような材料から製造されるデバイス

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JP2000299188A
JP2000299188A JP11328613A JP32861399A JP2000299188A JP 2000299188 A JP2000299188 A JP 2000299188A JP 11328613 A JP11328613 A JP 11328613A JP 32861399 A JP32861399 A JP 32861399A JP 2000299188 A JP2000299188 A JP 2000299188A
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electroluminescent
organic
organic component
anthracene
electroluminescent device
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JP11328613A
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English (en)
Inventor
Homer G Chou
ジィー. チョウ ホーマー
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Organic Display Technology
Original Assignee
Organic Display Technology
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】電圧発光オルガノシロキサンポリマーを含む電
圧発光デバイスおよび材料の提供。 【解決手段】オルガノシロキサンポリマーは主鎖に任意
に水素、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロ
アラルキル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキ
シ、アリールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチ
オ、アミノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジアリール
アミノ、ジアラルキルアミノ、アリールアミノ、アルキ
ルアミノ、アリールアルキルアミノ、カルボニルオキ
シ、カルボニルアルコキシ、カルボニルアルキルオキ
シ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオ
キシ、アルコキシルカルボニルオキシ、スルホニル、ま
たはスルホニルオキシで置換され得るアルケニル、アル
キニル、アラルキル、アリール、ヘテロアラルキルおよ
びへテロアリール等の有機成分を含み、またそれを主鎖
に結合する最低2つの共有結合を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明者:Homer Z.Chou 1.関連米国特許に関するクロス・リファレンス 本出願は1998年4月10日に提出されたチュー(Ho
mer Chou)の、有機電圧発光デバイスと題する暫定米国
特許出願第60/081,277号からの優先権を主張
する。1998年10月15日に提出されたチュー(Ho
mer Chou)の有機電圧発光材料およびこの種の材料から
作製されるデバイスと題する米国特許出願第09/17
2,843号および有機電圧発光材料の有用な前駆体お
よびこのような物質から作成されるデバイスと題する米
国特許出願第09/173,393号からの優先権も主
張される。これら出願の各々はそのまま参考として、お
よびあらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。
【0002】
【発明の属する技術分野】2.発明の背景 2.1 発明の分野 本発明は発光材料およびこのような材料を用いて作製さ
れるデバイスに関するものである。より詳細に述べるな
らば、本発明は有機電圧発光材料および関連デバイスに
関する。本発明は材料科学、有機化学、およびエレクト
ロニクスの領域に用途を有する。
【0003】
【従来の技術】2.2.関連技術 コンピューター等、視覚情報を提供する電子デバイスの
メーカーは、比較的低い製造コストでより明るい、より
シャープな画像を与える軽量ディスプレーデバイスを開
発するために熱心に研究している。より軽い、より安価
な、より良いディスプレーを求める傾向は、一般にラッ
プトップコンピューターに用いられ、デスクトップコン
ピューターディスプレー市場のシェアーを増やしつつあ
るフラット−パネルディスプレー(“FPDs”)の開
発に導いた。FPDsはほぼ完全に液晶ディスプレー
(“LCDs”)である。しかしLCD技術は、輝度が
弱く、電力要求が大きい等の欠点を有する。
【0004】LCDsに代わり得るものは電圧発光
(“EL”)ディスプレーである。ELディスプレーは
固体フィルムに電圧をかけた際に生ずる上記固体フィル
ムの発光(ルミネッセンス)を利用する。このプロセス
を一般的に説明する図1によると、電圧発光材料(“E
ML”)は陰極と陽極の間に置かれる。電位(一般的に
は〜100MV/m)をかけて、ホールをEMLの最高
占有分子軌道(“HOMO”)または価電子帯(“V
B”)に注入する。電子はEMLの最低非占有分子軌道
(“LUMO”)または導電帯(“CB”)に注入され
る。EMLにおける電子およびホールの再結合がEML
からの発光を生ずる。
【0005】光アウトプット効率を高めるためにホール
運搬層(“HTL”)および/または電子運搬層(“E
TL”)が備えられ、ホール(電子)注入およびEML
における再結合効率を高める。これは、図2の(20
0)に示す一般構造を有するELディスプレーの設計に
導いた。ここでは電極(202)は電子運搬層(20
4)と結合している。ETL(204)は電圧発光層
(206)と結合しており、電圧発光層はホール運搬層
(208)と結合している。HTL(208)は電極
(210)と結合する。電極(202)および(21
0)は接点(212)および(214)によって結合
し、これらは各々電源(216)に連結する。
【0006】現在、ELディスプレーは、無機材料、例
えばマンガン(Mn)添加−硫化亜鉛(ZnS)、また
は有機材料、例えばポリフェニレン ビニレン(“PP
V”)およびその誘導体等、を用いて製造される。しか
し広範囲の用途に適する満足すべきEL材料はまだ開発
されていない。無機ELディスプレーは高い性能および
耐久性をもたらすとはいえ、それらは大きい電力要求お
よび費用、そして低処理量の製造プロセスという欠点を
有する。こうして無機ELディスプレーは、ほとんどが
軍関係および医学的用途等の目立たない(niche)用途
に追いやられる。他方、有機ELディスプレーは無機E
Lディスプレーより安価に、より簡単に製造できるが、
比較的低性能であるのが欠点である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このため、一般的市場
価格に適した費用/性能プロフィールを有するELディ
スプレーがいまだに必要である。このようなデバイスに
は無機ELディスプレーに比較して比較的安価に簡単に
製造され、一方匹敵する性能特性を与える材料が必要で
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】3.発明の概要 本発明は所望の効率、重量、および耐久性を有する有機
電圧発光材料並びにこのような物質から製作されるデバ
イスを提供する。本発明によって提供される材料は比較
的簡単に製造され、したがって経済的に魅力的である。
その上、本発明の発光有機材料は無機発光デバイスに匹
敵する性能特性を有することが判明した。そのため、本
発明の有機電圧発光材料およびデバイスは材料およびエ
レクトロニクス分野で重要な要求に取り組む上記分野の
熟練せる当業者によって評価される。
【0009】第一の面において、本発明は電圧発光デバ
イスを提供する。本発明のデバイスは、一実施態様にお
いて、陽極および陰極を含む。有機電圧発光材料はその
陽極および陰極と、上記陽極および陰極に電圧がかかる
際に上記有機電圧発光材料が光を発するように、電圧発
光的導電的に直接連結する。有機電圧発光材料はオルガ
ノシロキサンポリマーを含む。オルガノシロキサン ポ
リマーの主鎖は、アルケニル、アルキニル、アラルキ
ル、アリール、ヘテロアラルキル、およびヘテロアリー
ルからなる軍から選択できる有機成分を含み、それは水
素、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアラ
ルキル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ア
リールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、ア
ミノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジアリールアミ
ノ、ジアラルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルア
ミノ、アリールアルキルアミノ、カルボニルオキシ、カ
ルボニルアルコキシ、カルボニルアルキルオキシ、アル
キルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ア
ルコキシルカルボニルオキシ、スルホニル、またはスル
ホニルオキシで置換できる。上記有機成分は、上記有機
成分と上記オルガノシロキサンポリマーの主鎖とを連結
する最低2個の共有結合を含む。
【0010】一実施態様において、有機成分はアルキレ
ン、アラルキレン、アリーレン、ヘテロアラルキレン、
およびヘテロアリーレンからなる群から選択される。よ
り詳細な実施態様において、有機成分はアリーレンまた
はヘテロアリーレンであり、より特別にはアリーレンで
ある。より特定の実施態様は、有機成分が2ないし7個
の融合芳香族環を含む多環式芳香族炭素網目構造を含む
ものを含める。さらにより特定の実施態様は、多環系が
電圧発光剤、ホール運搬剤、電子運搬剤、およびこれら
の組み合わせからなる群から選択されるものである。
【0011】若干の実施態様において、有機成分は電圧
発光剤として機能する多環式芳香族炭素環系である。よ
り詳細な実施態様において、有機成分はアントラセンを
含む。さらにより詳細な実施態様において、アントラセ
ンは上記オルガノシロキサンポリマーの主鎖の珪素原子
と、最低1個のアルキル基によって結合している。一実
施態様において、アルキル基は式−CH2(CH2m
2−を有し、上記式中mは0から4までの整数であ
る。また別のより詳細な実施態様において、アントラセ
ンはオルガノシロキサンポリマーの主鎖と、2個のその
ようなアルキル基によって結合している。アルキル基は
上記アントラセン上の2つの対称的位置に置かれる。こ
のように置換されたアントラセンの詳細な実施例は、m
が1で、アルキル基がアントラセン分子の対置中心炭素
原子に置かれているもの:9、10−ビス(トリメチレ
ン)アントラセンである。
【0012】
【化7】 もう一つの実施態様においては、有機成分がペンタセン
を含む。また別のより詳細な実施態様において、ペンタ
センがオルガノシロキサンポリマーの主鎖の珪素原子
と、最低1個のアルキル基によって結合している。一実
施態様において、アルキル基は式−CH2(CH2m
2−を有し、上記式中mは0から4までの整数であ
る。また別のより詳細な実施態様においては、ペンタセ
ンがオルガノシロキサンポリマーの主鎖と2個のそのよ
うなアルキル基によって結合しており、アルキル基は上
記炭素環系の対称的位置に位置することができる。この
ような置換ペンタセンの特殊な実施例は、mが1である
もの:すなわち6、13−ビス(トリメチレン)ペンタ
センである:
【0013】
【化8】 電圧発光材料はさらに、電子運搬物質、ホール運搬物
質、または色素等のドーパントを含むことができる。電
子運搬物質、ホール運搬物質、または色素は個々にまた
は組み合わせて加えることができる。一実施態様におい
て、ホール運搬物質は、非制限的に、ポルフィリンまた
は芳香族第三アミンでよい。他の実施態様において、色
素は、非制限的に、クマリン、ローダミン塩(過塩素酸
ローダミンなど)、またはペリレンでよい。もう一つの
実施態様において、オルガノシロキサンポリマーは酸素
原子で架橋結合している。
【0014】また別の面において、本発明はオルガノシ
ロキサンポリマーを電子運搬物質、ホール運搬物質また
は色素と組み合わせて含む有機電圧発光材料を提供す
る。上記電子運搬物質、ホール運搬物質、または色素は
個々に、または組み合わせてオルガノシロキサンポリマ
ーに結合することができる。オルガノシロキサンポリマ
ーの有機成分はアルケニル、アルキニル、アラルキル、
アリール、ヘテロアラルキル、およびヘテロアリールか
らなる群から選択され、それは任意に水素、アルキル、
アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ニト
ロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキ
シ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、アミノ、ハロ
ゲン、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、ジアラル
キルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミノ、アリー
ルアルキルアミノ、カルボニルオキシ、カルボニルアル
コキシ、カルボニルアルキルオキシ、アルキルカルボニ
ルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシルカ
ルボニルオキシ、スルホニル、スルホニルオキシで置換
できる。上記有機成分は上記有機成分とオルガノシロキ
サンポリマーの主鎖とを結合する最低2個の共有結合を
含む。
【0015】より詳細な実施態様において、有機成分は
アントラセンを含む。さらにより詳細な実施態様におい
て、アントラセンはオルガノシロキサンポリマーの主鎖
の珪素原子と、最低1個のアルキル基によって結合して
いる。一実施態様において、アルキル基は式−CH
2(CH2mCH2−を有し、上記式中mは0から4まで
の整数である。別のより詳細な実施態様においては、ア
ントラセンがオルガノシロキサンポリマーの主鎖と、2
個のこのようなアルキル基によって結合している。アル
キル基はアントラセンの2つの対称的位置に位置するこ
とができる。このような置換アントラセンの特殊の例
は、mが1で、アルキル基がアントラセン分子の対置す
る中心炭素に位置するものである:すなわち9、10−
ビス(トリメチレン)アントラセン。
【0016】別の実施態様において、有機成分はペンタ
センを含む。さらにより詳細な実施態様において、ペン
タセンはオルガノシロキサンポリマーの主鎖の珪素原子
と、最低1個のアルキル基によって結合している。一実
施態様において、上記アルキル基は式−CH2(CH2
mCH2−を有し、上記式中、mは0から4までの整数で
ある。別のより詳細な実施態様において、ペンタセンは
オルガノシロキサンポリマーの主鎖と2個のこのような
アルキル基によって結合している。そのアルキル基は炭
素環系上の対称的位置に位置することができる。特殊な
例は6、13−ビス(トリメチレン)ペンタセンであ
る。
【0017】一実施態様において、ホール運搬物質が有
機電圧発光材料と共に含まれる。一実施態様において、
ホール有機物質は、非制限的に、ポルフィリンまたは芳
香族第三アミンである。別の実施態様においては色素が
有機電圧発光材料と共に含まれる。上記色素は非制限的
に、クマリン、ローダミン塩(例えば過塩素酸ローダミ
ン)、またはペリレンでよい。もう一つの実施態様にお
いて、オルガノシロキサンポルフィリンは酸素原子で架
橋される。
【0018】他の面では、本発明は、珪素、酸素、およ
び、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アリール、
ヘテロアラルキル、およびヘテロアリールからなる群か
ら選択される有機成分を含む主鎖を有するオルガノシロ
キサンポリマーを提供する。上記有機成分は任意に水
素、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアラ
ルキル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ア
リールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、ア
ミノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジアリールアミ
ノ、ジアラルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルア
ミノ、アリールアルキルアミノ、カルボニルオキシ、カ
ルボニルアルコキシ、カルボニルアルキルオキシ、アル
キルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ア
ルコキシルカルボニルオキシ、スルホニル、またはスル
ホニルオキシで置換できる。上記有機成分は上記有機成
分をオルガノシロキサンポリマーの主鎖に結合する最低
2つの共有結合を含む。
【0019】より詳細な実施態様において、有機成分は
アントラセンを含む。さらにより詳細な実施態様におい
ては、アントラセンは上記オルガノシロキサンポリマー
の主鎖の珪素原子と、最低1個のアルキル基によって結
合している。一実施態様において、上記アルキル基は式
−CH2(CH2mCH2−を有し、上記式中、mは0か
ら4までの整数である。別のより詳細な実施態様におい
て、アントラセンは2個のこのようなアルキル基によっ
て有機オルガノシロキサンポリマーの主鎖と結合する。
上記アルキル基は上記アントラセンの2つの対称的位置
に位置することができる。このような置換アントラセン
の特殊な例は、mが1で、上記アルキル基がアントラセ
ン分子の対置する中心炭素原子に置かれているものであ
る:すなわち9、10−ビス(トリメチレン)アントラ
センである。
【0020】また別の実施態様において、上記有機成分
はペンタセンを含む。さらにより詳細な実施態様におい
て、ペンタセンは、最低1個のアルキル基によってオル
ガノシロキサンポリマーの主鎖の珪素原子と結合してい
る。一実施態様において、上記アルキル基は式−CH2
(CH2mCH2−を有し、上記式中、mは0から4ま
での整数である。別のより詳細な実施態様において、ペ
ンタセンは2個のこのようなアルキル基によってオルガ
ノシロキサンポリマーの主鎖と結合する。上記アルキル
基は炭素環系の対称的位置に位置することができる。特
殊な一例は6、13−ビス(トリメチレン)ペンタセン
である。
【0021】さらに別の面では、本発明は陽極および陰
極を備えた電圧発光デバイスの製法を提供する。陽極と
陰極とは、珪素−酸素結合を含む有機電圧発光材料で結
合される。その際の条件として、陽極および陰極に電圧
をかけると有機電圧発光材料が光を発するように、上記
有機電圧発光材料、陽極、および陰極間に直接電圧発光
的導電が効果的に可能になるようにする。こうして、本
発明によって提供される特異的架橋オルガノシロキサン
材料は、より効率的な確かな電圧発光デバイスの製造を
可能とする。
【0022】これらのおよびその他の面および利点は、
以下の説明を添付の図面と関係づけて読むことによって
明らかとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】5.発明の若干の実施態様の説明 本発明は、所望の効率、重量、および耐久性を有する有
機電圧発光材料、並びにこのような物質から作られるデ
バイスを提供する。本発明によって提供される材料は比
較的簡単に製造でき、そのため経済的に魅力的である。
これらの好都合な結果は、先行技術で用いる複数層の代
りに一枚の電圧発光導電層を用いる幾つかの実施態様で
得られる。
【0024】こうして、本発明の有機電圧発光材料およ
びデバイスは材料およびエレクトロニクス分野で重要な
要求に取り組むこれら分野の熟練せる当業者によって評
価される。 5.1 定義 下記の用語は特にその他の記載がない限り、この5.1
章で定義されると理解される。 5.1.1 電圧発光材料 電位の適用下で光子を発する材料。射出される光子は、
電磁スペクトルの可視、紫外(UV)、および赤外部分
の範囲のエネルギーを含めるいかなるエネルギーでも有
することができる。 5.1.2 電圧発光製品 少なくとも陽極、陰極、および陽極と陰極との間に配置
された電圧発光材料を含むデバイス。 5.1.3 導電材料 ここに用いられる“導電材料”は、約10ボルト/マイ
クロメーター(V/μm)未満の電位の適用下で電子を
通過させる物質を意味する。 5.1.4 “電圧発光的導電的に直接結合された” ここに用いるフレーズ“電圧発光的導電的に直接結合さ
れた”は、電圧発光材料と電極との間に配置される高め
られていないホール運搬物質または高められていない電
子運搬物質(以下の章5.1.5―5.1.8に定義され
る)を横切ることなく電子が電極から電圧発光材料に移
動する、電極および電圧発光材料の配置を意味する。 5.1.5 ホール運搬層(“HTL”) “ホール運搬層”(“HTL”)は或る電圧発光材料を
含む電圧発光製品において、このような物質を含まない
同じ電圧発光製品に比較してラジカルカチオンの生成を
安定させる物質である。ホール運搬層の例は、非制限的
に、米国特許第5,409,783号に記載されるような
置換および未置換フタロシアニンおよびポルフィリン化
合物、例えばフタロシアニン二塩化珪素および5、1
0、15、20−テトラフェニル−21H、23H−ポ
ルフィリン二塩化珪素(IV)などを含む。HTLsの
その他の例は、非制限的に、米国特許第3,180,73
0号;第3,567,450号;および第3,658,52
0号(これらの各々は参考として本明細書に組み込まれ
る);並びに上記の米国特許第5,409,783号に記
載されているような第三芳香族アミンを含める。 5.1.6 高められたホール運搬層 “高められたホール運搬層”は、作動電圧閾値、光輝
(輝度)、製品寿命、および発光波長等(ただしこれら
の制限するものではない)の性能特性によって測定し
て、高められたホール運搬層のない電圧発光製品に比べ
て電圧発光製品の性能を高める少なくとも1種類の付加
的成分をさらに含む、5.1.5章に定義されたホール
運搬層を意味すると定義される。 5.1.7 電子運搬層(“ETL”) “電子運搬層”(“ETL”)は或る電圧発光材料を含
む電圧発光製品のラジカルアニオンの生成を、このよう
な材料を含まない電圧発光製品に比べて安定させる物質
である。例となるETL材料は、非制限的に、置換オキ
サゾール類、米国特許第5,276,381号(これは参
考として本明細書に組み込まれる)に記載されているよ
うなイソキサゾール類、チアゾール類、イソチアゾール
類、オキサジアゾール類、およびチアジアゾール類を含
む。 5.1.8 高められた電子運搬層 “高められた電子運搬層”とは、5.1.7章に定義さ
れた電子運搬層であって、作動電圧閾値、光輝(輝
度)、製品寿命、および発光波長等(これに制限される
ものではない)の性能特性によって測定して、高められ
た電子運搬層のない電圧発光製品に比較して電圧発光製
品の性能を高める少なくとも1種類の付加的成分をさら
に含む電子運搬層である。 5.1.9 アルキル ここに用いる用語“アルキル”は約1ないし約12個の
炭素原子、より好適には約1ないし約10個の炭化水素
原子を含む線状、分岐、または環状炭化水素鎖断片また
はラジカル(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソ−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソ−ブ
チル、tert−ブチル、シクロブチル、アダマンチ
ル、ノルアダマンチルなど)を言う。8個以下の炭素原
子を有する線状、分岐、または環状炭化水素鎖はここで
は“低級アルキル”とも言われる。炭化水素鎖はさらに
一度以上の不飽和、すなわち1つ以上の二重結合または
三重結合(例えばビニル、プロパルギル、アリル、2−
ブテン−1−イル、2−シクロペンテン−1−イル、
1、3−シクロヘキサジエン−1−イル、3−シクロヘ
キセン−1−イルなど)を含むことができる。上記のよ
うな二重結合を含むアルキル基はここでは“アルケン
類”ともいわれる。同様に、三重結合を有するアルキル
基はここでは“アルキン類”とも言われる。しかし、環
状アルキル基に関して用いる場合の“二重および/また
は三重結合の組み合わせ”は、芳香族環状炭化水素鎖を
与える結合配列を含まない。
【0025】さらに、ここに用いる用語“アルキル”は
さらに、炭化水素断片またはラジカルの1つ以上の炭素
原子上に1つ以上の置換を含む。このような置換はアリ
ール;複素環;ハロゲン(ここではフルオロ(−F)、
クロロ(−Cl)、ブロモ(−Br)、およびヨード
(−I))を含み(ただしこれらの制限するものではな
い)、例えばトリフルオロメチル、−CF3;ニトロ
(−NO2);シアノ(−CN)、ヒドロキシル(ここ
では“ヒドロキシ”とも言う)、アルコキシル(ここで
はアルコキシ、−OR、とも言う);チオまたはメルカ
プト、アルキル、またはアリールチオ(−SR);アミ
ノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキル−ま
たはジアリールアミノ、またはアリールアルキルアミノ
(−NRR’);アミノカルボニル、アルキルアミノカ
ルボニル、アリールアミノカルボニル、ジアルキルアミ
ノカルボニル、ジアリールアミノカルボニルまたはアリ
ールアルキルアミノカルボニル(−C(O)NR
R’);カルボキシル、またはアルキル−またはアリー
ルオキシカルボニル(−C(O)OR);カルボキサル
デヒド、またはアリール−またはアルキルカルボニル
(−C(O)R);イミニル、アリール−またはアルキ
ルイミニル(−C(=NR)R’);スルホ(−SO2
OR);アルキル−またはアリールスルホニル(−SO
2R);カルバミド(−HNC(=O)NRR’);ま
たはチオカルバミド(−HNC(=S)NRR’);ト
リハロシリル(X3Si−、ここでXは上に定義したよ
うなハロゲン);トリアルコキシシリル((RO3Si
−));ここでRおよびR’は独立的に、上に定義した
ようなハロゲン、アリールまたはアルキルである。複素
環基(すなわち複素環、ヘテロアリール、およびヘテロ
アラルキル)を含む置換基は、上記の用語との類比によ
って定義される。例えば用語“ヘテロサイクルオキシ”
は基−ORを指し、ここでRは以下に定義するように複
素環である。 5.1.10 アルケニル 用語“アルケニル”は上の5.1.9章で定義したよう
なアルケンについて言う;ここでアルケンの二つの原子
価を用いて上記アルケンは本発明のオルガノシロキサン
ポリマーの主鎖に結合する。 5.1.11 アルキニル 用語“アルキニル”は上の5.1.9章に定義されたア
ルキン類について言う;ここで上記アルキンの2つの原
子価を用いて上記アルキンは本発明のオルガノシロキサ
ンポリマーの主鎖に結合する。 5.1.12 カルボニル ここに用いる用語“カルボニル”は官能基−C(O)−
を言う。しかし、この基が類似の電子特性および/また
は立体特性を有する公知の基、例えばチオカルボニル
(−C(S)−);スルフィニル(−S(O)−);ス
ルホニル(−SO 2−);ホスホニル(−PO2−)、お
よびメチレン(−C(CH2)−)などで置換され得る
ことは当然である。その他のカルボニル同等物は医薬お
よび有機化学分野の熟練せる当業者にはよく知られてい
る。 5.1.13 アリール ここに用いる用語“アリール”は20個以下の炭素原子
を有する環状芳香族炭化水素鎖を言う。例えばフェニ
ル、ナフチル、ビフェニル、およびアントラセニル等で
ある。アリール基の1個以上の炭素原子が例えばアルキ
ル;アリール;複素環;ハロゲン;ニトロ;シアノ;ヒ
ドロキシル、アルコキシルまたはアリールオキシ;チオ
またはメルカプト、アルキル−、またはアリールチオ;
アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキル
−、ジアリール−、またはアリールアルキルアミノ;ア
ミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール
アミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、ジア
リールアミノカルボニルまたはアリールアルキルアミノ
カルボニル;カルボキシル、またはアルキル−またはア
リールオキシカルボニル;カルボキサルデヒド、または
アリール−またはアルキルカルボニル;イミニル、また
はアリール−またはアルキルイミニル;スルホ;アルキ
ル−またはアリールスルホニル;ヒドロキシミニル、ま
たはアリール−またはアルコキシミニル;カルバミド;
またはチオカルバミドなどで置換されていてもよい。そ
の上、アリール基の2つ以上のアルキルまたはヘテロア
ルキル置換基が一緒になって融合アリール−アルキルま
たはアリール−ヘテロアルキル環系(例えばテトラヒド
ロナフチル)を形成してもよい。複素環基(例えばヘテ
ロサイクルオキシ、ヘテロアリールオキシ、およびヘテ
ロアラルキルチオ)を含む置換基は上記の用語との類比
によって定義される。 5.1.14 アラルキル ここで用いられる用語“アラルキル”は、上記のアルキ
ル基によって親構造に結合したアリール基、例えばベン
ジル、α−メチルベンジル、フェネチルなどを言う。 5.1.15 複素環 ここに用いられる用語“複素環”は、1つ以上の炭素原
子が炭素以外の原子、特に窒素、酸素または硫黄によっ
て置換されている上に定義せる環状アルキル基またはア
リール基を指す。非芳香族の複素環はここでは“環状ヘ
テロアルキル”とも言われる。芳香族複素環はここでは
“ヘテロアリール”とも言われる。例えばこのような基
は、フリル、テトラヒドロフリル、ピロリル、ピロリジ
ニル、チエニル、テトラヒドロチエニル、オキサゾリ
ル、イソキサゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、イソ
チアゾリル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、オキサジア
ゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニ
ル、ピリジル、ピリダジニル、トリアジニル、ピペリジ
ニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ピラジニ
ル、ピペラジニル、ピリミジニル、ナフチリジニル、ベ
ンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、インドリ
ニル、インドリジニル、インダゾリル、キノリジニル、
キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジ
ニル、キナゾリニル、キノキサリニル、プテリジニル、
キヌクリジニル、カルバゾリル、アクリジニイル、フェ
ナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、プリ
ニル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、および
ベンゾキサゾリルを含む。
【0026】上の複素環基はさらに、ヘテロアリール基
の1つ以上の炭素原子に、および/または炭素以外の原
子に、1つ以上の置換基、例えば:アルキル;アリー
ル;複素環;ハロゲン;ニトロ;シアノ;ヒドロキシ、
アルコキシルまたはアリールオキシル;チオまたはメル
カプト、アルキル−またはアリールチオ;アミノ、アル
キル−、アリール−、ジアルキル−、ジアリール−、ま
たはアリールアルキルアミノ;アミノカルボニル、アル
キルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ジ
アルキルアミノカルボニル、ジアリールアミノカルボニ
ルまたはアリールアルキルアミノカルボニル;カルボキ
シル、またはアルキル−またはアリールオキシカルボニ
ル;カルボキサルデヒド、またはアリール−またはアル
キルカルボニル;イミニル、またはアリール−またはア
ルキルイミニル;スルホ;アルキル−またはアリールス
ルホニル;ヒドロキシイミニル、またはアリール−また
はアルコキシイミニル;カルバミド;またはチオカルバ
ミド等を含んでもよい。その上、2つ以上のアルキル置
換基が一緒になって融合複素環−アルキルまたは複素環
−アリール環系を形成することができる。複素環基を含
む置換基(例えばヘテロサイクルオキシ、ヘテロアリー
ルオキシ、およびヘテロアラルキルチオ等)は上記の用
語との類比によって定義される。 5.1.16 複素環アルキル 用語“複素環アルキル”は、上記のように1つ以上のア
ルキル基によって親構造に結合する複素環基を言う。例
えば2−ピペリジルメチルなど。本明細書に用いる用語
“ヘテロアラルキル”は上記のように1つ以上のアルキ
ル基によって親構造に結合するヘテロアリール基を言
う。例えば2−チエニルメチルなど。 5.2 電圧発光デバイス もう一つの面において、本発明は電圧発光デバイスを提
供する。図3に示す一実施態様において、有機電圧発光
デバイスは第一および第二電極(302)、(304)
および、第一および第二電極と電圧発光的導電的に直接
結合する単一の導電性電圧発光層(306)を含む。よ
り特別な実施態様において、電圧発光層(306)は、
珪素−酸素結合を含む有機電圧発光材料を含んでなる。
これについては下の5.3章により詳細に説明される。
より特別な実施態様において、第一の電極は陰極であ
り、第二の電極は陽極である。電気接点(308)およ
び(310)をこれらの電極に結合することができる。
最後に、全デバイスは電源(312)によって駆動され
る。図4に示すもう一つの実施態様は、第一電極(40
2)、第二電極(404)、第一および第二電極と電圧
発光的導電的に直接結合している導電性発光層(40
6)、電気接点(408)および(410)、および電
源(412)を含む。この実施態様において、基板(4
14)が電極(402)と結合する。
【0027】電極は電極製造のためのエレクトロニクス
およびソリッドステート装置の当業者に公知のいかなる
材料からも作ることができる。このような材料は導電性
金属類(例えば金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、
アルミニウム(Al)、インジウム(In)、マグネシ
ウム(Mg)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、
など)、またはこれらの導電性金属類の合金(例えばM
g−Ag、およびMg−In)から選択できる。有用な
電極材料は導電性酸化物(例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸
化インジウム、ITO(酸化インジウム錫))、または
導電性複合材料(例えば銀含有ホウ珪酸ガラス、銀含有
エポキシ樹脂、シリコンゴム、およびフッ化リチウム
(LiF)含有アルミニウム(Al))も含む。さらに
別の材料はエレクトロニクスおよびソリッドステート装
置の熟練せる当業者には熟知されている。もしも第一電
極が発光表面としても用いられるならば、ITOまたは
金等の電極材料を用いて電圧発光層から発射される光の
透過率を高めることができる。約10ナノメーター(n
m)と約1000nmとの間の付着厚さを用いることが
できる。より詳細な厚さは約50nmから約500nm
までの厚さを含む。さらにより詳細な厚さは約100n
mから約400nmまでの厚さである。さらにより詳細
な厚さは約200nmから約300nmまでの厚さであ
る。
【0028】第一電極は陽極または陰極として働くこと
ができる。一実施態様において、もしも第一電極を陽極
として用いるならば、第二(対置)電極は、第一電極の
仕事関数より大きい仕事関数を有する導電物質から作ら
れる。反対に、もし第一電極が陰極として用いられるな
らば、第二(対置)電極は第一電極の仕事関数より小さ
い仕事関数を有する導電物質から作られる。より特異的
実施態様において、陽極は最低約4電子ボルト(“e
V”)の仕事関数を有する;そして陰極材料は約4eV
未満の仕事関数を有する。
【0029】第一電極はソリッドステート電子装置を製
作する当業者には公知の技術のいずれを用いても形成で
きる。このような方法の例は下記を含む、ただしこれら
に制限されるものではない。抵抗加熱、電子ビーム加
熱、高周波誘導加熱、反応性蒸着、分子ビーム エピタ
クシー、hot wall 蒸着、イオンめっき、またはイオン
化集束ビーム法等を含む物理的蒸着。ダイオード スパ
ッタリング、ダイオード マグネトロン スパッタリン
グ、トリオードおよびテトロード プラズマスパッタリ
ング、反応スパッタリング、イオン化ビーム スパッタ
リング、およびこれらの組み合わせを含むスパッター
法。前駆体分子を適した溶媒(例えばクロロホルム、テ
トラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ま
たはミリスチレン)に溶解し、それから表面上に流延
し、フィルムを形成する流延法。上記フィルムをその後
オーヴン中の装置(真空下または空調下)に30℃−1
00℃で10分−24時間放置することによって硬化さ
せる。流延法で記載したような溶液の適切量を表面上に
滴下するスピンキャスティング。上記表面を約100回
転/分(“rpm”)―約20,000rpmで、約5
秒(“s”)ないし約200秒間回転させる。生成した
フィルムをその後上記のように乾燥する。これらの段階
を異なる溶液を用いて反復し、ラミネート構造を形成す
ることができる。材料の量、溶液、沈着法はソリッドス
テートエレクトロニクス装置の熟練せる当業者には公知
の種々の要因に依存する。
【0030】第二の電極は第一電極に関して今述べた方
法および材料を用いて生成できる。一実施態様におい
て、第二の電極は電圧発光層上に直接形成される。一実
施態様において、第二電極は電圧発光層のあらゆる結晶
化を効果的に阻止し、上記層が装置操作中における上記
層の発光の自然消滅を軽減する実質上無晶形の構造を保
持するようにする。
【0031】若干の実施態様では基板が含まれる。一実
施態様において、上記基板は実質上透明、または実質上
半透明で、有機発光材料によって発生する光を装置から
射出せしめる。適切な材料の例は、ガラス、プラスチッ
ク、石英、セタミック、および珪素である。製造材料お
よび方法の選択はソリッドステート装置およびエレクト
ロニクスの熟練せる当業者には熟知されている。 5.3 有機電圧発光材料 図3の(304)および図4の(404)で説明される
電圧発光材料は、一実施態様においては、下に示す基礎
構造を有するオルガノシロキサンポリマー(化合物1)
である。この化合物中、オルガノシロキサンポリマーの
有機構成成分は上記ポリマーの主鎖に含まれる。
【0032】
【化9】 化合物1において、RおよびR’は以下に記載のように
同一でも異なっていてもよい。一実施態様において、R
およびR’は独立的に、アルケニル、アルキニル、アラ
ルキル、アリール、ヘテロアラルキル、およびヘテロア
リールからなる群から選択され、上記有機成分は任意に
水素、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロア
ラルキル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、
アリールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、
アミノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジアリールアミ
ノ、ジアラルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルア
ミノ、アリールアルキルアミノ、カルボニルオキシ、カ
ルボニルアルコキシ、カルボニルアルキルオキシ、アル
キルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ア
ルコキシルカルボニルオキシ、スルホニル、スルホニル
オキシで置換される。有機成分(すなわちRまたは
R’)は、上記有機成分をオルガノシロキサンポリマー
の主鎖に連結する最低2個の共有結合を含む。
【0033】一般的に本発明のオルガノシロキサンポリ
マーの有機成分は、有用な電圧発光、ホール運搬、およ
び/または電子運搬特性を有するあらゆる有機化合物を
含む。このような有機化合物は共役π結合および/また
はキレート化金属の系を含む。しかし本発明はこのよう
な化合物に制限されない。有用な化合物は化学および材
料科学の熟練せる当業者に公知の方法を用いて決定でき
る。例えば若干の例では、候補化合物のエレクトロニ
ク、構造、および充填特性のコンピューターモデリング
を単独で、または測定した物理的特性と組み合わせて用
い、上記化合物の使用可能性を決定する。その他の例で
は、化合物またはその同族体を作り、その特性を実験的
に測定することができる。
【0034】有用な化合物の例は、ポリ(フェニレンビ
ニレン)化合物、より詳細には、ポリ(p−フェニレン
ビニレン)(“PPV”、化合物2)である。この化合
物は有用な電圧発光特性を有することが判明し、有機化
学の当業者に公知の方法および材料を用いて作ることが
できる(バロー(Burroughes)、ブラッドレー(Bradle
y)ら、1990;バーン(Burn)、ブラッドレーら、
1992)。
【0035】
【化10】 有用な電圧発光特性を有する非常に種々様々のPPVが
知られており、本発明のオルガノシロキサンポリマーの
有機成分として用いることができる。これらの誘導体
は、ソリッドステート装置の当業者には公知の次のよう
な化合物を含む:MEN−PPV(ブラウン(Braun)
およびヒーガー(Heeger)1991;ブラウン、ヒーガ
ーら、1991;ブラウンおよびヒーガー1992;パ
ーカー1994)およびそのトリメチルシリルおよびメ
トキシ誘導体類(Zyung、Hwang ら、1995)、コレ
ステロール−PPV(アラタニ、ザング(Zhang)ら、
1993)、ジフェニル−PPV(Hsieh、アントニア
ディス(Antoniadis)ら;Hsieh、アントニアディス
ら、1995)、メトキシ−PPV(Zyung、キム(Ki
m)ら、1995)、ノノキシ−PPV(ハマグチおよ
びヨシノ、1995)、ジヘプトキシ−ジメトキシ−P
PV(ヤング(Yang)、フ(Hu)、ら、1995)、C
N−PPV(グリーンハム(Greenham)、モラッティ
(Moratti)ら、1993;バイゲント、ハマーら、1
995;バイゲント、マークスら、1995;モラッテ
ィ、セルビニ(Cervini)ら、1995;スターリング
(Staring)、デマント(Demandt)ら、1995)、N
BRPV−50(バイゲント、フレンド(Friend)ら、
1995)、ジメチル−およびジメトキシ−PPV(バ
ーン、ブラッドレーら、1992)、フッ素化PPVs
(ベンジャミン、ファラギ(Faraggi)ら、199
6)、PPV−アントラセン結合物(ピーターズ、デル
モッテら、1997)、およびジメチルオクチルシリル
PPV(キム、Hwang ら、1996)。さらにより有用
なPPV誘導体類は、チオフェン−PPV結合物(バイ
ゲント、ハマーら、1995)、“PNV”、(オノ
ダ、オーモリら、1995;タッシュ(Tasch)、グラ
ウプナー(Graupner)ら、1995)、いわゆる“溶解
性PNV”(ハナック(Hanack)、セグラ(Segura)
ら、1996)、“P(PV−NV)”(ファラギ、Ch
ayet ら、1995)、いわゆるラダー化合物(グレム
(Grem)、マーチン(Martin)ら、1995;グレム、
パール(Paar)ら、1995;グリム(Grimme)、クレ
ーンシュミット(Kreyenschmidt)ら、1995;スタ
ンプル(Stampfl)、タッシュら、1995;タッシ
ュ、ニコ(Niko)ら、1996)、ピリジルPPV類似
体(“PPyV”、(ヘッセン、ゲブラーら;マーセラ
(Marsella)、フ(Fu)ら、1995;チアン(Tia
n)、ウ(Wu)ら、1995、オノダ、1995#20
5)、エチニル PPV誘導体(ジェグリンスキー、ア
ミルら、1995)、蛍光置換PPV誘導体類(チョ
ー、キムら、1997)、Ru(bipy)−PPV錯
化合物(チャン、ゴングら、1997)、ジメチルシリ
ル−PPV誘導体類(ガルテン(Garten)、ヒルベラー
(Hilberer)ら、1997)、アントラセンまたはナフ
タレンと結合したMEHPPV(バラシュコフ(Barash
kov)、ノビコバ(Novikiva)ら、1996)、PPV
と結合したトリアゾール(グリス(Grice)、Tajbakhsh
ら、1996)、およびオリゴフェニレンビニレン類
(“オリゴ−PPVs”(グッドソン(Goodson)、リ
(Li)ら、1997;マダックス(Maddux)、リ ら、
1997))を含む。また別のPPV誘導体類は米国特
許第5,399,502号に記載されている。追加的PP
V化合物が米国特許第5,679,757号に記載されて
いる。有用な 非PPV有機化合物はポリシラン類を含
む(キド、ナガイら、1991;キド、ナガイら、19
91;エビハラ、コシハラら、1996;ハットリ、ス
ガノら、1996;スズキ 1996、フジイ、199
6#126;スズキ1996;スズキおよびホシノ19
96)、ポリ(ジフェニルキノキサリン)(“PdPh
Qx”、(ヤマモト、イノウエら、1994))、ポリ
キノリン(パーカー1994;パーカー、ペイ(Pei)
ら、1994)、ポリフェニル-フェニレン ビニレン
(“PPPV”、(ディアコノフ、レスラー(Rosler)
ら、1995))、ポリフェニル(“PPP”、(エド
ワード(Edwards)、ブルンステンゲル(Blumstengel)
ら、1997))、ジフェニルアセチレン類(サン(Su
n)、マスダら、1996;サン、マスダら、199
6)、ポリ(エチレンテレフタレート)類およびポリ
(エチレンナフタレート)類(マリー(Mary)、アルバ
ーチニ(Albertini)ら、1997)を含む。その他の
有用な非PPV有機成分はPCT公告第WO98282
96号に記載されているピラゾール−ベース−化合物、
PCT公告第WO9830071号に記載されているア
リール アミン、PCT公告第WO9836620号に
記載されているポリ ビ−アリール化合物類、PCT公
告第WO9837736号に記載されている有機ベリリ
ウム錯化合物、欧州特許第EP0754691号に記載
されているシラシクロペンタジエン化合物、EP078
6924号に記載されているオルガノシラン類、日本特
許JP09208533号に記載されているトリアミン
類、欧州特許第EP0765106号、PCT公告第W
O9733323号に記載されているポリフルオレン
類、日本特許JP09255949号に記載されている
ポリへテロサイクル類、日本特許JP09268283
号に記載されているビス(アミノフェニル)アントラセ
ン誘導体、日本特許第JP09268284号に記載さ
れているフェニレンジアミン類、欧州特許第EP080
5143号に記載されているトリアミン、日本特許出願
第JP10012384号、JP10036828号、
JP10036829号、およびJP10036830
号に記載されている化合物類、日本特許第JP1003
6832号に記載されているヒドロキシキノリン、欧州
特許第EP0825242号に記載されている化合物
類、日本特許第JP10077467号に記載されてい
るアリーレンビニレン化合物、米国特許第5,759,4
44号、および第5,759,709号に記載されている
化合物類、欧州特許第EP0847228号に記載され
ている化合物類、日本特許第09310066号に記載
されているアリールアミン化合物類、米国特許第5,6
72,678号に記載されている化合物類、PCT公告
第WO9804610号に記載されている化合物類、米
国特許第5,747,182号に記載されているポリ(フ
ェニレンビニレン)化合物類、PCT公告第WO981
3408号に記載の化合物類、米国特許第5,792,5
67号および第5,792,568号に記載されているト
リアゾール誘導体類、日本特許第JP09003014
号、JP09020886号、およびJP090358
70号に記載されているジスチルベン化合物類、日本特
許第JP09050887号に記載されているベンゾチ
アゾール誘導体類、PCT公告第WO9828767号
に記載されているペリレン誘導体類、米国特許第5,4
25,125号に記載されているポリ(アリーレンエタ
ンジイル)ポリマー、欧州特許第EP0704094号
に記載されているアリーレンビニレンポリマー類、日本
特許第JP10072579号に記載されている化合物
類、日本特許第JP09003342号に記載されてい
るピラジノキノキサリン誘導体類、日本特許第JP09
003446号およびJP09003447号に記載さ
れている化合物類、日本特許第JP09013024号
に記載されているテトラアザポルフィリン化合物類、日
本特許第JP09013025号およびJP09013
026号に記載されているキノキサリン化合物類、米国
特許第5,593,788号に記載されているキナクリド
ン化合物、日本特許第09031454号およびJP0
9031455号に記載されている化合物類、日本特許
第JP09045478号に記載されている化合物類、
日本特許第JP09053068号に記載されているク
マリン誘導体類、日本特許第090592565号に記
載されているイミノスチルベン化合物類、欧州特許第E
P0761772号に記載されている化合物類、日本特
許第JP09087616号に記載されている化合物、
欧州特許第EP0731625号記載のアリールアミン
化合物類、日本特許第JP09095470号に記載さ
れているアミン化合物類、日本特許第JP091112
34号に記載されているメタロ有機錯化合物、日本特許
第JP09111233号に記載されている化合物類、
米国特許第5,629,421号に記載されているヒドラ
ゾン化合物類、欧州特許第EP0775179号に記載
されているベンゾキサジノン類、欧州特許第EP077
5180号に記載されているナフタルイミド化合物類、
欧州特許第EP0743809号に記載されている化合
物類、日本特許第JP09143130号に記載されて
いるアミン化合物類、日本特許第JP09148072
号に記載されている化合物類、日本特許第JP0915
7643号に記載されているアミノアントラセン化合物
類、日本特許第09165390号、JP091653
91号、JP09227576号、およびJP0917
5529号に記載されている有機金属錯化合物類、日本
特許第JP09165573号に記載されている化合物
類、欧州特許第EP0766498号に記載されている
化合物類、日本特許第JP09194831号に記載さ
れている有機金属錯化合物類、日本特許第JP0920
2762号に記載されているヒドラゾン誘導体類、日本
特許第JP09216855号に記載されているアセナ
フテン誘導体類、日本特許第JP09241629号に
記載されている多環式環系、日本特許第JP09255
725号に記載されているオキサジアゾリン化ポリマー
類、日本特許第JP09263754号に記載されてい
るオルガノシラン化合物類、日本特許第0925594
9号、JP09268383号、JP09268284
号に記載されている化合物類、日本特許第092791
36号に記載されているキレート化化合物、日本特許第
JP09286980号およびJP09291274号
に記載されている化合物類、欧州特許第EP08051
43号に記載されている化合物類、日本特許第JP09
296166号に記載されているポルフィリン誘導体
類、日本特許第JP09302337号に記載されてい
る化合物類、日本特許第JP09316440号に記載
されている化合物類、PCT公告第WO9746605
号に記載されているシラン誘導体類、日本特許第JP0
93024176号に記載されている化合物類、日本特
許第JP09328472号に記載されているキノリン
誘導体類、日本特許出願第JP09328678号およ
びJP09328679号に記載されている有機金属錯
化合物類、米国特許第5,702,833号に記載されて
いるオキサジアゾール誘導体類、日本特許第JP100
25472号に記載されている有機アルミニウム錯化合
物、日本特許第JP10045722号に記載されてい
る化合物類、日本特許第JP10046138号に記載
されているアリーレンビニレン化合物、日本特許第JP
10053759号に記載されている化合物類、欧州特
許第EP0825804号に記載されているベンザゾー
ル誘導体類、日本特許第JP100072580号およ
びJP100072581号に記載されている化合物
類、日本特許第10077252号に記載されているト
リアミン化合物類、日本特許第JP10081874号
に記載されているシラン化合物類、米国特許第5,75
5,999号に記載されている化合物類、米国特許第5,
766,515号に記載されている化合物類、および米
国特許第5,766,779号に記載されているベンザゾ
ール化合物類を含む。
【0036】より特定の実施態様において、有機成分は
アルキレン、アラルキレン、アリーレン、ヘテロアラル
キレンおよびヘテロアリーレンからなる群から選択され
る。より詳細な実施態様において、有機成分はアリーレ
ンまたはヘテロアリーレンである。さらにより詳細な実
施態様において、有機成分はアリーレンである。本発明
に有用なより特定のアリーレン類は2ないし7個の融合
芳香族環を含む多環式芳香族炭化水素を含むものであ
る。さらにより詳細な実施態様において、RおよびR’
は電圧発光剤、ホール運搬剤、電子運搬剤、およびこれ
らの組み合わせからなる群から選択される2ないし7個
の融合方向環を含むアリーレンである。言い換えれば、
RおよびR’は独立的に、電圧発光剤、ホール運搬剤、
電子運搬剤、またはこれらの作用物質の組み合わせであ
る。こうして、有機化学および材料科学の熟練せる当業
者には、本発明のオルガノシロキサンポリマーが電圧発
光剤、ホール運搬剤、電子運搬剤またはこれらの組み合
わせを上記ポリマーの主鎖に含むことができることは理
解される。
【0037】上記有機成分は、有機化学の熟練せる当業
者に公知の方法および材料を用いて本発明のオルガノシ
ロキサンポリマーの主鎖に結合することができる。例え
ば、トリハロシリル−、トリアルコキシシリル−、ジハ
ロアルキルシリル−、ジアルコキシアルキルシリル−、
ジアルキルハロシリル−またはジアルキルアルコキシシ
リル−官能価を用いて有機成分と、オルガノシロキサン
ポリマーの主鎖とを結合できる。このような官能価の結
合法の一つはヒドロシリル化(hydrosilation)によ
る。ヒドロシリル化は広範囲の条件下で広範囲の試薬、
触媒および基板を用いて上首尾に行われる(オジマ、1
989;ヒヤマおよびクスモト1991;1992)。
【0038】一実施態様において、有機成分は電圧発光
剤である。より詳細に述べるならば、一実施態様におい
て、RおよびR’は独立的にアントラセンおよびペンタ
センである。より詳細な実施態様では上記有機成分はア
ントラセンである。オルガノシロキサンポリマーのアン
トラセン成分は化合物1に関して上に述べたように各々
任意に置換することができる。化合物1の一実施態様に
おいて、主鎖シロキサンポリマーは下の化合物3として
示されるアントラセン誘導体を含む。
【0039】
【化11】 1−R10は化合物1のRおよびR’に関して上に記載
した置換基群から独立的に選択される。一特殊な実施態
様において、2つの置換基を主鎖の隣接珪素原子と結合
させる。より詳細な実施態様において、これらの2つの
置換基はアントラセン分子上に対照的に置かれる(例え
ばR1およびR4、R2およびR7、またはR 5および
10)。さらにより詳細な実施態様において、置換基の
少なくとも1つがアルキレン基である。さらにより詳細
な実施態様において、アルキレン基は一般式−CH
2(CH2mCH2−を有し、ここでmは0から4までの
整数である。より詳細には、mは1であり、すなわち置
換基はトリメチレン:−CH2CH2CH2−である。
【0040】もう一つの特殊の実施態様では、珪素結合
置換基は同じである。より詳細な実施態様は、2つの置
換基がR5およびR10であり、ここでR5=R10で、R1
−R4およびR6−R9が化合物3に関して上に列挙した
群から選択される。さらにより詳細な実施態様は、R5
およびR10が同じアルキレン部分である上記実施態様で
ある。もう一つのより詳細な実施態様は、アルキレン部
分が一般式−CH2(CH2mCH2−のものであり、よ
り詳細にはmが0から4までの整数であるものである。
有用な電圧発光特性を有する一特殊実施態様は、R5
よびR10が各々−CH2CH2CH2−であり、R1−R4
およびR6−R9が各々水素である実施態様である。この
化合物は下に示す構造を有する(化合物4)。
【0041】
【化12】 化合物1のもう一つの実施態様において、主鎖シロキサ
ンポリマーはペンタセンを含む。オルガノシロキサンポ
リマーのペンタセン成分は下に化合物5として示す一般
式を有する。
【0042】
【化13】 21−R34 は化合物1に関して上に述べた置換基からな
る群から独立的に選択される。特定の一実施態様におい
て、2つの置換基は主鎖の隣接珪素原子と結合する。こ
れら2つの置換基はペンタセン分子上に対照的に位置す
る(例えばR22およびR29、またはR26およびR33)。
より特定の実施態様においては置換基の少なくとも1つ
はアルキレン基である。もう一つの特定の実施態様にお
いて、アルキレン基は一般式−CH2(CH2mCH2
を有し、その際mは0ないし4の整数であり、さらによ
り特殊には、mは1である、すなわち置換基はトリメチ
レン:−CH2CH2CH2−である。
【0043】もう一つの詳細な実施態様において、珪素
結合置換基は同一である。より詳細な実施態様は、2つ
の置換基がR26およびR33であり、ここでR26=R33
あり、R34−R25およびR27−R32は、化合物5に関し
て上に列挙した群から選択されるというものである。さ
らにより特殊な実施態様は、R26およびR33が同じアル
キレン部分である上記の実施態様である。さらにより特
殊な実施態様は、アルキレン部分が一般式−CH2(C
2mCH2−であらわされるものであり、より詳細に
は、mが0から4までの整数であるものである。有用な
電圧発光特性を有する一実施態様は、R26およびR33
々が−CH2CH2CH2−で、R34−R25およびR27
32の各々が水素である実施態様である。この化合物は
下記の構造を有する(化合物6)。
【0044】
【化14】 上記の化合物は有機化学および材料科学の熟練せる当業
者には公知の方法を用いて製造することができる。一般
に、化合物3および化合物5の両方が、所望の電子およ
び機械的特性を得るために選択される。置換基の選択ま
たは置換基の組み合わせは少なくとも一部は、所望デバ
イスに必要な射出色、電気的および光学的特性に依存す
る。このような選択は、立体因子、電子吸引効果、電子
供与効果、および共鳴効果等(ただしこれらに制限され
るものではない)の種々の公知の化学的特性を考慮して
決めることができる。このような特性は、化学的モデリ
ング ソフトウエアまたは公表されているパラメーター
を用いて推定できることが多い。多くのこのような特性
は標準的方法および材料を用いて実験的に決めることが
できる。
【0045】例えば、上記のオルガノシロキサンポリマ
ー(化合物1)は上に記載したように、任意に置換され
た、シロキサン結合を効果的に形成できる最低1個の反
応性シリル基を含むアントラセンまたはペンタセンから
形成できる。このような反応性シリル基の例は、トリア
ルコキシシリル、ジアルコキシシリル、トリクロロシリ
ル、ジクロロシリル、ヘプタクロロトリシロキシ、およ
びペンタクロロジシロキシを含む。より特殊の実施態様
において、本発明は下記の前駆体を提供する(化合物7
および化合物8)。
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】 40−R43およびR44−R47、およびR50−R55および
56−R61は、化合物1に関して上に記載した置換基の
群から独立的に選択される。R48、R49、R62、および
63はトリアルコキシシリル、ジアルコキシシリル、ジ
アルコキシシリル、トリクロロシリル、ジクロロシリ
ル、ヘプタクロロトリシロキシ、およびペンタクロロジ
シロキシからなる群から独立的に選択される。一実施態
様において、R40−R47およびR50−R61は各々水素で
あり、R48、R49、R62およびR63は各々トリクロロシ
リルである。
【0048】例えば、9、10−ビス(3−トリクロロ
シリルプロピル)アントラセン(化合物7、ここではR
40−R47およびR50−R61は各々水素であり、R48およ
びR 49は各々トリクロロシリルである)からの化合物4
の合成が6.1章に記載されている。一般的合成経路は
下のFigure1に概略記載されている。
【0049】
【化17】 段階Aにおいて、市販のアントラキノン(1)(アルド
リッヒ・ケミカル社)とアリル臭化マグネシウム(CH
2CHCH2MgBr、これもアルドリッヒから市販され
ている)とを乾燥エーテル中で反応させ、付加産物
(2)を得る。生成物(2)をフェニルヒドラチンおよ
び酢酸(B)を用いて脱水する。生成したビス−アリル
アントラセン(3)を乾燥ベンゼン中でトリクロロシラ
ン(HSiCl3)およびH2PtCl6・H2Oと反応さ
せると(C)、所望の最終的ヒドロシリル化生成物
(4)が得られる。ペンタセン類似体は同じ合成経路を
用いて作られる。一般に生成物(4)−反マルコウニコ
フ生成物−が優勢な種類ある。しかし、その他のアルカ
ン類がマルコウニコフ並びに反マルコウニコフ ヒドロ
シレーション生成物両方を与える可能性があることは、
有機化学の熟練せる当業者には理解できる。それにもか
かわらず、マルコウニコフおよび反マルコウニコフ付加
生成物の両方を、組み合わせて、または公知の方法およ
び材料を用いて分離した後個々に、本発明のオルガノシ
ロキサンポリマーに挿入できる。
【0050】また別の実施態様において、主鎖珪素原
子、または化合物1として上に示した一般構造を有する
オルガノシロキサンポリマーは、その他のこの種のオル
ガノシロキサンポリマー鎖の珪素原子と架橋結合して、
二−および三次元のオルガノシロキサン網目構造を形成
する。より特殊な実施態様において、酸素原子によって
架橋が形成され、シロキサン架橋を与える。その他の架
橋は所望の機械的および電子特性をマトリックスに与え
る原子または分子、例えばメチレン(-CH2-)、珪素
(−Si−)、またはオキシアルキレンオキシ(例え
ば、オキシメチレンオキシ:−O−CH2−O−)を用
いて形成できる。また別のその他の架橋剤は、有機化学
および材料科学の熟練せる当業者にはよく知られてい
る。
【0051】さらに本発明の電圧発光材料にホール運搬
材料、電子運搬材料、有機または無機色素、またはこの
ような材料/色素の組み合わせを添加して、発光有機−
無機ハイブリッド材料の色を変え、発光の性質を高める
ことができる。概して、電圧発光剤として働く多くの化
合物は電子運搬剤またはホール運搬剤としても機能する
ことができる。一般に、電圧発光剤はそれらの蛍光特性
によって、ホール運搬剤は大きい電子密度によって(す
なわち“富電子”化合物)、電子運搬剤は低電子密度に
よって(すなわち“電子欠乏”化合物)確認できる。そ
の上、有用な電圧発光剤、ホール運搬剤、または電子運
搬剤は、例えば上記化合物の反復酸化還元サイクルに耐
える力を測定した際、電気化学的および構造的に強固で
ある。適切なホール運搬剤の例は、PCT公告第WO9
801011号に記載されている化合物、米国特許第
5,725,651号に記載されているキナクリドン誘導
体、日本特許第JP09298089号、JP0924
9621号、およびJP09194441号に記載され
ている化合物類に加えて、ポルフィリンまたは芳香族第
三アミン類を含む。ただしこれらに制限するものではな
い。適切な電子運搬剤の例は、米国特許第5,276,3
81号(これは参考として上に挿入されている)に記載
されているオキサジアゾール誘導体類、または米国特許
第5,336,546号(これも参考として上に組み込ま
れている)に記載されているようなチアジアゾール誘導
体類を含む;ただしこれらに制限するものではない。ま
た別の電子運搬剤は日本特許第JP09003448号
およびJP09139288号に記載されている化合物
類を含む。適切な色素の例はペリレン、クマリン、およ
びローダミン、または過塩素酸ローダミン等のローダミ
ン塩、並びに米国特許第5,725,651号に記載され
ているキナクリドン誘導体類を含む。ここでも材料およ
びそれらの製法の選択は、有機化学および材料科学の当
業者には公知の技術を用いて行われる。また、上記のよ
うに、ホール運搬、電子運搬、および色素化合物が本発
明のオルガノシロキサンポリマーの主鎖に含まれ得る。
【0052】電圧発光層は物理的蒸着法、スパッタリン
グ、スピンコーティング、または溶液流延等を含める
(ただしこれらに制限されるものではない)標準的方法
によって生成することができる。上記層は第一電極上に
直接形成してもよい(6.3.1および6.3.2章を
参照)。その上、上記層にホール運搬物質、電子運搬物
質、有機色素、および/またはこれらの組み合わせを添
加してその性能を高めることができる(6.3.3章参
照)。若干の実施態様では、電圧発光材料の全ての成分
(すなわち電圧発光剤およびホール運搬剤、電圧発光運
搬剤のいずれも)が単一オルガノシロキサンポリマーに
与えられる。別の実施態様においては、電圧発光材料の
諸成分の1つ以上が別のオルガノシロキサンポリマーに
与えられ、それらのポリマーが単一蒸着物(すなわち混
合物として)、または別々の蒸着物(すなわち2つ以上
の層)として供給される。異なる蒸着物は顕著な化学的
結合なしに与えられ、したがって異なる材料層をもたら
す。或いは蒸着した材料が化学的に結合して蒸着物のポ
リマー間に架橋を形成することもできる。架橋および非
架橋蒸着層の組み合わせを用いてもよい。例えば、2層
は架橋され、第三の層は架橋しない。さらに別の実施態
様では、電圧発光剤がここに記載のようにオルガノシロ
キサンポリマーに与えられ、ホール運搬剤、電子運搬
剤、および色素からなる群から選択される1種類以上の
ドーパントが付加される。
【0053】広範囲のポリマー化学量および組成物比を
用いて本発明の電圧発光材料を生成することができる。
このような化学量および組成物比の決定は、材料科学の
熟練せる当業者に公知の方法および材料を用いて行うこ
とができ、一般に被検化合物類、所望の色および強度、
および生成する電圧発光材料の機械的特性に少なくとも
一部は依存する。若干の例では、電圧発光材料の有機成
分は電圧発光剤と、任意に1種類以上のドーパント(色
素、ホール運搬剤、電子運搬剤、およびその他の電圧発
光剤を含める)のみを含む。その他の例では、ホール運
搬剤および/または電子運搬剤はオルガノシロキサンポ
リマーの主鎖に電圧発光剤と共に含まれる。ここでもド
ーパント(例えば色素)も含むことができる。本発明は
さらに、主鎖がホール運搬剤および電子運搬剤を含むオ
ルガノシロキサンポリマーを含める。その他のホールお
よび/または電子運搬剤、電圧発光剤および色素を含め
るドーパントも含まれ得る。上記のように、上記の組成
物を1種類以上有する複数のポリマーを、架橋できる1
種類以上の層に結合させるか、または所望ならば化学的
に結合させずにおくことができる。
【0054】一般に、沈着後、材料を湿気のある空気中
または大気中で反応させ、製品の形成を熱力学的にコン
トロールできる条件下で電圧発光層を硬化させる。一実
施態様において、上記材料を約100%湿度に約5分間
ないし約10分間さらし、約110℃に約15分間加熱
する。その他の実施態様において、上記材料を周囲空気
の湿気にさらし、その後110℃に約15分間加熱す
る。反応条件のその他の組み合わせは有機化学および材
料科学の熟練せる当業者に明らかである。
【0055】いかなる動作理論によっても束縛されるも
のではないが、オルガノシロキサンポリマーの有機成分
の上記反応性シリル基(例えば上記トリクロロシリルま
たはトリアルコキシシリル基)と湿気との化学反応が、
珪素結合(例えば−Si−O−Si−)を含む結合する
有機−無機ハイブリッドポリマー材料を作り出すと考え
られる。一般に、水は塩素またはアルコキシド基を置換
してヒドロキシシランを形成する。ヒドロキシシラン部
分はさらに反応してその他の塩素−珪素またはアルコキ
シ−珪素結合を置換し、シロキサン網目構造を形成す
る。この反応系列は図5Aに説明されている。ここでビ
ス(トリクロロシリル)有機成分(502)は第一段階
で水と反応し、ヒドロキシシリル誘導体(504)を生
成する。この中間体が第二段階で別のトリクロロシリル
出発材料と反応し、オルガノシロキサンポリマー中間体
(506)を生成する。こうして有機化学の熟練せる当
業者は、出発材料(502)のSi−Cl結合が縮合を
受けないことを理解する。その後の反応および架橋で、
オルガノシロキサンポリマー網目構造(508)ができ
あがる。或いは、図5Bに説明されるように、出発材料
(502)とヒドロキシル化表面(510)とを反応さ
せ、さらに付加的出発材料との反応で、基板と結合した
オルガノシロキサンポリマー網目構造(512)を形成
できる。
【実施例】6.実施例 下記の実施例は本発明の二、三の面を説明し、本発明に
関係する熟練せる当業者に役立てるためのものである。
これらの実施例は決して本発明の範囲を制限するもので
はない。 6.1 発光層前駆体の合成 6.1.1. 9、10−ジアリルアントラセン アリル臭化マグネシウム溶液を、ジエチルエーテル10
0mlに溶解した臭化アリル(アルドリッヒ)40ml
を、激しく撹拌しながら、無水エーテル300ml中マ
グネシウム削りくず50gの混合物に滴下することによ
って調製した。上記混合物をその後2時間撹拌し、その
エーテル性溶液を反応フラスコに移した。このフラスコ
および移した溶液を0℃に冷やし、アントラキノン(ア
ルドリッヒ)20gを500mgづつ加えた。
【0056】アントラキノン/アリル臭化マグネシウム
溶液を14時間撹拌し、それからゆっくりと室温まで温
めた。反応混合物の温度を0℃まで下げ、それから黄色
エーテル溶液が生成するまで氷を加えた。この溶液を反
応混合物の残りから分離し、白色沈殿が生成するまで真
空下で濃縮した。沈殿物を石油エーテルで洗い、真空中
で乾燥した。固体をフェニルヒドラチン6mlおよび氷
酢酸26mlと混合し、それから40℃で2時間加熱
し、30分間還流し、それから12時間かけて室温まで
冷ました。黄色粉末が反応混合物から沈殿した。粉末を
酢酸およびエタノールから再結晶した。特徴づけ:元素
分析(理論値(分析地)):C:93.02(92.7
5)、H:6.98(7.10)。 6.1.2. 9、10−ビス(トリクロロシリルプロ
ピル)アントラセン 9、10−ジアリルアントラセン(上の6.1.1章に
記載したように調製した)1gを乾燥トルエン20ml
に溶解した。ヘキサクロロ白金酸の単一結晶を上記溶液
に加え、その後トリクロロシラン1mlを加えた。混合
物を40℃で9時間撹拌し、その後揮発性成分を真空下
で除去した。残った固体を昇華させると下記の質量分析
特性を有する黄色固体が得られる:MS(M+)57
8。1H NMR(200MHz、C66):8.12
(dd、4H、J=10.4Hz);7.34(dd、4
H、J=10.4H、、J、3.34(t、4H、J≒
8.14Hz);1.85(tt、4H、J=8.14H
z);1.09(t、4H、8.3Hz)。 6.2 デバイス基板の製法 インジウム−酸化錫−被覆ガラス(7”×7”、ドナリ
ー)を1”×1”の正方形に切る。その正方形の各々を
アセトン、メタノール、および逆浸透脱イオン水の連続
浴で10分間音波処理した。それらの正方形を110℃
で12時間乾燥してから使用した。 6.3 デバイスの構造 6.3.1.構造1のデバイス 約10-6トルの圧力、約0.2nm/secの速度で抵
抗加熱することによって、約100nmの厚さを有する
9、10−ビス(トリクロロシリルプロピル)アントラ
センの表面層を、清浄なITO基板(6.2章参照)に
沈着させる。アントラセン層をそれから周囲空気に約1
5分間さらし、それから110℃に約30分間加熱し
た。約10-6トルの圧力で約0.5nm/secの速度
で抵抗加熱することによって、マグネシウム金属の30
0nm層(セラス(Cerac))をビス(トリクロロシリ
ルプロピル)アントラセン上に沈着させた。12Vの直
流(DC)をかけると、約100cd/m2の強度を有
する淡紫色発光が上記デバイスから発出する。 6.3.2.構造2のデバイス キシレン中9、10−ビス(トリクロロシリルプロピ
ル)アントラセンの無水溶液(1重量%)を、2,00
0回/分(“rpm”)で60秒間(“s”)、清浄な
ITO基板(6.2章に記載のように製造された)上に
スパン−キャストした。被覆基板を周囲湿度100%、
温度25℃を有する加湿チェンバーに15分間(“mi
n”)置いた。上記デバイスをそれから110℃に約
0.5時間(“hrs”)加熱した。マグネシウム金属
層(セラス)を抵抗加熱によってビス(トリクロロシリ
ルプロピル)アントラセン層上に、約10-6トルの圧力
で、約0.5nm/sの速度で、約300nmの厚さに
沈着させた。12V DC電流をこのデバイスにかける
と、約100cd/m2の強度を有する淡紫色発光が認
められた。 6.3.3.構造3のデバイス キシレン中9、10−ビス(トリクロロシリルプロピ
ル)アントラセン(1重量%)およびテトラフェニルポ
ルフィリン(0.1重量%)の無水溶液を清浄なITO
基板(6.2章に記載したように製造)上に、4,00
0rpmで30秒間スパン−キャストした。被覆基板を
周囲湿度100%、温度25℃を有する加湿チェンバー
中に15分間置いた。このデバイスをそれから110℃
に約0.5時間加熱した。マグネシウム金属層(セラ
ス)を抵抗加熱により、ビス(トリクロロシリルプロピ
ル)アントラセン/テトラフェニルポルフィリン層上
に、約0.5nm/sの速度で、約10-6トルの圧力で
約300nmの厚さまで沈着させた。8V DC電流を
そのデバイスにかけると強度約100cd/m2の淡紫
色発光が認められた。 6.3.4.構造4のデバイス キシレン中9、10−ビス(トリクロロシリルプロピ
ル)アントラセン(1重量%)およびクマリン6(1重
量%)の無水溶液を清浄なITO基板(6.2章に記載
のように製造)上に4,000rpmで30秒間スパン
−キャストした。被覆基板を周囲湿度100%、温度2
5℃を有する加湿チェンバー中に5分間置いた。このデ
バイスをそれから110℃に約1時間加熱した。マグネ
シウム金属層(セラス)を抵抗加熱により、ビス(トリ
クロロシリルプロピル)アントラセン/クマリン6層上
に、約2nm/sの速度で、約10-6トルの圧力で約1
50nmの厚さまで沈着させた。5V DC電流をデバ
イスにかけると約100cd/m2の強度を有する緑色
発光が認められた。 6.3.5.構造5のデバイス テトラヒドロフラン中9、10−ビス(トリクロロシリ
ルプロピル)アントラセン(1重量%)および過塩素酸
ローダミン(1重量%)の無水溶液を清浄なITO基板
(6.2章に記載のように製造)上に4,000rpm
で30秒間スパン−キャストした。被覆基板を周囲湿度
100%、温度25℃を有する加湿チェンバー中に5分
間置いた。このデバイスをそれから110℃に約1時間
加熱した。マグネシウム金属層(セラス)を抵抗加熱に
より、ビス(トリクロロシリルプロピル)アントラセン
/ローダミン層上に、約2nm/sの速度、約10-6
ルの圧力で約150nmの厚さまで沈着させた。5V
DC電流をデバイスにかけると約30cd/m2の強度
を有する赤色発光が認められた。 6.3.6.構造6のデバイス キシレン中9、10−ビス(トリクロロシリルプロピ
ル)アントラセン(1重量%)およびペリレン(1重量
%)の無水溶液を清浄なITO基板(6.2章に記載の
ように製造)上に4,000rpmで30秒間スパン−
キャストした。被覆基板を周囲湿度100%、温度25
℃を有する加湿チェンバー中に5分間置いた。このデバ
イスをそれから110℃に約1時間加熱した。マグネシ
ウム金属層(セラス)を抵抗加熱により、ビス(トリク
ロロシリルプロピル)アントラセン/ペリレン層上に、
約2nm/sの速度、約10-6トルの圧力で約150n
mの厚さまで沈着させた。5V DC電流をデバイスに
かけると約30cd/m2の強度を有する緑色発光が認
められた。
【0057】
【発明の効果】7.結論 このように、本発明は、軽量、耐久性、効率的電圧発光
デバイスを提供することがわかる。このようなデバイス
は消費者および軍関係エレクトロニクスにおいて非常に
種々様々の用途、例えばコンピューターおよびディスプ
レー端末等に用いることができる。
【0058】ある種の実施態様および実施例を用いて本
発明を説明したとはいえ、これらの実施態様および/ま
たは実施例には本発明の範囲または精神から逸脱するこ
となく種々の変更が可能であることは熟練せる当業者に
は明らかである。ここに例示した置換基の他に、例えば
同様の電子および立体特性を有するその他の置換基を本
発明の範囲から逸脱することなく用いることができる。
非常に種々様々の加工技術を用いて本発明によって提供
される架橋シロキサン網目構造を提供することができ
る。 8.文献 下記の資料がそのまま参考として、およびあらゆる目的
のために本明細書に組み込まれる。 1.(1992)。ヒドロシランに関する総合的ハンド
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ンビニレン)からの電圧発光”Syn.Met.71巻:216
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【図面の簡単な説明】
【図1】陽極、ホール運搬層(“HTL”)、電圧発光
層(“EML”)、および電子運搬層(“ETL”)お
よび陰極を含んでなる電圧発光デバイスの電子エネルギ
ー準位の略図である。材料の導電帯(“CB”)および
価原子帯も示される。黒丸はLUMOs(最低非占有分
子軌道)を示し;白丸はHOMOs(最高占有分子軌
道)を示す。
【図2】図1に示したエネルギー・ダイヤグラムと一致
する先行技術による電圧発光デバイスの略図である。
【図3】本発明の一実施態様による電圧発光デバイスの
略図である。
【図4】本発明の第二の実施態様による電圧発光デバイ
スの略図である。
【図5】図5Aおよび図5Bは、本発明による種々のシ
ロキサン網目構造の形成を説明する略図である。図5A
は本発明のオルガノシロキサンポリマーが生成する提案
の化学反応メカニズムの図式的説明である。図5Bは、
本発明の基板結合−オルガノシロキサンポリマーの提案
の化学反応メカニズムを説明する。
【図6】ヘキサジューテロベンゼン(C66)標準を用
いて、適用した場の強度200メガヘルツ(MHz)で
取った、9、10−ビスアリルアントラセンのプロトン
核磁気共鳴スペクトル(“1H NMR”)である。
【符号の説明】
302 第一電極 304 第二電極 306 導電性電圧発光層 308、310 電気接点 312 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/22 H05B 33/22 D B (71)出願人 599162152 2201 W.Campbell Park Drive,Suite 127 Chic ago,IL 60612

Claims (75)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a.陽極; b.陰極; c.オルガノシロキサンポリマーを含む有機電圧発光材
    料であって、前記オルガノシロキサンポリマーの主鎖
    は、アルケニル、アルキニル、アラルキル、アリール、
    ヘテロアラルキル、およびヘテロアリールからなる群か
    ら選択される有機成分を有し、前記有機成分は任意に水
    素、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアラ
    ルキル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、ア
    リールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、ア
    ミノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジアリールアミ
    ノ、ジアラルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルア
    ミノ、アリールアルキルアミノ、カルボニルオキシ、カ
    ルボニルアルコキシ、カルボニルアルキルオキシ、アル
    キルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ア
    ルコキシルカルボニルオキシ、スルホニル、スルホニル
    オキシで置換され;その際、前記有機成分は前記有機成
    分と前記主鎖とを結合させる少なくとも2個の共有結合
    を含むことが条件である前記有機電圧発光材料;そして d.前記陰極および前記陽極に電圧をかけると前記電圧
    発光材料が発光するように、直接前記陰極および前記陽
    極と電圧発光的導電的に結合している前記有機電圧発光
    材料を含んでなる電圧発光デバイス。
  2. 【請求項2】 前記有機成分がアルキレン、アラルキレ
    ン、アリーレン、ヘテロアラルキレン、およびヘテロア
    リーレンからなる群から選択される請求項1記載の電圧
    発光デバイス。
  3. 【請求項3】前記有機成分がアリーレンおよびヘテロア
    リーレンからなる群から選択される請求項2記載の電圧
    発光デバイス。
  4. 【請求項4】 前記有機成分がアリーレンである請求項
    3記載の電圧発光デバイス。
  5. 【請求項5】 前記有機成分が2ないし7個の融合芳香
    環を含む多環式芳香族炭素網目構造を含んでなる請求項
    4記載の電圧発光デバイス。
  6. 【請求項6】 前記有機成分が電圧発光剤、ホール運搬
    剤、電子運搬剤およびこれらの組み合わせからなる群か
    ら選択される請求項5記載の電圧発光デバイス。
  7. 【請求項7】 前記有機成分が電圧発光剤である請求項
    6記載の電圧発光デバイス。
  8. 【請求項8】 前記有機成分がアントラセンおよびペン
    タセンからなる群から選択される請求項7記載の電圧発
    光デバイス。
  9. 【請求項9】 前記有機成分がアントラセンを含む請求
    項8記載の電圧発光デバイス。
  10. 【請求項10】 前記アントラセンが前記主鎖の珪素原
    子と少なくとも1個のアルキル基によって結合する請求
    項9記載の電圧発光デバイス。
  11. 【請求項11】 前記アルキル基が式−CH2(CH2
    mCH2−を有し、上記式中mは1から4までの整数であ
    る請求項10記載の電圧発光デバイス。
  12. 【請求項12】 アントラセンが前記主鎖の2個の珪素
    原子と、前記アルキル基の2個によって結合する請求項
    11記載の電圧発光デバイス。
  13. 【請求項13】 mが1で、前記アルキル基が前記アン
    トラセン上の対称的位置にある請求項12記載の電圧発
    光デバイス。
  14. 【請求項14】 前記アントラセンが下記の式であらわ
    される請求項13記載の電圧発光デバイス。 【化1】
  15. 【請求項15】15.前記有機成分がペンタセンを含む
    請求項8記載の電圧発光デバイス。
  16. 【請求項16】 前記ペンタセンが前記主鎖の珪素に少
    なくとも1個のアルキル基によって結合する請求項15
    記載の電圧発光デバイス。
  17. 【請求項17】 前記アルキル基が式−CH2(CH2
    mCH2−を有し、上記式中mが1から4までの間の整数
    である請求項16記載の電圧発光デバイス。
  18. 【請求項18】 前記ペンタセンが前記主鎖の2個の珪
    素原子と、前記アルキル基の2個によって結合する請求
    項17記載の電圧発光デバイス。
  19. 【請求項19】 mが1であり、前記アルキル基が前記
    アントラセン上の対称的位置にある請求項18記載の電
    圧発光デバイス。
  20. 【請求項20】 ペンタセンが下記の式を有する請求項
    19記載の電圧発光デバイス。 【化2】
  21. 【請求項21】 前記有機電圧発光材料がさらにドーパ
    ントを含む請求項1記載の電圧発光デバイス。
  22. 【請求項22】 前記ドーパントがホール運搬物質、電
    子運搬物質および色素からなる群から選択される請求項
    21記載の電圧発光デバイス。
  23. 【請求項23】 前記ドーパントがホール運搬物質から
    なる請求項22記載の電圧発光デバイス。
  24. 【請求項24】 前記ホール運搬物質がポルフィリンま
    たは芳香族第三アミンである請求項23記載の電圧発光
    デバイス。
  25. 【請求項25】 前記ドーパントが色素である請求項2
    2記載の電圧発光デバイス。
  26. 【請求項26】 前記色素がクマリン、過塩素酸ローダ
    ミン、およびペリレンからなる群から選択される請求項
    25記載の電圧発光デバイス。
  27. 【請求項27】 前記陰極および前記陽極の一つと結合
    する基板をさらに含む請求項1記載の電圧発光デバイ
    ス。
  28. 【請求項28】 前記陰極および前記陽極の一つと結合
    する基板をさらに含む請求項8記載の電圧発光デバイ
    ス。
  29. 【請求項29】 前記オルガノシロキサンポリマーが酸
    素原子によって架橋され、オルガノシロキサン網目構造
    を与える請求項1記載の電圧発光デバイス。
  30. 【請求項30】 a.オルガノシロキサンポリマーを含
    む有機電圧発光材料であって、前記オルガノシロキサン
    ポリマーの主鎖は、アルケニル、アルキニル、アラルキ
    ル、アリール、ヘテロアラルキル、およびヘテロアリー
    ルからなる群から選択される有機成分を有し、前記有機
    成分は任意に水素、アルキル、アリール、ヘテロアルキ
    ル、ヘテロアラルキル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、
    アルコキシ、アリールオキシ、チオ、アルキルチオ、ア
    リールチオ、アミノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジ
    アリールアミノ、ジアラルキルアミノ、アリールアミ
    ノ、アルキルアミノ、アリールアルキルアミノ、カルボ
    ニルオキシ、カルボニルアルコキシ、カルボニルアルキ
    ルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボ
    ニルオキシ、アルコキシルカルボニルオキシ、スルホニ
    ル、スルホニルオキシで置換され;その際、前記有機成
    分は前記有機成分と前記主鎖とを結合させる少なくとも
    2個の共有結合を含むことが条件である前記有機電圧発
    光材料;および b.高められたホール運搬物質、高められた電子運搬物
    質、色素およびそれらの組み合わせからなる群から選択
    される第二成分;を含んでなり、前記電圧発光材料が陰
    極および陽極と電圧発光的導電的に直接結合する際に、
    電圧をかけると前記電圧発光材料が発光する有機電圧発
    光材料。
  31. 【請求項31】 前記有機成分がアルキレン、アラルキ
    レン、アリーレン、ヘテロアラルキレン、およびヘテロ
    アリーレンからなる群から選択される請求項30記載の
    電圧発光デバイス。
  32. 【請求項32】 前記有機成分がアリーレンおよびヘテ
    ロアリーレンからなる群から選択される請求項31記載
    の電圧発光デバイス。
  33. 【請求項33】 前記有機成分がアリーレンである請求
    項32記載の電圧発光デバイス。
  34. 【請求項34】 前記有機成分が2ないし7個の融合芳
    香環を含む多環式芳香族炭化水素を含んでなる請求項3
    3記載の電圧発光デバイス。
  35. 【請求項35】 前記有機成分が電圧発光剤、ホール運
    搬剤、電子運搬剤、およびこれらの組み合わせからなる
    群から選択される請求項34記載の電圧発光デバイス。
  36. 【請求項36】 前記有機成分が電圧発光剤である請求
    項35記載の電圧発光デバイス。
  37. 【請求項37】 前記有機成分がアントラセンを含む請
    求項36記載の有機電圧発光材料。
  38. 【請求項38】 前記アントラセンが前記主鎖の珪素原
    子と最低1個のアルキル基によって結合している請求項
    37記載の有機電圧発光材料。
  39. 【請求項39】 前記アルキル基が式−CH2(CH2
    mCH2−を有し、上記式中mが1から4までの間の整数
    である請求項38記載の有機電圧発光材料。
  40. 【請求項40】 アントラセンが前記主鎖の2個の珪素
    原子と、前記アルキル基の2個によって結合している請
    求項39記載の有機電圧発光材料。
  41. 【請求項41】 mが1で、前記アルキル基が前記アン
    トラセン上に対称的位置に置かれている請求項40記載
    の有機電圧発光材料。
  42. 【請求項42】 前記アントラセンが下記の式を有する
    請求項41記載の有機電圧発光材料。 【化3】
  43. 【請求項43】 前記有機成分がペンタセンを含む請求
    項36記載の有機電圧発光材料。
  44. 【請求項44】 前記ペンタセンが前記主鎖の珪素原子
    と、最低1個のアルキル基によって結合する請求項43
    記載の有機電圧発光材料。
  45. 【請求項45】 前記アルキル基が式−CH2(CH2
    mCH2−を有し、上記式中mが1から4までの整数であ
    る請求項44記載の有機電圧発光材料。
  46. 【請求項46】 前記ペンタセンが前記主鎖の2個の珪
    素原子と、前記アルキル基の2個によって結合する請求
    項45記載の有機電圧発光材料。
  47. 【請求項47】 mは1で、前記アルキル基は前記アン
    トラセン上の対称的位置に置かれている請求項46記載
    の有機電圧発光材料。
  48. 【請求項48】 ペンタセンが下記の式であらわされる
    請求項47記載の有機電圧発光材料。 【化4】
  49. 【請求項49】 前記第二成分が高められたホール運搬
    物質である請求項30記載の有機電圧発光材料。
  50. 【請求項50】 前記高められたホール運搬物質がポル
    フィリンまたは芳香族第三アミンである請求項49記載
    の有機電圧発光材料。
  51. 【請求項51】 前記第二成分が色素である請求項30
    記載の有機電圧発光材料。
  52. 【請求項52】 前記色素がクマリン、過塩素酸ローダ
    ミンおよびペリレンからなる群から選択される請求項5
    1記載の有機電圧発光材料。
  53. 【請求項53】 前記電圧発光材料と結合する基板をさ
    らに含む請求項30記載の有機電圧発光材料。
  54. 【請求項54】 前記オルガノシロキサンポリマーが酸
    素原子によって架橋され、オルガノシロキサン網目構造
    を与える請求項30記載の有機電圧発光材料。
  55. 【請求項55】 珪素、酸素、およびアルケニル、アル
    キニル、アラルキル、アリール、ヘテロアラルキル、お
    よびヘテロアリールからなる群から選択される有機成分
    を含む主鎖を含んでなり、前記有機成分は任意に水素、
    アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキ
    ル、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリー
    ルオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、アミ
    ノ、ハロゲン、ジアルキルアミノ、ジアリールアミノ、
    ジアラルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミ
    ノ、アリールアルキルアミノ、カルボニルオキシ、カル
    ボニルアルコキシ、カルボニルアルキルオキシ、アルキ
    ルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アル
    コキシルカルボニルオキシ、スルホニル、またはスルホ
    ニルオキシで置換され;その際、前記有機成分は前記有
    機成分と前記主鎖とを結合する少なくとも2個の共有結
    合を含むことが条件であるオルガノシロキサンポリマ
    ー。
  56. 【請求項56】 前記有機成分がアルキレン、アラルキ
    レン、アリーレン、ヘテロアラルキレン、およびヘテロ
    アリーレンからなる群から選択される請求項55記載の
    電圧発光デバイス。
  57. 【請求項57】 前記有機成分がアリーレンおよびヘテ
    ロアリーレンからなる群から選択される請求項56記載
    の電圧発光デバイス。
  58. 【請求項58】 前記有機成分がアリーレンである請求
    項57記載の電圧発光デバイス。
  59. 【請求項59】 前記有機成分が2ないし7個の融合芳
    香族環を含む多環式芳香族炭化水素を含んでなる請求項
    58記載の電圧発光デバイス。
  60. 【請求項60】 前記有機成分が電圧発光剤、ホール運
    搬剤、電子運搬剤、およびこれらの組み合わせからなる
    群から選択される請求項59記載の電圧発光デバイス。
  61. 【請求項61】 前記有機成分が電圧発光剤である請求
    項60記載の電圧発光デバイス。
  62. 【請求項62】 前記有機成分がアントラセンおよびペ
    ンタセンからなる群から選択される請求項61記載の電
    圧発光デバイス。
  63. 【請求項63】 前記有機成分がアントラセンを含む請
    求項62記載の電圧発光材料。
  64. 【請求項64】 前記アントラセンが前記主鎖の珪素原
    子と、最低1個のアルキル基によって結合する請求項6
    3記載の電圧発光材料。
  65. 【請求項65】 前記アルキル基が式−CH2(CH2
    mCH2−を有し、上記式中mが1から4までの整数であ
    る請求項64記載の電圧発光材料。
  66. 【請求項66】 アントラセンが前記主鎖の2個の珪素
    原子と、前記アルキル基の2個によって結合している請
    求項65記載の電圧発光材料。
  67. 【請求項67】 mが1で、前記アルキル基が前記アン
    トラセン上の対称的位置に置かれている請求項66記載
    の電圧発光材料。
  68. 【請求項68】 前記アントラセンが下記の式であらわ
    される請求項67記載の電圧発光材料。 【化5】
  69. 【請求項69】 前記有機成分がペンタセンを含む請求
    項55記載の電圧発光材料。
  70. 【請求項70】 前記ペンタセンが前記主鎖の珪素原子
    と、最低1個のアルキル基によって結合する請求項69
    記載の電圧発光材料。
  71. 【請求項71】 前記アルキル基が式−CH2(CH2
    mCH2−を有し、上記式中mが1から4までの整数であ
    る請求項70記載の電圧発光材料。
  72. 【請求項72】 前記ペンタセンが前記主鎖の2個の珪
    素原子と、前記アルキル基の2個によって結合している
    請求項71記載の電圧発光材料。
  73. 【請求項73】mが1で、前記アルキル基が前記アント
    ラセン上の対称的位置にある請求項72記載の電圧発光
    材料。
  74. 【請求項74】74.ペンタセンが下記の式であらわさ
    れる請求項73記載の電圧発光材料。 【化6】
  75. 【請求項75】 a.陰極および陽極を作り; b.前記陰極および前記陽極に、珪素−酸素結合を含む
    有機電圧発光材料を結合させ、前記結合の結果、前記有
    機電圧発光材料、前記陰極および前記陽極間の直接電圧
    発光導電が効果的に可能になり、その際前記陰極および
    前記陽極を通って電圧をかけると前記有機電圧発光材料
    は発光する;諸段階を含んでなる電圧発光デバイスの製
    法。
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