JP2000298320A - 立体画像方式 - Google Patents
立体画像方式Info
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- JP2000298320A JP2000298320A JP11105241A JP10524199A JP2000298320A JP 2000298320 A JP2000298320 A JP 2000298320A JP 11105241 A JP11105241 A JP 11105241A JP 10524199 A JP10524199 A JP 10524199A JP 2000298320 A JP2000298320 A JP 2000298320A
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- Japan
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- screen
- stereoscopic
- optical system
- camera
- optical axis
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- Pending
Links
Landscapes
- Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
- Processing Or Creating Images (AREA)
- Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、これまでの立体画像方式で
は実現出来なかった通常の横長標準画面の立体写真を、
通常のカメラ等にアタッチメントとして簡単に装着して
使用出来て通常の写真と同じに簡単に作ることが出来
る、手軽で簡単な立体画像方式を実現することにある。 【構成】 本発明では、通常は横長に設定される表示画
面を縦長に使い、これを上下に二分し、ここに屈折光学
系および光軸移動光学系により視差間隔だけ位置の離れ
た左右立体画面を導入して立体画像を構成する手法を導
入した。この結果、本発明の二分された立体画面では、
従来の標準ハーフサイズに相当する横長立体画面を手軽
に実現することが可能になった。
は実現出来なかった通常の横長標準画面の立体写真を、
通常のカメラ等にアタッチメントとして簡単に装着して
使用出来て通常の写真と同じに簡単に作ることが出来
る、手軽で簡単な立体画像方式を実現することにある。 【構成】 本発明では、通常は横長に設定される表示画
面を縦長に使い、これを上下に二分し、ここに屈折光学
系および光軸移動光学系により視差間隔だけ位置の離れ
た左右立体画面を導入して立体画像を構成する手法を導
入した。この結果、本発明の二分された立体画面では、
従来の標準ハーフサイズに相当する横長立体画面を手軽
に実現することが可能になった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は立体画像の構成方式に関
するものである。
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真等に於いて、手軽に立体画像
を得る方法としては、一般に標準となっている横長構成
の表示画面について、これを左右に二分し左右立体画面
を並べて構成し、この画像をビューワ、眼鏡等により立
体視する方式が最も一般的であった。しかし、これは画
面を横の二分するため、どうしても縦長の狭い画面にな
り、横方向に広がりを持った自然な立体感を得る事が出
来なかった。このため、この狭い画面には横方向に圧縮
した画像を記録し、これを再生観測するときに光学的に
横に伸張する事により横に広い画面形状を実現しようと
する試みもあった。しかしこれには画像圧縮伸張光学系
が必要であり、画像に歪みを含み、かつ、装置が複雑高
価となるなど特殊な方式となり、実際に広く実用にはな
れなかった。一方、通常の横長標準画面についても、画
面を上下に二分して立体両画面を並べ、これをプリズム
光学系を通し重ね合わせて見る事により立体視を実現す
る方式も提案されている。これはいわゆるパノラマ画面
として、横への大きな拡がりを実現する特徴を持つもの
であるが、逆に通常見なれている標準画面に比べ著しく
横長であり、中心部分の画面形状がやや小型になってし
まうきらいがあった。
を得る方法としては、一般に標準となっている横長構成
の表示画面について、これを左右に二分し左右立体画面
を並べて構成し、この画像をビューワ、眼鏡等により立
体視する方式が最も一般的であった。しかし、これは画
面を横の二分するため、どうしても縦長の狭い画面にな
り、横方向に広がりを持った自然な立体感を得る事が出
来なかった。このため、この狭い画面には横方向に圧縮
した画像を記録し、これを再生観測するときに光学的に
横に伸張する事により横に広い画面形状を実現しようと
する試みもあった。しかしこれには画像圧縮伸張光学系
が必要であり、画像に歪みを含み、かつ、装置が複雑高
価となるなど特殊な方式となり、実際に広く実用にはな
れなかった。一方、通常の横長標準画面についても、画
面を上下に二分して立体両画面を並べ、これをプリズム
光学系を通し重ね合わせて見る事により立体視を実現す
る方式も提案されている。これはいわゆるパノラマ画面
として、横への大きな拡がりを実現する特徴を持つもの
であるが、逆に通常見なれている標準画面に比べ著しく
横長であり、中心部分の画面形状がやや小型になってし
まうきらいがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
までの立体画像方式では実現する事が出来なかった、通
常の横長標準画面に近い画面形状で、自然な立体画像の
立体画像方式を実現する事にある。さらに、通常のカメ
ラ等にアタッチメントとして簡単に装着して使用出来
て、通常の写真と同じに簡単に立体写真を作る事が出来
る、手軽で簡単な立体画像方式を実現する事を目的とし
ている。
までの立体画像方式では実現する事が出来なかった、通
常の横長標準画面に近い画面形状で、自然な立体画像の
立体画像方式を実現する事にある。さらに、通常のカメ
ラ等にアタッチメントとして簡単に装着して使用出来
て、通常の写真と同じに簡単に立体写真を作る事が出来
る、手軽で簡単な立体画像方式を実現する事を目的とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、この為に、通
常は横長に設定される表示画面を縦長に使い、これを上
下に二分し、ここに屈折光学系および光軸移動光学系に
より視差間隔だけ位置の離れた左右立体画面を導入して
立体画面を構成する手法を導入した。この結果、本発明
の二分された立体画面では、従来の横長画面での左右二
分では横幅が狭すぎ、上下二分では逆に横幅が長くなり
すぎると言う欠点がなくなり、従来の横長標準画面の形
状に近い横長立体画面を手軽に実現することが可能にな
った。なお、ここでは立体両画面を上下または左右に並
べて単一画面に表示する表示画面を以後便宜的に立体単
位画面と呼ぶ事にする。通常の35mmスチル写真等の
場合には、カメラを縦画面で使う事と出来上がった写真
を縦長に見る事は簡単なので、画面を縦に使うシステム
を構成する事は比較的容易であるが、TV、パソコン等
の表示では、一般に表示画面は横長に固定されたもので
あり、これを縦に表示する事は難しくなる。従って本発
明では、この場合、立体視眼鏡の方に光軸を90°回転
させる光学系を導入する事により、これを実現した。
常は横長に設定される表示画面を縦長に使い、これを上
下に二分し、ここに屈折光学系および光軸移動光学系に
より視差間隔だけ位置の離れた左右立体画面を導入して
立体画面を構成する手法を導入した。この結果、本発明
の二分された立体画面では、従来の横長画面での左右二
分では横幅が狭すぎ、上下二分では逆に横幅が長くなり
すぎると言う欠点がなくなり、従来の横長標準画面の形
状に近い横長立体画面を手軽に実現することが可能にな
った。なお、ここでは立体両画面を上下または左右に並
べて単一画面に表示する表示画面を以後便宜的に立体単
位画面と呼ぶ事にする。通常の35mmスチル写真等の
場合には、カメラを縦画面で使う事と出来上がった写真
を縦長に見る事は簡単なので、画面を縦に使うシステム
を構成する事は比較的容易であるが、TV、パソコン等
の表示では、一般に表示画面は横長に固定されたもので
あり、これを縦に表示する事は難しくなる。従って本発
明では、この場合、立体視眼鏡の方に光軸を90°回転
させる光学系を導入する事により、これを実現した。
【0005】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の立体画像方式は、
基本的には表示画面を上下に分割し構成する手法により
初めて可能になる方式である。即ち、前にも述べたとお
り、従来の横長標準サイズの表示画面を左右分割して立
体画面を構成する立体表示方式では、左右に二分した左
右立体両画面は縦長画面になってしまっている。しか
し、この縦長画面を逆に横にすると、例えば35mmフィルムの
場合、これは約24mmX17mmのいわゆるハーフサイズと呼
ばれる横長の標準ハーフサイズとなる。従って、元の35
mm標準表示画面を縦長に取り、更にこれを上下に二分す
る立体画像方式を導入すれば、標準画面とほぼ同じ標準
ハーフサイズの横長立体画面を実現する事が可能にな
る。もちろん通常のビデオ標準画面の場合も、これを縦
長画面にして使い上下に二分すれば、同様にして元のT
V標準画面とほぼ同じ形の横長立体画面を実現する事が
出来る。スチル写真やビデオ等のカメラの上で左右立体
画面を上下に並べて立体単位画面を構成する手法は、こ
れまでも多く提案されている。即ち、交換レンズとして
上下画面に各々独立のレンズ光学系を備えたり、又はア
タッチメントとして従来のカメラレンズの前に設置する
等により、両眼の間隔に相当する距離(バシス)だけ離
れた位置の左右の画面を、反射鏡、リレーレンズ等の光
学系の組み合わせで光軸を移動させて、入力画面上の上
下各画面の位置に立体単位画面として構成している。本
発明に於いても、立体単位画面を構成するのに、これら
の機能は基本的にはそのまま適用する事が出来る。しか
し本発明では、立体単位画面が縦長になるため、上下画
面の光軸の水平面からの傾きが大きくなり無視出来なく
なる。このため、光軸の移動とともに、水平に入る入力
光軸からこの上下画面の光軸に合わせる光軸の屈折が必
要になる。
基本的には表示画面を上下に分割し構成する手法により
初めて可能になる方式である。即ち、前にも述べたとお
り、従来の横長標準サイズの表示画面を左右分割して立
体画面を構成する立体表示方式では、左右に二分した左
右立体両画面は縦長画面になってしまっている。しか
し、この縦長画面を逆に横にすると、例えば35mmフィルムの
場合、これは約24mmX17mmのいわゆるハーフサイズと呼
ばれる横長の標準ハーフサイズとなる。従って、元の35
mm標準表示画面を縦長に取り、更にこれを上下に二分す
る立体画像方式を導入すれば、標準画面とほぼ同じ標準
ハーフサイズの横長立体画面を実現する事が可能にな
る。もちろん通常のビデオ標準画面の場合も、これを縦
長画面にして使い上下に二分すれば、同様にして元のT
V標準画面とほぼ同じ形の横長立体画面を実現する事が
出来る。スチル写真やビデオ等のカメラの上で左右立体
画面を上下に並べて立体単位画面を構成する手法は、こ
れまでも多く提案されている。即ち、交換レンズとして
上下画面に各々独立のレンズ光学系を備えたり、又はア
タッチメントとして従来のカメラレンズの前に設置する
等により、両眼の間隔に相当する距離(バシス)だけ離
れた位置の左右の画面を、反射鏡、リレーレンズ等の光
学系の組み合わせで光軸を移動させて、入力画面上の上
下各画面の位置に立体単位画面として構成している。本
発明に於いても、立体単位画面を構成するのに、これら
の機能は基本的にはそのまま適用する事が出来る。しか
し本発明では、立体単位画面が縦長になるため、上下画
面の光軸の水平面からの傾きが大きくなり無視出来なく
なる。このため、光軸の移動とともに、水平に入る入力
光軸からこの上下画面の光軸に合わせる光軸の屈折が必
要になる。
【0006】また、コンパクトスチルカメラ等のファイ
ンダ付きカメラの場合は、カメラを縦長画面の位置で見
たとき、ファインダがカメラレンズ光学系の真横近くに
位置する場合が多い。一般に、上下画面を左右の視点位
置から入力する光学系を構成するとき、この光学系が左
右に突出する形になるため、一方の光学系がこのファイ
ンダ部分を遮ってしまう可能性がある。従って、本発明
では、ファインダが遮られてしまう場合には、アダプタ
側に別のファインダを設置するか、又は、立体単位画面
の一方の画面は元のカメラレンズ光学系そのものを使
い、他方の画面についてのみファインダのある位置をさ
けた別の方向にバシス相当の距離だけ突出させた光学系
を導入する事により、ファインダが隠れない構造を実現
している。
ンダ付きカメラの場合は、カメラを縦長画面の位置で見
たとき、ファインダがカメラレンズ光学系の真横近くに
位置する場合が多い。一般に、上下画面を左右の視点位
置から入力する光学系を構成するとき、この光学系が左
右に突出する形になるため、一方の光学系がこのファイ
ンダ部分を遮ってしまう可能性がある。従って、本発明
では、ファインダが遮られてしまう場合には、アダプタ
側に別のファインダを設置するか、又は、立体単位画面
の一方の画面は元のカメラレンズ光学系そのものを使
い、他方の画面についてのみファインダのある位置をさ
けた別の方向にバシス相当の距離だけ突出させた光学系
を導入する事により、ファインダが隠れない構造を実現
している。
【0007】又、本発明方式によるアダプタを従来のカ
メラ本体に装着する場合、本発明の立体画面フレームは
元のカメラのファインダーに映る画面の丁度半分になる
が、その正確な位置とサイズを表示するフレームを付け
加えてファインダに表示する必要がある。このために本
発明では、アダプタに位置を自由に移動出来る遮蔽板を
つけ、この遮蔽板によってカメラのファインダ窓の内で
立体画面に対応する部分以外を遮蔽する事により、ファ
インダ上に立体画面の領域を正確に表示するようにして
いる。この場合カメラによりファインダ位置が異なるた
め、この遮蔽板は各種のファインダをすべて覆う範囲で
自由に移動出来る構造になっている。なおこの遮蔽板
は、ファインダ上で立体画面部分とそれ以外の部分とを
明確に区分するためのものなので、必ずしも完全に不透
明な遮蔽でなくても、スモーク透明板のような半透明の
ものでも良い。
メラ本体に装着する場合、本発明の立体画面フレームは
元のカメラのファインダーに映る画面の丁度半分になる
が、その正確な位置とサイズを表示するフレームを付け
加えてファインダに表示する必要がある。このために本
発明では、アダプタに位置を自由に移動出来る遮蔽板を
つけ、この遮蔽板によってカメラのファインダ窓の内で
立体画面に対応する部分以外を遮蔽する事により、ファ
インダ上に立体画面の領域を正確に表示するようにして
いる。この場合カメラによりファインダ位置が異なるた
め、この遮蔽板は各種のファインダをすべて覆う範囲で
自由に移動出来る構造になっている。なおこの遮蔽板
は、ファインダ上で立体画面部分とそれ以外の部分とを
明確に区分するためのものなので、必ずしも完全に不透
明な遮蔽でなくても、スモーク透明板のような半透明の
ものでも良い。
【0008】次に本発明に於ける立体視観測の手法につ
いて説明する。スチル写真の場合には、以上に説明され
たようなアダプタ等を装着したカメラにより撮影された
画面は、縦長の立体単位画面の上下部分に立体両画面が
構成されているので、これからポジ印画写真やポジスラ
イドフィルムとして取り出されたものは、そのまま上下
画面を重ね合わせて見るプリズム立体眼鏡を通して見る
事により立体視する事が出来る。即ち、本発明方式の立
体視は、従来の立体写真にあったような特殊サイズのフ
ィルムや写真を特殊寸法のマウントに実装するなどの特
別な写真処理工程は何ら必要なく、通常の写真と全く同
じやり方で処理された写真で良いので、標準的な横長サ
イズの立体写真を非常に手軽に実現する事を可能にした
ものである。
いて説明する。スチル写真の場合には、以上に説明され
たようなアダプタ等を装着したカメラにより撮影された
画面は、縦長の立体単位画面の上下部分に立体両画面が
構成されているので、これからポジ印画写真やポジスラ
イドフィルムとして取り出されたものは、そのまま上下
画面を重ね合わせて見るプリズム立体眼鏡を通して見る
事により立体視する事が出来る。即ち、本発明方式の立
体視は、従来の立体写真にあったような特殊サイズのフ
ィルムや写真を特殊寸法のマウントに実装するなどの特
別な写真処理工程は何ら必要なく、通常の写真と全く同
じやり方で処理された写真で良いので、標準的な横長サ
イズの立体写真を非常に手軽に実現する事を可能にした
ものである。
【0009】しかし、本発明方式をビデオカメラに適用
する場合には、本来TV表示画面は横長なので、これを
そのままTV画面に表示すると90°横倒しの画面にな
ってしまう。従ってこの場合には、この横倒し画面を正
立画面に変換する必要がある。これは、上下画面を重ね
合わせて見る通常のプリズム立体視眼鏡光学系の中に、
画像を90°回転させる光学系を加える事により実現さ
せる事が出来る。光軸を90°回転させる光学系として
は、光軸を45°傾斜させて設置したドーププリズム
や、横方向からの入力画像と反射鏡の組み合わせ等によ
り実現される。もちろん、一部のパソコンやワードプロ
セッサ等に見られる様な、表示面を90°回転した縦長
画面の表示装置を用いたり、または画像処理により通常
の横長画面上に縮尺した縦長上下画面を表示すれば、通
常のプリズム立体眼鏡でそのまま立体視する事が出来
る。なお、TV画面では、例えば横縦比16:9と横幅
の更に広がったワイド画面についても、これを本発明方
式の縦長の単位画面とする場合、横縦比9:8の立体画
面となり、少しだが横長の立体画面として立体視する事
が可能である。
する場合には、本来TV表示画面は横長なので、これを
そのままTV画面に表示すると90°横倒しの画面にな
ってしまう。従ってこの場合には、この横倒し画面を正
立画面に変換する必要がある。これは、上下画面を重ね
合わせて見る通常のプリズム立体視眼鏡光学系の中に、
画像を90°回転させる光学系を加える事により実現さ
せる事が出来る。光軸を90°回転させる光学系として
は、光軸を45°傾斜させて設置したドーププリズム
や、横方向からの入力画像と反射鏡の組み合わせ等によ
り実現される。もちろん、一部のパソコンやワードプロ
セッサ等に見られる様な、表示面を90°回転した縦長
画面の表示装置を用いたり、または画像処理により通常
の横長画面上に縮尺した縦長上下画面を表示すれば、通
常のプリズム立体眼鏡でそのまま立体視する事が出来
る。なお、TV画面では、例えば横縦比16:9と横幅
の更に広がったワイド画面についても、これを本発明方
式の縦長の単位画面とする場合、横縦比9:8の立体画
面となり、少しだが横長の立体画面として立体視する事
が可能である。
【0010】さらに、この様に縦方向にも広がりを持つ
本発明の横長立体画面に於いて、表示面を見る位置の相
違による観測画面の歪曲を、これと逆の歪みを持たせた
光学系を通す事により補正する観測画面補正方式を実現
した。
本発明の横長立体画面に於いて、表示面を見る位置の相
違による観測画面の歪曲を、これと逆の歪みを持たせた
光学系を通す事により補正する観測画面補正方式を実現
した。
【0011】一方、この観測画面の歪みを補正する別の
手法として、対となる左右の対物反射鏡が相互に垂直方
向に距離を離して設定された組合せ反射鏡型立体観測眼
鏡を構成した。これにより、観測画面を正面から見る事
を可能にし、観測画面の歪みを無くした。
手法として、対となる左右の対物反射鏡が相互に垂直方
向に距離を離して設定された組合せ反射鏡型立体観測眼
鏡を構成した。これにより、観測画面を正面から見る事
を可能にし、観測画面の歪みを無くした。
【0012】さらに、この組合せ反射鏡型立体観測方式
に於いて、対となる対物反射鏡について、垂直方向に相
互に一体となって回転する角度調整機能と、一方のみ単
独で回転する角度調整機能とを備えた組合せ反射鏡型立
体観測眼鏡を構成する事により、左右両画面の重ね合わ
せを簡単にし、立体視を容易にした。
に於いて、対となる対物反射鏡について、垂直方向に相
互に一体となって回転する角度調整機能と、一方のみ単
独で回転する角度調整機能とを備えた組合せ反射鏡型立
体観測眼鏡を構成する事により、左右両画面の重ね合わ
せを簡単にし、立体視を容易にした。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例を、図面を用いて説明す
る。先ず、図2(a)に本発明立体画像方式の第1の実施
例である、縦長の立体単位画面に横長の立体両画面を構
成する一般的な構成法を示す。即ち、この図は左右立体
画面L、Rをカメラ32の上に上下二分した立体単位画面42
として表示する画像入力光学系の構成を示すもので、こ
こでは視差に相当する間隔dだけ離れた入力画面となる
左右立体画面L、Rを、左右各々2枚の反射鏡M1L、M2LとM1
R,M2Rで構成される光軸移動光学系により、カメラのレ
ンズZ2に於いて左右光軸が合わされて入力している。し
かしこの時、立体単位画面42上に構成された各立体画面
の中心光軸は垂直方向にはレンズの光軸から各々αだけ
偏角があり、しかも縦長画面の場合この値が大きくなる
ので、屈折光学系のプリズムZL、ZRを入れる事により上
下方向に角度αだけ屈折させた光軸を得ている。この屈
折角αを得るために、まず水平方向から入る画像L、Rの
入力光軸は、各々上下方向外側にわずか傾けた反射鏡M1
L、M1Rを、点PM1L、PM1Rに於いて偏向角α0だけ上下方向
外側に光軸の方向を変えて通り、プリズムZL、ZR上の点P
ZL、PZRに到達する。ここでこのプリズムにより光軸を今
度は上下方向内側にα0+αだけ屈折されせる事によ
り、光軸はαの角度をもって反射鏡M2L、M2Rを点PM2L、PM
2Rで反射し、さらにレンズZ2を通って立体単位画面42に
到達する。この光軸の屈折の様子を光学系の真横から見
たものが図2(b)である。この場合、図2(b)からも分か
る様に、入力左右画面の光軸は、先ず対物反射鏡M1L、M1
Rで外側に角度α0だけ偏向し、次にプリズムにより逆に
内側にα0+αだけ屈折する事により、両者の差に相当
する角度αの仰角でカメラレンズZ2に入力される。なお
反射鏡M1L、M1RをそれぞれプリズムZL、ZRと同じ高さに、
従って点PM1L、PM1Rを各々点PZL、PZRと同じ高さに設定す
れば、反射偏向角α0はゼロにする事が出来る。この場
合は、左右の対物反射鏡M1L、M1Rは相互に位置が上下に
ずれるので、入力画面の視点が両者間で少し上下にずれ
ることになるが、実際には立体単位画面自身が小さい場
合が多く、その影響は実用上無視出来る。
る。先ず、図2(a)に本発明立体画像方式の第1の実施
例である、縦長の立体単位画面に横長の立体両画面を構
成する一般的な構成法を示す。即ち、この図は左右立体
画面L、Rをカメラ32の上に上下二分した立体単位画面42
として表示する画像入力光学系の構成を示すもので、こ
こでは視差に相当する間隔dだけ離れた入力画面となる
左右立体画面L、Rを、左右各々2枚の反射鏡M1L、M2LとM1
R,M2Rで構成される光軸移動光学系により、カメラのレ
ンズZ2に於いて左右光軸が合わされて入力している。し
かしこの時、立体単位画面42上に構成された各立体画面
の中心光軸は垂直方向にはレンズの光軸から各々αだけ
偏角があり、しかも縦長画面の場合この値が大きくなる
ので、屈折光学系のプリズムZL、ZRを入れる事により上
下方向に角度αだけ屈折させた光軸を得ている。この屈
折角αを得るために、まず水平方向から入る画像L、Rの
入力光軸は、各々上下方向外側にわずか傾けた反射鏡M1
L、M1Rを、点PM1L、PM1Rに於いて偏向角α0だけ上下方向
外側に光軸の方向を変えて通り、プリズムZL、ZR上の点P
ZL、PZRに到達する。ここでこのプリズムにより光軸を今
度は上下方向内側にα0+αだけ屈折されせる事によ
り、光軸はαの角度をもって反射鏡M2L、M2Rを点PM2L、PM
2Rで反射し、さらにレンズZ2を通って立体単位画面42に
到達する。この光軸の屈折の様子を光学系の真横から見
たものが図2(b)である。この場合、図2(b)からも分か
る様に、入力左右画面の光軸は、先ず対物反射鏡M1L、M1
Rで外側に角度α0だけ偏向し、次にプリズムにより逆に
内側にα0+αだけ屈折する事により、両者の差に相当
する角度αの仰角でカメラレンズZ2に入力される。なお
反射鏡M1L、M1RをそれぞれプリズムZL、ZRと同じ高さに、
従って点PM1L、PM1Rを各々点PZL、PZRと同じ高さに設定す
れば、反射偏向角α0はゼロにする事が出来る。この場
合は、左右の対物反射鏡M1L、M1Rは相互に位置が上下に
ずれるので、入力画面の視点が両者間で少し上下にずれ
ることになるが、実際には立体単位画面自身が小さい場
合が多く、その影響は実用上無視出来る。
【0014】図1には本発明立体画像方式の第2の実施
例を示す。これは先の図2の実施例に於いて、入力画像
光軸の上下のズレを低減又は無くし、さらに左右の一方
の光学系から屈折プリズム光学系を削除するものであ
る。屈折光学系はプリズムなので、光スペクトル分光の
効果により、どうしても画面に虹色のにじみを生じてし
まう。従ってこのプリズム光学系を削除出来れば、光学
系の簡単化と共に画像精細度の劣化を防ぐ事が可能にな
る。次に図1についてその動作を説明する。先の図2の
場合には入力画像は水平方向からの光軸を想定したもの
であったが、この場合には例えばこの図でプリズムを削
除する左画面については仰角αだけ斜めの光軸から画像
入力を行う。他方の右画面については、今度は屈折プリ
ズム光学系ZRを2倍の2αだけ屈折させる事により、左
画面と同じ方向からの光軸による画像入力を可能にし
た。先ず図1(a)に於いて、左画面Lの光軸は反射鏡M1L
を点PM1Lで、さらに反射鏡M2Lを点PM2Lで反射直進し、
入射光軸が角度αの入力画像として立体単位画面41上に
入射表示される。一方右画面Rでは、反射鏡M1Rの点PM1R
からプリズムZRの点PZRに直進した光軸が、角度2αだ
け屈折して反射鏡M2Rの点PM2Rを経てレンズZ1を通り、
角度αの傾斜角(従って左画面光軸から見ると2倍の2
α)で立体単位画面41上に入射表示される。これを図2
(b)の場合と同様に真横方向からの光軸の屈折状況を見
ると、図1(b)に示されるようになる。一般にプリズム
による光軸の屈折では、スペクトル分散により画像に虹
色のにじみを生じ、画質の劣化を伴ってしまう。従って
このプリズム光学系を除外する事により、このにじみを
無くす事が出来る。さらに左右画面を重ね合わせて見る
2眼式立体画像の場合、一方が精細な画面であれば他方
の画質が多少劣化しても全体の立体画像としては精細度
の劣化はあまり感じられないと言う効果(ここではこれ
を立体感効果と呼ぶ)があるので、片方だけでもプリズ
ム光学系を除外する事は画像精細度保持に大きな効果が
ある。
例を示す。これは先の図2の実施例に於いて、入力画像
光軸の上下のズレを低減又は無くし、さらに左右の一方
の光学系から屈折プリズム光学系を削除するものであ
る。屈折光学系はプリズムなので、光スペクトル分光の
効果により、どうしても画面に虹色のにじみを生じてし
まう。従ってこのプリズム光学系を削除出来れば、光学
系の簡単化と共に画像精細度の劣化を防ぐ事が可能にな
る。次に図1についてその動作を説明する。先の図2の
場合には入力画像は水平方向からの光軸を想定したもの
であったが、この場合には例えばこの図でプリズムを削
除する左画面については仰角αだけ斜めの光軸から画像
入力を行う。他方の右画面については、今度は屈折プリ
ズム光学系ZRを2倍の2αだけ屈折させる事により、左
画面と同じ方向からの光軸による画像入力を可能にし
た。先ず図1(a)に於いて、左画面Lの光軸は反射鏡M1L
を点PM1Lで、さらに反射鏡M2Lを点PM2Lで反射直進し、
入射光軸が角度αの入力画像として立体単位画面41上に
入射表示される。一方右画面Rでは、反射鏡M1Rの点PM1R
からプリズムZRの点PZRに直進した光軸が、角度2αだ
け屈折して反射鏡M2Rの点PM2Rを経てレンズZ1を通り、
角度αの傾斜角(従って左画面光軸から見ると2倍の2
α)で立体単位画面41上に入射表示される。これを図2
(b)の場合と同様に真横方向からの光軸の屈折状況を見
ると、図1(b)に示されるようになる。一般にプリズム
による光軸の屈折では、スペクトル分散により画像に虹
色のにじみを生じ、画質の劣化を伴ってしまう。従って
このプリズム光学系を除外する事により、このにじみを
無くす事が出来る。さらに左右画面を重ね合わせて見る
2眼式立体画像の場合、一方が精細な画面であれば他方
の画質が多少劣化しても全体の立体画像としては精細度
の劣化はあまり感じられないと言う効果(ここではこれ
を立体感効果と呼ぶ)があるので、片方だけでもプリズ
ム光学系を除外する事は画像精細度保持に大きな効果が
ある。
【0015】次に、図3に本発明立体画像方式の第3の
実施例を示す。ここでは先の図1の実施例で一方の(こ
の場合は左側)光学系からプリズム光学系を取り除いた
構成であったのに対し、さらにこの左側の光学系から反
射鏡による光軸移動光学系M1LおよびM2Lに相当するもの
も取り除いたものである。即ち、図3(a)に於いて、左
画面Lは反射鏡等の光学系を何も介さず直接カメラ33に
取り込まれ、レンズZ3を通し立体単位画面43の左画面を
構成している。これにより左画面には画像に何ら劣化が
加わらないオリジナル画像が得られるので、さきの立体
感効果によりいっそう原画像に近い高精細な立体画像を
得る事が出来る。この方式では光学系の簡単化もある
が、光軸移動のための光学系の左右への突出を一方のみ
とし他方には突出しないようにする事により、カメラを
縦長画面で用いるとき、アダプタのカメラ底面側への突
出を避けたり、ファインダ付きカメラに用いる場合には
ファインダがアダプタの突出部でさえぎられないように
する事が可能になる。また、本方式によれば、この直接
入力の左画面を用い、これを通常の2次元画面として用
いる事により、従来の2次元写真と完全なコンパチビリ
ティを持った立体写真方式が実現出来る。一方右画面で
は、さきの図1(b)の場合と同じになり、左画面Lと同じ
角度で入ってきた光軸は点PM1Rから点PZRに至り、ここ
で角度2αだけ屈折したあと、点PM2RさらにレンズZ3を
通して、αの角度(左画面の光軸からは2α)をもって
カメラに入射する。但し、反射鏡M1RとレンズZ3間の距
離によっては入力画像L、R間の入力光学系の位置での光
軸の平行移動ズレが生じるが、その場合でも実用上問題
になる量ではない。また、図3の場合、カメラレンズZ3
から見た左右両画面までの距離は、ほぼ視差距離dだけ
差が出るので、両画面を見るサイズの差が生じるが、こ
れも実用上問題になる量にはならない。なお、これまで
の図1、図2、図3での光軸移動光学系では最も簡単な
構造の2枚の反射鏡による光学系を例に説明している
が、これは通常のレンズ光学系でもリレーレンズを組み
合わせて構成し得る。しかし光軸移動の基本動作は同じ
なので、ここでは反射鏡による方法により説明してい
る。さらに、改めて説明するまでもなく、レンズ曲面と
反射鏡を組み合わせた複合型プリズムを構成すれば、こ
れら光軸移動光学系でも光学部品点数を少なくする事が
出来る。
実施例を示す。ここでは先の図1の実施例で一方の(こ
の場合は左側)光学系からプリズム光学系を取り除いた
構成であったのに対し、さらにこの左側の光学系から反
射鏡による光軸移動光学系M1LおよびM2Lに相当するもの
も取り除いたものである。即ち、図3(a)に於いて、左
画面Lは反射鏡等の光学系を何も介さず直接カメラ33に
取り込まれ、レンズZ3を通し立体単位画面43の左画面を
構成している。これにより左画面には画像に何ら劣化が
加わらないオリジナル画像が得られるので、さきの立体
感効果によりいっそう原画像に近い高精細な立体画像を
得る事が出来る。この方式では光学系の簡単化もある
が、光軸移動のための光学系の左右への突出を一方のみ
とし他方には突出しないようにする事により、カメラを
縦長画面で用いるとき、アダプタのカメラ底面側への突
出を避けたり、ファインダ付きカメラに用いる場合には
ファインダがアダプタの突出部でさえぎられないように
する事が可能になる。また、本方式によれば、この直接
入力の左画面を用い、これを通常の2次元画面として用
いる事により、従来の2次元写真と完全なコンパチビリ
ティを持った立体写真方式が実現出来る。一方右画面で
は、さきの図1(b)の場合と同じになり、左画面Lと同じ
角度で入ってきた光軸は点PM1Rから点PZRに至り、ここ
で角度2αだけ屈折したあと、点PM2RさらにレンズZ3を
通して、αの角度(左画面の光軸からは2α)をもって
カメラに入射する。但し、反射鏡M1RとレンズZ3間の距
離によっては入力画像L、R間の入力光学系の位置での光
軸の平行移動ズレが生じるが、その場合でも実用上問題
になる量ではない。また、図3の場合、カメラレンズZ3
から見た左右両画面までの距離は、ほぼ視差距離dだけ
差が出るので、両画面を見るサイズの差が生じるが、こ
れも実用上問題になる量にはならない。なお、これまで
の図1、図2、図3での光軸移動光学系では最も簡単な
構造の2枚の反射鏡による光学系を例に説明している
が、これは通常のレンズ光学系でもリレーレンズを組み
合わせて構成し得る。しかし光軸移動の基本動作は同じ
なので、ここでは反射鏡による方法により説明してい
る。さらに、改めて説明するまでもなく、レンズ曲面と
反射鏡を組み合わせた複合型プリズムを構成すれば、こ
れら光軸移動光学系でも光学部品点数を少なくする事が
出来る。
【0016】次に図4により本発明立体画像方式のファ
インダ構成について説明する。これは本発明の図3の構
造の立体アダプタA4を一般的なカメラ34に装着する事を
考えた場合のファインダ構成法を実現するものである。
ここでアダプタA4では、被写体に向かい右方向に突出し
た光学系の右画像入力窓AR4と、カメラ34のレンズZ4の
上半分を用いた直接入力画像の画像入力窓AL4を備えた
もので、アダプタの左側には突出がなくファインダが遮
られない構造になっている。勿論このアダプタの左右画
面を逆に構成する場合は、アダプタの突出部は逆に左方
向に構成する事も出来る。本発明の立体画面は通常の縦
長画面を上下に2分するものなので、本発明方式の立体
アダプタをつけた場合、カメラのファインダ部について
もこの残りの半分の部分を遮蔽する必要がある。しか
し、多くのカメラではレンズ位置に対しファインダの位
置はカメラを横置きにしたときほぼレンズの上部に設定
されているが、正確には一定していないため、アダプタ
に於いてこのファインダの遮蔽マスクはカメラごとに調
整する必要がある。この為に本発明では、カメラのファ
インダ窓の必要な部分をカバーしかつ移動可能な遮蔽板
Sをアダプタ上に備える。図4の実施例では、例えばア
ダプタを装備すべきカメラ34を考えたとき、考えられる
ファインダの位置がF1またはF2のような位置を取るとし
た場合、これに対応するためにこのファインダのあり得
る位置まで移動可能な遮蔽板が必要になる。しかし、実
際のファインダは、カメラに対し常に直角垂直になるた
め、遮蔽板Sはファインダ窓をちょうど半分覆うような
水平なエッジを備えた上下垂直方向にのみ可動なもので
良く、各ファインダに対応して、例えばファインダF1の
場合には遮蔽板はS1の位置に、またファインダF2の場合
には遮蔽板はS2の位置にと言うように、遮蔽板を移動さ
せてファインダの半分を覆うように設定する事により、
立体画面へのファインダとして機能する事が可能にな
る。なお、この遮蔽板は必ずしも可動な不透明板でなく
ても、半透明でも良く、さらに可動板でなくても、ファ
インダ部全体をカバーする固定透明板を設置し、これに
不透明(または半透明)のテープを貼り付けるか、また
は各カメラのファインダの形に合わせた窓をあけた型板
を取り付ける事でも実現する事が出来る。
インダ構成について説明する。これは本発明の図3の構
造の立体アダプタA4を一般的なカメラ34に装着する事を
考えた場合のファインダ構成法を実現するものである。
ここでアダプタA4では、被写体に向かい右方向に突出し
た光学系の右画像入力窓AR4と、カメラ34のレンズZ4の
上半分を用いた直接入力画像の画像入力窓AL4を備えた
もので、アダプタの左側には突出がなくファインダが遮
られない構造になっている。勿論このアダプタの左右画
面を逆に構成する場合は、アダプタの突出部は逆に左方
向に構成する事も出来る。本発明の立体画面は通常の縦
長画面を上下に2分するものなので、本発明方式の立体
アダプタをつけた場合、カメラのファインダ部について
もこの残りの半分の部分を遮蔽する必要がある。しか
し、多くのカメラではレンズ位置に対しファインダの位
置はカメラを横置きにしたときほぼレンズの上部に設定
されているが、正確には一定していないため、アダプタ
に於いてこのファインダの遮蔽マスクはカメラごとに調
整する必要がある。この為に本発明では、カメラのファ
インダ窓の必要な部分をカバーしかつ移動可能な遮蔽板
Sをアダプタ上に備える。図4の実施例では、例えばア
ダプタを装備すべきカメラ34を考えたとき、考えられる
ファインダの位置がF1またはF2のような位置を取るとし
た場合、これに対応するためにこのファインダのあり得
る位置まで移動可能な遮蔽板が必要になる。しかし、実
際のファインダは、カメラに対し常に直角垂直になるた
め、遮蔽板Sはファインダ窓をちょうど半分覆うような
水平なエッジを備えた上下垂直方向にのみ可動なもので
良く、各ファインダに対応して、例えばファインダF1の
場合には遮蔽板はS1の位置に、またファインダF2の場合
には遮蔽板はS2の位置にと言うように、遮蔽板を移動さ
せてファインダの半分を覆うように設定する事により、
立体画面へのファインダとして機能する事が可能にな
る。なお、この遮蔽板は必ずしも可動な不透明板でなく
ても、半透明でも良く、さらに可動板でなくても、ファ
インダ部全体をカバーする固定透明板を設置し、これに
不透明(または半透明)のテープを貼り付けるか、また
は各カメラのファインダの形に合わせた窓をあけた型板
を取り付ける事でも実現する事が出来る。
【0017】次に、図5に本発明立体画面観測方式の第
1の実施例を示す。本発明は通常のテレビ等の横長表示
の画面に横倒し状態で表示された縦長上下配列の立体表
示画面15を観測する立体画面観測方式である。これは、
表示画面の前に画面を90度回転させる光軸回転光学系
を設置する事により、これを実現している。即ち、先ず
表示画面15に対し、正面に位置し下方向に45度傾斜し
た反射鏡ZM1と、更にその直下に表示面とは直角に位置
して横方向に45度傾斜した反射鏡ZM2とによる光学系
を通す事により、反射鏡ZM2の正面に表示画面を90度
回転した成立立体単位画面を構成する。次にこの正立画
面35を、通常の上下二分配置された立体表示画面を左右
重ね合わせて見るためのプリズム立体観測光学系25L、25
Rを通して見る事により立体視する、立体画像観測方式
を実現した。なお、この場合、反射鏡ZM1及びZM2のペア
を、左右両眼の光軸について各々独立に設定し、各反射
鏡により各々光軸の角度を調整すれば、プリズム立体観
測光学系25L、25Rは省く事が出来る。
1の実施例を示す。本発明は通常のテレビ等の横長表示
の画面に横倒し状態で表示された縦長上下配列の立体表
示画面15を観測する立体画面観測方式である。これは、
表示画面の前に画面を90度回転させる光軸回転光学系
を設置する事により、これを実現している。即ち、先ず
表示画面15に対し、正面に位置し下方向に45度傾斜し
た反射鏡ZM1と、更にその直下に表示面とは直角に位置
して横方向に45度傾斜した反射鏡ZM2とによる光学系
を通す事により、反射鏡ZM2の正面に表示画面を90度
回転した成立立体単位画面を構成する。次にこの正立画
面35を、通常の上下二分配置された立体表示画面を左右
重ね合わせて見るためのプリズム立体観測光学系25L、25
Rを通して見る事により立体視する、立体画像観測方式
を実現した。なお、この場合、反射鏡ZM1及びZM2のペア
を、左右両眼の光軸について各々独立に設定し、各反射
鏡により各々光軸の角度を調整すれば、プリズム立体観
測光学系25L、25Rは省く事が出来る。
【0018】さらに、図6には本発明立体画面観測方式
の第2の実施例を示す。先ず図6(a)は、横向きに表示
された立体表示画面16の左右各画面16L、16Rに対し、そ
れぞれ光軸方向に45度傾斜して設定されたドーププリ
ズム光学系ZDL、ZDRを通す事により、これら各画面を9
0度回転させ、左右の眼に各々正立した画像として観測
される事を示すものである。但しこの場合は表示面上で
の左右画面は相互に離れているため、これを両眼で重ね
て見るために、ドーププリズムの後には光軸を外側に屈
折するプリズム光学系26L、26Rを入れる事により、左右
画面を両眼で容易に重ねて立体視出来る立体画像観測方
式が実現される。
の第2の実施例を示す。先ず図6(a)は、横向きに表示
された立体表示画面16の左右各画面16L、16Rに対し、そ
れぞれ光軸方向に45度傾斜して設定されたドーププリ
ズム光学系ZDL、ZDRを通す事により、これら各画面を9
0度回転させ、左右の眼に各々正立した画像として観測
される事を示すものである。但しこの場合は表示面上で
の左右画面は相互に離れているため、これを両眼で重ね
て見るために、ドーププリズムの後には光軸を外側に屈
折するプリズム光学系26L、26Rを入れる事により、左右
画面を両眼で容易に重ねて立体視出来る立体画像観測方
式が実現される。
【0019】また図7に本発明立体画面観測方式の第3
の実施例を示す。これは、立体表示画面として、立体両
画面の一方がこの場合の17VRのように表示画面の中心点
P7を中心に倒立させた画面構成の場合に対応する実施例
である。この画面構成は、立体画像入力に於いて、点P7
を中心としたズーム動作を行う事により、通常のズーム
レンズカメラで立体ズームを可能にする為のものであ
る。この場合、図6の場合と異なるのは立体表示画面17
の一方の画面であるこの場合の右画面が倒立画面17VRと
なっている事である。従って、この倒立画面17VRを正立
像として観測するために、右側光学系のドーププリズム
ZDRに対し、これを左側と反対の方向に45度傾斜させ
て設置する事により、右画面を左画面と逆の方向に90
度回転した正立像を得ている。これ以外は図6の場合と
全く同じになるので、図7の構成は、図6の立体画像観
測方式に於いて、右側光学系のドーププリズムの傾斜角
を逆方向に同じ角度に設定する事により、立体ズーム画
像表示に対応した立体視を実現している。なお、これら
の横向き画面表示の画像については、画面表示する画像
処理のときに画面を縮小して通常の横長表示画面上に縦
長上下配列画面を構成すれば、画面が多少小さくはなる
が、通常の上下配列立体視方式と全く同様に立体視する
事が出来る。
の実施例を示す。これは、立体表示画面として、立体両
画面の一方がこの場合の17VRのように表示画面の中心点
P7を中心に倒立させた画面構成の場合に対応する実施例
である。この画面構成は、立体画像入力に於いて、点P7
を中心としたズーム動作を行う事により、通常のズーム
レンズカメラで立体ズームを可能にする為のものであ
る。この場合、図6の場合と異なるのは立体表示画面17
の一方の画面であるこの場合の右画面が倒立画面17VRと
なっている事である。従って、この倒立画面17VRを正立
像として観測するために、右側光学系のドーププリズム
ZDRに対し、これを左側と反対の方向に45度傾斜させ
て設置する事により、右画面を左画面と逆の方向に90
度回転した正立像を得ている。これ以外は図6の場合と
全く同じになるので、図7の構成は、図6の立体画像観
測方式に於いて、右側光学系のドーププリズムの傾斜角
を逆方向に同じ角度に設定する事により、立体ズーム画
像表示に対応した立体視を実現している。なお、これら
の横向き画面表示の画像については、画面表示する画像
処理のときに画面を縮小して通常の横長表示画面上に縦
長上下配列画面を構成すれば、画面が多少小さくはなる
が、通常の上下配列立体視方式と全く同様に立体視する
事が出来る。
【0020】次に、図8に本発明観測画像歪補正方式の
実施例を示す。一般に、左右の立体両画面を並べて表示
し、これをプリズム光学系で立体視する二画面配列立体
視方式の場合、プリズム光学系28L、28Rにより画面18L、1
8Rを屈折して立体視するとき、この屈折角により生ずる
表示画面までの距離の相違のため、部分により画像の見
える大きさに差が生じて来る。このため、これを立体視
するときには、図8(a)の38La、38Raに示される通り、各
画面の上端または下端が厳密には少し小さくなるために
画像寸法のズレを生じ、この寸法のズレが立体視すると
きの画面の歪みとなってしまう。これは特に屈折角が大
きくなる傾向の縦型上下配置型および近接した画面に於
いて影響が顕著になる。これを解決するためには立体視
のときに生じる画像歪みを逆に打ち消す事が必要にな
り、この為本発明では図8(b)に於いて、左右の光学系
にこの歪みを補正する歪み補正光学系Z1L、Z1Rを入れて
いる。この補正光学系は、例えば左眼光学系のZ1Lでは
観測画面が上部に行くほど小さくなっているので、逆に
下部に行くほど画面を縮小する機能を持つ光学系を設置
している。具体的には、Z1Lの拡大図で示されるよう
に、下部に行くほど縮小凹レンズ機能が増すシリンドリ
カルレンズを用いる。原理的には、これとは逆に上部に
行くほど拡大の度合いの大きくなる凸レンズ構造でも良
く、更に一般的には、歪みの形により、これと逆の形の
歪みを持たせた光学系を用いれば良い。この歪み補正光
学系を入れる事により、立体補正画面38Lb、38Rbで示さ
れるように各画面の歪みは補正され、正しい形状の立体
視が可能になる。
実施例を示す。一般に、左右の立体両画面を並べて表示
し、これをプリズム光学系で立体視する二画面配列立体
視方式の場合、プリズム光学系28L、28Rにより画面18L、1
8Rを屈折して立体視するとき、この屈折角により生ずる
表示画面までの距離の相違のため、部分により画像の見
える大きさに差が生じて来る。このため、これを立体視
するときには、図8(a)の38La、38Raに示される通り、各
画面の上端または下端が厳密には少し小さくなるために
画像寸法のズレを生じ、この寸法のズレが立体視すると
きの画面の歪みとなってしまう。これは特に屈折角が大
きくなる傾向の縦型上下配置型および近接した画面に於
いて影響が顕著になる。これを解決するためには立体視
のときに生じる画像歪みを逆に打ち消す事が必要にな
り、この為本発明では図8(b)に於いて、左右の光学系
にこの歪みを補正する歪み補正光学系Z1L、Z1Rを入れて
いる。この補正光学系は、例えば左眼光学系のZ1Lでは
観測画面が上部に行くほど小さくなっているので、逆に
下部に行くほど画面を縮小する機能を持つ光学系を設置
している。具体的には、Z1Lの拡大図で示されるよう
に、下部に行くほど縮小凹レンズ機能が増すシリンドリ
カルレンズを用いる。原理的には、これとは逆に上部に
行くほど拡大の度合いの大きくなる凸レンズ構造でも良
く、更に一般的には、歪みの形により、これと逆の形の
歪みを持たせた光学系を用いれば良い。この歪み補正光
学系を入れる事により、立体補正画面38Lb、38Rbで示さ
れるように各画面の歪みは補正され、正しい形状の立体
視が可能になる。
【0021】次に、図9に本発明の組合せ反射鏡型立体
観測眼鏡の第1の実施例を示す。ここでは、対になる対
物反射鏡を上下に配置し、各々を縦方向に並ぶ各観測画
面の正面に位置するように設定する事により、先の図8
の場合に生ずるような観測画面を見る仰角をゼロ又は著
しく小さくしている。これにより、仰角により生ずる観
測画面の歪みを無くするか大幅な低減を実現している。
即ち、本眼鏡は表示画面19L、19Rの中心の正面に近くに
それぞれ対応する対物反射鏡MZ1L、MZ1Rを設定し、ここ
から眼と同じ高さにある接眼反射鏡MZ2L、MZ2Rに光軸を
集め、これを左右の眼で観測する構成である。このとき
対物反射鏡MZ1L、MZ1Rの中心が、それぞれ正確に表示面1
9L、19Rの画面の中心の正面に設定すれば、表示面を見る
仰角はゼロになるので、画像の歪みはゼロにする事が出
来る。また、必ずしも正確に正面でなくても、表示面を
見る仰角は大幅に小さく出来るので、画像歪みは無視出
来る程度まで低減出来る。
観測眼鏡の第1の実施例を示す。ここでは、対になる対
物反射鏡を上下に配置し、各々を縦方向に並ぶ各観測画
面の正面に位置するように設定する事により、先の図8
の場合に生ずるような観測画面を見る仰角をゼロ又は著
しく小さくしている。これにより、仰角により生ずる観
測画面の歪みを無くするか大幅な低減を実現している。
即ち、本眼鏡は表示画面19L、19Rの中心の正面に近くに
それぞれ対応する対物反射鏡MZ1L、MZ1Rを設定し、ここ
から眼と同じ高さにある接眼反射鏡MZ2L、MZ2Rに光軸を
集め、これを左右の眼で観測する構成である。このとき
対物反射鏡MZ1L、MZ1Rの中心が、それぞれ正確に表示面1
9L、19Rの画面の中心の正面に設定すれば、表示面を見る
仰角はゼロになるので、画像の歪みはゼロにする事が出
来る。また、必ずしも正確に正面でなくても、表示面を
見る仰角は大幅に小さく出来るので、画像歪みは無視出
来る程度まで低減出来る。
【0022】また、図10に本発明の組合せ反射鏡型立
体観測眼鏡について第2の実施例を示す。この立体観測
眼鏡では、表示面上に上下に並んだ立体両画面を、主と
して対物反射鏡を各々上下に回転調整させる事により重
ね合わせて観測する。この場合、通常は左右の両対物鏡
を各々個別に調整する事になるが、正確に重ね合わせる
のには作業が相当煩雑になってしまう。このため本発明
では、表示画面が必ず上下に並び相対的に固定された形
で構成されている事に着目し、まずこの両画面をまとめ
た表示面全体について、両対物鏡を一緒に回転調整する
事により観測位置を設定し、つぎに固定されたこの両画
面を、一方の対物鏡のみ動かす事により相対的に動かし
て重ね合わせる設定をする事により、両画面の重ね合わ
せ設定を簡単に行えるようにしたものである。まず図10
(a)は左右対物反射鏡が並んだ形の最も一般的な組合せ
反射鏡型立体観測眼鏡の場合を示す。ここでは、対物反
射鏡MZ1L及びMZ1Rが、主調整ツマミMAを回転する場合に
は両者が一緒に回転し、副調整ツマミSAを回転する時に
は一方のMZ1Rのみが回転する動作を行う。本実施例の場
合は、まず主調整ツマミMAを動かすと、左右の眼には同
じ画面が見える事になるので、これにより表示面全体の
観測位置を決める。例えば、左眼の位置での左画面20L
の観測位置を正面に決める。この時には両反射鏡MZ1L,M
Z1Rが同じ角度にそろえられているとすれば、右眼の位
置でも正面には左画面20Lが観測されることになる。次
に、副調整ツマミSAを動かす事により、この場合は右側
の反射鏡MZ1Rのみが回転する事になるので、それまで右
眼の位置で正面に見えていた左画面に代わり、その下に
位置していた右画面MZ1Rを移動させて右目の正面に設定
する事により、簡単に両画面が重ね合わされ立体像とし
て観測する事が出来る。なお、この図で主調整ツマミを
動かしたときは両反射鏡MZ1L、MZ1Rが同時に回転する
が、副調整ツマミSAを動かした時には、一方の反射鏡MZ
1Rのみが動くように機能している。これを実現するメカ
ニズムは、例えば本図面の実施例では、先ず反射鏡MZ1R
の回転シャフトSAXは円筒型に構成され、これに副調整
ツマミSAがつけられている。一方のMZ1Lの回転シャフト
MAXは、主調整ツマミMAがつけられるとともに、SAXの中
まで達しており、このMAXとSAXの間は2連ボリュームの
場合のように一定の摩擦で連結させることにより、上述
の機能が実現されている。回転シャフトMAXとSAXの連結
の仕方はこの他にもSAを動かす時のみ連結を開放するク
ラッチ機能を備えたり、副調整ツマミSAを回転シャフト
MAXと直角方向に動かすレバーとする等により、主調整
ツマミMAの動作に影響を及ぼさずにツマミSAの調整動作
を行う方法などがあるが、これらには従来のバーニアダ
イヤルや2連ボリューム又は双眼鏡などに用いられる微
動調節や作動のメカニズムが広く応用出来る。
体観測眼鏡について第2の実施例を示す。この立体観測
眼鏡では、表示面上に上下に並んだ立体両画面を、主と
して対物反射鏡を各々上下に回転調整させる事により重
ね合わせて観測する。この場合、通常は左右の両対物鏡
を各々個別に調整する事になるが、正確に重ね合わせる
のには作業が相当煩雑になってしまう。このため本発明
では、表示画面が必ず上下に並び相対的に固定された形
で構成されている事に着目し、まずこの両画面をまとめ
た表示面全体について、両対物鏡を一緒に回転調整する
事により観測位置を設定し、つぎに固定されたこの両画
面を、一方の対物鏡のみ動かす事により相対的に動かし
て重ね合わせる設定をする事により、両画面の重ね合わ
せ設定を簡単に行えるようにしたものである。まず図10
(a)は左右対物反射鏡が並んだ形の最も一般的な組合せ
反射鏡型立体観測眼鏡の場合を示す。ここでは、対物反
射鏡MZ1L及びMZ1Rが、主調整ツマミMAを回転する場合に
は両者が一緒に回転し、副調整ツマミSAを回転する時に
は一方のMZ1Rのみが回転する動作を行う。本実施例の場
合は、まず主調整ツマミMAを動かすと、左右の眼には同
じ画面が見える事になるので、これにより表示面全体の
観測位置を決める。例えば、左眼の位置での左画面20L
の観測位置を正面に決める。この時には両反射鏡MZ1L,M
Z1Rが同じ角度にそろえられているとすれば、右眼の位
置でも正面には左画面20Lが観測されることになる。次
に、副調整ツマミSAを動かす事により、この場合は右側
の反射鏡MZ1Rのみが回転する事になるので、それまで右
眼の位置で正面に見えていた左画面に代わり、その下に
位置していた右画面MZ1Rを移動させて右目の正面に設定
する事により、簡単に両画面が重ね合わされ立体像とし
て観測する事が出来る。なお、この図で主調整ツマミを
動かしたときは両反射鏡MZ1L、MZ1Rが同時に回転する
が、副調整ツマミSAを動かした時には、一方の反射鏡MZ
1Rのみが動くように機能している。これを実現するメカ
ニズムは、例えば本図面の実施例では、先ず反射鏡MZ1R
の回転シャフトSAXは円筒型に構成され、これに副調整
ツマミSAがつけられている。一方のMZ1Lの回転シャフト
MAXは、主調整ツマミMAがつけられるとともに、SAXの中
まで達しており、このMAXとSAXの間は2連ボリュームの
場合のように一定の摩擦で連結させることにより、上述
の機能が実現されている。回転シャフトMAXとSAXの連結
の仕方はこの他にもSAを動かす時のみ連結を開放するク
ラッチ機能を備えたり、副調整ツマミSAを回転シャフト
MAXと直角方向に動かすレバーとする等により、主調整
ツマミMAの動作に影響を及ぼさずにツマミSAの調整動作
を行う方法などがあるが、これらには従来のバーニアダ
イヤルや2連ボリューム又は双眼鏡などに用いられる微
動調節や作動のメカニズムが広く応用出来る。
【0023】また、図10(b)は、図9の構成による組
合せ反射鏡型立体観測眼鏡に対応する場合であり、ちょ
うど図9の組合せ反射鏡の構成を真横から見た場合に相
当する。この場合は対となる対物反射鏡が上下に分かれ
て位置し、しかも仰角が逆になった構成であるが、基本
的な動作は図10(a)と全く同じである。この場合は、
対となる反射鏡MZ1L、MZ1Rが離れた位置にあるので、左
画面用対物鏡MZ1Lは主調整ツマミMAのついたシャフトMA
XLにより回転し、更にこの回転運動はギアMAG1,MAG,MAG
2を経由する事によりシャフトMAXRに伝えられる。一
方、副調整ツマミSAでは対物反射鏡MZ1LとMZ1Rを相対的
にお互いに逆に動かす動作を得る構成であれば良い。本
実施例では、右画面用反射鏡MZ1Rは副調整ツマミSAのつ
いた円筒型シャフトSAXにより回転する構成になってお
り、さらにシャフトSAXはシャフトNAXRと先の図10(a)
の場合と同様に摩擦等の機構を介して連結している。こ
こで主調整ツマミMAを矢印方向に回す事により、MZ1L,M
Z1Rが同じ量だけ同じ矢印方向に回転する。さらに副調
整ツマミSAを点線矢印のように回すと、MZ1Rのみが同じ
く点線矢印のように回転して、これも図10(a)の場合
と同様に、MAにより全体画像の位置を決め、SAにより右
画面の重ね合わせを行う画像の重ね合わせ動作が簡単に
実現される。なお、対物反射鏡の回転では角度の変化が
与えられれば良いので、その中心は必ずしも本実施例の
ように反射鏡の中心部でなくても良い。
合せ反射鏡型立体観測眼鏡に対応する場合であり、ちょ
うど図9の組合せ反射鏡の構成を真横から見た場合に相
当する。この場合は対となる対物反射鏡が上下に分かれ
て位置し、しかも仰角が逆になった構成であるが、基本
的な動作は図10(a)と全く同じである。この場合は、
対となる反射鏡MZ1L、MZ1Rが離れた位置にあるので、左
画面用対物鏡MZ1Lは主調整ツマミMAのついたシャフトMA
XLにより回転し、更にこの回転運動はギアMAG1,MAG,MAG
2を経由する事によりシャフトMAXRに伝えられる。一
方、副調整ツマミSAでは対物反射鏡MZ1LとMZ1Rを相対的
にお互いに逆に動かす動作を得る構成であれば良い。本
実施例では、右画面用反射鏡MZ1Rは副調整ツマミSAのつ
いた円筒型シャフトSAXにより回転する構成になってお
り、さらにシャフトSAXはシャフトNAXRと先の図10(a)
の場合と同様に摩擦等の機構を介して連結している。こ
こで主調整ツマミMAを矢印方向に回す事により、MZ1L,M
Z1Rが同じ量だけ同じ矢印方向に回転する。さらに副調
整ツマミSAを点線矢印のように回すと、MZ1Rのみが同じ
く点線矢印のように回転して、これも図10(a)の場合
と同様に、MAにより全体画像の位置を決め、SAにより右
画面の重ね合わせを行う画像の重ね合わせ動作が簡単に
実現される。なお、対物反射鏡の回転では角度の変化が
与えられれば良いので、その中心は必ずしも本実施例の
ように反射鏡の中心部でなくても良い。
【0024】
【発明の効果】これまでの立体画像は、従来のステレオ
写真などの立体視装置の方式に合わせた左右画面の構成
準備など複雑な処理を必要とするので、自分で立体写真
を作り鑑賞することは非常に困難であった。本発明方式
は、通常のカメラに立体アダプタをつける事により、立
体写真を通常の標準横長サイズで手軽に得る事を可能に
したものである。しかもここでの立体画像は、通常のポ
ジ印画やビデオテープとして得られるので、従来の写真
やビデオと同じに手軽に立体視を楽しむ事を可能にした
ものである。この結果、本発明方式の実現により、従来
特殊な装置と特殊な写真処理を必要とした立体写真や立
体ビデオを広く一般の人々が身近に手軽に楽しむ事を可
能にする。さらに、これらは通常の2次元写真とコンパ
チブルなので、過去に白黒写真からカラー写真に移行し
たように、一般的な平面写真から立体写真に移行する可
能性をももたらすものである。近年、3次元画像技術が
マルチメディア産業を牽引して急速に発展しつつある
が、この立体画像の世界を広く一般社会に拡大普及させ
る事を可能にするものであり、その社会的貢献の効果は
はかりしれない。
写真などの立体視装置の方式に合わせた左右画面の構成
準備など複雑な処理を必要とするので、自分で立体写真
を作り鑑賞することは非常に困難であった。本発明方式
は、通常のカメラに立体アダプタをつける事により、立
体写真を通常の標準横長サイズで手軽に得る事を可能に
したものである。しかもここでの立体画像は、通常のポ
ジ印画やビデオテープとして得られるので、従来の写真
やビデオと同じに手軽に立体視を楽しむ事を可能にした
ものである。この結果、本発明方式の実現により、従来
特殊な装置と特殊な写真処理を必要とした立体写真や立
体ビデオを広く一般の人々が身近に手軽に楽しむ事を可
能にする。さらに、これらは通常の2次元写真とコンパ
チブルなので、過去に白黒写真からカラー写真に移行し
たように、一般的な平面写真から立体写真に移行する可
能性をももたらすものである。近年、3次元画像技術が
マルチメディア産業を牽引して急速に発展しつつある
が、この立体画像の世界を広く一般社会に拡大普及させ
る事を可能にするものであり、その社会的貢献の効果は
はかりしれない。
【図1】 本発明立体画像方式の第2の実施例を示す
図
図
【図2】 本発明立体画像方式の第1の実施例を示す
図
図
【図3】 本発明立体画像方式の第3の実施例を示す
図
図
【図4】 本発明立体画像方式のファインダ構成を示
す図
す図
【図5】 本発明立体画面観測方式の第1の実施例を
示す図
示す図
【図6】 本発明立体画面観測方式の第2の実施例を
示す図
示す図
【図7】 本発明立体画面観測方式の第3の実施例を
示す図
示す図
【図8】 本発明の観測画像歪補正方式の実施例を示
す図
す図
【図9】 本発明組合せ反射鏡型立体観測眼鏡の第1
の実施例を示す図
の実施例を示す図
【図10】 本発明組合せ反射鏡型立体観測眼鏡の第2
の実施例を示す図
の実施例を示す図
15、15L、15R、16、16L、16R、17、17L、17VR、18、18L、18R、19、19
L、19R、20、20L、20R、 表示画面 25L、25R、26L、26R、28L、28R、 プリ
ズム立体観測光学系 31、32、33、34、 カメ
ラ 35、35L、35R、 正立
画面 38La、38Ra、38Lb、38Rb、 立体
視画面 41、42、43、 立体
単位画面 A4、 立体
アダプタ AL4、AR4、 画像
入力窓 d、 視差
相当の間隔 F1、F2、 ファ
インダ位置 L、R、 左右
立体画面 M1L、M2L、M1R、M2R、 反射
鏡 MA、 主調
整ツマミ MAG、MAG1、MAG2、 回転
ギア MAX、MAXL、MAXR、 回転
シャフト MZ1L、MZ1R、 対物
反射鏡 MZ2L、MZ2R、 接眼
反射鏡 P7、 表示
画面の中心点 PM1L、PM1R、PM2L、PM2R、 反射
鏡上の光軸点 PZL、PZR、 プリ
ズム上の光軸点 S、 遮蔽
板 S1、S2、 遮蔽
板の位置 SA、 副調
整ツマミ SAX、 回転
シャフト Z1、Z2、Z3、Z4、 カメ
ラのレンズ Z1L、Z1R、 補正
光学系 ZDL、ZDR、 ドー
ププリズム光学系 ZL、ZR、 プリ
ズム ZM1、ZM2、 反射
鏡 α、 立体
単位画面光軸の仰角 α0、 上下
方向の偏向角
L、19R、20、20L、20R、 表示画面 25L、25R、26L、26R、28L、28R、 プリ
ズム立体観測光学系 31、32、33、34、 カメ
ラ 35、35L、35R、 正立
画面 38La、38Ra、38Lb、38Rb、 立体
視画面 41、42、43、 立体
単位画面 A4、 立体
アダプタ AL4、AR4、 画像
入力窓 d、 視差
相当の間隔 F1、F2、 ファ
インダ位置 L、R、 左右
立体画面 M1L、M2L、M1R、M2R、 反射
鏡 MA、 主調
整ツマミ MAG、MAG1、MAG2、 回転
ギア MAX、MAXL、MAXR、 回転
シャフト MZ1L、MZ1R、 対物
反射鏡 MZ2L、MZ2R、 接眼
反射鏡 P7、 表示
画面の中心点 PM1L、PM1R、PM2L、PM2R、 反射
鏡上の光軸点 PZL、PZR、 プリ
ズム上の光軸点 S、 遮蔽
板 S1、S2、 遮蔽
板の位置 SA、 副調
整ツマミ SAX、 回転
シャフト Z1、Z2、Z3、Z4、 カメ
ラのレンズ Z1L、Z1R、 補正
光学系 ZDL、ZDR、 ドー
ププリズム光学系 ZL、ZR、 プリ
ズム ZM1、ZM2、 反射
鏡 α、 立体
単位画面光軸の仰角 α0、 上下
方向の偏向角
Claims (9)
- 【請求項1】横長画面を標準画面とする表示画面につい
て、これを縦長に用いて該表示画面を上下に二分し、横
長立体両画面を構成する事を特徴とする上下画面型立体
画像方式。 - 【請求項2】左右立体両画面を光軸移動光学系により縦
長に構成された画面の上下に並べて横長立体画面を構成
するカメラと、該上下画面を重ね合わせて立体視する光
軸移動光学系を持つ観測メガネにより構成される請求項
1の立体画像方式。 - 【請求項3】上下画面の一方の画面はカメラの入力画面
をそのまま用い、他方の画面の光学系にのみ光軸移動光
学系を持つカメラで構成される請求項2の立体画像方
式。 - 【請求項4】装着する機種ごとに各々位置の異なるカメ
ラファインダ窓をカバーする領域で移動が可能な遮蔽板
を備え、該遮蔽板の遮蔽位置を調整する事により、該カ
メラファインダに対し、立体画面窓を設定構成する事を
特徴とする立体アダプタのファインダ構成。 - 【請求項5】横長の表示画面に表示された請求項1の立
体画像方式の横倒し縦長画面を、該請求項1立体画像方
式の画像観測光学系に、90°光軸回転光学系を含む事
により、正立画面として観測する事を特徴とする立体画
像観測方式。 - 【請求項6】上下に配置された左右両画面の一方が、全
体画面の中心点を中心に、他方に対し倒立または反転画
像とする事により、全体画面の中心点を中心にズーム動
作が可能となる事を特徴とする請求項1のズーム立体画
像入力方式。 - 【請求項7】表示面を見る位置の相違による観測画面の
歪曲を、これと逆の歪みを持たせた光学系を通す事によ
り補正する機能を有する事を特徴とする立体画像観測方
式。 - 【請求項8】対となる左右の対物反射鏡が相互に垂直方
向に距離を離して設定された構成を特長とする組合せ反
射鏡型立体観測眼鏡。 - 【請求項9】対となる対物反射鏡について、垂直方向に
相互に一体となって回転する角度調整機能と、一方のみ
単独で回転する角度調整機能とを備えた組合せ反射鏡型
立体観測眼鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11105241A JP2000298320A (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 立体画像方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11105241A JP2000298320A (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 立体画像方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000298320A true JP2000298320A (ja) | 2000-10-24 |
Family
ID=14402166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11105241A Pending JP2000298320A (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 立体画像方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000298320A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007229201A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-09-13 | View Magic:Kk | 立体マンモグラフィ装置 |
CN102117006B (zh) * | 2010-01-06 | 2013-07-10 | 杭州大清智能技术开发有限公司 | 单机分束的短基线平行光轴双目立体成像方法及其装置 |
-
1999
- 1999-04-13 JP JP11105241A patent/JP2000298320A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007229201A (ja) * | 2006-03-01 | 2007-09-13 | View Magic:Kk | 立体マンモグラフィ装置 |
CN102117006B (zh) * | 2010-01-06 | 2013-07-10 | 杭州大清智能技术开发有限公司 | 单机分束的短基线平行光轴双目立体成像方法及其装置 |
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