JP2000297300A - 皮製装飾品小物及びその製造方法 - Google Patents
皮製装飾品小物及びその製造方法Info
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- JP2000297300A JP2000297300A JP11108566A JP10856699A JP2000297300A JP 2000297300 A JP2000297300 A JP 2000297300A JP 11108566 A JP11108566 A JP 11108566A JP 10856699 A JP10856699 A JP 10856699A JP 2000297300 A JP2000297300 A JP 2000297300A
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- Pending
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- Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 豚皮の利用を促進する。
【解決手段】 なめさない豚皮を裁断し、絵付けし、透
明な硬化剤で補強し、透明な仕上げ塗料で仕上げる。 【効果】 豚皮であるから軟らかく、薄くすることがで
き、なめさないから綺麗に絵付けができ、透明感に富む
装飾品小物となる。そして、透明な硬化剤で補強したの
で、少々熱を加えても垂れたり変形する心配はない。
明な硬化剤で補強し、透明な仕上げ塗料で仕上げる。 【効果】 豚皮であるから軟らかく、薄くすることがで
き、なめさないから綺麗に絵付けができ、透明感に富む
装飾品小物となる。そして、透明な硬化剤で補強したの
で、少々熱を加えても垂れたり変形する心配はない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮製装飾品小物、特
に海水魚を模した装飾品小物に関する。
に海水魚を模した装飾品小物に関する。
【0002】
【従来の技術】先ず、用語の確認をすると、「皮革」は
加工した動物の皮の総称であり、そのうち「皮」は動物
の生皮、「革」は皮をなめしたものをいう。そこで、以
下、なめさない豚皮を「豚生皮」(専門家の間では生皮
を「きがわ」と呼称している。)と記す。
加工した動物の皮の総称であり、そのうち「皮」は動物
の生皮、「革」は皮をなめしたものをいう。そこで、以
下、なめさない豚皮を「豚生皮」(専門家の間では生皮
を「きがわ」と呼称している。)と記す。
【0003】ところで、皮革製品は各種の物が実用に供
されているが、なかで皮革細工による装飾品は多様なも
のが発表されている。図6は従来の皮革で造った海水魚
の図であり、この海水魚100は、革又は皮101の表
面に彩色102を施し、ラッカーで仕上げたものであ
る。図7は従来のガラスの置物の斜視図であり、台座1
04に透明なガラス105を立て、このガラス105に
海草106や岩107を描き、そこへ前記海水魚10
0,100を貼りつけた置物であり、裏からスポットラ
イト108の光又は自然光を照射すると、水槽に海水魚
100,100が泳いでいるような立体感が得られると
いうものである。
されているが、なかで皮革細工による装飾品は多様なも
のが発表されている。図6は従来の皮革で造った海水魚
の図であり、この海水魚100は、革又は皮101の表
面に彩色102を施し、ラッカーで仕上げたものであ
る。図7は従来のガラスの置物の斜視図であり、台座1
04に透明なガラス105を立て、このガラス105に
海草106や岩107を描き、そこへ前記海水魚10
0,100を貼りつけた置物であり、裏からスポットラ
イト108の光又は自然光を照射すると、水槽に海水魚
100,100が泳いでいるような立体感が得られると
いうものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】皮は薄いものが手に入
るので、この皮に彩色を施して、前記海水魚100に仕
上げることは容易である。ところが皮では、ランプの熱
や太陽の熱を受けると、軟らかくなり、崩れてしまう。
るので、この皮に彩色を施して、前記海水魚100に仕
上げることは容易である。ところが皮では、ランプの熱
や太陽の熱を受けると、軟らかくなり、崩れてしまう。
【0005】そこで、一般に丈夫な革(なめし皮)を使
用する。すなわち、生皮をタンニン若しくは渋でなめ
し、得られた革に彩色を施す。しかし、タンニンや渋の
ため綺麗な色が出にくく且つなめしたために厚みが増
し、透光性は乏しくなる。その結果、上記図7にて泳が
せる海水魚100,100は皮革製ではなく、樹脂製の
ものに切換えざるを得ない。しかし、樹脂であれば天然
素材の感触を出し難い。
用する。すなわち、生皮をタンニン若しくは渋でなめ
し、得られた革に彩色を施す。しかし、タンニンや渋の
ため綺麗な色が出にくく且つなめしたために厚みが増
し、透光性は乏しくなる。その結果、上記図7にて泳が
せる海水魚100,100は皮革製ではなく、樹脂製の
ものに切換えざるを得ない。しかし、樹脂であれば天然
素材の感触を出し難い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、魚などの生
き物(装飾品小物)を天然の皮で造れば、本物そっくり
の小物が得られることは確かであるから、皮(生皮)で
魚などの生き物(装飾品小物)を造る研究を行ってき
た。加えて、外国では牛に比べて豚は殆ど食用に供され
ないが、我が国では豚の需要が多く、その結果、大量の
豚皮が発生する。牛皮はなめして靴やバックにすること
で活用されるが、豚皮は毛穴が目立つなどの理由で靴の
下敷、裏やバックの裏に使われ程度に留っている。
き物(装飾品小物)を天然の皮で造れば、本物そっくり
の小物が得られることは確かであるから、皮(生皮)で
魚などの生き物(装飾品小物)を造る研究を行ってき
た。加えて、外国では牛に比べて豚は殆ど食用に供され
ないが、我が国では豚の需要が多く、その結果、大量の
豚皮が発生する。牛皮はなめして靴やバックにすること
で活用されるが、豚皮は毛穴が目立つなどの理由で靴の
下敷、裏やバックの裏に使われ程度に留っている。
【0007】反面、豚皮は丈夫でない分だけ、軟らか
く、薄く、且つ適度に毛穴が分布しているので、透明感
の豊かな海水魚を造るには牛皮より、適していることは
魅力である。そこで、豚皮から質の高い装飾品小物を得
るために試作を重ね、豚皮で魚などの生き物を模した装
飾品小物を造ることに成功した。
く、薄く、且つ適度に毛穴が分布しているので、透明感
の豊かな海水魚を造るには牛皮より、適していることは
魅力である。そこで、豚皮から質の高い装飾品小物を得
るために試作を重ね、豚皮で魚などの生き物を模した装
飾品小物を造ることに成功した。
【0008】具体的には、請求項1の皮製装飾品小物
は、なめさない豚皮であるところの豚生皮に、彩色や模
様を施し、透明な硬化剤で補強したことを特徴とする。
豚皮であるから軟らかく、薄くすることができ、なめさ
ないから綺麗に絵付けができ、透明感に富む装飾品小物
となる。そして、透明な硬化剤で補強したので、少々熱
を加えても垂れたり変形する心配はない。
は、なめさない豚皮であるところの豚生皮に、彩色や模
様を施し、透明な硬化剤で補強したことを特徴とする。
豚皮であるから軟らかく、薄くすることができ、なめさ
ないから綺麗に絵付けができ、透明感に富む装飾品小物
となる。そして、透明な硬化剤で補強したので、少々熱
を加えても垂れたり変形する心配はない。
【0009】請求項2の皮製装飾品小物は、海水魚を模
したものであることを特徴とする。本発明によれば透明
感をだすとともに模様及び色をはっきりさせることがで
きる。海水魚は透明感があり、淡水魚に比較して模様や
色がはっきりしている。従って、本発明は海水魚に極め
て好適であると言える。
したものであることを特徴とする。本発明によれば透明
感をだすとともに模様及び色をはっきりさせることがで
きる。海水魚は透明感があり、淡水魚に比較して模様や
色がはっきりしている。従って、本発明は海水魚に極め
て好適であると言える。
【0010】請求項3の皮製装飾品小物の製造方法は、
豚生皮を裁断し、絵付けし、透明な硬化剤で補強し、透
明な仕上げ塗料で仕上げることを特徴とする。豚皮であ
るから軟らかく、薄くすることができ、なめさないから
綺麗に絵付けができ、透明感に富む装飾品小物となる。
そして、透明な硬化剤で補強したので、少々熱を加えて
も垂れたり変形する心配はない。加えて、豚皮を装飾品
として活用できるため、豚皮の有効利用が図れる。
豚生皮を裁断し、絵付けし、透明な硬化剤で補強し、透
明な仕上げ塗料で仕上げることを特徴とする。豚皮であ
るから軟らかく、薄くすることができ、なめさないから
綺麗に絵付けができ、透明感に富む装飾品小物となる。
そして、透明な硬化剤で補強したので、少々熱を加えて
も垂れたり変形する心配はない。加えて、豚皮を装飾品
として活用できるため、豚皮の有効利用が図れる。
【0011】請求項4では、豚生皮は、毛抜き処理した
豚皮に豚油を塗り込み、自然乾燥させたソフト生皮とし
たことを特徴とする。ソフト生皮であれば、軟らかな感
じを容易に出すことができる。
豚皮に豚油を塗り込み、自然乾燥させたソフト生皮とし
たことを特徴とする。ソフト生皮であれば、軟らかな感
じを容易に出すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。図1は本発明に係る皮製装飾品
小物の製造フロー図であり、ST××はステップ番号を
示す。 ST01:先ず、0.3mm〜1.5mm厚さの軟らか
い豚生皮を準備する。好ましくは、次に説明するソフト
生皮(ソフト豚生皮)を使用する。
づいて以下に説明する。図1は本発明に係る皮製装飾品
小物の製造フロー図であり、ST××はステップ番号を
示す。 ST01:先ず、0.3mm〜1.5mm厚さの軟らか
い豚生皮を準備する。好ましくは、次に説明するソフト
生皮(ソフト豚生皮)を使用する。
【0013】一般に毛を抜いた豚皮は、石灰溶液に漬け
て毛根の垢取りを行う。得られた皮を中和処理した後、
乾燥させると比較的硬い生皮が得られる。これを「ハー
ド生皮」と言う。又は、毛を抜いた豚皮を石灰液に漬け
て毛根の垢取りし、中和処理した後に、豚脂(ラード)
を塗り込んで自然乾燥させると軟らかい生皮が得られ
る。これを「ソフト生皮」と言う。
て毛根の垢取りを行う。得られた皮を中和処理した後、
乾燥させると比較的硬い生皮が得られる。これを「ハー
ド生皮」と言う。又は、毛を抜いた豚皮を石灰液に漬け
て毛根の垢取りし、中和処理した後に、豚脂(ラード)
を塗り込んで自然乾燥させると軟らかい生皮が得られ
る。これを「ソフト生皮」と言う。
【0014】ソフト生皮は文字通り、軟らかく生物を模
すには好適である。ハード生皮は腰が強く加工しやすい
という利点はあるが、表面が硬い感覚となり、生き物の
雰囲気は出し難くい。そこで、材料入手の都合等で、ハ
ード生皮を素材とする場合には、湯に浸漬して軟化処理
をする。ソフト生皮はこの様な軟化処理が不要となるの
で、手間が省けて都合がよい。
すには好適である。ハード生皮は腰が強く加工しやすい
という利点はあるが、表面が硬い感覚となり、生き物の
雰囲気は出し難くい。そこで、材料入手の都合等で、ハ
ード生皮を素材とする場合には、湯に浸漬して軟化処理
をする。ソフト生皮はこの様な軟化処理が不要となるの
で、手間が省けて都合がよい。
【0015】なお、豚皮は牛皮に比べて軟らかく、毛穴
が多くて透明感を得やすいが、1.5mmより厚くする
と透明度が低下し、0.3mmより薄くすると腰が弱く
よれよれになるので、取扱いが面倒になる。従って0.
3mm〜1.5mmの範囲から選ぶが、0.5mm〜
1.0mmであればより好ましい。
が多くて透明感を得やすいが、1.5mmより厚くする
と透明度が低下し、0.3mmより薄くすると腰が弱く
よれよれになるので、取扱いが面倒になる。従って0.
3mm〜1.5mmの範囲から選ぶが、0.5mm〜
1.0mmであればより好ましい。
【0016】ST02:前記豚生皮からカッタ又は鋏
で、装飾品小物(海水魚)を切出す。 ST03:この海水魚に絵付けすなわち染色や模様を施
す。具体的にはアルコール系染料やアクリル系顔料で色
模様を付ける。
で、装飾品小物(海水魚)を切出す。 ST03:この海水魚に絵付けすなわち染色や模様を施
す。具体的にはアルコール系染料やアクリル系顔料で色
模様を付ける。
【0017】ST04:染料や顔料が十分に乾いたら、
下地処理(下塗り、シーラ塗布)の一環として透明な硬
化剤を塗布する。この硬化剤は、P液と称する主剤に等
量混合した形態、すなわち二液混合で使用する。詳しく
は、硬化剤は、例えば和信化学工業(株)製「ワシン ウ
レタン サンディングシーラー(下塗)硬化剤(D
液)」であり、この硬化剤(D液)は酢酸ブチルを70
〜80%含む。前記硬化剤に等量混合する主剤は、例え
ば和信化学工業(株)製の「ワシン ウレタン サンディ
ングシーラー(下塗)主剤(P液)」であり、この主剤
(P液)はキシレンを30〜40%含む。
下地処理(下塗り、シーラ塗布)の一環として透明な硬
化剤を塗布する。この硬化剤は、P液と称する主剤に等
量混合した形態、すなわち二液混合で使用する。詳しく
は、硬化剤は、例えば和信化学工業(株)製「ワシン ウ
レタン サンディングシーラー(下塗)硬化剤(D
液)」であり、この硬化剤(D液)は酢酸ブチルを70
〜80%含む。前記硬化剤に等量混合する主剤は、例え
ば和信化学工業(株)製の「ワシン ウレタン サンディ
ングシーラー(下塗)主剤(P液)」であり、この主剤
(P液)はキシレンを30〜40%含む。
【0018】サンデングシーラー下塗り液は、豚生皮に
適用できるものであれば種類は問わないが、一液型下塗
り液より、上述の二液型下塗り液が適している。この理
由の一つは、硬化剤(D液)と主剤(P液)の割合を変
えることで、得たい硬化の程度を調整することができる
からである。従って、本発明では下塗は上塗りのための
単なる下地処理ではなく、豚生皮の硬化を目的としてい
ることに特徴がある。
適用できるものであれば種類は問わないが、一液型下塗
り液より、上述の二液型下塗り液が適している。この理
由の一つは、硬化剤(D液)と主剤(P液)の割合を変
えることで、得たい硬化の程度を調整することができる
からである。従って、本発明では下塗は上塗りのための
単なる下地処理ではなく、豚生皮の硬化を目的としてい
ることに特徴がある。
【0019】ST05:前記硬化剤を乾燥させる。 ST06:#180程度のサンドペーパで表面を磨く。 上記ST04〜ST06の工程をサンディングシーラと
称する処理である。さらには、このサンディングシーラ
処理を2〜4回繰り返す。
称する処理である。さらには、このサンディングシーラ
処理を2〜4回繰り返す。
【0020】これで、透明な「下地」ができあがり、且
つ重ね塗りしたことで下地の膜厚が十分に厚くなり、豚
皮を十分に補強する作用を発揮するとともに強力な色止
め作用を発揮する。加えて、ST06で磨きを施したこ
とにより、下地層間に極く微細な筋が形成でき、この微
細な筋が光を乱反射若しくは拡散させる作用を発揮す
る。
つ重ね塗りしたことで下地の膜厚が十分に厚くなり、豚
皮を十分に補強する作用を発揮するとともに強力な色止
め作用を発揮する。加えて、ST06で磨きを施したこ
とにより、下地層間に極く微細な筋が形成でき、この微
細な筋が光を乱反射若しくは拡散させる作用を発揮す
る。
【0021】ST07:最後に、仕上げ塗りとしてウレ
タン系塗装を施す。このウレタン系塗装による塗膜は、
艶だし作用を発揮する。仕上げ塗りはラッカ、エナメル
であってもよい。ただし、ウレタン系塗装はラッカやエ
ナメルより艶がよく、仕上りの程度が良くなる。
タン系塗装を施す。このウレタン系塗装による塗膜は、
艶だし作用を発揮する。仕上げ塗りはラッカ、エナメル
であってもよい。ただし、ウレタン系塗装はラッカやエ
ナメルより艶がよく、仕上りの程度が良くなる。
【0022】ウレタン系塗装での塗料にも硬化剤を加え
ることが望ましい。具体的には、サンディングシーラで
採用した硬化剤(和信化学工業(株)製「ワシン ウレタ
ン サンディングシーラー(下塗)硬化剤(D液))
を、主剤としての和信化学工業(株)製「ワシン ウレタ
ン クリヤー 主剤(P液)」に混合したもの使用す
る。
ることが望ましい。具体的には、サンディングシーラで
採用した硬化剤(和信化学工業(株)製「ワシン ウレタ
ン サンディングシーラー(下塗)硬化剤(D液))
を、主剤としての和信化学工業(株)製「ワシン ウレタ
ン クリヤー 主剤(P液)」に混合したもの使用す
る。
【0023】図2は本発明方法で製造した装飾品小物の
断面図であり、装飾品小物10は、豚皮11に塗料又は
顔料12を重ね、この塗料又は顔料12にサンディング
シーラ処理による複数層の下地層13(図では便宜上一
層とした。)を重ね、この下地層13で豚皮11に十分
な補強を施し、下地層13に仕上げ塗層14を重ねたこ
とを示す。15,15は毛穴である。
断面図であり、装飾品小物10は、豚皮11に塗料又は
顔料12を重ね、この塗料又は顔料12にサンディング
シーラ処理による複数層の下地層13(図では便宜上一
層とした。)を重ね、この下地層13で豚皮11に十分
な補強を施し、下地層13に仕上げ塗層14を重ねたこ
とを示す。15,15は毛穴である。
【0024】図3は本発明で製造した装飾品小物の完成
姿を示す図であり、装飾品小物としての海水魚10A
を、透明なガラス板21に貼り付けた例を示す。
姿を示す図であり、装飾品小物としての海水魚10A
を、透明なガラス板21に貼り付けた例を示す。
【0025】以上の様にして製造した装飾品小物の作用
を次に述べる。図4は図3の作用説明図であり、スポッ
トライトの光、室内照明の光、太陽光等が矢印の通り
にガラス板21の背面から差込んだとすれば、この光は
毛穴15を通り、極く薄い塗料又は顔料12、透明な下
地層13及び仕上げ塗層14を貫通し、且つ下地層13
に施した微細な筋で拡散され、装飾品小物を浮び上がら
せる作用を発揮する。又は、矢印の通りにガラス板2
1の背面から差込んだ光は前記の光ほど透過しない
が、薄い豚皮11を貫通し、塗料又は顔料12、透明な
下地層13及び仕上げ塗層14を貫通し、且つ下地層1
3に施した微細な筋で拡散され、装飾品小物を浮び上が
らせる作用を発揮する。従って、図3の海水魚10Aは
生きている様な光沢を放つことになる。
を次に述べる。図4は図3の作用説明図であり、スポッ
トライトの光、室内照明の光、太陽光等が矢印の通り
にガラス板21の背面から差込んだとすれば、この光は
毛穴15を通り、極く薄い塗料又は顔料12、透明な下
地層13及び仕上げ塗層14を貫通し、且つ下地層13
に施した微細な筋で拡散され、装飾品小物を浮び上がら
せる作用を発揮する。又は、矢印の通りにガラス板2
1の背面から差込んだ光は前記の光ほど透過しない
が、薄い豚皮11を貫通し、塗料又は顔料12、透明な
下地層13及び仕上げ塗層14を貫通し、且つ下地層1
3に施した微細な筋で拡散され、装飾品小物を浮び上が
らせる作用を発揮する。従って、図3の海水魚10Aは
生きている様な光沢を放つことになる。
【0026】図5は別の作用説明図であり、不透明なボ
ード23に装飾品小物10を貼りつけたものである。こ
の場合は背面からの光は期待できない。しかし、矢印
,の様に入射した光は、透明な仕上げ塗層14及び
下地層13を通過し、塗料又は顔料12で反射するが、
このときの入射光並びに出射光が下地層13に施した微
細な筋で拡散され、装飾品小物が輝いて見え、図3で示
した海水魚10Aは躍動感に溢れたものとなる。
ード23に装飾品小物10を貼りつけたものである。こ
の場合は背面からの光は期待できない。しかし、矢印
,の様に入射した光は、透明な仕上げ塗層14及び
下地層13を通過し、塗料又は顔料12で反射するが、
このときの入射光並びに出射光が下地層13に施した微
細な筋で拡散され、装飾品小物が輝いて見え、図3で示
した海水魚10Aは躍動感に溢れたものとなる。
【0027】従って、本発明方法で製作した海水魚10
Aは透明なガラス板、半透明な樹脂板、不透明なボード
のいずれに貼りつけても生き生きしたものとなる。勿
論、海水魚10Aはどこにも貼りつけずにテーブルや布
の上に置いておく(横たえておく)だけ、すなわち単品
で配置しても十分に装飾品としての価値がある。ただ
し、ガラス板やボードに貼りつければ、海水魚10Aは
より変形しにくくなり、永く装飾品小物として楽しむこ
とができる。
Aは透明なガラス板、半透明な樹脂板、不透明なボード
のいずれに貼りつけても生き生きしたものとなる。勿
論、海水魚10Aはどこにも貼りつけずにテーブルや布
の上に置いておく(横たえておく)だけ、すなわち単品
で配置しても十分に装飾品としての価値がある。ただ
し、ガラス板やボードに貼りつければ、海水魚10Aは
より変形しにくくなり、永く装飾品小物として楽しむこ
とができる。
【0028】尚、本発明方法で製作する装飾品小物は、
海水魚、淡水魚、昆虫、小鳥、草花などの生き物を対象
とすることができる。しかし、透明感に富み、模様がカ
ラフルである海水魚、特に南国、熱帯の海水魚を本発明
方法で製作すれば、透明感に富み、模様がカラフルな海
水魚を得ることができる。
海水魚、淡水魚、昆虫、小鳥、草花などの生き物を対象
とすることができる。しかし、透明感に富み、模様がカ
ラフルである海水魚、特に南国、熱帯の海水魚を本発明
方法で製作すれば、透明感に富み、模様がカラフルな海
水魚を得ることができる。
【0029】また、請求項1では豚生皮はいわゆるソフ
ト生皮、ハード生皮のいづれであってもよい。
ト生皮、ハード生皮のいづれであってもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の皮製装飾品小物は、豚生皮に彩色や模
様を施し、透明な硬化剤で補強したことを特徴とし、豚
皮であるから軟らかく、薄くすることができ、なめさな
いから綺麗に絵付けができ、透明感に富む装飾品小物と
なる。そして、透明な硬化剤で補強したので、少々熱を
加えても垂れたり変形する心配はない。
する。請求項1の皮製装飾品小物は、豚生皮に彩色や模
様を施し、透明な硬化剤で補強したことを特徴とし、豚
皮であるから軟らかく、薄くすることができ、なめさな
いから綺麗に絵付けができ、透明感に富む装飾品小物と
なる。そして、透明な硬化剤で補強したので、少々熱を
加えても垂れたり変形する心配はない。
【0031】請求項2の皮製装飾品小物は、海水魚を模
したものであることを特徴とする。本発明によれば透明
感をだすとともに模様及び色をはっきりさせることがで
きる。海水魚は透明感があり、淡水魚に比較して模様や
色がはっきりしている。従って、本発明は海水魚に極め
て好適であると言える。
したものであることを特徴とする。本発明によれば透明
感をだすとともに模様及び色をはっきりさせることがで
きる。海水魚は透明感があり、淡水魚に比較して模様や
色がはっきりしている。従って、本発明は海水魚に極め
て好適であると言える。
【0032】請求項3の皮製装飾品小物の製造方法は、
豚生皮を裁断し、絵付けし、透明な硬化剤で補強し、透
明な仕上げ塗料で仕上げることを特徴とし、表皮として
は従来活用が十分になされていなかった豚皮を、装飾品
として活用できるため、豚皮の有効利用が図れる。
豚生皮を裁断し、絵付けし、透明な硬化剤で補強し、透
明な仕上げ塗料で仕上げることを特徴とし、表皮として
は従来活用が十分になされていなかった豚皮を、装飾品
として活用できるため、豚皮の有効利用が図れる。
【0033】請求項4の皮製装飾品小物の製造方法で
は、豚生皮は毛抜き処理した豚皮に豚油を塗り込み、自
然乾燥させたソフト生皮としたことを特徴とする。ソフ
ト生皮であれば、軟らかな感じを容易に出すことができ
る。
は、豚生皮は毛抜き処理した豚皮に豚油を塗り込み、自
然乾燥させたソフト生皮としたことを特徴とする。ソフ
ト生皮であれば、軟らかな感じを容易に出すことができ
る。
【図1】本発明に係る皮製装飾品小物の製造フロー図
【図2】本発明方法で製造した装飾品小物の断面図
【図3】本発明で製造した装飾品小物の完成姿を示す図
【図4】図3の作用説明図
【図5】別の作用説明図
【図6】従来の皮革で造った海水魚の図
【図7】従来のガラスの置物の斜視図
10…装飾品小物、10A…海水魚、11…豚皮、12
…塗料又は顔料、13…下地層、14…仕上げ塗層、1
5…手穴、21…ガラス板、23…ボード。
…塗料又は顔料、13…下地層、14…仕上げ塗層、1
5…手穴、21…ガラス板、23…ボード。
Claims (4)
- 【請求項1】 なめさない豚皮であるところの豚生皮
に、彩色や模様を施し、透明な硬化剤で補強した構造の
皮製装飾品小物。 - 【請求項2】 請求項1記載の皮製装飾品小物は、海水
魚を模したものであることを特徴とする皮製装飾品小
物。 - 【請求項3】 豚生皮を裁断し、絵付けし、透明な硬化
剤で補強し、透明な仕上げ塗料で仕上げることを特徴と
する皮製装飾品小物の製造方法。 - 【請求項4】 前記豚生皮は、毛抜き処理した豚皮に豚
油を塗り込み、自然乾燥させたソフト生皮であることを
特徴とした請求項3記載の皮製装飾品小物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11108566A JP2000297300A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 皮製装飾品小物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11108566A JP2000297300A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 皮製装飾品小物及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000297300A true JP2000297300A (ja) | 2000-10-24 |
Family
ID=14488084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11108566A Pending JP2000297300A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 皮製装飾品小物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000297300A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102168153A (zh) * | 2011-03-28 | 2011-08-31 | 杭州奇达皮革有限公司 | 一种防海水鞋面皮革的加工方法 |
-
1999
- 1999-04-15 JP JP11108566A patent/JP2000297300A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102168153A (zh) * | 2011-03-28 | 2011-08-31 | 杭州奇达皮革有限公司 | 一种防海水鞋面皮革的加工方法 |
CN102168153B (zh) * | 2011-03-28 | 2013-06-19 | 杭州奇达皮革有限公司 | 一种防海水鞋面皮革的加工方法 |
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