JP2000296519A - 長繊維束への硬化性樹脂含浸方法及びその含浸装置 - Google Patents

長繊維束への硬化性樹脂含浸方法及びその含浸装置

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JP2000296519A
JP2000296519A JP11206267A JP20626799A JP2000296519A JP 2000296519 A JP2000296519 A JP 2000296519A JP 11206267 A JP11206267 A JP 11206267A JP 20626799 A JP20626799 A JP 20626799A JP 2000296519 A JP2000296519 A JP 2000296519A
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Yasutsugu Asada
泰嗣 淺田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化性樹脂液を含浸させる際の樹脂液の飛
散を軽減し又は防止することにより、清掃頻度の低減化
や装置構造の簡易化を図ることが可能な、長繊維束への
樹脂含浸方法及びその含浸装置を提供する。 【解決手段】 上部水平盤1の硬化性樹脂液圧入室12
に例えば発泡ウレタン樹脂等の樹脂液を圧入する工程
と、当該圧入室12から上部水平盤下面に達する多数の
吐出孔13より、長繊維束の進行方向と直行する方向を
遮断する様に上部水平盤1と下部水平盤2が互いに装着
されて形成された長繊維束の通過空間4を通過しつつあ
る長繊維束3に硬化性樹脂液を吐出する工程と、前記吐
出された硬化性樹脂液を、長繊維束の通過空間4から下
部水平盤の下面に達する多数の樹脂液吸引孔23を介し
て吸引する工程とを備えた長繊維束への硬化性樹脂含浸
方法、及びこの方法を適用し得る長繊維束への硬化性樹
脂含浸装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維強化発泡樹脂成
形体、特にガラス繊維強化発泡ウレタン樹脂成形体の製
造に適用して好適な長繊維束への硬化性樹脂含浸方法及
びその含浸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維強化発泡樹脂成形体、特にガラス繊
維強化発泡ウレタン樹脂成形体は、低吸水性、軽量性、
均質性、優れた機械的強度及び低温衝撃強度、優れた耐
食性及び耐久性を備え、更には二次加工が容易、衛生的
で防腐処理が不要等の利点を有し、軌道の枕木や水処理
用構造材等、天然木材に代わり多方面で使用されてい
る。
【0003】発泡ウレタン樹脂は、通常、(A)ポリイ
ソシアネ−トと(B)多価アルコ−ルとが少量の水の存
在下で縮合反応により生成され、(A)及び少量の水を
含んだ(B)の二液を混合した後、クリ−ムタイム、タ
ックフリ−タイム、ライズタイム及びセットタイムを経
て反応が終結される。
【0004】ここに、上記クリ−ムタイムとは、二液混
合液が発泡を開始し白濁状態のクリ−ム状液体になり、
樹脂液が目に見える程度に膨張を開始する直前までの時
間である。
【0005】上記タックフリ−タイムとは、二液混合液
の表面粘着性が小さくなる(人の手に粘着しない程度)
までの時間であり、ライズタイムとは、クリ−ム状液体
が膨張し始めてから、その膨張が最大値に達するまでの
時間であり、セットタイムとは、ライズタイムが終了し
多孔質成形体として表面硬化が完了するまでの時間であ
る。
【0006】従来、繊維強化発泡ウレタン樹脂成形体の
製造方法として、図3に示すようにガラスロ−ビング等
の長繊維束3’を平行に揃えて進行させ、その進行しつ
つある長繊維束に二液混合液をノズルnによって振り掛
け、この硬化性樹脂液を振り掛けた長繊維束を含浸台5
1上において巾方向に往復移動する含浸板61で押さえ
て振り掛け樹脂液を繊維間に揉み込んで含浸させてい
た。その後、この硬化性樹脂液を含浸させた長繊維束を
例えば図4に示すような四本のエンドベルトで組み立て
た筒型の成形用通路Bに通してその含浸樹脂液を発泡硬
化させつつ引取機Cで引き取ることが知られていた(例
えば、特開平6−198758号公報参照)。
【0007】かかる繊維強化発泡ウレタン樹脂成形体の
工業的製造方法においては、硬化性樹脂液を含浸した長
繊維束をクリ−ムタイム以前に成形用通路内に進入させ
ることが好ましく、また、長繊維束の進行速度をかなり
高速にする必要があり、これに伴い含浸板の往復速度や
樹脂液の振り掛け流量を大きくすることが必要であっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の揉み込み方式の含浸装置では、樹脂液の振り掛
け流量を大きくすると樹脂液の飛散が避けられず、この
飛散樹脂液が周囲に付着しこれが発泡硬化するので、そ
の清掃作業が厄介であった。また、この清掃作業に付帯
して付属設備が必要となり、更に、含浸板での余分の樹
脂液の付着・発泡硬化も避けられず、かなり高頻度での
定期的な清掃が必要となり、含浸板の往復動機構が複雑
であるために、その定期的清掃時での含浸板往復動機構
の分解・再組立てにも工数を要するものであった。
【0009】本発明の目的は、進行しつつある長繊維束
に硬化性樹脂液を含浸させる上記従来の技術の問題点に
鑑みて、硬化性樹脂液を含浸させる際の樹脂液の飛散を
軽減し又は防止することにより、清掃頻度の低減化や装
置構造の簡易化を図ることが可能な、長繊維束への樹脂
含浸方法及びその含浸装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、上部水平盤の硬化性樹脂液
圧入室に硬化性樹脂液を圧入する工程と、硬化性樹脂液
圧入室から上部水平盤下面に達する多数の硬化性樹脂液
吐出孔より、長繊維束の進行方向と直行する方向を遮断
する様に上部水平盤及び下部水平盤が互いに装着されて
形成された長繊維束の通過空間、を通過しつつある長繊
維束に硬化性樹脂液を吐出する工程と、前記吐出された
硬化性樹脂液を、長繊維束の通過空間から下部水平盤の
下面に達する多数の硬化性樹脂液吸引孔を介して吸引す
る工程とを備えた長繊維束への硬化性樹脂含浸方法を提
供する。
【0011】また、請求項2記載の発明は、上部水平盤
と下部水平盤とから長繊維束の通過空間が形成され、上
部水平盤に設けられた硬化性樹脂液圧入室から上部水平
盤下面に達する多数の硬化性樹脂液吐出孔が穿設され、
前記通過空間から下部水平盤の下面に達する多数の硬化
性樹脂液吸引孔が穿設された硬化性樹脂含浸装置であっ
て、下部水平盤及び上部水平盤の少なくとも一方に相対
向する側壁が立設もしくは垂下され、下部水平盤及び上
部水平盤は、前記通過空間の長繊維束の進行方向と直行
する方向を遮断する様に、互いに装着されて前記通過空
間を形成している長繊維束への硬化性樹脂含浸装置を提
供する。
【0012】また、請求項3記載の発明は、上部水平盤
と下部水平盤とから長繊維束の通過空間が形成され、上
部水平盤の上端面から上部水平盤の下端面に達する複数
の硬化性樹脂液吐出スリットが穿設され、前記通過空間
から下部水平盤の下面に達する多数の硬化性樹脂液吸引
孔が穿設された樹脂含浸装置であって、下部水平盤及び
上部水平盤の少なくとも一方に相対向する側壁が立設も
しくは垂下され、下部水平盤及び上部水平盤は、前記通
過空間の長繊維束の進行方向と直行する方向を遮断する
様に、互いに装着されて前記通過空間を形成しているこ
とを特徴とする長繊維束への硬化性樹脂含浸装置を提供
する。また、請求項4記載の発明は、硬化性樹脂が発泡
ウレタン樹脂である請求項2または3記載の長繊維束へ
の硬化性樹脂含浸装置を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1の(a)は請求項1
記載の発明に係る含浸方法の実施に用いて好適な、請求
項2の発明に係る含浸装置の一例を示す斜視図、(b)
は図1(a)における要部の縦断面図である。図1にお
いて、1は上部水平盤、2は下部水平盤、3は長繊維
束、4は長繊維束の通過空間であり、上部水平盤1には
硬化性樹脂液圧入口11と硬化性樹脂液圧入室12が設
けられている。13,13・・は硬化性樹脂液圧入室1
1の底面から上部水平盤1の下面にかけて穿設された多
数の硬化性樹脂液吐出孔であり、上部水平盤1の下面に
対し一様な分布で設けられている。この吐出孔13の孔
径は約φ1mm、ピッチは10〜30mmとされ、前後
の横列吐出孔間で半ピッチずらすことが好ましい。
【0014】3は平行に揃えた進行中の長繊維束であ
り、繊維としてはモノフィラメントの他、短繊維を絡ま
せて糸条としたもの等を用いることができる。繊維の種
類としては、ガラス繊維の他、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフィンを例示できる。2は、水平板21と
その巾両端部に立設された相対向する側壁22,22と
からなる下部水平盤であり、上部水平盤1は下部水平盤
2の前記側壁22に取り付けられて、長繊維束3の通過
空間4を形成している。即ち、上部水平盤1と下部水平
盤2は、前記通過空間4の矢印で示す長繊維束の進行方
向と、直行する方向を遮断する様に、互いに装着されて
いる。23,23・・は、前記長繊維束の通過空間4か
ら水平板21の下面に達する多数の一様に分布する硬化
性樹脂液吸引孔である。
【0015】本実施の形態においては、下部水平盤2に
側壁22を設けたが、上部水平盤1と下部水平盤2とを
装着した際に、長繊維束の進行方向と、直行する方向を
遮断することが出来れば、その代わりに、或いはそれと
共に、上部水平盤1に両端部から垂下した側壁を設けて
もよい。この様な構成とすることにより、上部水平盤1
と下部水平盤2とを装着した際に、長繊維束の進行方向
の他には、硬化性樹脂液が周囲に飛散することを防止し
得るからである。
【0016】尚、5,6は(A)(B)二液の各液タン
クであり、(A)液には、二価のイソシアネ−ト化合物
を、(B)液には末端が水酸基のポリエステルやポリエ
−テルを使用でき、これらは、発泡ウレタン樹脂の原料
を構成する。また、Mは二液混合用ミキサー、8,9は
高圧ポンプ、10は吸引ダクト、14は吸引ポンプであ
る。次に、本発明に係る長繊維束への硬化性樹脂含浸方
法の実施の形態について、適用して好ましい含浸装置の
実施の形態とともに、図面を参照しながら説明する。
【0017】図1において、水平に揃えた長繊維束3
を、上部水平盤1と下部水平盤2とから形成された通過
空間4に連続的に進行させながら、高圧ポンプ8,9に
よって二液硬化性樹脂の原料タンク (A) 5,(B) 6よ
り二液混合用ミキサーMに原料A,Bを送り込み、ミキ
サー内で原料 (A),(B)を混合した後に、上部水平盤
1の上方に設けた硬化性樹脂液注入口11から上部水平
盤1に設けられた硬化性樹脂液圧入室12に圧入し、こ
の圧入樹脂液を上部水平盤1の多数の吐出孔13,13
…より高速・高圧で噴出し、進行しつつある長繊維束3
の繊維間の隙間に浸透させる。
【0018】また、それと同時に吸引ポンプ14を稼働
させることにより水平板21の吸引孔23に負圧を発生
させて、その作用により長繊維束3への二液硬化性樹脂
の浸透をより確実なものとする。と共に、不要となった
硬化性樹脂液を吸引ダクトを介して系外へ排出すること
により、上部水平盤1と下部水平盤2が上記通過空間4
の長繊維束の進行方向と直行する方向を遮断する様に、
互いに装着されて上記通過空間を形成していることと相
俟って、硬化性樹脂液の周囲への飛散を効果的に防止す
るのである。
【0019】かくして長繊維束3へ硬化性樹脂液を含浸
させた後は、従来公知の適宜の方法・装置で樹脂液含浸
長繊維束を成形して所望の成形品を得ることができる。
長繊維で強化された樹脂成形品を製造してもよく、或い
は、長繊維で強化された、樹脂発泡成形品を製造しても
よい。
【0020】次に、硬化性樹脂含浸装置の他の形態につ
いて説明する。図2の(a)は、請求項2記載の樹脂含
浸装置と同様に硬化性樹脂液を含浸させる際の樹脂液の
飛散を軽減し又は防止し得る樹脂含浸装置の一例を示す
斜視図、(b)は図2(a)における要部の縦断面図で
ある。図2において、7は上部水平盤、2は下部水平
盤、4は、上部水平盤7と下部水平盤2とから形成され
た長繊維束3が通過する通過空間であり、上部水平盤7
は、中実となされ、その上端には硬化性樹脂液圧入口7
1が長繊維束3の進行方向に間隔を隔てて複数個、例え
ば3個設けられている。
【0021】73は、各硬化性樹脂液圧入口71の真下
の上部水平盤7の上端面から末広がりに上部水平盤の下
端面に達する複数の硬化性樹脂液吐出スリット(図2の
(a)及び(b)参照)であり、懸かる複数の硬化性樹
脂液圧入口71や硬化性樹脂液吐出スリット73が上部
水平盤7に設けられている点で、図2に示す含浸装置装
置は、図1に示す含浸装置装置と異なるが、他は同様で
あるので、詳しい説明は省略し、図1と同じ部分は原則
として図2において同じ符号を付与するものとする。
【0022】上部水平盤7と下部水平盤2は、前記通過
空間4の矢印で示す長繊維束の進行方向と、直行する方
向を遮断する様に、互いに装着されていて、水平板21
には、下面に達する多数の一様に分布する硬化性樹脂液
吸引孔23が穿設されている。上部水平盤7には硬化性
樹脂液圧入口71が複数個設けられていると共に、当該
圧入口71の各々に直結した末広がりの硬化性樹脂液吐
出スリット73が設けられているので、図1に示す含浸
装置装置に比して、より均一・確実に原料(A)(B)
の各々の樹脂の供給・含浸が行われることになる。
【0023】請求項4記載の如く、硬化性樹脂が発泡ウ
レタン樹脂である場合は、低吸水性、軽量性、均質性、
優れた機械的強度及び低温衝撃強度、優れた耐食性及び
耐久性、更には二次加工が容易、衛生的で防腐処理が不
要等の利点を有し、軌道の枕木や水処理用構造材等、天
然木材に代わり多方面で使用され得る長繊維強化発泡成
形品が得られる。
【0024】例えば、図4において、Bは四本のエンド
レスベルトから組み立てられた四角筒の成形用通路、C
は引取機であり、上記の各エンドレスベルトには、ベル
トを矢印方向に走行させるためのロ−ル群と、四角筒部
のエンドレスベルト部分を後述する含浸樹脂の発泡膨張
圧力に対して押さえるロ−ル群が設けられるが、これら
ロ−ル群の図示は省略してある。
【0025】図1又は図2に示す装置によって樹脂液を
含浸した長繊維束3を成形用通路Bに通し、この成形用
通路で含浸樹脂液を発泡硬化させ、成形用通路の出口に
至る迄に硬化を終了させ、引取機Cで繊維強化発泡樹脂
成形体を引き取っていく。所定密度の繊維強化発泡樹脂
成形体を得るには、含浸樹脂の発泡硬化を上記成形用通
路C内で開始させ、終結させることが好ましく(成形用
通路に入る以前に発泡が開始されると、発泡気泡径が大
きくなり、密度低下が生じる)、従って、樹脂液含浸長
繊維束を成形用通路内にクリ−ムタイム以前に進入させ
ることが好ましい。本発明に係る含浸装置によれば、一
様な含浸のもとで長繊維束の進行速度を高速化できるか
ら、樹脂液含浸長繊維束を成形用通路内にクリ−ムタイ
ム以前に進入させることができ、所望密度の繊維強化発
泡樹脂成形体を得ることができる。
【0026】
【実施例】(実施例1)長繊維束3にはガラスロービン
グ93本を用い、上部水平盤1と下部水平盤2により幅
200mm、高さhが7mm、長さLが200mm(図
1の(a)参照)の通過空間4を形成し、その空間内に
長繊維束3を供給し、1.5m/分の速度で一方向(図
1の矢印方向)に進行させた。
【0027】と共に、発泡ウレタン樹脂形成のための、
イソシアネートを入れた原料タンク(A)5とポリオー
ルを入れた原料タンク(B)6より高圧ポンプ8,9お
よびミキサーMを介して流量1.35リットル/分、圧
力12kg/cm2 の二液混合された樹脂を樹脂液圧入
口11より注入した。それと同時に吸引ポンプ14を稼
働させて、φ1mm、ピッチ15mmで配置された樹脂
液吸引穴23に−250mmHg (ゲージ圧)の負圧を発
生させた。
【0028】上部水平盤1に注入された二液硬化性樹脂
をφ1mm、ピッチ15mmで配置されている樹脂液吐
出穴13より噴出させ長繊維束13に浸透させたこと、
及びその際に周囲への樹脂飛散や吸引孔への著しい樹脂
付着も無く、硬化性樹脂が均一に含浸されたことを目視
にて確認した。
【0029】(実施例2)実施例1と全く同様の条件下
で、通過空間4内に長繊維束3を供給して図2の矢印方
向に進行させ、発泡ウレタン樹脂形成のための、イソシ
アネートを入れた原料タンク(A)5とポリオールを入
れた原料タンク(B)6より高圧ポンプ8,9およびミ
キサーMを介して流量1.35リットル/分、圧力50
kg/cm 2 の二液混合された樹脂を樹脂液圧入口71
より注入した。それと同時に吸引ポンプ14を稼働させ
て、φ1mm、ピッチ15mmで配置された樹脂液吸引
孔23に−250mmHg (ゲージ圧)の負圧を発生させ
た。
【0030】上部水平盤7に注入された二液硬化性樹脂
を、隙間0.5mm、上端幅11mm、下端幅190m
mのスリットであって間隔50mmで長繊維束3の進行
方向に3列配置されている樹脂液吐出スリット73より
噴出させ、長繊維束3に浸透させたこと、及びその際に
周囲への樹脂飛散や吸引穴への著しい樹脂付着も無く、
硬化性樹脂が均一に含浸されたことを目視にて確認し
た。また、樹脂液吐出スリット73内において滞留樹脂
が硬化して樹脂液吐出スリット空間を閉塞することもな
かったので、長時間安定した樹脂の吐出が可能であるこ
とを確認できた。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る長繊維束への硬化性樹脂含
浸方法及びその含浸装置は上述の構成となされ、上部水
平盤と下部水平盤が長繊維束の通過空間における長繊維
束の進行方向と直行する方向を遮断する様に、互いに装
着されて前記通過空間を形成しているので,周囲への樹
脂液の飛散が殆どなく、従って、付着樹脂を除去する作
業(清掃作業)の頻度を低減できる。また、部材を往復
移動させるための機構が不要であり、装置の簡易化を図
ることができる。
【0032】特に、硬化性樹脂含浸装置が、上部水平盤
の上端面から上部水平盤の下端面に渡って穿設された複
数の硬化性樹脂液吐出スリットを備えている場合は、複
数の硬化性樹脂液を用いる場合やそれら樹脂液の硬化性
が高い場合であっても、各々の樹脂が均一で、かつ、硬
化性樹脂液圧入室内で部分的に硬化したりスリット空間
内で硬化したりする不都合を生じることなく、長繊維束
への樹脂液の含浸が確実に行われる。
【0033】更に、硬化性樹脂が発泡ウレタン樹脂であ
る場合は、本発明に係る長繊維束への硬化性樹脂含浸装
置によって含浸された長繊維束を成形することによっ
て、そ硬化性樹脂が均一に含浸されているので、低吸水
性、軽量性、均質性、優れた機械的強度及び低温衝撃強
度、優れた耐食性及び耐久性を備え、更には二次加工が
容易、衛生的で防腐処理が不要等の利点を有し、軌道の
枕木や水処理用構造材等、天然木材に代わり多方面で使
用され得る長繊維強化発泡成形品が得られる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は請求項1記載の発明に係る含浸
方法の実施に用いて好適な、請求項2記載の発明に係る
含浸装置の一例を示す斜視図、(b)は図1(a)にお
ける要部の模式的縦断面図である。
【図2】図2の(a)は請求項2記載の樹脂含浸装置と
同様に硬化性樹脂液を含浸させる際の樹脂液の飛散を軽
減し又は防止し得る、請求項3記載の発明に係る含浸装
置の一例を示す斜視図、(b)は図2(a)における要
部の模式的縦断面図である。
【図3】従来の、繊維強化発泡樹脂成形体の製造におい
て用いられた樹脂含浸装置の一例を示す斜視図である。
【図4】繊維強化発泡樹脂成形体の製造において、一般
に用いられている発泡成形金型及び引取機からなる成形
装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 上部水平盤 11 硬化性樹脂液圧入口 12 硬化性樹脂液圧入室 13 硬化性樹脂液吐出孔 2 下部水平盤 21 水平板 22 側壁 23 硬化性樹脂液吸引孔 3 長繊維束 4 長繊維束の通過空間 7 上部水平盤 71 硬化性樹脂液圧入口 73 硬化性樹脂液吐出スリット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部水平盤の硬化性樹脂液圧入室に硬化
    性樹脂液を圧入する工程と、硬化性樹脂液圧入室から上
    部水平盤下面に達する多数の硬化性樹脂液吐出孔より、
    長繊維束の進行方向と直行する方向を遮断する様に上部
    水平盤及び下部水平盤が互いに装着されて形成された長
    繊維束の通過空間、を通過しつつある長繊維束に硬化性
    樹脂液を吐出する工程と、前記吐出された硬化性樹脂液
    を、長繊維束の通過空間から下部水平盤の下面に達する
    多数の硬化性樹脂液吸引孔を介して吸引する工程とを備
    えたことを特徴とする長繊維束への硬化性樹脂含浸方
    法。
  2. 【請求項2】 上部水平盤と下部水平盤とから長繊維束
    の通過空間が形成され、上部水平盤に設けられた硬化性
    樹脂液圧入室から上部水平盤下面に達する多数の硬化性
    樹脂液吐出孔が穿設され、前記通過空間から下部水平盤
    の下面に達する多数の硬化性樹脂液吸引孔が穿設された
    樹脂含浸装置であって、下部水平盤及び上部水平盤の少
    なくとも一方に相対向する側壁が立設もしくは垂下さ
    れ、下部水平盤及び上部水平盤は、前記通過空間の長繊
    維束の進行方向と直行する方向を遮断する様に、互いに
    装着されて前記通過空間を形成していることを特徴とす
    る長繊維束への硬化性樹脂含浸装置。
  3. 【請求項3】 上部水平盤と下部水平盤とから長繊維束
    の通過空間が形成され、上部水平盤の上端面から上部水
    平盤の下端面に達する複数の硬化性樹脂液吐出スリット
    が穿設され、前記通過空間から下部水平盤の下面に達す
    る多数の硬化性樹脂液吸引孔が穿設された樹脂含浸装置
    であって、下部水平盤及び上部水平盤の少なくとも一方
    に相対向する側壁が立設もしくは垂下され、下部水平盤
    及び上部水平盤は、前記通過空間の長繊維束の進行方向
    と直行する方向を遮断する様に、互いに装着されて前記
    通過空間を形成していることを特徴とする長繊維束への
    硬化性樹脂含浸装置。
  4. 【請求項4】 硬化性樹脂が発泡ウレタン樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項2又は3記載の長繊維束への硬化
    性樹脂含浸装置。
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