JP2000292128A - 半導体薄膜の膜厚測定装置および膜厚測定方法ならびに半導体ウェハおよびその製造方法 - Google Patents

半導体薄膜の膜厚測定装置および膜厚測定方法ならびに半導体ウェハおよびその製造方法

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JP2000292128A
JP2000292128A JP11103468A JP10346899A JP2000292128A JP 2000292128 A JP2000292128 A JP 2000292128A JP 11103468 A JP11103468 A JP 11103468A JP 10346899 A JP10346899 A JP 10346899A JP 2000292128 A JP2000292128 A JP 2000292128A
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fourier transform
thin film
semiconductor thin
zero point
reflection spectrum
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Shigeru Sawada
滋 澤田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フーリエ変換赤外分光法による半導体薄膜の
膜厚測定に際し、空間干渉強度波形の原点におけるピー
クをなくすとともに各界面ピーク強度を高める。 【解決手段】 半導体薄膜を有するウェハに照射された
光の反射光を測定することによって得られた空間干渉強
度波形をフーリエ変換して反射スペクトルを得、この反
射スペクトルにおいて認識される最も低い周波数成分の
中心線が反射率のゼロ点となるようにゼロ点補正を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エピタキシャル
層等の半導体薄膜の膜厚測定装置および膜厚測定方法な
らびに該膜厚測定方法によって半導体薄膜の膜厚が測定
された半導体ウェハおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体基板上にエピタキシャ
ル層を形成したいわゆるエピタキシャルウェハにおいて
エピタキシャル層の厚みを非破壊で測定する方法として
フーリエ赤外分光法(FTIR法)は知られている。こ
のフーリエ赤外分光法については、たとえば特開平4−
120404号公報に開示されている。フーリエ赤外分
光法では、エピタキシャルウェハ等の試料に赤外光を照
射し、その反射光の干渉波形を解析することによりエピ
タキシャル層の厚みを測定する。
【0003】具体的には、反射光から得られる膜干渉ス
ペクトルをフーリエ変換して反射スペクトルを得、それ
をフィルタリング処理した後逆フーリエ変換を行なって
ノイズの除去された空間干渉強度波形を得る。そして、
この空間干渉強度波形におけるバーストピークを検出す
ることにより、エピタキシャル層の厚みを測定すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の手法には次に説明するような問題があった。その
問題について図7および図8を用いて説明する。
【0005】図7および図8は、従来の手法によりエピ
タキシャル層の厚みを測定する際に得られた反射スペク
トルおよび空間干渉強度波形である。なお、試料として
は、半導体基板上に4層のエピタキシャル層を形成した
ものを使用した。
【0006】図8に示すように、空間干渉強度波形の原
点において強いピークが現れているのがわかる。このピ
ークは、空間干渉強度波形の原点に位置することからエ
ピタキシャル層の最表面に相当する部分を示すものであ
り、エピタキシャル層間の界面あるいはエピタキシャル
層と基板の界面を示すピークではない。なお、図8にお
いて、P04−03はエピタキシャルウェハ最表面の反
射波と、第4層/第3層界面での反射波との干渉ピーク
を示し、P04−02はエピタキシャルウェハ最表面の
反射波と、第3層/第2層界面での反射波との干渉ピー
クを示し、、P04−01はエピタキシャルウェハ最表
面の反射波と、第2層/第1層界面での反射波との干渉
ピークを示し、P04−00はエピタキシャルウェハ最
表面の反射波と、第1層/基板界面での反射波との干渉
ピークを示している。
【0007】上記のようなピークが存在することによ
り、最表層である4層目のエピタキシャル層と3層目の
エピタキシャル層との界面反射とエピタキシャル層表面
反射との干渉を示すピーク(P04−03)の判定が困
難となることが懸念される。特に、4層目のエピタキシ
ャル層の厚みが小さい場合にはその可能性が高くなる。
この傾向は、自動測定を行なう場合により顕著となるも
のと考えられる。
【0008】また、図8に示すように、従来の手法では
全体的に界面のピークが弱く、特に1層目のエピタキシ
ャル層と基板間の界面の反射とエピタキシャル層表面反
射との干渉を示すピーク(P04−00)が弱くなって
いる。このこともピーク判定が困難となる一因となり得
る。
【0009】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたものである。この発明の1つの目的は、エピ
タキシャル層等の半導体薄膜の界面を示すピークの判別
を簡易化することにある。
【0010】この発明の他の目的は、半導体薄膜の厚み
のばらつきの小さい半導体ウェハを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体薄膜
の膜厚測定装置は、光学系と、フーリエ変換手段と、ゼ
ロ点補正手段と、逆フーリエ変換手段とを備える。光学
系は、半導体薄膜に赤外光等の所定の波長の光を照射
し、反射光を検出するためのものである。フーリエ変換
手段は、光学系により検出されたデータをフーリエ変換
して反射スペクトルを得るためのものである。ゼロ点補
正手段は、反射スペクトルにおける最も低い周波数成分
の波と交わりかつ横軸と平行な直線上に反射率のゼロ点
が位置するようにゼロ点の位置を補正するものである。
逆フーリエ変換手段は、ゼロ点の位置を補正した後の反
射スペクトルを逆フーリエ変換するものである。なお、
上記の「成分」には、反射スペクトルにおける現実の波
形のみならず、反射スペクトルにおける合成波等の反射
スペクトルから読めるすべての波形が含まれる。また、
「反射率のゼロ点」とは、反射率の値がゼロである点の
ことを称する。
【0012】本願の発明者は、図8に示すように従来の
手法により空間干渉強度波形を得た際に原点において不
要なピークが現れるのは反射スペクトルにおける合成波
を長波長の波つまり最も低周波の波と誤認していること
に起因しているのではないかと推測し、かかる誤認を解
消する手法について検討した。その結果、反射スペクト
ルにおける反射率(縦軸)のゼロ点(ベースライン)を
反射スペクトルにおいて認識できる最も低周波の波と交
わらせることにより上記のような誤認を回避することが
できるのではないかという着想を得た。そこで、膜厚測
定装置にゼロ点補正手段を設け、反射スペクトルにおい
て認識できる最も低い周波数成分と交わりかつ反射スペ
クトルの横軸と平行な直線上に反射率のゼロ点が位置す
るようにゼロ点位置を補正することとした。そして、実
際にこのようなゼロ点補正を行なったところ、図5に示
すように、空間干渉強度波形の原点におけるピークをな
くすことができた。それにより、半導体薄膜の界面を示
すピークの判定を容易かつ正確に行なうことができる。
また、上記のように反射スペクトルにおけるゼロ点位置
を補正することにより、図5に示すように、各ピーク強
度自体をも従来より高めることができた。このことも、
ピーク判定の簡易化に効果的に寄与し得る。
【0013】上記の反射スペクトルの横軸と平行な直線
は、好ましくは、反射スペクトルにおいて認識できる最
も低い周波数成分の中心線である。ここで、中心線と
は、たとえば図6における低周波成分27の中心を通過
する直線(低周波成分の平均線)のことを称する。
【0014】本発明に係る膜厚測定方法は、次の各工程
を備える。半導体薄膜に光を照射し、反射光を検出す
る。該反射光を検出することにより得られたデータ(膜
干渉スペクトル)をフーリエ変換して反射スペクトルを
得る。反射スペクトルにおける最も低い周波数成分の波
と交わりかつ横軸と平行な直線上に反射率のゼロ点が位
置するようにゼロ点の位置を補正する。このようにゼロ
点の位置を補正した後に、反射スペクトルを逆フーリエ
変換する。なお、反射スペクトルを示すグラフの横軸と
平行な上記の直線は、好ましくは、反射スペクトルにお
いて認識できる最も低い周波数成分の中心線である。
【0015】このように反射スペクトルにおけるゼロ点
位置を補正した後に該反射スペクトルを逆フーリエ変換
することにより、前述のように空間干渉強度波形の原点
におけるピークをなくすことができ、半導体薄膜の膜厚
測定を容易かつ正確に行なうことができる。
【0016】本発明に係る膜厚測定方法により得られた
空間干渉強度波形の原点にはピークは存在しない。
【0017】それにより、最表層に位置する半導体薄膜
の厚みが小さい場合においても、最表層に位置する半導
体薄膜とその下に位置する層との間の界面のピークを容
易かつ正確に判別することができる。
【0018】本発明に係る半導体ウェハは、上述の膜厚
測定方法により半導体薄膜の膜厚が測定されたものであ
る。
【0019】それにより、半導体ウェハにおける半導体
薄膜の膜厚のばらつきを抑制することができる。特に全
数検査を行なった場合には、半導体薄膜の厚みを全数保
証することができる。
【0020】上記の半導体ウェハは、好ましくは、複数
の半導体薄膜を有する化合物半導体エピタキシャルウェ
ハである。
【0021】本発明に係る膜厚測定方法は、複数の半導
体薄膜を有する半導体ウェハに対し特に有効である。
【0022】本発明に係る半導体ウェハの製造方法は、
下記の各工程を備える。基板上に半導体薄膜を成長させ
る。半導体薄膜に光を照射し、反射光を検出する。反射
光を検出することにより得られたデータをフーリエ変換
して反射スペクトルを得る。反射スペクトルにおける最
も低い周波数成分と交わりかつ横軸と平行な直線上に反
射率のゼロ点が位置するようにゼロ点の位置を補正す
る。ゼロ点の位置を補正した後に反射スペクトルを逆フ
ーリエ変換して空間干渉強度波形を得る。逆フーリエ変
換した後の空間干渉強度波形におけるピークを検出する
ことにより半導体薄膜の膜厚を測定する。
【0023】このように基板上に半導体薄膜を成長させ
た後に半導体薄膜の膜厚測定を行なっているので、半導
体薄膜の膜厚のばらつきが抑制された半導体ウェハが得
られる。
【0024】上記の半導体ウェハの製造方法において
も、反射スペクトルを表わすグラフの横軸と平行な直線
は、好ましくは、反射スペクトルにおいて認識できる最
も低い周波数成分の中心線である。
【0025】また、半導体薄膜の膜厚測定結果に基づき
半導体薄膜の成長条件を調整することが好ましい。
【0026】それにより、不良品の発生を抑制すること
ができ、歩留りを向上させることができる。特に、各ラ
ンごとに膜厚測定を行なった場合には、各ランで万一突
発的な不良品が発生したとしても該不良品の流出を早期
に阻止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を用いて、この
発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明
の1つの実施の形態における膜厚測定装置1を示すブロ
ック図である。
【0028】図1に示すように、膜厚測定装置1は、光
学系2と、フーリエ変換手段3と、ゼロ点補正手段4
と、逆フーリエ変換手段5とを備える。光学系2は、た
とえば図2に示すように、光源6と、非球面鏡7と、マ
イケルソン干渉計8と、ミラー12と、検知器14とを
備える。
【0029】マイケルソン干渉計8は、ビームスプリッ
タ9と、固定鏡10と、移動鏡11とを含む。
【0030】光源6から射出され非球面鏡7で平行にさ
れた光(光束)は、マイケルソン干渉計8に入射する。
マイケルソン干渉計8内では、入射してきた光はビーム
スプリッタ9で2つに分割され、固定鏡10と移動鏡1
1とで各々反射された後合成され干渉する。この時間的
に変調された波数の異なる干渉光がミラー12により試
料13に照射され、反射光が検知器14で検出される。
検出器14によって測定されたデータに基づき空間干渉
強度波形が得られる。
【0031】フーリエ変換手段3は、上記のようにして
得られた空間干渉強度波形をフーリエ変換して反射スペ
クトルを得るためのものである。ゼロ点補正手段4は、
反射スペクトルにおける縦軸(反射率)のゼロ点位置を
補正するためのものである。具体的には、反射スペクト
ルにおいて認識できる最も低周波の成分と交わりかつ反
射スペクトルを表わすグラフの横軸と平行な直線上に反
射率のゼロ点が位置するようにゼロ点の位置を補正す
る。
【0032】図6にゼロ点位置の補正方法の一例を示
す。この図に示す態様では、反射スペクトルにおいて認
識できる最も低周波である低周波成分27の中心を通る
直線(中心線)上に反射率のゼロ点が位置するが、該直
線(中心線)は、低周波成分27と交わるものであれば
図6に示す場合と多少ずれても同様の効果が得られるも
のと考えられる。
【0033】逆フーリエ変換手段5は、ゼロ点の位置を
補正した後の反射スペクトルを逆フーリエ変換して空間
干渉強度波形を得るためのものである。
【0034】上述の構成を有する膜厚測定装置1を用い
て、半導体基板上に形成されたエピタキシャル層等の半
導体薄膜の膜厚を測定する。半導体薄膜は単層のもので
あってもよいが、複数の半導体薄膜を形成した場合に本
発明は特に有効である。
【0035】図3に、半導体ウェハ20の一例を示す。
この図3では、InP等からなる基板15上に4層のエ
ピタキシャル層を形成した、化合物エピタキシャルウェ
ハを開示している。具体的には、InP基板15上に、
InPバッファ層16と、InGaAs受光層17と、
InP窓層18と、InGaAs保護層19とを形成し
ている。このような構造を有する半導体ウェハ20に、
図2に示す光学系2から赤外光21が照射され、1次元
反射光成分22〜26が検知器14によって検知され
る。
【0036】次に、図3に示す半導体ウェハ20の製造
方法について説明する。この製造方法では、基板(半導
体基板)15上に4層のエピタキシャル層を形成した後
に、各エピタキシャル層の膜厚測定を行なっている。
【0037】まず、基板15を成長装置のInP成長室
に置き、基板15を約700℃に加熱し、PCl3 液中
に水素ガスを導入してバブリングさせ、流量100sc
cmのPCl3 ガスと流量1000sccmの水素ガス
をInP成長室に供給して基板上の酸化物を除去する。
【0038】次に、成長室を約800℃に加熱してIn
P成長室のIn金属を溶融し、該溶融金属上に流量10
0sccmのPCl3 ガスと流量1000sccmの水
素ガスを供給してInと反応させ、InClおよびP4
を発生させて基板15上に移送し、25分かけてInP
バッファ層16を成長させる。
【0039】次に、基板15をInGaAs成長室に移
動し、InGaAs成長室のIn溶融金属上に流量10
00sccmのAsCl3 ガス、Ga溶融金属上に流量
100sccmのAsCl3 ガスおよび流量1000s
ccmの水素ガスを供給して反応させ、InCl、Ga
ClおよびAs4 を発生させて基板15上に移送し、3
0分かけてInPバッファ層16上にInGaAs受光
層17を成長させる。
【0040】次に、基板15をInP成長室に再び移動
し、InP成長室のIn溶融金属上に流量100scc
mのPCl3 ガスと流量1000sccmの水素ガスを
供給して反応させ、InClおよびP4 を発生させて基
板15上に移送し、30分かけてInGaAs受光層1
7上にInP窓層18を成長させる。
【0041】次に、基板15をInGaAs成長室に移
動し、InGaAs成長室のIn溶融金属上に流量10
00sccmのAsCl3 ガス、Ga溶融金属上に流量
100sccmのAsCl3 ガスおよび流量1000s
ccmの水素ガスを供給して反応させ、InCl、Ga
ClおよびAs4 を発生させて基板15上に移送し、5
分間かけてInP窓層18上にInGaAs保護層19
を成長させる。その後、ヒータを止めて室温まで冷却す
る。
【0042】以上のようにして図3に示す構造の半導体
ウェハ20を形成した後、該半導体ウェハ20を膜厚測
定装置1にセットし、実際に膜厚測定を行なった。
【0043】膜厚測定装置1では、半導体ウェハ20に
前述の干渉光が照射され、検知器14でその反射光が検
出される。そして、検知器14によって測定されたデー
タに基づき膜干渉スペクトルが作成される。この膜干渉
スペクトルをフーリエ変換手段3によってフーリエ変換
し、反射スペクトルを得た。この反射スペクトルを図4
に示す。
【0044】次に、ゼロ点補正手段4により、反射スペ
クトルを表わすグラフのゼロ点補正を行なった。ゼロ点
補正を行なうに際し、まず図6に示すように反射スペク
トルにおいて認識できる最も周波数の低い低周波成分2
7の中心線(平均線)を求めた。この中心線は、反射ス
ペクトルを表わすグラフの横軸と平行な直線であり、こ
の直線が縦軸である反射率のゼロ点を示すようにゼロ点
補正を行なった。
【0045】その後、逆フーリエ変換手段5によって逆
フーリエ変換を行ない、ノイズの除去された空間干渉強
度波形を得た。逆フーリエ変換手段としては、たとえば
複素パワー逆フーリエ変換やコサイン逆フーリエ変換等
を挙げることができる。
【0046】上記の逆フーリエ変換により、図5に示す
空間干渉強度波形が得られた。この図5に示すように、
空間干渉強度波形の原点におけるピークが消失している
とともに、各ピークの強度が従来例と比べて高められて
いるのがわかる。特に1層目のInPバッファ層16と
基板15間の界面のピーク(P04−00)が従来より
もはっきり出ている。それにより、ピークの判定を正確
かつ容易に行なうことができるばかりでなく、自動測定
をも行なうことができる。
【0047】次に、本発明による膜厚計算結果と従来の
手法による膜厚計算結果とを比較する。下記の表1に本
発明による膜厚計算結果を示し、表2に従来の手法によ
る膜厚計算結果を示す。なお、膜厚計算にあたっては、
エピタキシャルウェハ最表面の反射波と、各層界面の反
射との反射ピークのみを使用した。その他の反射波、た
とえば第4層/第3層界面での反射波と第3層/ 第2層
界面での反射波との干渉ピーク等は、干渉ピーク強度が
弱いため、膜厚の計算には使用していない。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表1および表2に示されるように、本発明
に係る膜厚測定方法の方が従来例よりも正確な値となっ
ているのがわかる。特に、最表層である4層目(層番号
4)のエピタキシャル層の厚みの測定結果と予想膜厚と
の差が従来の手法では大きいのに対し、本発明では低減
されているのがわかる。また、選択エッチングによる段
差測定および断面をSEM(電子顕微鏡)にて測定して
結果を確認したところ、1層目であるInPバッファ層
16の厚みが2.80μmであり、2層目であるInG
aAs受光層17の厚みが3.50μmであり、3層目
であるInP窓層18の厚みが3.00μmであり、4
層目であるInGaAs保護層19の厚みが0.45μ
mであった。
【0051】なお、上述の膜厚測定を、各ランごとに行
ない、次回のエピタキシャル成長条件を調整してもよ
い。それにより、突発的な不良品が発生した際に、該不
良品の流出を早期に阻止できるとともに不良品の発生を
も抑制することができる。
【0052】また、上述のゼロ点補正は、自動化しても
よいが、マニュアルで行なってもよい。自動化する場合
には、低周波成分27を検出する低周波成分検出手段
と、低周波成分27と交わり横軸と平行な直線上に縦軸
のゼロ点を配置するゼロ点位置補正手段を設けることが
好ましい。
【0053】以上のようにこの発明の実施の形態につい
て説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示
され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのす
べての変更が含まれる。
【0054】
【発明の効果】この発明に係る膜厚測定装置および膜厚
測定方法によれば、空間干渉強度波形における界面ピー
クの判定を正確かつ容易に行なえるので、半導体薄膜の
膜厚を非破壊で正確かつ容易に測定することができる。
また、空間干渉強度波形におけるピーク強度を高めるこ
とができるので、膜厚の自動測定をも容易に実現するこ
とができる。
【0055】この発明に係る半導体ウェハおよびその製
造方法によれば、半導体薄膜の膜厚のばらつきを抑制す
ることができ、高品質な半導体ウェハを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る膜厚測定装置のブロック図であ
る。
【図2】本発明に係る膜厚測定装置において使用可能な
光学系の概念図である。
【図3】本発明に係る半導体ウェハの一例を示す断面図
である。
【図4】本発明による反射スペクトルを示す図である。
【図5】本発明による空間干渉強度波形を示す図であ
る。
【図6】本発明に係るゼロ点補正方法を説明するための
図である。
【図7】従来の手法により得られた反射スペクトルを示
す図である。
【図8】従来の手法により得られた空間干渉強度波形を
示す図である。
【符号の説明】
1 膜厚測定装置 2 光学系 3 フーリエ変換手段 4 ゼロ点補正手段 5 逆フーリエ変換手段 6 光源 7 非球面鏡 8 マイケルソン干渉計 9 ビームスプリッタ 10 固定鏡 11 移動鏡 12 ミラー 13 試料 14 検知器 15 基板 16 InPバッファ層 17 InGaAs受光層 18 InP窓層 19 InGaAs保護層 20 半導体ウェハ 21 赤外光 22〜26 1次元反射光成分 27 低周波成分

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体薄膜に光を照射し、反射光を検出
    するための光学系と、 前記光学系により検出されたデータをフーリエ変換して
    反射スペクトルを得るためのフーリエ変換手段と、 前記反射スペクトルにおける最も低い周波数成分と交わ
    りかつ横軸と平行な直線上に反射率のゼロ点が位置する
    ように前記ゼロ点の位置を補正するゼロ点補正手段と、 前記ゼロ点の位置を補正した後の前記反射スペクトルを
    逆フーリエ変換する逆フーリエ変換手段と、 を備えた、半導体薄膜の膜厚測定装置。
  2. 【請求項2】 前記直線は、前記最も低い周波数成分の
    中心線である、請求項1に記載の半導体薄膜の膜厚測定
    装置。
  3. 【請求項3】 半導体薄膜に光を照射し、反射光を検出
    する工程と、 前記反射光を検出することにより得られたデータをフー
    リエ変換して反射スペクトルを得る工程と、 前記反射スペクトルにおける最も低い周波数成分と交わ
    りかつ横軸と平行な直線上に反射率のゼロ点が位置する
    ように前記ゼロ点の位置を補正する工程と、 前記ゼロ点の位置を補正した後に前記反射スペクトルを
    逆フーリエ変換する工程と、 を備えた、半導体薄膜の膜厚測定方法。
  4. 【請求項4】 前記直線は、前記最も低い周波数成分の
    中心線である、請求項3に記載の半導体薄膜の膜厚測定
    方法。
  5. 【請求項5】 前記逆フーリエ変換手段により空間干渉
    強度波形が得られ、 前記空間干渉強度波形の原点においてピークが存在しな
    い、請求項3に記載の半導体薄膜の膜厚測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の膜厚測定方法により半
    導体薄膜の膜厚が測定された、半導体ウェハ。
  7. 【請求項7】 前記半導体ウェハが、複数の前記半導体
    薄膜を有する化合物半導体エピタキシャルウェハであ
    る、請求項6に記載の半導体ウェハ。
  8. 【請求項8】 基板上に半導体薄膜を成長させる工程
    と、 前記半導体薄膜に光を照射し、反射光を検出する工程
    と、 前記反射光を検出することにより得られたデータをフー
    リエ変換して反射スペクトルを得る工程と、 前記反射スペクトルにおける最も低い周波数成分と交わ
    りかつ横軸と平行な直線上に反射率のゼロ点が位置する
    ように前記ゼロ点の位置を補正する工程と、 前記ゼロ点の位置を補正した後に前記反射スペクトルを
    逆フーリエ変換して空間干渉強度波形を得る工程と、 前記逆フーリエ変換した後の前記空間干渉強度波形にお
    けるピークを検出することにより前記半導体薄膜の膜厚
    を測定する工程と、 を備えた、半導体ウェハの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記直線は、前記最も低い周波数成分の
    中心線である、請求項8に記載の半導体ウェハの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記半導体薄膜の膜厚測定結果に基づ
    き前記半導体薄膜の成長条件を調整する、請求項8また
    は9に記載の半導体ウェハの製造方法。
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