JP2000292044A - 蓄冷冷却システム - Google Patents

蓄冷冷却システム

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JP2000292044A
JP2000292044A JP11098204A JP9820499A JP2000292044A JP 2000292044 A JP2000292044 A JP 2000292044A JP 11098204 A JP11098204 A JP 11098204A JP 9820499 A JP9820499 A JP 9820499A JP 2000292044 A JP2000292044 A JP 2000292044A
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Japan
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cold storage
temperature
refrigerant
evaporator
expansion valve
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Akira Kano
陽 狩野
Katsunobu Hosoya
勝宣 細谷
Makoto Fukui
良 福井
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄冷材の温度が被冷却空間の温度よりも高
く、蓄冷運転と通常運転とを並行して行う場合の被冷却
空間の温度上昇を抑制し得る蓄冷冷却システムを提供す
ることにある。 【解決手段】 蒸発器5、圧縮機2、凝縮器3、蒸発器
用膨張弁4、冷媒配管6及び7を有する冷凍機と、蓄冷
材を有する蓄冷手段10と、蓄冷手段用膨張弁9と、蓄
冷用バイパス管路8と、冷媒流路を切り替える切替手段
(12a、12b、12c)と、第一の温度センサ13
と、第二の温度センサ14と、制御手段15とで蓄冷冷
却システム1を構築する。制御手段には、蓄冷用バイパ
ス管路に冷媒が流れているときであって、温度センサか
らの信号により蓄冷材の温度が被冷却空間16の温度よ
りも高いことを検出したときに、蓄冷用バイパス管路を
流れる冷媒を減量又は止めるように切替手段を制御する
機能を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機と蓄冷手段
とを組み合わせて構成された蓄冷冷却システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要ピークを抑制するため、
昼間と夜間の電力料金に格差を設けた電力料金制度が実
施されている。そのため、夜間の安価な電力を有効利用
して昼間の被冷却空間(例えば、冷凍庫内や冷蔵庫内)
を冷却する蓄冷冷却システムが種々提案されている。蓄
冷冷却システムは、一般に、圧縮機、凝縮器及び蒸発器
等からなる冷凍機と、蓄冷材を備えた蓄冷手段とで構成
されている。
【0003】図3は従来の蓄冷冷却システムを示す図で
ある。図3に示すように蓄冷冷却システム30は、冷凍
機、蓄冷材を備えた蓄冷手段10、蓄冷手段用膨張弁
9、蓄冷材を冷却するための蓄冷用バイパス管路8で構
成されている。冷凍機は圧縮機2、凝縮器3、蒸発器用
膨張弁4および蒸発器5を順に冷媒配管で接続して構成
されている。蓄冷用バイパス管路8は、蓄冷手段用膨張
弁9、蓄冷手段10を順に通過するよう設けられてお
り、凝縮器3と蒸発器用膨張弁4とを接続する冷媒配管
6で分岐し、蒸発器5と圧縮機2とを接続する冷媒配管
7に合流している。
【0004】蓄冷冷却システム30には、さらに放冷用
バイパス管路11も設けられている。放冷用バイパス管
路11は蓄冷材に蓄えられた冷熱を取り出すためのもの
であり、冷媒配管6から分岐し、蓄冷手段10を通過
し、再度冷媒配管6に合流するように設けられている。
冷媒配管6、蓄冷用バイパス管路8、放冷用バイパス管
路11にはそれぞれバルブ12a、バルブ12b、バル
ブ12cが設けられている。これらのバルブは、凝縮器
3から冷媒配管6に送られた冷媒の一部又は全部が、蓄
冷用バイパス管路8又は放冷用バイパス管路11に流れ
るように冷媒流路を切り替える切替手段として機能して
いる。
【0005】蓄冷冷却システム30では、時間帯に応じ
てこれらのバルブを適宜開閉することにより、冷凍機の
みを稼働させる通常運転、蓄冷材に冷熱を蓄えさせる蓄
冷運転、蓄えられた冷熱を利用して被冷却空間を冷却す
る放冷運転が交互に又は並行して行われる。
【0006】例えば、割安な夜間電力料金が適用される
時間帯においては、蓄冷運転と通常運転とが交互に又は
並行して行われる。通常、被冷却空間内の温度が設定温
度幅内にある場合は、バルブ12bのみを開いて(バル
ブ12c、12aは閉じる)蓄冷運転のみが行われる。
蓄冷材の温度が設定温度幅の下限まで下がっておらず、
被冷却空間内の温度が設定温度幅の上限又は上限近くま
で上昇した場合は、さらにバルブ12aも開いて蓄冷運
転と通常運転とが並行して行われる。なお、蓄冷材の温
度が設定温度幅の下限又はそれよりも低い場合は、バル
ブ12bを閉じ、バルブ12aのみを開いて通常運転に
切り替えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記に示し
た従来の蓄冷冷却システム30において、蒸発器用膨張
弁4と蓄冷手段用膨張弁9とは冷媒の流路上に並列に設
けられている。また、一般に蓄冷冷却システムには温度
自動膨張弁が用いられるが、このタイプの膨張弁は、構
造上、出口側の温度が高いほど開度が高くなり膨張弁を
通る冷媒の量が増加する性質を有している。
【0008】即ち、冷却能力(Kcal/h)は、(a)冷媒質
量流量(Kg/h)に、(b)蒸発器又は蓄冷手段の出入口の
エンタルピー差(Kcal/kg) を乗じて得られる値であり、
蒸発器用膨張弁4及び蓄冷手段用膨張弁9のうち出口側
の温度が高い方においては、(a)及び(b)とも大き
くなり、結果的に同方と接続された機器(蒸発器5又は
蓄冷手段10)の冷却能力は大きくなる。通常の蓄冷冷
却システムの冷凍機は蒸発器の冷却能力に見合ったもの
が選定されており、蒸発器と蓄冷手段とを同時に十分に
冷却できる能力はない。よって、出口側の温度が低い方
と接続された機器の冷却能力は不足してしまうことにな
り、負荷とのバランスで、この温度が低い方と接続され
た機器の被冷却対象の温度が上昇してしまう可能性があ
る。
【0009】そのため、蓄冷運転と通常運転とを並行し
て行う場合、蓄冷材の温度が被冷却空間内の温度よりも
高いと、蓄冷手段用膨張弁9の方が蒸発器用膨張弁4よ
りも開度が大きくなり、蓄冷手段用膨張弁9の方により
多くの冷媒が流れてしまう。即ち、このような場合、従
来の蓄冷冷却システム30においては、上述の理由によ
り、被冷却空間16の冷却が十分に行えないという問題
が生じてしまう。
【0010】本発明の課題は、蓄冷材の温度が被冷却空
間の温度よりも高く、蓄冷運転と通常運転とを並行して
行う場合の被冷却空間の温度上昇を抑制し得る蓄冷冷却
システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の蓄冷冷却システ
ムの第一の態様は、次の特徴を有するものである。 (1) 被冷却空間内に設置される蒸発器、圧縮機、凝
縮器及び蒸発器用膨張弁を順に冷媒配管で接続してなる
冷凍機と、蓄冷材を有する蓄冷手段と、蓄冷手段用膨張
弁と、凝縮器と蒸発器用膨張弁とを接続する冷媒配管か
ら分岐し、蓄冷手段用膨張弁及び蓄冷手段を順に通過
し、蒸発器と圧縮器とを接続する冷媒配管に合流する蓄
冷用バイパス管路と、凝縮器からの冷媒の一部又は全部
が蓄冷用バイパス管路に流れるように冷媒流路を切り替
える切替手段と、被冷却空間の温度を検知する第一の温
度センサと、蓄冷材の温度を検知する第二の温度センサ
と、制御手段とを有し、制御手段は、蓄冷用バイパス管
路に冷媒が流れているときであって、第一および第二の
温度センサからの信号により蓄冷材の温度が被冷却空間
の温度よりも高いことを検出したときに、蓄冷用バイパ
ス管路を流れる冷媒の流量が減少するように又は該冷媒
の流れを止めるように切替手段を制御する機能を少なく
とも有していることを特徴とする蓄冷冷却システム。
【0012】(2) 制御手段が、第一の温度センサお
よび第二の温度センサからの信号により、被冷却空間内
の温度と蓄冷材の温度とが共に、それぞれについて予め
定められた値以上であることを検出したときに、上記切
替手段の制御を行うものである上記(1)記載の蓄冷冷
却システム。
【0013】また、本発明の蓄冷冷却システムの第二の
態様は、次の特徴を有するものである。 (3) 被冷却空間内に設置される蒸発器、圧縮機、凝
縮器及び蒸発器用膨張弁を順に冷媒配管で接続してなる
冷凍機と、蓄冷材を有する蓄冷手段と、蓄冷手段用膨張
弁と、凝縮器と蒸発器用膨張弁とを接続する冷媒配管か
ら分岐し、蓄冷手段用膨張弁及び蓄冷手段を順に通過
し、蒸発器と圧縮器とを接続する冷媒配管に合流する蓄
冷用バイパス管路と、凝縮器からの冷媒の一部又は全部
が蓄冷用バイパス管路に流れるように冷媒流路を切り替
える切替手段と、切替手段を制御する制御手段とを有す
ることを特徴とする蓄冷冷却システム。
【0014】(4) 時刻に応じて制御手段に信号を送
るタイマー手段を有している上記(3)記載の蓄冷冷却
システム。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1は本発明の蓄冷冷却システムの第一の態
様を示す図であり、各機器については概略的に示してい
る。図1の例に示すように、本発明の蓄冷冷却システム
1は、冷凍機と、蓄冷材(図示せず)を有する蓄冷手段
10と、蓄冷手段用膨張弁9と、蓄冷用バイパス管路8
と、切替手段(12a〜12c)と、被冷却空間16の
温度を検知する第一の温度センサ13と、蓄冷材の温度
を検知する第二の温度センサ14と、制御手段15とを
有している。
【0016】冷凍機は、被冷却空間16内に設置される
蒸発器5、圧縮機2、凝縮器3及び蒸発器用膨張弁4を
順に冷媒配管で接続して構成されている。蓄冷用バイパ
ス管路8は、凝縮器3と蒸発器用膨張弁4とを接続する
冷媒配管6から分岐し、蓄冷手段用膨張弁9及び蓄冷手
段10を順に通過し、蒸発器5と圧縮器2とを接続する
冷媒配管7に合流するように設けられている。
【0017】切替手段はバルブ12a、12b及び12
cで構成されており、凝縮器3からの冷媒の一部又は全
部が蓄冷用バイパス管路8に流れるように冷媒流路を切
り替える機能を有している。図1の例では、蓄冷材で蓄
えられた冷熱を蒸発器5へと送るための放冷用バイパス
管路11がさらに設けられている。そのため、切替手段
は凝縮器3からの冷媒の一部又は全部が放冷用バイパス
管路11に流れるように切り替える機能をも有してい
る。放冷用バイパス管路11は、冷媒配管6から分岐
し、蓄冷手段10を通過し、再度冷媒配管6に合流する
ように設けられている。
【0018】制御手段15は、蓄冷用バイパス管路8に
冷媒が流れているときであって、第一の温度センサ13
および第二の温度センサ14からの信号により蓄冷材の
温度が被冷却空間16の温度よりも高いことを検出した
ときに、蓄冷用バイパス管路8を流れる冷媒の流量が減
少するように又は該冷媒の流れを止めるように切替手段
(12a〜12c)を制御する機能を少なくとも有して
いる。
【0019】上記の制御は、蓄冷運転と通常運転とを並
行して行う必要がある場合であって、特に、制御手段1
5が、第一の温度センサ13および第二の温度センサ1
4からの信号により、被冷却空間16の温度と蓄冷材の
温度とが共に、それぞれについて予め定められた値以上
であることを検出した場合(蓄冷材の温度が設定温度幅
の下限より高く、被冷却空間内の温度が設定温度幅の上
限又は上限近くより高い場合)に必要となる。その他、
蓄冷材の霜を除去するための除霜運転や、放冷運転を行
うために放冷用バイパス管路11に冷媒を流した後、す
ぐに蓄冷運転と通常運転とを行う場合においても上記制
御は必要となる。この場合、放冷用バイパス管路11を
流れる冷媒は、高温高圧(例えば40℃、15kgf/
cm2 )の液冷媒の状態にあり、蓄冷材の温度を上昇さ
せているためである。なお、制御手段15は上記機能に
加え、切替手段を構成する各バルブ(12a〜12c)
の開閉を個別に制御する機能をも有している。
【0020】このように、本発明の蓄冷冷却システム1
においては、制御手段15によって、第一の温度センサ
13および第二の温度センサ14からの信号に基づいて
蓄冷用バイパス管路8を流れる冷媒の流量を調整でき
る。よって、蓄冷運転と通常運転とを並行して行う場合
に、従来の蓄冷冷却システムにおいて問題となった蒸発
器用膨張弁4に流れる冷媒の量が減少して被冷却空間1
6の温度が上昇してしまうという事態を回避することが
できる。
【0021】図1の例では切替手段を構成するバルブ1
2a、12b、12cとしては、制御手段からの信号に
より開閉可能なものが使用されている。なお、本発明に
おいては、切替手段は図1で示した二方バルブの組み合
わせで構成したものに限定されることはない。切替手段
は例えば三方バルブを各分岐点に設置して構成したもの
であっても良い。
【0022】本発明の蓄冷冷却システムを構成する温度
センサとしては、従来より温度センサーとして使用され
ているものが利用できる。例えば、熱電対、測音抵抗
体、サーミスタ等が挙げられる。
【0023】本発明の蓄冷冷却システム1には、外気温
度を検知するための温度センサーを設けることもでき
る。庫内温度変化、即ち庫内の冷却負荷は外気温度の影
響を受けるので、外気温度を検知するための温度センサ
ーを設ければ、庫内温度変化を予め間接的に予測する一
手段として用いることもできる。
【0024】また、本発明の蓄冷冷却システム1に、時
刻に応じて制御手段に信号を送るタイマー手段を設けれ
ば、本発明の蓄冷冷却システム1を時間帯に応じて自動
運転することができる。タイマー手段としては、時計、
タイムスイッチ、シーケンサ内タイマー等が挙げられ
る。タイマー手段は下記に示すように制御手段の一部を
構成するものであっても良い。
【0025】本発明の蓄冷冷却システムを構成する制御
手段としては、リレーやタイマ等で構成されたシーケン
ス制御装置、リレーやタイマ等の代わりにプログラマブ
ルコントローラを用いたプログラマブル制御装置、コン
ピュータ等が挙げられる。制御手段が、リレーやタイマ
等で構成されたシーケンス制御装置の場合、タイマを用
いて経過時間を測定することによって、時間帯ごとに自
動運転することができる。また、コンピュータの場合で
あるならばコンピュータ内部の時計機能で経過時間を測
定することによって、プログラマブル制御装置の場合で
あるならばプログラマブルコントローラを用いて経過時
間を測定することによって、同様に自動運転することが
できる。
【0026】本発明において用いられる圧縮機は、冷媒
を圧縮し高温高圧の状態にするものであれば良い。圧縮
機としては往復動圧縮機、スクリュウ圧縮機、遠心圧縮
機、ロータリー圧縮機等の既存の冷凍機で使用されてい
るものを利用することができる。本発明において用いら
れる凝縮器は、圧縮機で高温高圧にされた冷媒を放熱し
て液化し、冷却するものであれば良い。凝縮機としても
既存の冷凍機で使用されている水冷式、空冷式、蒸発式
の凝縮器を利用することができる。本発明において用い
られる蒸発器は、蒸発器用膨張弁で気液混合状態とされ
た冷媒を気化し、周囲から熱を奪うものであれば良い。
蒸発器としても既存の冷凍サイクルで使用されている水
冷式又は空冷式のものを利用することができる。
【0027】本発明において用いられる蒸発器用膨張弁
及び蓄冷手段用膨張弁は、両者とも凝縮器で液化された
冷媒を膨張させ、低圧低温の気液混合状態とするもので
あれば良い。これら膨張弁としては、温度自動膨張弁な
どの従来より利用されているものを用いることができ
る。
【0028】本発明の蓄冷冷却システムで使用できる蓄
冷手段は、蓄冷材を備えて冷熱を蓄える機能を有したも
のであれば良く、従来より蓄冷冷却システムで使用され
ているものを利用することができる。具体的には、常温
で液状の蓄冷材に管部材(蓄冷用バイパス管路、放冷用
バイパス管路の一部を構成するもの)を浸漬して構成し
たもの、管部材とフィンと包袋部材に収容された蓄冷材
とで構成されたもの、管部材と包袋部材に収容された蓄
冷材とで構成されたものなどが挙げられる。
【0029】蓄冷手段に設置する蓄冷材は、冷熱を蓄え
ることが可能なもの(蓄冷可能なもの)であれば良く、
本発明においては従来より使用されているものや、今後
開発されるものも利用できる。具体的には、水、塩水、
無機水和塩、エチレングリコール等の有機物が挙げられ
る。蓄冷材の量や種類は、本発明の蓄冷冷却システムに
要求される能力に応じて適宜設定すれば良い。また、蓄
冷材は包袋部材、例えばポリエチレンやナイロンといっ
た高分子材料のフィルムや、高分子材料のフィルムと金
属箔とを積層してなる複合材料などで形成されたものに
収容されていても良い。
【0030】図1の例では、蓄冷手段は被冷却空間16
の外側(屋外)に設置されているが、本発明においては
蓄冷手段は被冷却空間16の内側(屋内)に設置されて
いても良い。後者の場合においては、蓄冷材に蓄えられ
た冷熱と被冷却空間内の空気とを直接熱交換させ、この
熱交換して冷却された空気を送風手段によって被冷却空
間に循環させても良い。送風手段としては、多翼送風機
や管流送風機などの遠心送風機、プロペラ形やチューブ
形の軸流送風機、斜流送風機、クロスフロー送風機等が
挙げられる。
【0031】図2は、本発明の蓄冷冷却システムの第二
の態様を示す図であり、各機器については図1と同様に
概略的に示している。図2の例に示すように、本発明の
蓄冷冷却システム20は、冷凍機(2〜7)と、蓄冷手
段10と、蓄冷手段用膨張弁9と、蓄冷用バイパス管路
8と、切替手段(12a〜12c)と、制御手段17と
を有している。冷凍機(2〜7)、蓄冷手段10、蓄冷
手段用膨張弁9、蓄冷用バイパス管路8、切替手段(1
2a〜12c)は、図1の例と同様に構成されている。
蓄冷冷却システム20には、図1の例と同様に、放冷用
バイパス管路11も設けられている。
【0032】制御手段17は切替手段(12a〜12
c)を制御する機能、具体的には切替手段を構成する各
バルブ12a〜12cの開閉を個別に制御する機能を有
している。冷媒配管6、蓄冷用バイパス管路8、放冷バ
イパス管路11を流れる冷媒の流量は制御手段17によ
って制御される。図2の例では、蓄冷冷却システム20
にはタイマー手段が設けられている。タイマー手段は、
時刻に応じて制御手段17に信号を送るものである。図
2の例では、タイマー手段は制御手段17の一部を構成
している。
【0033】従って、蓄冷冷却システム20において
は、タイマー手段からの信号により制御手段17が切替
手段(12a〜12c)を切り替え、時間帯に応じて通
常運転、蓄冷運転及び放冷運転が交互に又は並行して行
われる。さらに、蓄冷冷却システム20を用いた場合、
交互運転および並行運転の両方において、被冷却空間1
6の温度設定幅を維持することができる。
【0034】即ち、蓄冷冷却システム20では、夜間電
力が適用される時間帯において、従来の蓄冷冷却システ
ムと異なり、開始直後に蓄冷運転と通常運転との交互運
転が行われた後、これらの並行運転が行われる。よっ
て、蓄冷冷却システム20では、交互運転により蓄冷材
を被冷却空間16の温度と同等程度まで徐々に冷却した
後、並行運転が行われることになる。このように、蓄冷
冷却システム20を用いれば、交互運転してから並行運
転が行われるため、被冷却空間を設定温度幅に保ちつ
つ、蓄冷材も冷却でき、被冷却空間16の温度が上昇し
てしまうという事態を回避することができる。
【0035】なお、この開始直後の交互運転は1サイク
ル〜5サイクル程度行えば良く、1サイクルにおける各
運転の所要時間は1分間〜60分間程度とすれば良い。
但し、本発明においては、交互運転のサイクル数や各運
転の所要時間は、特に限定されるものではなく、経験値
などから最適な値を求めれば良い。制御手段やタイマー
手段としては、上記図1の例で述べたものと同様のもの
を用いることができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。実際に図1に示す蓄冷冷却システムを構築した。
【0037】実施例 庫内体積35.6m3 の冷凍庫に冷凍機(圧縮機の能
力:押しのけ量15.8m3 /h、一日の冷凍能力:
1.9法定トン)、蓄冷手段、蓄冷用バイパス管路、放
冷用バイパス管路を設置した。蓄冷手段としては、包袋
部材に収容された蓄冷材と管部材とで構成されたものを
使用した。また、第一の温度センサ、第二の温度センサ
としては、K型熱電対を用い、制御手段としては、シー
ケンス制御装置を用いた。切替手段を構成するバルブと
しては、直動式電磁弁を用いた。
【0038】次に、上記で得られた蓄冷冷却システムを
用い、夜間電力が適用される時間帯(22:00〜翌朝
8:00)において、蓄冷材の冷却を行うための蓄冷運
転と被冷却空間を冷却するための通常運転とを行った。
結果、蓄冷冷却システムは、制御手段による切替手段の
切替えにより交互運転又は並行運転されたが、並行運転
時において蒸発器の冷却能力が低下して被冷却空間の温
度が設定温度幅の上限を越えることは全くなく、被冷却
空間の温度は設定温度幅内に維持されていた。さらに、
蓄冷材も完全に凝固され、蓄冷完了となっていた。
【0039】比較例 制御手段として、被冷却空間の温度と蓄冷材の温度との
比較を行う機能を有しないもの、即ち、被冷却空間の温
度と蓄冷材の温度とが両方とも、それぞれについて予め
設定された値よりも高いときは、常に通常運転と蓄冷運
転とを並行して行うものを用いた以外は実施例と同様に
蓄冷冷却システムを構築した。
【0040】次に、この蓄冷冷却システムについても実
施例と同様に、夜間電力が適用される時間帯において、
蓄冷運転と通常運転とを行った。結果、この蓄冷冷却シ
ステムにおいては、この時間帯の開始直後(例えば2
2:10頃)の並行運転時に、被冷却空間の温度が設定
温度幅の上限を越えてしまい被冷却空間の冷却が不十分
であった。
【0041】
【発明の効果】このように、本発明の蓄冷冷却システム
を用いれば、従来、特に通常運転と蓄冷運転とを並行し
て行う場合において問題となった被冷却空間の温度上昇
を回避でき、被冷却空間の温度を常に設定温度幅内に維
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄冷冷却システムの第一の態様を示す
図である。
【図2】本発明の蓄冷冷却システムの第二の態様を示す
図である。
【図3】従来の蓄冷冷却システムを示す図である。
【符号の説明】 1 蓄冷冷却システム 2 圧縮機 3 凝縮器 4 蒸発器用膨張弁 5 蒸発器 6 凝縮器と蒸発器用膨張弁とを接続する冷媒配管 7 蒸発器と圧縮器とを接続する冷媒配管 8 蓄冷用バイパス管路 9 蓄冷手段用膨張弁 10 蓄冷手段 12a、12b、12c 切替手段(バルブ) 13 第一の温度センサ 14 第二の温度センサ 15 制御手段 16 被冷却空間 17 制御手段(タイマー手段付)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 良 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 Fターム(参考) 3L045 AA01 BA10 CA02 DA02 FA02 JA13 JA14 MA01 MA02 NA11 NA12 PA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被冷却空間内に設置される蒸発器、圧縮
    機、凝縮器及び蒸発器用膨張弁を順に冷媒配管で接続し
    てなる冷凍機と、蓄冷材を有する蓄冷手段と、蓄冷手段
    用膨張弁と、 凝縮器と蒸発器用膨張弁とを接続する冷媒配管から分岐
    し、蓄冷手段用膨張弁及び蓄冷手段を順に通過し、蒸発
    器と圧縮器とを接続する冷媒配管に合流する蓄冷用バイ
    パス管路と、 凝縮器からの冷媒の一部又は全部が蓄冷用バイパス管路
    に流れるように冷媒流路を切り替える切替手段と、 被冷却空間の温度を検知する第一の温度センサと、蓄冷
    材の温度を検知する第二の温度センサと、制御手段とを
    有し、 制御手段は、蓄冷用バイパス管路に冷媒が流れていると
    きであって、第一および第二の温度センサからの信号に
    より蓄冷材の温度が被冷却空間の温度よりも高いことを
    検出したときに、蓄冷用バイパス管路を流れる冷媒の流
    量が減少するように又は該冷媒の流れを止めるように切
    替手段を制御する機能を少なくとも有していることを特
    徴とする蓄冷冷却システム。
  2. 【請求項2】 制御手段が、第一の温度センサおよび第
    二の温度センサからの信号により、被冷却空間内の温度
    と蓄冷材の温度とが共に、それぞれについて予め定めら
    れた値以上であることを検出したときに、上記切替手段
    の制御を行うものである請求項1記載の蓄冷冷却システ
    ム。
  3. 【請求項3】 被冷却空間内に設置される蒸発器、圧縮
    機、凝縮器及び蒸発器用膨張弁を順に冷媒配管で接続し
    てなる冷凍機と、蓄冷材を有する蓄冷手段と、蓄冷手段
    用膨張弁と、 凝縮器と蒸発器用膨張弁とを接続する冷媒配管から分岐
    し、蓄冷手段用膨張弁及び蓄冷手段を順に通過し、蒸発
    器と圧縮器とを接続する冷媒配管に合流する蓄冷用バイ
    パス管路と、 凝縮器からの冷媒の一部又は全部が蓄冷用バイパス管路
    に流れるように冷媒流路を切り替える切替手段と、 切替手段を制御する制御手段とを有することを特徴とす
    る蓄冷冷却システム。
  4. 【請求項4】 時刻に応じて制御手段に信号を送るタイ
    マー手段を有している請求項3記載の蓄冷冷却システ
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013148344A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Innovation Thru Energy Co Ltd 混合型冷蔵櫃

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