JP2000291541A - 可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法 - Google Patents

可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法

Info

Publication number
JP2000291541A
JP2000291541A JP11098885A JP9888599A JP2000291541A JP 2000291541 A JP2000291541 A JP 2000291541A JP 11098885 A JP11098885 A JP 11098885A JP 9888599 A JP9888599 A JP 9888599A JP 2000291541 A JP2000291541 A JP 2000291541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swash plate
sleeve
drive shaft
rotary support
changed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11098885A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ota
太田  雅樹
Hirotaka Kurakake
浩隆 倉掛
Hiroshi Ataya
拓 安谷屋
Takeshi Mizufuji
健 水藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP11098885A priority Critical patent/JP2000291541A/ja
Priority to EP00107418A priority patent/EP1043500A3/en
Publication of JP2000291541A publication Critical patent/JP2000291541A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/1054Actuating elements
    • F04B27/1072Pivot mechanisms

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転部分の回転が不安定となることなく、安
価に最大吐出容量の異なる可変容量型圧縮機を得ること
ができる可変容量型圧縮機の設計方法を提供する。 【解決手段】 スリーブ18において、斜板19,27
の傾動中心軸線(支軸ピン20の中心軸線)から最大傾
斜角用の当接部23aまでの距離Sx を調節することの
みで、最大吐出容量の異なる圧縮機を得るようにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出容量を変更可
能な可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、可変容量型圧縮機(以下、単に圧
縮機と呼ぶ)としては、例えば、図5に示すようなもの
が存在する。
【0003】すなわち、ハウジング101 にはクランク室
102 及びシリンダボア103 が形成されるとともに、駆動
軸104 が回転可能に支持されている。回転支持体105 は
駆動軸104 に固定されている。スリーブ106 は、駆動軸
104 において回転支持体105とシリンダボア103 との間
で、駆動軸104 の軸線L方向前後にスライド移動可能に
支持されている。回転斜板107 は、支軸ピン108 を介し
てスリーブ106 に傾動可能に軸支されている。
【0004】ヒンジ機構109 は前記回転支持体105 と回
転斜板107 との間に介在されている。回転斜板107 は、
回転支持体105 との間でのヒンジ機構109 を介したヒン
ジ連結により、回転支持体105 と一体回転可能でかつ傾
動可能となっている。回転斜板107 の傾斜角の変更は、
スリーブ106 が駆動軸104 上をスライド移動すること
で、支軸ピン108 を中心として行われる。
【0005】揺動斜板110 は、前記回転斜板107 に相対
回転可能に支持されている。ピストン111 はシリンダボ
ア103 に往復動可能に収容されるとともに、揺動斜板11
0 に連結されている。そして、駆動軸104 の回転運動
は、回転支持体105 及びヒンジ機構109 を介して回転斜
板107 に伝達される。駆動軸104 と一体回転される回転
斜板107 からは、それと相対回転可能な揺動斜板110 を
介することで軸線L方向前後への揺動のみが取り出さ
れ、従って、ピストン111 が往復運動されてシリンダボ
ア103 でのガス圧縮が行われる。
【0006】前記圧縮機の吐出容量の調節は、容量制御
弁112 によってクランク室102 の圧力が変更されること
で行われる。クランク室102 の圧力が変更されると、シ
リンダボア103 の圧力とのピストン111 を介した差が変
更されることとなり、斜板(回転斜板107 及び揺動斜板
110 )の傾斜角が変更される。
【0007】例えば、クランク室102 の圧力が小さくさ
れてシリンダボア103 の圧力との差が小さくなると、そ
れにより斜板107,110 には半径中心部を回転支持体105
側に移動させる力が作用される。従って、スリーブ106
が駆動軸104 上を回転支持体105 側へスライド移動し
て、斜板107,110 の傾斜角が増大される。斜板107,110
の傾斜角の増大は、回転斜板107 の外周側においてヒン
ジ機構109 と反対側の一部が回転支持体105 に当接する
ことで規制される(矢印A)。この規制された状態にて
斜板107,110 の傾斜角は最大となり、圧縮機の吐出容量
は最大となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した圧縮機
においては、回転斜板107 が回転支持体105 に当接する
ことで、斜板107,110 の最大傾斜角が規定される構成で
ある。このことから、斜板107,110 の最大傾斜角が異な
る圧縮機を得るための方法としては、回転斜板107 にお
いて回転支持体105 に当接する部位の軸線L方向への高
さを変更することが考えられる。このようにすれば、回
転斜板107 以外の部品を共通化することができ、言い換
えれば、回転斜板107 のみの設計変更で、最大吐出容量
の異なる圧縮機を安価に得ることができる。
【0009】ところが、前述した回転支持体105 に対す
る回転斜板107 の当接は、駆動軸104 の軸線Lから半径
方向に離れた外周側の一部で行われる。従って、前述し
たように、回転斜板107 において回転支持体105 に当接
する部位の高さを変更すると、軸線L周りでの重量にア
ンバランスが生じることとなる。その結果、駆動軸104
や斜板107,110 等からなる回転部分の回転が不安定とな
って、ピストン111 のスムーズな往復運動や斜板107,11
0 のスムーズな傾動が阻害される問題があった。
【0010】このような問題を解決するためには、最大
吐出容量が異なる毎に回転部分のアンバランス量を計算
し、それに応じて例えば回転斜板107 にバランスウエイ
トを着脱すれば良い。しかし、アンバランス量の計算や
このアンバランス量に応じたバランスウエイトの着脱の
面倒は、結果として圧縮機のコスト上昇につながり、回
転斜板107 以外の部品を共通化することでのメリットが
薄らいでしまっていた。
【0011】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、回転部
分の回転が不安定となることなく、安価に最大吐出容量
の異なる可変容量型圧縮機を得ることができる可変容量
型圧縮機の設計方法及び製造方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、ハウジングにはシリンダボアが
形成されるとともに駆動軸が回転可能に支持され、前記
駆動軸には回転支持体が一体回転可能に連結され、前記
駆動軸において回転支持体とシリンダボアとの間には、
スリーブが駆動軸の軸線方向前後にスライド移動可能に
支持され、前記スリーブには斜板が傾動可能に軸支さ
れ、前記斜板にはシリンダボアに往復動可能に収容され
たピストンが連結され、前記回転支持体と斜板との間に
は、回転支持体に斜板を一体回転可能に連結するととも
に斜板の傾動を案内するヒンジ機構が介在されてなり、
前記斜板の傾斜角を、スリーブが回転支持体に当接する
状態を最大として変更することで、ピストンのストロー
クを変更して吐出容量を調節可能な可変容量型圧縮機に
おいて、前記スリーブにおける、斜板の傾動中心軸線か
ら回転支持体との当接部までの距離の設定により、斜板
の最大傾斜角の設定を行なう可変容量型圧縮機の設計方
法を提案している。
【0013】請求項2の発明では、ハウジングにはシリ
ンダボアが形成されるとともに駆動軸が回転可能に支持
され、前記駆動軸には回転支持体が一体回転可能に連結
され、前記駆動軸において回転支持体とシリンダボアと
の間には、スリーブが駆動軸の軸線方向前後にスライド
移動可能に支持され、前記スリーブには斜板が傾動可能
に軸支され、前記斜板にはシリンダボアに往復動可能に
収容されたピストンが連結され、前記回転支持体と斜板
との間には、回転支持体に斜板を一体回転可能に連結す
るとともに斜板の傾動を案内するヒンジ機構が介在され
てなり、前記斜板の傾斜角を、スリーブが回転支持体に
当接する状態を最大として変更することで、ピストンの
ストロークを変更して吐出容量を調節可能な可変容量型
圧縮機において、前記斜板の傾動中心軸線から回転支持
体との当接部までの距離が異なるスリーブを組み込むこ
とで、異なる斜板の最大傾斜角を得る可変容量型圧縮機
の製造方法を提案している。
【0014】上記請求項1及び請求項2の発明において
は、スリーブにおいて斜板の傾動中心軸線から回転支持
体との当接部までの距離の違いで、最大吐出容量の異な
る圧縮機を得るようにしている。従って、例えば、スリ
ーブ以外の各部品を、異なる最大吐出容量の圧縮機間に
おいて共通とすることができ、各部品の量産効果によっ
て各圧縮機の単価を低減することができる。また、スリ
ーブは、回転支持体や斜板等からなる回転部分の回転中
心となる駆動軸の軸線に対して近い位置に配置されてお
り、スリーブにおける前記距離を変更したとしても、回
転部分の回転がアンバランスとなることはない。従っ
て、ピストンのスムーズな往復運動や斜板のスムーズな
傾動が阻害されることはない。つまり、異なる最大吐出
容量の圧縮機間において、スリーブ以外の各部品を共通
化することでのメリットが、回転部分のアンバランス調
節の面倒により薄らいでしまうことを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、車両空調装置に
適用される可変容量型圧縮機(以下、単に圧縮機と呼
ぶ)において具体化した一実施形態について説明する。
【0016】図1及び図2に示すように、フロントハウ
ジング11は、センタハウジングとしてのシリンダブロ
ック12の前端部に接合固定されている。リヤハウジン
グ13は、シリンダブロック12の後端部に弁・ポート
形成体14を介して接合固定されている。フロントハウ
ジング11、シリンダブロック12及びリヤハウジング
13によって、圧縮機のハウジングが構成されている。
なお、図1の左方を圧縮機の前方とし、右方を後方とす
る。
【0017】クランク室15は、前記フロントハウジン
グ11とシリンダブロック12とにより囲まれて区画形
成されている。駆動軸16はクランク室15を挿通する
ようにして配設され、フロントハウジング11とシリン
ダブロック12との間で回転可能に架設支持されてい
る。駆動軸16は、図示しない車両エンジン等の外部駆
動源によって回転駆動される。
【0018】回転支持体17は、前記クランク室15に
おいて駆動軸16に固定されている。最大傾斜角規定部
17aは、回転支持体17の後端面内周部において駆動
軸16の周りに形成され、駆動軸16の軸線Lに対して
垂直面をなしている。スリーブ18は円筒状をなし、駆
動軸16において回転支持体17とシリンダブロック1
2との間で、軸線L方向前後にスライド移動可能に外嵌
支持されている。回転斜板19のボス部19a及びスリ
ーブ18に形成された挿通孔には支持ピン20が挿入さ
れ、回転斜板19は、左右一対の支軸ピン20(図面で
は一つのみ表れている)を介してスリーブ18に傾動可
能に軸支されている。一対の支軸ピン20は、駆動軸1
6の軸線Lと直交する同一軸線上に配設されている。
【0019】支持アーム21は、前記回転支持体17に
おいてシリンダブロック12に向かって突出形成されて
いる。支持アーム21は長孔21aを備えている。前記
回転斜板19は連結ピン22を備え、この連結ピン22
は支持アーム21の長孔21aに挿入係合されている。
回転斜板19は、回転支持体17との間での連結ピン2
2及び支持アーム21(長孔21a)を介したヒンジ連
結により、回転支持体17と一体回転可能でかつ傾動可
能となっている。回転斜板19の傾斜角の変更は、スリ
ーブ18が駆動軸16上をスライド移動することで、支
軸ピン20を中心として行われる。前記支持アーム21
(長孔21a)及び連結ピン22がヒンジ機構をなして
いる。
【0020】前記スリーブ18は、前方側の小径円筒部
23と後方側の大径円筒部24とが軸線L方向に連接さ
れてなる。小径円筒部23の前端面が最大傾斜角規定用
の当接部23aをなし、大径円筒部24の後端面が最小
傾斜角規定用の当接部24aをなしている。最小傾斜角
規定部25は、駆動軸16においてスリーブ18とシリ
ンダブロック12との間に配設されている。最小傾斜角
付勢バネ26は、スリーブ18において両円筒部23,
24を接続する段差と、回転支持体17との間に介在さ
れている。最小傾斜角付勢バネ26は、スリーブ18を
最小傾斜角規定部25側に付勢する。
【0021】揺動斜板27は、前記回転斜板19が備え
るボス部19aの外周側に相対回転可能に配設されてい
る。回転斜板19と揺動斜板27が本実施形態の斜板を
なしている。揺動斜板27は、クランク室15に配設さ
れた案内ロッド28により、回転不能でかつ傾動可能に
支持されている。
【0022】シリンダボア29は前記シリンダブロック
12に形成されている。ピストン30はシリンダボア2
9に往復動可能に収容されている。ピストン30はロッ
ド31を介して揺動斜板27の外周部に連結されてい
る。
【0023】そして、前記駆動軸16の回転運動は、回
転支持体17及びヒンジ機構21,22を介して回転斜
板19に伝達される。駆動軸16と一体回転される回転
斜板19からは、それと相対回転可能な揺動斜板27を
介することで軸線L方向前後への揺動のみが取り出さ
れ、従って、ロッド31を介してピストン30が往復運
動される。
【0024】吸入室32及び吐出室33は、リヤハウジ
ング13にそれぞれ区画形成されている。そして、吸入
室32の冷媒ガスは、ピストン30の上死点側から下死
点側への移動により、弁・ポート形成体14の吸入ポー
ト34及び吸入弁35を介してシリンダボア29へ吸入
される。シリンダボア29に吸入された冷媒ガスは、ピ
ストン30の下死点側から上死点側への移動により所定
の圧力にまで圧縮され、弁・ポート形成体14の吐出ポ
ート36及び吐出弁37を介して吐出室33へ吐出され
る。
【0025】給気通路38は前記吐出室33とクランク
室15を連通する。抽気通路39はクランク室15と吸
入室32を連通する。容量制御弁40は抽気通路39上
に介在されている。
【0026】そして、前記容量制御弁40が抽気通路3
9の開度を調節することで、クランク室15から吸入室
32への冷媒ガスの逃がし量が調節され、給気通路38
を介した高圧な吐出冷媒ガスの導入量との関係から、ク
ランク室15の圧力が変更される。従って、クランク室
15の圧力とシリンダボア29の圧力とのピストン30
を介した差が変更されて、斜板(回転斜板19及び揺動
斜板27)の傾斜角が変更される。その結果、ピストン
30のストローク量が変更されて、圧縮機の吐出容量が
調節される。
【0027】例えば、クランク室15の圧力が上昇して
シリンダボア29の圧力との差が大きくなると、それに
より斜板19,27には半径中心部をシリンダブロック
12側に移動させる力が作用される。従って、スリーブ
18が駆動軸16上をシリンダブロック12側へスライ
ド移動し、斜板19,27が支軸ピン20を中心として
反時計回り方向に回動して傾斜角が減少される。スリー
ブ18のシリンダブロック12側へのスライド移動は、
最小傾斜角規定用の当接部24aが最小傾斜角規定部2
5に当接することで規制される。この規制された状態に
て、斜板19,27の傾斜角は最小となって圧縮機の吐
出容量は最小となる。(図1において二点鎖線にて示
す) 逆に、クランク室15の圧力が低下してシリンダボア2
9の圧力との差が小さくなると、それにより斜板19,
27には半径中心部を回転支持体17側に移動させる力
が作用される。従って、スリーブ18が駆動軸16上を
回転支持体17側へスライド移動し、斜板19,27が
支軸ピン20を中心として時計回り方向に回動して傾斜
角が増大される。スリーブ18の回転支持体17側への
スライド移動は、その最大傾斜角規定用の当接部23a
が、回転支持体17の最大傾斜角規定部17aに対して
円環状の領域で当接することで規制される。この規制さ
れた状態にて、斜板19,27の傾斜角は最大となって
圧縮機の吐出容量は最大となる。(図1において実線に
て示す) 外部駆動源による圧縮機の駆動(駆動軸16の回転駆
動)が停止されると、圧縮機内部はやがて均圧される。
従って、スリーブ18は、最小傾斜角付勢バネ26の付
勢力によって、最小傾斜角規定部25に当接する位置に
スライド移動される。その結果、斜板19,27の傾斜
角は最小となり、次回の圧縮機の起動は負荷トルクの最
も小さな最小吐出容量状態からとなって、起動時に生じ
るショックは緩和される。
【0028】次に、本実施形態の特徴点について説明す
る。図2に示すように、上述した圧縮機は、スリーブ1
8において斜板19,27の傾動中心軸線(支軸ピン2
0の中心軸線)から最大傾斜角規定用の当接部23aま
での距離Sx がS1 に設定されている。その他の構成を
変更しなければ、この距離Sxが斜板19,27の最大
傾斜角を一義的に決定する。つまり、例えば、この距離
Sx が長ければ長いほどスリーブ18のスライド移動可
能量が減少され、最小傾斜角規定部25の位置は一定で
あることから、斜板19,27の最大傾斜角が減少され
る。逆に、距離Sx が短ければ短いほど、スリーブ18
のスライド移動可能量が増大され、斜板19,27の最
大傾斜角が増大される。
【0029】さて、図3及び図4は、図1及び図2の圧
縮機よりも最大吐出容量が小さな圧縮機を示している。
図3及び図4の圧縮機は、図1及び図2の圧縮機に比べ
小径円筒部23の軸線L方向への長さが大きいスリーブ
18を備えることにより、支持ピン20の中心軸線から
当接部23aまでの距離Sx がS2(>S1)に設定さ
れており、スリーブ18以外の構成は図1及び図2の圧
縮機と同じとなっている。つまり、両圧縮機は、スリー
ブ18の距離Sx を調節することのみで、言い換えれ
ば、スリーブ18の設計変更のみで、最大吐出容量の異
なる圧縮機を得る思想の下に設計されている。従って、
スリーブ18以外の各部品は、両圧縮機間において共通
のものが用いられ、各部品の量産効果によって両圧縮機
の単価を低減することができる。
【0030】前記両圧縮機の製造方法としては、同じ製
造ライン上において共通の部品が、流れてくる圧縮機の
最大吐出容量とは無関係に組み付けられてゆく。そし
て、スリーブ18の組み付け工程においては、各圧縮機
用に距離Sx の異なるスリーブ18が二種類(S1 and
S2 )準備されており、ラインを流れて来る圧縮機の最
大吐出容量に応じた距離Sx (S1 orS2 )を有するス
リーブ18を、適宜選択して組み付けるようになってい
る。
【0031】以上詳述したように本実施形態において
は、スリーブ18の距離Sx の設定のみで、最大吐出容
量の異なる圧縮機を得るようにしている。スリーブ18
は円筒状をなすとともに、駆動軸16に外嵌支持されて
いる。従って、スリーブ18の距離Sx の変更は、軸線
Lに近い位置でなおかつ軸線L周りにおいて均一になさ
れることとなる。その結果、スリーブ18の距離Sx を
変更したとしても、回転支持体17や斜板19,27等
からなる回転部分の回転がアンバランスとなることはな
く、ピストン30のスムーズな往復運動や斜板19,2
7のスムーズな傾動が阻害されることはない。つまり、
スリーブ18の距離Sx に応じて回転部分のアンバラン
ス調節を行なう必要がなく、両圧縮機間においてスリー
ブ18以外の部品を共通化することでのメリットが薄ら
いでしまうことを防止できる。
【0032】なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で以
下の態様でも実施できる。 ○スリーブ18の小径円筒部23の軸線L方向への長さ
を変えずに、支持ピン20の配設位置を変更することに
より、斜板19,27の傾動中心軸線(支持ピン20の
中心軸線)から当接部23aまでの距離Sx を設定する
こと。但しこの場合、最小吐出容量を等しくするために
は、大径円筒部24の軸線L方向の長さを変更する必要
がある。
【0033】○図1及び図2の圧縮機と図3及び図4の
圧縮機とを、別々の製造ラインにて製造すること。この
ようにすれば、スリーブ18の組み付け工程において、
距離Sx の異なるスリーブ18の選択手間が省ける。
【0034】○上記実施形態においては、二つの異なる
最大吐出容量の圧縮機を作り分けていたが、これに限定
されるものではなく、三つや四つ等、三つ以上の異なる
最大吐出容量の圧縮機を作り分けるようにしても良い。
【0035】
【発明の効果】上記構成の本発明においては、スリーブ
において、斜板の傾動中心軸線から回転支持体との当接
部までの距離の設定のみで、最大吐出容量の異なる圧縮
機を得るようにしている。スリーブは駆動軸の軸線に近
い位置に配置されており、スリーブのこの距離を変更し
たとしても、回転支持体や斜板等からなる回転部分の回
転がアンバランスとなることはない。従って、ピストン
のスムーズな往復運動や斜板のスムーズな傾動が阻害さ
れることはない。つまり、異なる最大吐出容量の圧縮機
間において、スリーブ以外の各部品を共通化することで
の量産効果のメリットが、回転部分のアンバランス調節
の面倒により薄らいでしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 可変容量型圧縮機の縦断面図。
【図2】 図1の要部拡大図。
【図3】 図1とは最大吐出容量の異なる可変容量型圧
縮機の縦断面図。
【図4】 図3の要部拡大図。
【図5】 従来の可変容量型圧縮機の縦断面図。
【符号の説明】
11…ハウジングを構成するフロントハウジング、12
…同じくシリンダブロック、13…同じくリヤハウジン
グ、16…駆動軸、17…回転支持体、18…スリー
ブ、19…斜板を構成する回転斜板、20…斜板の傾動
中心軸線としての支軸ピン、21…ヒンジ機構を構成す
る支持アーム、22…同じく連結ピン、23a…スリー
ブにおける回転支持体との当接部、27…斜板を構成す
る揺動斜板、29…シリンダボア、30…ピストン、L
…駆動軸の軸線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安谷屋 拓 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 水藤 健 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB32 BB41 CC20 CC32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングにはシリンダボアが形成され
    るとともに駆動軸が回転可能に支持され、 前記駆動軸には回転支持体が一体回転可能に連結され、 前記駆動軸において回転支持体とシリンダボアとの間に
    は、スリーブが駆動軸の線方向前後にスライド移動可能
    に支持され、 前記スリーブには斜板が傾動可能に軸支され、 前記斜板にはシリンダボアに往復動可能に収容されたピ
    ストンが連結され、 前記回転支持体と斜板との間には、回転支持体に斜板を
    一体回転可能に連結するとともに斜板の傾動を案内する
    ヒンジ機構が介在されてなり、 前記斜板の傾斜角を、スリーブが回転支持体に当接する
    状態を最大として変更することで、ピストンのストロー
    クを変更して吐出容量を調節可能な可変容量型圧縮機に
    おいて、 前記スリーブにおける、斜板の傾動中心軸線から回転支
    持体との当接部までの距離の設定により、斜板の最大傾
    斜角の設定を行なう可変容量型圧縮機の設計方法。
  2. 【請求項2】 ハウジングにはシリンダボアが形成され
    るとともに駆動軸が回転可能に支持され、 前記駆動軸には回転支持体が一体回転可能に連結され、 前記駆動軸において回転支持体とシリンダボアとの間に
    は、スリーブが駆動軸の軸線方向前後にスライド移動可
    能に支持され、 前記スリーブには斜板が傾動可能に軸支され、 前記斜板にはシリンダボアに往復動可能に収容されたピ
    ストンが連結され、 前記回転支持体と斜板との間には、回転支持体に斜板を
    一体回転可能に連結するとともに斜板の傾動を案内する
    ヒンジ機構が介在されてなり、 前記斜板の傾斜角を、スリーブが回転支持体に当接する
    状態を最大として変更することで、ピストンのストロー
    クを変更して吐出容量を調節可能な可変容量型圧縮機に
    おいて、 前記斜板の傾動中心軸線から回転支持体との当接部まで
    の距離が異なるスリーブを組み込むことで、異なる斜板
    の最大傾斜角を得る可変容量型圧縮機の製造方法。
JP11098885A 1999-04-06 1999-04-06 可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法 Pending JP2000291541A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11098885A JP2000291541A (ja) 1999-04-06 1999-04-06 可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法
EP00107418A EP1043500A3 (en) 1999-04-06 2000-04-05 Pivot joint for a swash plate of a variable displacement compressor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11098885A JP2000291541A (ja) 1999-04-06 1999-04-06 可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000291541A true JP2000291541A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14231610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11098885A Pending JP2000291541A (ja) 1999-04-06 1999-04-06 可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP1043500A3 (ja)
JP (1) JP2000291541A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101166291B1 (ko) 2009-11-25 2012-07-16 한라공조주식회사 가변용량형 사판식 압축기

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100529716B1 (ko) * 2004-12-14 2005-11-22 학교법인 두원학원 경사이동이 원활한 용량 가변형 사판식 압축기
JP4794274B2 (ja) * 2005-10-27 2011-10-19 カルソニックカンセイ株式会社 可変容量圧縮機
US7444921B2 (en) 2006-08-01 2008-11-04 Visteon Global Technologies, Inc. Swash ring compressor

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4428718A (en) * 1982-02-25 1984-01-31 General Motors Corporation Variable displacement compressor control valve arrangement
JPH04234580A (ja) * 1990-12-29 1992-08-24 Toyota Autom Loom Works Ltd 可変容量型圧縮機
JP3787903B2 (ja) * 1996-08-05 2006-06-21 株式会社豊田自動織機 可変容量型圧縮機
JPH1162824A (ja) * 1997-08-08 1999-03-05 Sanden Corp 可変容量圧縮機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101166291B1 (ko) 2009-11-25 2012-07-16 한라공조주식회사 가변용량형 사판식 압축기

Also Published As

Publication number Publication date
EP1043500A2 (en) 2000-10-11
EP1043500A3 (en) 2001-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0568944B1 (en) Swash plate type compressor with variable displacement mechanism
US6139283A (en) Variable capacity swash plate type compressor
JPH04303184A (ja) 容量可変型斜板式圧縮機
US7972118B2 (en) Variable capacity compressor
JP3416738B2 (ja) 可変容量型斜板式圧縮機
JPH09137775A (ja) 容量可変斜板式コンプレッサ
US5293810A (en) Variable displacement compressor
JP2000291541A (ja) 可変容量型圧縮機の設計方法及び製造方法
KR100759423B1 (ko) 용량가변형 사판식 압축기
JPH11336657A (ja) 斜板型可変容量圧縮機
JP4506031B2 (ja) 可変容量式圧縮機
KR100382362B1 (ko) 가변용량 사판식 압축기
US5882179A (en) Compressor with bearing between the drive shaft and the swash-plate boss
JP2001304108A (ja) 圧縮機
JP3060679B2 (ja) 揺動斜板式可変容量圧縮機
JPH09228948A (ja) 固定容量の斜板式コンプレッサ
JP2003239855A (ja) 圧縮機
JP3277580B2 (ja) 揺動斜板式可変容量圧縮機
JP2002180955A (ja) 容量可変型斜板式圧縮機
JP3259487B2 (ja) 容量可変型斜板式圧縮機
KR100734805B1 (ko) 가변용량 사판식 압축기
JPH09175159A (ja) 斜板式コンプレッサ
KR20180019381A (ko) 가변 용량 압축기용 구동부
JP3316922B2 (ja) 可変容量型圧縮機
JP3063375B2 (ja) 容量可変型斜板式圧縮機