JP2000290902A - 発泡重合生成物製の鉄道用枕木 - Google Patents

発泡重合生成物製の鉄道用枕木

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JP2000290902A
JP2000290902A JP11104967A JP10496799A JP2000290902A JP 2000290902 A JP2000290902 A JP 2000290902A JP 11104967 A JP11104967 A JP 11104967A JP 10496799 A JP10496799 A JP 10496799A JP 2000290902 A JP2000290902 A JP 2000290902A
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Japan
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polyol
sleeper
prepolymer
polymerization product
railroad sleeper
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JP11104967A
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English (en)
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Isao Kikuchi
功 菊地
Akihiro Ko
明弘 高
Akira Murakami
朗 村上
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KOWA KASEI
Toyopolymer Co Ltd
Kowa Kasei KK
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KOWA KASEI
Toyopolymer Co Ltd
Kowa Kasei KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト高になる繊維補強を要せず、腐敗がな
く耐久性に優れたプラスチック製枕木を提供する。 【解決手段】 ポリオキシプロピレンジオールとジフェ
ニルメタンジイソシアネートを反応させて得られるイソ
シアネート末端プレポリマーを主成分とするポリイソシ
アネートと、水酸基価300〜500の4官能以上のポ
リエーテルポリオールを主成分とするポリオールとの重
合生成物であって、発泡剤が水、炭化水素及びハロゲン
化炭化水素より選ばれる1種又は2種以上であるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック製枕
木に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道用の枕木は、レールを支持し、車輪
の圧力を広い面積で道床に伝え、且つレールの軌間を一
定に保つ役目を果たすものである。従来から枕木として
は、クリやヒノキ等の堅木角材が使用されてきた。
【0003】更に、木材の入手困難性と寿命の短さとか
ら、コンクリート製枕木が使用されてきている。しか
し、コンクリート製のものは、強度、耐久性に優れてい
るが、木製と比較して弾性が非常に小さいため、これを
補うためどうしてもゴムシート等の弾性体が必要とな
る。更に、木製と比べて重量が大きいため施工性が悪
い。
【0004】このため、最近では発泡ポリウレタンを主
成分とするプラスチック製枕木が製造され始めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この発
泡ポリウレタン製の枕木は、ウレタン発泡体のみでは、
所要の強度を得ることが困難で、長繊維ガラスファイバ
ー等により補強を行なっている。
【0006】このように繊維補強すると強度も上がる
が、それによるコストアップが大きく木製やコンクリー
ト製枕木に比べて相当高価である。また、繊維補強のコ
ストアップを防ぐため、性質の異なる層を追加積層する
ことも考えられるが、これも接着の問題、製造工程が増
える等の問題から、実際問題としては使用できるものは
ない。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような現状に鑑
み、本発明者は鋭意研究の結果、繊維補強を要しない安
価なプラスチック製枕木を完成したものであり、その特
徴とするところは、ポリオキシプロピレンジオールとジ
フェニルメタンジイソシアネートを反応させて得られる
イソシアネート末端プレポリマーを主成分とするポリイ
ソシアネートと、水酸基価300〜500の4官能以上
のポリエーテルポリオールを主成分とするポリオールと
の重合生成物であって、発泡剤が水、炭化水素及びハロ
ゲン化炭化水素より選ばれる1種又は2種以上である点
にある。
【0008】ここで、本発明の第1の特徴は、プレポリ
マーを用いた点にある。即ち、ポリウレタンは、イソシ
アネートと多価アルコールの重合によって製造されるた
め、通常はモノマー同士の重合である。これをイソシア
ネートモノマーではなく、プレポリマーとした点が新し
いのである。即ち、このような工夫によって枕木として
要求される性質が従来の木製のものに近くなったのであ
る。
【0009】本発明に用いるプレポリマーは、ポリオキ
シプロピレンジオールとジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)を反応させたものである。ポリオキシプ
ロピレンジオールは数平均分子量が400〜2000の
ものが好適である。400以下では圧縮弾性率が大きす
ぎ、2000以上になると曲げ強度が低下する。また、
このプレポリマーのNCO含量は、5〜35%がよい。
この程度が最も柔軟性と曲げ強度とが枕木に適合するの
である。これは重合による高分子の構造からである。
【0010】ウレタン反応するイソシアネート成分とし
ては、上記したプレポリマーだけでもよいが、このプレ
ポリマーと相溶性のよい他のイソシアネート成分を混合
してもよい。例えば、クルードMDI等である。このM
DIは、NCO価は2〜3程度のものである。これの混
合比率としては、プレポリマーと同量程度以下が好まし
い。このようにイソシアネート成分として、低分子イソ
シアネートを混合すると、曲げ強度がより大きくなり、
また曲げ歪みもより小さくできた。
【0011】上記プレポリマーと反応させるポリオール
は、水酸基価300〜500の4官能以上のポリエーテ
ルポリオールを主成分とするものである。また、上記イ
ソシアネート成分と同様、他の成分を混入してもよい。
混入するポリオールとしては、分子量150以下のジオ
ールが好適である。低分子ジオールを混合すると、曲げ
強度がより向上する。これも前記同様ポリオール同士相
溶性が必要である。
【0012】このような4官能以上のポリオールを使用
する理由は、通常使用される3官能以下のもの(グリセ
リン系等)では、重合体の曲げ歪みが大きい(柔らか過
ぎる)ため、アンカーナット(埋め込み栓)の引抜き強
度が小さい。このため、枕木としてレールを固定する機
能に問題があった。
【0013】発泡の程度としては、発泡体の密度が0.
5〜1.0g/cm3 になるように調整する。
【0014】更に、圧縮弾性率の低下のため、発泡体中
に高分子ゲルである柔軟相を分散させてもよい。これ
は、上記したポリオール成分と相溶しないもので数平均
分子量が1000〜10000で、水酸基価10〜20
0程度のポリオールを、上記ポリオール内に分散させ、
重合すると製造できる。これは、発泡体と柔軟相との間
に化学結合が存在するため、全体の機械的強度を損なわ
ず、柔軟性がより向上する。
【0015】本発明枕木は、木製の枕木同様単独で使用
できるが、より振動吸収等を向上させるため、防振ゴム
等の弾性材と積層してもよい。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例に基づいて本発明をより
詳細に説明する。まず、枕木として要求される物性につ
いて説明する。 1) 曲げ強度(kg/cm2 ):これは枕木の折れにく
さであり、曲げ力に対する抵抗力である。即ち、曲げ破
壊強度である。勿論、大きいほどよい。 測定法:JIS K7221に準拠して測定した。 2) 圧縮弾性率(kg/cm2 ):これは硬さを表すも
ので、枕木としては柔軟な方がよく小さいほどよい。 測定法:JIS K7220に準拠して測定した。 3) 圧縮比例限界(kg/cm2 ):これは弾性を失う
限界までの力であり、大きいほどよい。 測定法:JIS K7220に準拠して測定した。 4) 密度(g/cm3 ):0.5〜1.0程度がよい。 測定法:JIS Z8807に準拠して測定した。 5) 引抜き強度(ton):埋め込んだアンカーナット
にボルトで固定するため、そのアンカーナットを引き抜
く時の力である。勿論、大きいほどよい。 測定法:JIS E1118及びJIS E1201に
準拠して測定した。
【0017】本発明実施例と比較例の枕木を作成し、以
上の物性を比較した。 実施例1 イソシアネート成分:数平均分子量が1000のポリオ
キシプロピレングリコールと、ジフェニルメタンジイソ
シアネートの反応生成物で、NCO成分含量が17.5
%のもの。 ポリオール成分:4官能以上のポリエーテルポリオール
であり、水酸基価が約400のもの。 発泡剤:水
【0018】実施例2 イソシアネート成分1:数平均分子量が1000のポリ
オキシプロピレングリコールと、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの反応生成物で、NCO成分含量が17.
5%のもの。 イソシアネート成分2:NCO含量が31%のクルード
ジフェニルメタンジイソシアネート。 ポリオール成分:4官能以上のポリエーテルポリオール
であり、水酸基価が約400のもの。 発泡剤:水
【0019】比較例 イソシアネート成分:クルードMDI(ジフェニルメタ
ンジイソシアネート)ポリオール成分:4官能のポリエ
ーテルポリオール 発泡剤:水
【0020】これらを重合して、その物性を測定した。
その結果を表1に示す。また、表には木製とコンクリー
ト製のものも示した。
【表1】
【0021】この表では、木製とコンクリート製以外は
曲げ強度を同じになるような試料体を作成し比較した。
実施例1、2は、どちらも圧縮弾性率が非常に小さく、
通常のウレタンより軟らかくクッション性がよいことが
分かる。これは、コンクリート製は悪く、木製が優れて
いることも当然のことである。しかし、本発明はコンク
リート製より木製の方に近いことも分かる。また、その
他の物性もほとんど優れており通常のウレタンより優れ
た枕木であることがわかる。比重は木製枕木と同等以下
で軽く、圧縮比例限が木製枕木よりも大きい為、鉄道車
両重量による残留歪は木製枕木よりも小さい。また、繊
維補強を行なう必要がないため、繊維補強を要するプラ
スチック製枕木よりも相当安価にすることができる。
【0022】最も重要な物性である引抜き強度も、大き
な差があるが(コンクリートに近い)、これは単なる数
値的な差だけでなく、実施例1、2ではアンカーナット
が引き抜かれただけであるが、比較例では、アンカーナ
ットが引抜かれたとき本体がその部分から割れ、破壊し
た。よって、実施例では抜けた部分を円柱状に切除し
て、接着剤や充填剤を充填してアンカーナットを埋めれ
ば補修できるのに対して、比較例では本体が破壊してい
るため補修はほぼ不可能である。この差は非常に大き
く、軌道の補修現場では決定的な差となる。
【0023】
【発明の効果】本発明枕木によると、次のような大きな
利点がある。 1) プラスチック製であるため、木材のような腐敗等が
ない。 2) 強度的にはコンクリート製枕木に近い値である。 3) 鉄道車両等の圧縮荷重による残留歪は木製枕木より
も小さい。 4) 他のプラスチック製のものと比較すると、繊維補強
が必要でないので、経済性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 明弘 大阪府吹田市南金田1丁目13番28号トーヨ ーポリマー株式会社内 (72)発明者 村上 朗 大阪府吹田市南金田1丁目13番28号トーヨ ーポリマー株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシプロピレンジオールとジフェ
    ニルメタンジイソシアネートを反応させて得られるイソ
    シアネート末端プレポリマーを主成分とするポリイソシ
    アネートと、水酸基価300〜500の4官能以上のポ
    リエーテルポリオールを主成分とするポリオールとの重
    合生成物であって、発泡剤が水、炭化水素及びハロゲン
    化炭化水素より選ばれる1種又は2種以上であることを
    特徴とする発泡重合生成物製の鉄道用枕木。
  2. 【請求項2】 該ポリイソシアネートとして、前記プレ
    ポリマーにクルードMDIを加えたものである請求項1
    記載の発泡重合生成物製の鉄道用枕木。
  3. 【請求項3】 該ポリオールは、更に分子量が150以
    下のジオールを加えたものである請求項2記載の発泡重
    合生成物製の鉄道用枕木。
  4. 【請求項4】 該プレポリマーが、NCO成分の5〜3
    5%のものである請求項2記載の発泡重合生成物製の鉄
    道用枕木。
  5. 【請求項5】 発泡体中に高分子ゲルである柔軟相が分
    散した状態で存在するものである請求項1、2、3又は
    4記載の発泡重合生成物製の鉄道用枕木。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101424683B1 (ko) 2013-04-24 2014-08-01 케이피엑스케미칼 주식회사 합성수지 침목용 조성물 및 이의 제조방법
JP2016515174A (ja) * 2013-03-13 2016-05-26 ソリディア テクノロジーズ インコーポレイテッドSolidia Technologies, Inc. 複合枕木およびその製造方法およびその使用法

Cited By (3)

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JP2016515174A (ja) * 2013-03-13 2016-05-26 ソリディア テクノロジーズ インコーポレイテッドSolidia Technologies, Inc. 複合枕木およびその製造方法およびその使用法
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WO2014175576A1 (ko) * 2013-04-24 2014-10-30 케이피엑스케미칼 주식회사 합성수지 침목용 조성물 및 이의 제조방법

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