JP2000290749A - プレス成形用熱延鋼板 - Google Patents

プレス成形用熱延鋼板

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JP2000290749A JP10174299A JP10174299A JP2000290749A JP 2000290749 A JP2000290749 A JP 2000290749A JP 10174299 A JP10174299 A JP 10174299A JP 10174299 A JP10174299 A JP 10174299A JP 2000290749 A JP2000290749 A JP 2000290749A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超微細粒を有し、高強度で、プレス成形性に
優れ、かつレーザ接合部のプレス成形性にも優れる自動
車用熱延鋼板およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.01〜0.2 %、Si:2.0
%以下、Mn:2.1 %以下、P:0.5 %以下、 Ti :0.03
〜0.3 %、Al:0.1 %以下を含み、炭素当量Ceqが0.35
以下とし、動的再結晶低温域で繰り返し圧下を施し、熱
間圧延後急冷したのち、調質圧延を施して、4μm未満
の平均粒径を有するフェライトと、微細で島状に分散し
た第2相とからなり、かつ表面粗さRa を0.8 〜1.5 μ
m として、レーザ接合部を含めたプレス成形性を改善す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用、家電
用、建築用等の使途に適用して好適な熱延鋼板に係り、
とくに、自動車用として、熱延のままで超微細粒を有
し、延性、靱性、強度−延性バランスに優れ、プレス成
形性に優れるとともに、プレス成形前のレーザ接合性に
も優れる熱延鋼板に関する。なお、本発明でいう鋼板
は、鋼板、鋼帯を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境の保全の観点から、炭酸
ガスの排出を規制する動きが活発となっており、自動車
車体の軽量化による燃費改善が注目されている。自動車
の軽量化を進めるうえでは、自動車車体で多くの割合を
占める鋼板を薄肉化するのが有効な手段であり、鋼板の
薄肉化のために、高強度化した自動車用鋼板の開発が進
められている。
【0003】さらに、最近では、自動車の衝突時に乗員
を保護するため、車体の衝突強度を向上させることが要
請されている。しかし、この軽量化の要請と、車体の衝
突強度の向上の要請をともに満足させることはなかなか
難しい。例えば、車体の衝突強度を向上させるために補
強材を用いると車体重量が増加し、車体の軽量化を満足
させることができない。
【0004】このようなことから、高強度で、耐衝撃性
にも優れた自動車用高張力鋼板が要望されている。高強
度化に伴う延性、靱性などの劣化を抑えるために、機械
的特性を総合的に向上させる手段として組織の微細化が
有効であることから、高張力鋼における組織の微細化が
重要な課題となっている。組織の微細化手段としては、
大圧下圧延法、制御圧延法、制御冷却法などが知られて
いる。
【0005】大圧下圧延法については、例えば、特開昭
58-123823 号公報、特公平5-65564号公報に代表される
提案がある。これらの提案における組織微細化機構の要
点は、オーステナイト粒に大圧下を加え、γ→α歪誘起
変態を促進させることにある。しかし、これらの方法
は、ある程度の微細化は達成できるが、せいぜい5μm
程度までであり、しかも1パスあたりの圧下量を40%以
上にするなど、一般的なホットストリップミルでは実現
しがたいという問題に加えて、大圧下圧延により結晶粒
が扁平となるため、機械的性質に異方性が生じたり、セ
パレーションにより破壊吸収エネルギーが低下するとい
う問題もあった。
【0006】一方、制御圧延法、制御冷却法を適用した
例として、NbもしくはTiを含む析出強化型鋼板がある。
これらの鋼板は、Nb、Tiの析出強化作用を利用して高張
力化を図るとともに、Nb、Tiがそなえるオーステナイト
粒の再結晶抑制作用を利用して低温仕上圧延を施し、未
再結晶変形オーステナイト粒からのγ→α歪誘起変態に
よってフェライト結晶粒を微細化するものであるが、こ
の方法では4μm 程度までの結晶粒の微細化しか達成で
きない。そのうえ、これらの鋼板では、機械的性質の異
方性が大きいという問題がある。プレス成形を施す自動
車用鋼板では、成形限界は最も延性の劣る方向の特性水
準によって決まるため、異方性の大きい鋼板では、組織
を微細化した効果が特性として全く現れない場合があ
り、プレス成形上の問題となっていた。
【0007】また、最近では、熱間圧延前のオーステナ
イト粒を極度に微細化して圧延し動的再結晶とさらに制
御冷却を利用し、組織を微細化する方法が、例えば、特
開平9-87798 号公報、特開平9-143570号公報、特開平10
-8138 号公報に記載されている。特開平9-87798 号公報
には、Mn:1.0 〜2.5 wt%、Ti:0.05〜0.30wt%、ある
いはTi:0.05〜0.30wt%およびNb:0.30wt%以下を含有
するスラブを950 〜1100℃の温度に加熱し、1パス当た
りの圧下率が20%以上となる圧延を少なくとも2回以上
行い、仕上圧延温度がAr3変態点以上となる熱間圧延を
行った後、20℃/s 以上の冷却速度で冷却し、350 〜55
0 ℃で巻き取り、平均結晶粒径10μm 未満のポリゴナル
フェライト75体積%以上と、残留オーステナイト5〜20
体積%の組織とする高張力熱延鋼板の製造方法が開示さ
れている。
【0008】特開平9-143570号公報には、Ti:0.05〜0.
3 wt%、Nb:0.10wt%以下のうちの1種または2種を含
有する鋼を950 〜1100℃の温度に加熱し、1パス当たり
の圧下率が20%以上となる圧延を少なくとも2回以上行
い、仕上圧延温度がAr3変態点以上となるように熱間圧
延し、Ar3変態点〜750 ℃を20℃/s 以上の冷却速度で
冷却し、750 ℃未満〜600 ℃の温度範囲で5 〜20sec 間
滞留させたのち、再び20℃/s 以上の冷却速度で550 ℃
以下の温度まで冷却し、550 ℃以下の温度で巻き取り、
フェライト80体積%以上で平均フェライト粒径10μm 未
満の極微細組織を有する高張力熱延鋼板の製造方法が開
示されている。
【0009】特開平10-8138 号公報には、Mn:1.0 wt%
以下、Ti:0.05〜0.30wt%、あるいはTiの全部または1
部に代え、その2倍量のNbを含有する鋼スラブを950 〜
1100℃の温度に加熱し、1パス当たりの圧下率が20%以
上となる圧延を少なくとも2回以上行い、仕上圧延温度
がAr3変態点以上となる熱間圧延を施した後、20℃/s
以上の冷却速度で冷却し、350 〜550 ℃で巻き取り、フ
ェライトと残留オーステナイトからなる超微細粒組織を
有する高張力熱延鋼板の製造方法が開示されている。
【0010】このような鋼板の機械的特性の改善とは別
に、耐衝突特性を向上させるための車体構造の検討が行
われている。これは、衝突時のエネルギーを効率良く吸
収させるために車体構造を改善するものである。衝突さ
れた部位における部品の折損のみで衝突時のエネルギー
を吸収できず、乗員が収容されているキャビンまでが変
形し、乗員に危害が及ぶことを回避するために、例え
ば、キャビンに近い部分は高強度材料もしくは板厚を厚
くした厚肉材を用い、衝突物体に近くキャビンから遠い
部分は軸方向に蛇腹状に座屈して衝突のエネルギーを吸
収しやすい、比較的低強度材料もしくは板厚を薄くした
薄肉材を用いた車体構造が検討されている。
【0011】このような車体構造は、従来は、個々にプ
レス成形された部材をスポット溶接により組み立てて構
成されていたが、プレスの効率化、プレス金型の削減の
ため、最近では、異なる板厚、異なる材質の素材を平板
の状態で部品形状に合わせてブランクし、これら部材の
端面同士をレーザビーム等の高エネルギービームで溶接
接合し一体部品としたのち、一挙にプレス成形を行う、
いわゆるテーラードブランクと呼ばれる技術が開発され
ている。この技術内容は、例えば(社)自動車技術会
学術講演会前刷集901 ,1990-5, p125 などに紹介され
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特開平9-87798 号公報、特開平9-143570号公報、特開
平10-8138 号公報に記載された技術は結晶粒の微細化に
主眼をおいたものであるが、結晶粒径は4μm 程度まで
しか得られない。結晶粒径の微細化による機械的特性の
改善効果は結晶粒径の平方根に逆比例することから、大
幅な特性向上のためには、更なる微細化が要望されてい
た。さらにこれらの技術を用いて製造された鋼板では、
強度および延性は向上するが、機械的特性の異方性は、
とくに自動車用鋼板のプレス成形性という観点から、許
容できるほど小さくなっているとは言い難く、さらに異
方性を小さくし、プレス成形性を向上させる必要があっ
た。
【0013】また、従来の鋼板を用いるテ−ラ−ドブラ
ンク技術では、プレス成形時に溶接接合部を起点として
破断が生じるという問題があった。溶接接合部は一度溶
融され急冷されるため、母材にくらべて強度が増加し、
延性が低下する。このため、この低延性の溶接接合部を
起点としてプレス成形時に破断が生じるのである。この
ため、従来は、成形が容易な形状でのみ、この技術が適
用されていた。
【0014】このようなことから、高強度で、プレス成
形性と、レーザ等による溶接接合性(以下レーザ接合性
という)とを兼ね備えた自動車用熱延鋼板が要望されて
いた。本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決
し、超微細粒を有し、高強度で、プレス成形性に優れ、
かつレーザ接合性にも優れる自動車用熱延鋼板およびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を達成するため、まず、結晶粒径の微細化による機
械的特性の改善効果は結晶粒径の平方根に逆比例するこ
とから、自動車用鋼板として、部品に要求される耐衝突
強度を満足する高強度を、延性等プレス成形性の低下な
く、得るためにはフェライト結晶粒を粒径4μm 未満の
超微細粒とすることが必要であることを知見した。ま
た、超微細粒を得るためのキーポイントは、熱間圧延時
における動的再結晶温度域で繰り返し圧下を行うことで
あることを見いだした。
【0016】このような超微細粒鋼板において、プレス
成形性を支配する要因について鋭意研究した。その結
果、プレス成形性を支配するものとして、鋼板の機械的
性質に加えて、プレス金型と鋼板間の摩擦係数が極めて
重要であることに想到した。そして、従来熱延鋼板では
あまり重視されなかった鋼板の表面粗さを調整すること
でプレス成形時の金型−鋼板間の摩擦係数を減少でき、
プレス成形性が向上するという知見を得た。鋼板の表面
粗さの調整は、コイル巻取り後にブライトロールでスキ
ンパス圧延を施すことがよいことを見いだした。
【0017】また、自動車車体の耐衝突特性向上のため
に要求されている、結合材のレーザ接合部の特性向上
は、鋼板の組成を調整し炭素当量を非溶接部の超微細粒
に適合させた所定値以下とすることで達成できるという
ことを知見した。本発明は、上記した知見に基づきさら
に検討を加え完成されたものである。すなわち、本発明
は、フェライトを主相とする熱延鋼板であって、フェラ
イトの平均粒径が4μm未満で、表面粗さがRa で0.8
〜1.5 μm であることを特徴とするプレス成形用熱延鋼
板である。
【0018】また、本発明は、重量%で、C:0.01〜0.
2 %、Si:2.0 %以下、Mn:2.1 %以下、P:0.5 %以
下、 Ti :0.03〜0.3 %、Al:0.10%以下を含み、残部
は実質的にFeからなり、次(1)式 Ceq=C+Si/24 +Mn/6 ………(1) (ここで、C、Si、Mn:各元素の含有量(重量%))で
定義される炭素当量Ceqが0.35以下である組成を有し、
組織が4μm未満の平均粒径を有するフェライトを主相
とし、第2相としてパーライト、マルテンサイト、ベイ
ナイト、残留オーステナイトの1種または2種以上から
なり、かつ表面粗さRa が0.8 〜1.5 μm であることを
特徴とするレーザ接合性に優れるプレス成形用熱延鋼板
であり、また、本発明では、前記第2相の平均粒径が8
μm 以下、アスペクト比が2.0 以下で、かつ最隣接第2
相粒子間の間隔が、該第2相粒子の粒径以上となる割合
が80%以上とするのが好ましい。
【0019】また、本発明は、重量%で、C:0.01〜0.
2 %、Si:2.0 %以下、Mn:2.1 %以下、P:0.5 %以
下、 Ti :0.03〜0.3 %、Al:0.10%以下を含み、か
つ、Cr、Mo、Ni、Vの1種または2種以上を下記(2)
式 Ceq=C+Si/24 +Mn/6+Cr/5+Mo/4+Ni/40 +V/14 ………(2) (ここで、C、Si、Mn、Cr、Mo、Ni、V:各元素の含有
量(重量%))で定義される炭素当量Ceq が0.35以下と
なるように含有し、残部は実質的にFeからなる組成を有
し、組織が4μm未満の平均粒径を有するフェライトを
主相とし第2相としてパーライト、マルテンサイト、べ
イナイト、残留オーステナイトの1種または2種以上か
らなり、かつ表面に粗さRaが0.8 〜1.5 μmであること
を特徴とするレーザ接合性およびブレス成形性に優れる
プレス成形用熱延鋼板であり、また、本発明では、前記
第2相の平均粒径が8μm以下、アスペクト比が2.0 以
下で、かつ最隣接第2相粒子間の間隔が、該第2相粒子
の粒径以上となる割合が80%以上とするのが好ましい。
【0020】また、本発明は、重量%で、C:0.01〜0.
2 %、Si:2.0 %以下、Mn:3.0 %以下、好ましくは2.
1 %以下、P:0.5 %以下、 Ti :0.03〜0.3 %、Al:
0.10%以下を含み、炭素当量Ceqを0.35以下とする組成
を有する圧延素材を、1150℃以下に再加熱するか、ある
いは1150℃以下となってから熱間圧延を施し、熱延鋼板
とするにあたり、前記熱間圧延を、動的再結晶温度低温
域で好ましくは1パス当たり4〜20%の圧下を少なくと
も5パス以上で、かつ該動的再結晶温度低温域での最終
圧延パスの圧下率を13〜30%とする(ここで、該動的再
結晶温度低温域とは、動的再結晶温度の下限から、80℃
以内、好ましくは60℃以内とする。)ともに、圧延仕上
げ温度をAr3変態点以上とする圧延とし、熱間圧延後1.
0sec以内、好ましくは0.5sec以内に冷却を開始し、30℃
/sec 以上の冷却速度で、好ましくは350 〜600 ℃の温
度域まで冷却し、巻き取り、ついで、Ra:0.5 μm 以下
のスキンパスロールを用いて調質圧延を施すことを特徴
とするレーザ接合性に優れたプレス成形用熱延鋼板の製
造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の熱延鋼板は、フェライト
を主相とし、主相と第2相とからなる組織を有してい
る。主相であるフェライトの体積率は80%以上95%以下
とするのが望ましい。フェライトの平均粒径は4μm未
満とする。フェライトの結晶粒径が4μm を超えて大き
くなると、鋼板が強度的に軟質なものとなり、所望の自
動車部品の耐衝突強度を達成できない。現在、自動車用
高強度鋼板として要求される所望の引張強さは600 MPa
以上である。この引張強さを、主相をフェライトとする
組織で確保するためには、図1に示すように、フェライ
トの結晶粒径は4μm未満とする必要がある。
【0022】また、第2相は、パーライト、マルテンサ
イト、ベイナイト、残留オーステナイトの1種または2
種以上とするのが好ましい。第2相の平均粒径は、10μ
m 以下とするのが望ましい。平均粒径が10μm を超える
と、延性、靱性の向上が少なくなる。第2相のアスペク
ト比は 2.0以下とするのが好ましい。2.0 を超えて大き
くなると、機械的特性の異方性が大きくなる。とくに、
圧延方向の45°、90°方向の特性への影響が大きい。第
2相の体積率は5〜20%の範囲とするのが好ましい。第
2相の体積率が増加すると、要求される強度は達成しや
すいが、20%を超えると、機械的特性、とくに延性が劣
化する。
【0023】また、本発明では、最隣接第2相粒間の間
隔を、第2相粒の粒径以上となる割合が80%以上とす
る。これは、第2相粒子が、帯状あるいはクラスター状
でなく、島状に分布していることを意味する。最隣接第
2相粒間の間隔が、第2相粒の粒径以上(結晶粒半径の
2倍以上)となる割合が80%未満では、機械的特性の異
方性が大きくなるため、加工時に均一に変形が起こら
ず、ネッキングやしわが発生し表面性状不良となる。
【0024】本発明において、フェライト、第2相の平
均粒径は、常法にしたがい、圧延方向断面における平均
粒径とする。また、第2相のアスペクト比は、第2相粒
の長径と短径の比をいう。また、本発明の熱延鋼板は、
Raで0.8 〜1.5 μm の表面粗さを有する。本発明では、
プレス成形時のプレス金型と鋼板との摩擦係数を低くし
プレス成形性を向上させるため、鋼板の表面粗さを調整
する。プレス金型と鋼板との摩擦係数が大きいと、プレ
ス時に割れが発生しやすい。
【0025】図2に、プレス金型と鋼板との摩擦係数μ
と鋼板表面粗さRaとの関係を示す。鋼板表面のRaが増加
するとともに、摩擦係数μが増加する傾向が認められ
る。図3に模式的に示すように、鋼板をプレス成形する
際には、ダイ1としわ押え3によって挟まれた部分の摩
擦係数が高くなり、破断が生じやすくなる。破断が発生
する限界摩擦係数はほぼ0.16であることが、別の実験に
より判明しており、プレス時の破断を防止しプレス成形
性を向上させるために、鋼板表面のRaを、1.5 μm 以下
とする。一方、Raが0.8 μm 未満となると、鋼板表面の
凹部が浅くなるため、プレス成形時に凹部に充足される
潤滑油の量が減少し、型かじりが発生しやすくなる。型
かじりが発生させないために、鋼板表面のRaを0.8 μm
以上とする。
【0026】つぎに、本発明の熱延鋼板の組成限定理由
について説明する。以下、組成における%は、重量%を
意味するものとする。 C:0.01〜0.2 % Cは、安価な強化成分であり、所望の鋼板強度に応じて
必要量を含有させる。Cが0.01%未満では、結晶粒が粗
大化し、フェライト平均粒径4μm 未満を満足できなく
なる。一方、0.2 %を超えると、加工性、溶接性が低下
する。このため、Cは0.01〜0.2 %に限定するのが望ま
しい。
【0027】Si:2.0 %以下 Siは、鋼中に固溶し鋼を強化する固溶強化成分として、
強度─伸びバランスを改善しつつ強度上昇に有効に寄与
する。しかし、過剰な添加は、延性の低下や表面性状を
低下させるため、上限を2.0 %に限定するのが好まし
い。なお、より好ましくは0.05〜2.0 %である。
【0028】Mn:3.0 %以下 Mnは、Ar3 変態点を低下させ、結晶粒の微細化に寄与す
る。また、Mnは、第2相のマルテンサイト化、残留オー
ステナイト相化を促進し、これにより強度─延性バラン
スの向上に寄与する。さらに、有害な固溶SをMnS とし
て無害化するが、多量の添加は鋼を硬化させ、かえって
強度─延性バランスを低下させる。このため、Mnの上限
は3.0 %とするのが好ましい。なお、より好ましくは2.
1 %以下である。
【0029】P:0.5 %以下 Pは、鋼の強化成分として有用であり、所望の鋼板強度
に応じて添加させることができる。しかし、Pは粒界に
偏析しやすいため、過剰の添加は靱性低下の原因となる
ため、上限を0.5 %とするのが好ましい。なお、より、
好ましくは0.005 〜0.2 %である。
【0030】Ti:0.03〜0.2 % Tiは、スラブ中にTiC として存在し、スラブ加熱段階で
の初期オーステナイト(γ)粒を微細化させ、以降の圧
延過程での動的再結晶を生じさせる。このためには、少
なくとも0.03%以上の含有が必要である。Ti含有量の増
加とともに、γ粒微細化効果は大きくなるが、0.2 %を
超えるとその効果は飽和する。このため、Tiは0.03〜0.
2 %の範囲とするのが好ましい。
【0031】Al:0.10%以下 Alは、脱酸化剤として作用する元素であるが、0.10%を
超えるAlの含有は、介在物が増加し、表面性状を劣化さ
せる。このため、Alは0.10%以下とするのが好ましい。
なお、より好ましくは0.05%以下である。上記した成分
に加えて、強化元素であるCr、Mo、Ni、Vの1種または
2種以上を炭素当量Ceq が0.35%以下となるように含有
してもよい。Ceq が0.35をこえると、レーザ溶接部の靱
性が低下するため、Cr、Mo、Ni、Vの1種または2種以
上をCeq0.35 以下となるように含有するのが好ましい。
【0032】上記以外の成分は実質的にFeとする。ここ
で実質的にFeとはFeおよび不可避的不純物の他、成形性
等の改善のために少量(0.5 %以下) 添加されることの
あるB、Ca、REM 、Cu、Nb等も含んでよいものとする。
不可避的不純物としては、例えばS、O、Nがあり、こ
れらはできるだけ低減するのが望ましいが、経済性を考
慮して、おのおの0.005 %以下とする。
【0033】また、本発明の熱延鋼板は、次(1)、
(2)式 Ceq=C+Si/24 +Mn/6 ………(1) Ceq=C+Si/24 +Mn/6+Cr/5+Mo/4+Ni/40 +V/14 ………(2) (ここで、C、Si、Mn、Cr、Mo、Ni、V:各元素の含有
量(重量%))で定義される炭素当量Ceqが0.35以下と
なる組成とするのが好ましい。
【0034】Ceq の計算は、Cr、Mo、Ni、Vを含まない
場合は(1)式を、含む場合は(2)式を用いるものと
する。なお、含有しない元素は0として計算するものと
する。各部材をレーザ等で溶接接合した接合部の強度上
昇を抑制するため、炭素当量Ceqを0.35以下に限定する
のが好ましい。炭素当量Ceqが0.35を超えると、接合部
の硬さが増加し、レーザ接合後、プレス成形する際、接
合部近傍に割れが発生し、レーザ接合性が劣化する。他
の高エネルギービームによる溶接の場合でも同様であ
る。
【0035】図5に示すように、各部材のブランクをレ
ーザ溶接により一体に接合し、プレス成形して、サイド
メンバーとするに際し、立て壁部分には約15%の伸びが
要求されている。一般に接合部の強度−延性バランスを
示す強度×伸びは16000(MPa・%) 程度であることか
ら、プレス成形時に亀裂を発生させないために、立て壁
部分の接合部に要求される強度は1065MPa 以下となる。
このことと、図4に示す、Ceqとレーザ接合部の硬さH
v (引張強さTS)とCeqとの関係から、プレス成形時
に接合部に亀裂を発生させない接合部強度とするため
に、要求される炭素当量は0.35以下となる。
【0036】次に、本発明の熱延鋼板の製造方法につい
て説明する。上記した成分組成範囲に調整した溶鋼を、
連続鋳造または造塊−分塊圧延により圧延素材とし、こ
の圧延素材に熱間圧延を施し熱延鋼板とする。熱間圧延
は、圧延素材を、一旦冷却したのち再加熱する再加熱圧
延としても、直送圧延やホットチャージローリングとし
てもよい。また、薄スラブ連続鋳造法のような、連続鋳
造されたスラブを直接熱間圧延してもよい。再加熱する
場合には、初期オーステナイト粒を微細化するために、
1150℃以下に加熱するのが望ましい。また、直送圧延す
る場合も、1150℃以下まで冷却したのち圧延を開始する
のが動的再結晶を促進するために好ましい。なお、仕上
げ圧延温度をオーステナイト域とするため、再加熱温
度、または直送圧延開始温度を800 ℃以上とするのが好
ましい。
【0037】上記した温度の圧延素材に熱間圧延を施す
際に、本発明では、動的再結晶温度低温域で少なくとも
5パス以上の繰り返し圧下を施すのが好ましい。動的再
結晶温度低温域で繰り返し圧下を施すことにより、オー
ステナイト粒が微細化される。動的再結晶を起こさせる
回数が多くなるほどオーステナイト粒の微細化が進行す
るため、少なくとも5パス以上で、しかも連続する5パ
ス以上で圧下するのが好ましい。5パス未満では、オー
ステナイト粒の微細化の程度が小さく、平均フェライト
粒径4μm 未満の微細粒を達成しにくい。なお、パス数
を増加しすぎると、細粒化が過度に進行するため、好ま
しいパス数は6〜7パスである。
【0038】また、動的再結晶温度低温域での圧下率
は、動的再結晶が生ずる範囲であれば特に限定されるも
のではないが、動的再結晶温度低温域での最終圧延パス
を除き、1パス当たり4〜20%、とするのが望ましい。
1パス当たりの圧下率が4%未満では、動的再結晶が生
じない。一方、1パス当たりの圧下率が20%を超える
と、機械的特性の異方性が高くなる。なお、動的再結晶
温度低温域での最終圧延パスは、第2相の微細化を図る
ため、圧下率13〜30%とするのが好ましい。圧下率が13
%未満では、微細化が不十分であり、一方、30%を超え
てもそれ以上大きな効果が望めず、また圧延機への負荷
が大きくなるとともに、機械的特性の異方性が大きくな
る。なお、好ましくは20〜30%である。
【0039】本発明でいう動的再結晶温度は、温度、歪
が独立して制御できる測定装置(例えば、富士電波工機
製「加工フォーマスター」)により、圧延条件をシミュ
レーションすることにより得られる歪−応力の関係から
予め測定した値を用いるものとする。動的再結晶温度
は、鋼組成、加熱温度、圧下率、圧下配分等で変化する
が、850 〜1100℃の温度範囲内で、通常250 〜100 ℃の
幅で存在するといわれている。なお、動的再結晶温度域
の温度幅は、1パス当たりの圧下率が高いほど、あるい
は加熱温度が低いほど、拡大する。なお、動的再結晶域
の圧延は多かれ少なかれ結晶粒の微細化に寄与するた
め、動的再結晶温度高温域での圧延を規制するものでは
ない。しかし、組織微細化の点からは、動的再結晶温度
域の低い温度域での圧延が、γ→α変態の変態サイトの
増加が著しく、有利である。
【0040】したがって、本発明では、動的再結晶温度
域での圧延に際し、とくに動的再結晶温度低温域におけ
る、圧延条件を前記のように規定した。すなわち、オー
ステナイト粒の微細化を促進するうえでは、(動的再結
晶の下限温度)+80℃、好ましくは(動的再結晶の下限
温度)+60℃、から動的再結晶の下限温度までの温度範
囲(部分再結晶低温域)で前記5パス以上の圧下を加え
るのが好ましい。
【0041】動的再結晶温度低温域における圧延回数を
確保するため、圧延中の被圧延材の温度低下を抑制すべ
く、加熱手段を設置し、被圧延材またはロールを加熱す
るのが好ましい。とくに、温度低下の著しい位置に加熱
手段を設置するのが有効である。加熱手段としては、被
圧延材に誘導電流を生起し被圧延材を加熱する高周波加
熱装置、あるいは電熱ヒータを用い、ロールを加熱して
もよく、また直接通電加熱により加熱しても良い。
【0042】なお、熱間圧延時においては、潤滑を施し
つつ圧下を行ってもよいことは、いうまでもない。本発
明では、動的再結晶温度低温域での圧延以外の圧延条件
はとくに限定されないが、圧延仕上げ温度はAr3変態点
以上とする。圧延仕上げ温度がAr3変態点未満では、鋼
板の延性、靱性が劣化し、機械的特性の異方性が大きく
なるためである。
【0043】上記した条件で熱間圧延を終了した熱延鋼
板においては、この時点でのオーステナイト粒はほぼ等
軸の結晶粒となっており、熱間圧延終了後直ちに冷却す
る直近急冷を行えば、γ→α変態の変態核が多く、フェ
ライト粒の粒成長が抑制され組織が微細化される。この
ため、圧延終了後1.0 sec 以内、好ましくは0.5sec以内
に冷却を開始するのが好ましい。冷却開始が圧延終了後
1.0secを超えると、粒成長が著しくなる。
【0044】また、冷却速度は30℃/sec 以上とするの
が好ましい。冷却速度が30℃/sec未満では、フェライ
ト粒の粒成長が生じ、微細化が達成できないうえ、第2
相を微細にしかも島状に分布させることが難しくなる。
30℃/sec 以上の冷却速度で、好ましくは350 〜650 ℃
の温度域まで冷却された熱延鋼板は、直ちにコイルに巻
き取るのが好適である。巻き取り温度や、巻き取り後の
冷却速度はとくに限定するものではない。製造しようと
する鋼板に応じて適宜定める。しかし、巻き取り温度が
高いと、第2相がパーライト主体の組織となりフェライ
ト粒の粒成長が起こりやすくなる。一方、巻き取り温度
が低すぎると、第2相がマルテンサイト主体の組織とな
る。このようなことから、巻き取り温度は350 〜650 ℃
の範囲内とするのが望ましい。
【0045】巻き取られた熱延鋼板は、ついで、酸洗を
行った後に、少なくともRa:0.5 μm 以下、好ましくは
0.1 〜0.4 μm の表面粗さを有するブライトロールのス
キンパスロールを用いて調質圧延する。これにより、鋼
板表面を所望の表面粗さRa0.8 〜1.5 μm とすることが
できる。なお、調質圧延の伸び率は0.8 〜3.0 %に設定
するのが好ましい。
【0046】
【実施例】表1に示す組成を有する溶鋼を、連続鋳造法
によりスラブ(圧延素材)とした。これらスラブを表2
に示す種々の条件で加熱、熱間圧延、圧延後冷却を行
い、ついで、酸洗したのち、表面粗さを変えたスキンパ
スロールで調質圧延を行い、表面粗さを変化した熱延鋼
板(板厚0.8 〜3.0mm )とした。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】ついで、これらの鋼板について、組織、機
械的特性を調査した。組織は、鋼板の圧延方向断面につ
いて、光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡を用いて、フェラ
イトの体積率、粒径および第2相粒子の粒径、第2相粒
子のアスペクト比、および第2相粒子の分布状態を測定
した。また、最隣接第2相粒子間の間隔を測定し、その
間隔が第2相粒子の粒径以上となる割合を求め、第2相
の分布状態とした。
【0051】また、機械的特性は、鋼板の圧延方向、圧
延方向に直角方向、圧延方向に45°方向について、JIS
5号試験片により引張特性(降伏点YS、引張強さT
S、伸びEl)を測定した。伸びの測定値から、ΔEl
=1/2 ・(El0 +El90)−El45で定義される各鋼板の伸
びの異方性ΔElを計算した。ここで、El0 は圧延方向
の伸び値、El90は圧延方向に直角方向の伸び値、El45
圧延方向に45°方向の伸び値を表す。
【0052】ついで、これら鋼板について、同一組成で
板厚の異なる鋼板a6、鋼板b7から部材をブランク
し、表3にしめす条件でレーザ接合し接合ブランク4と
したのち、図5に示すようなサイドメンバー(成形部
品)5にプレス成形し、接合部の亀裂発生の有無を調査
した。なお、接合部の最高硬さHv を測定した。これら
の結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】本発明例は、4μm未満のフェライト平均
粒径を有し、第2相も微細でかつ島状に分散し、異方性
が小さく、強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板
であり、しかも厳しいプレス成形に際しても接合部に亀
裂が発生することなく所定の部品とすることができ、レ
ーザ接合性に優れたプレス成形用熱延鋼板である。一
方、本発明の範囲を外れる比較例では、厳しいプレス成
形に際して、形状不良を起こしたり、接合部に亀裂が発
生したりして、所定の部品にプレス成形することができ
なかった(鋼板No.4〜No.5、No.9、No.13 、No.14 、N
o.18 〜No.21、No.23 )例えば、比較例である鋼板No.1
8 〜No.20 では、表面粗さが大きくなり、プレス成形時
に立て壁部で亀裂が発生した。また、鋼板No.21 では、
表面粗さが小さくなりすぎ、型かじりが発生した。
【0057】
【発明の効果】本発明の鋼板は、通常のホットストリッ
プミルを用いて容易に製造でき、しかも高強度で、かつ
プレス成形性に優れ、さらにレーザ接合部のプレス成形
性にも優れた鋼板であり、自動車車体の軽量化、および
車体構造の安全化に大きく寄与できるものと推察され、
産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱延鋼板の引張強さにおよぼすフェライト結晶
粒径の影響を示すグラフである。
【図2】摩擦係数と鋼板表面粗さRaとの関係を示すグラ
フである。
【図3】プレス成形時の金型( ダイ)、しわ押え、鋼板
の位置関係を模式的に示す断面図である。
【図4】レーザ溶接接合部の硬さ(引張強さ)におよぼ
す炭素当量の影響を示すグラフである。
【図5】本発明の1実施例である、レーザ溶接接合した
接合ブランクと、プレス成形した成形部品の寸法形状の
1例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ダイ(金型) 2 ポンチ 3 しわ押え 4 接合ブランク 5 成形部品 6 鋼板a 7 鋼板b
フロントページの続き (72)発明者 飯塚 栄治 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 安原 英子 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 古君 修 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4K037 EA01 EA05 EA06 EA11 EA15 EA16 EA17 EA20 EA23 EA25 EA27 EA28 EA31 EA32 EB11 FA02 FC03 FC04 FD03 FD04 FE01 HA05 JA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライトを主相とする熱延鋼板であっ
    て、フェライトの平均粒径が4μm未満で、表面粗さが
    Ra で0.8 〜1.5 μm であることを特徴とするプレス成
    形性に優れるプレス成形用熱延鋼板。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C:0.01〜0.2 %、 Si:2.0 %以下、 Mn:2.1 %以下、 P:0.5 %以下、 Ti:0.03〜0.3 %、 Al:0.10%以下 を含み、残部は実質的にFeからなり、下記(1)式で定
    義される炭素当量Ceqが0.35以下である組成を有し、組
    織が4μm未満の平均粒径を有するフェライトを主相と
    し、第2相としてパーライト、マルテンサイト、ベイナ
    イト、残留オーステナイトの1種または2種以上からな
    り、かつ表面粗さRa が0.8 〜1.5 μm であることを特
    徴とするレーザ接合性およびプレス成形性に優れるプレ
    ス成形用熱延鋼板。 記 Ceq=C+Si/24 +Mn/6 ………(1) ここで、C、Si、Mn:各元素の含有量(重量%)
  3. 【請求項3】 重量%で、 C:0.01〜0.2 %、 Si:2.0 %以下、 Mn:2.1 %以下、 P:0.5 %以下、 Ti:0.03〜0.3 %、 Al:0.10%以下 を含み、かつ、Cr、Mo、Ni、Vの一種または2種以上を
    下記(2)式で定義される炭素当量Ceq が0.35以下とな
    るよう含有し、残部は実質的にFeからなる組成を有し、
    組織が4μm未満の平均粒径を有するフェライトを主相
    とし、第2相としてパーライト、マルテンサイト、べイ
    ナイト、残留オーステナイトの一種または2種以上から
    なり、かつ表面粗さRaが0.8 〜1.5 μmであることを特
    徴とするレーザ接合性およびプレス成形性に優れるプレ
    ス成形用熱延鋼板。 記 Ceq=C+Si/24 +Mn/6+Cr/5+Mo/4+Ni/40 +V/14 ………(2) ここで、C、Si、Mn、Cr、Mo、Ni、V:各元素の含有量
    (重量%)
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