JP2000289677A - 自転車用クランクの支持構造 - Google Patents
自転車用クランクの支持構造Info
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- JP2000289677A JP2000289677A JP11101525A JP10152599A JP2000289677A JP 2000289677 A JP2000289677 A JP 2000289677A JP 11101525 A JP11101525 A JP 11101525A JP 10152599 A JP10152599 A JP 10152599A JP 2000289677 A JP2000289677 A JP 2000289677A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 芯出し精度が高く、ベアリングの寿命を延長
することができ、しかも高荷重下での歪みによる芯ずれ
が少なく、しかもクランク軸に作用する曲げ加重を低減
してその実質強度を高めることができる新たな構造を提
供する。 【解決手段】 ハンガパイプHPに通挿されるクランク
軸10と、このクランク軸の一端に連結され、かつチエ
ンホイール40が取り付けられた第1のクランクアーム
30aと、このクランク軸10の他端に連結された第2
のクランクアーム30bとを備える自転車用クランク
を、クランク軸10を中心として回転可能に支持するた
めの構造であって、ハンガパイプHPの一端部に固定さ
れるか、または一体形成された第1支持部材30aと、
ハンガパイプHPの他端部に固定されるか、または一体
形成された第2支持部材30bとをさらに備え、第1支
持部材30aと第1クランクアーム20aとの間、およ
び、第2支持部材30bと第2クランクアーム20bと
の間にそれぞれベアリング6a,6bが介装されている
ことを特徴としている。
することができ、しかも高荷重下での歪みによる芯ずれ
が少なく、しかもクランク軸に作用する曲げ加重を低減
してその実質強度を高めることができる新たな構造を提
供する。 【解決手段】 ハンガパイプHPに通挿されるクランク
軸10と、このクランク軸の一端に連結され、かつチエ
ンホイール40が取り付けられた第1のクランクアーム
30aと、このクランク軸10の他端に連結された第2
のクランクアーム30bとを備える自転車用クランク
を、クランク軸10を中心として回転可能に支持するた
めの構造であって、ハンガパイプHPの一端部に固定さ
れるか、または一体形成された第1支持部材30aと、
ハンガパイプHPの他端部に固定されるか、または一体
形成された第2支持部材30bとをさらに備え、第1支
持部材30aと第1クランクアーム20aとの間、およ
び、第2支持部材30bと第2クランクアーム20bと
の間にそれぞれベアリング6a,6bが介装されている
ことを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、自転車用クラン
クの支持構造に関する。
クの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車用クランクは、自転車フレームの
ハンガパイプに回転可能に通挿支持されたクランク軸
と、このクランク軸の一端に連結された第1のクランク
アームと、このクランク軸の他端に連結された第2のク
ランクアームとを備えており、通常、クランク軸の右側
端に連結された第1のクランクアームには、自転車の前
ギヤとしてのチエンホイールが一体に取り付けられる。
第1および第2のクランクアームの先端にはまた、自転
車用ペダルがそれぞれ取り付けられる。左右のペダルに
交互に踏力を作用させることにより、自転車用クランク
を回転させ、チエンホイールを回転させることができ
る。自転車の後輪用ハブに取り付けられる後ギヤとして
の自転車用フリーホイールと前ギヤとしてのチエンホイ
ール間には、無端チエンが掛け回される。したがって、
自転車用クランクを回転することによってチエンホイー
ルに与えられる回転駆動力は、無端チエンを介して自転
車用フリーホイールに伝達され、後輪が駆動される。
ハンガパイプに回転可能に通挿支持されたクランク軸
と、このクランク軸の一端に連結された第1のクランク
アームと、このクランク軸の他端に連結された第2のク
ランクアームとを備えており、通常、クランク軸の右側
端に連結された第1のクランクアームには、自転車の前
ギヤとしてのチエンホイールが一体に取り付けられる。
第1および第2のクランクアームの先端にはまた、自転
車用ペダルがそれぞれ取り付けられる。左右のペダルに
交互に踏力を作用させることにより、自転車用クランク
を回転させ、チエンホイールを回転させることができ
る。自転車の後輪用ハブに取り付けられる後ギヤとして
の自転車用フリーホイールと前ギヤとしてのチエンホイ
ール間には、無端チエンが掛け回される。したがって、
自転車用クランクを回転することによってチエンホイー
ルに与えられる回転駆動力は、無端チエンを介して自転
車用フリーホイールに伝達され、後輪が駆動される。
【0003】クランク軸をハンガパイプに回転可能に通
挿支持するための従来の構造を図6に示す。ハンガパイ
プHPの両端部には、左右のワン2a,2bがねじ込み
固定されている。左右のワン2a,2bの内周には、そ
れぞれ玉受け面3a,3bが形成されている。一方、ク
ランク軸4には、左右のワン2a,2bの玉受け面3
a,3bと対応する位置の外周に左右の玉受け面5a,
5bが形成されている。このクランク軸4がハンガパイ
プHPに通挿された状態において、右側のワン2aの玉
受け面3aとクランク軸4上の右側の玉受け面5aとの
間、および、左側のワン2bの玉受け面3bとクランク
軸4上の左側の玉受け面5bとの間には、それぞれ複数
個の鋼球7が介装されている。すなわち、この従来の構
造においては、クランク軸4と、ハンガパイプHPにね
じ込み固定された左右のワン2a,2bとの間に左右の
ベアリング6a,6bが形成されている。こうして形成
される左右のベアリング6a,6bにより、クランク軸
4はハンガパイプHPに通挿された状態において、この
ハンガパイプHPに対して回転可能に支持される。
挿支持するための従来の構造を図6に示す。ハンガパイ
プHPの両端部には、左右のワン2a,2bがねじ込み
固定されている。左右のワン2a,2bの内周には、そ
れぞれ玉受け面3a,3bが形成されている。一方、ク
ランク軸4には、左右のワン2a,2bの玉受け面3
a,3bと対応する位置の外周に左右の玉受け面5a,
5bが形成されている。このクランク軸4がハンガパイ
プHPに通挿された状態において、右側のワン2aの玉
受け面3aとクランク軸4上の右側の玉受け面5aとの
間、および、左側のワン2bの玉受け面3bとクランク
軸4上の左側の玉受け面5bとの間には、それぞれ複数
個の鋼球7が介装されている。すなわち、この従来の構
造においては、クランク軸4と、ハンガパイプHPにね
じ込み固定された左右のワン2a,2bとの間に左右の
ベアリング6a,6bが形成されている。こうして形成
される左右のベアリング6a,6bにより、クランク軸
4はハンガパイプHPに通挿された状態において、この
ハンガパイプHPに対して回転可能に支持される。
【0004】そして、クランク軸4の右側端部4aに
は、第1クランクアーム8aが、左側端部4bには第2
クランクアーム8bが、それぞれ連結固定される。上述
したように、第1クランクアーム8aには、前ギヤとし
てのチエンホイール9が装着されている。また、各クラ
ンクアーム8a,8bの先端には、ペダル(図示略)が
連結される。
は、第1クランクアーム8aが、左側端部4bには第2
クランクアーム8bが、それぞれ連結固定される。上述
したように、第1クランクアーム8aには、前ギヤとし
てのチエンホイール9が装着されている。また、各クラ
ンクアーム8a,8bの先端には、ペダル(図示略)が
連結される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来構造におい
ては、次のような問題があった。第1に、従来構造で
は、チエンホイール9の中心を設計上予定される回転中
心と正確に一致させることは困難であった。すなわち、
従来構造においては、ワン2a,2bクランク軸4との
間に生じる芯ずれ誤差に加え、クランク軸4とクランク
アーム8a,8bとの間に生じる芯ずれ誤差が重畳する
ので、チエンホイール9の芯ずれ誤差範囲が拡大し、こ
の拡大した範囲内で製品ごとのチエンホイール9の芯ず
れ度がばらついていた。
ては、次のような問題があった。第1に、従来構造で
は、チエンホイール9の中心を設計上予定される回転中
心と正確に一致させることは困難であった。すなわち、
従来構造においては、ワン2a,2bクランク軸4との
間に生じる芯ずれ誤差に加え、クランク軸4とクランク
アーム8a,8bとの間に生じる芯ずれ誤差が重畳する
ので、チエンホイール9の芯ずれ誤差範囲が拡大し、こ
の拡大した範囲内で製品ごとのチエンホイール9の芯ず
れ度がばらついていた。
【0006】第2に、ベアリング6a,6bは、ハンガ
パイプHP内にねじ込み固定されたワン2a,2bとク
ランク軸4との間に形成されていることから、右側のベ
アリング6aとチエンホイール9のクランク軸方向の位
置が大きくずれざるをえないため、チエンホイール9に
強大な駆動力を与える場合にクランク軸4に作用する反
力を受ける右側のベアリング6aの各玉受け面3a,5
aに巨大な圧力が作用し、これによりベアリング6aの
寿命が短縮される傾向があった。また、上記のような場
合にクランク軸4に強大な曲げモーメントが作用するの
で、クランク軸4は、このような強大な曲げモーメント
を予定した強度を必要としていた。そのため、たとえ
ば、クランク軸4を比較的大きな断面係数を有する中実
太状のものとしたり、強度の高い材料を使用したりする
必要があった。前者の場合は重量増加を招くし、後者の
場合は製造コストの上昇を招く。さらには、このような
曲げモーメントによりクランク軸に曲げ歪みが生じ、こ
れによるチエンホイールの芯ずれも無視できないもので
あった。
パイプHP内にねじ込み固定されたワン2a,2bとク
ランク軸4との間に形成されていることから、右側のベ
アリング6aとチエンホイール9のクランク軸方向の位
置が大きくずれざるをえないため、チエンホイール9に
強大な駆動力を与える場合にクランク軸4に作用する反
力を受ける右側のベアリング6aの各玉受け面3a,5
aに巨大な圧力が作用し、これによりベアリング6aの
寿命が短縮される傾向があった。また、上記のような場
合にクランク軸4に強大な曲げモーメントが作用するの
で、クランク軸4は、このような強大な曲げモーメント
を予定した強度を必要としていた。そのため、たとえ
ば、クランク軸4を比較的大きな断面係数を有する中実
太状のものとしたり、強度の高い材料を使用したりする
必要があった。前者の場合は重量増加を招くし、後者の
場合は製造コストの上昇を招く。さらには、このような
曲げモーメントによりクランク軸に曲げ歪みが生じ、こ
れによるチエンホイールの芯ずれも無視できないもので
あった。
【0007】この発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、芯出し精度が高く、ベアリング
の寿命を延長することができ、しかも高荷重下での歪み
による芯ずれが少なく、しかもクランク軸に作用する曲
げ加重を低減してその実質強度を高めることができる新
たな構造を提供することをその課題としている。
出されたものであって、芯出し精度が高く、ベアリング
の寿命を延長することができ、しかも高荷重下での歪み
による芯ずれが少なく、しかもクランク軸に作用する曲
げ加重を低減してその実質強度を高めることができる新
たな構造を提供することをその課題としている。
【0008】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願発明によって提供される自
転車用クランクの支持構造は、ハンガパイプに通挿され
るクランク軸と、このクランク軸の一端に連結され、か
つチエンホイールが取り付けられた第1のクランクアー
ムと、このクランク軸の他端に連結された第2のクラン
クアームとを備える自転車用クランクを、クランク軸を
中心として回転可能に支持するための構造であって、ハ
ンガパイプの一端部に固定されるか、または一体形成さ
れた第1支持部材と、ハンガパイプの他端部に固定され
るか、または一体形成された第2支持部材とをさらに備
え、第1支持部材と第1クランクアームとの間、およ
び、第2支持部材と第2クランクアームとの間にそれぞ
れベアリングが介装されていることを特徴としている。
転車用クランクの支持構造は、ハンガパイプに通挿され
るクランク軸と、このクランク軸の一端に連結され、か
つチエンホイールが取り付けられた第1のクランクアー
ムと、このクランク軸の他端に連結された第2のクラン
クアームとを備える自転車用クランクを、クランク軸を
中心として回転可能に支持するための構造であって、ハ
ンガパイプの一端部に固定されるか、または一体形成さ
れた第1支持部材と、ハンガパイプの他端部に固定され
るか、または一体形成された第2支持部材とをさらに備
え、第1支持部材と第1クランクアームとの間、およ
び、第2支持部材と第2クランクアームとの間にそれぞ
れベアリングが介装されていることを特徴としている。
【0010】この構成において、ハンガパイプ固定また
は一体形成される1支持部材および第2支持部材は、従
来例のワンに相当し、ハンガパイプに対する誤差条件は
従来例と同等である。本願発明では、これら第1支持部
材と第2支持部材と各クランクアームとの間にベアリン
グを介装することにより、クランク軸およびその両端部
に連結されるクランクアームを含む自転車用クランクを
ハンガパイプに対して回転可能に支持しているのであ
り、この点において、ワンとクランク軸との間にベアリ
ングを介装することにより自転車用クランクをハンガパ
イプに対して回転可能に支持している従来例とは大きく
異なる。
は一体形成される1支持部材および第2支持部材は、従
来例のワンに相当し、ハンガパイプに対する誤差条件は
従来例と同等である。本願発明では、これら第1支持部
材と第2支持部材と各クランクアームとの間にベアリン
グを介装することにより、クランク軸およびその両端部
に連結されるクランクアームを含む自転車用クランクを
ハンガパイプに対して回転可能に支持しているのであ
り、この点において、ワンとクランク軸との間にベアリ
ングを介装することにより自転車用クランクをハンガパ
イプに対して回転可能に支持している従来例とは大きく
異なる。
【0011】ハンガパイプとクランクアームとの間に生
じる芯ずれについてみれば、従来例では、ワンとクラン
ク軸との間に生じる芯ずれと、クランク軸とクランクア
ームとの間に生じる芯ずれが重畳したものとなるのに対
し、本願発明では、各支持部材とクランクアームとの間
に芯ずれが生じるだけである。したがって、本願発明の
クランク支持構造は、従来例に比較し、クランクの芯出
し精度が高まる。
じる芯ずれについてみれば、従来例では、ワンとクラン
ク軸との間に生じる芯ずれと、クランク軸とクランクア
ームとの間に生じる芯ずれが重畳したものとなるのに対
し、本願発明では、各支持部材とクランクアームとの間
に芯ずれが生じるだけである。したがって、本願発明の
クランク支持構造は、従来例に比較し、クランクの芯出
し精度が高まる。
【0012】好ましい実施の形態においては、第1支持
部材および第2支持部材は、それぞれクランク軸を通挿
しうる中心孔を有する筒状を呈しており、ハンガパイプ
の内周ねじ部にねじ込まれる雄ねじ部と、この雄ねじ部
の外方に隣接し、ハンガパイプの端面に当接する段部
と、この段部よりもさらに外方に延びる筒状支持部とを
備えている一方、第1クランクアームおよび第2クラン
クアームは、それぞれの基端部に内方に延び、かつ各支
持部材の筒状支持部と半径方向に重なる筒状延長部を備
えており、第1支持部材の筒状支持部と第1クランクア
ームの筒状延長部との間、および、第2支持部材の筒状
支持部と第2クランクアームの筒状延長部との間に、そ
れぞれベアリングが介装されている。この場合、各支持
部材側の筒状延長部に対し、クランクアーム側の筒状延
長部が半径方向外方に重なる構成と、半径方向内方に重
なる構成とが含まれる。
部材および第2支持部材は、それぞれクランク軸を通挿
しうる中心孔を有する筒状を呈しており、ハンガパイプ
の内周ねじ部にねじ込まれる雄ねじ部と、この雄ねじ部
の外方に隣接し、ハンガパイプの端面に当接する段部
と、この段部よりもさらに外方に延びる筒状支持部とを
備えている一方、第1クランクアームおよび第2クラン
クアームは、それぞれの基端部に内方に延び、かつ各支
持部材の筒状支持部と半径方向に重なる筒状延長部を備
えており、第1支持部材の筒状支持部と第1クランクア
ームの筒状延長部との間、および、第2支持部材の筒状
支持部と第2クランクアームの筒状延長部との間に、そ
れぞれベアリングが介装されている。この場合、各支持
部材側の筒状延長部に対し、クランクアーム側の筒状延
長部が半径方向外方に重なる構成と、半径方向内方に重
なる構成とが含まれる。
【0013】このような構成によれば、ベアリングは、
ハンガパイプの端面よりも軸方向外方に配置することが
できる。したがって、左右のベアリング間の間隔が従来
例よりも大きくなり、このことにより、より安定したク
ランクの回転支持構造が達成される。そして、右側のベ
アリングと、チエンホイールとのクランク軸方向の位置
ずれをなくすか、または、わずかなものとすることがで
きる。その結果、チエンホイールに強大な駆動力を作用
させた場合の反力を直接的かつ効果的に右側ベアリング
が受けることができるので、ベアリングが受けるべき荷
重が従来例より小さくなり、したがって、このベアリン
グの寿命を実質的に延長することができる。また、クラ
ンク軸に強大な曲げモーメントが作用することをなくす
ことができるので、クランク軸の断面係数を従来例に比
較して小さなものとしても差し支えなくなる。その結
果、クランク軸を中空軽量のものとすることが可能とな
り、自転車のハンガ部の重量軽減にも大きく寄与する。
さらには、クランク軸が曲げ歪みを起こしてクランクに
芯ずれが生じるということもなくなる。
ハンガパイプの端面よりも軸方向外方に配置することが
できる。したがって、左右のベアリング間の間隔が従来
例よりも大きくなり、このことにより、より安定したク
ランクの回転支持構造が達成される。そして、右側のベ
アリングと、チエンホイールとのクランク軸方向の位置
ずれをなくすか、または、わずかなものとすることがで
きる。その結果、チエンホイールに強大な駆動力を作用
させた場合の反力を直接的かつ効果的に右側ベアリング
が受けることができるので、ベアリングが受けるべき荷
重が従来例より小さくなり、したがって、このベアリン
グの寿命を実質的に延長することができる。また、クラ
ンク軸に強大な曲げモーメントが作用することをなくす
ことができるので、クランク軸の断面係数を従来例に比
較して小さなものとしても差し支えなくなる。その結
果、クランク軸を中空軽量のものとすることが可能とな
り、自転車のハンガ部の重量軽減にも大きく寄与する。
さらには、クランク軸が曲げ歪みを起こしてクランクに
芯ずれが生じるということもなくなる。
【0014】好ましい実施の形態においてはさらに、ベ
アリングは、外輪と、内輪と、これらの間に介装される
複数個の転動体を備えるものが用いられ、外輪が上記筒
状延長部または上記筒状支持部に内嵌され、内輪が上記
筒状支持部または上記筒状延長部に外嵌されている。
アリングは、外輪と、内輪と、これらの間に介装される
複数個の転動体を備えるものが用いられ、外輪が上記筒
状延長部または上記筒状支持部に内嵌され、内輪が上記
筒状支持部または上記筒状延長部に外嵌されている。
【0015】なお、ベアリングとしては、上記のような
市販のラジアルベアリングのほか、第1または第2支持
部材側の筒状支持部に形成された玉受け面と、クランク
アーム側の筒状延長部に形成された玉受け面との間に複
数個の鋼球を介装して形成して構成される、いわゆるカ
ップ・アンド・コーン型のベアリングであってもよい。
市販のラジアルベアリングのほか、第1または第2支持
部材側の筒状支持部に形成された玉受け面と、クランク
アーム側の筒状延長部に形成された玉受け面との間に複
数個の鋼球を介装して形成して構成される、いわゆるカ
ップ・アンド・コーン型のベアリングであってもよい。
【0016】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付の図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明
らかとなろう。
付の図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明
らかとなろう。
【0017】
【好ましい実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施
形態を、図面を参照して具体的に説明する。
形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0018】図1および図2は、本願発明に係る自転車
用クランクの支持構造の第1の実施形態を示している。
自転車用クランク1は、自転車用フレームFのハンガパ
イプHPに通挿されるクランク軸10と、このクランク
軸10の右端部に連結される第1クランクアーム20a
と、同左端部に連結される第2クランクアーム20bと
を基本的に備えている。
用クランクの支持構造の第1の実施形態を示している。
自転車用クランク1は、自転車用フレームFのハンガパ
イプHPに通挿されるクランク軸10と、このクランク
軸10の右端部に連結される第1クランクアーム20a
と、同左端部に連結される第2クランクアーム20bと
を基本的に備えている。
【0019】クランク軸10は、ハンガパイプHPより
も長い軸方向寸法と、ハンガパイプHPにねじ込み固定
される後述の第1および第2支持部材30a,30bの
内径より小の最大外径を有しており、図に示す実施形態
では、中央貫通孔11を有する中空の6角柱の形態を有
している。また、中央貫通孔11の開口付近の軸方向所
定長さにわたって、雌ねじ12が形成されている。この
クランク軸10が6角柱の非円形断面を有するものとし
ているのは、その端部をクランクアーム20a,20b
の基端ボス部21の6角穴22に嵌合させて、クランク
アーム20a,20bを相対回転不能に連結するためで
ある。
も長い軸方向寸法と、ハンガパイプHPにねじ込み固定
される後述の第1および第2支持部材30a,30bの
内径より小の最大外径を有しており、図に示す実施形態
では、中央貫通孔11を有する中空の6角柱の形態を有
している。また、中央貫通孔11の開口付近の軸方向所
定長さにわたって、雌ねじ12が形成されている。この
クランク軸10が6角柱の非円形断面を有するものとし
ているのは、その端部をクランクアーム20a,20b
の基端ボス部21の6角穴22に嵌合させて、クランク
アーム20a,20bを相対回転不能に連結するためで
ある。
【0020】第1クランクアーム20aおよび第2クラ
ンクアーム20bの各基端ボス部21には、前述したよ
うに、クランク軸10の端部と嵌合する6角穴22が形
成されているとともに、この6角穴22の外方に隣接さ
せて、6角穴より大径の座ぐり部23が形成されてい
る。また、第1クランクアーム20aについては、ボス
部21から放射状に延出するステー24が一体形成され
ており、このステー24を介して、複数枚の異径のギヤ
板41,42,43からなるチエンホイール40が固定
支持されている。さらに、第1クランクアーム20aお
よび第2クランクアーム20bの先端部には、クランク
軸10と平行な取り付け穴25が形成されており、この
取り付け穴25を利用して、図示しないペダルが取り付
けられる。
ンクアーム20bの各基端ボス部21には、前述したよ
うに、クランク軸10の端部と嵌合する6角穴22が形
成されているとともに、この6角穴22の外方に隣接さ
せて、6角穴より大径の座ぐり部23が形成されてい
る。また、第1クランクアーム20aについては、ボス
部21から放射状に延出するステー24が一体形成され
ており、このステー24を介して、複数枚の異径のギヤ
板41,42,43からなるチエンホイール40が固定
支持されている。さらに、第1クランクアーム20aお
よび第2クランクアーム20bの先端部には、クランク
軸10と平行な取り付け穴25が形成されており、この
取り付け穴25を利用して、図示しないペダルが取り付
けられる。
【0021】各クランクアーム20a,20bのクラン
ク軸10への連結は、クランク軸10をハンガパイプH
Pに通挿した状態において、その両端部に各クランクア
ーム20a,20bのボス部の6角穴22を嵌合させ、
そして、頭部51の外径が座ぐり部23の内径と対応し
た取り付けボルト50をクランク軸10の両端部の雌ね
じ12にねじ込んでクランクアーム20a,20bの外
方への抜けを阻止することによって行われる。
ク軸10への連結は、クランク軸10をハンガパイプH
Pに通挿した状態において、その両端部に各クランクア
ーム20a,20bのボス部の6角穴22を嵌合させ、
そして、頭部51の外径が座ぐり部23の内径と対応し
た取り付けボルト50をクランク軸10の両端部の雌ね
じ12にねじ込んでクランクアーム20a,20bの外
方への抜けを阻止することによって行われる。
【0022】上記のように構成される自転車用クランク
1は、次のようにして、ハンガパイプHPに対し、クラ
ンク軸10を中心として回転可能に支持される。
1は、次のようにして、ハンガパイプHPに対し、クラ
ンク軸10を中心として回転可能に支持される。
【0023】まず、ハンガパイプHPの両端部には、そ
の右側に位置する第1支持部材30aと、左側に位置す
る第2支持部材30bとがねじ込み固定される。これら
支持部材30a,30bは、全体として略円筒状を呈し
ており、その外周には、ハンガパイプHPの両端雌ねじ
部31と対応する雄ねじ部32と、その外方に隣接して
ハンガパイプHPの端面に当接しうる外向フランジ部3
3とが形成されている。そして、この外向フランジ33
のさらに外方に延びる円筒状の支持部34が形成されて
いる。この実施形態においては、筒状支持部34は、ハ
ンガパイプHPの内部に嵌合挿入される部分と略同一径
の円筒状としてある。また、この実施形態においては、
各支持部材30a,30bの内端部35a,35bが密
に雄雌嵌合するようにして、組み付け状態において各支
持部材30a,30bそれ自体が芯ずれすることを相互
に規制するようにしてある。なお、上記第1および第2
支持部材30a,30bのハンガパイプHPへの固定方
法は、図に示す実施形態のようにねじ方式によるほか、
圧入方式であってもよく、あるいは、ハンガパイプHP
と一体形成されたものであってもよい。
の右側に位置する第1支持部材30aと、左側に位置す
る第2支持部材30bとがねじ込み固定される。これら
支持部材30a,30bは、全体として略円筒状を呈し
ており、その外周には、ハンガパイプHPの両端雌ねじ
部31と対応する雄ねじ部32と、その外方に隣接して
ハンガパイプHPの端面に当接しうる外向フランジ部3
3とが形成されている。そして、この外向フランジ33
のさらに外方に延びる円筒状の支持部34が形成されて
いる。この実施形態においては、筒状支持部34は、ハ
ンガパイプHPの内部に嵌合挿入される部分と略同一径
の円筒状としてある。また、この実施形態においては、
各支持部材30a,30bの内端部35a,35bが密
に雄雌嵌合するようにして、組み付け状態において各支
持部材30a,30bそれ自体が芯ずれすることを相互
に規制するようにしてある。なお、上記第1および第2
支持部材30a,30bのハンガパイプHPへの固定方
法は、図に示す実施形態のようにねじ方式によるほか、
圧入方式であってもよく、あるいは、ハンガパイプHP
と一体形成されたものであってもよい。
【0024】一方、各クランクアーム20a,20bの
基端ボス部21には、それぞれ、上記両支持部材30
a,30bの筒状支持部34の半径方向外方に重なる円
筒状の延長部26が内向きに一体延出形成されている。
そして、両支持部材30a,30bの筒状支持部34
と、クランクアーム20a,20b側の延長部26との
間に、それぞれベアリング6a,6bが介装されてい
る。この実施形態では、このベアリング6a,6bは、
内輪61と、外輪62と、これらの間を転動する複数個
の鋼球63からなるラジアルボールベアリング60を左
右にそれぞれ2個ずつ配置することによって形成されて
いる。この場合、内輪61が支持部材30a,30b側
の筒状支持部34に外嵌され、外輪62がクランクアー
ム20a,20b側の延長部26に内嵌される。
基端ボス部21には、それぞれ、上記両支持部材30
a,30bの筒状支持部34の半径方向外方に重なる円
筒状の延長部26が内向きに一体延出形成されている。
そして、両支持部材30a,30bの筒状支持部34
と、クランクアーム20a,20b側の延長部26との
間に、それぞれベアリング6a,6bが介装されてい
る。この実施形態では、このベアリング6a,6bは、
内輪61と、外輪62と、これらの間を転動する複数個
の鋼球63からなるラジアルボールベアリング60を左
右にそれぞれ2個ずつ配置することによって形成されて
いる。この場合、内輪61が支持部材30a,30b側
の筒状支持部34に外嵌され、外輪62がクランクアー
ム20a,20b側の延長部26に内嵌される。
【0025】このように、本願発明に係る自転車用クラ
ンクの支持構造は、クランク軸10の両端に第1および
第2クランクアーム20a,20bが連結された状態の
自転車用クランク1が、ハンガパイプHPに固定される
第1および第2の支持部材30a,30bと各クランク
アーム20a,20bとの間にベアリング6a,6bを
介装することにより、ハンガパイプHPに対して、クラ
ンク軸10を中心とした回転を行なうように支持される
ことになる。
ンクの支持構造は、クランク軸10の両端に第1および
第2クランクアーム20a,20bが連結された状態の
自転車用クランク1が、ハンガパイプHPに固定される
第1および第2の支持部材30a,30bと各クランク
アーム20a,20bとの間にベアリング6a,6bを
介装することにより、ハンガパイプHPに対して、クラ
ンク軸10を中心とした回転を行なうように支持される
ことになる。
【0026】ハンガパイプHPとクランクアーム20
a,20bとの間に生じる芯ずれについてみれば、従来
例では、ワンとクランク軸との間に生じる芯ずれと、ク
ランク軸とクランクアームとの間に生じる芯ずれが重畳
したものとなるのに対し、上記構成においては、各支持
部材30a,30bと各クランクアーム20a,20b
との間に芯ずれが生じるだけである。したがって、上記
構成のクランク支持構造は、従来例に比較し、クランク
の芯出し精度が高まる。
a,20bとの間に生じる芯ずれについてみれば、従来
例では、ワンとクランク軸との間に生じる芯ずれと、ク
ランク軸とクランクアームとの間に生じる芯ずれが重畳
したものとなるのに対し、上記構成においては、各支持
部材30a,30bと各クランクアーム20a,20b
との間に芯ずれが生じるだけである。したがって、上記
構成のクランク支持構造は、従来例に比較し、クランク
の芯出し精度が高まる。
【0027】上記構成においてはまた、ベアリング6
a,6bは、ハンガパイプHPの端面よりも軸方向外方
に配置されている。したがって、左右のベアリング6
a,6b間の間隔が従来例よりも大きくなり、このこと
により、より安定したクランクの回転支持構造が達成さ
れる。そして、右側のベアリング6aと、チエンホイー
ル40とのクランク軸方向の位置ずれをなくすか、また
は、わずかなものとすることができるので、チエンホイ
ール40に強大な駆動力を作用させた場合の反力を直接
的かつ効果的に右側ベアリング6aが受けることができ
る。したがって、ベアリング6aが受けるべき荷重が従
来例より小さくなり、このベアリング6aの寿命を実質
的に延長することができる。また、クランク軸10に強
大な曲げモーメントが作用することをなくすことができ
るので、クランク軸10の断面係数を従来例に比較して
小さなものとしても差し支えなくなる。その結果、クラ
ンク軸10を中空軽量のものとすることが可能とてり、
自転車のハンガ部の重量軽減にも大きく寄与する。さら
には、クランク軸10が曲げ歪みを起こしてクランクに
芯ずれが生じるということもなくなる。
a,6bは、ハンガパイプHPの端面よりも軸方向外方
に配置されている。したがって、左右のベアリング6
a,6b間の間隔が従来例よりも大きくなり、このこと
により、より安定したクランクの回転支持構造が達成さ
れる。そして、右側のベアリング6aと、チエンホイー
ル40とのクランク軸方向の位置ずれをなくすか、また
は、わずかなものとすることができるので、チエンホイ
ール40に強大な駆動力を作用させた場合の反力を直接
的かつ効果的に右側ベアリング6aが受けることができ
る。したがって、ベアリング6aが受けるべき荷重が従
来例より小さくなり、このベアリング6aの寿命を実質
的に延長することができる。また、クランク軸10に強
大な曲げモーメントが作用することをなくすことができ
るので、クランク軸10の断面係数を従来例に比較して
小さなものとしても差し支えなくなる。その結果、クラ
ンク軸10を中空軽量のものとすることが可能とてり、
自転車のハンガ部の重量軽減にも大きく寄与する。さら
には、クランク軸10が曲げ歪みを起こしてクランクに
芯ずれが生じるということもなくなる。
【0028】図3は、本願発明に係る自転車用クランク
の支持構造の第2の実施形態の要部を示している。この
実施形態では、各支持部材30a,30bに設ける筒状
支持部34が、各ランクアーム20a,20bに形成す
る延長部26の外側に重なるように構成されており、こ
れら筒状支持部34と延長部26との間にベアリング6
a,6bとしてのラジアルボールベアリング60が介装
されている。この場合、内輪61がクランクアーム20
a,20b側の延長部26に外嵌され、内輪62が支持
部材30a,30b側の筒状支持部34に内嵌されるこ
とになる。その余の構成は、上述の第1の実施形態と同
様である。この場合においても、ハンガパイプHPに固
定される各支持部材30a,30bと、各クランクアー
ム20a,20bとの間にベアリング6a,6bが介装
される点、および、ベアリング6a,6bがハンガパイ
プHPの端面よりも外方に配置される点は、上述の第1
の実施形態と同様であり、したがって、この実施形態に
おいても、第1の実施形態について上述したのと同様の
作用効果を期待することができる。
の支持構造の第2の実施形態の要部を示している。この
実施形態では、各支持部材30a,30bに設ける筒状
支持部34が、各ランクアーム20a,20bに形成す
る延長部26の外側に重なるように構成されており、こ
れら筒状支持部34と延長部26との間にベアリング6
a,6bとしてのラジアルボールベアリング60が介装
されている。この場合、内輪61がクランクアーム20
a,20b側の延長部26に外嵌され、内輪62が支持
部材30a,30b側の筒状支持部34に内嵌されるこ
とになる。その余の構成は、上述の第1の実施形態と同
様である。この場合においても、ハンガパイプHPに固
定される各支持部材30a,30bと、各クランクアー
ム20a,20bとの間にベアリング6a,6bが介装
される点、および、ベアリング6a,6bがハンガパイ
プHPの端面よりも外方に配置される点は、上述の第1
の実施形態と同様であり、したがって、この実施形態に
おいても、第1の実施形態について上述したのと同様の
作用効果を期待することができる。
【0029】図4は、本願発明に係る自転車用クランク
の支持構造の第3の実施形態の要部を示している。この
実施形態は、ベアリング6a,6bとして、いわゆるカ
ップ・アンド・コーン型のベアリングを採用したもので
ある。すなわち、各支持部材30a,30bの筒状支持
部34の外面にコーン状の玉受け面65を形成する一
方、クランクアーム20a,20bのボス部に形成され
る延長部26の内面にカップ状の玉受け面66を形成
し、これら玉受け面65,66の間に複数個の鋼球67
を転動可能に介装してベアリング6a,6bを形成して
いる。その余の構成は、上述の第1の実施形態と同様で
ある。この場合においても、ハンガパイプHPに固定さ
れる各支持部材30a,30bと、各クランクアーム2
0a,20bとの間にベアリング6a,6bが介装され
る点、および、ベアリング6a,6bがハンガパイプH
Pの端面よりも外方に配置される点は、上述の第1の実
施形態と同様であり、したがって、この実施形態におい
ても、第1の実施形態について上述したのと同様の作用
効果を期待することができる。
の支持構造の第3の実施形態の要部を示している。この
実施形態は、ベアリング6a,6bとして、いわゆるカ
ップ・アンド・コーン型のベアリングを採用したもので
ある。すなわち、各支持部材30a,30bの筒状支持
部34の外面にコーン状の玉受け面65を形成する一
方、クランクアーム20a,20bのボス部に形成され
る延長部26の内面にカップ状の玉受け面66を形成
し、これら玉受け面65,66の間に複数個の鋼球67
を転動可能に介装してベアリング6a,6bを形成して
いる。その余の構成は、上述の第1の実施形態と同様で
ある。この場合においても、ハンガパイプHPに固定さ
れる各支持部材30a,30bと、各クランクアーム2
0a,20bとの間にベアリング6a,6bが介装され
る点、および、ベアリング6a,6bがハンガパイプH
Pの端面よりも外方に配置される点は、上述の第1の実
施形態と同様であり、したがって、この実施形態におい
ても、第1の実施形態について上述したのと同様の作用
効果を期待することができる。
【0030】図5は、本願発明に係る自転車用クランク
の支持構造の第4の実施形態の要部を示している。この
実施形態もまた、ベアリング6a,6bとして、いわゆ
るカップ・アンド・コーン型のベアリングを採用したも
のであるが、カップ状の玉受け面66とコーン状の玉受
け面65の配置が上記第3の実施形態とは逆になってい
る。すなわち、各支持部材30a,30bの筒状支持部
34の内面にカップ状の玉受け面66を形成する一方、
クランクアーム20a,20bのボス部に形成される延
長部26の外面にコーン状の玉受け面65を形成し、こ
れら玉受け面65,66の間に複数の鋼球を転動可能に
介装してベアリング部6a,6bを形成している。その
余の構成は、上述の各実施形態と同様である。この場合
においても、ハンガパイプHPに固定される各支持部材
30a,30bと、各クランクアーム20a,20bと
の間にベアリング6a,6bが介装されている点、およ
び、ベアリング6a,6bがハンガパイプHPの端面よ
りも外方に配置されている点は、上述の各実施形態と同
様であり、したがって、この実施形態においても、上記
した各実施形態について述べたのと同様の作用効果を期
待することができる。
の支持構造の第4の実施形態の要部を示している。この
実施形態もまた、ベアリング6a,6bとして、いわゆ
るカップ・アンド・コーン型のベアリングを採用したも
のであるが、カップ状の玉受け面66とコーン状の玉受
け面65の配置が上記第3の実施形態とは逆になってい
る。すなわち、各支持部材30a,30bの筒状支持部
34の内面にカップ状の玉受け面66を形成する一方、
クランクアーム20a,20bのボス部に形成される延
長部26の外面にコーン状の玉受け面65を形成し、こ
れら玉受け面65,66の間に複数の鋼球を転動可能に
介装してベアリング部6a,6bを形成している。その
余の構成は、上述の各実施形態と同様である。この場合
においても、ハンガパイプHPに固定される各支持部材
30a,30bと、各クランクアーム20a,20bと
の間にベアリング6a,6bが介装されている点、およ
び、ベアリング6a,6bがハンガパイプHPの端面よ
りも外方に配置されている点は、上述の各実施形態と同
様であり、したがって、この実施形態においても、上記
した各実施形態について述べたのと同様の作用効果を期
待することができる。
【0031】なお、本願発明の自転車用クランクの支持
構造を構成する部材、すなわち、クランク軸10、支持
部材30a,30b、クランクアーム20a,20bな
どは、マグネシウム等の軽量硬質金属のほか、アルミニ
ウム、あるいはアルミニウム合金等、適宜選択された材
質によって形成することができる。
構造を構成する部材、すなわち、クランク軸10、支持
部材30a,30b、クランクアーム20a,20bな
どは、マグネシウム等の軽量硬質金属のほか、アルミニ
ウム、あるいはアルミニウム合金等、適宜選択された材
質によって形成することができる。
【0032】もちろん、この発明の範囲は上述した各実
施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した
事項の範囲内でのあらゆる設計的変更は、すべて本願発
明の範囲に包摂される。
施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した
事項の範囲内でのあらゆる設計的変更は、すべて本願発
明の範囲に包摂される。
【図1】本願発明に係る自転車用クランクの支持構造の
第1の実施形態を示す縦断面図である。
第1の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1に示される支持構造の構成部品を分解して
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図3】本願発明に係る自転車用クランクの支持構造の
第2の実施形態を示す要部断面図である。
第2の実施形態を示す要部断面図である。
【図4】本願発明に係る自転車用クランクの支持構造の
第3の実施形態を示す要部断面図である。
第3の実施形態を示す要部断面図である。
【図5】本願発明お係る自転車用クランクの支持構造の
第4の実施形態を示す要部断面図である。
第4の実施形態を示す要部断面図である。
【図6】従来例の説明図である。
1 自転車用クランク 6a,6b ベアリング 10 クランク軸 11 中央貫通孔 12 雌ねじ 20a 第1クランクアーム 20b 第2クランクアーム 21 ボス部 22 6角穴 23 座ぐり部 24 ステー 25 取り付け穴 26 延長部 30a 第1支持部材 30b 第2支持部材 34 筒状支持部 40 チエンホイール 50 ボルト F 自転車フレーム HP ハンガパイプ
Claims (5)
- 【請求項1】 ハンガパイプに通挿されるクランク軸
と、このクランク軸の一端に連結され、かつチエンホイ
ールが取り付けられた第1のクランクアームと、このク
ランク軸の他端に連結された第2のクランクアームとを
備える自転車用クランクを、クランク軸を中心として回
転可能に支持するための構造であって、ハンガパイプの
一端部に固定されるか、または一体形成された第1支持
部材と、ハンガパイプの他端部に固定されるか、または
一体形成された第2支持部材とをさらに備え、第1支持
部材と第1クランクアームとの間、および、第2支持部
材と第2クランクアームとの間にそれぞれベアリングを
介装したことを特徴とする、自転車用クランクの支持構
造。 - 【請求項2】 第1支持部材および第2支持部材は、そ
れぞれクランク軸を通挿しうる中心孔を有する筒状を呈
しているとともに、それぞれ外方に延出する筒状支持部
を備えている一方、第1クランクアームおよび第2クラ
ンクアームは、それぞれの基端部に内方に延び、かつ各
支持部材の筒状支持部と半径方向に重なる筒状延長部を
備えており、第1支持部材の筒状支持部と第1クランク
アームの筒状延長部との間、および、第2支持部材の筒
状支持部と第2クランクアームの筒状延長部との間に、
それぞれベアリングが介装されている、請求項1に記載
の支持構造。 - 【請求項3】 第1支持部材および第2支持部材は、ハ
ンガパイプの内周ねじ部にねじ込まれる雄ねじ部と、こ
の雄ねじ部の外方に隣接し、ハンガパイプの端面に当接
する段部と、この段部よりもさらに外方に延びる筒状支
持部が形成されている、請求項2に記載の支持構造。 - 【請求項4】 ベアリングは、外輪と、内輪と、これら
の間に介装される複数個の転動体を備えるものが用いら
れ、外輪が上記筒状延長部または上記筒状支持部に内嵌
され、内輪が上記筒状支持部または上記筒状延長部に外
嵌されている、請求項2または3に記載の支持構造。 - 【請求項5】 ベアリングは、上記筒状支持部に形成さ
れた玉受け面と、上記筒状延長部に形成された玉受け面
との間に複数個の鋼球を介装して形成されている、請求
項2または3に記載の支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11101525A JP2000289677A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 自転車用クランクの支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11101525A JP2000289677A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 自転車用クランクの支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000289677A true JP2000289677A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14302906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11101525A Pending JP2000289677A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 自転車用クランクの支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000289677A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153333A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Campagnolo Spa | 自転車のボトムブラケット・アッセンブリ用クランクアーム・アッセンブリおよびそのシャフトとクランクアーム |
JP2007223590A (ja) * | 2006-02-20 | 2007-09-06 | Campagnolo Spa | 自転車のボトム・ブラケット・アセンブリ |
JP2009029338A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Sugino Engineering:Kk | 自転車用ギヤクランク装置 |
CN1807177B (zh) * | 2003-02-18 | 2010-05-05 | 株式会社岛野 | 自行车用曲柄组装体 |
US8590421B2 (en) | 2006-03-03 | 2013-11-26 | Campagnolo S.R.L. | Bicycle bottom bracket assembly and adapter device for such an assembly |
US8616084B2 (en) | 2006-05-04 | 2013-12-31 | Campagnolo S.R.L. | Bicycle crank arm assembly |
US8689662B2 (en) | 2007-12-05 | 2014-04-08 | Campagnolo S.R.L. | Bottom bracket assembly for a bicycle and shaft for such an assembly |
DE102021102992A1 (de) | 2021-02-09 | 2022-01-20 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Antriebsanordnung für ein muskelbetriebenes Fahrzeug sowie Fahrzeug mit der Antriebsanordnung |
-
1999
- 1999-04-08 JP JP11101525A patent/JP2000289677A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1807177B (zh) * | 2003-02-18 | 2010-05-05 | 株式会社岛野 | 自行车用曲柄组装体 |
JP2007153333A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Campagnolo Spa | 自転車のボトムブラケット・アッセンブリ用クランクアーム・アッセンブリおよびそのシャフトとクランクアーム |
US8770061B2 (en) | 2005-12-02 | 2014-07-08 | Campagnolo S.R.L. | Crank assembly for a bicycle bottom bracket assembly, shaft and crank arm thereof |
JP2007223590A (ja) * | 2006-02-20 | 2007-09-06 | Campagnolo Spa | 自転車のボトム・ブラケット・アセンブリ |
US8302504B2 (en) | 2006-02-20 | 2012-11-06 | Campagnolo S.R.L. | Bicycle bottom bracket assembly |
US8590421B2 (en) | 2006-03-03 | 2013-11-26 | Campagnolo S.R.L. | Bicycle bottom bracket assembly and adapter device for such an assembly |
US8616084B2 (en) | 2006-05-04 | 2013-12-31 | Campagnolo S.R.L. | Bicycle crank arm assembly |
JP2009029338A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Sugino Engineering:Kk | 自転車用ギヤクランク装置 |
JP4648928B2 (ja) * | 2007-07-30 | 2011-03-09 | 株式会社スギノエンジニアリング | 自転車用ギヤクランク装置 |
US8689662B2 (en) | 2007-12-05 | 2014-04-08 | Campagnolo S.R.L. | Bottom bracket assembly for a bicycle and shaft for such an assembly |
DE102021102992A1 (de) | 2021-02-09 | 2022-01-20 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Antriebsanordnung für ein muskelbetriebenes Fahrzeug sowie Fahrzeug mit der Antriebsanordnung |
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