JP2000288923A - キャリア及びcmp装置 - Google Patents

キャリア及びcmp装置

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JP2000288923A
JP2000288923A JP10063699A JP10063699A JP2000288923A JP 2000288923 A JP2000288923 A JP 2000288923A JP 10063699 A JP10063699 A JP 10063699A JP 10063699 A JP10063699 A JP 10063699A JP 2000288923 A JP2000288923 A JP 2000288923A
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Japan
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carrier
ring
outer peripheral
fluid
work
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JP10063699A
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English (en)
Inventor
Joshin O
序進 王
Kazuyuki Tsuruoka
和之 鶴岡
Hideo Tanaka
秀男 田中
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SpeedFam-IPEC Co Ltd
Original Assignee
SpeedFam-IPEC Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリ等の汚れの付着がない高品質なワーク
を提供することができると共に装置稼働率を向上させる
ことができるキャリア及びCMP装置を提供する。 【解決手段】 キャリア1をハウジング10とキャリア
ベース11とプレッシャプレート12とリテーナリング
13とリング部材14とで構成し、リング部材14の内
側に圧力室Rを画成した。そして、リング部材14を軟
質リングシート15と面粗さが小さな硬質リングシート
16との二層構造にすると共に、リング部材14の外周
面がリテーナリング13の内周面と当接するように、リ
ング部材14の外径を設定し、リテーナリング13とリ
ング部材14とウエハWとで囲まれる空間を狭くした。
これにより、リング部材14下面とウエハW外周部間が
層流状態になり、また、リテーナリング13とリング部
材14とウエハWとで囲まれた空間に流出した空気に乱
流が発生することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウエハ等のワー
クを定盤の研磨パッド上に押圧しながら回転してワーク
の表面を均一に研磨するためのキャリア及びCMP(Ch
emical Mechanical Polishing)装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来のキャリアを示す断面図
である。このキャリア200は、空気加圧式のキャリア
であり、圧力室Rを下面側に有している。具体的には、
ハウジング201とキャリアベース202とプレッシャ
プレート203とが積層され、プレッシャプレート20
3の下面にリング部材210が貼り付けられて、圧力室
Rが形成されている。なお、キャリア200に下方力を
加えると、その下方力の分力がリング部材210を介し
てウエハWの外周部に加わるので、このリング部材21
0が硬質素材で形成されていると、ウエハW表面の凹凸
によって、ウエハW外周部への押圧力にむらが生じる。
そこで、従来は、ウエハW裏面に直接当接するリング部
材210を、ウエハWの凹凸に追従して変形する柔軟な
SUBA−400という素材で形成している。また、リ
ング部材210の外縁とプレッシャプレート203の外
縁とが一致するように、リング部材210を予め作成す
ることは実際上困難である。そこで、プレッシャプレー
ト203の外径よりも小さいリング部材210をプレッ
シャプレート203下面に貼り付けた構造となってい
る。このようなリング部材210が貼り付けられたプレ
ッシャプレート203には、圧力室Rに連通した複数の
通気孔204が穿設され、エアホース205からの空気
をこれらの通気孔204を通じて圧力室R内に供給する
ことで、ウエハWの裏面を圧力室R内の空気圧によって
均一に加圧することができる。
【0003】また、キャリアベース202の外周部に
は、リテーナリング220が取り付けられ、ウエハWを
外側から保持するようになっている。ところで、キャリ
ア200への上記下方力を加えないときに、ウエハWが
リテーナリング220下面から突出する量によって、下
方力をキャリア200に加えたときに生じるリング部材
210のウエハWに対する分力の大きさが決定される。
したがって、リテーナリング220の下面が許容摩耗量
以上に摩耗すると、ウエハWへの下方力の大きさが変化
し、ウエハW外周部に対して所望の研磨レートを得るこ
とができない。このため、リテーナリング220を上下
方向に調整可能な構造を採っている。具体的には、デル
リン製のリテーナリング本体部221をステンレス製の
取付部222の下面に取り付けて、リテーナリング22
0を構成し、リテーナリング220の取付部222をネ
ジ223,224にてキャリアベース202外周部下側
に吊り下げた構造になっている。これにより、圧力室R
内をゼロ圧にして、キャリア200を装置から外し反転
して、専用調整台に載置したウエハWを、リング部材2
10の上に置いた状態で、ウエハWのリテーナリング2
20からの突出量が所望値になるように、ネジ223,
224を用いて調整する。そして、この状態で、ウエハ
Wの表面(下面)を図示しない定盤上に当接させた後、
キャリア200に所定の下方力を加えると共に圧力室R
内の空気圧を所定値に設定し、図示しないスラリを定盤
上に供給しながら、キャリア200と定盤とを回転させ
ることで、ウエハWの表面を均一に研磨することができ
る。そして、リテーナリング220のリテーナリング本
体部221がこの研磨作業によって許容摩耗量以上に摩
耗したときには、キャリア200を、研磨装置から外し
て反転させ、専用調整台に載置し、ウエハWのリテーナ
リング本体部221下面からの突出量が、初期値になる
ように、ネジ223,224を操作してリテーナリング
220を再調整する。なお、図15において、符号22
2aは空気逃がし溝である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のキャリアでは、次のような3つの問題がある。第1の
問題は、SUBA−400製のリング部材210がウエ
ハWに直接接触した構造であるので、スラリ中の砥粒塊
等の汚れがリング部材210とウエハWとの間に付着す
ることである。すなわち、圧力室R内の空気がリング部
材210とウエハWとの間から外部に漏れ、圧力室R内
の空気圧が一定に保持されるようになっているが、図1
6に示すように、SUBA−400の面粗さは非常に大
きい。このため、リング部材210表面には、深さ15
0μmにも達する大径且つ深い穴210aが多数存在す
る。このため、図17に示すように、リング部材210
とウエハWとの間を流れる空気Aに乱流が生じ、外部の
スラリや研磨粉等をリング部材210とウエハWとの間
に吸い込む。この結果、当該間隙間のスラリが空気によ
って乾燥したり、研磨分等が付着して汚れSaがウエハ
Wの裏面に付着することとなる。
【0005】第2の問題は、リング部材210の外径が
プレッシャプレート203の外径よりも小さく設定され
ているので、ウエハWの部分のうちリング部材210の
外側に位置する部分にスラリの砥粒塊等の汚れが付着す
ることである。すなわち、リテーナリング220内周面
とリング部材210外周面との間に大きな空間Gが存在
するので、リング部材210とウエハWとの間を通った
空気がこの空間Gで急激に解放され、乱流が生じる。こ
のため、定盤上のスラリや研磨粉などがこの乱流によっ
て空間G側に吸い込まれ、これらの汚れSaがウエハW
の外縁部に固着することとなる。
【0006】第3の問題は、リテーナリング220の調
整をネジ223,224の操作で行わなければならない
構造になっているので、装置稼働率が低下してしまうこ
とである。すなわち、リテーナリング本体部221が許
容摩耗量以上に摩耗した時点で、その都度研磨作業を停
止し、リテーナリング220を調整した後、再び研磨作
業を行わなければならない。しかも、ネジ223,22
4を操作してウエハWの僅かな突出量を調整するという
高度な技術が要求されるので、短時間で調整作業を終了
させることは困難である。このため、装置停止時間が長
くなり、単位時間当たりのウエハWの研磨処理枚数が少
なくなってしまう。
【0007】この発明は上述した課題を解決するために
なされたもので、スラリ等の汚れの付着がない高品質な
ワークを提供することができると共に装置稼働率を向上
させることができるキャリア及びCMP装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、ワークと対向する下面に開口し
た流体通路を有するキャリア本体と、このキャリア本体
の外周部に設けられたリテーナリングと、キャリア本体
の下面の外周部に取り付けられ且つワークとの接触時
に、流体通路の開口と連通した圧力室を下面と共に画成
するリング部材とを具備するキャリアであって、リング
部材を、ワークの凹凸に追従して変形可能な柔軟性部材
と、この柔軟性部材の下面に設けられ且つ可撓性を有し
た面粗さが小さな平滑性部材との二層構造にすると共
に、このリング部材の外径をリテーナリングの内径と略
等しく設定した構成としてある。かかる構成により、ワ
ークをリテーナリングの内側に位置させると共にキャリ
ア本体下面のリング部材をワーク外周部に接触させた状
態で、所定圧力の流体を圧力室内に供給すると、ワーク
が圧力室内の流体によって均一に押圧される。また、ワ
ークの外周部はキャリア本体の押圧力に対応した力で押
圧される。このとき、ワークの凹凸があると、リング部
材の平滑性部材が凹凸によって撓むと共に柔軟性部材が
凹凸に追従して変形する。また、圧力室内の流体がワー
ク外周部とリング部材との間から漏れるが、流体は、面
粗さが小さな平滑性部材とワークとの間を流れるので、
ワークとリング部材との間の流体に乱流が生じることは
ほとんどない。さらに、流体はワークとリング部材との
間から外部に流出する。このとき、リング部材の外径が
リテーナリングの内径と略等しく設定されているので、
流体流出部分の空間はリテーナリング内周面とリング部
材下面とワーク外縁部とによって画成されており、非常
に小さい。したがって、この空間に流出した流体が急激
に解放されて、乱流を発生するという事態が生じること
はほとんどない。
【0009】また、請求項2の発明に係るキャリアは、
ワークと対向する下面に開口した流体通路を有するキャ
リア本体と、キャリア本体の外周部に設けられたリテー
ナリングと、キャリア本体の下面外周部に凹設されたリ
ング状のシリンダ部,及びこのシリンダ部に上下動自在
に嵌められたリング状のピストン部を有し、このピスト
ン部とワークとの接触時に、ピストン部が流体通路の開
口と連通した圧力室を下面と共に画成すると共に、シリ
ンダ部内の流体圧を受けたピストン部によりワークの外
周部を押圧するワーク外周部押圧機構とを具備する構成
とした。かかる構成により、ワーク外周部押圧機構のシ
リンダ部内に所定圧力の流体を供給して、ピストン部を
キャリア本体下面から突出させた状態で、ワークをリテ
ーナリングの内側に位置させる。そして、ピストン部下
面をワーク外周部に接触させた状態で、所定圧力の流体
を圧力室内に供給すると、ワークが圧力室内の流体によ
って均一に押圧される。また、ワークの外周部はピスト
ン部によってシリンダ部内の流体圧に対応した力で押圧
される。そして、リテーナリングが摩耗すると、その摩
耗量に応じて、ピストン部が上昇する。このとき、圧力
室及びシリンダ部内の流体圧を初期値に保つことで、ワ
ーク全面の押圧力を初期値に維持することができる。さ
らに、請求項3の発明は、請求項2に記載のキャリアに
おいて、ワーク外周部押圧機構のピストン部の少なくと
も下部の外径をリテーナリングの内径と略等しく設定す
ると共に、ピストン部の下面に、ワークの凹凸に追従し
て変形可能な柔軟性部材とこの柔軟性部材の下面に設け
られ且つ可撓性を有した面粗さが小さな平滑性部材との
二層構造であるリング部材を設けた構成としてある。
【0010】ところで、上記請求項1から請求項5のキ
ャリアを利用したCMP装置は発明として成立し得る。
そこで、請求項4の発明は、研磨パッドが表面に貼り付
けられた定盤と、定盤の研磨パッド上のワークを保持し
た状態で回転可能なキャリアと、キャリアに所望圧力の
流体を供給可能な流体供給手段と、キャリアを押圧しな
がら回転させる回転駆動手段とを具備するCMP装置で
あって、キャリアを、ワークと対向する下面に開口し且
つ流体供給手段による流体を通す流体通路を有したキャ
リア本体と、キャリア本体の外周部に設けられたリテー
ナリングと、キャリア本体の下面の外周部に取り付けら
れ且つワークとの接触時に、流体通路の開口と連通した
圧力室を下面と共に画成する部材であって、ワークの凹
凸に追従して変形可能な柔軟性部材,及びこの柔軟性部
材の下面に設けられ且つ可撓性を有した面粗さが小さな
平滑性部材の二層構造であり且つその外径がリテーナリ
ングの内径と略等しいリング部材とで構成した。また、
請求項5の発明は、研磨パッドが表面に貼り付けられた
定盤と、定盤の研磨パッド上のワークを保持した状態で
回転可能なキャリアと、キャリアを押圧しながら回転さ
せる回転駆動手段とを具備するCMP装置であって、キ
ャリアを、ワークと対向する下面に開口した第1の流体
通路を有するキャリア本体と、キャリア本体の外周部に
設けられたリテーナリングと、キャリア本体の下面外周
部に凹設され且つその上面に第2の流体通路が開口した
リング状のシリンダ部,及びこのシリンダ部に上下動自
在に嵌められたリング状のピストン部を有し、このピス
トン部とワークとの接触時に、ピストン部が流体通路の
開口と連通した圧力室を下面と共に画成すると共に、シ
リンダ部内の流体圧を受けたピストン部によりワークの
外周部を押圧するワーク外周部押圧機構と、第1の流体
通路を介して圧力室内に流体を供給すると共にこの圧力
室内の流体圧を一定に保持可能な第1の流体供給手段
と、第2の流体通路を介してシリンダ部内に流体を供給
すると共にこのシリンダ部内の流体圧を一定に保持可能
な第2の流体供給手段とで構成した。特に、請求項6の
発明は、請求項5に記載のCMP装置において、キャリ
アに設けられたワーク外周部押圧機構のピストン部の少
なくとも下部の外径をリテーナリングの内径と略等しく
設定すると共に、このピストン部の下面に、ワークの凹
凸に追従して変形可能な柔軟性部材とこの柔軟性部材の
下面に設けられ且つ可撓性を有した面粗さが小さな平滑
性部材との二層構造であるリング部材を設けた構成とし
てある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は、この発明の第1の実施形態
に係るCMP装置を一部破断して示す正面図である。図
1に示すように、このCMP装置では、研磨パッド11
1が表面に貼り付けられた定盤110と、キャリア1
と、回転駆動手段としての回転駆動機構8と、流体供給
手段としてのエアポンプ9とを具備している。
【0012】定盤110は、装置筐体内部のメインモー
タ112によって回転駆動されるようになっている。す
なわち、メインモータ112に取り付けられたプーリ1
14と変速機115の入力回転軸116に取り付けられ
たプーリ117とにベルト118が巻き付けられ、変速
機115の出力回転軸119に定盤110が取り付けら
れている。これにより、メインモータ112の回転がプ
ーリ117に伝達され、プーリ117の回転が変速機1
15で変速されて出力回転軸119に伝達され、定盤1
10が所定の速度で回転する。
【0013】回転駆動機構8は、キャリア1を押圧しな
がら回転させるための機構であり、シリンダ80とモー
タ84とを備えている。図2は回転駆動機構8を示す断
面図である。図2に示すように、シリンダ80は、シリ
ンダ本体81を貫通するピストンロッド82と、ピスト
ンロッド82の外側に固着された状態でシリンダ本体8
1内に気密に嵌められたピストン83とで構成されてい
る。これにより、シリンダ本体81内の空気圧を調整す
ることで、ピストンロッド82をピストン83と一体に
上下動させ、キャリア1への押圧力を調整することがで
きる。一方、モータ84はシリンダ80のピストンロッ
ド82に組み付けられている。すなわち、モータ84の
回転軸のギア85が、ピストンロッド82の上部にベア
リング86を介して取り付けられたギア87に噛み合わ
されている。そして、ギア87の上面に固設された支持
部材88に、筒状のインナーロッド89の上端が固着さ
れている。これにより、モータ84を駆動すると、その
回転がギア85,87と支持部材88とを介してインナ
ーロッド89に伝達され、インナーロッド89がピスト
ンロッド82内で所定の速度で回転する。
【0014】キャリア1は、定盤110の研磨パッド1
11上のウエハW(図示省略)を保持した状態で回転す
ることができる構造になっており、上記ピストンロッド
82の下端部に組み付けられている。図3はこのキャリ
ア1の構造を示す断面図である。図3に示すように、キ
ャリア1は、キャリア本体を構成するハウジング10,
キャリアベース11及びプレッシャプレート12と、リ
テーナリング13と、プレッシャプレート12の下面外
周部に取り付けられたリング部材14とを具備して成
る。
【0015】ハウジング10は、図3に示すように、中
央部に回転自在の連結部材10aを有し、この連結部材
10aにピストンロッド82の下端部が連結されてい
る。また、このハウジング10は、連結部材10aの下
側に内歯ギア10bを有しており、この内歯ギア10b
が、連結部材10aの中心孔を貫通したインナーロッド
89の下端部に形成された外歯ギア89aに噛み合って
いる。これにより、インナーロッド89がモータ84の
駆動で回転すると、内歯ギア10bと外歯ギア89aと
の噛み合いによってハウジング10にモータ84の回転
力が加わる。
【0016】キャリアベース11は、上記ハウジング1
0の下面にネジ1aで固定されており、その中央部に、
後述するエアポンプ9のエアホース90の先端を挿入す
るための中心孔11aが穿設されている。プレッシャプ
レート12は、その上面をキャリアベース11の下面に
一致させた状態で、ネジ1bにてキャリアベース11に
固定されている。
【0017】リテーナリング13は、図15に示したリ
テーナリング220と同構造であり、キャリアベース1
1の外周部下側に取り付けられている。すなわち、デル
リン(Poly Oxymethylene)製のリテーナリング本体部
13aがステンレス製の取付部13bの下面に固着さ
れ、取付部13bが調整用ネジ13c,13dにてキャ
リアベース11のフランジ部11bに固定されている。
なお、図3において、符号13eは空気逃がし溝であ
る。
【0018】リング部材14は、柔軟性部材である軟質
リングシート15と平滑性部材である硬質リングシート
16とを二層にした構造になっている。図4は、リング
部材14の取付構造を示す部分拡大図である。軟質リン
グシート15は、ウエハWの凹凸に追従して変形可能な
素材で形成されている。この実施形態では、ロデールニ
ッタ(RODEL NITTA)社製のSUBA-400が軟質リン
グシート15として適用されており、この軟質リングシ
ート15がプレッシャプレート12の下面12aに貼着
されている。一方、硬質リングシート16は、可撓性を
有し且つ面粗さの小さな素材で形成されている。この実
施形態では、ロデールニッタ社製のWB-20が硬質リ
ングシート16として適用されており、この硬質リング
シート16は軟質リングシート15の下面に貼着されて
いる。このWB−20は、図5に示すように、表面に
は、深さ5μm程度の小径且つ浅い穴16aが存在する
に過ぎず、非常に面粗さが小さい。これら軟質リングシ
ート15及び硬質リングシート16で構成されるリング
部材14の外径は、図4に示すように、リテーナリング
13の内径と略等しく設定され、リング部材14の外周
面がリテーナリング13の内周面に当接している。ま
た、リング部材14の幅は、使用されるウエハWの半径
の5分の1〜10分の1の範囲内の値に設定されてい
る。リング部材14がかかる構造及び取付状態になって
いることから、リテーナリング13内側に配されたウエ
ハWにリング部材14を載せると、中央部に比べて過研
磨や研磨不足が生じ易いウエハWの外周部に、リング部
材14が当接することとなる。また、リング部材14を
ウエハWに接触させることで、このリング部材14とプ
レッシャプレート12の下面12aとによって、圧力室
Rが画成される。図6は、リング部材14全体の柔軟性
を示す線図である。図6の曲線Xで示すように、SUB
A−400の軟質リングシート15とWB−20の硬質
リングシート16との二層構造であるリング部材14の
単位当たりの圧縮量は、曲線Yで示すSUBA−400
単体の圧縮量とほとんど変わらず、リング部材14はS
UBA−400の柔軟性をそのまま受け継いでいる。
【0019】一方、図1及び図2に示すエアポンプ9
は、上記圧力室R内に所望圧力の空気を供給するための
機器である。具体的には、図3に示すように、プレッシ
ャプレート12の下面12aに開口して圧力室Rと連通
した複数の通気孔91がプレッシャプレート12に穿設
されている。また、キャリアベース11の中心孔11a
から放射状に延出して上記通気孔91と連通する直状溝
92が、キャリアベース11の下面に刻設されている。
これら通気孔91及び直状溝92により、空気を圧力室
R内に通す流体通路が形成されている。そして、エアポ
ンプ9に接続されたエアホース90がインナーロッド8
9内に挿通され、その先端部がキャリアベース11の中
心孔11aに嵌め込まれている。
【0020】次に、この実施形態のCMP装置が示す動
作について説明する。図1において、ウエハWをキャリ
ア1で保持して定盤110の研磨パッド111上に運ぶ
には、ウエハWをリング部材14の下面に当接させた状
態でエアポンプ9を吸引駆動させる。すると、図3に示
すキャリア1の圧力室R内の空気がエアホース90に吸
い出され、圧力室R内が負圧なり、ウエハWがリング部
材14に吸着される。この状態で、シリンダ80を駆動
してウエハWが研磨パッド111に接触するまでピスト
ンロッド82を下降させた後、図7に示すように、ウエ
ハWを所定の下方力Fで研磨パッド111上に押さえ
る。これにより、ウエハWの外周部がリング部材14を
介して下方力Fの分力により押圧される。したがて、ウ
エハWの外周部に凹凸が存在する場合には、外周部への
押圧力の分布が偏り、ウエハW外周部に研磨ムラが生じ
る。しかし、上記したように、リング部材14が、柔軟
性ある軟質リングシート15と可撓性ある硬質リングシ
ート16との二層構造になっているので、図8に示すよ
うに、硬質リングシート16がウエハWの凹凸に応じて
撓み、軟質リングシート15が硬質リングシート16の
撓みに追従して変形する。この結果、リング部材14か
らの押圧力がウエハWの外周部に均一に加わるので、研
磨ムラが生じることはほとんどない。
【0021】しかる後、エアポンプ9を供給駆動させ、
空気をエアホース90から図7に示す圧力室R内に送
り、圧力室R内を正圧状態にすることで、ウエハWの裏
面のうちリング部材14内側に位置する部分が、圧力室
R内の空気によって均一に押圧される。この状態で図1
に示すモータ84,112を駆動させて、図示しないス
ラリを供給しながら、キャリア1と定盤110とを互い
に逆方向に回転させると、ウエハWの表面(下面)が回
転する研磨パッド111によって研磨される。
【0022】ところで、圧力室R内の空気を供給する
と、図9に示すように、空気Aがリング部材14とウエ
ハWの外周部Dとの間隙から外部に漏れ、圧力室R内を
一定圧力に維持する。このとき、リング部材14下面の
面粗さが大きいと、図17に示したように、空気Aに乱
流が生じ、研磨パッド111上のスラリや研磨粉等がリ
ング部材14と外周部Dとの間隙に吸い込まれ、これら
の汚れが外周部Dに付着することとなる。しかし、この
実施形態では、ウエハWの外周部Dと対向する面に、面
粗さが小さな硬質リングシート16を設けたので、当該
間隙を通る空気Aに乱流が生じることはほとんどない。
すなわち、空気Aが当該間隙を層流状態で通過するの
で、スラリ等が当該間隙に吸い込まれることがない。こ
の結果、ウエハWの外周部Dにスラリ等の汚れが付着す
ることはほとんどない。また、ウエハWの外周部Dと硬
質リングシート16との間隙を通過した空気Aは外部に
解放される。したがって、図17に示したように、空気
Aが解放される空間が大きいと、空間内で乱流が生じる
こととなる。しかしながら、この実施形態では、上記し
たように、リング部材14の外周面とリテーナリング1
3の内周面とが当接されており、空気Aが解放される空
間G′が非常に小さい。このため、空間G′内で乱流が
生じることはなく、スラリ等が空間G′に吸い込まれ
て、ウエハWの外縁部dに汚れが付着することもほとん
どない。かかる点を実証すべく、発明者等は、図15に
示したキャリアを用いて研磨したウエハWの汚れと、こ
の実施形態のCMP装置のキャリアを用いて研磨したウ
エハWの汚れとを比較した。すると、SUBA−400
を用いた小幅のリング部材210を有したキャリアで研
磨したときのウエハWの汚れに対して、SUBA−40
0とWB−20との二層構造であるリング部材14を用
いたこの実施形態のキャリア1で研磨したウエハWの汚
れは5分の1〜10分の1に過ぎなかった。
【0023】(第2の実施形態)図10は、この発明の
第2の実施形態に係るCMP装置を一部破断して示す正
面図であり、図11はこのCMP装置に適用されるキャ
リアの断面図であり、図12はその分解斜視図である。
なお、図1から図9に示した部材と同一部材については
同一符号を付して説明する。この実施形態のキャリア2
は、図11に示すウエハ外周部押圧機構3と、図10に
示す第1及び第2の流体供給手段としての流体供給機構
4,5とを具備している点が、上記第1の実施形態と異
なる。
【0024】図11に示すように、ウエハ外周部押圧機
構3は、シリンダ部30とピストン部31とを有して成
る。シリンダ部30は、キャリアベース11の下面外周
部に設けられたリング状の空間部である。具体的にはウ
エハWの外周部D(図9参照)の内径よりも小径のプレ
ッシャプレート12′をキャリアベース11の下面に固
定した。これにより、キャリアベース11のフランジ部
11bに固定したデルリン製のリテーナリング13′と
このプレッシャプレート12′との間に、ウエハWの外
縁から外周部に至る幅の空間を形成し、このリング状の
空間をシリンダ部30とした。一方、ピストン部31
は、シリンダ部30に上下動自在に嵌められたリング状
の部材である。このピストン部31の内周面と外周面と
には、O−リング31a,31bが装着され、シリンダ
部30内が気密に保持されている。また、このシリンダ
部30の下面には、上記第1の実施形態で適用されたリ
ング部材14が貼着されている。これにより、プレッシ
ャプレート12′の下面から突出した状態のリング部材
14の下面をウエハWの裏面に当接すると、圧力室Rが
画成される。第1の実施形態と同様に、この圧力室R内
への空気の供給は、通気孔91′と直状溝92とで構成
される第1の流体通路を介して行われる。一方、シリン
ダ部30内への空気の供給は、第2の流体通路を介して
行われる。すなわち、第2の流体通路が、シリンダ部3
0の真上のキャリアベース11下面に開口した通気孔9
5とハウジング10の下面に刻設された直状溝96とで
構成されている。
【0025】図10において、流体供給機構4は、上記
第1の流体通路を介して圧力室R内に空気を供給すると
共にこの圧力室R内の空気圧を一定に保持可能な周知の
機構である。具体的には、エアポンプ40から延出され
たエアホース41が、図11に示すようにインナーロッ
ド89に挿通され、エアホース41の先端がキャリアベ
ース11の中心孔11aに挿入されている。また、図1
0に示すように、エアホース41の接続部分には、圧力
調整弁42が設けられ、エアホース41の途中には圧力
センサ43が介設されている。これにより、圧力室R内
の空気圧が初期値から変化して、エアホース41内の空
気圧が変動した場合には、圧力センサ43がその圧力変
動を検知して圧力調整弁42を制御し、圧力室R内の圧
力を常に初期値に保つ。流体供給機構5は、上記第2の
流体通路を介してシリンダ部30内に空気を供給すると
共にこのシリンダ部30内の空気圧を一定に保持可能な
周知の機構である。この流体供給機構5も流体供給機構
4と同構造であり、エアポンプ50から延出されたエア
ホース51が、図11に示すようにインナーロッド89
に挿通された後、直状溝96に通され、その先端が通気
孔95に挿入されている。また、図10に示すように、
圧力調整弁52と圧力センサ53とが設けられており、
シリンダ部30内の空気圧が初期値から変化したとき
に、圧力センサ53が圧力変動を検知して圧力調整弁5
2を制御し、シリンダ部30内の圧力を常に初期値に保
つようにしている。
【0026】なお、図11において、符号13e′は空
気逃がし溝であり、符号6は圧力計である。この圧力計
6は、圧力室R内の圧力を検知するセンサ部60とその
圧力値をディジタル表示するディスプレイ61とを有し
ている。
【0027】次に、この実施形態のCMP装置が示す動
作について説明する。まず、図11に示した流体供給機
構5によって、空気をウエハ外周部押圧機構3のシリン
ダ部30内に供給し、ピストン部31のプレッシャプレ
ート12′下面からの突出量を最適且つ最大値(例え
ば、2mm)に設定する。しかる後、下方力をキャリア
2全体に加えると共に、流体供給機構4によって、空気
を圧力室R内に供給する。このとき、ウエハWの種類に
応じて圧力室R内圧力とシリンダ部30内圧力とを決定
し、これらの圧力値を初期値として、流体供給機構4,
5に設定しておく。この状態で、キャリア2と定盤11
0とを回転させることで、ウエハWの表面を研磨するこ
とができる。
【0028】そして、研磨作業を続けると、リテーナリ
ング13′の下面が定盤110の研磨パッド111との
摩擦によって摩耗し、ピストン部31を介してウエハW
の外周部に加わっている押圧力が初期値と異なるおそれ
がある。しかし、このキャリア2では、図13に示すよ
うに、リテーナリング13′の下面13f′がΔだけ摩
耗すると、ピストン部31がシリンダ部30内をΔだけ
上昇する。そして、ピストン部31の上昇によって、シ
リンダ部30内の圧力及び圧力室R内の圧力が大きくな
ると、図10に示した流体供給機構4,5の圧力センサ
43,53がその圧力変化を検知し、圧力調整弁42,
52を制御して、シリンダ部30内の空気圧と圧力室R
内の空気圧とを直ちに初期値に戻す。以後、同様にリテ
ーナリング13′の摩耗に応じて、ピストン部31が上
昇し、上昇に伴うシリンダ部30及び圧力室Rの圧力変
化が流体供給機構4,5によって直ちに初期値に戻され
る。ところで、ピストン部31のプレッシャプレート1
2′下面からの初期突出量を2mmに設定した場合に
は、リテーナリング13′の摩耗は約1mmまで許容さ
れる。かかる設定下においては、リテーナリング13′
が約1mm摩耗するまでに、約5000枚のウエハWを
連続的に研磨する研磨することができる。これに対し
て、図15に示した従来のキャリアでは、リテーナリン
グ220の許容摩耗量は約60μmであり、その間に研
磨可能なウエハWは400枚程度に過ぎず、その都度、
リテーナリング220を調整しなければならない。
【0029】このように、この実施形態のCMP装置に
よれば、キャリア2のリテーナリング13′を調整する
ことなく、多数枚のウエハWを処理することができ、装
置稼働率が極めて高い。しかも、ピストン部31の下面
に二層構造のリング部材14を設けているので、上記第
1の実施形態と同様に、汚れが少ない高品質のウエハW
を提供することができる。その他の構成,作用効果は上
記第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略す
る。
【0030】なお、この発明は、上記実施形態に限定さ
れるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の
変形や変更が可能である。例えば、上記実施形態では、
流体として空気を適用したが、油等の液体を適用してそ
の油圧等でウエハWを均一に押圧することもできる。ま
た、上記第2の実施形態では、シリンダ部30を、プレ
ッシャプレート12′の外周面とリテーナリング13′
の内周面との空間で形成し、ピストン部31全体の幅を
シリンダ部30の幅と等しく設定したが、図14に示す
ように、プレッシャプレート12′の外径をリテーナリ
ング13′の内径と等しく設定し、このプレッシャプレ
ート12′の外周部に、ピストン部31よりも幅狭のシ
リンダ部30′を凹設すると共に、このシリンダ部3
0′に嵌合可能な上部31a′を有した断面逆Tの字状
のピストン部31′を上下動自在に取り付けた構造とす
ることもできる。さらに、第2の実施形態では、ピスト
ン部31の下面にリング部材14を貼着した構造を採用
したが、リング部材14が貼着されていないものもこの
発明の要旨の範囲に含まれることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1及
び請求項4の発明によれば、ワーク外周部とリング部材
との間を流れる流体及び当該間隙から外部に流出する流
体に乱流が生じないので、ワーク外周部やワーク外縁部
にスラリ等の汚れが付着するという事態を防止すること
ができる。この結果、従来の第1及び第2の問題を解決
こととができ、高品質のワークを提供することができる
効果がある。
【0032】また、請求項2及び請求項5の発明によれ
ば、リテーナリングが摩耗すると、その摩耗量に応じ
て、ピストン部が上昇するので、圧力室及びシリンダ部
内の流体圧を初期値に保つようにすることにより、ワー
ク全面の押圧力を初期値に維持することができる。この
ため、リテーナリング摩耗時に装置を停止させてリテー
ナリングを調整する必要がなく、この結果、従来の第3
の問題を解決することができ、装置稼働率の向上を図る
ことができるという効果がある。
【0033】さらに、請求項3及び請求項6の発明によ
れば、上記従来の第1ないし第3の問題を同時に解決す
ることができる。すなわち、装置稼働率の向上を図るこ
とができるだけでなく、ワークの汚れを防止して高品質
のワークを提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るCMP装置を
一部破断して示す正面図である。
【図2】回転駆動機構を示す断面図である。
【図3】第1の実施形態に適用されたキャリアの構造を
示す断面図である。
【図4】リング部材の取付構造を示す部分拡大図であ
る。
【図5】WB−20で形成された硬質リングシートの面
粗さを示す部分拡大断面図である。
【図6】リング部材全体の柔軟性を示す線図である。
【図7】図3に示すキャリアでウエハを定盤の研磨パッ
ド上に押圧した状態を示す断面図である。
【図8】リング部材14がウエハWの凹凸に追従して変
形した状態を示す部分拡大断面図である。
【図9】空気の流出状態を示す部分拡大断面図である。
【図10】この発明の第2の実施形態に係るCMP装置
を一部破断して示す正面図である。
【図11】第2の実施形態のCMP装置に適用されるキ
ャリアの断面図である。
【図12】図11のキャリアの分解斜視図である。
【図13】リテーナリング摩耗に対応してピストン部が
シリンダ部内を上昇する状態を示す部分拡大断面図であ
る。
【図14】ウエハ外周部押圧機構の変形例を示す部分拡
大図である。
【図15】従来のキャリアを示す断面図である。
【図16】SUBA−400で形成されたリング部材の
面粗さを示す部分拡大断面図である。
【図17】ウエハ外周部に汚れが付着する状態を示す部
分拡大断面図である。
【符号の説明】
1,2…キャリア、 3…ウエハ外周部押圧機構、
4,5…流体供給機構、8…回転駆動機構、 9…エア
ポンプ、 10…ハウジング、 11…キャリアベー
ス、 12…プレッシャプレート、 13,13′…リ
テーナリング、14…リング部材、 15…軟質リング
シート、 16…硬質リングシート、30…シリンダ
部、 31…ピストン部、 110…定盤、 R…圧力
室、 W…ウエハ、 D…外周部、 Sa…汚れ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 秀男 神奈川県綾瀬市早川2647 スピードファム 株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 AA12 AB04 AB06 AC04 BA05 BB04 BC01 CB01 CB03 DA12 DA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークと対向する下面に開口した流体通
    路を有するキャリア本体と、このキャリア本体の外周部
    に設けられたリテーナリングと、上記キャリア本体の下
    面の外周部に取り付けられ且つ上記ワークとの接触時
    に、上記流体通路の開口と連通した圧力室を上記下面と
    共に画成するリング部材とを具備するキャリアであっ
    て、 上記リング部材を、上記ワークの凹凸に追従して変形可
    能な柔軟性部材と、この柔軟性部材の下面に設けられ且
    つ可撓性を有した面粗さが小さな平滑性部材との二層構
    造にすると共に、このリング部材の外径を上記リテーナ
    リングの内径と略等しく設定した、 ことを特徴とするキャリア。
  2. 【請求項2】 ワークと対向する下面に開口した流体通
    路を有するキャリア本体と、 上記キャリア本体の外周部に設けられたリテーナリング
    と、 上記キャリア本体の下面外周部に凹設されたリング状の
    シリンダ部,及びこのシリンダ部に上下動自在に嵌めら
    れたリング状のピストン部を有し、このピストン部とワ
    ークとの接触時に、ピストン部が上記流体通路の開口と
    連通した圧力室を上記下面と共に画成すると共に、上記
    シリンダ部内の流体圧を受けたピストン部によりワーク
    の外周部を押圧するワーク外周部押圧機構とを具備する
    ことを特徴とするキャリア。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のキャリアにおいて、 上記ワーク外周部押圧機構のピストン部の少なくとも下
    部の外径を上記リテーナリングの内径と略等しく設定す
    ると共に、 上記ピストン部の下面に、上記ワークの凹凸に追従して
    変形可能な柔軟性部材とこの柔軟性部材の下面に設けら
    れ且つ可撓性を有した面粗さが小さな平滑性部材との二
    層構造であるリング部材を設けた、 ことを特徴とするキャリア。
  4. 【請求項4】 研磨パッドが表面に貼り付けられた定盤
    と、上記定盤の研磨パッド上のワークを保持した状態で
    回転可能なキャリアと、上記キャリアに所望圧力の流体
    を供給可能な流体供給手段と、上記キャリアを押圧しな
    がら回転させる回転駆動手段とを具備するCMP装置で
    あって、 上記キャリアを、 上記ワークと対向する下面に開口し且つ上記流体供給手
    段による流体を通す流体通路を有したキャリア本体と、 上記キャリア本体の外周部に設けられたリテーナリング
    と、 上記キャリア本体の下面の外周部に取り付けられ且つ上
    記ワークとの接触時に、上記流体通路の開口と連通した
    圧力室を上記下面と共に画成する部材であって、上記ワ
    ークの凹凸に追従して変形可能な柔軟性部材,及びこの
    柔軟性部材の下面に設けられ且つ可撓性を有した面粗さ
    が小さな平滑性部材の二層構造であり且つその外径が上
    記リテーナリングの内径と略等しいリング部材とで構成
    したことを特徴とするCMP装置。
  5. 【請求項5】 研磨パッドが表面に貼り付けられた定盤
    と、上記定盤の研磨パッド上のワークを保持した状態で
    回転可能なキャリアと、上記キャリアを押圧しながら回
    転させる回転駆動手段とを具備するCMP装置であっ
    て、 上記キャリアを、 上記ワークと対向する下面に開口した第1の流体通路を
    有するキャリア本体と、 上記キャリア本体の外周部に設けられたリテーナリング
    と、 上記キャリア本体の下面外周部に凹設され且つその上面
    に第2の流体通路が開口したリング状のシリンダ部,及
    びこのシリンダ部に上下動自在に嵌められたリング状の
    ピストン部を有し、このピストン部とワークとの接触時
    に、ピストン部が上記流体通路の開口と連通した圧力室
    を上記下面と共に画成すると共に、上記シリンダ部内の
    流体圧を受けたピストン部によりワークの外周部を押圧
    するワーク外周部押圧機構と、 上記第1の流体通路を介して上記圧力室内に流体を供給
    すると共にこの圧力室内の流体圧を一定に保持可能な第
    1の流体供給手段と、 上記第2の流体通路を介して上記シリンダ部内に流体を
    供給すると共にこのシリンダ部内の流体圧を一定に保持
    可能な第2の流体供給手段と、 で構成したことを特徴とするCMP装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のCMP装置において、 上記キャリアに設けられた上記ワーク外周部押圧機構の
    ピストン部の少なくとも下部の外径を上記リテーナリン
    グの内径と略等しく設定すると共に、このピストン部の
    下面に、上記ワークの凹凸に追従して変形可能な柔軟性
    部材とこの柔軟性部材の下面に設けられ且つ可撓性を有
    した面粗さが小さな平滑性部材との二層構造であるリン
    グ部材を設けた、 ことを特徴とするCMP装置。
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