JP2000288092A - カテーテル - Google Patents

カテーテル

Info

Publication number
JP2000288092A
JP2000288092A JP11103798A JP10379899A JP2000288092A JP 2000288092 A JP2000288092 A JP 2000288092A JP 11103798 A JP11103798 A JP 11103798A JP 10379899 A JP10379899 A JP 10379899A JP 2000288092 A JP2000288092 A JP 2000288092A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catheter
path
fluid
temperature
return
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11103798A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Ota
富雄 太田
Tetsuya Miyatake
哲也 宮武
Yoshihiko Kinoshita
良彦 木下
Gyokubin Ryo
玉敏 梁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP11103798A priority Critical patent/JP2000288092A/ja
Publication of JP2000288092A publication Critical patent/JP2000288092A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カテーテルを経由して体内へ供給される流体
の温度が体温によって変化することを抑制し得るカテー
テル、または身体の一部分に処置を施すのに適した少な
くとも一部が形状記憶合金から成る器具を体内に挿入す
るために用いられるカテーテルを提供することを目的と
する。 【解決手段】 体内へ供給される流体が通過する流路ま
たは少なくとも一部が形状記憶合金から成る器具が通過
する通路が中心に位置し、流路または通路内の温度を一
定に保つために用いられる断熱用流体が通過する往路、
および当該往路を通過した断熱用流体が通過する復路を
流路または通路に沿って有して成り、前記往路と前記復
路とが連通している連通部をカテーテルの遠位端または
その近傍に有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カテーテル、例え
ば低温療法、または癌治療等の温熱療法等で用いるのに
適したカテーテル、および身体の一部分(例えば、患
部)に器具を直接作用させて、当該身体の一部分に対し
て処置、例えば、加熱、光等の照射、および外科的処置
等を実施するのに適したカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、患部を局所的に冷却または加温す
る低温療法または温熱療法と呼ばれる治療が行われてい
る。一般に、低温療法は脳疾患および局所的な炎症等の
治療ならびに麻酔の補助等のために実施され、温熱療法
は癌治療および血液循環不全の緩和等のために実施され
る。
【0003】低温療法または温熱療法においては、体内
の患部を低温状態または加温された状態に維持するため
に、所定の温度に冷却または加温した流体、例えば生理
食塩水のような液体をカテーテルで患部または患部周辺
に送る必要がある。そこで、患部等へ送られる流体はカ
テーテルに注入する前に目的とする処置に応じた温度に
冷却あるいは加温されるが、流体はカテーテルを流れて
いる間に患者の体温によって温められ、あるいは冷却さ
れて、その温度が変化する場合がある。この傾向は、カ
テーテルが長く、そのため、流体が患部へ到るまで長い
時間、体内に挿入されたカテーテルを流れる場合におい
て特に顕著となる。そこで、低温療法および温熱療法の
実施に際しては、流路の短いカテーテルを使用すること
が一般的である。また、場合によっては、体温による流
体の温度変化を無視して低温療法および温熱療法を施す
こともある。
【0004】カテーテルによって患部へ送られる流体の
温度変化を回避する方法の1つとして、カテーテルの肉
厚を大きくして断熱効果を高める方法が考えられる。し
かし、カテーテルの肉厚を大きくして体温の影響を小さ
くすることには限度がある。また、肉厚の大きいカテー
テルは屈曲性の点で問題がある。すなわち、カテーテル
は肉厚であるほどフレキシビリティが小さくなり、した
がって、肉厚のカテーテルは大小様々な湾曲部を多数有
する流路を形成することが要求される長尺のカテーテル
には向かない。そのため、カテーテルの肉厚を大きくし
ても低温療法および温熱療法の実施に際しては流路の短
いカテーテルを使用しなければならないことに変わりは
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、低温療法
および温熱療法においては、その治療効果を考慮すれば
長いカテーテルを使用することは適切でない。しかし、
長いカテーテルを使用できれば、スワン・ガンツ(Swan
Ganz)カテーテルのようなバルーン付きのカテーテル
を、患部から離れた部位、例えば大腿動脈から挿入でき
るので、患者および術者の負担を軽くすることが可能で
ある。そのため、医療現場では、温度を変化させること
なく患部へ所定温度の流体を供給できるような、例えば
低温療法および温熱療法に適した長いカテーテルが望ま
れていた。
【0006】さらに、最近、例えば、外科分野において
は患者の負担を軽減するために、メスによる切開を伴わ
ない外科的な処置方法が採用されており、その一つとし
てカテーテルを使用した処置が注目されている。カテー
テルを使用する処置は、カテーテルを、その先端が処置
を必要とする部分(例えば病変組織)付近に到達するま
で挿入し、必要な処置を実施できる器具を、カテーテル
の通路を介して挿入し、更に当該器具をカテーテルの遠
位端から突出させて、突出した部分を病変組織等に直接
的に作用させることによって実施する。このような処置
は、例えば、血管内の閉塞性組織を切除するために施さ
れ、その場合、器具としてカッタまたはロータブレータ
等が用いられる。
【0007】この処置を施す際には、器具の形状寸法
を、器具がカテーテル内の径の小さな通路を通過できる
ように選択する必要がある。したがって、一般に、器具
は、全体がフレキシブルな線状体であって、処置をすべ
き部分(例えば、病変組織)に直接的に作用する器具の
部分、即ち、施術部分が非常に小さい。しかし、病変組
織等の状態によっては、施術部分の外側輪郭がより大き
い器具を使用することが望ましい場合がある。また、施
術部分が屈曲または湾曲した形状であることが好ましい
場合もある。また、施術部分の位置および/または角度
を変えるために、施術部分の近傍(例えば、付け根部
分)を屈曲または湾曲させることが望ましい場合もあ
る。また、例えば、血管の閉塞性組織の中には硬いもの
があるが、そのような硬い組織を切除するに際し、硬い
組織と接触したときでも施術部分が変形しにくい、即ち
剛性を有する器具が必要とされる場合もある。そのた
め、カテーテル内ではカテーテルの屈曲等に追随してス
ムーズに進行し、カテーテルから突出すると、施術部分
の外側輪郭が大きくなる器具、施術部分が大きく屈曲も
しくは湾曲する器具、または施術部分の近傍が屈曲もし
くは湾曲する器具であって、必要に応じて当該施術部分
が適度な剛性を有する器具があれば、カテーテルを使用
した処置をより広い範囲に適用できると考えられる。
【0008】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、カテーテルを経由して体内へ供給される流体
の温度が体温によって変化することを抑制し得るカテー
テル、および器具を使用して身体の一部分を処置するた
めに用いられるカテーテルであって、身体の一部を処置
する際に、器具の施術部分または施術部分の近傍が適当
な形状をとり得る器具の使用を可能とするカテーテルを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の要旨において、本発明は、流体を体内へ供給
するためのカテーテルを提供し、このカテーテルは、体
内へ供給される流体、特に液体の流路、体内へ供給され
る流体の温度変化を実質的に防止するために用いられる
断熱用流体、特に液体が通過する往路であって、流路に
沿って形成されている往路、往路を通過した断熱用流体
が通過する復路であって、流路に沿って形成されている
復路、およびカテーテルの遠位端またはその近傍に位置
する、往路と復路とをつなぐ(または流体連絡する)連
通部、を有して成り、往路および復路はそれぞれ流路の
周囲に配置されていることを特徴とする。
【0010】ここで、「流路の周囲」なる用語は流路を
画定する部材の外周面に隣接する部位のみならず、当該
外周面に隣接せずに外周面から空間を隔てて離れた外周
面付近の部位をも意味し、また、「往路」とは、カテー
テル内において近位から遠位へ向かって流体が移動する
通路を意味し、「復路」とは、カテーテル内において遠
位から近位へ向かって流体が移動する通路を意味する。
なお、「近位」というときには体内へ供給する流体の流
路の入口部に近い側(またはカテーテルの術者に近い
側)を、「遠位」というときには当該流路の出口部に近
い側(もしくは患部(流体を供給すべき身体の一部分で
ある部位)に近い側、またはカテーテルの術者から遠い
側)を意味するものとする。
【0011】このカテーテルは、冷却あるいは加温され
て体内へ供給される流体の温度を当初の温度、即ち、カ
テーテルに供給されるときの温度に保つために、冷却あ
るいは加温した断熱用流体をカテーテルの近位端または
その近傍に設けた往路入口部から注入し、往路および復
路を通過させて前記流体の流路の周囲で循環させた後、
近位端またはその近傍に設けた往路出口部から排出させ
る構造となっている。したがって、このカテーテルによ
れば、断熱用流体の循環によって体内へ供給される流体
の温度が体温によって変化することを抑制できる。ここ
で、「抑制」とは、体内へ供給される流体の温度変化が
全く無いことを意味するのではなく、本発明のカテーテ
ルを用いて体内に流体を供給して低温療法等を実施する
場合に、流体の温度変化が従来技術のカテーテルを用い
る場合より小さいことを意味する。
【0012】また、第二の要旨において、本発明は、身
体の一部分に、少なくとも一部が形状記憶合金から成る
器具を直接作用させて処置を施すためのカテーテルを提
供し、このカテーテルは、器具を挿入するための通路、
断熱用流体が通過する往路であって、通路に沿って形成
されている往路、往路を通過した断熱用流体が通過する
復路であって、通路に沿って形成されている復路、およ
びカテーテルの遠位端またはその近傍に位置する、往路
と復路とをつなぐ連通部、を有して成り、往路および復
路はそれぞれ通路の周囲に配置されていることを特徴と
する。
【0013】ここで、「通路の周囲」という語は、上記
「流路の周囲」と同義であり、また「往路」および「復
路」、ならびに「近位」および「遠位」の意味は上記に
おいて説明したとおりである。
【0014】このカテーテルは、少なくとも一部、好ま
しくは身体の一部分に直接的に作用する施術部分または
その近傍が形状記憶合金から成る器具を用いて、身体の
一部分に必要な処置を施すために使用できる。身体の一
部分に施す処置としては、例えば、身体内の病変組織の
除去、病変組織への光等の照射、および病変組織の加熱
等がある。少なくとも一部が形状記憶合金から成る器具
は、形状記憶合金が元の形に回復する性質を利用するも
のである。そのような器具は、所定の温度以下では線状
体であって、所定の温度に加熱されると、形状記憶合金
から成る部分(単に「形状記憶合金部分」とも呼ぶ)で
ある施術部分またはその近傍が、元の形状に回復するこ
とにより、屈曲もしくは湾曲または膨張等して所定形状
となるものである。所定の温度に加熱されて元の形状に
回復した形状記憶合金の剛性は、一般に、硬い体内組織
を切除するのに十分な剛性を有する。
【0015】この器具を用いて処置を実施する場合、患
者への負担を少なくし、また形状記憶合金部分の温度調
節を容易にするために、形状記憶合金は体温付近の温度
で回復して所定形状となることが好ましい。なお、形状
記憶合金が元の形状に回復する温度は一般に回復温度と
呼ばれる。この温度は、ニッケル−チタン合金を用いる
場合、例えば、30〜120℃の範囲で自由に変えるこ
とができる。しかし、そのような形状記憶合金を用いた
器具をそのまま体内に挿入すると、器具が体内を通過し
ている間に体温の影響を受けて形状記憶合金部分の形状
が変化して輪郭が大きくなり、器具がカテーテル内を通
過できなくなるおそれがある。
【0016】上記本発明のカテーテルによれば、冷却し
た断熱用流体が往路および復路を通過するようにさせる
ことにより、カテーテル内を低温雰囲気にすることがで
きるので、器具を実質的に線状体に保ったまま、カテー
テル内を通過させることができる。そして、カテーテル
から器具の施術部分を突出させ、施術部分を体内組織に
接触させて体温で温める、あるいは加温した断熱用流体
を往路および復路内に通過させて器具に熱を伝達し、伝
達された熱を形状記憶合金部分へ伝導させることによっ
て、当該部分を所定の形状とすることができ、それによ
り身体の一部分に必要な処置を適当に施すことができ
る。従って、例えば、形状記憶合金部分を施術部分とす
れば、大きく屈曲した先端部を有する形状、または外側
輪郭が広がった形状の施術部分にすることができる。あ
るいは、施術部分の近傍(例えば、施術部分に隣接する
近位側部分)を形状記憶合金部分とし、これを屈曲また
は湾曲させれば、施術部分の位置および/または角度を
調節することができる。
【0017】処置が終了した後、器具は適当な方法で体
内から抜き出される。器具は、カテーテルの通路内を挿
入時とは逆の方向に移動させて抜き出すことが好まし
い。形状記憶合金が、冷却することによって加熱前の形
状に戻り得る性質、いわゆる「2方向性」を有する場合
には、冷却した断熱用流体を往路および復路内に通過さ
せて、(好ましくは器具を引き戻しながら)カテーテル
内にある器具の部分を冷却し、形状記憶合金部分の熱
を、冷却した部分に伝導させて形状記憶合金部分を挿入
開始時の形状とほぼ同じ形状、即ち線状体にして抜き取
るとよい。
【0018】形状記憶合金部分が、冷却されても加熱前
の形状に戻ることができないものであって、加熱された
後の形状のままではカテーテルの通路を通過できない場
合には、体内組織を損傷しない限りにおいて、器具の施
術部分がカテーテルから突出した状態のままで、カテー
テルとともに器具を抜き取ってもよい。あるいは、形状
記憶合金部分が弾性または塑性を有する場合および/ま
たはカテーテルの材料が伸縮性を有する場合には、器具
の近位端を強く引っ張って、器具の先端をカテーテル内
に引っ込めてカテーテルと一緒に抜き取るか、あるいは
器具がカテーテルの通路を強制的に通過させられるよう
にして抜き取ってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第一の要旨、即
ち、流体を体内へ供給するために用いるカテーテル(単
に、「流体供給用カテーテル」とも呼ぶ)の一例を、長
さ方向に対して垂直な方向の断面図で示すものであり、
図2は図1に示すカテーテルを長さ方向の断面図で示す
ものであり、図2において実線の矢印は断熱用流体の流
れを、破線の矢印は供給流体の流れを示す。なお、図1
は図2のA−A’に沿った断面図である。
【0020】図1に示す流体供給用カテーテル(10)で
は、体内へ供給される流体(「供給流体」と呼ぶ場合が
ある)の流路(11)が中心にあり、供給流体の温度変化
を実質的に防止するために用いられる断熱用流体(単に
「断熱用流体」と呼ぶ場合がある)を通過させるための
往路(12)が前記流路(11)の周囲全体にわたって流路
に隣接して配置され、さらに前記往路(12)を通過した
流体を通過させるための復路(13)が前記往路(12)の
周囲全体にわたって往路(12)に隣接して配置されてい
る。往路(12)および復路(13)は、筒状(または断面
環状)であり、また、流路(11)、往路(12)および復
路(13)は実質的に同心状に形成されている。したがっ
て、図1に示すカテーテル(10)は、管状部(11a)
(12a)(13a)を含む三重管構造となっている。
【0021】本発明の流体供給用カテーテルにおいて
は、往路(12)を通過した断熱用流体が、復路(13)を
通過した後、カテーテル(10)の外へ排出されるよう
に、カテーテルの遠位端またはその近傍で当該断熱用流
体を往路(12)から復路(13)へ移動させ、当該断熱用
流体が復路(13)を通過するようにしなければならな
い。図1に示すカテーテルにおいては、図2に示すよう
に連通部(14)がカテーテルの遠位端に形成されてい
る。この連通部(14)は、往路(12)と復路(13)を隔
てている管状部(12a)の端部をカテーテル(10)の遠
位端に到達させず、管状部(12a)の端部とカテーテル
(10)の遠位端との間に空隙を形成させることによって
得られる。
【0022】あるいは、連通部は、往路と復路とを隔て
ている管状部に遠位端付近で貫通孔を穿ち、当該貫通孔
を経由して断熱用流体が往路から復路へ移動するように
してもよい。この場合、管状部(12a)の先端は、カテ
ーテル(10)の先端に到達していてもよい。また、断熱
用流体の保温効果がカテーテル全体にわたって得られる
よう、貫通孔はカテーテルの遠位端付近に設けることが
望ましい。貫通孔が近位側にあると、貫通孔より遠位側
において断熱用流体が滞留し、その結果、遠位側で十分
な保温効果が得られにくくなる。貫通孔の寸法および数
は、断熱用流体の流量等に応じて適宜選択することがで
きる。
【0023】この流体供給用カテーテル(10)におい
て、断熱用流体は供給流体と実質的に同じ温度となるよ
うに冷却あるいは加温された後、図2において実線で示
すように、カテーテル(10)の近位端に形成された往路
(12)の入口部から、体内に挿入されたカテーテル(1
0)へ送られる。体内に挿入されたカテーテル(10)に
おいて、図2において破線で示す供給流体と実線で示す
断熱用流体の温度が実質的に同じであるので、両者の間
で熱移動は起こらず、往路(12)を通過する断熱用流体
は供給流体の温度を当初の温度に保つ役割をする。往路
(12)を通過した後の断熱用流体は連通部(14)を経由
して復路(13)へ送られ、復路(13)を通過する。復路
(13)を通過する断熱用流体は、カテーテル(10)の最
外部に存在するため体温の影響を受けやすいが、復路
(13)の内周側に隣接して配置された往路(12)には所
定温度に調節した断熱用流体が供給されているため、流
路(11)を通過する供給流体は体温の影響を受けにく
い。
【0024】図1に示す流体供給用カテーテル(10)を
構成する材料は特に限定されず、供給流体および断熱用
流体に対して不活性であり、供給流体および断熱用流体
の温度に対して耐性を有する材料であればよい。また、
熱伝導率が小さい材料であることが好ましい。そのよう
な材料としては、例えば、ポリウレタン、ナイロン、テ
フロン、天然ゴム、シリコンゴムおよびポリエチレン等
があり、本発明においては特にポリウレタン、ナイロ
ン、またはポリウレタン/ナイロンの混合ポリマーが好
ましい。
【0025】図1に示すカテーテルの形状および寸法
は、往路(12)および復路(13)を十分な量の断熱用流
体が通過して供給流体の温度変化を抑制することができ
る限りにおいて特に限定されず、使用目的等に応じて適
宜決定すればよい。一般に、管状部(11a)(12a)
(13a)の肉厚が小さいと、カテーテルが屈曲しやす
い、断熱性が小さくなる、亀裂やピンホール等が生
じやすく破損の危険性が増す、といった傾向が認めら
れ、肉厚が大きいとカテーテル全体のフレキシビリティ
が小さくなる傾向にある。
【0026】流体供給用カテーテル(10)の長さ方向に
対する横断方向の断面において、往路(12)と復路(1
3)の面積は同一であってもよく、あるいは異なってい
てもよい。面積が異なる場合には、往路(12)および復
路(13)を通過する断熱用流体の流速がそれぞれ異な
り、その結果、往路(12)および復路(13)を通過する
流体の熱的挙動が異なることもあり得る。両者の断面積
の比は、カテーテルの用途等に応じて決定することがで
き、例えば、図1に示すようなカテーテル(10)を低温
療法に使用する場合には、往路(12)の断面積と復路
(13)の断面積の比が、0.5:1〜2:1となるよう
にすることが好ましい。往路(12)は管状部(11a)の
外周面と管状部(12a)の内周面によって画定され、復
路(13)は管状部(12a)の外周面と管状部(13a)の
内周面との間によって画定されるから、両者の断面積の
比は、管状部(11a)の外径、管状部(12a)の内径お
よび外径、ならびに管状部(13a)の内径を適当に選択
し、組み合わせることによって決定される。
【0027】したがって、例えば、図1に示すようなカ
テーテル(10)を低温療法で使用する場合には、流路
(11)は、内径0.4〜2mm、肉厚0.1〜0.3mmの
管状部(11a)で画定されることが望ましく、管状部(1
2a)は、内径0.7〜4mm、肉厚0.1〜0.3mmで
あることが好ましい。また、管状部(13a)は、内径1
〜6mm、肉厚0.1〜0.3mmであることが好ましい。
なお、この場合において、管状部はいずれも、例えばポ
リウレタン、ナイロンまたはポリウレタン/ナイロンの
混合ポリマー製であることが好ましい。
【0028】さらに、図1に示すような構造の流体供給
用カテーテル(10)は体内において圧縮され、あるいは
曲げられて、往路(12)および復路(13)が変形して一
部分が不当に狭くなって断熱用流体が流れにくい場所が
でき、断熱用流体の流れが不均一となるおそれがあり、
あるいは往路(12)および復路(13)がつぶれ、断熱用
流体の流れが遮断されるおそれがある。そこで、図3に
示すようにスペーサー(15)としての突出部を設けて、
往路(12)および復路(13)の変形またはつぶれを防止
することが好ましい。スペーサー(15)は例えばプレー
ト状であってよい。プレート状のスペーサー(15)は、
カテーテルの長さ方向に沿って延びる長尺の形態であっ
てよく、または間隔をおいて離れた複数の短尺の形態で
あってもよい。あるいはスペーサーはロッド形態であっ
てもよい。スペーサーは、図3に示すように、カテーテ
ルの長さ方向に対する横断方向の断面において、管状部
(11a)(12a)の中心から延びる半径の延長線上にあ
るように配向させると、その機能が最大限に発揮され好
ましい。ただし、スペーサーの向きは必ずしもこれに限
定されない。また、スペーサーの数は特に限定されず、
一般には、往路および/または復路にそれぞれ4〜15
個存在させることが好ましい。また、スペーサーがプレ
ート状である場合には、その厚さは0.1〜0.5mmで
あることが好ましい。
【0029】スペーサーは、往路(12)および復路(1
3)において、図3に示すように内周側から外周側に向
かって突出していてもよく、あるいは外周側から内周側
に向かって突出していてもよい。また、外周側から内周
側に向かって突出しているスペーサーと内周側から外周
側に向かって突出しているスペーサーとが混在していて
もよい。あるいは、スペーサーは管状部(12a)の内周
側および外周側双方から突出していてもよく、その場合
には一つの管状部にのみスペーサーを設けることによっ
て往路(12)および復路(13)双方の変形またはつぶれ
が有効に防止される。
【0030】あるいは、スペーサーを形成するかわり
に、本発明のカテーテルを図4および図5に示すような
断面構造を有するものとすることによって、往路および
復路のつぶれを防止してもよい。
【0031】図4に示す流体供給用カテーテル(20)に
おいては、往路(22)および復路(23)が供給流体の流
路(21)の周囲に隣接して位置するように、内側管状部
(21a)、外側管状部(26)および隔壁(25)によって
画定されて設けられている。また、図5に示すカテーテ
ル(30)においては、2つの往路(32)と2つの復路
(33)が交互となるように供給流体の流路(31)の周囲
に隣接して設けられ、各往路(32)および各復路(33)
は、内側管状部(31a)、外側管状部(36)および隔壁
(35)によって画定されている。いずれのカテーテルに
おいても、供給流体の流路を画定する内側管状部(21
a)(31a)が中心に配置されているが、これは図1お
よび図2において配置されている管状部(11a)と同様
のものである。
【0032】図4および図5に示す隔壁(25)(35)は
長手方向に続くスペーサーが対向壁に接触した状態であ
る。なお、図4および図5に示すカテーテルにおいて
も、図3に示したようなスペーサーを往路および/また
は復路に更に存在させ、往路および/または復路の変形
またはつぶれがより防止されるようにしてもよい。
【0033】図4および図5に示す流体供給用カテーテ
ル(20)(30)では、往路(22)(32)と復路(23)
(33)を隔てる隔壁(25)(35)が一種のスペーサーと
して作用し、往路(22)(32)および/または復路(2
3)(33)がつぶれるのを防止している。一般に、隔壁
の数が多いほど、すなわち往路および復路が細分化され
ているほど、往路および/または復路のつぶれはより防
止される。しかし、往路および復路が過度に細分化され
ると、断熱用流体の流れ抵抗が大きくなり好ましくな
い。1つのカテーテルにおける往路および復路の数は、
具体的には、それぞれ1〜8個であることが好ましい。
また、往路と復路の断面形状および断面積は同一であっ
てもよく、あるいは復路の断面積が往路の断面積よりも
狭くてもよく、あるいはその逆でもよい。また、複数の
往路が存在する場合、1つの往路の断面形状もしくは断
面積は他の往路と同じであっても、または異なっていて
もよい。復路が複数存在する場合においても同様であ
る。
【0034】図4および図5に示すような流体供給用カ
テーテルにおいても、断熱用流体が供給流体の流路の周
囲を循環するよう、往路(22)(32)および復路(23)
(33)は連通している必要がある。図4に示すカテーテ
ル(20)においては、往路(22)と復路(23)を隔てる
2つの隔壁(25)のうち、少なくとも一方の、好ましく
は双方の隔壁で連通部を形成する必要がある。図5に示
すカテーテル(30)においては、往路(32)と往路(3
2)の両側に隣接する少なくとも1つの復路(33)、好
ましく双方の復路(33)との間で連通部を形成する必要
がある。連通部の具体的な態様については先に図1およ
び図2を参照して説明したとおりであるから、ここでは
その詳細な説明を省略する。
【0035】図4および図5に示す流体供給用カテーテ
ルを構成する材料は特に限定されず、供給流体および断
熱用流体に対して不活性であり、供給流体および断熱用
流体の温度に対して耐性を有する材料であればよい。そ
のような材料の例は、先に図1を参照して説明したとお
りであるから、ここではその詳細な説明を省略する。
【0036】往路(22)(32)と復路(23)(33)とを
隔てる隔壁(25)(35)の厚さが小さすぎる場合にはス
ペーサーとしての効果が得られず、厚さが大きすぎる場
合にはカテーテルのフレキシビリティが低下し、また、
往路(22)(32)および復路(23)(33)の有効面積が
小さくなり好ましくない。また、供給流体の流路を画定
する管状部(21a)(31a)の肉厚、ならびに往路と復
路を画定する外側管状部(26)(36)の肉厚が大きすぎ
る場合には、フレキシビリティが低下し、好ましくな
い。
【0037】図4および図5において示すようなカテー
テル(20)(30)においても、図1に示すカテーテルと
同様に、往路(22)(32)と復路(23)(33)との断面
積の比によって、断熱用流体の流速がそれぞれ異なり、
その結果、往路(22)(32)および復路(23)(33)を
通過する流体の熱的挙動が異なる場合もあり得る。例え
ば、図4および図5に示すような流体供給用カテーテル
(10)を低温療法に使用する場合には、往路(22)(3
2)の断面積合計と復路(32)(33)の断面積合計との
比が、0.8:1〜1.2:1となるようにすることが
好ましい。往路(22)(32)および復路(23)(33)
は、内側管状部(21a)(31a)の外周面、外側管状部
(26)(36)の内周面および隔壁(25)(35)によって
画定されるから、両者の断面積の比は、内側管状部(21
a)(31a)の外径、外側管状部(26)(36)の内径お
よび外径、および隔壁(25)(26)の厚さを適当に選択
し、組み合わせることによって決定される。
【0038】したがって、例えば、図4および図5に示
すような流体供給用カテーテル(20)(30)を低温療法
の目的で使用する場合には、流路(21)(31)は、内径
0.4〜4mm、肉厚0.1〜0.5mmの管状部(21a)
(31a)で画定されることが望ましく、外側管状部(2
6)(36)は、内径1〜6mm、肉厚0.1〜0.5mmで
あることが好ましい。また、隔壁(25)(35)は厚さが
0.1〜0.5mmであることが好ましい。なお、この場
合において、内側および外側管状部、ならびに隔壁はい
ずれも、例えばポリウレタン、ナイロン、ポリウレタン
/ナイロンの混合ポリマー製であることが好ましい。
【0039】なお、図4および図5に示すカテーテル
(20)(30)では、供給流体の流路(21)(31)の周囲
に隣接して往路(22)(32)および復路(23)(33)が
位置し、それぞれがカテーテルの外側管状部(26)(3
6)を介して体内組織等に隣接しているため、往路(2
2)(32)および復路(23)(33)を通過する断熱用流
体は体温の影響を受けやすい。そのため、図1および図
2に示すカテーテルと比較すると、供給流体の温度が相
対的には体温の影響を受けて変化しやすい構造となって
いる。しかし、図4および図5に示すカテーテルは、従
来のカテーテルよりも供給流体の温度変化をより抑制し
得るものである。また、体温の影響は、往路(22)(3
2)および復路(23)(33)を通過する断熱用流体の流
量をより大きくすれば軽減させることができ、それによ
り図1および図2に示すものと同等の効果を得ることが
できる。
【0040】本発明の流体供給用カテーテルは、カテー
テルの一般的な製造方法を応用して製造できる。例え
ば、図1に示すような断面構造を有するカテーテルは、
三重の管構造を有するノズルを用いて押出成形すること
により三重管構造の成形体を得、三重管のうち真中に位
置する管の先端をカットして他の2つの管よりも長さを
短くしてから、当該成形体の先端を熱溶着または超音波
溶着することにより連通部を形成して製造することがで
きる。図4および図5に示すようなカテーテルは、二重
の管構造を有し、その断面積が分割された構造を有する
ノズルを用いて押出成形することにより隔壁を有する二
重管構造の成形体を得、隔壁の先端をカットして二重管
よりも長さを短くしてから、当該成形体の先端を熱溶着
または超音波溶着することにより連通部を形成して製造
することができる。
【0041】なお、いずれのカテーテルを製造する場合
も、カテーテルはその近位端に、往路に断熱用流体をそ
の供給源から送り込むための往路入口部、復路から断熱
用流体を排出させるための復路出口部、および供給流体
を流路に送り込むための流路入口部を有し、これらを除
いては近位端を密封することが好ましい。往路入口部
は、断熱用流体供給源と接続し、複数の往路を有する場
合は各往路に入口部を設けても、あるいは1つの入口部
を設けてその後枝分かれして断熱用流体が各往路に流入
するようにしてもよい。また、復路についても同様であ
り、複数の復路を有する場合には、各復路に出口部を設
けても、あるいは1つの出口部を設けて、それに各復路
が合流していてもよい。
【0042】近位端の密封は、適当な方法でシール材を
適用することによって、または超音波溶着または熱溶着
することによって実施できる。
【0043】以上、本発明の流体供給用カテーテルの特
徴を、断熱用流体の往路および復路を有することを中心
に説明したが、その他の構成はカテーテルにおいて常套
的に採用されている部材ならびに方式で構成されたもの
であってよい。例えば、カテーテルの遠位端には、図2
において示すように、供給流体の流路の出口として開口
が形成されていてよい。また、カテーテルは、遠位端が
閉じられた形態であってカテーテルの遠位端付近の側面
に供給流体を体内へ送り出すための小孔、いわゆるサイ
ドホールが形成されたものであってもよい。また、カテ
ーテルは、スワン・ガンツカテーテルのような、バルー
ン付きカテーテルであってもよい。さらに、本発明のカ
テーテルは、カテーテルから排出される供給流体の温度
を測定するためのサーミスタが遠位端に取り付けられた
ものであってもよい。
【0044】本発明は種々のカテーテルに適用できる
が、カテーテルの種類に応じて往路、復路、および連通
部を含むカテーテルの構造を変える必要がある。例え
ば、カテーテルにサイドホールを形成するには、往路、
復路および連通部をサイドホールが形成される部位より
も近位側においてのみ形成し、サイドホールが往路およ
び復路と連通しないようにする必要がある。このような
場合には、連通部はカテーテルの遠位端には形成でき
ず、それより近位側に形成する必要があり、この意味に
おいて本明細書では連通部の位置を示すために「近傍」
なる語を用いている。また、バルーン付きカテーテルと
する場合には、バルーンより遠位側に連通部を設け、バ
ルーンを膨らませるための流体用導管を別途設ける必要
がある。
【0045】次に、本発明の流体供給用カテーテルの使
用方法を図6を参照して説明する。図6には、冷却ある
いは加温した供給流体(602)を、カテーテル(60)の
供給流体の流路(61)に送り込むと同時に、冷却あるい
は加温した断熱用流体を断熱用流体供給源(601)から
往路入口部(62)に送り込み、往路および復路を通過さ
せて供給流体の流路の周囲を循環させた後、これを復路
出口部(63)から排出させる様子が示されている。
【0046】断熱用流体は液体であって温度調節が容易
なものであることが望ましい。断熱用流体はカテーテル
内の往路および復路を通過して排出されるので体内の組
織等と接触するものではないが、カテーテルの破損等に
より万一、漏れが生じた場合でも悪影響を及ぼさないよ
う、断熱用流体は生理食塩水や滅菌水であることが好ま
しく、供給流体と同一の流体であることがより好まし
い。場合によっては、空気あるいは窒素等の気体を断熱
用流体として用いてもよい。この場合、温度変化を抑制
する効果がより大きくなる。
【0047】例えば、低温療法において、乳酸リンゲル
液を供給流体として用い、これを脳へ供給する場合に
は、断熱用流体として乳酸リンゲル液を用いることが好
ましい。また、温熱療法において、抗癌剤を供給流体と
して用い、これを癌腫瘍部へ供給する場合には、断熱用
流体として生理食塩液を用いることが好ましい。
【0048】断熱用流体は、温度調節装置によって所定
の温度に冷却あるいは加温する。温度調節装置により、
往路入口部における断熱用流体の温度が所定温度となる
ようにするのが好ましい。また、カテーテルの遠位端に
サーミスタを付けた場合には、サーミスタと温度調節装
置とを連係させ、サーミスタからの温度情報に基づいて
断熱用流体の温度をコントロールできるようにしてもよ
い。
【0049】断熱用流体の温度は供給流体の温度に応じ
て決定される。断熱用流体の温度と供給流体の温度は一
般的には同じである。例えば、低温療法において冷却さ
れた供給流体(例えば1〜35℃)を体内に送り込む場
合には、断熱用流体の温度は供給流体の温度と同一であ
ることが好ましいが、1〜10℃低くてもよい。温熱療
法において加温された供給流体(例えば35〜42℃)
を体内に送り込む場合には、断熱用流体の温度は供給流
体の温度と同一であることが好ましいが、供給流体の温
度よりも7℃以内高い温度であってもよい。
【0050】断熱用流体は、断熱用流体を点滴のように
自然落下させてカテーテルの往路に送り込んでよく、あ
るいは送液ポンプ等の機械的手段によってカテーテルの
往路に送り込んでもよい。断熱用流体を連続して往路に
送り込むことにより、断熱用流体は往路を通過して連通
部を経由した後、復路を通過して、復路の出口から取り
出される。使用済みの断熱用流体は廃棄してもよく、あ
るいは再利用してもよい。断熱用流体を再利用すれば、
断熱用流体の使用量を少なくすることができるという利
点がある。ただし、断熱用流体は復路にて体温の影響を
受けやすいため、復路出口部から排出される断熱用流体
の温度は、往路へ送り込んだ断熱用流体の温度よりも高
いか、或いは低い。したがって、使用済みの断熱用流体
を再利用するためには、これを温度調節装置により所定
温度に再度、冷却あるいは加温する必要がある。
【0051】断熱用流体の流量は特に限定されないが、
一般に、流量が大きいほど断熱用流体は体温の影響を受
けにくくなる。すなわち。図1に示すような構造のカテ
ーテルにおいては復路(13)を通過する断熱用流体、な
らびに図4および図5に示すような構造のカテーテルに
おいては往路(22)(32)および復路(23)(33)を通
過する断熱用流体が受ける体温の影響は、流量を大きく
することで軽減することができる。断熱用流体の流量
は、例えば10〜100cm3/分であることが好まし
く、30〜60cm3/分であることがより好ましい。特
に、図4および図5に示すように往路および復路がとも
に体温の影響を受けやすい構造のカテーテルである場合
には、断熱用流体の流量は40〜60cm3/分とするこ
とが好ましい。なお、前述したように、流速は往路およ
び復路の断面積によって異なるので、それらも考慮して
往路および復路での流量が適当な量となるようにすると
よい。
【0052】本発明の第二の要旨であるカテーテル、即
ち、少なくとも一部が形状記憶合金から成る器具を身体
の一部分に直接作用させて処置を施すために用いられる
カテーテル(単に、「器具挿入用カテーテル」とも呼
ぶ)の具体的な形態は、流体供給用カテーテルの形態と
実質的に同じであり、供給用カテーテルにおける供給流
体の流路が、器具挿入用カテーテルにおける器具を挿入
するための通路に相当する。
【0053】少なくとも一部が形状記憶合金から成る器
具が通過する通路は、器具が通過し得る限りにおいて、
その形状寸法等は特に限定されない。また、当該通路
は、上記した供給流体の流路と兼用してもよく、当該通
路を介して所定温度の供給流体を低温療法または温熱療
法のために体内へ供給しながら、形状記憶合金製器具を
挿入し、患部で所定の処置を行うようにしてもよい。
【0054】断熱用流体が通過する往路および復路、な
らびにこれらをつなぐ連通部の形状等についても、上記
のカテーテルと同様のものであってよい。断熱用流体の
種類も特に限定されず、生理食塩水や滅菌水等であって
よい。
【0055】器具挿入用カテーテルが、器具を用いて血
管の閉塞組織等、身体内の一部分を切除または切開する
ために使用される場合には、切除した病変組織、または
血液もしくは体液等を回収するための導管部を通路と平
行に別途設けてもよい。その場合、導管部の遠位端にホ
ールを形成し、ホール以外の部分を閉じた形態として、
ホールを介して前記病変組織等が吸引、回収されるよう
にするとよい。あるいは、導管部の遠位端を閉じた形態
として、遠位端付近に導管部と連通したサイドホールを
形成してもよく、その場合、当該サイドホールを介して
前記病変組織等が吸引、回収される。
【0056】器具は、例えば、施術部分の一部または全
部が形状記憶合金で形成されたものであってよい。その
ような器具としては、例えば、器具の先端が屈曲また
は湾曲して形成された鉤状部が施術部分であって、病変
組織等を当該鉤部で掻き取るもの、施術部分がカッタ
ーであって、カッター部が膨張して病変組織を切除する
もの、および施術部分がロータブレータであって、ロ
ータブレータが膨張して病変組織を削るもの等がある。
いずれの器具においても、形状記憶合金は形状を変化さ
せたい部分だけに用いてよい。例えば、鉤状部を施術部
分とする器具の場合、鉤状部の一部分である屈曲もしく
は湾曲部のみを形状記憶合金で形成してもよい。
【0057】また、器具は、施術部分の位置および/ま
たは角度を変えるために、施術部分の近傍、例えば施術
部分に隣接する近位側部分を形状記憶合金で形成しても
よい。位置および/または角度を変えるための形状記憶
合金部分は、器具の長さ方向に沿って、複数箇所に設け
てもよい。例えば、最初に施術部分のみを突出させて所
定の病変組織で必要な処置を行った後、施術部分よりも
近位側にある形状記憶合金部分を突出・屈曲させて別の
病変組織を施術部分で処置し、更に、当該形状記憶合金
部分よりも近位側にある別の形状記憶合金部分を突出・
屈曲させて、更に別の病変組織を施術部分で処置しても
よい。
【0058】器具を構成する形状記憶合金は、生体組織
に対して悪影響を及ぼさないものであることが好まし
く、具体的には、ニッケル−チタン合金、ニッケル−チ
タン−コバルト合金およびニッケル−チタン−銅合金等
のいずれかを使用でき、特にニッケル−チタン合金であ
ることが好ましい。また、形状記憶合金の回復温度は、
体温付近の温度、即ち、30〜37℃の範囲内にあるこ
とが好ましい。そのような形状記憶合金は、大同特殊鋼
株式会社からKIOKALLOYの商品名で販売されて
いる。
【0059】本発明のカテーテルと組み合わせて使用さ
れる器具は、形状記憶合金部分を、形状記憶合金の母相
で、施術部分または施術部分の位置等を調節する部分の
形状に相当する所定形状に加工した後、冷却した状態で
線状体に加工することにより形成できる。そして、当該
器具は、形状記憶合金部分を体温付近の温度以上に加熱
して、線状体に加工する前の形状、即ち、母相の形状に
回復させて使用するものである。従って、当該器具を形
成するときには、形状記憶合金部分を母相で所定形状に
加工することが必要である。
【0060】次に、本発明の器具挿入用カテーテルの使
用方法を説明する。断熱用流体を往路に送り込み、復路
から排出させる方法は、図6を参照して説明した方法と
同じ方法であってよく、ここではその詳細な説明を省略
する。器具はカテーテルの遠位端を処置すべき部分の付
近に到達させた後に挿入する。図7の(a)に示すよう
に、往路(72)および復路(73)に冷却した断熱用流体
を通過させ、通路(71)内を冷却雰囲気にした状体で、
線状形態の器具(711)をカテーテル(70)の近位端か
ら挿入する。図示した態様では、器具(711)の施術部
分(711a)は、器具(711)の遠位端部にあり、形状記
憶合金から成る。断熱流体の温度は、形状記憶合金の回
復温度よりも5〜10℃低い温度とすることが好まし
い。
【0061】図7の(b)に示すように、器具(711)
がカテーテル(70)の遠位端に到達し、その施術部分
(711a)がカテーテル(70)から突出すると、施術部
分(711a)を構成する形状記憶合金が体温で温められ
て回復し、それにより施術部分(711a)が所定の形状
となる。図示した態様では、施術部分(711a)である
先端部は鉤状になっている。そして、この鉤状の施術部
分(711a)によって、例えば、血管内の閉塞性組織を
掻き取るといった処置を行うことができる。処置は、挿
入された器具を、例えばX線で透視しながら器具の近位
端を術者が操作することによって実施できる。
【0062】カテーテルから突出した施術部分が所定の
処置を実施している間、往路(72)および復路(73)に
は、断熱用流体を通過させてもよく、あるいは通過させ
なくてもよい。断熱用流体を通過させる場合には、体温
と同じ温度の流体を通過させてもよい。あるいは、先に
例示したように形状記憶合金部分が施術部分よりも近位
側に複数箇所で設けられている場合には、カテーテル内
にある形状記憶合金部分の形状を変化させないように、
冷却した断熱用流体を通過させて通路内を冷却雰囲気に
保つことが好ましい。
【0063】また、形状記憶合金の回復温度が体温より
も高い場合、器具の施術部分(711a)をカテーテル(7
0)から突出させた後、形状記憶合金の回復温度と同じ
温度または回復温度よりも高い温度に加熱した断熱用流
体を、往路(72)に送り込み、往路(72)および復路
(73)を通過させるとよい。その場合には、断熱用流体
の熱がカテーテル(70)内に位置する器具(711)へ伝
達され、伝達された熱が、カテーテルから突出した施術
部分(711a)へ伝導されて、施術部分(711a)が所定
形状となる。なお、図示した態様では、施術部分(711
a)のみがカテーテル(70)から突出しているが、例え
ば、カテーテルの遠位端と処置すべき部分との間の距離
に応じて、施術部分(711a)の一部のみが突出してい
てもよく、あるいは施術部分(711a)以外の部分が突
出していてもよい。
【0064】器具の施術部分による処置が終了した後、
器具(711)を体内から抜き取る。一般に、器具は、カ
テーテル内の通路を挿入時と逆方向に進行させて抜き取
る。形状記憶合金が2方向性のものである場合には、器
具(711)の抜き取りは施術部分(711a)を冷却し、こ
れを線状体に戻すことによって容易に実施できる。施術
部分(711a)の冷却は、冷却した断熱用流体を往路(7
2)および復路(73)を通過させ、カテーテル(70)内
に位置する器具(711)の部分を冷却し、カテーテルか
ら突出した施術部分(711a)の熱を冷却された部分へ
伝導させることにより行う。
【0065】一方、形状記憶合金が冷却されても加熱前
の形状に戻ることができないものである場合において、
施術部分(711a)が図7の(b)に示すように大きな
曲率半径で屈曲していると、器具(711)は通路(71)
内を通過できない。このような場合に器具(711)を体
内から取り出すには、例えば、カテーテルから突出した
部分が体内組織を損傷しないことが明らかである場合に
は、カテーテル(70)とともに器具(711)を抜き取っ
ても良い。そのような場合の一例を図8に示す。図8に
おいては、屈曲した施術部分(711a)の先端が、通路
(71)の外周部(図中、一点鎖線に相当)を超えるもの
の、カテーテルの直径(70a)内にあるため、カテーテ
ル(70)を抜き出す道程において、カテーテル(70)の
近位側にある外周部が施術部分(711a)の先端部を先
導する役割をし、その結果、施術部分(711a)が生体
組織と接触しにくくなっている。
【0066】あるいは、器具(711)の材料が弾性また
は塑性を有する場合には、器具(71)の近位端を強く引
っ張って、器具(71)を強制的に線状体に変形させて通
路内を通過させてもよく、あるいは器具(71)の先端を
カテーテル内に引っ込めてカテーテルと一緒に抜き取っ
てもよい。また、カテーテルが伸縮性に富む材料から成
る場合には、器具の形状如何によっては、器具の近位端
を強く引っ張り、通路を変形させながら器具を通過させ
てもよく、あるいは器具の先端をカテーテルの通路の遠
位端を変形させるようにしてカテーテル内に引き込んだ
状態でカテーテルと一緒に抜き取ってもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明のカテーテルは、体内に供給され
る流体が通過する流路の周囲に、その流体と実質的に同
じ温度に冷却または加温した流体を通過させる構造を有
する。したがって、本発明によれば、低温療法または温
熱療法において、例えば冷却または加温した液体を体内
の患部等に送り込む必要がある場合において、液温が体
温によって変化することを抑制することができ、カテー
テルへ送り込んだ当初の液温がほぼ維持された液体を体
内へ供給することができる。それにより、液温の精密な
管理が可能となるので、低温療法または温熱療法の治療
効果が向上することとなる。
【0068】また、断熱用流体が供給流体の流路の周囲
に位置するため、温度変化を考慮して各管状部の肉厚を
それほど厚くする必要がなく、本発明のカテーテルは通
常のカテーテルと同等のフレキシビリティを有する。ま
た、本発明のカテーテルには、カテーテルのほぼ全長に
わたって断熱用流体が供給されるため、カテーテルの長
短にかかわらず、体内に供給される流体の温度変化を有
効に抑制し得る。したがって、本発明によれば、供給流
体の温度変化を抑制し得る長いカテーテルを作製するこ
とも可能であり、先端にバルーンを付けて長尺のスワン
・ガンツカテーテルを得ることができる。そのようなカ
テーテルを用いれば、メスで開放部を形成してカテーテ
ルを挿入する必要がなくなるので、患者の負担を軽減す
ることができ、低温療法または温熱療法の適用対象者ま
たは適用部位の範囲を広げることが可能となる。さら
に、供給流体の流路を形成する管状部の肉厚を薄くし、
供給流体の温度よりも高い、あるいは低い温度の断熱用
流体を往路および復路に通すことによって供給流体を加
熱あるいは冷却することも可能である。
【0069】また、適当な処置を施す器具を身体の一部
分へ挿入するために使用する本発明のカテーテルは、器
具を通過させるための通路を冷却雰囲気になし得る構造
を有する。従って、このカテーテルによれば、形状記憶
合金部分を有し、冷却雰囲気下では線状体としてカテー
テルの通路内をスムーズに進行でき、カテーテルから施
術部分を突出させて処置を実施する際には処置すべき部
分に応じて形状記憶合金部分が所定形状となり得るよう
な器具を使用することができる。従って、本発明のカテ
ーテルと形状記憶合金部分を有する適当な器具を組み合
わせることによって、メスによる切開を伴わない、ある
いは切開部が小さくて済む処置を、種々の疾病に適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の流体供給用カテーテルの一例
の模式的断面図である。
【図2】 図2は図1に示す流体供給用カテーテルの長
さ方向の模式的断面図である。
【図3】 図3は本発明の流体供給用カテーテルの一例
の模式的断面図である。
【図4】 図4は本発明の流体供給用カテーテルの一例
の模式的断面図である。
【図5】 図5は本発明の流体供給用カテーテルの一例
の模式的断面図である。
【図6】 図6は本発明の流体供給用カテーテルの使用
方法を示す模式図である。
【図7】 図7の(a)は本発明の器具挿入用カテーテ
ルに器具を挿入する様子を示す長さ方向の模式的断面図
であり、図7の(b)は本発明の器具挿入用カテーテル
から施術部分を突出させ、施術部分を所定形状に変化さ
せた様子を示す長さ方向の模式的断面である。
【図8】 図8は本発明の器具挿入用カテーテルと器具
とを同時に体内から抜き出すことができる場合の施術部
分と通路の外周およびカテーテルの直径との関係を模式
的に示す長さ方向の断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,60...流体供給用カテーテル、1
1,21,31...流路、12,22,32...往路、1
3,23,33...復路、11a,12a,13a...管
状部、14...連通部、15...スペーサー、21a,3
1a...内側管状部、25,35...隔壁、26,3
6...外側管状部、601...断熱用流体供給源、60
2...供給流体、62...往路入口部、63...復路出口
部、70...器具挿入用カテーテル、70a...カテーテ
ルの直径、71...通路、72...往路、73...復路、
711...器具、711a...施術部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮武 哲也 静岡県榛原郡榛原町静谷498−1 日機装 株式会社静岡製作所内 (72)発明者 木下 良彦 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日機 装株式会社内 (72)発明者 梁 玉敏 中華人民共和国上海市浦東新区花木鎮玉蘭 路26号601室

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を体内へ供給するためのカテーテル
    であって、 体内へ供給される流体の流路、 体内へ供給される流体の温度変化を実質的に防止するた
    めに用いられる断熱用流体が通過する往路であって、流
    路に沿って形成されている往路、 往路を通過した断熱用流体が通過する復路であって、流
    路に沿って形成されている復路、およびカテーテルの遠
    位端またはその近傍に位置する、往路と復路とをつなぐ
    連通部を有して成り、往路および復路はそれぞれ流路の
    周囲に配置されていることを特徴とするカテーテル。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部が形状記憶合金から成る
    器具を直接的に身体の一部分に作用させて処置を施すた
    めに用いられるカテーテルであって、 器具を挿入するための通路、 断熱用流体が通過する往路であって、通路に沿って形成
    されている往路、 往路を通過した断熱用流体が通過する復路であって、通
    路に沿って形成されている復路、およびカテーテルの遠
    位端またはその近傍に位置する、往路と復路とをつなぐ
    連通部を有して成り、往路および復路はそれぞれ通路の
    周囲に配置されていることを特徴とするカテーテル。
  3. 【請求項3】 通路が、体内へ供給される流体の流路で
    もある請求項2に記載のカテーテル。
  4. 【請求項4】 往路が流路の周囲全体にわたって流路に
    隣接して設けられており、復路が往路の周囲全体にわた
    って往路に隣接して設けられている請求項1〜3のいず
    れか一項に記載のカテーテル。
  5. 【請求項5】 往路および復路がそれぞれ流路の周囲に
    隣接して設けられ、流路の周囲において隔壁を介して交
    互となるように配置されていることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか一項に記載のカテーテル。
  6. 【請求項6】 往路および流路がそれぞれ1〜8個形成
    されている請求項5に記載のカテーテル。
  7. 【請求項7】 往路および/または復路にスペーサーが
    存在する請求項1〜6のいずれか一項に記載のカテーテ
    ル。
JP11103798A 1999-04-12 1999-04-12 カテーテル Pending JP2000288092A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11103798A JP2000288092A (ja) 1999-04-12 1999-04-12 カテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11103798A JP2000288092A (ja) 1999-04-12 1999-04-12 カテーテル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000288092A true JP2000288092A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14363428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11103798A Pending JP2000288092A (ja) 1999-04-12 1999-04-12 カテーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000288092A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136380A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Unitika Ltd 硬膜外腔冷却システム
WO2015141408A1 (ja) * 2014-03-19 2015-09-24 テルモ株式会社 医療器具
CN109068939A (zh) * 2016-04-18 2018-12-21 奥林巴斯株式会社 刚性可变致动器系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136380A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Unitika Ltd 硬膜外腔冷却システム
WO2015141408A1 (ja) * 2014-03-19 2015-09-24 テルモ株式会社 医療器具
JPWO2015141408A1 (ja) * 2014-03-19 2017-04-06 テルモ株式会社 医療器具
CN109068939A (zh) * 2016-04-18 2018-12-21 奥林巴斯株式会社 刚性可变致动器系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220202467A1 (en) Selective lung tissue ablation
CN102905633B (zh) 多流体组织切除方法及设备
US5542928A (en) Method and device for thermal ablation having improved heat transfer
US5188602A (en) Method and device for delivering heat to hollow body organs
JP6042193B2 (ja) 副鼻腔に通じる開口部を拡張かつ変更するシステム
US20040249343A1 (en) Combination treatment catheters and post treatment stents
US11529502B2 (en) Apparatus and methods for dilating and modifying ostia of paranasal sinuses and other intranasal or paranasal structures
EP2012721B1 (en) Heat exchange catheter with multi-lumen tube having a fluid return passageway
CN104244854B (zh) 冷冻治疗导管内具有卸压件的杆及相关装置、系统和方法
US5433708A (en) Method and device for thermal ablation having improved heat transfer
US10588682B2 (en) Apparatus and methods related to constrained deployment of cryogenic balloons for limited cryogenic ablation of vessel walls
US6309379B1 (en) Sheath for selective delivery of multiple intravascular devices and methods of use thereof
JP3676234B2 (ja) 選択的臓器冷却を行う方法及び装置
US6749585B2 (en) Central venous catheter with heat exchange membrane
US6962588B2 (en) Percutaneous pringle occlusion method and device
US20100125266A1 (en) Methods and devices to treat compressive neuropathy and other diseases
JP2004513679A (ja) 局部的組織係合手段を有する前立腺ステントおよび前立腺尿道の閉塞を阻止する方法
US20030120210A1 (en) Method of managing patient temperature with a heat exchange catheter
JPH04501821A (ja) 温熱剥離カテーテル
JP2003525700A (ja) カテーテル用改良ルーメンデザイン
JP2018531737A (ja) 中耳アプローチから耳管の治療をするためのシステム及び方法
KR20230097033A (ko) 로봇으로 전달되는 카테터로 폐 종양을 치료하기 위한 시스템, 장치 및 방법
JP2000288092A (ja) カテーテル
JP2022524092A (ja) エネルギー送達のためのシステム及び方法
EP1450728A1 (en) Combination treatment catheters and post treatment stents

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071211