JP2000287969A - 骨粗鬆症測定装置 - Google Patents

骨粗鬆症測定装置

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JP2000287969A
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Japan
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bone
osteoporosis
ultrasonic
transducers
echo
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Yuichi Nakamori
勇一 中森
Tetsuya Ishii
徹哉 石井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定対象部位以外の領域からのエコー等による
影響を受け難くする。 【解決手段】複数のトランスデューサT1,T2,・・, T64
が配列されたトランスデューサアレイ2の側方周囲を、
超音波を減衰する材料製で超音波放射側に所定の高さを
有する防振壁21で囲うことによって、測定対象部位以
外の領域からエコー等がトランスデューサT1,T2,・・,
T64に到達することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波パルスを被
験者の所定の部位に向けて放射し、軟組織と骨との界面
で反射される超音波(エコー)の反射率を測定して骨粗
鬆症に関する情報を得る超音波反射式の骨粗鬆症測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢化社会の到来に伴って、骨粗
鬆症(osteoporosis)と呼ばれる骨の疾患が問題となっ
ている。これは、骨からカルシウムが抜け出してすかす
かになり、少しのショックでも折れ易くなる病気であ
り、高齢者をいわゆる寝たきりにさせる原因の1つにな
っている。骨粗鬆症の物理的診断は、主として、X線を
使用するDXA、QCT等の診断装置により、骨の密度
を精密に測定することによって行われるが、X線による
物理的診断では、装置が大がかりになる上、被曝のおそ
れがある。
【0003】そこで、無被曝下で取り扱える簡易な装置
として、超音波を利用する骨粗鬆症診断装置が普及して
きている。超音波を利用する診断装置では、超音波が骨
組織中を伝搬するときの音速や減衰を計測して、骨密度
や骨の弾性率(弾性的強度)を推定し、低い推定値が得
られれば、骨粗鬆症と診断している。
【0004】例えば、特開平2−104337号公報
(米国特許出願第193295号)に記載の診断装置で
は、測定部位である被験者の骨を挟んで2つの超音波ト
ランスデューサを向かい合わせ、一方の超音波トランス
デューサから被験者の骨組織に向けて超音波パルスを放
射し、骨組織を透過してきた超音波パルスを他方の超音
波トランスデューサで受信することにより、骨組織中で
の音速を測定し、骨組織内での音速が遅い程、骨粗鬆症
が進行していると診断している。これは、同診断装置の
処理アルゴリズムが骨組織中では音速は骨密度に比例す
る、という経験則に基づいている。
【0005】しかし、骨密度と音速とを結び付ける理論
的根拠は不確かで、厳密に言うと、骨組織中での音速
は、骨密度に比例するのではなく、[骨の弾性率/骨密
度]の平方根で与えられる。しかも、骨の弾性率と骨密
度とは、骨密度が増加すれば骨の弾性率も上昇するとい
うように、互いに相殺する形で音速に寄与するため、骨
組織中での音速は骨密度の増加に敏感には応答できず、
骨組織中での音速と骨密度との相関関係は、決して高く
はない。また、骨密度と超音波の減衰とを結び付ける理
論的根拠も不確かである。
【0006】従って、骨組織中での音速や超音波の減衰
についての計測結果から骨密度や骨の弾性率を推定す
る、という従来の超音波透過式の診断装置に信頼性の高
い診断を求めることには無理がある。
【0007】このような不都合を解消する手段として、
本出願人は、複数の超音波トランスデューサを2次元状
に配列したトランスデューサアレイを用いて、表面が平
らな骨組織に向けて超音波パルスを繰り返し放射し、骨
組織から戻ってくるエコーを受信し、受信したエコーの
うち、垂直反射のエコーであるとみなすことのできる最
大エコーを抽出し、その抽出した最大エコーに基づい
て、反射率や音響インピーダンス等を算出し、これらの
算出値に基づいて骨粗鬆症を診断する超音波反射式の骨
粗鬆症診断装置を提案している(特願平8−34100
号、特願平9−241173号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複数のトラ
ンスデューサが配列されてなるトランスデューサアレイ
を用いた測定の場合、測定対象部位(領域)の反射率分
布(密度分布)を求めることは可能であるが、測定対象
部位以外の領域からのエコーなどによる影響を受けやす
く、虚像(グレーティング)の問題が生じる。
【0009】本発明はそのような実情に鑑みてなされた
もので、測定対象部位以外の領域の影響を受け難い構造
のトランスデューサアレイを備えた骨粗鬆症測定装置の
提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の骨粗鬆症測定装
置は、超音波パルスを生体内部に放射するとともに、生
体内部からのエコーを受信する複数のトランスデューサ
が配列されてなるトランスデューサアレイと、各トラン
スデューサのそれぞれに接続された超音波送受波器と、
各トランスデューサによって受波されたエコー信号をA
/D変換器を介して採り込み、そのA/D変換後のエコ
ー信号に基づいて、軟組織と骨との境界での超音波の反
射率を求めて骨粗鬆症に関する情報を得る演算手段とを
備え、上記トランスデューサアレイの側方周囲が、超音
波を減衰する材料製(例えばシリコンゴム製)で超音波
放射側に所定の高さを有する防振壁によって囲われてい
ることによって特徴づけられる。
【0011】本発明の骨粗鬆症測定装置によれば、トラ
ンスデューサアレイの側方周囲が、超音波を減衰する材
料製の防振壁によって囲われているので、測定対象部位
以外の領域からのエコー等は防振壁によりトランスデュ
ーサへの進行が阻止され、虚像が現れ難くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下、図
面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明の実施の形態の構成を示すブ
ロック図、図2はその実施の形態の使用状態を模式的に
示す図である。
【0014】まず、本実施の形態の骨粗鬆症測定装置
は、電気パルス信号を超音波パルスに変換し、その超音
波パルスを被験者の所定の測定部位に放射するととも
に、測定部位からの反射超音波(エコー)を受信して電
気信号に変換する複数のトランスデューサT1,T2,・・,
T64が配列(8行×8列)されてなるトランスデューサ
アレイ2と、それらトランスデューサT1,T2,・・, T64
に電気パルス信号を供給するとともに、各トランスデュ
ーサT1,T2,・・, T64からの受信波信号(エコー信号)
を採り込んで、後述するデジタル解析処理を行って骨粗
鬆症の測定を行う装置本体1と、トランスデューサアレ
イ2と装置本体1とを接続するケーブル3等を主体とし
て構成されている。
【0015】トランスデューサアレイ2を構成するトラ
ンスデューサT1,T2,・・, T64は、各々エレメント化さ
れており、ポリプロピレン製の基板2aに取り付けられ
ている。トランスデューサアレイ2は、防振壁21が一
体形成され前面のみが開口された矩形のケース20内に
収容されており、その防振壁21によってトランスデュ
ーサアレイ2の前方側の側方周囲(4方)が囲われてい
る。なお、防振壁21(ケース20)は、超音波を減衰
させる材料(例えばシリコンゴム)で製作されている。
【0016】そして、本実施の形態では、図4に示すパ
ラメータつまりトランスデューサT1,T2,・・, T64の配
列ピッチp及び防振壁21の高さhを、それぞれ、下記
の範囲に規定している。具体的には、ピッチpを14m
m、高さhを50mmとしている。
【0017】p=7.5a〜12.5a h=[7・√(p2 −a2 )/a]〜L ただし、aは超音波の波長、Lはトランスデューサアレ
イと測定対象部位との間の距離である。
【0018】なお、トランスデューサT1,T2,・・, T64
には、チタンジルコン酸鉛(PZT)等の厚み振動型圧
電素子の両面に電極層を形成したものが用いられてい
る。また、トランスデューサT1,T2,・・, T64の送受波
面には、送信残響等の影響を除去することを目的とし
て、ポリエチレンバルク等の超音波遅延スペーサ(図示
せず)が必要に応じて装着される。
【0019】次に、本実施形態の骨粗鬆症測定装置の詳
細を以下に説明する。装置本体1は、図1に示すよう
に、トランスデューサアレイ2の各トランスデューサT
1,T2,・・, T64にケーブル3を介して接続される送波器
15・・15及び受波器16・・16と、各受波器16に接
続されるA/D変換器17と、CPU(中央処理装置)
11と、ROM12及びRAM13と、ディスプレイ1
5等を主体として構成されている。
【0020】送波器15は、整合回路及びパルス発生器
(いずれも図示せず)等を備え、例えば周波数範囲0.
54〜1.62MHz(中心周波数1MHz)の電気パ
ルス信号を所定の周期で繰り返し生成し、トランスデュ
ーサT1,T2,・・, T64に供給する。
【0021】受波器16は、整合回路、増幅器及び波形
整形回路(いずれも図示せず)等を備え、トランスデュ
ーサT1,T2,・・, T64からの受信波信号を所定の増幅度
で増幅した後、線形に波形整形(ノイズ成分除去等)し
てA/D変換器17に供給する。なお、この受波器16
及び先の送波器15に設けられている整合回路は、トラ
ンスデューサT1,T2,・・, T64と装置本体1との間で、
エネルギの損失なしに信号の授受がなされるように、イ
ンピーダンスの整合を行う。
【0022】A/D変換器17は、サンプルホールド回
路及び高速サンプリングメモリ(いずれも図示せず)等
を備え、CPU11のサンプリング開始要求に従って供
給される受波器16の出力信号(波形整形されたアナロ
グの受信波信号)を、所定の周波数(例えば12MH
z)でサンプリングしてデジタルのエコー信号に変換
し、そのデジタル化されたエコー信号を一旦高速サンプ
リングメモリに格納した後CPU11に供給する。
【0023】ROM12は、CPU11に骨粗鬆症の測
定を実行させるための処理プログラムが格納されてい
る。その処理プログラムは、エコー波形計測処理プログ
ラム、反射率算出プログラム、及び骨の音響インピーダ
ンス算出プログラム等によって構成されている。
【0024】RAM13は、CPU11の作業領域が設
定されるワーキングエリアと、各種データを一時記憶す
るデータエリアとを備え、例えば、エコー波形データ、
散乱行列の各要素等がデータエリア内に一時記憶され
る。
【0025】CPU11は、ROM12に格納されてい
る上述の処理プログラムをRAM13を用いて実行する
ことにより、送波器15・・15、A/D変換器17・・1
7等の装置各部の制御、8×8個のエコー波形の計測処
理、エコー波形のフーリエ変換、軟組織と骨との界面反
射率の算出、骨の音響インピーダンスの算出(骨粗鬆症
の診断)等の処理を行う。
【0026】ディスプレイ14はCRTまたはLCD等
であって、CPU11による制御により、最大骨エコー
レベル(測定値)、軟組織と骨との界面反射率(算出
値)、骨の音響インピーダンス(算出値)、今回骨エコ
ー波形や最大骨エコー波形等が画面表示される。
【0027】次に、本実施の形態の動作(処理の流れ)
を説明する。まず、平面性は良くないが、超音波パルス
の波長と較べて曲率半径が十分に大きい骨を測定部位と
して選ぶ。好適な測定部位としては、例えば、腰椎、上
腕骨、脛骨、踵骨または大腿骨頸部を挙げることができ
る。
【0028】装置に電源が投入されると、CPU11
は、装置各部のプリセット、カウンタや各種レジスタ、
各種フラグの初期設定を行った後、測定開始スイッチが
押下されるのを待つ。ここで、操作者は、図2の模式図
に示すように、被験者の測定部位である骨Mbを覆う軟
組織Maの表面(皮質表面)に、超音波ゲル4を塗り、
超音波ゲル4を介してトランスデューサアレイ2を皮層
の表面に当て、送受波面を骨Mbに向けた状態で、測定
開始スイッチをオンとする。測定開始スイッチがオンと
されると、CPU11は図5に示す処理手順(フローチ
ャート)に従って動作を開始する。
【0029】まず、ステップSQ1 において、CPU1
1は、エコー波形計測処理プログラムの制御により、骨
Mbからのエコー波形Smn(t)を計測する。
【0030】具体的には、トランスデューサアレイ2の
8×8個のトランスデューサT1,T2,・・, T64のうち、
第n番のトランスデューサTnから超音波を放射したと
きに、軟組織と骨との界面で反射するエコーを、第m番
目(m≠n)のトランスデューサTmで受信するという
処理を、トランスデューサT1,T2,・・, T64の全てにつ
いて実行して、8×8個のエコー波形Smn(t)を計
測する。それらエコー波形Smn(t)はA/D変換器
17を介してCPU11に採り込まれる。
【0031】次に、ステップSQ2 及びSQ3 におい
て、CPU11は、トランスデューサの最初の残響やエ
コーの骨とトランスデューサとの間の多重反射等のノイ
ズを除去するために、骨からのエコーと思われる波形S
mn(t)にゲートGmn(t)をかけた(Smn
(t)→Gmn(t)*Smn(t))後、フーリエ変
換する(Smn(t)→Smn(ω))。
【0032】フーリエ変換処理が完了した後、CPU1
1は、各周波数ωに対して、下記の式(1)において絶
対値が十分に大きなN′個(N′<N=8)の固有値
λ、及び、φn(ω)(n=1,2,・・,N)を、以下
に述べる処理で求める(ステップSQ4 及びSQ5 )。
なお、この例ではN′=1つまり単数の固有値を求める
ものとする。
【0033】 ΣnSmn(ω)φn(ω)=λφ* m(ω) ・・・・(1) ただし、φ* mはφmの複素共役である。またφm
(ω)は規格化されており(Σnφn(ω)φ*
(ω)=1)、そのベクトルとしての向きは周波数の変
化に従って連続的に変化するものとする。
【0034】 lim[Σnφn(ω)φ* n(ω+Δω)]=1 Δω→0 を満たす。
【0035】前記固有値λ及びφn(ω)の算出は、ま
ず、各周波数ωについて2N×2N(N=8)の実対称
行列S′(ω)
【0036】
【数1】
【0037】を作成する。この実対称行列式(固有値は
正負対称)において、S′(ω)の正の固有値を絶対値
の大きい順にλn(ω)(n=1,2,3,・・,N)と
する。一方、負の固有値は絶対値の大きい順に−λn
(ω)(n=1,2,3,・・,N)が存在することが証
明される。これら固有値の絶対値の中から、単数(また
は複数)の固有値λを求める。
【0038】このとき、正の固有値λnに対する固有ベ
クトルをφ′n(ω)、負の固有値−λnに対する固有
ベクトルをφ″n(ω)とする。また、上記した式
(1)のλをλ1 ,λ2 ,・・,λN'(N'<N)とし、 φn(ω)=φ′n(ω)+jφ″n(ω) とする。ただし、Snn(ω)についてはSnn(ω)
=0として扱う。
【0039】なお、固有値に関する処理の更に詳しい説
明は、上記した特願平9−241173号の明細書に記
載の「固有値問題」を参照のこと。
【0040】以上のようにして得られた固有値λは、ト
ランスデューサの周波数特性等のため、実際には物体
(軟組織と骨との界面)の反射率に比例した値となるの
で、その固有値(絶対値)λに、所定の比例定数をかけ
て軟組織と骨との界面反射率を求める。
【0041】この後、CPU11は、ステップSQ6 に
進み、骨の音響インピーダンスプログラムの制御によ
り、骨の音響インピーダンスを求める。
【0042】ここで、音響インピーダンスを算出する際
に用いる比例定数は、反射率が既知の物体の固有値λ
を、先と同じ処理により予め計測・算出しておき、その
算出値と物体の反射率(既知の値)とから算出する、と
いうような手法で求めることができる。
【0043】具体的には、トランスデューサアレイ2
(トランスデューサ:8×8個,ピッチ14mm,波
源:面波源(指向性:3dBダウン45度)と、直径4
0mmのベークライト球(反射率0.6,密度1.5g
/cm3 ,音速4000m/sec)とを、媒質(水:
密度1.0g/cm3 ,音速1500m/sec)中
に、その両者間の距離が160mmとなるように配置
(図4参照)し、この状態で、ベークライト球の固有値
λを、先と同じ処理により計測・算出(計算条件:周波
数250kHz〜1.25MHz:ステップ5kHz)
し、その算出値と反射率0.6とから比例定数を求める
という手法が挙げられる。なお、この比例定数の計測に
おいて、媒体に水を用いているのは、被験者(人)の軟
組織の音響インピーダンスが、水の音響インピーダンス
に近い値を示すことによる。
【0044】以上の実施の形態によれば、トランスデュ
ーサアレイ2の側方周囲を、超音波を減衰する材料製で
所定の高さhを有する防振壁21によって囲っているの
で、測定対象部位以外の領域からのエコー等は防振壁2
1によりトランスデューサT1,T2,・・, T64への進行が
阻止され、虚像が現れ難くなる。その結果、骨の音響イ
ンピーダンスを問題なく測定することができる。
【0045】そして、本実施の形態では、以上の処理で
算出された骨の音響インピーダンスに基づいて、骨粗鬆
症の進行状況を判断することができる。
【0046】すなわち、骨の音響インピーダンスは、
[骨弾性率×骨密度]の平方根で与えられ、パラメータ
である「骨弾性率」と「骨密度」とは、一方が増加(減
少)すると、他方も増加(減少)するという関係にあ
る。それ故、骨密度が増加(減少)すると、骨弾性も増
加(減少)するので、音響インピーダンスは、この相乗
効果により、敏感に応答して顕著に増加(減少)する。
従って、骨の音響インピーダンスは、骨密度を判断する
上で、大変良い指標となる。例えば、操作者は、被験者
の骨の音響インピーダンスが、その年齢層の平均値から
著しく小さい場合には、骨の骨粗鬆症が悪化しているこ
とが判る。
【0047】ここで、以上の実施の形態では、トランス
デューサアレイに配置するトランスデューサの数を8×
8個としているが、これに限られることなく、その個数
は必要に応じて増減することができる。また、トランス
デューサアレイは2次元構造のものに限られず、トラン
スデューサが線状に並んだ1次元構造のものであっても
よい。さらに、トランスデューサを構成する超音波振動
子は、厚み振動型に限られず、撓み振動型であってもよ
いし、また、測定に使用する中心周波数も特に限定され
ない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の骨粗鬆症
測定装置によれば、複数のトランスデューサが配列され
たトランスデューサアレイの側方周囲を、超音波を減衰
する材料製で超音波放射側に所定の高さを有する防振壁
によって囲っているので、虚像(グレーティング)の影
響が軽減され、軟組織と骨との界面反射率や音響インピ
ーダンスの計測を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態の使用状態を模式的に示す
図である。
【図3】本発明の実施の形態に適用するトランスデュー
サアレイの構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】同じくトランスデューサアレイの構成を模式的
に示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の処理動作の内容を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 装置本体 11 CPU 12 ROM 13 RAM 14 ディスプレイ 15 送波器 16 受波器 17 A/D変換器 2 トランスデューサアレイ T1,T2,・・, T64 トランスデューサ 21 防振壁 3 ケーブル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波パルスを生体内部に放射するとと
    もに、生体内部からのエコーを受信する複数のトランス
    デューサが配列されてなるトランスデューサアレイと、
    各トランスデューサのそれぞれに接続された超音波送受
    波器と、各トランスデューサによって受波されたエコー
    信号をA/D変換器を介して採り込み、そのA/D変換
    後のエコー信号に基づいて、軟組織と骨との境界での超
    音波の反射率を求めて骨粗鬆症に関する情報を得る演算
    手段とを備え、上記トランスデューサアレイの側方周囲
    が、超音波を減衰する材料製で超音波放射側に所定の高
    さを有する防振壁によって囲われていることを特徴とす
    る骨粗鬆症測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100723446B1 (ko) 2005-08-10 2007-05-30 전계록 골다공증 환자 치료용 진동 시스템
WO2022038830A1 (ja) * 2020-08-18 2022-02-24 株式会社日立製作所 超音波計測装置、超音波計測方法

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