JP2000286749A - 移動体識別受信装置 - Google Patents

移動体識別受信装置

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JP2000286749A JP11089646A JP8964699A JP2000286749A JP 2000286749 A JP2000286749 A JP 2000286749A JP 11089646 A JP11089646 A JP 11089646A JP 8964699 A JP8964699 A JP 8964699A JP 2000286749 A JP2000286749 A JP 2000286749A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信信号に対する局部発振電力の比を小さく
選択する自由度を持ち、一つの分岐合成器で構成可能な
移動体識別受信装置を提供する。 【解決手段】 分岐合成器4は第1の入力信号を第1の
入力端に加えて第1及び第2の出力端から取出し、第2
の入力信号を第2の入力端に加えて第1及び第2の出力
端から取出し、第1の出力端における第1の入力信号と
第2の入力信号との位相関係が第2の出力端における第
1の入力信号と第2の入力信号との位相関係とは異なる
二入力二出力を持つ。この分岐合成器4の第1の入力端
に送信周波数無変調成分と受信変調波を含む受信信号と
を加え、第2の入力端に送信周波数と同一周波数の局部
発振電力を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体識別装置に関
し、特に移動体識別装置における質問器の受信部の構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体識別装置においては、質問
器にて受信される変調波の位相が伝播状態の変化によっ
て一義的に定まらず、復調不能状態(ヌルポイントまた
はデッドポイントともいう)を避けることが要求されて
いる。
【0003】この要請に応えるために、例えば特開平8
−242193号公報や特開平4−151587号公報
に開示されている技術のように、受信信号を分岐し、そ
れぞれを90度ずらした局部発振電力で位相検波する
か、あるいは特開平6−222134号公報に開示され
ている技術のようにように、受信信号を分岐し、それぞ
れに位相の異なる局部発振電力を加える方法がとられて
いる。
【0004】これらのうち特開平6−222134号公
報に開示された手法では、図9に示すように、Q点で分
岐された受信信号に対してP点で局部発振電力を加え、
それぞれのミキサ33,34における受信信号と局部発
振電力との位相関係が異なるように、PQ間の伝播距離
を定めている。
【0005】尚、図9において、20は応答器、21は
矩形発振器、22は変調器、23,31はアンテナ、3
0は質問器、32は発振器、35は方向性結合器をそれ
ぞれ示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の移動体
識別装置では、送信回路と受信回路とが一体となってい
るため、受信信号と局部発振電力との比が質問器と応答
器との間の伝播損失に等しく、その比を変える自由度が
ない。すなわち、受信信号に対する局部発振電力の比を
下げることができないため、その比を下げて復調感度を
大きくすることができないという問題がある。
【0007】また、この手法ではアンテナを接続した分
配器の分配点の両側のいずれかに局部発振電力を供給す
るので、分配器と合成器との二つが別々に必要となる。
このため、回路素子を削減することができないという問
題もある。
【0008】送信回路と受信回路との一体化を避ける方
法としては、例えば特開平8−242193号公報や特
開平4−151587号公報に開示された技術のよう
に、送信部と受信部とを別々のアンテナで分離するか、
または送受共用器(ハイブリッドまたはサーキュレー
タ)にて結合する方法が提案されている。
【0009】これらの方法では受信信号を分岐し、それ
ぞれを90度ずらした局部発振電力で位相検波する。し
たがって、受信信号の分岐と局部発振電力の分岐との二
つの分配器が必要となる。また、これらの方法では送信
電力が受信部へ漏れ込むため、復調を妨害するという問
題がある。
【0010】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、受信信号に対する局部発振電力の比を小さく選択
することができる自由度を持つことができ、一つの分岐
合成器で構成することができる移動体識別受信装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による移動体識別
受信装置は、質問器の送信部が送信する無変調波に応答
器が変調をかけて送信し、その変調波を前記質問器の受
信部が受信して信号を復調して識別を行う移動体識別装
置であって、第1の入力信号を第1の入力端に加えて第
1及び第2の出力端から取出し、第2の入力信号を第2
の入力端に加えて前記第1及び第2の出力端から取出
し、前記第1の出力端における第1の入力信号と第2の
入力信号との位相関係が前記第2の出力端における第1
の入力信号と第2の入力信号との位相関係とは異なる二
入力二出力を持つ分岐合成手段と、前記分岐合成手段の
前記第1及び第2の出力端からの出力の振幅を各々検波
する第1及び第2の振幅検波手段とを前記受信部に備
え、前記変調波と前記送信部から漏れ込む無変調電力と
の和を前記第1の入力信号にするとともに、送信周波数
に等しい局部発振電力を前記第2の入力信号とし、前記
分岐合成手段の前記第1及び第2の出力端において前記
局部発振電力のべクトルが前記送信部から漏れ込む無変
調電力のベクトルと同時に一直線上にはならないように
している。
【0012】すなわち、本発明の移動体識別受信装置
は、質問器の受信部に信号及び局部発振電力を分岐合成
する分岐合成器を設けている。この分岐合成器は第1の
入力信号を第1の入力端に加えて第1及び第2の出力端
から取出し、第2の入力信号を第2の入力端に加えて第
1及び第2の出力端から取出し、第1の出力端における
第1の入力信号と第2の入力信号との位相関係が第2の
出力端における第1の入力信号と第2の入力信号との位
相関係とは異なるようにした二入力二出力を持つ分岐合
成器である。具体的には、分岐合成器がハイブリッドト
ランスや同軸ハイブリッド、及び導波管マジックT等で
実現される。
【0013】この分岐合成器は一つの部品で受信信号の
分岐と、局部発振電力の分岐と、上記の分岐された受信
信号と分岐された局部発振電力との合成とを実行する。
したがって、回路素子の数を減らすことが可能となる。
しかも、合成された時、一つの出力端で受信信号と局部
発振電力との位相関係が異なっているので、復調不能状
態(ヌルポイントまたはデッドポイント)を回避するこ
とが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に
よる移動体識別受信装置を示す構成図である。図におい
て、移動体識別受信装置は一つの受信入力端子を有して
いる。この受信入力端子には応答器2からの位相変調波
S(ここでは二相位相変調とする)の他に、送信部1か
ら無変調電力Aが漏れ込んでくる。応答器2からの位相
変調波Sと、送信部1からの無変調電力Aとは必要に応
じて増幅器(図示せず)で増幅される。
【0015】分岐合成器4には無変調成分Aを含む受信
信号が一つの入力として、また局部発振器5からの局部
発振電力がもう一つの入力として加えられている。ここ
で、分岐合成器4は無変調成分Aを含む受信信号を同相
に分岐するとともに、局部発振電力を逆相に分岐し、分
岐された該受信信号と該局部発振電力との一方同士を合
成し、二つの合成出力を与える。
【0016】分岐合成器4の出力は必要に応じて増幅器
(図示せず)で増幅される。かくして得られた信号は検
波器6,7に供給され、検波器6,7によって検波さ
れ、その検波出力は受信部の復調信号として出力され
る。その出力に対しては後続の回路(図示せず)で信号
処理が行われる。
【0017】局部発振電力は送信部1から漏れ込む無変
調電力Aに等しく、つまり変調波Sの中心周波数と等し
くなるように位相同期をとるか、あるいは送信部1の出
力の一部を分岐して与えられる。
【0018】図1における応答器2、送信部1及び送受
共用サーキュレータ3は当業者にとってよく知られてお
り、また本発明とは直接関係しないので、その詳細な構
成についての説明は省略する。
【0019】図2は図1の応答器2からの位相変調波S
と送信部1から漏れ込む無変調電力Aとを表すベクトル
図であり、図3は図1の分岐合成器4の出力を表すベク
トル図である。これら図1〜図3を参照して本発明の第
1の実施例による移動体識別受信装置の動作について説
明する。まず、分岐合成器4の動作について図2及び図
3を用いて説明する。
【0020】分岐合成器4の受信入力端子からの信号
(送信部1からの無変調電力A及び位相変調波Sを含む
受信信号)は、図2に示すように、送信部1からの無変
調電力Aと位相変調波Sとのべクトル和で表される。分
岐合成器4の入力端での無変調電力Aと位相変調波Sと
をそれぞれべクトルA1,S1で表示する。
【0021】位相変調波Sは伝搬によって、無変調電力
Aとの位相差が一定しないので、円で表示してある。図
2の信号が分岐合成器4の一つの入力に供給され、図1
に示す構成の場合、同相に分岐される。
【0022】一方、局部発振器5からの局部発振電力B
はもう一つの入力から入力され、逆相に分岐されて上記
の受信信号と合成される。そのベクトル図を図3に示
す。無変調電力Aと位相変調波Sと局部発振電力Bとを
それぞれベクトルA2,S2,B4で表示する。位相変
調波Sの入力振幅をS1=(2)1/2 ・S2、送信部1
からの無変調電力Aの入力振幅をA1=(2)1/2 ・A
2、局部発振電力Bの入力振幅をB1=(2)1/2 ・B
4とすると、分岐合成器4の一方の出力は、 A2十B4十S2 ……(1) また、分岐合成器4の他方の出力は、 A2−B4+S2 ……(2) と表される。
【0023】但し、A2、B4、S2はいずれもベクト
ル量となり、A2+B4とA2−B4とは同相でないの
で、分岐合成器4の少なくとも一方の出力は必ず位相変
調波SによるAM成分を有し、検波器6,7にて位相変
調波Sを検出することができる。
【0024】上記の説明では、A2+S2に対する局部
発振電力Bの位相は、分岐合成器4が逆相に分岐するこ
とによって得られる。しかしながら、分岐合成器4の出
力における局部発振電力Bの位相は、Bと−Bとのよう
に逆相である必要はなく、S2に対して異なる位相で加
えられれば良い。
【0025】すなわち、分岐合成器4においては第1の
出力端における第1の入力信号と第2の入力信号との位
相関係が、第2の出力端における第1の入力信号と第2
の入力信号との位相関係と異なりかつ第1及び第2の出
力端における第1の入力信号のべクトルと第2の入力信
号のべクトルとが同時に一直線上にいなければ、分岐合
成器4の少なくとも一方の出力は必ず位相変調波Sによ
るAM成分を有する。
【0026】尚、上述した形態では受信入力端子からの
信号、つまり送信部1からの無変調電力Aと位相変調波
Sを含む受信信号との分岐の位相を逆相とし、局部発振
電力Bの分岐の位相を同相としても同じ効果が得られ
る。また、一方の分岐の位相を同相とし、他方の分岐の
位相を逆相とする分岐合成器4は、具体的にハイブリッ
ドトランスや導波管マジックT等で実現される。
【0027】さらに、同軸ハイブリッドでは第1の出力
端に対する第2の出力端における第1の入力信号の位相
が90度、第1の出力端に対する第2の出力端における
第2の入力信号の位相が−90度であり、1/4波長
(90度)ずれた位置で観測すれば、ハイブリッドトラ
ンスや導波管マジックT等のように一方の分岐の位相が
同相で、他方の分岐の位相が逆相となり、同じ効果が得
られる。
【0028】図4は本発明の第2の実施例による分岐合
成器の出力を表すベクトル図である。本発明の第2の実
施例による移動体識別受信装置の基本的構成は、上記の
本発明の第1の実施例の構成と同様であるが、送信部か
らの無変調電力Aと局部発振電力Bとの振幅関係と位相
関係とについてさらに工夫している。そのベクトル図を
図4に示す。
【0029】図4において、A2とB4とを等振幅で直
交するようにとる。A2とB4とが直交しているので、
C=(A2+B4)とD=(A2−B4)とは直交し、
振幅が等しい。この時、一方の検波器での位相変調波S
のAM成分がない場合、すなわち位相変調波SがCまた
はDと直交となった場合には他方の検波器での位相変調
波SのAM成分が最大となり、効率よく検波することが
でき、さらにCとDとの振幅が等しければ、いずれの検
波器での検波効率のバランスがとれるので望ましい。
【0030】質問器が通常に動作している状態では無変
調電力Aの位相と振幅とがほぼ一定なので、無変調電力
Aと局部発振電力Bとをほぼ等振幅直交にすることは回
路構成で容易に可能である。
【0031】上記の本発明の第2の実施例では無変調電
力Aと局部発振電力Bとを直交等振幅という条件を回路
構成の安定度を用いて得ているが、フィードバック制御
を用いても得られる。
【0032】図5は本発明の第3の実施例による移動体
識別受信装置を示す構成図である。図5において、本発
明の第3の実施例による移動体識別受信装置は位相比較
器8と振幅制御手段9とを設けた以外は図1に示す本発
明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成
要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の
動作は本発明の第1の実施例と同様である。
【0033】位相比較器8は分岐合成器4の両出力の位
相を比較し、振幅制御手段9は位相比較器8の出力によ
って駆動され、局部発振器5からの局部発振電力の振幅
を制御する。
【0034】位相比較器8で位相比較する引き出し点は
位相変調波Sが同相または逆相となる点で引き出す必要
があるため、分岐合成器4がハイブリッドトランスや導
波管マジックT等のように同相と逆相とに分岐する場合
には分岐出力から電気的に等距離の位置でよいが、同軸
ハイブリッドのように90度と一90度とに分岐する場
合は1/4波長(90度)ずれた点から引き出す必要が
ある。
【0035】位相比較器8にて分岐合成器4の両出力の
位相を比較し、その位相比較出力がゼロとなるように振
幅制御手段9を制御する。位相比較器8と振幅制御手段
9との間には必要に応じて直結増幅器(図示せず)及び
ループフィルタ(図示せず)を有する。図5の分岐合成
器4の出力を表すベクトル図を図6に示す。
【0036】次に、本発明の第3の実施例における制御
動作について説明する。ここで、A2+B4をC・co
s(ωt+c)、A2−B4をD・cos(ωt+
d)、S2をS・cos(ωt+s(t))と表す。但
し、CはA2+B4の振幅、cはA2+B4の位相、D
はA2−B4の振幅、dはA2−B4の位相、Sは位相
変調波Sの振幅、s(t)は位相変調成分で二相位相変
調の場合、s(t)=0またはπである。
【0037】位相比較器8では二つの入力に対して乗算
器として働くので、二入力の積は、 {C・cos(ωt+c)+S・cos(ωt+s(t))} ×{D・cos(ωt+d)+S・cos(ωt+s(t))} =C・cos(ωt+c)・D・cos(ωt+d) +C・cos(ωt+c)・S・cos(ωt+s(t)) +D・cos(ωt+d)・S・cos(ωt+s(t)) +S・cos(ωt+s(t))・S・cos(ωt+s(t)) =C・D{cos(2ωt+c+d)+cos(c−d)}/2 +C・S{cos(2ωt+c+s(t))+cos(c−s(t))} /2 +D・S{cos(2ωt+d+s(t))+cos(d−s(t))} /2 +S・S{cos(2ωt+2s(t))+cos(s(t)−s(t) )}/2 ……(3) となる。
【0038】cos(2ωt)の項は二倍高調波であ
り、cos(c−s(t))とcos(d−s(t))
とは信号復調成分であるが、これらを低域ろ波器で除去
すると、低周波成分は、 C・D・cos(c−d)+S・S・cos(s(t)−s(t)) =C・D・cos(c−d)+S・S ……(4) となる。
【0039】これをゼロにするように負帰還制御する
と、 C・D・cos(c−d)+S・S=0 ……(5) cos(c−d)=−S・S/(C・D) ……(6) となり、式(6)を満足するcとdとの位相関係に制御
される。
【0040】送信部1と受信部とを送受共用サーキュレ
ータ3で結合した、あるいは送信部1と受信部とに別々
のアンテナを用いた場合の移動体識別装置においては、
位相変調波Sは無変調電力Aより10dB以上低い場合
が多く、C=D=(2)1/2Aの場合、 S・S/(C・D) =S・S/(2・A・A) =0.05以下 ……(7) となり、3度以内の誤差でCとDとは直角に制御され
る。
【0041】したがって、無変調電力Aと振幅制御前の
局部発振電力B1とが等振幅直交でなくても、C=A2
+B4とD=A2−B4とはほぼ直角に制御され、本発
明の第3の実施例の一部分と等価な効果が得られ、本発
明の目的が達成される。
【0042】無変調電力Aと局部発振電力Bとが必ずし
も直角でなくても、局部発振電力Bの振幅を無変調電力
Aに等しくなるように制御すれば、図6に示す辺Cと辺
Dとが直交することは辺(B4十B4)の中点を通る辺
A2の頂点と辺(B4+B4)の両端で構成される直角
三角形の性質からも明らかである。
【0043】本発明の第3の実施例では、C=A2+B
4とD=A2−B4とを直角に制御する例についてを述
べたが、CとDとを等振幅にすることも本発明の第2の
実施例で述べたように重要となる。
【0044】図7は本発明の第4の実施例による移動体
識別受信装置を示す構成図である。図7において、本発
明の第4の実施例による移動体識別受信装置は比較器1
0と位相制御手段11とを設けた以外は図1に示す本発
明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成
要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の
動作は本発明の第1の実施例と同様である。
【0045】比較器10は信号を復調する検波器6,7
の出力の低周波成分を比較し、位相制御手段11は比較
器10の出力によって駆動され、局部発振器5からの局
部発振電力B1の位相を制御する。
【0046】比較器10は検波器6,7の出力を比較
し、その比較出力がゼロとなるように位相制御手段11
を制御する。比較器10と位相制御手段11との間には
必要に応じて直結増幅器(図示せず)及びループフィル
タ(図示せず)を有する。図7の分岐合成器4の出力を
表すベクトル図を図8に示す。
【0047】次に、本発明の第4の実施例における制御
動作について説明する。検波器6,7の出力の低周波成
分はCとDとの振幅に比例する。これを比較すれば、C
とDとの振幅の比較を行うことができる。CとDとの振
幅を等しくするには、B4の位相をA2と直角になるよ
うに制御すればよい。
【0048】したがって、無変調電力Aと振幅制御前の
局部発振電力B1とが等振幅直交でなくても、CとDと
は等振幅に制御され、本発明の第2の実施例のうち、本
発明の第3の実施例で得られなかった部分と等価な効果
が得られ、本発明の目的が達成される。
【0049】本発明の第5の実施例の構成については図
示していないが、互いに独立に動作する本発明の第3の
実施例と本発明の第4の実施例とを同時に含む構成であ
る。すなわち、この構成は分岐合成器6の両出力の位相
を比較する位相比較器8と、位相比較器8の出力によっ
て駆動されかつ局部発振電力B1の振幅を制御する振幅
制御手段9と、信号を復調する検波器6,7の出力の低
周波成分を比較する比較器10と、比較器10の出力に
よって駆動されかつ局部発振電力B1の位相を制御する
位相制御手段11とを有する構成である。振幅制御手段
9と位相制御手段11とは従属接続されていれば何れが
先でも良い。その動作は本発明の第3の実施例の動作と
本発明の第4と実施例の動作とが同時に行われることに
なる。
【0050】したがって、無変調電力Aと位相制御前の
局部発振電力B1とが等振幅直交でなくても、CとDと
が等振幅直角に制御され、本発明の第2の実施例と等価
な効果が得られ、本発明の目的が達成される。
【0051】このように、第1の入力信号を第1の入力
端に加えて第1及び第2の出力端から取出し、第2の入
力信号を第2の入力端に加えて第1及び第2の出力端か
ら取出し、第1の出力端における第1の入力信号と第2
の入力信号との位相関係が第2の出力端における第1の
入力信号と第2の入力信号との位相関係とは異なる二入
力二出力を持つ分岐合成器4と、分岐合成器4のそれぞ
れの出力の振幅を検波する検波器6,7とを含み、位相
変調波Sと送信部1から漏れ込む無変調電力Aとの和を
第1の入力信号とし、送信周波数に等しい局部発振器5
からの局部発振電力Bを第2の入力信号とし、分岐合成
器4の出力端において局部発振電力Bの位相が送信部1
から漏れ込む無変調電力Aの位相と一致しないようにす
ることによって、受信信号に対する局部発振電力(厳密
にはベクトル図におけるCまたはD)の比を決めること
ができる自由度を持つことができる。
【0052】また、一つの回路素子で、受信信号(位相
変調波S及び送信部1から漏れ込む無変調電力A)の分
岐と、局部発振電力Bの分岐と、受信信号(位相変調波
S及び送信部1から漏れ込む無変調電力A)と局部発振
電力Bとの合成とをできるようにすることで、デッドポ
イントを避けることができ、回路構成を簡易化すること
ができる。
【0053】尚、本発明は上述した第1〜第5の実施例
の各々に限定されることはなく、本発明の技術思想の範
囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明ら
かである。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、質
問器の送信部が送信する無変調波に応答器が変調をかけ
て送信し、その変調波を質問器の受信部が受信して信号
を復調して識別を行う移動体識別装置において、第1の
入力信号を第1の入力端に加えて第1及び第2の出力端
から取出し、第2の入力信号を第2の入力端に加えて第
1及び第2の出力端から取出し、第1の出力端における
第1の入力信号と第2の入力信号との位相関係が第2の
出力端における第1の入力信号と第2の入力信号との位
相関係とは異なる二入力二出力を持つ分岐合成手段と、
分岐合成手段の第1及び第2の出力端からの出力の振幅
を各々検波する第1及び第2の振幅検波手段とを受信部
に設け、変調波と送信部から漏れ込む無変調電力との和
を第1の入力信号にするとともに、送信周波数に等しい
局部発振電力を第2の入力信号とし、分岐合成手段の第
1及び第2の出力端において局部発振電力のべクトルが
送信部から漏れ込む無変調電力のベクトルと同時に一直
線上にはならないようにすることによって、受信信号に
対する局部発振電力の比を小さく選択することができる
自由度を持つことができ、一つの分岐合成器で構成する
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による移動体識別受信装
置を示す構成図である。
【図2】図1の応答器からの位相変調波Sと送信部から
漏れ込む無変調電力Aとを表すベクトル図である。
【図3】図1の分岐合成器の出力を表すベクトル図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例による分岐合成器の出力
を表すベクトル図である。
【図5】本発明の第3の実施例による移動体識別受信装
置を示す構成図である。
【図6】図5の分岐合成器の出力を表すベクトル図であ
る。
【図7】本発明の第4の実施例による移動体識別受信装
置を示す構成図である。
【図8】図7の分岐合成器の出力を表すベクトル図であ
る。
【図9】従来例による移動体識別受信装置を示す構成図
である。
【符号の説明】
1 送信部 2 応答器 3 送受共用サーキュレータ 4 分岐合成器 5 局部発振器 6,7 検波器 8 位相比較器 9 振幅制御手段 10 比較器 11 位相制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質問器の送信部が送信する無変調波に応
    答器が変調をかけて送信し、その変調波を前記質問器の
    受信部が受信して信号を復調して識別を行う移動体識別
    装置であって、 第1の入力信号を第1の入力端に加えて第1及び第2の
    出力端から取出し、第2の入力信号を第2の入力端に加
    えて前記第1及び第2の出力端から取出し、前記第1の
    出力端における第1の入力信号と第2の入力信号との位
    相関係が前記第2の出力端における第1の入力信号と第
    2の入力信号との位相関係とは異なる二入力二出力を持
    つ分岐合成手段と、 前記分岐合成手段の前記第1及び第2の出力端からの出
    力の振幅を各々検波する第1及び第2の振幅検波手段と
    を前記受信部に有し、 前記変調波と前記送信部から漏れ込む無変調電力との和
    を前記第1の入力信号にするとともに、送信周波数に等
    しい局部発振電力を前記第2の入力信号とし、前記分岐
    合成手段の前記第1及び第2の出力端において前記局部
    発振電力のべクトルが前記送信部から漏れ込む無変調電
    力のベクトルと同時に一直線上にはならないようにした
    ことを特徴とする移動体識別受信装置。
  2. 【請求項2】 前記分岐合成手段の出力位相は、前記第
    1の出力端における第1の入力信号に対する第2の入力
    信号の位相と前記第2の出力端における第1の入力信号
    に対する第2の入力信号の位相との差が180度となる
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の移動体識別
    受信装置。
  3. 【請求項3】 前記分岐合成手段の出力端においては、
    前記局部発振電力の位相が前記第1の入力信号の無変調
    成分とほぼ直交し、前記局部発振電力の振幅が前記無変
    調成分とほぼ等しいようにしたことを特徴とする請求項
    2記載の移動体識別受信装置。
  4. 【請求項4】 前記合成分岐手段の前記第1及び第2の
    出力端からの出力の一部を前記変調波の位相が等しくな
    る位置で分岐する第1及び第2の分岐手段と、前記第1
    及び第2の分岐手段各々の前記振幅検波手段に接続され
    ない出力同士で位相検波する位相検波手段と、前記位相
    検波手段の出力がゼロになるように前記位相検波手段の
    出力に応じて前記局部発振電力の振幅を制御する帰還制
    御手段とを前記受信部に含むことを特徴とする請求項2
    記載の移動体識別受信装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の振幅検波手段各々の
    低周波出力を比較する比較手段と、前記低周波出力が等
    しくなるように前記比較手段の出力に応じて前記局部発
    振電力の位相を制御する帰還制御手段とを含むことを特
    徴とする請求項2または請求項4記載の移動体識別受信
    装置。
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