JP2000286662A - 弾性表面波素子、その製造方法、及びsawデバイスの構造 - Google Patents

弾性表面波素子、その製造方法、及びsawデバイスの構造

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JP2000286662A JP11093057A JP9305799A JP2000286662A JP 2000286662 A JP2000286662 A JP 2000286662A JP 11093057 A JP11093057 A JP 11093057A JP 9305799 A JP9305799 A JP 9305799A JP 2000286662 A JP2000286662 A JP 2000286662A
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Kazuhiko Sato
一彦 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程の複雑化等を招くことなく、アルミ
ニウムによりパッドを構成して金バンプ等との接合性を
高め、更にIDT電極をAl−Cu合金により構成する
ことによりその耐久性を高めることを可能とした弾性表
面波素子、その製造方法、SAWデバイスの構造を提供
する。 【解決手段】 弾性表面波素子34を、圧電素板35
と、圧電素板の電極形成面上に形成され且つ金との接合
性が良好な金属を用いた厚肉の電極パッド36と、該電
極パッドと接続されたAl−Cu合金からなるIDT電
極40と、から構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電デバイスとして
の弾性表面波(SAW)デバイスの構造の改良に関し、
例えばセラミックパッケージの内底面に形成した電極
と、弾性表面波素子のIDT電極形成面に配置した電極
パッドとの間を金バンプを用いてフリップチップ接続す
るタイプのSAWデバイスの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図4(a) は従来の表面実装用の弾性表面
波(SAW)デバイスの構造を説明する為の内部斜視
図、(b) はその縦断面図である。このSAWデバイス1
は、表面実装用の構成を備えた3層構造のセラミックパ
ッケージ2と、セラミックパッケージ2の上面に形成さ
れた凹陥部3内に配置された弾性表面波素子4と、凹陥
部3の外枠上面に固定されて凹陥部を閉止する金属蓋5
とを有する。凹陥部3内の2つの対向し合う段差10上
には夫々ワイヤボンディング用端子11、アースパター
ン12等が形成され、凹陥部3の内底面には接地用電極
面13がほぼ全面的に形成されている。セラミックパッ
ケージ2の外枠上面には図示しない金属蓋をシーム溶接
等によって溶着固定する際に使用するシームリング15
が予め形成されている。凹陥部3内にフェースアップ
(IDT電極が開口側を向いている)状態で収納される
弾性表面波素子4は、圧電素板20上に少なくともID
T電極21と、パッケージ側の段差10上の電極11と
ワイヤ接続されるボンディング用電極22とを備えてい
る。この弾性表面波素子4の底面を接着剤等を用いて凹
陥部3の内底面に設けた接地用電極面13と接続するこ
とにより、弾性表面波素子は凹陥部内に固定される。
【0003】ところで、このようなパッケージ構造を備
えたSAWデバイスにあっては、弾性表面波素子4の上
面よりも上方に突出するワイヤWが金属蓋5の下面と接
触してショートすることを防止する為に、ワイヤWと金
属蓋5の下面との間に十分な空間を確保しておく必要が
あり、そのためパッケージ2の高さ方向寸法が大型化
(高背化)することは不可避であった。しかし、SAW
デバイスを搭載する各種機器に対する小型化の要請に対
応してSAWデバイス自体についても低背化が強く要求
されている。このような低背化の要請を満たすパッケー
ジ構造として、最近では図5(a) (b) に示した如きフェ
ースダウン(IDT電極が底面を向くようにSAW素子
を配置する)方式のパッケージ構造が採用されている。
このタイプのパッケージ31は、上面の凹陥部32の内
底面に通電用の電極33を有し、この凹陥部32内に弾
性表面波素子34をフェイスダウン方式でフリップチッ
プ接続する構造を備えている。即ち、弾性表面波素子3
4はその圧電素板35の下面にIDT電極と電極パッド
36と、電極パッド36上に予め固着した金バンプ37
を有し、電極33と電極パッド36とを一対一で対応さ
せた状態で、バンプ37と電極33との間を半田、或は
熱圧着により接合することにより、弾性表面波素子34
の組付けが完了する。その後、金属蓋38を凹陥部32
の外枠上面に気密的に固定することによりSAWデバイ
スが完成する。このパッケージ構造によれば、ワイヤと
金属蓋との間のショート発生を防止する為の空間を設け
る必要がない分だけ低背化が可能であり、またパッケー
ジの内壁にワイヤボンディング用の端子を配置する為の
段差を設ける必要がなくなる分だけ平面形状も小型化す
る。
【0004】ところで、図6に示すようにバンプ37
は、IDT電極(電極指)40から引き出されたパッド
36上に超音波を併用した熱圧着等により固着される金
製の小突起であり、純粋アルミニウムと金との接合強度
が高いことから、従来のパッド36及びIDT電極40
は純粋アルミニウムから構成されている。なお、パッド
36とIDT電極40は、通常フォトリソグラフィ技術
により一括して製造される為、同一材料により構成され
る。IDT電極によって圧電素板表面に励起される弾性
表面波の大きな定在波によりパッド36及びIDT40
は大きなストレスを受けることになるが、アルミニウム
だけを使用した場合には、この応力によってパッド及び
IDT電極を構成するアルミ膜にひび割れ等の破損が発
生する。そこで、最近ではアルミニウムに数%の銅を含
有させたAl−Cu合金を用いてパッド及びIDT電極
膜の強化を図っているが、Al−Cu合金膜と金バンプ
との接合強度が著しく低いという不具合がある。つま
り、金バンプ37とパッド36とが容易に剥離してしま
い、機器の落下等によって発生する衝撃に耐えられなく
なるという問題が発生している。
【0005】また、パッド36とIDT電極40は同一
プロセスにて製造されるため、両者の肉厚が3100〜
4000Åと薄くなるが、パッドを純粋アルミニウムに
て構成したとしても、パッドの肉厚がこのように薄過ぎ
る場合には、バンプを形成する為の熱圧着等の工程で、
パッド自体が破損し、圧電素板面から剥離し易い為、金
バンプがパッド諸共剥離し易くなるという欠点を有して
いる。このような事情から、従来は金バンプとの接合強
度を犠牲にしてもパッドの強度を保持するために、パッ
ド及びIDT電極の材料としてAl−Cu合金を用いて
いた。更に、パッド材料としてAl−Cu合金を用いる
場合の上記不具合を解決する為に、図6(c) に示すよう
にパッド36と金バンプ37との接合強度を十分に確保
すべく、Al−Cu合金部分(パッド基部)36aの表
面に純粋のアルミニウム膜41を積層形成することが行
われており、これによれば金バンプを介した弾性表面波
素子の接合強度を所望のレベルに保持することができ
る。しかし、このような2層構造のパッドを実現する為
には、Al−Cu合金から成るIDT電極40とパッド
基部36aとを一括して製造した後に、別のプロセス
(リフトオフ工程)によってアルミニウム膜41を積層
する作業が必須となり、工程数の増加による生産性の低
下、コストアップという問題をもたらす。
【0006】また、図6(d) はAl−Cu合金にてID
T電極40とパッド基部36aを形成した後に、パッド
基部36a上にTi,或はCr等から成るバリア層42
を形成するパッド構造を示しており、バリア層42とし
てのTi膜、或はCr膜は、膜厚が薄くても十分な強度
を有するのみならず、金バンプとの接合強度も十分であ
る。しかし、このパッド構造も図6(c) の場合と同様に
リフトオフ工程の追加が必須となるため、生産性の低
下、コストアップという問題をもたらす。なお、参考の
為に上記リフトオフ工程と、それに伴う問題点について
図7に基づいて説明する。即ち、図7(a) (b) 及び(c)
は図6(c) に示した構造のパッドを製造するリフトオフ
工程を示しており、このリフトオフ工程では、図4(a)
に示した如く圧電素板35上にAl−Cu合金から成る
IDT電極40とパッド36を形成した後で、図7(b)
のようにフォトリソグラフィ技術と同様にパッド36の
上面を回避した圧電素板全面にフォトレジスト50を被
覆し、更に図7(c)のように全面にアルミニウム51を
真空蒸着し、最後にフォトレジスト50とその上のアル
ミニウム51を除去することにより、図6(c) に示した
パッドを得ることができる。弾性表面波素子を製造する
工程に、このようなリフトオフ工程が付加されることは
製造工数の増大によるコストアップ等の不具合をもたら
すことは明らかであるが、更に図7(c) にてアルミニウ
ムを真空蒸着する際に、真空蒸着装置の成膜室(真空チ
ャンバ)内がフォトレジストから発生するガスによって
汚損され、成膜室の内壁にガス成分から成る不純物が付
着し、成膜室を頻繁に清掃する必要をもたらすという不
具合がある。なお、図6に示した如く、フェイスアップ
状態で弾性表面波素子をパッケージ凹陥内部に搭載し、
弾性表面波素子上のパッドとパッケージ側のボンディン
グパッドとの間を金ワイヤにて接続する場合にも、弾性
表面波素子上のパッドをAl−Cu合金にて構成する場
合には金ワイヤとの接続不良の問題が同様に発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにIDT電
極とパッドとをAl−Cu合金にて構成した従来の弾性
表面波素子にあっては、金バンプ及び金ワイヤと、パッ
ドとの接合強度が低下することを防止する為に、リフト
オフ工程を増設することによりパッド表層に純粋アルミ
ニウム膜、バリヤ層を積層形成していたが、工程の増大
による生産性低下、コストアップ、真空蒸着装置の成膜
室内の汚損という不具合があった。そこで本発明は、製
造工程の複雑化等を招くことなく、アルミニウムにより
パッドを構成して金バンプ等との接合性を高め、更にI
DT電極をAl−Cu合金により構成することによりそ
の耐久性を高めることを可能とした弾性表面波素子、そ
の製造方法、SAWデバイスの構造を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、圧電素板と、圧電素板の電極形
成面上に形成され且つ金との接合性が良好な金属を用い
た厚肉の電極パッドと、該電極パッドと接続されたAl
−Cu合金からなるIDT電極と、からなることを特徴
とする。請求項2の発明は、上面に凹陥部を有すると共
に凹陥部内底面に電極を有したパッケージと、該凹陥部
内にフェイスダウン状態で収納される請求項1記載の弾
性表面波素子と、から成るSAWデバイスであって、上
記パッケージの凹陥部内底面に電極形成面を対向させた
状態で、電極パッドと凹陥部内底面の電極との間を金バ
ンプを用いて接続したことを特徴とする。請求項3の発
明は、上面に凹陥部を有すると共に凹陥部内壁にワイヤ
ボンディング端子を有したパッケージと、該凹陥部内に
フェイスアップ状態で収納される請求項1記載の弾性表
面波素子と、から成るSAWデバイスであって、上記パ
ッケージの凹陥部内に電極形成面を上向きにした状態
で、上記ワイヤボンディング端子と電極パッドとの間を
金ワイヤにて接続したことを特徴とする。請求項4の発
明は、上記電極パッドの材料として、アルミニウム、N
i,Ti,或はCrを用いたことを特徴とする。請求項
5の発明は、圧電素板上に金との接合性の良好な材質か
らなる厚肉の電極パッドを形成する工程と、該電極パッ
ドを含む圧電素板面にAl−Cu合金膜を形成する工程
と、電極パッド上面のAl−Cu合金膜の一部又は全て
を除去する工程と、圧電素板上のAl−Cu合金膜の適
所を除去してIDT電極を形成する工程と、からなるこ
とを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態により詳細に説明する。図1(a) 及び(b) は本発
明のSAWデバイスに使用する弾性表面波素子の平面
図、及びA−A断面図であり、図5、図6を併せて参照
しつつ説明する。従って、図5、図6と同一部分につい
ては同一符号を用いて説明する。図1には圧電素板35
上にAl−Cu合金から成るIDT電極40と、接続部
45と、アルミニウムから成る厚肉のパッド36を形成
し、更にパッド36上に金バンプ37を固定した弾性表
面波素子34が示されている。図2(a) 乃至(g) は図1
のパッド及びIDT電極を形成する工程を説明する図で
あり、図2(a) に示す第1の工程では水晶素板等の圧電
素板35上の所要箇所に例えば1μm程度の比較的厚肉
のアルミニウム製パッド(厚膜ボンディングパッド)3
6を予め蒸着等により形成しておき、(b) に示す第2の
工程ではパッド36を含む圧電素板35上面全体に均一
な厚みでAl−Cu膜60を蒸着形成する。続いて、
(c) に示す第3工程ではAl−Cu膜60の全面にフォ
トレジスト膜61を均一塗布し、(d) に示す第4工程で
は図示しないマスクを用いてフォトレジスト膜61を露
光、現像し、IDT電極40に相当する部分のみに現像
されたフォトレジスト膜61を残しておく。次いで、
(e) に示す第5工程で残留したフォトレジスト膜61を
マスクとしてAl−Cu膜60をエッチングしてから、
(f) に示す第6工程で残留フォトレジスト膜61を除去
する。この結果、圧電素板35上にはアルミニウムパッ
ド36の他に、Al−Cu合金から成るIDT電極40
が形成される。最後に(g) に示す第7工程において、パ
ッド36の平坦な上面に金バンプ37を形成することに
より、バンプを備えた弾性表面波素子34が完成する。
【0010】このようにして製造した弾性表面波素子3
4を図5に示した如きパッケージ31内にフェイスダウ
ン状態で載置し、パッド36上の金バンプ37をパッケ
ージ内の電極33上に載置して半田或は熱圧着等によっ
て固定することにより、弾性表面波素子34の組付けが
完了する。なお、パッケージ内底面の電極33上に予め
金バンプを固定しておく場合には、弾性表面波素子のパ
ッド上には金バンプを固定する必要はない。また、弾性
表面波素子34をパッケージ内にフェイスアップ状態で
収納するタイプのSAWデバイスにおいては、パッド上
にボンディング用の金ワイヤの一端を固定することとな
るので、この場合もパッド上にバンプを形成する必要は
ない。また、パッド36の使用材料としては、金バンプ
との接合性の良好な材質であればアルミニウムでなくて
もよく、例えばNi,Cr,Ti等を使用することがで
きる。また、上記工程では、図2(d) (e) に示すように
IDTを形成する工程と、パッド36上のAl−Cu膜
60を除去する工程とを一括して実施したが、これらの
作業を別工程にて行ってもよい。ところで、図2(f) 、
(g) に示したパッド36にはAl−Cu合金膜の一部6
0a(接続部45の端部)がオーバーラップしており、
このようにオーバーラップさせることにより、パッド3
6とIDT接続部45との断線を防止することができ
る。即ち例えば図2(d) の露光・現像工程において使用
するマスクの開口形状に従って形成されるレジスト61
がパッド上にオーバーラップしない場合には、パッド3
6と接続部45との境界部の膜厚が薄くなり易い為、図
2(e) の工程において使用するエッチング液やエチング
ガスがこの部分に回り込むことにより断線が発生し易く
なる。このような断線を防止する為には、図1、図2に
示した如くパッド36の上面一部にIDT接続部45を
オーバーラップするように構成することが有効である。
【0011】次に、図3(a) 及び(b) は夫々本発明の他
の実施の形態に係る弾性表面波素子の要部構成図であ
る。図3(a) に示したパッド36は、圧電素板35上に
固定した薄肉バリア層65と、バリア層65上に積層し
た厚肉アルミニウム膜66とから構成されている。バリ
ア層65は圧電素板35との接合性が良好なNi,C
r,Ti等からなり、バリア層65上に積層したアルミ
ニウム膜66は金バンプ、或は金ワイヤとの接合性が良
好なため、弾性表面波素子34をフェイスダウン、或は
フェイスアップにてパッケージ内に搭載した場合の金材
料との接続強度を高めることができる。図3(a) のパッ
ド36を備えた弾性表面波素子を製造する場合には図2
(b) 乃至(g) に示した工程をそのまま利用することがで
きる。即ち、図2(a) の段階でバリア層65とアルミニ
ウム層66との積層構造を有したパッド36を形成して
おき、その後の各工程を順次実施すればよい。図3(b)
はIDT電極40をバリア層70と、Al−Cu合金7
1とから構成した点が特徴的であり、パッド36は厚肉
アルミニウムにて構成してもよいし、図3(a) に示した
積層構造体のパッドとしてもよい。図3(b) の弾性表面
波素子を製造する方法は図2の工程を流用することがで
き、図2(b) においてAl−Cu合金膜60を形成する
前にバリア層70となる膜を圧電素板及びパッド上に形
成しておけば良い。このように本発明では、圧電素板上
に金バンプ等との接合性の良好なパッドを予め形成して
おいてから、通常のフォトリソグラフィ技術によってA
l−Cu合金膜等から成るIDT電極を形成するように
したので、リフトオフ工程を付加することによる工程の
複雑化、真空蒸着室内の汚損等といった不具合を生じる
ことなく、金バンプ、金ワイヤとの接合性が良好な材質
から成るパッドと、耐久性の高い材質から成るIDT電
極を形成することができる。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、製造工程
の複雑化等を招くことなく、アルミニウム、Ni,T
i,Cr等,金との節剛性の良好な材料によりパッドを
構成して金バンプ、金ワイヤ等との接合性を高め、更に
IDT電極をAl−Cu合金により構成することにより
その耐久性を高めることを可能とした弾性表面波素子、
その製造方法、SAWデバイスの構造を提供することが
できる。即ち、IDT電極とパッドとをAl−Cu合金
にて構成した従来の弾性表面波素子にあっては、金バン
プ及び金ワイヤと、パッドとの接合強度が低下すること
を防止する為に、リフトオフ工程を増設することにより
パッド表層に純粋アルミニウム膜、バリヤ層を積層形成
していたが、工程の増大による生産性低下、コストアッ
プ、真空蒸着装置の成膜室内の汚損という不具合があっ
た。これに対して、本発明では、圧電素板上に金バンプ
等との接合性の良好なパッドを予め形成しておいてか
ら、通常のフォトリソグラフィ技術によってAl−Cu
合金膜等から成るIDT電極を形成するようにしたの
で、リフトオフ工程を付加することによる工程の複雑
化、真空蒸着室内の汚損等といった不具合を生じること
なく、金バンプ、金ワイヤとの接合性が良好な材質から
成るパッドと、耐久性の高い材質から成るIDT電極を
形成し、SAWデバイスの信頼性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 及び(b) は本発明のSAWデバイスに使用
する弾性表面波素子の平面図、及びA−A断面図。
【図2】(a) 乃至(g) は図1のパッド及びIDT電極を
形成する工程を説明する図。
【図3】(a) 及び(b) は夫々本発明の他の実施の形態の
パッドの構成図。
【図4】(a) は従来の表面実装用の弾性表面波(SA
W)デバイスのパッケージ構造を説明する為の内部斜視
図、(b) はその縦断面図。
【図5】(a) 及び(b) は他の従来例の説明図。
【図6】(a) 及び(d) は従来の弾性表面は素子の表面斜
視図、及びX−X断面図。
【図7】(a) (b) 及び(c) はリフトオフ工程を説明する
為の図。
【符号の説明】
1 SAWデバイス、2 セラミックパッケージ、3
凹陥部、4 弾性表面波素子、5 金属蓋、10 段
差、11 ワイヤボンディング用端子、12 アースパ
ターン、13 接地用電極面、15 シームリング、2
0 圧電素板、21IDT電極、22 ボンディング端
子、31 パッケージ、32 凹陥部、33 電極、3
4 弾性表面波素子、35 圧電素板、36 電極パッ
ド、37金バンプ、38 金属蓋、40 IDT電極
(電極指)、45 接続部、60Al−Cu膜、61
フォトレジスト膜、65 薄肉バリア層、66 厚肉ア
ルミニウム膜、70 バリア層、71 Al−Cu合
金。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素板と、圧電素板の電極形成面上に
    形成され且つ金との接合性が良好な金属を用いた厚肉の
    電極パッドと、該電極パッドと接続されたAl−Cu合
    金からなるIDT電極と、からなることを特徴とする弾
    性表面波素子。
  2. 【請求項2】 上面に凹陥部を有すると共に凹陥部内底
    面に電極を有したパッケージと、該凹陥部内にフェイス
    ダウン状態で収納される請求項1記載の弾性表面波素子
    と、から成るSAWデバイスであって、 上記パッケージの凹陥部内底面に電極形成面を対向させ
    た状態で、電極パッドと凹陥部内底面の電極との間を金
    バンプを用いて接続したことを特徴とするSAWデバイ
    ス。
  3. 【請求項3】 上面に凹陥部を有すると共に凹陥部内壁
    にワイヤボンディング端子を有したパッケージと、該凹
    陥部内にフェイスアップ状態で収納される請求項1記載
    の弾性表面波素子と、から成るSAWデバイスであっ
    て、 上記パッケージの凹陥部内に電極形成面を上向きにした
    状態で、上記ワイヤボンディング端子と電極パッドとの
    間を金ワイヤにて接続したことを特徴とするSAWデバ
    イス。
  4. 【請求項4】 上記電極パッドの材料として、アルミニ
    ウム、Ni,Ti,或はCrを用いたことを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の弾性表面波素子又はSAWデ
    バイス。
  5. 【請求項5】 圧電素板上に金との接合性の良好な材質
    からなる厚肉の電極パッドを形成する工程と、該電極パ
    ッドを含む圧電素板面にAl−Cu合金膜を形成する工
    程と、電極パッド上面のAl−Cu合金膜の一部又は全
    てを除去する工程と、圧電素板上のAl−Cu合金膜の
    適所を除去してIDT電極を形成する工程と、からなる
    ことを特徴とする弾性表面波素子の製造方法。
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