JP2000286487A - レーザ光発生装置 - Google Patents

レーザ光発生装置

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JP2000286487A
JP2000286487A JP11093563A JP9356399A JP2000286487A JP 2000286487 A JP2000286487 A JP 2000286487A JP 11093563 A JP11093563 A JP 11093563A JP 9356399 A JP9356399 A JP 9356399A JP 2000286487 A JP2000286487 A JP 2000286487A
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laser light
resonator
optical resonator
control loop
signal
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JP11093563A
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Takeshi Kaneko
武 金子
Naoya Eguchi
直哉 江口
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Sony Manufacturing Systems Corp
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Sony Precision Technology Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定に且つ確実に制御ループの引き込み動作
を行い、所定の光共振器長を高い精度で維持することが
できるようにする。 【解決手段】 レーザ光源1から出射されたレーザ光を
電気光学位相変調器2により位相変調して光共振器3に
入射し、ロッキング回路6により、上記光共振器3によ
り反射されたレーザ光の検出信号を上記電気光学位相変
調器の位相変調信号で同期検波することにより得られる
誤差信号に基づいて、上記光共振器の共振器長を可変さ
せる位置決め素子8を帰還制御して、上記光共振器3の
共振器長を周波数同期ロックし、入射されたレーザ光を
波長変換素子4により波長変換して、高次のレーザ光を
上記光共振器3から取り出す。制御装置7は、上記ロッ
キング回路6により上記位置決め素子8を帰還制御する
制御ループのループゲインを上記制御ループの引き込み
時に漸増させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光源からの
出射光を基にしてより短波長のレーザ光を発生するレー
ザ光発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、短波長のレーザ光を発生する
ための方法として、例えばレーザ光源の出力光を外部光
共振器に結合・共振させ、その共振器内部に配置された
波長変換素子により入力光の半分の波長の出力光を発生
させる光第2高調波発生(SHG)を利用する方法が知
られている。
【0003】例えば、図5に概略構成を示すように、可
視光ないしは近赤外線を発生するレーザ光源11、内部
に波長変換素子13が配置された光共振器12、この光
共振器12を所定の共振器長にロッキングするドレバー
ロッキング回路15、ドレバーロッキングに用いる電気
光学位相変調器16及び光検出素子18などから構成さ
れた連続発振紫外線レーザ光発生装置が提案されてい
る。
【0004】この連続発振紫外線レーザ光発生装置は、
レーザ光源11から光共振器12に入射される波長53
2nmのグリーンレーザ光を上記光共振器12内に配置
された波長変換素子13によって266nmの紫外線レ
ーザ光に波長変換して、光共振器12から266nmの
紫外線レーザ光を取り出すようになっている。
【0005】上記光共振器12は、4つのミラーM1〜
M4より構成され、電磁位置決め素子(VCM)17の
駆動によりミラーM1を微少移動させて、共振器長を微
少変化させることができるようになっている。このよう
な構成の光共振器12は、共振器長を制御することによ
って、ある特定の周波数の光のみ、この光共振器12内
に引き込み、それ以外の周波数の光は上記ミラーM1に
よって反射するように動作する。
【0006】図6は、この光共振器13の反射率特性を
示す。横軸は入射光の周波数、縦軸は反射率である。こ
のように、共振周波数frの光に対しては反射率は0%
で、それ以外の光に対しては反射率はほぼ100%であ
る。共振周波数frは外部共振器の光路長によって決定
される。透過し得る周波数の幅Δfrは、各々のミラー
の反射率によって決まる。
【0007】一方、レーザ光源11から光共振器12に
導入される入射レーザ光の周波数fLは、図7に示すよ
うに、或る一定の広がりΔfLをもって分布している。
しかしながら、このΔfLはΔfrに比べて十分小さ
い。
【0008】ドレバーロッキングでは、光共振器12か
らの反射光をフォトダイオード等の光検出素子18によ
り検出する。この光検出素子18により検出される反射
光強度は、図6で示す光共振器12の反射率と、図7で
示すレーザの周波数との掛け算によって得られる。例え
ば、ミラーM1の位置を移動して、共振周波数frを図
8(a)で示すように、例えばAの位置からEの位置ま
で変化させたとする。このとき、反射光強度は図8
(c)のように変化する。ミラーM1の位置を反射光強
度が0となる点(図8のC位置)に固定すれば、共振周
波数frとレーザ周波数が一致し、入射レーザ光が光共
振器12内に引き込まれる。
【0009】ところが、現実には入射レーザ光の周波数
は、上述したように時々刻々揺らいでいるため、実際に
はレーザの周波数fLと共振周波数frのずれを検出し
て、絶えずミラーM1の位置を追随させなければならな
い。このためには、上述した反射光強度が0となる位置
を検出するだけでは不十分である。なぜなら、反射光強
度を検出するだけでは、frとfLがずれたとき、fr
<fLなのか(図8のB位置)、fr>fLなのか(図
8のD位置)を区別することができないためである(f
r=fLなる点を中心として偶関数)。
【0010】そこで、fr>fLとfr<fLの場合
で、正負が反転するようなエラー信号を発生させ、その
信号を用いて共振周波数frをレーザ周波数fLに同調
させるサーボを行う必要がある。そのために、位相変調
器16によりレーザ光に位相変調を行い、レーザ光の周
波数にサイドバンドを発生させる手法をとる。周波数f
mで位相変調を行うと、レーザの周波数に加え、図9で
示すように、周波数fL±fmにサイドバンドが発生す
る。
【0011】次に、このサイドバンドが発生したレーザ
光を光共振器12に入射したときの反射光より、エラー
信号を発生させる原理を図10の反射光強度スペクトル
図を参照して以下に説明する。光共振器12からの反射
光は、周波数fL−fm,fL,fL+fmの3つの成
分からなる(図10のI−b〜III−b)。この反射
光を光検出素子18で検出すると、以下の3つの成分の
信号電流が測定される。
【0012】1.直流の反射光強度成分IDC2.周波
数fLおよびfL−fmの2つの光の差周波による周波
数fmのビート信号(振幅A)IAC1、IAC1=A
exp〔−i2πfmt〕3.周波数fLおよびfL+
fmの2つの光の差周波による周波数fmのビート信号
(振幅B)IAC2、IAC2=Bexp〔i2πfm
t〕
【0013】いま、ミラーM1を移動して図10のI−
aからIII−aで示すように、光共振器2の共振周波
数をレーザ周波数前後で変化させると、反射光のスペク
トルはI−aのときI−bのように、II−aのときI
I−bのように、III−aのときIII−bで示すよ
うに変化する。すなわち、共振周波数がレーザ周波数と
一致する前後で、周波数fL−fmの光強度と周波数f
L+fmの光強度の大小が反転する。このことから、2
つのビート信号IAC1およびIAC2の強度Aおよび
Bの大小も共振点付近で反転することが分かる。そして
この強度AおよびBの大小関係が反転する点を検出して
その位置にミラーM1を合わせることにより共振周波数
とレーザ周波数を一致させる。
【0014】これら強度AおよびBの大小の判定には、
光検出素子18からの交流信号IACの位相遅延量を利
用する。IACはIAC1とIAC2の線形結合とな
り、AとBの比に対応して位相遅延量φをもつ。
【0015】IAC=Aexp〔−i2πfmt〕+B
exp〔i2πfmt〕=Cexpi(2πfmt+
φ)このφは、fr=fLとなる点を中心とした奇関数
となるので、エラー信号とすることができる。そこでφ
をロックイン検出して、その信号によりミラーM1の位
置制御を行う電磁位置決め素子17にサーボをかけるこ
とにより、光共振周器12の共振器長すなわち共振周波
数を入射レーザ光の周波数に一致させ、このレーザ光を
共振器内部に効率よく引き込む。図11にこのエラー信
号(図11中曲線S)の一例を示す。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、紫外線レー
ザ光発生装置における光共振器のミラーの位置決めに
は、数オングストロームのオーダーの位置決め精度が必
要であり、そのために、光共振器の可動ミラーの位置を
電磁位置決め素子により帰還制御するサーボ系は、広帯
域(ユニティゲイン20kHz以上)かつ高ゲイン(D
C付近のゲイン90db以上)のものが要求される。ま
た、同期検波信号をの誤差信号の検出範囲も同様に数オ
ングストロームの幅となる。
【0017】そこで、従来の紫外線レーザ光発生装置で
は、必要な位置決め精度を保ちサーボロックが外れるこ
とのないように、光共振器の光学系を支持するベース板
に線膨張率が極めて小さいインバー材等の材料を使用す
る必要があり、コスト高となっていた。また、上記光共
振器の可動ミラーの位置を電磁位置決め素子により帰還
制御するサーボ系では、サーボロックしていない状態か
らロック状態へ遷移する場合に、高ゲインのために安定
してサーボがかからないことがあった。さらに、ロック
した後に、外部からの振動などでロックが外れた場合
に、自動的に再ロックすることが困難であった。
【0018】そこで、本発明の目的は、安定に且つ確実
に制御ループの引き込み動作を行い、所定の光共振器長
を高い精度で維持することができるようにしたレーザ光
発生装置を提供することにある。
【0019】また、本発明の他の目的は、外部からの振
動などでロックが外れた場合に、自動的に再ロックし
て、所定の光共振器長を高い精度で維持することができ
るようにしたレーザ光発生装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザ光を出
射するレーザ光源と、内部に波長変換素子が配置され、
上記レーザ光源から入射されたレーザ光を上記波長変換
素子により波長変換して高次のレーザ光を取り出す光共
振器と、上記第レーザ光源から上記光共振器に入射され
るレーザ光の入射光路中に配置され、上記光共振器に入
射されるレーザ光を位相変調する電気光学位相変調器
と、上記光共振器により反射されたレーザ光の検出信号
を上記電気光学位相変調器の位相変調信号で同期検波す
ることにより得られる誤差信号に基づいて、上記光共振
器の共振器長を可変させる共振器長可変駆動素子を帰還
制御して、上記光共振器の共振器長を周波数同期ロック
するロッキング回路と、上記ロッキング回路により上記
共振器長可変駆動素子を帰還制御する制御ループのルー
プゲインを上記制御ループの引き込み時に漸増させる制
御装置とを備えることを特徴とする。
【0021】本発明に係るレーザ光発生装置において、
上記制御装置は、例えば、上記制御ループの引き込み時
に、上記ループゲインとともに位相補償定数を可変する
ようにしてもよい。また、上記制御装置は、上記制御ル
ープのロック状態において、外乱に応じたオフセットを
上記誤差信号に与えるようにすることもできる。さら
に、上記制御装置は、上記光共振器から取り出されるレ
ーザ光の光量に基づいて上記制御ループのロック判定を
行い、上記周波数同期ロックが外れたときに、上記制御
ループの再引き込みを行うようにすることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】本発明は、例えば図1に示すような構成の
紫外線レーザ光発生装置に適用される。
【0024】この紫外線レーザ光発生装置は、グリーン
レーザ光を出射するレーザ光源1、上記レーザ光源1か
らグリーンレーザ光が入射される電気光学位相変調器
2、レーザ光源1からグリーンレーザ光が上記電気光学
位相変調器2を介して入射される光共振器3、上記光共
振器3によるグリーンレーザ光の反射光を検出する光検
出器5、上記光検出器5による検出信号に基づいて、上
記光共振器3の共振器長を可変制御して所定の共振器長
にロッキングするロッキング回路6、上記ロッキング回
路6の動作を制御する制御装置7等から構成されてい
る。
【0025】上記レーザ光源1は、レーザ媒質として例
えばNd:YAGレーザーを用いた半導体レーザにより
得られる波長1064nmのレーザー光を第2高調波発
生(SHG)素子により波長変換して得られる波長53
2nmのグリーンレーザー光を出射するようになってい
る。そして、このレーザ光源1から光共振器3に入射さ
れるグリーンレーザー光の入射光路中に電気光学位相変
調器2が設けられている。
【0026】上記電気光学位相変調器2は、ロッキング
回路6に備えられている正弦波発生振器6Aから供給さ
れる単一周波数例えば10MHzの位相変調信号によ
り、上記レーザ光源1から入射されるグリーンレーザー
光を位相変調する。この電気光学位相変調器2により位
相変調されたグリーンレーザー光が光共振器3に入射さ
れる。
【0027】上記光共振器3は、4つのミラーM1〜M
4より構成されており、内部に波長変換素子4が設置さ
れている。この光共振器3は、レーザ光源1から入射さ
れる波長532nmのグリーンレーザ光LGを上記波長
変換素子4によって266nmの紫外線レーザ光LUV
に波長変換して、紫外線レーザ光LUVを出射する。こ
の光共振器3のミラーM2は、共振器長を微少変化させ
るための可動ミラーであって、電磁位置決め素子(VC
M)8の駆動により上記ミラーM2が微少移動されるよ
うになっている。上記電磁位置決め素子8は、ロッキン
グ回路6によりサーボ制御されるようになっている。こ
の光共振器3は、共振器長を制御することによって、あ
る特定の周波数の光のみを内部に引き込み、それ以外の
周波数の光は上記ミラーM1によって反射するように動
作する。
【0028】上記光検出器5は、上記光共振器3のミラ
ーM1によって反射されたグリーンレーザー光LGを検
出し、グリーンレーザー光LGの光量に応じて信号レベ
ルが変化する検出信号SDのAC成分をロッキング回路
6に供給し、また、上記検出信号SDのDC成分を制御
装置7に供給するようになっている。
【0029】上記ロッキング回路6は、10MHzの単
一周波数で発振する正弦波発生器6A、上記光検出器5
から検出信号SDが供給される同期検波器6B、この同
期検波器6Bによる検波信号DETが誤差信号として供
給される可変利得増幅器6C、この可変利得増幅器6C
により増幅された誤差信号がスイッチ6Dを介して供給
される信号混合器6Eなどからなる。
【0030】上記正弦波発生器6Aは、10MHzの位
相変調信号を上記電気光学位相変調器2と同期検波器6
Bに供給する。そして、上記同期検波器6Bは、上記光
検出器5から供給される検出信号のAC成分を上記位相
変調信号で同期検波し、その検波信号を誤差信号として
可変利得増幅器6Cに供給する。上記可変利得増幅器6
Cは、上記誤差信号を増幅してスイッチ6Dを介して信
号混合器6Eに供給する。この可変利得増幅器6Cは、
制御装置7により利得や位相補償特性が可変制御され
る。また、上記スイッチ6Dは、上記制御装置7により
開閉制御される。さらに、上記信号混合器6Eは、上記
制御装置7からオフセット除去用のリファレンス信号R
EFが供給されるようになっており、上記可変利得増幅
器6Cからスイッチ6Dを介して供給される誤差信号に
上記リファレンス信号REFを混合する。
【0031】このような構成のロッキング回路6は、上
記信号混合器6Eによる出力信号で上記光共振器3の電
磁位置決め素子8を駆動して、グリーンレーザー光LG
のみを内部に引き込み、それ以外の周波数の光は上記ミ
ラーM1によって反射するように、上記光共振器3の共
振器長を制御するドレバーロッキング回路である。
【0032】そして、上記制御装置7は、上記光検出器
5から供給される検出信号SDのDC成分の信号レベル
を監視しながら、上記ロッキング回路6の上記可変利得
増幅器6C、スイッチ6D及び信号混合器6Eを図2の
タイミングチャートに示すように制御して、サーボロッ
クするためのシーケンスを行う。
【0033】ここでは、図2の(A)に示すようにサー
ボオンするためのトリガー信号TRGがタイミングt1
1でトリガーオンしたとする。
【0034】上記制御装置7は、ロッキング回路6のス
イッチ6Dを開成させた状態で、上記光共振器3のモー
ドロック長にあう検波波形を検出するために、ロッキン
グ回路6の信号混合器6Eに図2の(B)に示すような
オフセット除去用のリファレンス信号REFを供給し、
上記光共振器3の電磁位置決め素子8を駆動して、上記
光共振器3のミラーM2を移動させることにより、上記
光検出器5により得られる図2の(C)に示すような検
出信号SDのDC成分の信号レベルを監視する。
【0035】そして、上記制御装置7は、上記検出信号
SDのDC成分の信号レベルと閾値LSを比較してお
り、図2の(D)に示すように上記DC成分の信号レベ
ルが閾値LSまで低下した時点t12で立ち上がると、
その時点t12から所定時間To経過した時点t14で
図2の(E)に示すように立ち上がるサーボループ閉成
信号を発生し、上記ロッキング回路6のスイッチ6Dを
閉成させる。その後、t15からt16まで引き込み期
間Tp中に制御ループのループゲインを漸増させる図2
の(F)に示すようなゲイン制御信号GCと、上記ルー
プゲインの漸増とともにサーボ帯域を徐々に広げる図2
の(G)に示すような位相補償特性制御信号PCを発生
し、上記可変利得増幅器6Cの利得と位相補償特性を制
御して、上記引き込み期間Tp中に制御ループのの引き
込みを行い、サーボロック状態にさせる。
【0036】このように上記制御ループの引き込み動作
時に、ループゲインを漸増させるように制御することに
よって、上記引き込み動作を安定且つ確実に行うことが
できる。
【0037】なお、上記ループゲインや位相補償特性
は、制御対象に応じて時間と共に変化化させる量を変え
ることにより、上記制御ループの引き込み動作をより安
定且つ確実に行うことができる。
【0038】サーボロックが安定してかかっている状態
では、上記光共振器3に比較的遅い周期(1Hz以下)
の振動や温度変化による外乱が加わった場合、サーボの
かかる帯域範囲の外乱であればサーボロックは外れない
が、上記帯域範囲を超える外乱があるとサーボロックが
外れてしまうので、上記制御装置7は、次のような制御
動作を行う。
【0039】すなわち、図3に示すように、振動や温度
変化による外乱要素の絶対量をAとし、サーボエラー量
をBとすると、光共振器3のサーボゲインは90db程
度あり非常に高いので、サーボエラー量SEは外乱要素
の絶対量NAにほとんど誤差なく追従し、外乱要素の絶
対量NAとサーボエラー量SEとが比例関係にある。そ
して、サーボエラー量SEの値は、上記光検出器5の検
出信号SDのDC成分として読み取ることができる。
【0040】そこで、上記制御装置7は、図3に示すよ
うに、サーボエラー量SEとエラー信号補正量ECとの
差DIF=SE−ECが一定値となるようなエラー信号
補正量ECを上記オフセット除去用のリファレンス信号
REFとして上記ロッキング回路6の信号混合器6Eに
供給する。これにより、温度変化、光共振器3のベース
板の線膨張による歪みなどの外乱要素の絶対量NAの影
響をなくし、光共振器3のサーボに対するエラー量を一
定にし、安定したサーボをかけることができる。
【0041】なお、振動や温度変化による外乱要素の絶
対量SEが図4に示すように時間に対して変化する場合
も同様に、図4に示すようなエラー信号補正量ECをオ
フセット除去用のリファレンス信号REFとして上記ロ
ッキング回路6の信号混合器6Eに供給することによ
り、外乱要素の絶対量NAとエラー信号補正量ECとの
差DIF=NA−ECの値を一定にすることができ、時
間とともに変化する外乱要素の絶対量Eの影響をなく
し、光共振器3のサーボに対するエラー量を一定にし、
安定したサーボをかけることができる。
【0042】また、外乱により制御ループのサーボロッ
クが外れてしまった場合には、上記光検出器5の検出信
号のDC成分が上昇するので、上記制御装置7は、上記
光検出器5の検出信号SDのDC成分の信号レベルを監
視しており、上記DC成分の信号レベルが所定の閾値よ
り上昇したときには、サーボロックが外れたと判断し
て、サーボの再引き込みを自動的に行う。
【0043】
【発明の効果】本発明に係るレーザ光発生装置では、ロ
ッキング回路により共振器長可変駆動素子を帰還制御す
る制御ループのループゲインを上記制御ループの引き込
み時に漸増させる制御装置を備えることにより、安定に
且つ確実に制御ループの引き込み動作を行い、所定の光
共振器長を高い精度で維持することができる。
【0044】本発明に係るレーザ光発生装置において、
上記制御装置は、例えば、上記制御ループの引き込み時
に、上記ループゲインとともに位相補償定数を可変する
ようにことにより、安定に且つ確実に制御ループの引き
込み動作を行うことができる。また、上記制御装置は、
上記制御ループのロック状態において、外乱に応じたオ
フセットを上記誤差信号に与えるようにすることによっ
て、温度変化、光共振器のベース板の線膨張による歪み
などの外乱要素の影響をなくし、光共振器のサーボに対
するエラー量を一定にし、安定したサーボをかけること
ができる。さらに、上記制御装置は、上記光共振器から
取り出されるレーザ光の光量に基づいて上記制御ループ
のロック判定を行い、上記周波数同期ロックが外れたと
きに、上記制御ループの再引き込みを行うようにするこ
ともできる。
【0045】このように、本発明によれば、温度変化、
光共振器のベース板の線膨張による歪みなどの外乱要素
の影響をなくし、安定したサーボをかけ、必要な位置決
め精度を保ちサーボロックが外れることのないようにす
ることができるので、光共振器の光学系を支持するベー
ス板に線膨張率が極めて小さいインバー材等のコストの
高い材料を使用する必要がなく、アルミニウムやステン
レススチールなどのベース材でも対応することが可能に
なる。
【0046】従って、本発明によれば、安定に且つ確実
に制御ループの引き込み動作を行い、所定の光共振器長
を高い精度で維持することができるようにしたレーザ光
発生装置を提供することができる。
【0047】また、本発明によれば、外部からの振動な
どでロックが外れた場合に、自動的に再ロックして、所
定の光共振器長を高い精度で維持することができるよう
にしたレーザ光発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したレーザ光発生装置の構成を模
式的に示す図である。
【図2】上記レーザ光発生装置における制御ループの引
き込み動作を示すタイミングチャートである。
【図3】上記レーザ光発生装置における振動や温度変化
による外乱要素に対する制御を説明するための図であ
る。
【図4】上記レーザ光発生装置における時間とともに変
化する外乱要素に対する制御を説明するための図であ
る。
【図5】 従来の連続発振紫外線レーザー光発生装置の
構成図である。
【図6】光共振器の反射率特性曲線図である。
【図7】レーザーの周波数スペクトル図である。
【図8】光共振器のミラーの移動による反射光強度の変
化を説明するための図である。
【図9】位相変調されたレーザー光の周波数スペクトル
図である。
【図10】位相変調時の反射光強度のスペクトル図であ
る。
【図11】エラー信号を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源、2 電気光学位相変調器、3 光共振
器、4 波長変換素子、5 光検出器、6 ロッキング
回路、6A 正弦波発生器、6B 同期検波器、6C
可変利得増幅器、6D スイッチ、6E 信号混合器、
7 制御装置、8 位置決め素子、M1〜M ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 直哉 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5F072 AB02 HH02 HH05 JJ20 KK05 KK12 LL02 MM03 QQ02 RR05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を出射するレーザ光源と、内部
    に波長変換素子が配置され、上記レーザ光源から入射さ
    れたレーザ光を上記波長変換素子により波長変換して高
    次のレーザ光を取り出す光共振器と、上記レーザ光源か
    ら上記光共振器に入射されるレーザ光の入射光路中に配
    置され、上記光共振器に入射されるレーザ光を位相変調
    する電気光学位相変調器と、上記光共振器により反射さ
    れたレーザ光の検出信号を上記電気光学位相変調器の位
    相変調信号で同期検波することにより得られる誤差信号
    に基づいて、上記光共振器の共振器長を可変させる共振
    器長可変駆動素子を帰還制御して、上記光共振器の共振
    器長を周波数同期ロックするロッキング回路と、上記ロ
    ッキング回路により上記共振器長可変駆動素子を帰還制
    御する制御ループのループゲインを上記制御ループの引
    き込み時に漸増させる制御装置とを備えるレーザ光発生
    装置。
  2. 【請求項2】 上記制御装置は、上記制御ループの引き
    込み時に、上記ループゲインとともに位相補償定数を可
    変することを特徴とする請求項1記載のレーザ光発生装
    置。
  3. 【請求項3】 上記制御装置は、上記制御ループのロッ
    ク状態において、外乱に応じたオフセットを上記誤差信
    号に与えることを特徴とする請求項1記載のレーザ光発
    生装置。
  4. 【請求項4】 上記制御装置は、上記光共振器から取り
    出されるレーザ光の光量に基づいて上記制御ループのロ
    ック判定を行い、上記周波数同期ロックが外れたとき
    に、上記制御ループの再引き込みを行うことを特徴とす
    る請求項1記載のレーザ光発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006049584A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Sony Corp レーザ光発生装置

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