JP2000285487A - 光ディスク再生装置およびそのトラッキング制御方法 - Google Patents

光ディスク再生装置およびそのトラッキング制御方法

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JP2000285487A
JP2000285487A JP11092792A JP9279299A JP2000285487A JP 2000285487 A JP2000285487 A JP 2000285487A JP 11092792 A JP11092792 A JP 11092792A JP 9279299 A JP9279299 A JP 9279299A JP 2000285487 A JP2000285487 A JP 2000285487A
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servo control
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Tomohisa Sakamoto
智久 坂本
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ROODO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク上に欠陥があり、且つ光ディスク
に多少の偏心があっても、その欠陥部分の終了後直ちに
通常状態で音声や映像を再生し得るようにする。 【解決手段】 常時はサーボ制御部10からTE信号を
A/D変換した値を周期的に取り込んで平均値を演算を
するとともに、光ピックアップ3のアクチュエータの動
作を予測し、上記平均値にその予測結果に応じてオフセ
ット値を加算又は減算して出力値を演算しておき、DF
信号により割込が発生すると、サーボ制御部10による
通常のサーボ制御をOFFにし、上記出力値をドライバ
6へ転送し、その後所定の出力周期で前回の出力値に上
記予測結果に応じてオフセット値を加算又は減算して新
たな出力値を演算してドライバ6へ転送する「動き補償
出力」処理を、少なくともディフェクト信号による割込
が終了するまで継続するCPU20を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスクに記
録された音楽や映像などの情報を読み出して再生する光
ディスク再生装置、特にそのトラッキングサーボ系と、
そのトラッキング制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクが音声や映像などの情
報の記録媒体として注目され、コンパクトディスク(C
D),光学式ビデオディスク(LVD),CD−ROM
などとして広く利用されている。そして、これらの光デ
ィスクを再生する光ディスク再生装置も種々開発され、
広く一般に普及されつつある。
【0003】この光ディスク再生装置においては、光デ
ィスク上のトラックから読み取ったサーボエラー信号を
最小化するようにフィードバック制御を行ない、光ディ
スク上のトラックにピックアップを追従させている。こ
のサーボエラー信号とは、ディスクに対してフォーカス
方向のずれを示すフォーカスエラー信号と、記録トラッ
クに対する幅方向のずれを示すトラッキングエラー信号
の二つから構成されている。
【0004】光ディスク上に傷・汚れなどの欠陥がある
場合、それらの欠陥に光ピックアップが追従し、サーボ
エラー信号が大きくなり、現在追従しているトラックか
ら光ピックアップのサーボが外れてしまうことがある。
それによって、例えば音楽CD再生中であれば音飛びが
発生し、映像CD再生中であれば映像に乱れが発生する
などの問題が生じる。
【0005】光ディスク上の欠陥の形状の平面的な特徴
として、次のようなものがある。 (1)複数のトラックに大きな広がりを持つ欠陥 (2)光ディスクの円周方向に短く、半径方向には長く
複数のトラックにまたがっている欠陥 (3)光ディスクの円周方向に長く、半径方向には短く
1本〜数本のトラックにだけまたがっている欠陥
【0006】また、光ディスクの厚さ方向の特徴とし
て、次のようなものがある。 (イ)プラスティック基板に鋭く深くくいこんだ欠陥 (ロ)プラスティック基板に広く深くくいこんだ欠陥 (ハ)プラスティック基板の表面あるいは一部内部にく
いこんだ欠陥 などがある。
【0007】これらの中で、市場において多く発生して
いるといわれるのは、図7に示すように、多数のピット
Pを形成したトラックTに沿った方向(光デッスクの円
周方向)に沿った欠陥Dである。図7の(a)はその欠
陥Dの平面形状をトラックTと共に示し、(b)はその
欠陥Dの断面形状を示している。
【0008】このような欠陥によりエラー信号が急増し
て光ピックアップのサーボが外れてしまうことにより、
前述したような問題が生じるのを防止するための対策も
種々提案されている。
【0009】例えば、特開平9−204662号公報に
は、光ディスクの記録情報を光ピックアップで読み出し
て得られる情報信号に基づいて、光ディスク上の傷を検
出し、それによって傷を検出したときに、サーボエラー
信号をある基準電圧で正と負の2つのピークでホールド
し、基準となるサーボエラー信号とピークホールドされ
たサーボエラー信号とを比較して、その比較結果に応じ
た遮断周波数で上記情報信号の高周波成分をカットする
ことが記載されている。
【0010】それによって、傷のある光ディスクを再生
する際に、その光ディスクドライブに対して、最適な欠
陥対策用の遮断周波数(高周波カット閾値:パラメー
タ)を設定することができ、光ディスクドライブのハー
ドウエアや光ピックアップのばらつきによらない、傷に
対して優れた光ディスク再生装置を得ることができる。
【0011】また、特開平8−111028号公報に
は、光ディスクに大きな傷があった場合に、光ピックア
ツプを記録トラックに追従させるトラッキングサーボが
うまく行かないことにより、同一トラックを繰り返しト
レースする、いわゆるロックドループが生じることがあ
るので、それを防ぐための方法が記載されている。すな
わち、光ディスクから検出された傷の位置情報をメモリ
に記憶させ、光ピックアップからの読み出し信号から検
出されるトラック位置情報が、そのメモリに記憶された
位置情報と一致する場合に、そのトラックを飛ばして再
生する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合にはまだ光ディスクドライブを構成するハードウェ
アやピックアップの品質のバラツキなどに完全には対応
しえず、傷によってサーボ外れを生じ易い。
【0013】また、後者の場合はロックドループを生じ
させるような傷を一度検出することを前提としており、
しかも光ピックアップからの読み出し信号から検出され
るトラック位置情報が、記憶させた傷の位置情報と一致
した時に、トラックの飛び越しを行なわせるので、その
トラックの傷の部分が終了した後の情報をも再生しない
ことになるため、音声や映像などの情報がある程度途切
れてしまい、聞きにくさや見にくさが生じるという問題
がある。
【0014】そこで、現在市場に出されている一般の光
ディスク再生装置は、図8に示すように、スピンドルモ
ータ1により回転される光ディスク2の記録信号を光ピ
ックアップ3によって検出し、出力されるRF(高周
波:Radio Frequency)信号とトラッキングエラー信号
をRFアンプ4に入力させ、トラッキングエラー信号
(TE信号)と欠陥部分を判別してディフェクト信号
(DF信号)を得て、それをいずれも直接サーボ制御部
5に入力させ、そのサーボ制御信号に応じてドライバ6
が光ピックアップ3のアクチュエータを制御して、トラ
ッキングをとるように構成されている。
【0015】なお、この図8ではフォーカスサーボ系お
よび情報信号出力系の図示を省略している。この光ディ
スク再生装置によるトラッキング制御について、図9に
示すタイミングチャートによって簡単に説明する。
【0016】光ピックアツプ3が光ディスク2のディフ
ェクト(傷等の欠陥)を含む部分を再生したときは、R
F信号およびTE信号が、図9の(a)および(b)に
示すようになり、RFアンプ4からは増幅されたTE信
号と、(c)に示すDF信号が出力され、いずれもサー
ボ制御部5に入力される。
【0017】サーボ制御部5は、図9の(d)に示すよ
うに、DF信号がハイになるまでは、TE信号によるサ
ーボをONにしており、DF信号がハイになると、その
サーボをOFFにして、その直前のTE信号によるサー
ボ制御信号をホールドし、DF信号がローに戻ったら
(欠陥が終了したら)、直ちにそのホールドを解除して
TE信号によるサーボをONにしている。
【0018】すると、ドライバ6によるドライブ信号の
波形は図9の(d)に示すようになり、ディフェクトが
終了した直後に大きく乱れ、暫くの間再生される音声や
映像が乱れることがあった。
【0019】これは、特に回転中心が若干偏心している
粗悪な光ディスクを再生した場合に起こりやすい。なぜ
ならば、DF信号がハイの間、その直前のTE信号によ
るサーボ制御信号をホールドしてドライバ6を動作させ
ても、光ディスクの偏心により光ピックアップ3が欠陥
位置通過中にトラックの径方向位置が外方又は内方へ変
移し、光ピックアップのトレース位置がトラックからか
なりずれてしまう。そのため、欠陥位置通過後にサーボ
をONにしたとき、大きなトラッキングエラー信号が出
力され、そのずれを急に修正しようとしてハンチングを
起こすからである。
【0020】この発明は、上記の問題を解決するために
なされたものであり、簡単で安価な装置によって、光デ
ィスク上に傷や汚れ等の欠陥があっても、さらに光ディ
スクに多少の偏心があっても、その欠陥部分の終了後直
ちに通常状態で音声や映像などの情報を再生し得るよう
にすることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明による光ディス
ク再生装置は、光ディスクの記録情報を読み出す光ピッ
クアップと、その出力信号を入力してトラッキングエラ
ー信号と欠陥を判別してディフェクト信号を出力するR
Fアンプと、そのトラッキングエラー信号に応じてサー
ボ制御信号を生成するサーボ制御部と、そのサーボ制御
信号に応じて前記光ピックアップのアクチュエータを駆
動制御してトラッキングをとるドライバとからなるトラ
ッキングサーボ系を備えた光ディスク再生装置におい
て、上記の目的を達成するため、下記の機能を有するマ
イクロコンピュータを設けたものである。
【0022】そのマイクロコンピュータは、常時は上記
サーボ制御部からトラッキングエラー信号をA/D変換
した値を周期的に取り込んで平均値を演算をするととも
に、上記光ピックアップのアクチュエータの動作を予測
し、上記平均値にその予測結果に応じてオフセット値を
加算又は減算して出力値を演算しておき、上記ディフェ
クト信号により割込が発生すると、上記サーボ制御部に
よる通常のサーボ制御をOFFにし、上記出力値をドラ
イバへ転送し、その後所定の出力周期で前回の出力値に
上記予測結果に応じてオフセット値を加算又は減算して
新たな出力値を演算して前記ドライバへ転送する動き補
償出力処理を、少なくともディフェクト信号による割込
が終了するまで継続する。
【0023】さらに、上記マイクロコンピュータが、上
記ディフェクト信号による割込が発生している時間を計
測する手段と、該ディフェクト信号による割込が終了し
たとき、その計測した時間に応じたディレイ時間を設定
する手段と、そのディレイ時間が終了するまで上記動き
補償出力処理を継続した後、上記サーボ制御部による通
常のサーボ制御をONにする手段とを有するようにする
とよい。上記マイクロコンピュータを上記サーボ制御部
に一体的に組み込んでもよい。
【0024】また、この発明による光ディスク再生装置
のトラッキング制御方法は、上述した光ディスク再生装
置のトラッキング制御方法であって、前述の目的を達成
するため、マイクロコンピュータによって次のように制
御する。
【0025】すなわち、常時は上記サーボ制御部からト
ラッキングエラー信号をA/D変換した値を周期的に取
り込んで平均値を演算をするとともに、光ピックアップ
のアクチュエータの動作を予測し、上記平均値にその予
測結果に応じてオフセット値を加算又は減算して出力値
を演算しておく。
【0026】そして、上記RFアンプからディフェクト
信号が出力されたとき、割込が発生し、その割込処理に
よって、上記サーボ制御部による通常のサーボ制御をO
FFにし、上記出力値をドライバへ転送し、その後所定
の出力周期で前回の出力値に上記予測結果に応じてオフ
セット値を加算又は減算して新たな出力値を演算してド
ライバへ転送する動き補償出力処理を、少なくともディ
フェクト信号による割込が終了するまで継続する。
【0027】さらに、上記マイクロコンピュータによっ
て、ディフェクト信号による割込が発生している時間を
計測し、該ディフェクト信号による割込が終了したと
き、計測した時間に応じたディレイ時間を設定し、その
ディレイ時間が終了するまで上記動き補償出力処理を継
続した後、上記サーボ制御部による通常のサーボ制御を
ONにするのが望ましい。
【0028】ディフェクト通過中には、トラッキングエ
ラー信号が安定しないか出力されなくなるため、通常の
トラッキングサーボは不安定な常態になり、その間直前
の制御信号をホールドして制御しても、光ディスクの偏
心等によってトラックはずれが生じ、通常のサーボ制御
に復帰したときに乱れが生じる。
【0029】しかし、この発明によれば、上述のように
マイクロコンピュータによって、少なくともディフェク
ト通過中はそれ以前の正常時の出力値の平均値に動作予
測に基づきオフセット値を加算又は減算して周期的に新
たな出力値をドライバに転送する「動き補償出力」を継
続するので、ディフェクト通過後に大きなトラックはず
れが生じることがなく、安定して通常のサーボ制御に復
帰することができる。
【0030】さらに、上述のようにディフェクト時間に
応じたディレイ時間を設定して、欠陥部分を通過した後
も、そのディレイ時間は上記「動き補償出力」の処理を
継続することにより、一層安定して通常のサーボ制御に
復帰することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。図1は、この発明による光ディス
ク再生装置の一実施形態のトラッキングサーボ系の構成
を示すブロック図であり、図8と同じ部分には同一の符
号を付してある。
【0032】この再生装置のトラッキングサーボ系は、
スピンドルモータ1によって回転される光ディスク2に
記録されている情報を読み出す光ピックアップ3と、R
Fアンプ4と、サーボ制御部10とマイクロコンピュー
タ(以下「CPU」と略称する)20と、ドライバ6と
によって構成されている。そして、サーボ制御部10
は、A/Dコンバータ11、演算部12、セレクタ1
3、D/Aコンバータ14、およびラッチ回路15によ
って構成されている。
【0033】この光ディスク再生装置による音声・映像
情報の再生時におけるトラッキングサーボ制御動作につ
いて、図2のタイミングチャートも参照しながら説明す
る。RFアンプ4は、光ピックアップ3から図2の
(a)に示すRF信号と(b)に示すトラッキングエラ
ー(TE)信号を入力して、TE信号を増幅してサーボ
制御部10へ出力するとともに、RF信号から(c)に
示す欠陥を判別してディフェクト信号(DF信号)を生
成し、CPU20へ出力する。
【0034】サーボ制御部10は、RFアンプ4からの
トラッキングエラー信号をA/Dコンバータによってデ
ジタル値に変換して、それを演算部12へ入力させると
共に、CPU20にも取り込ませる。
【0035】演算部12は入力されたトラッキングエラ
ー信号のデジタル値から通常のトラッキング制御のため
の出力値を演算する。セレクタ13は、欠陥がない通常
時には図2の(g)に示すようにONになっており、演
算部12の出力値をD/Aコンバータ14へ送る。D/
Aコンバータ14はそれをアナログのサーボ出力信号に
変換してドライバ6へ出力し、ドライバ6がその信号に
応じて光ピックアップ3のアクチュエータを駆動してト
ラッキングを制御する。
【0036】一方、CPU20は、図2の(d)にTs
で示す期間中は、A/Dコンバータ11からトラッキン
グエラー信号のデジタル値を一定の周期で取り込んで
(サンプリングして)、それを平均化するとともに、現
状のアクチュエータの動作傾向(光ディスクの径方向の
外方へ移行する傾向か内方へ移行する傾向か)を予測
し、平均値に対してΔVを増加又は減少させて出力値を
演算しておく(その詳細は後述する)。
【0037】そして、RFアンプ4から図2の(c)に
示すDF信号が入力されると、CPU20はディフェク
ト割込が発生し、その時演算しておいた出力値を初期出
力値としてサーボ制御部10へ出力するとともに、セレ
クタ13に切換信号を送出して、図2の(g)に示すよ
うにセレクタ13をOFFに切り換える。同時に欠陥の
長さ(ディフェクト時間)を測定するためのディフェク
トタイマをスタートする。
【0038】CPU20から出力された出力値は、サー
ボ制御部10のラッチ回路15に一旦ラッチされ、D/
Aコンバータ14によってアナログのサーボ制御信号に
変換されてドライバ6へ転送される。その後、CPU2
0は図2の(e)に示すように一定の出力周期で前述し
た予測に基づいて新たな出力値(前回の出力値±ΔV)
を演算し、それをサーボ制御部10を介してドライバ6
へ転送する。これを動き補償出力という。
【0039】RFアンプ4からDF信号が入力されなく
なり、ディフェクト割込を終了した後も、ディフェクト
タイマによって測定されたディフェクト時間に応じたデ
ィレイ時間の間、上述した一定の出力周期で新たな出力
値を演算し、それをドライバ6へ転送する処理を継続す
る。すなわち、CPU20は図2の(d)にTdで示す
期間中は動き補償出力の動作を継続する。そして、その
ディレイ時間後に、サーボ制御部10のセレクタを
(g)に示すようにONに切り換え、通常のサーボ制御
状態に戻す。
【0040】図2の(f)は、ドライバ6に出力するサ
ーボ制御信号が、通常の期間Tsでは演算部12の出力
により、ディフェクト時間およびディレイ時間中はCP
U20の出力となることを示している。なお、ディレイ
時間中は、既にTE信号が出力され、サーボ制御部10
の演算部12は出力値を演算しているが、セレクタ13
がまだOFFになっているため、それをドライバに出力
はしない。このようにすることにより、通常のサーボ制
御状態に戻ったときに、安定的なエラー信号を得ること
ができ、安定した常態に戻れる。
【0041】図2の(h)はドライバ6によるドライブ
信号の波形を示し、実線はこの実施形態による場合の波
形を、破線は図8に示した従来の光ディスク再生装置の
場合の波形を示す。従来の装置では、DF信号がなくな
った直後に大きな乱れが生じていたが、この実施形態に
よればそのような乱れが発生せず、安定して通常のサー
ボ制御動作に戻っていることが判る。
【0042】次に、この図1に示す光ディスク再生装置
のCPU20の動作について、図3および図4に示すフ
ローチャートにしたがって、図5のタイミングチャート
とそのA部の拡大図である図6も参照しながら詳細に説
明する。なお、図3および図4に示すフローチャートな
らびに以下の説明においては、ステツプを「S」と略記
している。
【0043】CPU20は、図3及び図4に示す処理を
スタートすると、S4でディフェクト割込発生と判断す
るまで、すなわち欠陥がない部分の通常のサーボ制御中
は、S1〜S3の処理を繰り返している。S1では、図
5の(a)に示すトラッキングエラー(TE)信号を図
1に示したA/Dコンバータ11で変換したAD値を、
取り込み周期10〜50μSで、バッファに取り込む
(サンプリングする)。
【0044】S2では、10回から16回取り込んだA
D値の平均値を演算するとともに、現状の光ピックアッ
プ3のアクチュエータの動作予測(光ディスクの径方向
の外方へ移行する傾向か内方へ移行する傾向か)を得
る。
【0045】S3では、S2で演算した平均値に、アク
チュエータの動作予測に応じてΔVを加算又は減算して
出力値(=平均値±ΔV)を演算する。このΔVは、光
ディスクのトラックの偏心などによるうねりに光ピック
アップを追従させるために、アクチュエータの動作予測
によるオフセット方向に応じてドライバ6に与える動き
補償用のオフセット値(微小電圧)をデジタル化したも
のである。
【0046】このS1からS3のプロセスでは、良好な
常態でのAD値を平均化し、アクチュエータの動作予測
も加味した出力値を算出して、ディフェクトの発生時に
備えている。図1の光ディスク2に欠陥があり、それを
光ピックアップ3がトレースすると、RFアンプ4がD
F信号を出力する。それによってCPU20にディフェ
クト割込が発生し、S4でそれを判断してS5へ進む。
【0047】S5では、セレクタ13へ切換信号を出力
して、セレクタ13をOFFに切り換える。これによっ
て通常のサーボ動作はOFFになる。そして、S6で直
前に演算した出力値を初期出力値として、サーボ制御部
10のラッチ回路15およびD/Aコンバータ14を介
してドライバ6へ転送する。これにより、CPU20の
出力値(動き補償出力)によるトラッキング制御が開始
される。
【0048】その後、2つのタイマ動作をスタートす
る。その一つは、S7で欠陥の長さに相当するディフェ
クト時間を計測するためのディフェクトタイマをスター
トし、もう一つは、S8で新たな出力値を演算して転送
する周期を決める出力周期タイマをスタートする。この
出力周期は図6に示すように100〜200μSとす
る。
【0049】その後、S9でディフェクト割込終了と判
断するまで、S10からS12とS8の処理を繰り返
す。S10では、出力周期タイマがタイムオーバしたか
否かを判断し、否であればS8へ戻って再びディフェク
ト割込が終了したか否かを判断する。ディフェクト割込
が終了する前に出力周期タイマがタイムオーバすると、
S11へ進んで新たな出力値を、前回の出力値±ΔVに
よって算出する(図6参照)。オフセット値ΔVを加算
するか減算するかは、S2で動作予測した傾向の記憶情
報に基づいて決める。
【0050】図5の(a)に示すTE信号のうねりは通
常のうねりであるが、光ディスクが偏心しているとTE
信号全体が大きくうねる。(c)に示すドライバ出力は
これらのウネリ補正するために、TE信号と逆方向のう
ねりが必要になる。ディフェクト期間中も、そのドライ
バ信号のうねりを継続させるために、前回の出力値±Δ
Vによって新たな出力値を算出する。
【0051】S12では、その算出した新たな出力値を
前述のS6と同様にドライバ6へ転送する。そして、S
8へ戻って再び出力周期タイマをスタートする。S9で
ディフェクト割込終了と判断するまで、S10からS1
2とS8の処理を繰り返す。これが、図5の(b)に示
す「動き補償出力」の期間である。
【0052】光ピックアップ3が光ディスク2の欠陥位
置を通過して、RFアンプ4からDF信号が出力されな
くなると、CPU20はS9でディフェクト割込終了と
判断し、図4に示すS13へ進んで、ディフェクトタイ
マによって計測したディフェクト時間に応じて、ディレ
イタイマのディレ値を設定する。そのディレイ時間は、
例えば100〜1000μS(0.1〜1mS)の間で
20段階に設定可能にする。そして、S14でそのディ
レイタイマをスタートする。
【0053】その後、S15でディレイタイマがタイム
オーバか否かを判断し、否であればS16へ進んで再び
出力周期タイマをスタートする。そして、S17で出力
周期タイマがタイムオーバするのを待ち、タイムオーバ
すると、S18,S19で前述のS11,12と同様
に、新たな出力値を、前回の出力値±ΔVによって演算
し、それをドライバ6へ転送する。
【0054】その後、S15へ戻って、ディレイタイマ
がタイムオーバするまで、S16〜S19の処理を継続
する。これが、図5の(b)に示す「強制継続出力」の
期間である。
【0055】S15でディレイタイマがタイムオーバと
判断すると、S20へ進んでセレクタ13をONに切り
換え、サーボ制御部10に通常のサーボ制御動作を再開
させる。その後、再生終了か否かを判断して、再生終了
であればこのフローチャートの処理を終了するが、再生
終了でなければ、図3のS1へ戻って、上述の処理を繰
り返す。
【0056】このようにすることにより、光ピックアッ
プが光ディスクの欠陥部分を通過中も略そのトラックに
追従するように制御でき、欠陥部分が終了してもその直
後の不安定な期間はCPUによる「動き補償出力」によ
る制御を継続し、安定したTE信号が得られるようにな
った時点で通常のサーボ制御に切り換えるので、欠陥部
分を通過した直後に光ピックアップのトラッキング制御
が乱れて、再生される音声や映像が途切れたり乱れたり
することがなく、直ちに良好な情報再生がなされるよう
になる。
【0057】なお、図1に示した光ディスク再生装置の
実施形態では、サーボ制御部10とマイクロコンピュー
タ(CPU)20とを別に設けているが、これらを一体
に組み込んで、例えばワンチップのデバイスに構成する
こともできる。
【0058】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、光ピックアップが光ディスクの欠陥部分を通過中
も略そのトラックに追従するように制御でき、欠陥部分
が終了した後、通常のサーボ制御状態に安定して復帰す
ることができる。さらに、欠陥部分が終了した後もその
直後の不安定な期間はCPUによる「動き補償出力」に
よる制御を継続し、安定したTE信号が得られるように
なった時点で通常のサーボ制御に切り換えるようにすれ
ば、一層安定した状態で通常のサーボ制御に復帰でき
る。
【0059】したがって、多少の傷や汚れなどの欠陥が
ある光ディスク、さらに多少偏心のある光ディスクで
も、欠陥部分の通過により再生される音声や映像が途切
れたり乱れたりすることが殆どなく、欠陥部分の通過後
直ちに良好な情報再生がなされるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による光ディスク再生装置の一実施形
態のトラッキングサーボ系の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示した光ディスク再生装置の作用を説明
するためのタイミングチャートである。
【図3】図1に示した光ディスク再生装置のCPU20
の動作を示すフローチャートである。
【図4】図3の続きのフローチャートである。
【図5】同じくその説明に供するタイミングチャートで
ある。
【図6】図5におけるA部の拡大図である。
【図7】光ディスク上の欠陥の一例を示す平面図と断面
図である。
【図8】従来の光ディスク再生装置のトラッキングサー
ボ系の構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示した光ディスク再生装置の作用を説明
するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1:スピンドルモータ 2:光ディスク 3:光ピックアップ 4:RFアンプ 6:ドライバ 10:サーボ制御部 11:A/Dコンバータ 12:演算部 13:セレクタ 14:D/Aコンバータ 15:ラッチ回路 20:マイクロコンピュータ(CPU)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクの記録情報を読み出す光ピッ
    クアップと、その出力信号を入力してトラッキングエラ
    ー信号と欠陥を判別してディフェクト信号を出力するR
    Fアンプと、そのトラッキングエラー信号に応じてサー
    ボ制御信号を生成するサーボ制御部と、そのサーボ制御
    信号に応じて前記光ピックアップのアクチュエータを駆
    動制御してトラッキングをとるドライバとからなるトラ
    ッキングサーボ系を備えた光ディスク再生装置におい
    て、 常時は前記サーボ制御部から前記トラッキングエラー信
    号をA/D変換した値を周期的に取り込んで平均値を演
    算をするとともに、前記光ピックアップのアクチュエー
    タの動作を予測し、前記平均値に前記予測結果に応じて
    オフセット値を加算又は減算して出力値を演算してお
    き、前記ディフェクト信号により割込が発生すると、前
    記サーボ制御部による通常のサーボ制御をOFFにし、
    前記出力値を前記ドライバへ転送し、その後所定の出力
    周期で前回の出力値に前記予測結果に応じてオフセット
    値を加算又は減算して新たな出力値を演算して前記ドラ
    イバへ転送する動き補償出力処理を、少なくとも前記デ
    ィフェクト信号による割込が終了するまで継続するマイ
    クロコンピュータを設けたことを特徴とする光ディスク
    再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスク再生装置にお
    いて、前記マイクロコンピュータが、前記ディフェクト
    信号による割込が発生している時間を計測する手段と、
    該ディフェクト信号による割込が終了したとき、前記計
    測した時間に応じたディレイ時間を設定する手段と、そ
    のディレイ時間が終了するまで前記動き補償出力処理を
    継続した後、前記サーボ制御部による通常のサーボ制御
    をONにする手段とを有する光ディスク再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の光ディスク再生装
    置において、前記マイクロコンピュータを前記サーボ制
    御部に一体的に組み込んだ光ディスク再生装置。
  4. 【請求項4】 光ディスクの記録情報を読み出す光ピッ
    クアップと、その出力信号を入力してトラッキングエラ
    ー信号と欠陥を判別してディフェクト信号を出力するR
    Fアンプと、そのトラッキングエラー信号に応じてサー
    ボ制御信号を生成するサーボ制御部と、そのサーボ制御
    信号に応じて前記光ピックアップのアクチュエータを駆
    動制御してトラッキングをとるドライバとからなるトラ
    ッキングサーボ系を備えた光ディスク再生装置のトラッ
    キング制御方法であって、 常時はマイクロコンピュータによって、前記サーボ制御
    部から前記トラッキングエラー信号をA/D変換した値
    を周期的に取り込んで平均値を演算をするとともに、前
    記光ピックアップのアクチュエータの動作を予測し、前
    記平均値に前記予測結果に応じてオフセット値を加算又
    は減算して出力値を演算しておき、 前記RFアンプからディフェクト信号が出力されたと
    き、前記マイクロコンピュータに割込を発生させ、その
    割込処理によって、前記サーボ制御部による通常のサー
    ボ制御をOFFにし、前記出力値を前記ドライバへ転送
    し、その後所定の出力周期で前回の出力値に前記予測結
    果に応じてオフセット値を加算又は減算して新たな出力
    値を演算して前記ドライバへ転送する動き補償出力処理
    を、少なくとも前記ディフェクト信号による割込が終了
    するまで継続することを特徴とする光ディスク再生装置
    のトラッキング制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光ディスク再生装置のト
    ラッキング制御方法において、前記マイクロコンピュー
    タによって、前記ディフェクト信号による割込が発生し
    ている時間を計測し、該ディフェクト信号による割込が
    終了したとき、前記計測した時間に応じたディレイ時間
    を設定し、そのディレイ時間が終了するまで前記動き補
    償出力処理を継続した後、前記サーボ制御部による通常
    のサーボ制御をONにする光ディスク再生装置のトラッ
    キング制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR100787647B1 (ko) * 2000-11-14 2007-12-21 소니 가부시끼 가이샤 재생 장치와 방법, 및 기록 매체
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