JP2000285383A - 情報案内システム、送信システム、及び、受信システム - Google Patents

情報案内システム、送信システム、及び、受信システム

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JP2000285383A
JP2000285383A JP11091208A JP9120899A JP2000285383A JP 2000285383 A JP2000285383 A JP 2000285383A JP 11091208 A JP11091208 A JP 11091208A JP 9120899 A JP9120899 A JP 9120899A JP 2000285383 A JP2000285383 A JP 2000285383A
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JP11091208A
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English (en)
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Takuo Takai
拓夫 高井
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Ricoh Microelectronics Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Microelectronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信システム所持者に対して、例えばドアノ
ブなどの小さな目標物の存在位置を容易に判断させるこ
とができる情報案内システムを提供する。 【解決手段】 音声信号である歩行位置情報信号に基づ
いて変調した電波の到達範囲E内で、且つこれより狭い
範囲内である範囲Fに、目標物位置情報信号を出力させ
るように送信システムを構成した。また、この目標物位
置情報信号の受信結果に応じて振動、音又は刺激用電圧
パルスを出力させ、且つこの目標物位置情報信号を受信
する受信部に受信指向性を発揮させるように受信システ
ムを構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送波を歩行位置
情報信号に基づいて被変調波に変調して出力する被変調
波出力手段を有する送信システムと、受信した該被変調
波の該歩行位置情報信号を所定の信号に変換して出力す
る被変調波受信手段を有する受信システムとを備える情
報案内システム情報案内システム、並びに、これに用い
られる送信システム及び受信システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の情報案内システムに用い
られる送信システムとしては、例えば特開平10−17
1343号に記載のものがある。また、この種の情報案
内システムとしては、例えば特開平8−288918号
に記載のものがある。
【0003】上記特開平10−171343号の送信シ
ステムは、音声信号を録音・再生する音声信号録音再生
手段と、該音声録音再生手段で再生された音声信号を受
信システムである携帯ラジオで受信し得るように変調す
る音声信号変調手段と、該音声信号変調手段からの変調
信号を電波として送信する送信手段とを有するものであ
る。この送信システムが市街地や施設内の所定位置に設
置されていれば、視覚障害者などの携帯ラジオ所持者は
市街地や施設内を移動する際に、該送信システムから送
信された電波を携帯ラジオに受信させて、自分の位置や
進行方向を認識することが可能となる。
【0004】図1は、この送信システムの街中における
設置例を示す平面図である。図1において、100はこ
の送信システムを、点線の円は該送信システムの電波到
達範囲を、それぞれ示している。
【0005】携帯ラジオを所持した視覚障害者は、範囲
A1、A2に進入すると「ここは○○駅入口です」とい
う位置情報を該携帯ラジオで受信することができるよう
になる。同様にして、範囲B1、B2では「ここは○○
デパートです」、範囲Cでは「ここは○○交差点で
す」、範囲D1、D2では「ここは○○公会堂です」と
いう位置情報を受信して、自分の現在位置を確認するこ
とができるようになる。
【0006】また、この送信システムに振幅変調させた
電波を送信させ、視覚障害者に携帯ラジオとしてAMラ
ジオを所持させるようにすると、該AMラジオの再生音
声レベルを電波受信強度に応じて自然に変化させること
ができる。このため、AMラジオにおける再生音声レベ
ルの強弱と雑音量の変化とにより、目標物に近づいてい
るのか遠ざかっているのかを判断させ、視覚障害者を目
標物に向けてある程度まで誘導することが可能となる。
【0007】しかしながら、振幅変調した電波を送信す
るこの種の送信システムと、受信システムとしてのAM
ラジオとを用いる情報案内システムにおいては、AMラ
ジオ所持者と送信システムとの距離がある程度まで近づ
くと、AMラジオの再生音声レベルや雑音量が変化し難
くなる。このため、視覚障害者を、例えば建造物入口な
ど、詳細な位置まで誘導することが困難であった。
【0008】一方、上記特開平8−288918号の情
報案内システムは、送信システムから電波と赤外光とを
出力させ、受信システム所持者に対して、電波エリアで
電波に基づいた情報案内を用い、電波エリア内にある赤
外光エリア内では赤外光に基づいた情報案内を行うもの
である。この情報案内システムは視覚障害者を目標物に
向けて誘導するために提案されたものではなく、例え
ば、博物館などの展示場内において、受信システム所持
者に対して展示場の案内情報とは別に、接近した展示物
の情報案内を伝えるために提案されたものである。しか
し、赤外光送信機を建造物入口に設置すれば、視覚障害
者をこの建造物入口まで誘導することができる。具体的
には、電波に基づく情報案内を取得させながら、建造物
入口付近に出力される赤外光に基づく情報案内を取得さ
せるように、視覚障害者を移動させて建造物入口まで誘
導することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、視覚障害者
は建造物入口に到達した後、入口のドアノブを操作して
建造物に進入することになるが、特開平8−28891
8号の情報案内システムを用いてもドアノブ位置を判断
することは困難で、ドアノブを手探りで見つけださなく
てはならないという問題があった。
【0010】また、受信システム所持者が晴眼者であっ
ても、建造物入口に到達した後、例えば扉を自動開閉さ
せるためのドアスイッチなど、普段見慣れていない物を
操作しなければならない場合においては、次のような問
題を生ずるおそれがある。即ち、このような場合に、た
とえ受信システムから「ドアスイッチを操作して下さ
い」等の情報を取得しており、且つこのドアスイッチを
視野に入れていたとしても、視野に入っている複数の物
のうち一体どれがドアスイッチなのか、即ち、どれが目
標物なのかを判断することができなくなるおそれがあ
る。
【0011】本発明は、以上の背景に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、受信システム所持者
に対して、例えばドアノブなどの小さな目標物の存在位
置を容易に判断させることができる情報案内システム、
送信システム及び受信システムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、搬送波を歩行位置情報信号に基づいて被変調波に変
調して出力する被変調波出力手段を有する送信システム
と、受信した該被変調波の該歩行位置情報信号を所定の
信号に変換して出力する被変調波受信手段を有する受信
システムとを備える情報案内システムであって、該送信
システムが、該被変調波の到達可能範囲内で且つこれよ
り狭い範囲に目標物位置情報信号を出力する信号出力手
段を有し、該信号出力手段が該到達可能範囲内に位置す
る目標物に設置され、且つ、該受信システムが、受信指
向性を発揮し得る信号受信部で受信した該目標物位置情
報信号を所定の信号に変換して出力する信号受信手段を
有することを特徴とするものである。
【0013】この情報案内システムにおいては、送信シ
ステムが、被変調波出力手段から歩行位置情報信号に基
づく被変調波を所定距離内に出力しながら、ドアノブな
どの小さな目標物に設置された信号出力手段から目標物
位置情報信号を該所定距離内で且つこれより狭い距離範
囲に出力する。一方、受信システムは、上記所定距離内
で且つ上記狭い距離範囲よりも外側に位置するときに
は、被変調波受信手段によって歩行位置情報信号に基づ
く被変調波のみを受信し、これを所定の信号に変換して
出力する。また、上記狭い距離範囲の内側に位置すると
きには、信号受信手段によって目標物位置情報信号も受
信し、これを所定の信号に変換して出力する。このよう
な構成の情報案内システムにおいて、受信システム所持
者は、被変調波受信手段からの出力を取得しながら、信
号受信手段からの出力を取得するように移動すると、ド
アノブなどの目標物に近づく。次に、このように目標物
に近づいた状態で、受信指向性を発揮し得る信号受信手
段の信号受信部の方向を変えると、該信号受信部を目標
物に向けたときだけ信号受信手段からの出力を取得す
る。そして、このように信号受信手段からの出力を取得
することで、目標物に近づいた状態で該目標物の存在す
る方向を知得することができる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の情報案内シ
ステムにおいて、上記信号受信手段の信号受信部の受信
指向性能を変化させ得るように構成したことを特徴とす
るものである。
【0015】この情報案内システムにおいては、被変調
波出力手段からの被変調波の到達範囲内において、目標
物位置情報信号を広角度で受信させるように信号受信手
段の信号受信部の受信指向性を変化させると、該受信指
向性を変化させない場合よりも目標物位置情報信号を受
信させ易くする。このように目標物位置情報信号を受信
させ易くすると、信号受信手段からの出力を取得し易く
なり、より容易に目標物に近づくことができる。また、
目標物に近づいた状態で、目標物位置情報信号を狭角度
で受信させるように信号受信手段の信号受信部の受信指
向性を変化させると、該受信指向性を変化させない場合
よりも、目標物の存在する方向を正確に知得することが
できる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又2の情報案
内システムであって、上記被変調波出力手段が、搬送波
を音声信号に基づいて被変調波に変調して出力し、上記
被変調波出力手段が、受信した該被変調波に基づいて音
声を出力し、且つ、上記信号受信手段が、受信した上記
目標物位置情報信号に基づいて、振動するか、あるいは
刺激用電圧パルス又は音を出力することを特徴とするも
のである。
【0017】この情報案内システムにおいては、歩行位
置情報信号に基づいて受信システムの被変調波受信手段
から例えば「建造物の近くです」などの音声を出力し、
且つ、目標物位置情報信号に基づいて受信システムの信
号受信手段を振動させるか、あるいは該信号受信手段か
ら音又は刺激用電圧パルスを出力する。これら音声情
報、音情報、電圧刺激情報及び振動は、視覚障害者でも
感知することができる。従って、この情報案内システム
においては、送信システムからの歩行位置情報信号及び
目標物位置情報信号の出力を視覚障害者にも感知させる
ことができる。
【0018】請求項4の発明は、搬送波を歩行位置情報
信号に基づいて被変調波に変調して出力する被変調波出
力手段を有する送信システムと、受信した該被変調波の
該歩行位置情報信号を所定の信号に変換して出力する被
変調波受信手段を有する受信システムとを備える情報案
内システムであって、該歩行位置情報信号が第1歩行位
置情報信号であり、該送信システムが、第1歩行位置情
報信号以外の信号を出力する信号出力手段として、該被
変調波の到達可能範囲内で且つこれより狭い範囲に第2
歩行位置情報信号を出力する手段と、該第2歩行位置情
報信号の出力範囲内にある目標物に設置され、該目標物
から1m以内の範囲に目標物位置情報信号を出力する手
段とを有し、且つ、該受信システムが、該第1歩行位置
情報信号以外の信号を受信する信号受信手段として、受
信した該第2歩行位置情報信号を所定の信号に変換して
出力する手段と、受信した該目標物位置情報信号を所定
の信号に変換して出力する手段とを有することを特徴と
するものである。
【0019】この情報案内システムにおいて、受信シス
テム所持者は、被変調波受信手段からの出力を取得しな
がら、第2歩行位置情報信号を受信する方の信号受信手
段からの出力を取得するように移動すると、ドアノブな
どの目標物に近づく。このように目標物に近づいた状態
で、目標物位置情報信号を受信する方の信号受信手段か
らの出力を取得するように移動すると、目標物から1m
以内の範囲に位置する。更に、このように位置した状態
で、受信システムを手に持って体から遠ざけたり、体に
近づけたりという操作を行うと、歩行移動しなくても受
信システムをこの範囲外に位置させたり、この範囲内に
位置させたりする。そして、このように操作しながら、
目標物位置情報信号を受信する方の信号受信手段からの
出力の有無と、受信システムの位置との関係を調べるこ
とにより、目標物位置情報信号の出力範囲を特定してこ
の出力範囲の中心にある該信号受信手段の位置を容易に
判断することができる。
【0020】請求項5の発明は、請求項4の情報案内シ
ステムであって、上記被変調波出力手段が、搬送波を音
声信号に基づいて被変調波に変調して出力し、上記被変
調波受信手段が、受信した該被変調波に基づいて音声を
出力し、且つ、上記信号受信手段が、受信した上記第2
歩行位置情報信号や上記目標物位置情報信号に基づい
て、振動するか、あるいは刺激用電圧パルス又は音を出
力することを特徴とするものである。
【0021】この情報案内システムにおいても、請求項
3の位置情報案内システムと同様に、送信システムから
の歩行位置情報信号及び目標物位置情報信号の出力を視
覚障害者にも感知させることができる。
【0022】請求項6の発明は、請求項3の情報案内シ
ステムに用いられる送信システムであって、上記被変調
波出力手段が音声信号である少なくとも2種類の上記歩
行位置情報信号に基づいて、少なくとも2種類の該被変
調波をそれぞれ異なる周波数帯域で出力し、且つ、上記
信号出力手段の出力信号が超音波信号又は赤外線信号で
あることを特徴とするものである。
【0023】この送信システムにおいては、例えば、
「建造物の近くです」及び「建造物の入口前です」な
ど、少なくとも2種類の音声信号である歩行位置情報信
号に基づいて、被変調波出力手段から少なくとも2種類
の被変調波を出力するとともに、ドアノブなど小さな目
標物に設置された信号出力手段から該目標物の周囲に超
音波信号又は赤外線信号を出力するように構成されてい
る。このような構成の送信システムは、受信システムを
超音波信号又は赤外線信号の到達範囲外に位置させてい
るときと、超音波信号又は赤外線信号の到達範囲内に位
置させているときとで、受信システムの受信周波数を変
化させて受信システム所持者の歩行位置に応じた音声を
受信システムから出力させることができるようになる。
このような受信システムを所持する受信システム所持者
は、「建造物の近くです」など、超音波信号又は赤外線
信号の到達範囲外に位置していることを示す音声を取得
しながら、「建造物の入口前です」など、超音波信号又
は赤外線信号の到達範囲内に位置していることを示す音
声を取得するように移動すると、ドアノブなどの目標物
に近づく。そして、このように目標物に近づいた状態
で、受信指向性を発揮し得る受信システムの信号受信手
段の信号受信部を操作して、後者の音声を取得し得る該
信号受信部の受信方向を探すことで、該目標物の存在す
る方向を知得することができるようになる。また、この
送信システムは、上述のように、目標物位置情報信号と
して超音波信号又は赤外線信号を出力するように構成さ
れており、所望の強度の目標物位置情報信号を狭範囲に
出力させることができる。一方、一般に、高強度の電波
を狭範囲に出力することは困難である。このため、目標
物位置情報信号として電波を出力させるように構成する
と、該電波の出力強度を低下させる結果、受信システム
の受信強度を不足させるおそれがある。
【0024】請求項7の発明は、請求項3の情報案内シ
ステムに用いられる送信システムであって、上記信号出
力手段が、搬送波を音声信号である上記目標物位置情報
信号に基づいて被変調波に変調して、上記歩行位置情報
信号に基づく被変調波とは異なる周波数帯域で出力する
第2被変調波出力手段であることを特徴とするものであ
る。
【0025】この送信システムにおいては、例えば「建
造物の近くです」などの音声信号である歩行位置情報に
基づく被変調波を所定の距離範囲に出力するとともに、
例えば「建造物の入口前です」などの音声信号である目
標物位置情報に基づく被変調波を該距離範囲内で且つこ
れより狭い範囲に出力するように構成されている。この
ような構成の送信システムは、前者の被変調波の出力範
囲内で、且つ後者の被変調波の出力範囲外に位置する受
信システムに対しては、「建造物の近くです」など、歩
行位置情報の音声だけを出力させることができる。ま
た、後者の被変調波の出力範囲内に位置する受信システ
ムに対しては、この音声に代えて又は加えて、「建造物
の入口前です」など、目標物位置情報の音声を出力させ
ることができる。このような受信システムを所持する受
信システム所持者は、「建造物の近くです」など、歩行
位置情報の音声を取得しながら、「建造物の入口前で
す」など、目標物位置情報の音声を取得するように移動
すると、ドアノブなどの目標物に近づく。そして、この
ように目標物に近づいた状態で、受信指向性を発揮し得
る受信システムの信号受信手段の信号受信部を操作し
て、後者の音声を取得し得る該信号受信部の受信方向を
探すことで、該目標物の存在する方向を知得することが
できるようになる。
【0026】請求項8の発明は、請求項5の情報案内シ
ステムに用いられる送信システムであって、上記第2歩
行位置情報信号を出力する方の上記信号出力手段は、音
声信号である該第2歩行位置情報信号に基づいて搬送波
を被変調波に変調して、上記第1歩行位置情報信号に基
づく被変調波とは異なる周波数帯域で、且つこの被変調
波の出力範囲よりも狭い範囲に出力する第2被変調波出
力手段であることを特徴とするものである。
【0027】この送信システムにおいては、例えば「建
造物の近くです」などの音声信号である第1歩行位置情
報信号に基づく被変調波を所定の距離範囲に出力すると
ともに、例えば「建造物の入口前です」などの音声信号
である第2歩行位置情報信号に基づく被変調波を該距離
範囲内で且つこれより狭い範囲に出力するように構成さ
れている。このような構成の送信システムは、前者の被
変調波の出力範囲内で、且つ後者の被変調波の出力範囲
外に位置する受信システムに対しては、「建造物の近く
です」など、第1歩行位置情報の音声だけを出力させる
ことができるようになる。また、後者の被変調波の出力
範囲内に位置する受信システムに対しては、この音声に
代えて又は加えて、「建造物の入口前です」など、第2
歩行位置情報の音声を出力させることができるようにな
る。このように音声を出力する受信システムを所持する
受信システム所持者は、「建造物の近くです」など、第
1歩行位置情報の音声を取得しながら、「建造物の入口
前です」など、第2歩行位置情報の音声を取得するよう
に移動すると、ドアノブなどの目標物に近づく。そし
て、このように目標物に近づいた状態で、目標物位置情
報信号を受信する方の信号受信手段からの出力を取得す
るように移動すると、目標物から1m以内の範囲に位置
する。更に、このように位置した状態で、受信システム
を手に持って体から遠ざけたり、体に近づけたりという
操作を行うと、歩行移動しなくても受信システムをこの
範囲外に位置させたり、この範囲内に位置させたりす
る。そして、このように操作しながら、目標物位置情報
信号を受信する方の信号受信手段からの出力の有無と、
受信システムの位置との関係を調べることにより、目標
物位置情報信号の出力範囲を特定してこの出力範囲の中
心にある該信号受信手段の位置を容易に判断することが
できる。
【0028】請求項9の発明は、請求項8の送信システ
ムであって、上記目標物位置情報信号を出力する方の上
記信号出力手段が、磁気信号を出力する磁石であること
を特徴とするものである。
【0029】この送信システムにおいては、目標物位置
情報信号を出力させる方の信号出力手段として、電源の
供給を必要としない磁石を設けており、例えばドアノブ
など、電源供給用の電線の配設が困難である目標物に
も、該信号出力手段を容易に設置することができる。ま
た、このように目標物位置情報信号として磁気信号を出
力させるように構成すると、所望の強度の該目標物位置
情報信号を狭範囲に出力させることができる。
【0030】請求項10の発明は、請求項6、7、8又
は9の送信システムであって、出力される複数の上記被
変調波が、それぞれ上記受信システムに対して他の被変
調波と区別させるための異なるマーカー信号を含んでい
ることを特徴とするものである。
【0031】この送信システムにおいては、出力する複
数の被変調波にそれぞれ異なるマーカー信号を含んでお
り、このマーカー信号により受信システムに対して各被
変調波を区別させ得るように構成されている。このよう
に送信システムを構成すると、受信システムにおける各
被変調波の受信周波数を予め所定の周波数に設定してお
かなくても、受信システムに各マーカー信号をシークさ
せて該受信周波数を各被変調波に自動同調させることが
できるようになる。
【0032】請求項11の発明は、請求項3の情報案内
システムに用いられる受信システムであって、上記信号
受信手段は、上記被変調波受信手段と一体に構成された
被変調波受信手段であり、上記信号出力手段からの超音
波信号又は赤外線信号を受信する上記信号受信部と、被
変調波の受信周波数を上記送信システムからの被変調波
の周波数に同調させるための同調部を備え、該超音波信
号又は赤外線信号の受信結果に応じて、該同調部の同調
周波数を変化させることを特徴とするものである。
【0033】この受信システムにおいては、超音波信号
又は赤外線信号の受信結果に応じて、同調部の同調周波
数を送信システムの被変調波出力手段から出力される複
数の被変調波の1つに合わせて、この被変調波に含まれ
る音声信号に基づく音声を出力することができる。この
ような構成の受信システムは、超音波信号又は赤外線信
号の到達範囲外に位置しているときと、超音波信号又は
赤外線信号の到達範囲内に位置しているときとで同調部
の同調周波数を変化させて、受信システム所持者の歩行
位置に応じた音声を出力させることができる。このよう
な受信システムを所持する受信システム所持者は、「建
造物の近くです」など、超音波信号又は赤外線信号の到
達範囲外に位置していることを示す音声を取得しなが
ら、「建造物の入口前です」など、超音波信号又は赤外
線信号の到達範囲内に位置していることを示す音声を取
得するように移動すると、ドアノブなどの目標物に近づ
く。そして、このように目標物に近づいた状態で、受信
指向性を発揮し得る受信システムの信号受信手段の信号
受信部を操作して、後者の音声を取得し得る該信号受信
部の受信方向を探すことで、該目標物の存在する方向を
知得することができる。また、この受信システムにおい
ては、目標物位置情報信号として超音波信号又は赤外線
信号を受信するように構成されており、送信システムか
ら出力される目標物位置情報信号を確実に受信すること
ができる。一方、目標物位置情報信号として電波を出力
させるように受信システムを構成すると、該電波の出力
強度を低下させる結果、受信システムの受信強度を不足
させるおそれがある。
【0034】請求項12の発明は、請求項11の受信シ
ステムであって、上記被変調波受信手段は、上記同調部
として第1同調部と第2同調部とを備えるとともに、該
第2同調部の同調周波数を所定順序で変化させながら、
上記送信システムからの被変調波に含まれるマーカー信
号を検知するマーカー信号検知部を備え、該マーカー信
号検知部の検知結果に基づいて該送信システムからの被
変調波の周波数を知得するとともに、この被変調波に含
まれる上記歩行位置情報信号の種類を区別し、区別した
結果に応じて該第1同調部の同調周波数をこの被変調波
に同調させて、出力する音声の種類を切り替えることを
特徴とするものである。
【0035】この受信システムにおいては、第2同調部
の同調周波数を所定順序で変化させながら、送信システ
ムの被変調波出力手段から出力される複数の被変調波に
含まれるそれぞれ個別のマーカー信号をマーカー信号検
知部で検知する。そして、このマーカー信号の受信結果
に基づいて、第2同調部で受信した被変調波の周波数を
知得するとともに、この被変調波に含まれる歩行位置情
報信号の種類を区別する。更に、区別した結果に応じ
て、第1同調部の同調周波数を変化させ、出力する音声
の種類を、例えば「建造物の近くです」など、超音波信
号又は赤外線信号の到達範囲外に位置していることを示
す音声と、例えば「建造物の入口前です」など、超音波
信号又は赤外線信号の到達範囲内に位置していることを
示す音声とで切り替えることができる。以上のような構
成の受信システムに対しては、各被変調波についての受
信周波数を予め所定の周波数に設定しておかなくても、
各被変調波に含まれる各マーカー信号をシークさせて各
被変調波の周波数を自動的に知得させるとともに、各被
変調波に含まれる歩行位置情報信号の種類を自動的に区
別させ、超音波信号又は赤外線信号の受信結果に応じた
音声を出力させることができる。そして、このことによ
り、受信システム所持者に対して、受信システムの同調
操作を省略させることができる。
【0036】請求項13の発明は、請求項3の情報案内
システムに用いられる受信システムであって、上記信号
受信手段は、上記被変調波受信手段と一体に構成された
被変調波受信手段であり、被変調波の受信周波数を上記
送信システムからの被変調波の周波数に同調させるため
の第1同調部及び第2同調部と、該第2同調部の同調周
波数を所定順序で変化させながら、上記送信システムか
らの被変調波に含まれるマーカー信号を検知するマーカ
ー信号検知部とを備え、該マーカー信号検知部の検知結
果に応じて該第1同調部の同調周波数を変化させて、出
力する音声の種類を切り替えることを特徴とするもので
ある。
【0037】この受信システムにおいては、請求項12
の受信システムと同様の作用により送信システムから出
力される各被変調波の周波数を知得する。また、第2同
調部でマーカー信号を検知することにより、受信した各
被変調波を、歩行位置情報信号を含むものと、目標物位
置情報信号を含むものと、これら以外のものとで区別す
る。そして、区別した結果に応じて、第1同調部の同調
周波数を変化させ、出力する音声の種類を、例えば「建
造物の近くです」など、歩行位置情報の音声と、例えば
「建造物の入口前です」など、目標物位置情報の音声と
で切り替えることができる。以上のような構成の受信シ
ステムに対しては、各被変調波についての受信周波数を
予め所定の周波数に設定しておかなくても、各被変調波
に含まれる各マーカー信号をシークさせて各被変調波の
周波数を自動的に知得させるとともに、各被変調波につ
いて歩行位置情報信号を含むものなのか、あるいは目標
物位置情報信号を含むものなのかを自動的に識別させる
ことができる。そして、識別結果に応じて、第1同調部
の同調周波数を自動的に変化させて、出力音声を受信シ
ステム所持者の歩行位置に応じた位置情報の音声に自動
的に切り替えさせることができる。更に、このような受
信システムを所持する受信システム所持者は、「建造物
の近くです」など、歩行位置情報の音声を取得しなが
ら、「建造物の入口前です」など、目標物位置情報の音
声を取得するように移動すると、ドアノブなどの目標物
に近づく。そして、このように目標物に近づいた状態
で、受信指向性を発揮し得る受信システムの信号受信手
段の信号受信部を操作して、後者の音声を取得し得る該
信号受信部の受信方向を探すことで、該目標物の存在す
る方向を知得することができる。また、第2同調部の同
調周波数が歩行位置に応じて自動的に切り替わるので、
受信システムの同調操作を省略することができる。
【0038】請求項14の発明は、請求項5の情報案内
システムに用いられる受信システムであって、上記第2
歩行位置情報信号を受信する方の上記信号受信手段は、
上記被変調波受信手段と一体に構成された被変調波受信
手段であり、被変調波の受信周波数を上記送信システム
からの被変調波の周波数に同調させるための第1同調部
及び第2同調部と、該第2同調部の同調周波数を所定順
序で変化させながら、上記送信システムからの被変調波
に含まれるマーカー信号を検知するマーカー信号検知部
とを備え、該マーカー信号検知部の検知結果に応じて該
第1同調部の同調周波数を変化させて、出力する音声の
種類を切り替えることを特徴とするものである。
【0039】この受信システムにおいては、第1歩行位
置情報信号を含む被変調波の出力範囲内で、且つ第2歩
行位置情報信号を含む被変調波の出力範囲外に位置する
と、「建造物の近くです」など、第1歩行位置情報の音
声だけを出力する。また、後者の被変調波の出力範囲内
に位置すると、この音声に代えて又は加えて、「建造物
の入口前です」など、第2歩行位置情報の音声を出力す
る。また、目標物位置情報信号の出力範囲内に位置する
と、この信号を受信する信号受信手段を振動させるか、
あるいはこれから刺激用電圧パルス又は音を出力する。
このような受信システムを所持する受信システム所持者
は、「建造物の近くです」など、第1歩行位置情報の音
声を取得しながら、「建造物の入口前です」など、第2
歩行位置情報の音声を取得するように移動すると、ドア
ノブなどの目標物に近づく。そして、このように目標物
に近づいた状態で、目標物位置情報信号を受信する方の
信号受信手段からの出力を取得するように移動すると、
目標物から1m以内の範囲に位置する。更に、このよう
に位置した状態で、受信システムを手に持って体から遠
ざけたり、体に近づけたりという操作を行うと、歩行移
動しなくても受信システムをこの範囲外に位置させた
り、この範囲内に位置させたりする。そして、このよう
に操作しながら、目標物位置情報信号を受信する方の信
号受信手段からの出力の有無と、受信システムの位置と
の関係を調べることにより、目標物位置情報信号の出力
範囲を特定してこの出力範囲の中心にある該信号受信手
段の位置を容易に判断することができる。また、この受
信システムにおいては、請求項12及び13の受信シス
テムと同様の作用により、送信システムから出力される
各被変調波の周波数を知得するとともに、第2同調部で
検知したマーカー信号により、受信した各被変調波を、
第1歩行位置情報信号を含むものと、第2歩行位置情報
信号を含むものと、これら以外のものとで区別する。そ
して、区別した結果に応じて、第1同調部の同調周波数
を変化させ、出力する音声の種類を、例えば「建造物の
近くです」など、第1歩行位置情報信号に基づく音声
と、例えば「建造物の入口前です」など、第2歩行位置
情報信号に基づく音声とで切り替えることができる。こ
のような構成の受信システムに対しては、各被変調波に
ついての受信周波数を予め所定の周波数に設定しておか
なくても、各被変調波に含まれる各マーカー信号をシー
クさせて各被変調波の周波数を自動的に知得させるとと
もに、各被変調波について第1歩行位置情報信号を含む
ものなのか、あるいは第2歩行位置情報信号を含むもの
なのかを自動的に識別させることができる。そして、識
別結果に応じて、第1同調部の同調周波数を自動的に変
化させて、受信システム所持者の同調操作を省略させる
ことができる。
【0040】請求項15の発明は、請求項14の受信シ
ステムであって、上記目標物位置情報信号を受信する方
の上記信号受信手段は、上記被変調波受信手段、及び、
上記第2歩行位置情報信号を受信する方の上記信号受信
手段、と一体に構成された被変調波受信手段であること
を特徴とするものである。
【0041】この受信システムにおいては、第1歩行位
置情報信号、第2歩行位置情報信号及び目標物位置情報
信号を、全て音声として出力する。
【0042】請求項16の発明は、上記信号受信手段か
ら音を出力する請求項11、12、13、14又は15
の受信システムであって、上記被変調波受信手段の音声
出力部と、該信号受信手段の音出力部とが、別体で構成
されていることを特徴とするものである。
【0043】この受信システムにおいては、被変調波受
信手段からの音声と、信号受信手段からの音とをそれぞ
れ異なる部位から出力する。
【0044】請求項17の発明は、請求項11、12、
13、14、15又は16の受信システムであって、上
記信号受信手段が、上記目標物位置情報信号の受信強度
に応じて、振動強度又は振動パターンを変化させるか、
あるいは出力する刺激用電圧パルス又は音の強度又はパ
ターンを変化させることを特徴とするものである。
【0045】この受信システムにおいては、信号受信手
段と目標物との離間距離に応じて、該信号受信手段から
の振動、又は、音もしくは刺激用電圧パルス、の強度又
はパターンを変化させる。この変化により、受信システ
ム所持者は目標物に近づいているのか、遠ざかっている
のかを判断することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、搬送波を音声信号である歩
行位置情報信号に基づいて変調し、中波帯域(522k
Hz〜1629kHz)の被変調波の微弱電波として出
力する送信システムと、この微弱電波を受信する受信シ
ステムとを備える情報案内システムに、本発明を適用し
た実施形態について説明する。
【0047】図2は本実施形態に係る送信システムのブ
ロック図である。図2において、この送信システムは、
マイク101、プリアンプ102、音声録音・再生部1
03、振幅変調部104、増幅部105、アンテナ10
6と、設定入力部107、制御部108、搬送波生成部
109、等からなる被変調波出力手段としての電波送信
部と、目標物位置情報信号を出力する信号出力手段とし
ての信号出力部110とを備えている。
【0048】歩行位置情報の音声を録音する際には、マ
イク101から入力した音声信号である歩行位置情報信
号をプリアンプ102で増幅させた後、音声信号録音・
再生部103内の図示しない記憶部(メモリー、磁気テ
ープ、磁気ディスク、光ディスク等)に記憶させる。こ
の記憶部に記憶された音声信号は、所定のタイミングで
再生され、振幅変調部104に出力される。
【0049】なお、本実施形態の送信システムにおいて
は、マイク101から音声信号を録音できるように構成
しているが、、音声信号を記憶する記憶部と、外部で一
旦録音された音声信号のデータを該記憶部に有線又は赤
外線等による無線で入力するためのインターフェース部
とを組み合わせてもよい。
【0050】音声録音・再生部103には制御部108
が接続され、録音された音声信号を所定のタイミングで
繰り返し再生することができる。この制御部108には
キースイッチ等からなる設定入力部107が接続され、
これにより、音声録音・再生部103における音声信号
の録音・再生が切り換えられる。
【0051】搬送波生成部109は、基準周波数及び所
定のデューティー比で繰り返される矩形の繰り返しパル
ス波からなる搬送波を生成して振幅変調部104に出力
する。
【0052】この振幅変調部104は、音声録音・再生
部103から出力された音声信号に基づいて搬送波生成
部109から出力された搬送波を振幅変調して被変調波
とする。この被変調波は、増幅部105に入力されて所
定レベルまで電力増幅された後、中波帯域(522kH
z〜1629kHz)の微弱電波としてアンテナ106
から出力される。
【0053】一方、信号出力部110は、音声信号に基
づく被変調波、磁気信号、超音波信号又は赤外線信号を
アンテナ等の所定の出力手段から出力する。なお、この
信号出力部100からの信号は、上記被変調波の到達可
能範囲内で且つこれより狭い範囲に出力される。
【0054】図3は、送信システムから送信された電波
を受信する受信システムのブロック図である。図示のよ
うに、この受信システムは、アンテナ201、同調・復
調部202、音声増幅部203、スピーカ204、等か
らなる被変調波受信手段としての電波受信部と、目標物
位置情報信号用の信号受信手段としての信号受信部20
5とを備えている。
【0055】アンテナ201は、送信システムから送信
された電波を受波して同調・復調部202に出力する。
【0056】同調・復調部202は、受信周波数をアン
テナ201からの電波の中心周波数に同調させ、該電波
から上記音声信号を抽出して出力する。この音声信号
は、音声増幅部203で所定のレベルまで増幅された
後、音声としてスピーカ204から出力される。
【0057】一方、信号受信部205は、送信システム
の信号出力部110から出力される、目標物位置情報信
号を含む被変調波、あるいは目標物位置情報信号として
の超音波信号又は赤外線信号を、アンテナ、超音波セン
サ又は赤外線センサで検知し、所定の信号に変換して、
スピーカ、アクチュエータ、電極等に出力する。このよ
うに出力される信号は、音、振動刺激又は電気的刺激に
変換されて受信システム所持者に感知される。
【0058】また、信号受信部205は、図示しないア
ンテナ、超音波センサ、赤外線センサなど目標物位置情
報信号を検知する部分と、この部分の周囲に配設された
開閉可能な傘状の覆いとを備えており、この覆いの開閉
度合いにより受信指向性を変化させるように構成されて
いる。具体的には、この覆いを大きく開いた場合には受
信角度を大きくして信号を受信し易くなり、小さく開い
た場合には受信角度を小さくして信号を受信し難くな
る。なお、他の構成により、受信指向性を変化させても
よい。
【0059】図4は、送信システムの各出力部の設置例
を示す平面図である。図4において、106は送信シス
テムのアンテナを、110aは信号出力部110の出力
部を、点線の円Eはアンテナ106からの電波到達範囲
を、点線の円Fは出力部110aからの信号到達範囲
を、300は建造物を、301はこの建造物の入口をそ
れぞれ示すものである。なお、この出力部110aは、
目標物としてのドアノブに設置されている。
【0060】受信システム(図示せず)は、電波到達範
囲E内で、且つ信号到達範囲F外に位置するときには、
アンテナ106からの電波のみを検知し、該電波から上
記音声信号を抽出して音声としてスピーカーから出力す
る。この出力により、受信システム所持者は、例えば
「建造物中心から○○mの範囲内に位置しておられま
す。」等の歩行位置情報を音声として取得することがで
きる。
【0061】また、受信システムは、信号到達範囲F内
に位置するときには出力部110aからの信号も受信
し、この音声に加えて又は代えて、音、振動又は電気的
刺激を出力する。これらの出力により、受信システム所
持者は、歩行位置情報の音声とともに、又は、この音声
に代えて、「ピー」等の音、「入口から○mの範囲内に
位置しておられます」等の音声、受信システムの振動刺
激、又は、電気的刺激、を感知する。なお、これらの
音、音声、振動刺激及び電気的刺激は、視覚障害者にも
感知され得る。
【0062】以上の構成の情報案内システムにおいて、
受信システム所持者は、「建造物中心から○○mの範囲
内に位置しておられます。」等の音声を聞き取りなが
ら、「ピー」等の音、「入口から○mの範囲内に位置し
ておられます」等の音声、振動刺激、又は、電気的刺激
を感知するように移動すると、入口301のドアノブに
近づく。なお、このように移動する際には、信号受信部
205の上記覆いを大きく開いた状態にすると、この信
号受信部205に目標物位置情報信号を受信させ易くす
るので、より容易にドアノブに近づくことができる。こ
のようにドアノブに近づいた状態で、信号受信部205
の方向を変えると、信号受信部205をドアノブに向け
たときだけ目標物位置情報信号に基づく出力を取得す
る。そして、このように出力を取得することで、ドアノ
ブに近づいた状態でこのドアノブの存在する方向を知得
することができる。なお、信号受信部205の向きを変
える前に、上記覆いを小さく開いた状態にしておくと、
信号受信部205の指向性を高めて、ドアノブの存在す
る方向をより正確に知得することができる。
【0063】以上、本実施形態の情報案内システムによ
れば、受信システム所持者に対して、ドアノブに近づい
た状態でこのドアノブの存在する方向を知得させること
ができるので、このドアノブの存在位置を容易に判断さ
せることができる。
【0064】次に、上記実施形態の情報案内システム
に、より詳細な構成を付加した情報案内システムの実施
例について説明する。
【0065】[実施例1]まず、実施例1の情報案内シ
ステムについて説明する。図5は、本実施例1に係る送
信システムのブロック図である。図示のように、この送
信システムは、音声信号である歩行位置情報信号に基づ
いて変調した歩行位置報知用電波(以下、歩行位置用電
波という)を出力する電波送信部100aと、音声信号
である目標物位置情報信号に基づいて変調した目標物位
置報知用電波(以下、目標物位置用電波という)を出力
するための信号出力部である電波送信部110とを備え
ている。即ち、本実施例1の送信システムは、目標物位
置情報信号として、音声信号に基づいて変調した電波を
出力する。なお、図5において、符号101から106
までに示される各部の構成については、上記実施形態の
送信システムと同様であるので説明を省略する。
【0066】この送信システムにおいて、設定入力部1
07、制御部108及び搬送波生成部109は、それぞ
れ電波送信部100aと、信号出力部110とに共用さ
れるように構成されている。なお、電波送信部100a
と、電波送信部110とに、これら搬送波生成部、制御
部及び設定入力部を独立して設けてもよい。
【0067】信号出力部である電波送信部110は、電
波送信部100aと同様のマイク110bと、プリアン
プ110cと、音声録音・再生部110dと、振幅変調
部110eと、増幅部110fと、出力部としてのアン
テナ110aとを備えている。
【0068】マイク11bから入力された目標物位置情
報の音声信号は、プリアンプ110cを介して音声録音
・再生部110dで録音された後、任意のタイミングで
再生され、振幅変調部110eに出力される。そして、
振幅変調部110eで上述の搬送波とは異なる周波数の
搬送波と合成されて被変調波となり、増幅部110fで
位置情報用電波よりも低いレベルまで電力増幅された
後、中波帯域の微弱電波としてアンテナ110aから出
力される。このため、アンテナ110aから出力される
目標物位置用電波は、アンテナ106から出力される歩
行位置用電波とは周波数が異なり、且つ、歩行位置用電
波よりも低い増幅レベルとなる。このように、歩行位置
用電波と、目標物位置用電波とを、それぞれ異なる周波
数で送信させるように構成することにより、両電波の競
合による受信システムからのノイズ発生を回避すること
ができる。また、目標物位置用電波を歩行位置用電波よ
りも低いレベルで電力増幅することにより、該目標物位
置用電波を図4の範囲F内に出力することができる。
【0069】図6は、本実施例1に係る受信システムの
ブロック図である。図示のように、この受信システム
は、歩行位置用電波を受信する電波受信部200aと、
目標物位置用電波を受信する信号受信部である電波受信
部205とを備えている。なお、図6において、電波受
信部200aと、電波受信部205とに、受波部として
のアンテナ201を共用させるように構成しているが、
それぞれについてアンテナを個別に設けてもよい。ま
た、符号202から203までに示される各部の構成に
ついては、上記実施形態の受信システムと同様であるの
で説明を省略する。
【0070】図6において、アンテナ201は、歩行位
置用電波と目標物位置用電波とを、それぞれ異なる受信
周波数で受波する。電波受信部200aは、音声出力用
のスピーカとしてイヤホンを備えている。もう一方の電
波受信部205は、電波受信部200aと同様の同調・
復調部205aと、音声増幅部205bと、イヤホン2
05dとを備えている。また、電波受信部200aには
ない受信強度判定部205eと、スイッチ205cとを
備えている。
【0071】電波受信部205の同調・復調部205a
は、アンテナ201からの目標物位置用電波の中心周波
数に同調して得られた高周波信号から、目標物位置情報
の音声信号を抽出して音声増幅部205bと受信強度判
定部205eとに出力する。
【0072】受信強度判定部205eは、同調・復調部
205aからの音声信号の強度により受信強度を判定
し、所定レベルに達しない場合にはスイッチ205cを
OFF状態にする。
【0073】音声増幅部205bは、同調・復調部20
4a−1からの音声信号を所定レベルまで増幅した後、
スイッチ205cを介してイヤホン205dに出力す
る。このとき、スイッチ205cがOFF状態である場
合には、音声はイヤホン205dから出力されない。こ
のため、受信システム所持者を図4の範囲F外に位置さ
せているときには、イヤホン205dからの音声出力を
OFFして、雑電波の受信によるノイズの発生を軽減す
ることができる。
【0074】本実施例1に係る受信システムにおいて
は、上述のように、電波受信部200a、205の出力
部として、それぞれ専用のイヤホン204、205dを
用いている。これらのイヤホンを受信システム所持者の
両耳に装着させることにより、例えば、右耳から歩行位
置情報、左耳から目標物位置情報の音声を取得させるこ
とができる。
【0075】以上、本実施例1の情報案内システムによ
れば、歩行位置情報信号に基づく音声とは別に、目標物
位置情報信号に基づく音声を受信システムに出力させる
ので、より詳細な情報を受信システム所持者に取得させ
ることができる。また、歩行位置用電波と目標物位置用
電波との競合による受信システムからのノイズの発生を
回避することができるので、受信システム所持者の音声
取得性を向上させることができる。また、受信システム
所持者に対して、それぞれ異なる耳に装着させたイヤホ
ンから、歩行位置情報の音声と目標物位置情報の音声と
を別々に取得させることができるので、受信システム所
持者における両音声の識別性を向上させて両音声を明確
に聞き分けさせることができる。また、電波到達範囲E
の外側において雑電波の受信によるイヤホン205dか
らのノイズ発生を軽減するので、受信システム所持者に
対する不要な音刺激の付与を軽減することができる。
【0076】[実施例2]次に、実施例2の情報案内シ
ステムについて説明する。図7は、本実施例2に係る送
信システムのブロック図である。図示のように、この送
信システムも、歩行位置用電波を出力するための電波送
信部100aと、目標物位置用電波を出力するための電
波送信部110とを備えている。なお、図7において、
電波送信部100a、110のマイク、プリアンプ、音
声録・再生部及び設定入力部の構成については、上記実
施例1の送信システムと同様であるので説明を省略す
る。
【0077】制御部108は、電波送信部100aの音
声録音・再生部103と、電波送信部110の音声録音
・再生部110dとを制御する。また、搬送波生成部1
09は、電波送信部100aの振幅変調部104と、電
波送信部110の振幅変調部110eとに、それぞれ異
なる搬送波を出力する。
【0078】この送信システムにおいても、上記実施例
1の送信システムと同様に、それぞれ周波数の異なる歩
行位置用電波と目標物位置用電波とを出力する。但し、
これら電波に、それぞれ異なるマーカー信号の正弦波を
合成させている。これらのマーカー信号は、信号出力期
間と信号出力停止期間とが規則的に繰り返されるS/N
パターンからなり、マーカー信号生成部111で生成さ
れる。そして、歩行位置用電波に対応するS/Nパター
ンからなるマーカー信号は、電波送信部100aの変調
信号合成部112で、歩行位置情報用の音声信号と合成
された後、振幅変調部104と増幅部105とを介して
被変調波としてアンテナ106から出力される。また、
目標物位置用電波に対応するS/Nパターンからなるマ
ーカー信号は、信号出力部110の変調信号合成部11
0gで、目標物位置情報用の音声信号と合成された後、
振幅変調部110eと増幅部110fとを介して被変調
波としてアンテナ110aから出力される。
【0079】図8は図7のa点〜f点における信号のタ
イムチャートである。プリンアンプ102で増幅された
音声信号は、図8のa点に示すような正弦波で出力・録
音され、音声信号録音・再生部103から図2のb点の
正弦波で示すように、所定周期で繰り返される正弦波と
して再生される。一方、マーカー信号生成部111から
出力されるマーカー信号は、図8のc点の波形に示すよ
うに、3kHzの正弦波からなる3つの信号(Reset信
号、S1信号及びS2信号)が所定周期で繰り返され
る。このマーカー信号の周波数は、音声信号の周波数帯
域からずらして設定されている。音声信号の周波数帯域
の上限が約2kHzであるので、本実施例2では、マー
カー信号の周波数を3kHzに設定している。
【0080】上記3つの信号(Reset信号、S1信号及
びS2信号)の少なくとも一つは後述の受信システム側
で受信信号のS/NのS(信号)レベル測定に用いられ
得る。本実施例2では、S1信号及びS2信号がS(信
号)レベルの測定に用られ、Reset信号がS1信号及び
S2信号の検知のためのトリガー信号として用いられて
いる。また、Reset信号とS1信号との間及びS1信号
とS2信号の間の信号出力停止期間Nは、受信システム
側で受信信号のS/NのN(雑音)レベル測定に用いら
れる。
【0081】なお、S1信号及びS2信号の組み合わせ
により、音声信号の内容を識別するための3種類の識別
情報(A情報,B情報及びC情報)をマーカー信号に含
ませることも可能である。例えば、S1信号のみがある
ときはA情報であり、S1信号及びS2信号の両方があ
るときはB情報であり、両信号ともに存在しないときは
C情報であると、受信システムに識別させることができ
る。
【0082】また、上記識別情報をマーカー信号に含ま
せない場合は、S1信号及びS2信号を付加せずに、所
定の周波数及び振幅の正弦波からなる信号を出力する信
号出力期間Sと、該信号の出力を停止した信号出力停止
期間Nとが規則的に繰り返されるマーカー信号を用いれ
ばよい。
【0083】変調信号合成部112は、音声録音・再生
部103から出力された音声信号とマーカー信号生成部
111から出力されたマーカー信号とを合成し、図8の
d点の波形及び図9のスペクトルに示す変調信号を出力
する。振幅変調部104は、変調信号合成部112から
出力された変調信号に基づいて搬送波生成部109から
出力された搬送波(図8のe点の信号波形)を振幅変調
する。増幅部105は、振幅変調部104から出力され
た被変調信号を所定レベルまで電力増幅する。このよう
に電力増強された被変調信号(図8のf点の信号波形)
は、歩行位置用電波としてアンテナ106から出力され
る。
【0084】同様にして、信号出力部110からは、目
標物位置情報の音声信号と、歩行位置情報用のマーカー
信号とは異なるS/Nパターンのマーカー信号と、搬送
波とが合成された目標物位置用電波が、歩行位置用電波
とは異なる周波数で出力される。なお、本実施例2にお
いても、上記実施例1と同様に歩行位置用電波は図4の
範囲Eに、目標物位置用電波は図4の範囲Fにそれぞれ
出力される。
【0085】図10は、本実施例2に係る受信システム
のブロック図である。図10において、200bは音声
抽出部を、206は制御部をそれぞれ示すものである。
図示のように、この受信システム100は、音声抽出部
200bと、信号受信部205と、制御部206とで構
成されている。
【0086】音声抽出部200bは、上記実施形態の受
信システムと同様の同調・復調部202と、音声増幅部
203と、スピーカ204とを備えている。更に、同調
・復調部202と音声増幅部203との間に音声・マー
カー信号分離部207を、音声増幅部203とスピーカ
ー204との間にスイッチ208をそれぞれ備えてい
る。
【0087】信号受信部205は、音声抽出部200b
と同様の同調・復調部205aを備えており、この他
に、音声・マーカー信号分離部205fとA/Dコンバ
ータ205gとを備えている。
【0088】制御部206は、出力用制御部206a、
シーク用同調制御部206b、演算部206c、入力部
206d、データ格納部206e等で構成されている。
【0089】アンテナ201で受波された電波は、音声
抽出部200bと信号受信部205とに出力される。
【0090】音声抽出部200bの同調・復調部202
の同調周波数は、制御部206の出力用制御部206a
により所定タイミングで変更される。音声抽出部200
bの同調・復調部202は、所定の同調周波数で受信し
た電波に高周波信号が含まれる場合にはこれを抽出し、
例えば図8のd点波形のような音声信号とマーカー信号
との合成信号として出力する。この合成信号は、音声・
マーカー信号分離部207でバンドパスフィルタ等によ
り音声信号とマーカー信号とに分離される。分離された
音声信号は、例えば図8のB点波形として音声・マーカ
ー信号分離部207から出力された後、音声増幅部20
3とスイッチ208とを介してスピーカ204から出力
される。
【0091】信号受信部205の同調・復調部205a
の同調周波数は、制御部206のシーク用同調制御部2
06bにより所定順序で変更される。本実施例2におい
ては、同調・復調部205aの同調周波数を1kHz刻
みで順次変化させ、522kHzから1629kHzま
での間でマーカー信号を検知させる制御を繰り返し実行
させるように、シーク用同調制御部206bを構成して
いる。
【0092】信号受信部205の同調・復調部205a
は、各同調周波数で受信した電波に高周波信号が含まれ
る場合にはこれを抽出し、音声信号とマーカー信号との
合成信号として出力する。この合成信号は、音声・マー
カー信号分離部205fでバンドパスフィルタ等により
音声信号とマーカー信号とに分離され、例えば図8のC
点波形のようなマーカー信号がA/Dコンバータ205
gに出力される。
【0093】A/Dコンバータ205gは、このマーカ
ー信号のS/Nアナログ信号をS/Nデジタル信号に変
換して制御部206に出力する。
【0094】一方、制御部206の入力部206dに
は、歩行位置用電波に合成されるマーカー信号のS/N
や、目標物位置用電波に合成されるマーカー信号のS/
Nの基準値データなどが入力され、この基準値データは
演算部206cを介してデータ格納部206eに入力・
格納される。なお、このデータ格納部206eは、後述
の同調周波数データと電波種類データと受信強度データ
とを関連付けたデータベースも格納している。
【0095】制御部206の演算部206cは、A/D
コンバータ205gから出力される上記S/Nデジタル
信号と、データ格納部206eに格納されている各種基
準値データとを比較することにより、受信電波の種類を
歩行位置用電波、目標物位置用電波又はその他の電波で
ある判断する。また、上記S/Nデジタル信号から受信
電波の強度を判断する。そして、データ格納部206e
に格納している上記データベース中の対応するデータを
更新する。具体的には、上記データベースの中から、同
調・復調部205aの同調周波数に対応するデータを検
索し、このデータの電波種類データと受信強度データと
を更新する。
【0096】更に、演算部206cはシーク用同調制御
部206bに信号を出力して、同調・復調部205aの
同調周波数を変更させる。
【0097】このような制御により、歩行位置用電波や
目標物位置用電波をシークして自動検出することができ
る。このため、これら電波の送信システムからの出力周
波数を所定の値に決定しておく必要がなくなる。
【0098】また、演算部206cは、データ格納部2
06eに格納した上記データベースを検索して、受信シ
ステムの位置を判断することができる。具体的には、ま
ず、上記データベースの中から、電波種類として歩行位
置用電波が記録されているデータを検索し、ない場合に
は受信システムが範囲E外に位置していると判断し、あ
る場合には範囲E内に位置していると判断する。そし
て、範囲E内に位置していると判断した場合には、次
に、電波種類として目標物位置用電波が記録されている
データを検索し、ない場合には範囲E内で且つ範囲F外
に位置していると判断し、ある場合には範囲F内に位置
していると判断する。
【0099】更に、範囲E外に位置していると判断した
場合には、出力停止用信号を出力用制御部206aに出
力する。また、範囲E内で且つ範囲F外に位置している
と判断した場合には、歩行位置用電波のデータから同調
周波数データを取得して出力用制御部に出力する。ま
た、範囲F内に位置していると判断した場合には、目標
物位置用電波のデータから同調周波数データを取得して
出力用制御部に出力する。なお、歩行位置用電波や目標
物位置用電波のデータを複数取得した場合には、それぞ
れのデータについて受信強度データを検索し、最も受信
強度の強いデータの同調周波数データを出力する。
【0100】出力用制御部206aは、演算部206c
からの上記出力停止用信号を検知すると、音声抽出部2
00bのスイッチ208をOFF状態にする。これによ
り、範囲E外で雑電波を受信することによるスピーカ2
04からのノイズ発生を回避して、受信システム所持者
に対する不要な音刺激の付与を低減することができる。
【0101】また、出力用制御部206aは、演算部2
06cからの上記同調周波数データを検知すると、音声
抽出部200bにおける同調・復調部202の同調周波
数を、この同調周波数データの周波数に変更する。この
変更により、受信システムが範囲E内で且つ範囲F外に
位置するときには、同調・復調部202の周波数を位置
情報用電波の周波数に同調させ、上述のような「建造物
中心から○○mの範囲内に位置しておられます。」等の
音声をスピーカ202bから出力させることができる。
また、受信システムが範囲F内に位置するときには、同
調・復調部202の周波数を詳細位置情報用電波の周波
数に同調させ、上述のような「入口から○mの範囲内に
位置しておられます」等の音声をスピーカ202bから
出力させることができる。
【0102】以上、本実施例2の情報案内システムによ
れば、受信システムに対して歩行位置用電波や目標物位
置用電波をシークさせて自動検出させることができるの
で、受信システム所持者の同調操作を省略して操作性を
向上させることができる。また、歩行位置用電波や目標
物位置用電波の送信システムからの出力周波数を所定の
値に設定する必要がなくなり、送信システムの設置位置
環境に応じて、雑電波の少ない周波数領域や振幅領域を
これら電波の出力領域として使用して、受信システムか
らのノイズ発生を軽減することができる。また、受信シ
ステムの位置、即ち、受信システム所持者の歩行位置、
に応じた音声信号のみをスピーカ204から出力して、
受信システム所持者の音声聴取性を向上させることがで
きる。
【0103】[実施例3]次に、実施例3の情報案内シ
ステムについて説明する。図11は、本実施例3に係る
送信システムのブロック図である。この送信システム
は、被変調波出力手段としての電波送信部に、第1歩行
位置情報信号を含む第1歩行位置用電波を出力する電波
送信部100aと、第2歩行位置情報信号を含む第2歩
行位置用電波を出力する電波送信部100bとを備えて
いる。また、上記第1実施例の送信システムと同様の設
定入力部107と、制御部108と、搬送波生成部10
9とを備えている。なお、電波送信部100bは、図5
に示した電波送信部110との符号の違いからわかるよ
うに、上記実施例1の電波送信部110とは異なるもの
である。また、図11において、電波送信部100a、
設定入力部107、制御部108及び搬送波生成部10
9の構成については、上記実施例1の送信システムと同
様であるので説明を省略する。また、電波送信部100
bについても、その機能は上記実施例1の電波送信部1
10と同様であるので説明を省略する。但し、本実施例
3の電波送信部100bは、上記実施例1の電波送信部
110(図5参照)とは異なり、第1歩行位置情報で示
される歩行範囲よりも狭い範囲の歩行範囲を示す第2歩
行位置情報の音声信号を含む第2歩行位置用電波を、第
1歩行位置用電波と同範囲、即ち図4の範囲Eに出力す
る。
【0104】図11に示すように、本実施例3の送信シ
ステムは、信号出力手段として、赤外線信号生成部11
0hと、赤外線信号出力部110aとからなる信号出力
部110を備えている。
【0105】赤外線信号生成部110hで生成された所
定の赤外線信号は、赤外線信号出力部110aから図4
の範囲Fに出力される。即ち、本実施例3の送信システ
ムにおいては、目標物位置情報信号として、信号出力部
110から赤外線信号を出力する。このような赤外線信
号の出力により、目標物位置情報信号を所望の強度で図
4の範囲F内に出力して、受信システムに確実に受信さ
せることができる。
【0106】図12は本実施例3に係る受信システムの
ブロック図である。図示のように、この受信システム
は、上記実施形態の受信システム(図3参照)と同様の
アンテナ201と、同調・復調部202と、音声増幅部
203と、スピーカ204とを備えている。但し、同調
・復調部202の同調周波数は、制御部206により制
御されている。
【0107】この受信システムの信号受信部205は、
赤外線センサ205h、信号判断部205i等から構成
されている。
【0108】送信システムの信号出力部110から図4
の範囲F内に出力された赤外線信号は、この赤外線セン
サ205hで受信されて信号判断部205iに出力され
る。信号判断部205iは、赤外線センサ205hから
の赤外線信号を分析し、送信システムから送信されたも
のであるか否かを判断し、送信システムからのものであ
る場合には制御部206に所定の信号を出力する。
【0109】制御部206は、信号判断部205iから
の信号を受信していない場合には、同調・復調部202
の同調周波数を予め設定されている第1歩行位置用電波
の周波数に合わせる。これにより、受信システム所持者
を図4の範囲Fの外側に位置させているときには、第1
歩行位置用電波の受信を可能にし、受信した場合には歩
行位置情報の音声をスピーカ204から出力することが
できる。
【0110】また、制御部206は、信号判断部205
iからの信号を受信した場合には、同調・復調部202
の同調周波数を予め設定されている第2歩行位置用電波
の周波数に合わせる。これにより、受信システム所持者
を図4の範囲Fの内側に位置させているときには、第2
歩行位置用電波の受信を可能にし、これを受信した場合
には第2歩行位置情報の音声をスピーカ204から出力
することができる。
【0111】即ち、本実施例3の受信システムは、図4
の範囲F内に出力される赤外線信号の受信結果に応じ
て、同調・復調部202の同調周波数を切り替え、受信
システム所持者の歩行位置に応じて、出力を第1位置情
報の音声と第2位置情報の音声とで切り替えることがで
きる。
【0112】以上、本実施例3の情報案内システムによ
れば、図4の範囲Fに出力する信号を受信システムに確
実に受信させることができるので、受信システム所持者
に対してドアノブの存在位置を確実に判断させることが
できる。
【0113】なお、上記実施例2の情報案内システムと
同様に、第1歩行位置用電波と第2歩行位置用電波とに
マーカー信号を含ませ、このマーカー信号により、受信
システムにこれら電波をシークさせ、同調周波数を自動
同調させるように構成してもよい。
【0114】次に、本発明を適用した第2実施形態の情
報案内システムについて説明する。図13は、この情報
案内システムの送信システムのブロック図である。な
お、図13において、電波送信部100a、設定入力部
107、制御部108及び搬送波生成部109の構成つ
いては、上記実施例1の送信システムのものと同様であ
るので説明を省略する。但し、この電波送信部100a
は、第1歩行位置情報の音声信号を含む第1歩行位置用
電波を出力する。
【0115】送信システムは、信号出力手段として、第
2位置情報信号を出力する手段と、目標物位置情報信号
を出力する手段とを有する信号出力部110を備えてい
る。この信号出力部110は、第2位置情報信号として
赤外線信号を出力し、目標物位置情報として磁気信号を
出力する。具体的には、赤外線信号生成部110nで生
成した赤外線を出力部110aから出力し、ドアノブに
設置された磁石110iから磁気信号としての磁力線を
1m以内の範囲に発生させている。
【0116】図14は、この情報案内システムにおける
送信システムの各出力部の設置例を示す平面図である。
図14において、106は送信システムのアンテナを、
110aは赤外線信号の出力部110aを、110iは
磁石を、点線の円Gは第1歩行位置用電波の到達範囲
を、点線の円Hは出力部110aからの赤外線信号到達
範囲を、点線の円Iは磁石110iからの磁力線到達範
囲(1m)を、300は建造物を、301はこの建造物
の入口をそれぞれ示すものである。
【0117】図15はこの情報案内システムの受信シス
テムのブロック図である。なお、図15において、アン
テナ201、同調・復調部202、音声増幅部203、
及びスピーカ204の構成については、上記実施例1の
受信システムのものと同様であるので説明を省略する。
【0118】この受信システムの信号受信部205は、
赤外線信号を受信する赤外線信号受信部205hと、磁
気を検知する磁気センサ205jとを備えている。赤外
線信号受信部205hが送信システムからの赤外線信号
を受信すると、受信信号を音声再生部205pに出力す
る。音声再生部205pは、赤外線信号受信部205h
からの受信信号を受けると、予め録音されている例えば
「建造物の入口前です」などの音声信号である第2歩行
位置情報信号を再生してスピーカー205nに出力す
る。
【0119】一方、磁気センサ205jは、磁力線を検
知すると検知強度に応じた強度の検知信号を磁気強度判
定部205kに出力する。磁気強度判定部205kは、
磁気センサ205jからの磁気信号の強度が所定レベル
以上に達すると、該強度に応じた強度のレベル信号を音
信号生成部205lに出力する。
【0120】音信号生成部205lは、磁気強度判定部
205kからのレベル信号の強度に基づいて、周期的に
繰り返される例えば「ピッ」という音信号を生成する。
この音信号は、増幅部205mで増幅された後、スピー
カ205nから出力される。また、この音信号の繰り返
し周期は、上記磁気信号の検知強度に応じて変化し、強
度が強いほど短くなる。このため、スピーカ205nか
らは、上記磁気信号の検知強度が弱いときには、「ピ
ッ、、、ピッ、、、」という断続的な音が出力される。
そして、上記磁気信号の検知強度が強くなるに従ってス
ピーカ205nからの音の発信周期が短くなり、最終的
に「ピー」という連続的な音が出力される。即ち、この
受信システムにおいては、送信システムの磁石100i
とこの磁気センサ205jとの離間距離に応じて、出力
する音のパターンを変化させる。
【0121】このような受信システムを所持する受信シ
ステム所持者は、上記第1歩行位置方電波に含まれる例
えば「建造物に付近におられます」等の第1歩行位置情
報信号の音声をスピーカー204から聞き取りながら、
例えば「建造物の入口前です」等の音声をスピーカー2
05nから聞き取るように移動すると、ドアノブに近づ
く。このようにドアノブに近づいた状態で、「ピッ」と
いう音をスピーカー205nから聞き取るように移動す
ると、ドアノブから1m以内の範囲に位置する。更に、
このように位置した状態で、「ピッ」という断続音を
「ピー」という連続音に変化させるように受信システム
を動かすことで、ドアノブの位置を容易に判断すること
ができる。
【0122】なお、この受信システムのように、磁気セ
ンサ205jを磁石110iに近づけるに従って受信シ
ステムからの音を変化させるように構成していなくて
も、受信システム所持者は、次のようにしてドアノブの
位置を判断することができる。即ち、ドアノブに近づい
た状態で受信システムを手に持って体から遠ざけたり、
体に近づけたりという操作を行うと、歩行移動しなくて
も受信システムをこの範囲外に位置させたり、この範囲
内に位置させたりする。そして、このように操作しなが
ら、スピーカー205nからの「ピッ」という音の出力
の有無と、受信システムの位置との関係を調べることに
より、磁力線出力範囲を特定してこの範囲の中心にある
ドアノブの存在位置を判断することができる。
【0123】なお、上記実施例3及び本第2実施形態の
情報案内システムにおいて、赤外線信号の代わりに超音
波信号を発信させるように送信システムを構成し、赤外
線センサの代わりに超音波センサを受信システムに用い
るようにしてもよい。
【0124】また、本第2実施形態の受信システムにお
いて、磁気信号の検知強度に応じて、スピーカ205n
からの音のパターンを変化させるように構成している
が、音の強度を変化させるようにしてもよい。更に、磁
気信号の検知結果を音として出力するように構成してい
るが、バイブレータによる振動刺激や、低周波電圧パル
ス等の電気的刺激を出力するように構成してもよい。
【0125】また、上記各実施形態及び各実施例では、
音声信号に基づいて中波帯域の周波数の搬送波を振幅変
調する場合について説明したが、本発明は変調方式や搬
送波の周波数に限定されることなく、例えば周波数変調
や位相変調を行う場合や、搬送波の周波数が長波帯、短
波帯、超短波帯等の周波数の場合にも適用することがで
きる。
【0126】また、上記実施例2では、マーカー信号と
して正弦波をASK(Amplitude Shift Keying)方式で
パルス化した信号を用いた場合について説明したが、本
発明は、マーカー信号として周波数の異なる2つの正弦
波間を偏移させるFSK(Frequency Shift Keying)方
式の信号や異なる位相の2つの正弦波間を偏移させるP
SK(Phase Shift Keying)方式等を用いた場合にも適
用が可能である。
【0127】また、上記実施例2では、音声信号とマー
カー信号を合成した変調波で一つの搬送波を変調した場
合について説明したが、本発明は、ステレオ放送のよう
に、音声信号で主搬送波を変調しマーカー信号で副搬送
波を変調した電波を用いた場合にも適用が可能である。
【0128】また、上記各実施形態では、歩行位置情報
信号が音声信号である場合について説明したが、本発明
は、歩行位置情報信号が他の種類の情報を含む信号、例
えば画像信号や画像信号及び音声信号の両者を含む複合
信号である場合にも適用が可能である。
【0129】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、受信システム
所持者に対して、ドアノブなどの小さな目標物に近づい
た状態で該目標物の存在する方向を知得させることがで
きるので、該目標物の存在位置を容易に判断させること
ができるという優れた効果がある。
【0130】請求項2の発明によれば、信号受信手段の
信号受信部の受信指向性を固定して構成する場合よりも
容易に、受信システム所持者を小さな目標物に近づか
せ、且つ該目標物の存在する方向を正確に知得させるこ
とができるので、該目標物の存在位置をより容易に判断
させることができるという優れた効果がある。
【0131】請求項3の発明によれば、送信システムか
らの歩行位置情報信号及び目標物位置情報信号の出力を
視覚障害者にも感知させることができるので、視覚障害
者に対して小さな目標物の存在位置を容易に判断させる
ことができるという優れた効果がある。
【0132】請求項4の発明によれば、目標物位置情報
信号を受信する方の信号受信手段の位置を容易に判断す
ることができるので、この信号受信手段の設置位置であ
る目標物の存在位置を容易に判断させることができると
いう優れた効果がある。
【0133】請求項5の発明によれば、送信システムか
らの歩行位置情報信号及び目標物位置情報信号の出力を
視覚障害者にも感知させることができるので、視覚障害
者に対して小さな目標物の存在位置を容易に判断させる
ことができるという優れた効果がある。
【0134】請求項6又は7の発明によれば、受信シス
テム所持者に対して、ドアノブなどの小さな目標物に近
づいた状態で該目標物の存在する方向を知得させること
ができるので、該目標物の存在位置を容易に判断させる
ことができるという優れた効果がある。
【0135】また特に、請求項7の発明によれば、所望
の強度の目標物位置情報信号を狭範囲に出力させること
ができるので、受信システムに対して該目標物位置情報
信号を確実に受信させることができるという優れた効果
がある。
【0136】請求項8の発明によれば、受信システム所
持者に対して、目標物位置情報信号を受信する方の信号
受信手段の位置を容易に判断させることができるので、
この信号受信手段の設置位置である目標物の存在位置を
容易に判断させることができるという優れた効果があ
る。
【0137】請求項9の発明によれば、例えばドアノブ
など、電線の配設が困難である目標物にも、目標物位置
情報信号を出力させる方の上記信号出力手段を容易に設
置することができるという優れた効果がある。また、所
望の強度の目標物位置情報信号を狭範囲に出力させるこ
とができるので、受信システムに対して該目標物位置情
報信号を確実に受信させることができるという優れた効
果がある。
【0138】請求項10の発明によれば、受信システム
における各被変調波の受信周波数を予め所定の周波数に
設定する必要がないので、送信システムの設置位置に応
じて、雑電波の少ない周波数帯域を送信システムの被変
調波の出力周波数帯域として用いることができ、受信シ
ステムからの雑音の発生を低減することができるという
優れた効果がある。また、受信システムに各マーカー信
号をシークさせて受信周波数を各被変調波に自動同調さ
せることができるので、受信システム所持者の同調操作
を省略して操作性を向上させることができるという優れ
た効果がある。
【0139】請求項11、12又は13の発明によれ
ば、受信システム所持者に対して、ドアノブなどの小さ
な目標物に近づいた状態で該目標物の存在する方向を知
得させることができるので、該目標物の存在位置を容易
に判断させることができるという優れた効果がある。
【0140】また特に、請求項11の発明によれば、受
信システムに目標物位置情報信号を確実に受信させるこ
とができるので、受信システム所持者に対して該目標物
の存在位置を確実に判断させることができるという優れ
た効果がある。
【0141】また特に、請求項12又は13の発明によ
れば、受信システム所持者に対して、受信システムの同
調操作を省略させることができるので、受信システムの
操作性を向上させることができるという優れた効果があ
る。
【0142】請求項14の発明によれば、受信システム
所持者に対して、目標物位置情報信号を受信する方の信
号受信手段の位置を容易に判断させることができるの
で、この信号受信手段の設置位置である目標物の存在位
置を容易に判断させることができるという優れた効果が
ある。また、受信システム所持者に対して、受信システ
ムの同調操作を省略させることができるので、受信シス
テムの操作性を向上させることができるという優れた効
果がある。
【0143】請求項15の発明によれば、第1歩行位置
情報信号、第2歩行位置情報信号及び目標物位置情報信
号の全てを音声として出力するので、一部の信号を音声
以外で出力する場合よりも、受信システム所持者に詳細
な情報を提供することができるという優れた効果があ
る。
【0144】請求項16の発明によれば、被変調波受信
手段からの音声と、信号受信手段からの音とをそれぞれ
異なる部位から出力するので、受信システム所持者にお
ける該音声と該音との識別性を向上させることができる
という優れた効果がある。
【0145】請求項17の発明によれば、受信システム
所持者に対して、目標物に近づいているのか、遠ざかっ
ているのかを判断させることができるので、移動すべき
方向や、該目標物の存在方向をより容易に判断させるこ
とができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の送信システムの街中における設置例を示
す平面図。
【図2】第1実施形態に係る送信システムのブロック
図。
【図3】第1実施形態に係る受信システムのブロック
図。
【図4】同送信システムの各出力部の設置例を示す平面
図。
【図5】実施例1に係る送信システムのブロック図。
【図6】実施例1に係る受信システムのブロック図。
【図7】実施例2に係る送信システムのブロック図。
【図8】図7のa点〜f点における信号のタイムチャー
ト。
【図9】同送信システムの変調信号のスペクトルを示す
グラフ。
【図10】実施例2に係る受信システムのブロック図。
【図11】実施例3に係る送信システムのブロック図。
【図12】実施例3に係る受信システムのブロック図。
【図13】第2実施形態に係る送信システムのブロック
図。
【図14】同送信システムの各出力部の設置例を示す平
面図。
【図15】第2実施形態に係る受信システムのブロック
図。
【符号の説明】 100a 電波送信部 100b 電波送信部 101 マイク 102 プリアンプ 103 音声録音・再生部 104 振幅変調部 105 増幅部 106 アンテナ 107 設定入力部 108 制御部 109 搬送波生成部 110 信号出力部(又は電波送信部) 110a 出力部(アンテナ等) 110b マイク 110c プリアンプ 110d 音声録音・再生部 110e 振幅変調部 110f 増幅部 110g 変調信号合成部 110h 赤外線信号生成部 110i 磁石 111 マーカー信号生成部 112 変調信号合成部 200a 電波受信部 200b 音声抽出部 201 アンテナ 202 同調・復調部 203 音声増幅部 204 スピーカ(又はイヤホン) 205 信号受信部(又は電波受信部) 205a 同調・復調部 205b 音声増幅部 205c スイッチ 205d イヤホン 205e 受信強度判定部 205f 音声・マーカー信号分離部 205g A/Dコンバータ 205h 赤外線センサ 205i 信号判断部 205j 磁気センサ 205k 磁気強度判定部 205l 音声信号生成部 205m 増幅部 205n スピーカ 205p 音声再生部 206 制御部 206a 出力用制御部 206b シーク用同調制御部 206c 演算部 206d 入力部 206e データ格納部 207 音声・マーカー信号分離部 208 スイッチ 300 建造物 301 入口

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送波を歩行位置情報信号に基づいて被変
    調波に変調して出力する被変調波出力手段を有する送信
    システムと、受信した該被変調波の該歩行位置情報信号
    を所定の信号に変換して出力する被変調波受信手段を有
    する受信システムとを備える情報案内システムであっ
    て、該送信システムが、該被変調波の到達可能範囲内で
    且つこれより狭い範囲に目標物位置情報信号を出力する
    信号出力手段を有し、該信号出力手段が該到達可能範囲
    内に位置する目標物に設置され、且つ、該受信システム
    が、受信指向性を発揮し得る信号受信部で受信した該目
    標物位置情報信号を所定の信号に変換して出力する信号
    受信手段を有することを特徴とする情報案内システム。
  2. 【請求項2】請求項1の情報案内システムにおいて、上
    記信号受信手段の信号受信部の受信指向性能を変化させ
    得るように構成したことを特徴とする情報案内システ
    ム。
  3. 【請求項3】請求項1又2の情報案内システムであっ
    て、上記被変調波出力手段が、搬送波を音声信号に基づ
    いて被変調波に変調して出力し、上記被変調波出力手段
    が、受信した該被変調波に基づいて音声を出力し、且
    つ、上記信号受信手段が、受信した上記目標物位置情報
    信号に基づいて、振動するか、あるいは刺激用電圧パル
    ス又は音を出力することを特徴とする情報案内システ
    ム。
  4. 【請求項4】搬送波を歩行位置情報信号に基づいて被変
    調波に変調して出力する被変調波出力手段を有する送信
    システムと、受信した該被変調波の該歩行位置情報信号
    を所定の信号に変換して出力する被変調波受信手段を有
    する受信システムとを備える情報案内システムであっ
    て、該歩行位置情報信号が第1歩行位置情報信号であ
    り、該送信システムが、第1歩行位置情報信号以外の信
    号を出力する信号出力手段として、該被変調波の到達可
    能範囲内で且つこれより狭い範囲に第2歩行位置情報信
    号を出力する手段と、該第2歩行位置情報信号の出力範
    囲内にある目標物に設置され、該目標物から1m以内の
    範囲に目標物位置情報信号を出力する手段とを有し、且
    つ、該受信システムが、該第1歩行位置情報信号以外の
    信号を受信する信号受信手段として、受信した該第2歩
    行位置情報信号を所定の信号に変換して出力する手段
    と、受信した該目標物位置情報信号を所定の信号に変換
    して出力する手段とを有することを特徴とする情報案内
    システム。
  5. 【請求項5】請求項4の情報案内システムであって、上
    記被変調波出力手段が、搬送波を音声信号に基づいて被
    変調波に変調して出力し、上記被変調波受信手段が、受
    信した該被変調波に基づいて音声を出力し、且つ、上記
    信号受信手段が、受信した上記第2歩行位置情報信号や
    上記目標物位置情報信号に基づいて、振動するか、ある
    いは刺激用電圧パルス又は音を出力することを特徴とす
    る情報案内システム。
  6. 【請求項6】請求項3の情報案内システムに用いられる
    送信システムであって、上記被変調波出力手段が音声信
    号である少なくとも2種類の上記歩行位置情報信号に基
    づいて、少なくとも2種類の該被変調波をそれぞれ異な
    る周波数帯域で出力し、且つ、上記信号出力手段の出力
    信号が超音波信号又は赤外線信号であることを特徴とす
    る送信システム。
  7. 【請求項7】請求項3の情報案内システムに用いられる
    送信システムであって、上記信号出力手段が、搬送波を
    音声信号である上記目標物位置情報信号に基づいて被変
    調波に変調して、上記歩行位置情報信号に基づく被変調
    波とは異なる周波数帯域で出力する第2被変調波出力手
    段であることを特徴とする送信システム。
  8. 【請求項8】請求項5の情報案内システムに用いられる
    送信システムであって、上記第2歩行位置情報信号を出
    力する方の上記信号出力手段は、音声信号である該第2
    歩行位置情報信号に基づいて搬送波を被変調波に変調し
    て、上記第1歩行位置情報信号に基づく被変調波とは異
    なる周波数帯域で、且つこの被変調波の出力範囲よりも
    狭い範囲に出力する第2被変調波出力手段であることを
    特徴とする送信システム。
  9. 【請求項9】請求項8の送信システムであって、上記目
    標物位置情報信号を出力する方の上記信号出力手段が、
    磁気信号を出力する磁石であることを特徴とする送信シ
    ステム。
  10. 【請求項10】請求項6、7、8又は9の送信システム
    であって、出力される複数の上記被変調波が、それぞれ
    上記受信システムに対して他の被変調波と区別させるた
    めの異なるマーカー信号を含んでいることを特徴とする
    送信システム。
  11. 【請求項11】請求項3の情報案内システムに用いられ
    る受信システムであって、上記信号受信手段は、上記被
    変調波受信手段と一体に構成された被変調波受信手段で
    あり、上記信号出力手段からの超音波信号又は赤外線信
    号を受信する上記信号受信部と、被変調波の受信周波数
    を上記送信システムからの被変調波の周波数に同調させ
    るための同調部を備え、該超音波信号又は赤外線信号の
    受信結果に応じて、該同調部の同調周波数を変化させる
    ことを特徴とする受信システム。
  12. 【請求項12】請求項11の受信システムであって、上
    記被変調波受信手段は、上記同調部として第1同調部と
    第2同調部とを備えるとともに、該第2同調部の同調周
    波数を所定順序で変化させながら、上記送信システムか
    らの被変調波に含まれるマーカー信号を検知するマーカ
    ー信号検知部を備え、該マーカー信号検知部の検知結果
    に基づいて該送信システムからの被変調波の周波数を知
    得するとともに、この被変調波に含まれる上記歩行位置
    情報信号の種類を区別し、区別した結果に応じて該第1
    同調部の同調周波数をこの被変調波に同調させて、出力
    する音声の種類を切り替えることを特徴とする受信シス
    テム。
  13. 【請求項13】請求項3の情報案内システムに用いられ
    る受信システムであって、上記信号受信手段は、上記被
    変調波受信手段と一体に構成された被変調波受信手段で
    あり、被変調波の受信周波数を上記送信システムからの
    被変調波の周波数に同調させるための第1同調部及び第
    2同調部と、該第2同調部の同調周波数を所定順序で変
    化させながら、上記送信システムからの被変調波に含ま
    れるマーカー信号を検知するマーカー信号検知部とを備
    え、該マーカー信号検知部の検知結果に応じて該第1同
    調部の同調周波数を変化させて、出力する音声の種類を
    切り替えることを特徴とする受信システム。
  14. 【請求項14】請求項5の情報案内システムに用いられ
    る受信システムであって、上記第2歩行位置情報信号を
    受信する方の上記信号受信手段は、上記被変調波受信手
    段と一体に構成された被変調波受信手段であり、被変調
    波の受信周波数を上記送信システムからの被変調波の周
    波数に同調させるための第1同調部及び第2同調部と、
    該第2同調部の同調周波数を所定順序で変化させなが
    ら、上記送信システムからの被変調波に含まれるマーカ
    ー信号を検知するマーカー信号検知部とを備え、該マー
    カー信号検知部の検知結果に応じて該第1同調部の同調
    周波数を変化させて、出力する音声の種類を切り替える
    ことを特徴とする受信システム。
  15. 【請求項15】請求項14の受信システムであって、上
    記目標物位置情報信号を受信する方の上記信号受信手段
    は、上記被変調波受信手段、及び、上記第2歩行位置情
    報信号を受信する方の上記信号受信手段、と一体に構成
    された被変調波受信手段であることを特徴とする受信シ
    ステム。
  16. 【請求項16】上記信号受信手段から音を出力する請求
    項11、12、13、14又は15の受信システムであ
    って、上記被変調波受信手段の音声出力部と、該信号受
    信手段の音出力部とが、別体で構成されていることを特
    徴とする受信システム。
  17. 【請求項17】請求項11、12、13、14、15又
    は16の受信システムであって、上記信号受信手段が、
    上記目標物位置情報信号の受信強度に応じて、振動強度
    又は振動パターンを変化させるか、あるいは出力する刺
    激用電圧パルス又は音の強度又はパターンを変化させる
    ことを特徴とする受信システム。
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