JP2000284625A - 定着装置及び定着方法及び記録装置 - Google Patents

定着装置及び定着方法及び記録装置

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JP2000284625A
JP2000284625A JP11281851A JP28185199A JP2000284625A JP 2000284625 A JP2000284625 A JP 2000284625A JP 11281851 A JP11281851 A JP 11281851A JP 28185199 A JP28185199 A JP 28185199A JP 2000284625 A JP2000284625 A JP 2000284625A
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fixing
roller
surface layer
distance
fixing roller
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Shinji Tanigawara
進二 谷川原
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱ローラ定着方式の定着装置において、記録材
に熱を奪われ温度低下することによりリピートコピー時
等に定着不良を起こすという問題を、ニップ部の温度変
化を検知して対処する手段を設けることで解決する。 【解決手段】熱源2を有する定着ローラと、定着ローラ
に圧接し協働して回転する加圧ローラ3を備え、定着ロ
ーラと加圧ローラの間のニップ部に未定着画像を担持し
た記録材を通過させ、ニップ部で圧接加熱して画像を記
録材に定着する定着装置において、加圧ローラ3は、変
形しやすい弾性体からなる表層4と軸芯7、及び表層と
軸芯とで形成する中空部6を有し、中空部6には一定圧
力の気体が充填され、表層あるいは軸芯には光ファイバ
ーからなる発光部分5aと受光部分5bを有する構造の
ローラであり、前記発光部分から発光された光を軸芯あ
るいは表層で反射させ、反射光を前記受光部分で受光す
ることにより表層と軸芯との距離を検知し、距離の変化
である特定の動作を開始するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙等の記録材面上
に形成された加熱溶融性のトナーからなる未定着画像を
圧接加熱して永久固着画像として記録材面上に定着する
定着装置及び定着方法に関する。また、本発明は、上記
定着装置あるいは定着方法を用いた複写機、ファクシミ
リ、電子写真プリンタ等の電子写真方式の記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の記録装置においては、感
光体上に原稿像や画像情報に応じた静電潜像を形成し、
該静電潜像を現像装置のトナーで現像して顕像化し、該
トナー像を紙等の記録材に静電転写するが、感光体から
紙等の記録材に静電転写されたトナーは簡単に剥がれ落
ちるので、トナーを加熱あるいは加圧することにより記
録材に永久的に固着させることが必要であり、この加熱
あるいは加圧によりトナーを記録材に永久的に固着させ
る工程は定着プロセスと呼ばれている。定着には様々な
方法があるが、そのうちで、熱ローラ定着方式が、熱効
率が高く安全である等の理由で最も広く使われている。
これは、2つのローラを圧接し、そのうちの少なくとも
一方のローラを加熱し、この2つのローラの圧接部分
(ニップ部と言う)に未定着トナー像を担持した記録材
(記録用紙やOHPシートなど)を通過させることによ
り、未定着トナーを加熱し、記録材に定着させる方式で
ある。また、2つのローラのうち一方を加熱する場合、
加熱する方のローラを定着ローラあるいは加熱ローラと
呼び、他方のローラを加圧ローラと呼ぶ。定着ローラの
内部にはハロゲンランプあるいは電気ヒーター等の熱源
が、定着ローラの軸方向に内装されている。定着ローラ
の外側表面にはサーミスタや熱電対等の温度センサーが
取り付けられており、ニップ部の温度が定着に適した温
度に維持されるように、熱源への電力供給量が制御され
る。
【0003】近年、熱ローラ定着方式の定着装置は、省
エネルギー化のために、定着ローラ及び加圧ローラの熱
容量を減らして、設定温度に達するまでの立ち上げ時間
を短縮しようとする試みがなされている。これにより、
トナー像の乗った記録材(以降「用紙」と呼ぶ)の熱容
量に対する定着ローラ及び加圧ローラの熱容量の倍率が
小さくなってしまい、1枚の用紙を定着するのに十分な
熱量を定着ローラ及び加圧ローラに貯えることができ
ず、大サイズの用紙の後半部や、リピートコピー時(ま
たは多数枚のプリント時)において温度低下による定着
不良が生じるという問題が発生している。また、定着ロ
ーラの設定温度を高めることによって、この定着不良を
防ごうとすると、今度は、用紙の前半分で温度が上がり
すぎることにより、トナーが溶けすぎて定着ローラに付
着し、用紙の表面を汚す不具合(ホットオフセット)を
生じてしまう。
【0004】そこでこの不具合をなくすため、例えば特
開平6−75504号公報記載の定着装置や特開平6−
130843号公報記載の定着装置、及び特開平5−2
81875号公報記載の定着温度制御方法及びその装置
が提案されている。
【0005】ここで、特開平6−75504号公報記載
の定着装置は、低温の用紙がニップ部を通過するとき、
定着ローラの表面温度が、用紙の前半は高く、後半に向
けて低くなることにより、ニップ部を通過する用紙の前
半と後半側の定着温度が変化するのを、定着ローラの表
面温度を検出して温度が一定となるように定着ローラの
ヒーターを加熱制御し、用紙の後半部を定着するとき
に、ヒーターの発熱量を増加させて、定着ローラの温度
落ち込みを防止しようという定着装置である。特開平6
−130843号公報記載の定着装置は、定着ローラの
内部に熱伝導ローラを設けて、熱伝導ローラの外周面を
定着ローラの内周面に接触させ、ニップ部への熱供給量
を増やすことにより、ニップ部の温度落ち込みを防止し
ようという定着装置である。また、特開平5−2818
75号公報記載の定着温度制御方法は、一枚の用紙でな
く、リピートコピー時の温度落ち込みが発生する場合に
関しての温度設定方法に関するものであり、用紙の先端
がニップ部に到達したときの温度と、後端がニップ部を
抜けたときの定着ローラの温度を計測して、その温度差
を標準制御温度に加算した値を設定温度とし、定着ロー
ラの設定温度を変更する方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術におい
て、定着ローラの温度を変更するものは、予め温度低下
量を予測してヒーターの発熱量の増加量を決めようとし
ても、用紙の種類、初期温度、含水分量等により温度低
下量が異なるため、正しい予測は困難である。また、定
着ローラの内部に熱伝導ローラを設けてニップ部への熱
供給量を増やす方法は、定着ローラと熱伝導ローラとの
間に熱抵抗があるため、増やせる熱供給量に限界があ
り、用紙が厚い場合や、高速コピー(または高速プリン
ト)の場合には、十分な効果が得られるかどうか疑問で
ある。また、用紙の先端がニップ部に到達したときの温
度と、後端がニップ部を抜けたときの定着ローラの温度
を計測して、定着ローラの設定温度を変更する方法は、
用紙の先端や後端がニップ部に到達したことを検知する
手段が必要となる等、機構が複雑となる。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、その第一の目的は、電子写真記録装置における熱
定着ローラ方式の定着装置において、用紙に熱を奪われ
ることによる温度低下により、リピートコピー時(また
は多数枚のプリント時)等に定着不良を起こすという前
述の問題を、用紙のサイズがランダムな場合であって
も、実際のニップ部の温度変化を検知して、その温度変
化に対処できる手段により解決することを目的とする。
また、本発明の第二の目的は、電子写真記録装置におけ
る熱定着ローラ方式の定着方法において、用紙に熱を奪
われることによる温度低下により、リピートコピー時
(または多数枚のプリント時)等に定着不良を起こすと
いう前述の問題を、用紙のサイズがランダムな場合であ
っても、実際のニップ部の温度変化を検知して、その温
度変化に対処できる方法により解決することを目的とす
る。また、本発明の第三の目的は、リピートコピー時あ
るいは多数枚のプリント時等においても定着不良を起こ
すことのない定着装置または定着方法を備えた記録装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の第一の目的を達成
するため、本発明は、内側に熱源を有する定着ローラ
と、該定着ローラに圧接するように設置され該定着ロー
ラの回転と協働して回転する加圧ローラとを備え、前記
定着ローラと前記加圧ローラとの間のニップ部を未定着
画像を担持した記録材を通過させ、該ニップ部で圧接加
熱して未定着画像を記録材に定着する定着装置におい
て、前記加圧ローラは、変形しやすい弾性体からなる表
層と軸芯、及び前記表層と前記軸芯とで形成する中空部
を有し、該中空部には一定圧力の気体が充填され、前記
表層あるいは前記軸芯には、光ファイバーからなる発光
部分と受光部分を有する構造のローラであり、前記表層
あるいは前記軸芯の発光部分から発光された光を軸芯あ
るいは表層で反射させ、該反射光を前記表層あるいは前
記軸芯の受光部分で受光することにより前記表層と前記
軸芯との距離を検知し、該距離の変化で、ある特定の動
作を開始する構成としたものである(請求項1)。
【0009】そして、本発明の定着装置においては、上
述のある特定の動作として、(1)前記表層と前記軸芯
との距離を検知し、特定の距離になったら前記定着ロー
ラの温度を上昇させる回路を作動させる(請求項3)、
(2)前記表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距
離になったら前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速
度を減少させる機構を作動させる(請求項4)、(3)
前記表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離にな
ったら前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動さ
せ、且つ前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速度を
減少させる機構を作動させる(請求項5)、(4)前記
表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になった
ら前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、
且つ前記定着ローラと前記加圧ローラの圧接力を増加さ
せる機構を作動させる(請求項6)、などのいずれかの
動作を行うことを特徴としている。また、本発明の定着
装置では、前記中空部に充填されている気体が不活性ガ
スであることを特徴としている(請求項7)。
【0010】前述の第二の目的を達成するため、本発明
は、内側に熱源を有する定着ローラと、該定着ローラに
圧接するように設置され該定着ローラの回転と協働して
回転する加圧ローラとを用い、前記定着ローラと前記加
圧ローラとの間のニップ部に未定着画像を担持した記録
材を通過させ、該ニップ部で圧接加熱して未定着画像を
記録材に定着する定着方法において、前記加圧ローラと
して、変形しやすい弾性体からなる表層と軸芯、及び前
記表層と前記軸芯とで形成する中空部を有し、該中空部
には一定圧力の気体が充填され、前記表層あるいは前記
軸芯には、光ファイバーからなる発光部分と受光部分を
設けた構造のローラを用い、前記表層あるいは前記軸芯
の発光部分から発光された光を軸芯あるいは表層で反射
させ、該反射光を前記表層あるいは前記軸芯の受光部分
で受光することにより前記表層と前記軸芯との距離を検
知し、該距離の変化で、ある特定の動作を開始させるよ
うにしたものである(請求項2)。
【0011】そして、本発明の定着方法においては、上
述のある特定の動作として、(1)前記表層と前記軸芯
との距離を検知し、特定の距離になったら前記定着ロー
ラの温度を上昇させる回路を作動させる(請求項8)、
(2)前記表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距
離になったら前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速
度を減少させる機構を作動させる(請求項9)、(3)
前記表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離にな
ったら前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動さ
せ、且つ前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速度を
減少させる機構を作動させる(請求項10)、(4)前
記表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になっ
たら前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動さ
せ、且つ前記定着ローラと前記加圧ローラの圧接力を増
加させる機構を作動させる(請求項11)、などのいず
れかの動作を行うことを特徴としている。また、本発明
の定着方法では、前記中空部に充填されている気体が不
活性ガスであることを特徴としている(請求項12)。
【0012】前述の第三の目的を達成するため、本発明
は、像担持体上に画像を形成し、その像担持体上の画像
を記録材に転写した後、該記録材に転写された未定着画
像を定着手段で定着する記録装置において、前記定着手
段として、前述の請求項1,3,4,5,6,7の何れ
か一つに記載の定着装置、あるいは、請求項2,8,
9,10,11,12の何れか一つに記載の定着方法を
用いることを特徴としている(請求項13)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。本発明に係る記録装置は、像
担持体上に画像を形成し、その像担持体上の画像を記録
材に転写した後、該記録材に転写された未定着画像を定
着手段で定着する記録装置であり、複写機、ファクシミ
リ、電子写真プリンタ等に応用されるものである。その
記録装置の一例としては、図14に示すように、像担持
体であるドラム状の感光体21と、該感光体21を均一
に帯電する帯電装置22と、帯電された感光体21上に
原稿からの反射光像あるいは光書き込み装置からの画像
情報に応じたレーザ光等の露光23により静電潜像を形
成する手段と、感光体21上に形成された静電潜像を現
像ローラ25で担持された現像剤のトナーで現像して可
視画像を形成する現像装置24と、感光体21上に形成
された画像を給紙部(図示せず)から給紙されレジスト
ローラ26を介して転写部に給紙された用紙(記録材)
12に転写する転写装置27と、用紙12に転写された
未定着画像を定着する定着装置30と、転写後の感光体
21上の残留トナーや紙粉等を除去するクリーニング装
置28と、感光体21上の残留電荷を除去する除電装置
29などを備え、帯電、露光による潜像形成、現像、転
写、定着の電子写真プロセスにより用紙(記録材)12
上に固着画像を形成するものである。
【0014】記録装置を構成する像担持体としては、図
示のようなドラム状の感光体21の他、ベルト状の感光
体等がある。帯電装置22としては、放電を利用した非
接触型の帯電チャージャの他、接触型の帯電ローラ、帯
電ブラシ等、種々のものが用いられる。露光23による
潜像形成手段としては、原稿からの反射光像を露光する
方式や、光書き込み装置により画像情報に応じて変調さ
れたレーザ光を露光する方式、あるいはLEDアレーや
液晶シャッターアレー等を用いてドット単位で露光する
方式などがある。現像装置24としては、トナーからな
る一成分現像剤を用いるものや、トナーとキャリアから
なる二成分現像剤を用いるものなどがあり、現像ローラ
の他、現像剤の攪拌手段や供給手段等を備えている。転
写装置27としては、転写ローラや転写ベルト、転写チ
ャージャ等、種々のものがある。クリーニング装置28
としては、ブレード状、ローラ状あるいはブラシ状等の
種々のクリーニング部材を備えたものがあり、感光体上
の残留トナー等を機械的、あるいは静電的に除去する。
除電装置29としては、除電ランプ等の光により除電す
るものの他、除電チャージャのように放電により除電す
るものがある。定着装置30は、内側に熱源2を有する
定着ローラ1と、該定着ローラ1に圧接するように設置
され該定着ローラ1の回転と協働して回転する加圧ロー
ラ3とを備え、定着ローラ1と加圧ローラ3との間のニ
ップ部を未定着画像を担持した用紙(記録材)12を通
過させ、該ニップ部で圧接加熱して未定着画像を用紙1
2に定着する。
【0015】尚、図14は単色画像を形成する記録装置
の例を示しているが、本発明に係る記録装置としては、
1つの感光体と複数色の現像装置、及び記録材担持搬送
手段あるいは中間転写体等を用いて、記録材上に複数色
の重ね画像を形成するカラー記録装置や、図14に示す
ような感光体とその周囲に配置された部材からなる作像
装置を複数備え、複数の作像装置で形成されたシアン、
マゼンタ、イエロー、ブラック等の各色の画像を記録材
上に順次重ねて転写してカラー画像を形成する所謂タン
デム型のカラー記録装置等も含むものであり、定着装置
30以外の構成には種々のものが適用でき、図14の構
成に限るものではない。すなわち、本発明に係る記録装
置は、以下の実施例に示す構成、動作の定着装置(定着
方法)を用いることにより、リピートコピー時あるいは
多数枚のプリント時等における定着不良の問題を解消す
るものであり、その他の構成は特に限定されるものでは
ない。以下、本発明の特徴である定着装置(定着方法)
の構成及び動作について図示の実施例に基づいて詳細に
説明する。
【0016】[実施例1(請求項1,2)]図1は本発
明に係る定着装置の定着ローラ及び加圧ローラを斜めか
ら見た要部斜視図である。図1において符号1は定着ロ
ーラであり、その内部には定着ローラを加熱するための
熱源2が設けられている。熱源2はハロゲンランプや電
気ヒータ等からなり、定着ローラ1の軸方向に定着ロー
ラ1の全長とほぼ等しい長さで配設されており、定着ロ
ーラ1の内面を軸方向に均一に加熱できるようになって
いる。また符号3は加圧ローラであり、図示していない
圧接機構により定着ローラ1に圧接されている。定着ロ
ーラ1の表層部はトナーが付着しないようにテフロン等
の滑らかな材料で構成し、表層部以外はアルミニウムで
構成し、熱源2からの熱が速やかに伝わるようにする。
ただし、定着ローラの材質はアルミニウムに限らず、熱
伝導率が高くかつ軸方向に変形しないだけの硬度を持つ
材料であれば他の材料でもかまわない。
【0017】図2は本発明の一実施例を示す図であっ
て、定着装置要部のローラ軸方向中心付近の軸方向に垂
直な断面と、加圧ローラの要部を拡大して示した図であ
る。図2において符号1〜3は図1と同じ構成部材なの
で説明を省く。加圧ローラ3は弾性体4からなる表層部
と、軸芯7、及び表層部(弾性体)4と軸芯7とで形成
する中空部6を有している。加圧ローラ3の表層部を構
成する弾性体4の材料としてはシリコンゴム等が好まし
い。符号5a,5bは表層部を構成する弾性体4の中に
配設された光ファイバーであり、図示しない発光部に接
続された1本の発光用の光ファイバー5aと、図示しな
い受光部に接続された複数本の受光用の光ファイバー5
bとがある。そして、この発光用光ファイバー5aと受
光用光ファイバー5bを用いて、カメラのオートフォー
カス等で使われている三角測量の原理を利用して、中空
部6の幅、すなわち表層(弾性体)4と軸芯7との距離
(空間距離)を測るようになっている。より詳しく述べ
ると、図示しない発光部には発光用の発光ダイオード
(LED)等が設けられ、図示しない受光部側には複数
本の受光用光ファイバー5bからの光を検知して空間距
離を検出する距離センサ等が設けられるが、加圧ローラ
3はある程度高温になるので、発光部や受光部は加圧ロ
ーラ3の端部側等の室温となる部分に設けられており、
この室温となる部分にある受光部のLED等の光を弾性
体4内に設けた発光用光ファイバー5aで伝送して中空
部6内に出射し、軸芯7からの反射光を中空部6内に設
けた遮光板9の隙間(スリット)を介して複数本の受光
用光ファイバー5bのいずれかで受光し、受光部に伝送
して距離センサによる距離の検知等の様々な処理を行
う。尚、加圧ローラ3は回転するので、光ファイバーの
取り付け方には注意が必要である。また、上記の例で
は、弾性体4の中に発光用光ファイバー5aと受光用光
ファイバー5bを配設しているが、発光用光ファイバー
5aと受光用光ファイバー5bを軸芯7側に配設する構
成とすることもできる。
【0018】尚、上記の加圧ローラ3の中空部6には気
体が充填されており、定着ローラ1の温度が定着時の温
度になっていて(用紙なし)、加圧ローラ3が定着ロー
ラ1に圧接しているときには、加圧ローラ3側も十分に
加熱され、加圧ローラ3の中空部6内の充填物(気体)
は最も膨張しているので、その時に弾性体4の表面が最
も張っているようにする。
【0019】次に定着装置の記録時(コピーまたはプリ
ント時)の動作について図5のフローチャートを参照し
て説明する。また、図3に記録時の定着装置の状態を示
す。記録時(例えばコピー時)には、未定着トナー画像
を担持した用紙(記録材)12が定着ローラ1と加圧ロ
ーラ3との間のニップ部を通過するので、用紙12に熱
を奪われて加圧ローラ3の温度が徐々に低下する。する
と中空部6に充填されている気体は徐々に収縮する。定
着ローラ1と加圧ローラ3は図示しない圧接機構で圧接
されており、しかも加圧ローラ3の表層部を構成する弾
性体4は変形しやすいので、加圧ローラ3の中空部6に
充填されている気体が収縮すると、図3に示すように圧
接部(ニップ部)で弾性体4が変形し、そのニップ部に
おける中空部6の幅、すなわち弾性体4側の光ファイバ
ー5a,5bと軸芯7との距離(空間距離)が縮まる。
そこで、ニップ部における中空部6の幅が縮まったの
を、複数本の受光用光ファイバー5bからの光を受光部
で検知して距離を測定することにより検知する。言い替
えると、ニップ部の温度変化を中空部6の幅の変化とし
て検知する。
【0020】ここで図4は加圧ローラの中空部の幅(空
間距離)の検知機構の説明図であり、(A)は中空部の
幅が広い時の状態を示す加圧ローラの要部断面図、
(B)は中空部の幅が狭い時の状態を示す加圧ローラの
要部断面図である。用紙12が定着ローラ1と加圧ロー
ラ3との間のニップ部に挿入される前は加圧ローラ3の
温度も高い状態で安定しており、中空部6の気体も膨張
した状態であるので、中空部6の幅は図4(A)のよう
に広いが、ニップ部に用紙が挿入されると、用紙に加圧
ローラ3の熱が奪われて、中空部6の気体が収縮し、図
4(B)のように中空部6の幅が狭くなる。
【0021】光ファイバー5aから中空部6内に出た光
は、軸芯7に反射した後、遮光板9の間の隙間(スリッ
ト)を通って複数本の受光用光ファイバー5bのいずれ
かに入射するが、この際、図4(A)のように中空部6
の幅が広い場合には、反射光は図4で言うと複数本の受
光用光ファイバー5bのうち上方側に設置された光ファ
イバーに入射するようになっており、図4(B)のよう
に中空部6の幅が狭い場合には、反射光は複数本の受光
用光ファイバー5bのうち下方側に設置された光ファイ
バーに入射するようになっている。従って、複数本の受
光用光ファイバー5bで受光した光の光強度分布を受光
部のセンサで検知することにより、受光用光ファイバー
5bヘの光の入射位置が特定でき、三角測量の原理を利
用して中空部6の幅、すなわち弾性体4と軸芯7との間
の空間距離を知ることができる。
【0022】上記のようにして中空部6の幅(弾性体4
と軸芯7との間の空間距離)を測定した後、その測定し
た距離に応じて様々な動作を開始する。こうすることに
より、中空部6の幅(空間距離)の変化はニップ部の温
度変化に対応しているので、実際のニップ部の温度で様
々な行動を開始したり終了したりすることができること
になる。尚、図2,3の符号8は、加圧ローラ3の中空
部6内に設けられた円柱状のスペーサであり、このスペ
ーサ8としては、柔らかく弾性があるスポンジ等が望ま
しい。
【0023】[実施例2(請求項3,8)]図6は本発
明の別の実施例を示す図であって、定着装置要部のロー
ラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な断面図であり、この
定着装置の定着ローラ1と加圧ローラ3の構成は図1,
2,3と同じである。実施例1と同様に上記の中空部6
には気体が充填されており、定着ローラ1の温度が定着
時の温度になっていて(用紙なし)、加圧ローラ3が定
着ローラ1に圧接しているときには、加圧ローラ3側も
十分に加熱され、加圧ローラ3の中空部6内の充填物
(気体)は最も膨張しているので、その時に弾性体4の
表面が最も張っているようにする。また、図6において
符号10は定着ローラ1内の熱源2の温度を制御する温
度制御回路であり、この温度制御回路10には、受光用
光ファイバー5bからの光を検知して距離の変化を検出
する受光部からの距離情報が入力され、中空部6の幅、
すなわち弾性体(表層)4側の光ファイバー5a,5b
と軸芯7との間の空間距離に応じて熱源2の温度を制御
できるように構成されている。
【0024】次に図6に示す定着装置の記録時(コピー
またはプリント時)の動作について図7のフローチャー
トを参照して説明する。記録時(例えばコピー時)に
は、未定着トナー画像を担持した用紙(記録材)12が
定着ローラ1と加圧ローラ3との間のニップ部を通過す
るので、用紙12に熱を奪われて加圧ローラ3の温度が
徐々に低下する。すると中空部6に充填されている気体
は徐々に収縮する。定着ローラ1と加圧ローラ3は図示
しない圧接機構で圧接されており、しかも加圧ローラ3
の表層部を構成する弾性体4は変形しやすいので、加圧
ローラ3の中空部6に充填されている気体が収縮する
と、図6に示すように圧接部(ニップ部)で弾性体4が
変形し、そのニップ部における中空部6の幅、すなわち
表層側の光ファイバー5a,5bと軸芯7との間の空間
距離が縮まる。そこで、発光用光ファイバー5aから出
射され軸芯7で反射された光を受光用光ファイバー5b
で受光して、ニップ部における中空部6の幅(空間距
離)が縮まったのを検知し(検知機構は図4と同じ)、
受光部で空間距離を測定して温度制御回路10に送信
し、その測定した距離が特定の距離になったら温度制御
回路10により、定着ローラ1の熱源2の温度を上昇さ
せるように動作させ、これにより温度低下による定着不
良を防ぐ。このようにニップ部の温度変化を中空部6の
空間距離の変化として測定することにより、その空間距
離(実際のニップ部の温度)に応じて定着ローラ1の温
度を上昇させ、定着不良を防ぐことができる。
【0025】[実施例3(請求項4,9)]図8は本発
明の別の実施例を示す図であって、定着装置要部のロー
ラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な断面図であり、この
定着装置の定着ローラ1と加圧ローラ3の構成は図1,
2,3と同じである。実施例1と同様に上記の中空部6
には気体が充填されており、定着ローラ1の温度が定着
時の温度になっていて(用紙なし)、加圧ローラ3が定
着ローラ1に圧接しているときには、加圧ローラ3側も
十分に加熱され、加圧ローラ3の中空部6内の充填物
(気体)は最も膨張しているので、その時に弾性体4の
表面が最も張っているようにする。また、図8において
符号11は定着ローラ1と加圧ローラ3の回転速度を制
御する回転速度制御回路であり、この回転速度制御回路
11には、受光用光ファイバー5bからの光を検知して
距離の変化を検出する受光部からの距離情報が入力さ
れ、中空部6の幅、すなわち弾性体(表層)4側の光フ
ァイバー5a,5bと軸芯7との間の空間距離に応じて
定着ローラ1と加圧ローラ3の回転速度を制御できるよ
うに構成されている。
【0026】次に図8に示す定着装置の記録時(コピー
またはプリント時)の動作について図9のフローチャー
トを参照して説明する。記録時(例えばコピー時)に
は、未定着トナー画像を担持した用紙(記録材)12が
定着ローラ1と加圧ローラ3との間のニップ部を通過す
るので、用紙12に熱を奪われて加圧ローラ3の温度が
徐々に低下する。すると中空部6に充填されている気体
は徐々に収縮する。定着ローラ1と加圧ローラ3は図示
しない圧接機構で圧接されており、しかも加圧ローラ3
の表層部を構成する弾性体4は変形しやすいので、加圧
ローラ3の中空部6に充填されている気体が収縮する
と、図8に示すように圧接部(ニップ部)で弾性体4が
変形し、そのニップ部における中空部6の幅、すなわち
表層側の光ファイバー5a,5bと軸芯7との間の空間
距離が縮まる。そこで、発光用光ファイバー5aから出
射され軸芯7で反射された光を受光用光ファイバー5b
で受光して、ニップ部における中空部6の幅(空間距
離)が縮まったのを検知し(検知機構は図4と同じ)、
受光部で空間距離を測定して回転速度制御回路11に送
信し、その測定した距離が特定の距離になったら回転速
度制御回路11により、定着ローラ1と加圧ローラ3の
回転速度を減少させる機構(図示せず)を動作させる。
これによりニップ時間が長くなり、温度低下による定着
不良が防止される。このように本実施例ではニップ部の
温度変化を中空部6の空間距離の変化として測定し、そ
の空間距離(実際のニップ部の温度)に応じて定着ロー
ラ1と加圧ローラ3のニップ時間を増加させるので、定
着不良を防ぐことができる。
【0027】[実施例4(請求項5,10)]図10は
本発明の別の実施例を示す図であって、定着装置要部の
ローラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な断面図であり、
この定着装置の定着ローラ1と加圧ローラ3の構成は図
1,2,3と同じである。実施例1と同様に上記の中空
部6には気体が充填されており、定着ローラ1の温度が
定着時の温度になっていて(用紙なし)、加圧ローラ3
が定着ローラ1に圧接しているときには、加圧ローラ3
側も十分に加熱され、加圧ローラ3の中空部6内の充填
物(気体)は最も膨張しているので、その時に弾性体4
の表面が最も張っているようにする。また、図10にお
いて符号10は定着ローラ1内の熱源2の温度を制御す
る温度制御回路であり、この温度制御回路10には、受
光用光ファイバー5bからの光を検知して距離の変化を
検出する受光部からの距離情報が入力され、中空部6の
幅、すなわち弾性体(表層)4側の光ファイバー5a,
5bと軸芯7との間の空間距離に応じて熱源2の温度を
制御できるように構成されている。また、符号11は定
着ローラ1と加圧ローラ3の回転速度を制御する回転速
度制御回路であり、この回転速度制御回路11には、受
光用光ファイバー5bからの光を検知して距離の変化を
検出する受光部からの距離情報が入力され、中空部6の
幅、すなわち弾性体(表層)4側の光ファイバー5a,
5bと軸芯7との間の空間距離に応じて定着ローラ1と
加圧ローラ3の回転速度を制御できるように構成されて
いる。
【0028】次に図10に示す定着装置の記録時(コピ
ーまたはプリント時)の動作について図11のフローチ
ャートを参照して説明する。記録時(例えばコピー時)
には、未定着トナー画像を担持した用紙(記録材)12
が定着ローラ1と加圧ローラ3との間のニップ部を通過
するので、用紙12に熱を奪われて加圧ローラ3の温度
が徐々に低下する。すると中空部6に充填されている気
体は徐々に収縮する。定着ローラ1と加圧ローラ3は図
示しない圧接機構で圧接されており、しかも加圧ローラ
3の表層部を構成する弾性体4は変形しやすいので、加
圧ローラ3の中空部6に充填されている気体が収縮する
と、図10に示すように圧接部(ニップ部)で弾性体4
が変形し、そのニップ部における中空部6の幅、すなわ
ち表層側の光ファイバー5a,5bと軸芯7との間の空
間距離が縮まる。そこで、発光用光ファイバー5aから
出射され軸芯7で反射された光を受光用光ファイバー5
bで受光して、ニップ部における中空部6の幅(空間距
離)が縮まったのを検知し(検知機構は図4と同じ)、
受光部で空間距離を測定して温度制御回路10及び回転
速度制御回路11に送信し、その測定した距離が特定の
距離になったら温度制御回路10により、定着ローラ1
の熱源2の温度を上昇させるように動作させ、かつ、回
転速度制御回路11により、定着ローラ1と加圧ローラ
3の回転速度を減少させる機構(図示せず)を動作させ
る。これにより定着ローラ温度が上昇し、かつ、ニップ
時間が長くなり、温度低下による定着不良が防止され
る。
【0029】ここで、前述の実施例2のように、ニップ
部の温度変化を中空部6の空間距離の変化として測定
し、その空間距離(実際のニップ部の温度)に応じて定
着ローラ1の温度を上昇させることは、通紙により発生
する温度低下による定着不良を防ぐが、定着ローラ1は
ある熱容量を持っているので、すぐには温度上昇しない
という不具合がある。また、前述の実施例3のように、
上記空間距離(実際のニップ部の温度)に応じて定着ロ
ーラ1と加圧ローラ3の回転速度を減少させる場合、ロ
ーラの回転速度はすぐに減少させられる(ニップ時間が
長くなる)ので、即効性があるが、定着不良を防ぐには
不十分な場合がある。そこで本実施例では、定着ローラ
1の温度上昇と、定着ローラ1と加圧ローラ3の回転速
度の減少を組み合わせたものであり、このような構成及
び動作とすることにより、実際のニップ部の温度によっ
て確実に動作を開始することができ、より確実に定着不
良を防ぐことができる。
【0030】[実施例5(請求項6,11)]図12は
本発明の別の実施例を示す図であって、定着装置要部の
ローラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な断面図であり、
この定着装置の定着ローラ1と加圧ローラ3の構成は図
1,2,3と同じである。実施例1と同様に上記の中空
部6には気体が充填されており、定着ローラ1の温度が
定着時の温度になっていて(用紙なし)、加圧ローラ3
が定着ローラ1に圧接しているときには、加圧ローラ3
側も十分に加熱され、加圧ローラ3の中空部6内の充填
物(気体)は最も膨張しているので、その時に弾性体4
の表面が最も張っているようにする。また、図12にお
いて符号10は定着ローラ1内の熱源2の温度を制御す
る温度制御回路であり、この温度制御回路10には、受
光用光ファイバー5bからの光を検知して距離の変化を
検出する受光部からの距離情報が入力され、中空部6の
幅、すなわち弾性体(表層)4側の光ファイバー5a,
5bと軸芯7との間の空間距離に応じて熱源2の温度を
制御できるように構成されている。また、符号13は定
着ローラ1と加圧ローラ3の圧接力を調整する機構(図
示せず)を制御する圧接力制御回路であり、この圧接力
制御回路13には、受光用光ファイバー5bからの光を
検知して距離の変化を検出する受光部からの距離情報が
入力され、中空部6の幅、すなわち弾性体(表層)4側
の光ファイバー5a,5bと軸芯7との間の空間距離に
応じて定着ローラ1と加圧ローラ3の圧接力を調整する
機構の作動を制御できるように構成されている。
【0031】次に図12に示す定着装置の記録時(コピ
ーまたはプリント時)の動作について図13のフローチ
ャートを参照して説明する。記録時(例えばコピー時)
には、未定着トナー画像を担持した用紙(記録材)12
が定着ローラ1と加圧ローラ3との間のニップ部を通過
するので、用紙12に熱を奪われて加圧ローラ3の温度
が徐々に低下する。すると中空部6に充填されている気
体は徐々に収縮する。定着ローラ1と加圧ローラ3は図
示しない圧接機構で圧接されており、しかも加圧ローラ
3の表層部を構成する弾性体4は変形しやすいので、加
圧ローラ3の中空部6に充填されている気体が収縮する
と、図12に示すように圧接部(ニップ部)で弾性体4
が変形し、そのニップ部における中空部6の幅、すなわ
ち表層側の光ファイバー5a,5bと軸芯7との間の空
間距離が縮まる。そこで、発光用光ファイバー5aから
出射され軸芯7で反射された光を受光用光ファイバー5
bで受光して、ニップ部における中空部6の幅(空間距
離)が縮まったのを検知し(検知機構は図4と同じ)、
受光部で空間距離を測定して温度制御回路10及び圧接
力制御回路13に送信し、その測定した距離が特定の距
離になったら温度制御回路10により、定着ローラ1の
熱源2の温度を上昇させるように動作させ、かつ、圧接
力制御回路13により、定着ローラ1と加圧ローラ3の
圧接力を調整する機構(図示せず)を動作させ、圧接力
を高める。これにより定着ローラ温度が上昇し、かつ、
ニップ圧が増加し、温度低下による定着不良が防止され
る。
【0032】ここで、前述の実施例2のように、ニップ
部の温度変化を中空部6の空間距離の変化として測定
し、その空間距離(実際のニップ部の温度)に応じて定
着ローラ1の温度を上昇させることは、通紙により発生
する温度低下による定着不良を防ぐが、定着ローラ1は
ある熱容量を持っているので、すぐには温度上昇しない
という不具合がある。また、上記空間距離(実際のニッ
プ部の温度)に応じて定着ローラ1と加圧ローラ3の圧
接力を増加させる場合、ローラの圧接力はすぐに増加さ
せられる(ニップ圧が増加する)ので、即効性がある
が、定着不良を防ぐには不十分な場合がある。そこで本
実施例では、定着ローラ1の温度上昇と、定着ローラ1
と加圧ローラ3の圧接力の増加を組み合わせたものであ
り、このような構成及び動作とすることにより、実際の
ニップ部の温度によって確実に動作を開始することがで
き、より確実に定着不良を防ぐことができる。
【0033】[実施例6(請求項7,12)]実施例
1,2,3,4または5に示した定着装置(定着方法)
において、加圧ローラ3の中空部6に充填されている気
体としては不活性ガスが好ましい。すなわち、中空部6
に充填されている気体を不活性ガスにすることで、加圧
ローラ3が高温に晒されても気体が化学変化することが
ないので良好な光の媒体となり、中空部6の幅(空間距
離)の検知不良等を防止することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
においては、加圧ローラは、変形しやすい弾性体からな
る表層と軸芯、及び前記表層と前記軸芯とで形成する中
空部を有し、該中空部には一定圧力の気体が充填され、
前記表層あるいは前記軸芯には、光ファイバーからなる
発光部分と受光部分を有する構造のローラであり、前記
表層あるいは前記軸芯の発光部分から発光された光を軸
芯あるいは表層で反射させ、該反射光を前記表層あるい
は前記軸芯の受光部分で受光することにより前記表層と
前記軸芯との距離を検知し、該距離の変化で、ある特定
の動作を開始することにより(請求項1)、実際のニッ
プ部の温度変化に対応する、表層と軸芯との距離の変化
で様々な動作を開始したり終了したりすることができ
る。
【0035】さらに本発明の定着装置においては、表層
と軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら定着ロ
ーラの温度を上昇させる回路を作動させることにより
(請求項3)、記録材の挿入に伴うローラの温度低下に
よる定着不良を、定着ローラの温度を上昇させて防ぐこ
とができる。
【0036】また、本発明の定着装置においては、表層
と軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら定着ロ
ーラと加圧ローラの回転速度を減少させる機構を作動さ
せることにより(請求項4)、記録材の挿入に伴うロー
ラの温度低下による定着不良を、定着ローラと加圧ロー
ラの回転速度を減少させて(記録材がニップ部を通過す
る時間を長くして)防ぐことができる。
【0037】さらにまた、本発明の定着装置において
は、表層と軸芯との距離を検知し、特定の距離になった
ら定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、且つ
定着ローラと加圧ローラの回転速度を減少させる機構を
作動させることにより(請求項5)、記録材の挿入に伴
うローラの温度低下による定着不良を、定着ローラの温
度を上昇させ、かつ定着ローラと加圧ローラの回転速度
を減少させて(記録材がニップ部を通過する時間を長く
して)防ぐことができる。
【0038】また、本発明の定着装置においては、表層
と軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら定着ロ
ーラの温度を上昇させる回路を作動させ、且つ定着ロー
ラと加圧ローラの圧接力(ニップ圧)を増加させる機構
を作動させることにより(請求項6)、記録材の挿入に
伴うローラの温度低下による定着不良を、定着ローラの
温度を上昇させ、かつ定着ローラと加圧ローラの圧接力
(ニップ圧)を増加させて防ぐことができる。
【0039】さらに、本発明の定着装置においては、上
述の構成及び動作に加えて、中空部に充填されている気
体が不活性ガスであることにより(請求項7)、中空部
内の気体の化学変化を防いで良好な光の媒体とすること
ができ、中空部の幅(空間距離)の検知不良等を防止す
ることができる。
【0040】本発明の定着方法においては、加圧ローラ
として、変形しやすい弾性体からなる表層と軸芯、及び
前記表層と前記軸芯とで形成する中空部を有し、該中空
部には一定圧力の気体が充填され、前記表層あるいは前
記軸芯には、光ファイバーからなる発光部分と受光部分
を設けた構造のローラを用い、前記表層あるいは前記軸
芯の発光部分から発光された光を軸芯あるいは表層で反
射させ、該反射光を前記表層あるいは前記軸芯の受光部
分で受光することにより前記表層と前記軸芯との距離を
検知し、該距離の変化で、ある特定の動作を開始させる
ことにより(請求項2)、実際のニップ部の温度変化に
対応する、表層と軸芯との距離の変化で様々な動作を開
始したり終了したりすることができる。
【0041】さらに本発明の定着方法においては、表層
と軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら定着ロ
ーラの温度を上昇させる回路を作動させることにより
(請求項8)、記録材の挿入に伴うローラの温度低下に
よる定着不良を、定着ローラの温度を上昇させて防ぐこ
とができる。
【0042】また、本発明の定着方法においては、表層
と軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら定着ロ
ーラと加圧ローラの回転速度を減少させる機構を作動さ
せることにより(請求項9)、記録材の挿入に伴うロー
ラの温度低下による定着不良を、定着ローラと加圧ロー
ラの回転速度を減少させて(記録材がニップ部を通過す
る時間を長くして)防ぐことができる。
【0043】さらにまた、本発明の定着方法において
は、表層と軸芯との距離を検知し、特定の距離になった
ら定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、且つ
定着ローラと加圧ローラの回転速度を減少させる機構を
作動させることにより(請求項10)、記録材の挿入に
伴うローラの温度低下による定着不良を、定着ローラの
温度を上昇させ、かつ定着ローラと加圧ローラの回転速
度を減少させて(記録材がニップ部を通過する時間を長
くして)防ぐことができる。
【0044】また、本発明の定着方法においては、表層
と軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら定着ロ
ーラの温度を上昇させる回路を作動させ、且つ定着ロー
ラと加圧ローラの圧接力(ニップ圧)を増加させる機構
を作動させることにより(請求項11)、記録材の挿入
に伴うローラの温度低下による定着不良を、定着ローラ
の温度を上昇させ、かつ定着ローラと加圧ローラの圧接
力(ニップ圧)を増加させて防ぐことができる。
【0045】さらに、本発明の定着方法においては、上
述の構成及び動作に加えて、中空部に充填されている気
体が不活性ガスであることにより(請求項12)、中空
部内の気体の化学変化を防いで良好な光の媒体とするこ
とができ、中空部の幅(空間距離)の検知不良等を防止
することができる。
【0046】本発明の記録装置においては、定着手段と
して、請求項1,3,4,5,6,7の何れか一つに記
載の定着装置、あるいは、請求項2,8,9,10,1
1,12の何れか一つに記載の定着方法を用いることに
より、リピートコピー時あるいは多数枚のプリント時等
においても定着不良を起こすことのない記録装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の定着ローラ及び加圧ロ
ーラを斜めから見た要部斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図であって、定着装置
要部のローラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な断面と、
加圧ローラの要部とを示す図である。
【図3】図2に示す定着装置の記録時の状態を示す図で
ある。
【図4】図2、3に示す定着装置の加圧ローラの中空部
の幅(空間距離)の検知機構の説明図であり、(A)は
中空部の幅が広い時の状態を示す加圧ローラの要部断面
図、(B)は中空部の幅が狭い時の状態を示す加圧ロー
ラの要部断面図である。
【図5】図2,3に示す定着装置の記録時の動作例を示
すフローチャートである。
【図6】本発明の別の実施例を示す図であって、定着装
置要部のローラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な断面
と、温度制御回路を示す図である。
【図7】図6に示す定着装置の記録時の動作例を示すフ
ローチャートである。
【図8】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、
定着装置要部のローラ軸方向中心付近の軸方向に垂直な
断面と、回転速度制御回路を示す図である。
【図9】図8に示す定着装置の記録時の動作例を示すフ
ローチャートである。
【図10】本発明のさらに別の実施例を示す図であっ
て、定着装置要部のローラ軸方向中心付近の軸方向に垂
直な断面と、温度制御回路及び回転速度制御回路を示す
図である。
【図11】図10に示す定着装置の記録時の動作例を示
すフローチャートである。
【図12】本発明のさらに別の実施例を示す図であっ
て、定着装置要部のローラ軸方向中心付近の軸方向に垂
直な断面と、温度制御回路及び圧接力制御回路を示す図
である。
【図13】図12に示す定着装置の記録時の動作例を示
すフローチャートである。
【図14】本発明に係る記録装置の一例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 熱源 3 加圧ローラ 4 弾性体(表層) 5a 発光用光ファイバー 5b 受光用光ファイバー 6 中空部 7 軸芯 8 スペーサ 9 遮光板 10 温度制御回路 11 回転速度制御回路 12 用紙(記録材) 13 圧接力制御回路 21 感光体(像担持体) 22 帯電装置 23 露光 24 現像装置 25 現像ローラ 26 レジストローラ 27 転写装置 28 クリーニング装置 29 除電装置 30 定着装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側に熱源を有する定着ローラと、該定着
    ローラに圧接するように設置され該定着ローラの回転と
    協働して回転する加圧ローラとを備え、前記定着ローラ
    と前記加圧ローラとの間のニップ部を未定着画像を担持
    した記録材を通過させ、該ニップ部で圧接加熱して未定
    着画像を記録材に定着する定着装置において、 前記加圧ローラは、変形しやすい弾性体からなる表層と
    軸芯、及び前記表層と前記軸芯とで形成する中空部を有
    し、該中空部には一定圧力の気体が充填され、前記表層
    あるいは前記軸芯には、光ファイバーからなる発光部分
    と受光部分を有する構造のローラであり、前記表層ある
    いは前記軸芯の発光部分から発光された光を軸芯あるい
    は表層で反射させ、該反射光を前記表層あるいは前記軸
    芯の受光部分で受光することにより前記表層と前記軸芯
    との距離を検知し、該距離の変化で、ある特定の動作を
    開始することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】内側に熱源を有する定着ローラと、該定着
    ローラに圧接するように設置され該定着ローラの回転と
    協働して回転する加圧ローラとを用い、前記定着ローラ
    と前記加圧ローラとの間のニップ部に未定着画像を担持
    した記録材を通過させ、該ニップ部で圧接加熱して未定
    着画像を記録材に定着する定着方法において、 前記加圧ローラとして、変形しやすい弾性体からなる表
    層と軸芯、及び前記表層と前記軸芯とで形成する中空部
    を有し、該中空部には一定圧力の気体が充填され、前記
    表層あるいは前記軸芯には、光ファイバーからなる発光
    部分と受光部分を設けた構造のローラを用い、前記表層
    あるいは前記軸芯の発光部分から発光された光を軸芯あ
    るいは表層で反射させ、該反射光を前記表層あるいは前
    記軸芯の受光部分で受光することにより前記表層と前記
    軸芯との距離を検知し、該距離の変化で、ある特定の動
    作を開始させることを特徴とする定着方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の定着装置において、前記表
    層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら
    前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させるこ
    とを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の定着装置において、前記表
    層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら
    前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速度を減少させ
    る機構を作動させることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の定着装置において、前記表
    層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら
    前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、且
    つ前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速度を減少さ
    せる機構を作動させることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の定着装置において、前記表
    層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら
    前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、且
    つ前記定着ローラと前記加圧ローラの圧接力を増加させ
    る機構を作動させることを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】請求項1,3,4,5,6の何れか一つに
    記載の定着装置において、前記中空部に充填されている
    気体が不活性ガスであることを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】請求項2記載の定着方法において、前記表
    層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら
    前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させるこ
    とを特徴とする定着方法。
  9. 【請求項9】請求項2記載の定着方法において、前記表
    層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になったら
    前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速度を減少させ
    る機構を作動させることを特徴とする定着方法。
  10. 【請求項10】請求項2記載の定着方法において、前記
    表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になった
    ら前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、
    且つ前記定着ローラと前記加圧ローラの回転速度を減少
    させる機構を作動させることを特徴とする定着方法。
  11. 【請求項11】請求項2記載の定着方法において、前記
    表層と前記軸芯との距離を検知し、特定の距離になった
    ら前記定着ローラの温度を上昇させる回路を作動させ、
    且つ前記定着ローラと前記加圧ローラの圧接力を増加さ
    せる機構を作動させることを特徴とする定着方法。
  12. 【請求項12】請求項2,8,9,10,11の何れか
    一つに記載の定着方法において、前記中空部に充填され
    ている気体が不活性ガスであることを特徴とする定着方
    法。
  13. 【請求項13】像担持体上に画像を形成し、その像担持
    体上の画像を記録材に転写した後、該記録材に転写され
    た未定着画像を定着手段で定着する記録装置において、 前記定着手段として、請求項1,3,4,5,6,7の
    何れか一つに記載の定着装置、あるいは、請求項2,
    8,9,10,11,12の何れか一つに記載の定着方
    法を用いることを特徴とする記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009063629A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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