JP2000282828A - エンジンのシール部潤滑構造 - Google Patents
エンジンのシール部潤滑構造Info
- Publication number
- JP2000282828A JP2000282828A JP11086410A JP8641099A JP2000282828A JP 2000282828 A JP2000282828 A JP 2000282828A JP 11086410 A JP11086410 A JP 11086410A JP 8641099 A JP8641099 A JP 8641099A JP 2000282828 A JP2000282828 A JP 2000282828A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- control valve
- pressure control
- discharge port
- seal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動車用エンジンのシール部潤滑構造を
改良する。 【解決手段】 クランク軸３により駆動されるオイルポ
ンプ９をタイミングチェカバーに一体に形成し、このタ
イミングチェンカバーに、それを貫通するクランク軸３
と一体部材であるクランクプーリに摺接するオイルシー
ルを設け、オイルポンプ９には圧力制御弁１５を設け、
この圧力制御弁１５に、圧力制御弁１５から排出される
オイルをオイルシールに供給するためのオイル通路２１
を接続した。エンジンが冷機状態で始動するとき、粘度
が高く圧力が高いオイルがオイルシールに供給されるの
で、オイルシールの潤滑性が向上するのと同時に、オイ
ル洩れを防止できる。
改良する。 【解決手段】 クランク軸３により駆動されるオイルポ
ンプ９をタイミングチェカバーに一体に形成し、このタ
イミングチェンカバーに、それを貫通するクランク軸３
と一体部材であるクランクプーリに摺接するオイルシー
ルを設け、オイルポンプ９には圧力制御弁１５を設け、
この圧力制御弁１５に、圧力制御弁１５から排出される
オイルをオイルシールに供給するためのオイル通路２１
を接続した。エンジンが冷機状態で始動するとき、粘度
が高く圧力が高いオイルがオイルシールに供給されるの
で、オイルシールの潤滑性が向上するのと同時に、オイ
ル洩れを防止できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンまたはエ
ンジンに駆動されるミッションに適用する回転軸のシー
ル部潤滑構造に関するものである。
ンジンに駆動されるミッションに適用する回転軸のシー
ル部潤滑構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】エンジンには、クランク軸を始めとする
回転部分ならびにピストンを始めとする摺動部分が多く
設けられる。これら各部分が円滑に機能するために、回
転部分ならびに摺動部分にはオイルポンプで加圧された
潤滑オイルが供給される。潤滑オイルは加圧されている
ために回転部分を支持する部分から外部に潤滑オイルが
漏出しないように、回転軸の外周とこれを貫通させるケ
ーシングとの間にオイルシールを装着するようにしてあ
る。
回転部分ならびにピストンを始めとする摺動部分が多く
設けられる。これら各部分が円滑に機能するために、回
転部分ならびに摺動部分にはオイルポンプで加圧された
潤滑オイルが供給される。潤滑オイルは加圧されている
ために回転部分を支持する部分から外部に潤滑オイルが
漏出しないように、回転軸の外周とこれを貫通させるケ
ーシングとの間にオイルシールを装着するようにしてあ
る。
【０００３】エンジン１のクランク軸部分を示す図６に
ついて、オイルシールの装着部を説明する。タイミング
チェンカバー２から外方に突出したクランク軸３には、
クランクプーリ４とタイミングギヤ５がキー６により結
合しており、ボルト７で固定されている。クランクプー
リ４にはベルト８が掛けられ、タイミングギヤ５には、
図示しないがタイミングチェンが掛けられている。タイ
ミングギヤ５の筒状部５ａにはオイルポンプ９のインナ
ロータ１０がスプライン結合している。１１はオイルポ
ンプ９のアウタロータ、１２はボルト１３でタイミング
チェンカバー２に取付けられたケーシング、１４は下端
を図示しないオイルパン内のフィルタに接続されたパイ
プである。
ついて、オイルシールの装着部を説明する。タイミング
チェンカバー２から外方に突出したクランク軸３には、
クランクプーリ４とタイミングギヤ５がキー６により結
合しており、ボルト７で固定されている。クランクプー
リ４にはベルト８が掛けられ、タイミングギヤ５には、
図示しないがタイミングチェンが掛けられている。タイ
ミングギヤ５の筒状部５ａにはオイルポンプ９のインナ
ロータ１０がスプライン結合している。１１はオイルポ
ンプ９のアウタロータ、１２はボルト１３でタイミング
チェンカバー２に取付けられたケーシング、１４は下端
を図示しないオイルパン内のフィルタに接続されたパイ
プである。
【０００４】図６には示されないが、タイミングチェン
カバー２の正面を見た図７に示すように、ケーシング１
２には圧力制御弁（リリーフバルブ）１５が取付けら
れ、オイルポンプ９から排出されるオイルの圧力があら
かじめ設定された値を越えたとき、オイルの一部を本体
１６に設けられたオイル排出口１６ｂから外部に逃すこ
とによって、圧力を一定値以内に保持するようになって
いる。
カバー２の正面を見た図７に示すように、ケーシング１
２には圧力制御弁（リリーフバルブ）１５が取付けら
れ、オイルポンプ９から排出されるオイルの圧力があら
かじめ設定された値を越えたとき、オイルの一部を本体
１６に設けられたオイル排出口１６ｂから外部に逃すこ
とによって、圧力を一定値以内に保持するようになって
いる。
【０００５】図８と図９は、圧力制御弁１５の構造を断
面で示したものである。圧力制御弁１５は、先端近傍に
オイル供給口１６ａを設けるとともに、それより基端側
にオイル排出口１６ｂを設けた筒状の本体１６内に、ス
プリング１７で付勢されたカップ状のプランジャ１８を
嵌挿した構造になっている。
面で示したものである。圧力制御弁１５は、先端近傍に
オイル供給口１６ａを設けるとともに、それより基端側
にオイル排出口１６ｂを設けた筒状の本体１６内に、ス
プリング１７で付勢されたカップ状のプランジャ１８を
嵌挿した構造になっている。
【０００６】図８に示す状態はスプリング１７の弾発力
がオイル供給口１６ａから加えられるオイルの圧力に打
ち勝ち、プランジャ１８がオイル排出口１６ｂを塞いで
いるところである。オイル供給口１６ａから加えられる
オイルの圧力が高くなってスプリング１７の弾発力に打
ち勝つと、図９に示すようにプランジャ１８が引っ込
み、オイル供給口１６ａから加えられたオイルは、矢印
で示すように、オイル排出口１６ｂに抜ける。
がオイル供給口１６ａから加えられるオイルの圧力に打
ち勝ち、プランジャ１８がオイル排出口１６ｂを塞いで
いるところである。オイル供給口１６ａから加えられる
オイルの圧力が高くなってスプリング１７の弾発力に打
ち勝つと、図９に示すようにプランジャ１８が引っ込
み、オイル供給口１６ａから加えられたオイルは、矢印
で示すように、オイル排出口１６ｂに抜ける。
【０００７】ところで、図６に示すように、クランクプ
ーリ４とケーシング１２との間にはオイルシール１９が
嵌挿され、オイルポンプ９側のオイルが外部に漏洩しな
いようにしてある。このオイルシール１９の外周側は固
定部材であるケーシング１２に嵌着するが、内周側は回
転するクランクプーリ４に接するので、その部分に設け
るリップ部１９ａ（図１０参照）に適度の潤滑を与えな
いと、摩耗が促進し、オイルシールとしての機能を果た
さないことになる。
ーリ４とケーシング１２との間にはオイルシール１９が
嵌挿され、オイルポンプ９側のオイルが外部に漏洩しな
いようにしてある。このオイルシール１９の外周側は固
定部材であるケーシング１２に嵌着するが、内周側は回
転するクランクプーリ４に接するので、その部分に設け
るリップ部１９ａ（図１０参照）に適度の潤滑を与えな
いと、摩耗が促進し、オイルシールとしての機能を果た
さないことになる。
【０００８】そこで従来は、リップ部１９ａに必要な潤
滑は、その周辺の摺動部分に供給されるオイルのリーク
分を供給して行っていた。しかしながらエンジンが冷機
状態にあるときにはオイルの粘性が高く、狭いところか
らリークするオイルの量も少ないため、リップ部１９ａ
に十分なオイル供給ができないこともあり、そのときに
は、リップ部１９ａの摩耗が早くなるという問題があっ
た。なお、エンジンが暖機状態になればオイルの粘度も
低下するので、潤滑性に問題はない。そして余剰オイル
は、通路２０からオイルパンに戻る。
滑は、その周辺の摺動部分に供給されるオイルのリーク
分を供給して行っていた。しかしながらエンジンが冷機
状態にあるときにはオイルの粘性が高く、狭いところか
らリークするオイルの量も少ないため、リップ部１９ａ
に十分なオイル供給ができないこともあり、そのときに
は、リップ部１９ａの摩耗が早くなるという問題があっ
た。なお、エンジンが暖機状態になればオイルの粘度も
低下するので、潤滑性に問題はない。そして余剰オイル
は、通路２０からオイルパンに戻る。
【０００９】オイルポンプに圧力制御弁（リリーフバル
ブ）を設けたものの先行技術としては、特開平１０−１
８８２８号公報に開示されたものがある。しかしながら
この公報のものはオイルの粘性によってオイルポンプ内
部に空気が混入するのを防止するようにしたものであ
り、オイルシールの機能を維持するようにしたものでは
ない。また、特開平１０−１５９５２５号公報には、オ
イルシールのシール性の向上を目的とした発明が開示さ
れているが、チェンケースに取付けられたオイルポンプ
のロータプレートにメインオイル通路の開口部をシール
するシール手段を設けたものであり、本発明の目的を達
成するものではない。
ブ）を設けたものの先行技術としては、特開平１０−１
８８２８号公報に開示されたものがある。しかしながら
この公報のものはオイルの粘性によってオイルポンプ内
部に空気が混入するのを防止するようにしたものであ
り、オイルシールの機能を維持するようにしたものでは
ない。また、特開平１０−１５９５２５号公報には、オ
イルシールのシール性の向上を目的とした発明が開示さ
れているが、チェンケースに取付けられたオイルポンプ
のロータプレートにメインオイル通路の開口部をシール
するシール手段を設けたものであり、本発明の目的を達
成するものではない。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この点に鑑
みてなされたものであり、これらの先行技術とは相違す
る手段によって、オイルポンプに取付けられたオイルシ
ールにオイルを供給する構造を提供しようとするもので
ある。
みてなされたものであり、これらの先行技術とは相違す
る手段によって、オイルポンプに取付けられたオイルシ
ールにオイルを供給する構造を提供しようとするもので
ある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項１に記載された発明に
おいては、クランク軸により駆動されるオイルポンプを
タイミングチェンカバーに一体に形成し、該タイミング
チェンカバーに、該タイミングチェンカバーを貫通する
クランク軸またはクランク軸と一体部材の外周に摺接す
るオイルシールを設け、前記オイルポンプには圧力制御
弁を設け、該圧力制御弁に、該圧力制御弁から排出され
るオイルを前記オイルシールに供給するためのオイル通
路を接続したことを特徴とする。
決するための手段として、請求項１に記載された発明に
おいては、クランク軸により駆動されるオイルポンプを
タイミングチェンカバーに一体に形成し、該タイミング
チェンカバーに、該タイミングチェンカバーを貫通する
クランク軸またはクランク軸と一体部材の外周に摺接す
るオイルシールを設け、前記オイルポンプには圧力制御
弁を設け、該圧力制御弁に、該圧力制御弁から排出され
るオイルを前記オイルシールに供給するためのオイル通
路を接続したことを特徴とする。
【００１２】また、請求項２に記載された発明は、請求
項１に記載したものにおいて、前記圧力制御弁を、先端
近傍にオイル供給口を設けるとともに、それより基端側
にオイル排出口を設けた筒状の本体内部にスプリングで
付勢されたカップ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給
口に加えられるオイルの圧力が前記スプリングを圧縮し
て設定値を越えたときにプランジャがオイル排出口を開
く構造に形成し、前記オイル通路への接続口を、前記本
体の前記オイル排出口と並ぶ位置に設けたことを特徴と
する。
項１に記載したものにおいて、前記圧力制御弁を、先端
近傍にオイル供給口を設けるとともに、それより基端側
にオイル排出口を設けた筒状の本体内部にスプリングで
付勢されたカップ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給
口に加えられるオイルの圧力が前記スプリングを圧縮し
て設定値を越えたときにプランジャがオイル排出口を開
く構造に形成し、前記オイル通路への接続口を、前記本
体の前記オイル排出口と並ぶ位置に設けたことを特徴と
する。
【００１３】また、請求項３に記載された発明は、請求
項１に記載したものにおいて、前記圧力制御弁を、先端
近傍にオイル供給口を設けるとともに、それより基端側
にオイル排出口を設けた筒状の本体内部にスプリングで
付勢されたカップ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給
口に加えられるオイルの圧力が前記スプリングを圧縮し
て設定値を越えたときにプランジャがオイル排出口を開
く構造に形成し、前記オイル通路への接続口を、前記本
体の前記オイル排出口より基端側に設けたことを特徴と
する。
項１に記載したものにおいて、前記圧力制御弁を、先端
近傍にオイル供給口を設けるとともに、それより基端側
にオイル排出口を設けた筒状の本体内部にスプリングで
付勢されたカップ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給
口に加えられるオイルの圧力が前記スプリングを圧縮し
て設定値を越えたときにプランジャがオイル排出口を開
く構造に形成し、前記オイル通路への接続口を、前記本
体の前記オイル排出口より基端側に設けたことを特徴と
する。
【００１４】さらに、請求項４に記載された発明は、請
求項１に記載したものにおいて、前記圧力制御弁を、先
端近傍にオイル供給口を設けるとともに、それより基端
側にオイル排出口を設けた筒状の本体内部にスプリング
で付勢されたカップ状のプランジャを嵌挿し、オイル供
給口に加えられるオイルの圧力が前記スプリングを圧縮
して設定値を越えたときにプランジャがオイル排出口を
開く構造に形成し、前記オイル通路への接続口を、前記
本体の基端部に設けたことを特徴とする。
求項１に記載したものにおいて、前記圧力制御弁を、先
端近傍にオイル供給口を設けるとともに、それより基端
側にオイル排出口を設けた筒状の本体内部にスプリング
で付勢されたカップ状のプランジャを嵌挿し、オイル供
給口に加えられるオイルの圧力が前記スプリングを圧縮
して設定値を越えたときにプランジャがオイル排出口を
開く構造に形成し、前記オイル通路への接続口を、前記
本体の基端部に設けたことを特徴とする。
【００１５】上記請求項１に記載された構成とすれば、
オイルポンプの圧力が上がって圧力制御弁が作動し、オ
イル排出口から放出されるオイルがオイルシールに供給
されるから、従来の構造よりも多い量のオイルがオイル
シールに供給され、オイルシール効果が高く維持される
ことになる。また、請求項２ないし４に記載された構成
によれば、オイルシールへのオイルの供給量ならびに供
給タイミングを変えることができる。
オイルポンプの圧力が上がって圧力制御弁が作動し、オ
イル排出口から放出されるオイルがオイルシールに供給
されるから、従来の構造よりも多い量のオイルがオイル
シールに供給され、オイルシール効果が高く維持される
ことになる。また、請求項２ないし４に記載された構成
によれば、オイルシールへのオイルの供給量ならびに供
給タイミングを変えることができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
７に対応させて示した図１と、そのＡ−Ａ線に沿う断面
を示した図２について説明する。本発明が従来構造と相
違するところは、オイルポンプ９に設けた圧力制御弁１
５に新たな接続口１６ｃを設け、この接続口１６ｃにオ
イル通路２１を接続したことである。これにより、圧力
制御弁１５の接続口１６ｃからオイルが排出されれば、
そのオイルはオイルシール１９のリップ部１９ａに供給
される。
７に対応させて示した図１と、そのＡ−Ａ線に沿う断面
を示した図２について説明する。本発明が従来構造と相
違するところは、オイルポンプ９に設けた圧力制御弁１
５に新たな接続口１６ｃを設け、この接続口１６ｃにオ
イル通路２１を接続したことである。これにより、圧力
制御弁１５の接続口１６ｃからオイルが排出されれば、
そのオイルはオイルシール１９のリップ部１９ａに供給
される。
【００１７】圧力制御弁１５の基本構造は図８と図９に
示したものと同様であり、先端近傍にオイル供給口１６
ａを設けるとともに、それより基端側にオイル排出口１
６ｂを設けた筒状の本体１６の内部にスプリング１７で
付勢されたカップ状のプランジャ１８を嵌挿し、オイル
供給口１６ａに加えられるオイルの圧力が設定値を超え
たときにスプリング１７を圧縮してプランジャ１８がオ
イル排出口１６ｂを開く構造のものである。そしてオイ
ル通路２１への接続口１６ｃの位置は、次のように種々
考えることができる。
示したものと同様であり、先端近傍にオイル供給口１６
ａを設けるとともに、それより基端側にオイル排出口１
６ｂを設けた筒状の本体１６の内部にスプリング１７で
付勢されたカップ状のプランジャ１８を嵌挿し、オイル
供給口１６ａに加えられるオイルの圧力が設定値を超え
たときにスプリング１７を圧縮してプランジャ１８がオ
イル排出口１６ｂを開く構造のものである。そしてオイ
ル通路２１への接続口１６ｃの位置は、次のように種々
考えることができる。
【００１８】まず、図３に示すものは請求項２に対応す
るものであり、接続口１６ｃを、本体１６のオイル排出
口１６ｂと並ぶ位置に設けたものである。接続口１６ｃ
をこの位置に設けたことにより、オイルポンプ９からの
オイルの圧力がプランジャ１８を押し下げてオイル排出
口１６ｂを開くとき、接続口１６ｃも開いてオイルの一
部がオイルシール１９に供給されることになる。
るものであり、接続口１６ｃを、本体１６のオイル排出
口１６ｂと並ぶ位置に設けたものである。接続口１６ｃ
をこの位置に設けたことにより、オイルポンプ９からの
オイルの圧力がプランジャ１８を押し下げてオイル排出
口１６ｂを開くとき、接続口１６ｃも開いてオイルの一
部がオイルシール１９に供給されることになる。
【００１９】図４に示すものは圧力制御弁１５の他の例
であり、請求項３に対応するものである。この場合のオ
イル通路２１への接続口１６ｃは、本体１６のオイル排
出口１６ｂより基端側に設けられている。さらに図５に
示す構造は請求項４に対応するものであり、オイル通路
２１への接続口１６ｃを、本体１６の基端部に設けてあ
る。これらの場合、プランジャ１８が接続口１６ｃを開
口することはないので、本体１６とプランジャ１８との
隙間から洩れるオイルがオイル通路２１に流れることに
なる（それぞれ矢印参照）。なお、図５に示す構造とし
た場合には、接続口１６ｃとオイルシール１９とを結ぶ
オイル通路２１を変える必要がある。その場合のオイル
通路２１は、タイミングチェンカバー２に一体に設ける
ようにしてもよい。
であり、請求項３に対応するものである。この場合のオ
イル通路２１への接続口１６ｃは、本体１６のオイル排
出口１６ｂより基端側に設けられている。さらに図５に
示す構造は請求項４に対応するものであり、オイル通路
２１への接続口１６ｃを、本体１６の基端部に設けてあ
る。これらの場合、プランジャ１８が接続口１６ｃを開
口することはないので、本体１６とプランジャ１８との
隙間から洩れるオイルがオイル通路２１に流れることに
なる（それぞれ矢印参照）。なお、図５に示す構造とし
た場合には、接続口１６ｃとオイルシール１９とを結ぶ
オイル通路２１を変える必要がある。その場合のオイル
通路２１は、タイミングチェンカバー２に一体に設ける
ようにしてもよい。
【００２０】圧力制御弁１５を上記の構造とし、その接
続口１６ｃから排出されるオイルをオイルシール１９に
供給することにより、エンジンの冷機状態で始動させる
ときに潤滑性が向上する。すなわち、圧力制御弁１５が
作動するのは冷機始動時の油温が低くオイルの圧力が高
いときであるからである。エンジンが暖機状態になりオ
イルの圧力が下がれば、従来同様に周辺の摺動部分に供
給されるオイルのリーク分を供給して潤滑する。
続口１６ｃから排出されるオイルをオイルシール１９に
供給することにより、エンジンの冷機状態で始動させる
ときに潤滑性が向上する。すなわち、圧力制御弁１５が
作動するのは冷機始動時の油温が低くオイルの圧力が高
いときであるからである。エンジンが暖機状態になりオ
イルの圧力が下がれば、従来同様に周辺の摺動部分に供
給されるオイルのリーク分を供給して潤滑する。
【００２１】以上説明した実施の形態では、オイルシー
ル１９としてクランクプーリ４とケーシング１２の間に
設けるものを説明したが、本発明はこれに限られるもの
ではなく、クランク軸３に直接嵌挿されるものにも適用
することができる。
ル１９としてクランクプーリ４とケーシング１２の間に
設けるものを説明したが、本発明はこれに限られるもの
ではなく、クランク軸３に直接嵌挿されるものにも適用
することができる。
【００２２】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
エンジンのシール部潤滑構造であるから、エンジンの冷
機状態で始動させるときにもオイルシールの潤滑性が向
上する。またエンジン冷機状態でオイルの圧力が高いと
きにオイルがオイルシール側に流れるので、オイル量過
多によるオイル洩れを防ぐことができる。
エンジンのシール部潤滑構造であるから、エンジンの冷
機状態で始動させるときにもオイルシールの潤滑性が向
上する。またエンジン冷機状態でオイルの圧力が高いと
きにオイルがオイルシール側に流れるので、オイル量過
多によるオイル洩れを防ぐことができる。
【図１】本発明の実施の形態の正面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う概略断面図である。
【図３】図１中の圧力制御弁の断面図である。
【図４】圧力制御弁の変形例の断面図である。
【図５】圧力制御弁の他の変形例の断面図である。
【図６】エンジンのオイルシールを設けた部分を示す断
面図である。
面図である。
【図７】図６の一部を図１に対応させて示した正面図で
ある。
ある。
【図８】従来の圧力制御弁の断面図である。
【図９】図８のものの異なった状態を示す断面図であ
る。
る。
【図１０】オイルシールの一部を示す断面図である。
１ エンジン ２ タイミングチェンカバー ３ クランク軸 ９ オイルポンプ １２ ケーシング １５ 圧力制御弁 １６ 本体 １６ａ オイル供給口 １６ｂ オイル排出口 １６ｃ 接続口 １７ スプリング １８ プランジャ １９ オイルシール １９ａ リップ部 ２１ オイル通路
フロントページの続き (72)発明者 柴田 卓二 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 (72)発明者 竹内 省治 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 Ｆターム(参考） 3G013 BA02 BB03 BB09 BB19 BB25 BC00 BD42 EA02
Claims (4)
- 【請求項１】 クランク軸により駆動されるオイルポン
プをタイミングチェンカバーに一体に形成し、該タイミ
ングチェンカバーに、該タイミングチェンカバーを貫通
するクランク軸またはクランク軸と一体部材の外周に摺
接するオイルシールを設け、前記オイルポンプには圧力
制御弁を設け、該圧力制御弁に、該圧力制御弁から排出
されるオイルを前記オイルシールに供給するためのオイ
ル通路を接続したことを特徴とするエンジンのシール部
潤滑構造。 - 【請求項２】 前記圧力制御弁を、先端近傍にオイル供
給口を設けるとともに、それより基端側にオイル排出口
を設けた筒状の本体内部にスプリングで付勢されたカッ
プ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給口に加えられる
オイルの圧力が前記スプリングを圧縮して設定値を越え
たときにプランジャがオイル排出口を開く構造に形成
し、前記オイル通路への接続口を、前記本体の前記オイ
ル排出口と並ぶ位置に設けたことを特徴とする請求項１
に記載のエンジンのシール部潤滑構造。 - 【請求項３】 前記圧力制御弁を、先端近傍にオイル供
給口を設けるとともに、それより基端側にオイル排出口
を設けた筒状の本体内部にスプリングで付勢されたカッ
プ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給口に加えられる
オイルの圧力が前記スプリングを圧縮して設定値を越え
たときにプランジャがオイル排出口を開く構造に形成
し、前記オイル通路への接続口を、前記本体の前記オイ
ル排出口より基端側に設けたことを特徴とする請求項１
に記載のエンジンのシール部潤滑構造。 - 【請求項４】 前記圧力制御弁を、先端近傍にオイル供
給口を設けるとともに、それより基端側にオイル排出口
を設けた筒状の本体内部にスプリングで付勢されたカッ
プ状のプランジャを嵌挿し、オイル供給口に加えられる
オイルの圧力が前記スプリングを圧縮して設定値を越え
たときにプランジャがオイル排出口を開く構造に形成
し、前記オイル通路への接続口を、前記本体の基端部に
設けたことを特徴とする請求項１に記載のエンジンのシ
ール部潤滑構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11086410A JP2000282828A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | エンジンのシール部潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11086410A JP2000282828A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | エンジンのシール部潤滑構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000282828A true JP2000282828A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13886109
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11086410A Pending JP2000282828A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | エンジンのシール部潤滑構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000282828A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014088820A (ja) * | 2012-10-30 | 2014-05-15 | Toyota Motor Corp | 潤滑油供給装置 |
| US8955646B2 (en) | 2006-03-29 | 2015-02-17 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Device for lubricating oil seal of engine |
| CN113565598A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-10-29 | 四川同立精工科技有限公司 | 一种发动机的机油泵组件 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP11086410A patent/JP2000282828A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8955646B2 (en) | 2006-03-29 | 2015-02-17 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Device for lubricating oil seal of engine |
| JP2014088820A (ja) * | 2012-10-30 | 2014-05-15 | Toyota Motor Corp | 潤滑油供給装置 |
| CN113565598A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-10-29 | 四川同立精工科技有限公司 | 一种发动机的机油泵组件 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH1172014A (ja) | 燃料加圧用ポンプ | |
| US6945536B2 (en) | Oil seal | |
| US20100132358A1 (en) | Turbocharger bearing assembly and lubrication thereof | |
| JP2006317002A (ja) | 滑り軸受 | |
| EP1748202A3 (en) | Oil-leak prevention structure | |
| CN107795480B (zh) | 内齿轮油泵组件 | |
| US5374168A (en) | Reciprocating piston fluid pump | |
| US6544008B1 (en) | Internal vent for reducing seal pressure in prelubrication pump assembly | |
| JP2000282828A (ja) | エンジンのシール部潤滑構造 | |
| US7137789B2 (en) | Vent for reducing seal pressure in pump assembly | |
| US6164928A (en) | Pump with openable seal | |
| US20030024384A1 (en) | Oil-less/oil free air brake compressors | |
| CN103644039B (zh) | 发动机机油限压泄压回油系统 | |
| KR100444876B1 (ko) | 2단 구조의 릴리프 밸브 | |
| KR20170015279A (ko) | 진공 펌프 및 진공 펌프와 엔진의 시스템 | |
| US6048185A (en) | Hydraulic pumps | |
| JP2526682Y2 (ja) | オイルポンプ装置 | |
| WO2019058939A1 (ja) | オイルポンプ付きバランサ装置およびバランサ装置 | |
| KR19980027192A (ko) | 초기 윤활수단이 구비된 내연기관의 윤활장치 | |
| JP3754181B2 (ja) | 油圧ポンプ | |
| JP2000120421A (ja) | 蓄圧式潤滑油供給装置 | |
| CN109416043A (zh) | 机动车真空泵 | |
| KR950007475B1 (ko) | 스크롤형 압축기 | |
| KR19980039012A (ko) | 오일 펌프용 릴리프 밸브 | |
| JPH09158857A (ja) | 密閉型電動スクロール圧縮機 |