JP2000281153A - 出没機構及び繰出機構の横ぶれ防止装置 - Google Patents

出没機構及び繰出機構の横ぶれ防止装置

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JP2000281153A
JP2000281153A JP11081424A JP8142499A JP2000281153A JP 2000281153 A JP2000281153 A JP 2000281153A JP 11081424 A JP11081424 A JP 11081424A JP 8142499 A JP8142499 A JP 8142499A JP 2000281153 A JP2000281153 A JP 2000281153A
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cartridge
projection
elastic
container
protrusion
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Hiroyuki Yokozawa
弘幸 横澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カートリッジ繰出式又は出没式の筆記具及び小
工具に適用され、カートリッジの横ぶれを防止する横ぶ
れ防止装置の提供。 【解決手段】突起2aが環状の帯2bと弾性体2cを介
して接合された弾性ユニット2は、ホルダー3内に嵌装
されて、ホルダー3と伴に横ぶれ防止装置を構成する。
突起2aの先端がカートリッジ1の側面の凹陥部1cに
嵌合し、弾性ユニット2の付勢力によってカートリッジ
1が保持される。カートリッジ1を先方に繰り出すとき
は、突起2aが先方に傾斜して容易にカートリッジ1を
突出させる。突出状態においてカートリッジ1に径方向
の力が働くときは、突起2aによる強い付勢力が作用し
てカートリッジ1の横ぶれを防止する。また、爪2dが
カートリッジ1の後退を阻止して突起2aの傾斜が維持
されることにより、カートリッジ1の排出が容易化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出没機構及び繰出
機構の横ぶれ防止装置に関し、特に、消しゴム、鉛筆、
チョーク、クレヨン、ブラシ、ヤスリ、その他の筆記具
類及び小工具類の繰出機構、並びにボールペン、シャー
プペンシル、その他の筆記具類及び小工具類の出没機構
に適用される横ぶれ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】出没機構又は繰出機構を用いていない筆
記具類及び小工具類では、それらが使用に伴って磨耗し
て小さくなると、使用し難く、紛失し易いという問題が
ある。適当な出没機構又は繰出機構は、これらの問題を
解決するのみでなく、小工具類のハンドル部分を節約で
きるから安価に製造することができる。
【0003】例えば、出没式の消しゴムにおいては、実
開平3−108495号公報の例に見られるように、紐
状の消しゴム部材(カートリッジ)をホルダーに入れ
て、この消しゴム部材を剛体であるチャックによって保
持している。
【0004】なお、出没機構又は繰出機構が採用された
ボールペンやシャープペンシルが市販されているが、一
方、チョーク、クレヨン、クレパス、その他の筆記具類
及びブラシ、ヤスリ、固体研磨材、その他の小工具類に
適用されるような出没機構又は繰出機構は市販されてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の問題
点を説明する。上記実開平3−108495号公報に提
案されたように、紐状の消しゴム部材をホルダーの中に
入れて使用する出没式の消しゴムの場合には、消しゴム
部材が細かくちぎれ易いという問題がある。
【0006】その理由は、チャックが剛体であるため、
柔脆な消しゴム部材が過剰な力でクランプされるからで
ある。特に、消しゴム部材を出没させる際に、消しゴム
部材のちぎれが生じ易い。また、チャックで消しゴム部
材をしっかりと把持固定することも困難である。
【0007】また別に、出没式の筆記用具においては、
カートリッジ先端とホルダーとの係合部分において両者
の間に僅かな隙間が生じている。カートリッジを出没さ
せるためには、この隙間は必要なものであるが、使用者
がこのような筆記用具を使用するときに横ぶれを生じて
書き難い。特に、細字用の筆記用具で優美な文字や細密
な絵図を書こうとするときには、このような横ぶれは問
題である。
【0008】なお、筆記具類の横ぶれ防止装置の例とし
ては、特開平7−214973号公報に提案されている
装置があるが、弾性リングを棒状物に取付けるもので、
出没機構又は繰出機構には適さない。
【0009】本発明の目的は、カートリッジ繰出式又は
出没式の種々の筆記具及び小工具に適用され、中でも、
使用に伴って磨耗するもの、把持するには小さ過ぎるも
のに好適に適用されて、カートリッジの横ぶれを防止
し、かつ簡素な構造を有する横ぶれ防止装置を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の課題
解決手段は、容器内においてカートリッジに向かって延
在し、一端部が容器に直接的又は間接的に係止され、他
端部がカートリッジの径方向中心に向かって作用する弾
性力をもってカートリッジと摺接する突起を有する。こ
の突起は、カートリッジの軸方向変位に伴って、傾斜及
び/又は湾曲する。また、この突起がカートリッジ径方
向中心に作用する弾性力は、同軸方向の内少なくとも一
方向に沿って作用する弾性力よりも強くされている。
【0011】本発明による他の課題解決手段は、環状の
基部と、基部からカートリッジ軸方向に沿って延在する
弾性体と、弾性体から環状の基部の略中心方向に向かっ
て延在しカートリッジ軸方向に向かって傾斜及び/又は
湾曲可能な一又は二以上の突起と、を備え、容器に嵌挿
される弾性ユニットを有する。この解決手段において
は、カートリッジが弾性ユニットの中を軸方向に移動す
る際に、弾性ユニットはカートリッジ軸方向に弱い付勢
力で作用し、同径方向には強い付勢力で作用する。換言
すれば、突起の先端にカートリッジ軸方向の力が加わる
場合には突起が傾斜し、カートリッジ径方向に力が加わ
る場合には容器が突起の変位を阻止してカートリッジの
横ぶれを防止する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。
【0013】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、突起とカートリッジ間に作用する
摩擦力を、壁面又はリブの位置や形状を適当にして突起
の最大傾斜角、又はカートリッジと突起との間の摩擦係
数を小さくすることによって減少させる。
【0014】本発明による横ぶれ防止装置においては、
突起の傾斜角を次のように設定する。突起の傾斜角を
θ、突起とカートリッジの当接面での摩擦係数をμ、突
起に加わる圧縮力をPとすると、Pによる当接面に垂直
な成分及び平行な成分の力はそれぞれPcosθ、Psinθ
であるから、当接面で突起が滑らない条件はPsinθ<
μPcosθである。従って、突起の傾斜角θがPの値に
関らず次のμの関数、θ<tan-1μを満たすとき、突起
がカートリッジの当接面上を滑ることはない。そして、
実用上、カートリッジ径方向中心に作用する弾性力を、
カートリッジ軸方向の先方又は後方のいずれの方向に沿
って作用する弾性力より強くする。このような本発明に
よる横ぶれ防止装置が、(A)繰出機構、(B)出没機構に
適用された場合、下記のようにそれぞれ作用する。
【0015】[(A)繰出機構] (1)カートリッジを繰り出すときは、カートリッジの移
動と共に突起の傾斜角が大きくなり摩擦力が小さくなる
ため、弱い力でカートリッジが滑り、繰出しができる。 (2)カートリッジ突出状態では、カートリッジに径方向
の力が加わっても滑らないよう、上記関係式が満たされ
ている必要がある。 (3)カートリッジを排出するときは、突起が先方に傾斜
していれば、カートリッジの移動と共に傾斜角が大きく
なり、弱い力で滑り、排出できる。
【0016】[(B)出没機構] (1)カートリッジを突出するときは、カートリッジの移
動と共に傾斜角が小さくなり、同時に突起が圧縮され
る。ここで、突起の方向が反転しないようリブ等で阻止
する。この状態で、圧縮力及び摩擦力が最大となってお
り、この摩擦力に抗して、滑らせて、カートリッジが突
出状態に達する。 (2)カートリッジ突出状態では、カートリッジに径方向
の力が加わっても滑らないよう、上記関係式が満たされ
ている必要がある。 (3)カートリッジが没入するときは、突起の圧縮力が開
放されて、没入の駆動力の一部になる。また、突起が後
方に傾斜したままだから、カートリッジの移動と共に傾
斜が大きくなり、弱い力で滑り、(出没機構のばねの付
勢力のみで)没入させることができる。
【0017】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、一又は二以上の突起が、ばね、樹
脂等の弾性体を介して環状の帯(基部)と傾斜可能に接
合された弾性ユニットを有している。
【0018】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、突起のカートリッジ径方向外方へ
の変位を制限する係止部として、カートリッジと径方向
に対向する、容器の内周面又は環状のリブ、或いは容器
の壁面又は周方向に延在するリブを設ける。例えば、突
起をカートリッジ没入方向(後方)へ傾斜させて装設
し、容器の内面には突起が当接する壁面又は周方向に延
在するリブを装設する。
【0019】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、カートリッジにその先方から押圧
力が加わることによって、突起に径方向の力が加わるこ
とがあるため、突起、容器又はカートリッジの何れかに
適当な弾性をもたせる。
【0020】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、突起が弾性ユニットの基部、例え
ば環状部に接合又は一体化されて設けられる。或いは、
突起と弾性体が一体化されて設けられる。
【0021】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、カートリッジの側面に凹陥部を刻
設し、又は側面に凹陥部を刻設した台座を装設し、突起
の先端が該凹陥部に嵌合可能とする。これによって、カ
ートリッジの脱落を防止して、保持することができる。
この場合において、突起の傾斜角、即ち、カートリッジ
径方向と突起先端の延在方向とのなす角が一定の範囲で
あれば、滑りを生じない範囲に維持しつつ、カートリッ
ジを後方から押すことによって容易にカートリッジを排
出することができる。
【0022】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、容器内に二以上の弾性ユニットを
嵌挿する、或いは、カートリッジの軸方向に沿って、そ
れぞれカートリッジに作用する複数の前記弾性ユニット
を並置する。また、更に周方向に伸縮自在の内筒を嵌装
することによって、脆弱なカートリッジに対しても、好
ましく同様の横ぶれ防止を図ることができる。
【0023】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、突起が基本的にカートリッジ繰出
方向(先方)に向かって傾斜して延在するよう設けら
れ、突起のカートリッジ繰出方向に作用する弾性力が、
その反対方向に作用する弾性力より弱くされている。こ
の実施の形態に係る横ぶれ防止装置は、繰出機構に好適
に適用される。
【0024】詳細には、カートリッジを繰り出す際に、
カートリッジの移動に伴って突起の先端にカートリッジ
繰出方向に向かう力が加わるが、突起の比較的弱い付勢
力によって、突起の傾斜角、即ち、カートリッジ軸方向
と突起先端の延在方向とのなす角が大きくなり、カート
リッジの繰出しが容易化される。また、カートリッジが
突出した状態では、ホルダー(容器)に装設された上記
繰出機構によって、カートリッジは没入方向(カートリ
ッジ軸方向後方)への移動がロックされている。一方、
カートリッジ先端に径方向(横方向)の力が加わると、
突起にも径方向の力が加わる。この際、突起が、そし
て、カートリッジの径方向に沿って作用する強い付勢力
でもって、突起自体の変位が可及的に阻止され、これに
よってカートリッジの横ぶれが防止される。好ましく
は、カートリッジが突出した状態において、突起が、カ
ートリッジの側面及び容器の内面に対して略直角に延在
した状態でカートリッジに当接させる。これによって、
その当接個所での滑りが高度に防止される。
【0025】本発明の横ぶれ防止装置は、その好ましい
実施の形態において、突起がカートリッジの没入方向に
向かって傾斜して延在するよう設けられ、突起のカート
リッジ没入方向に作用する弾性力が、その反対方向に作
用する弾性力より弱くされている。この実施の形態に係
る横ぶれ防止装置は、出没機構に好適に適用される。
【0026】詳細には、カートリッジを先方に繰り出す
場合には、カートリッジの移動に伴って、突起の傾斜角
が小さくなる方向(直角となる方向)に変化するととも
に、突起を径方向に圧縮させようとする力が加わるが、
容器の壁面又はリブがそのような変化を一定の限度で阻
止する。その後、カートリッジは、突起の先端内周面と
摺動しながら、突出する。カートリッジが突出した状態
では、カートリッジの先端に横方向の力が加わると、突
起がカートリッジの横ぶれを阻止する。一方、カートリ
ッジが没入するときには、突起の傾斜角がわずかに後方
に維持されるため、これによってカートリッジの没入が
容易化されている。
【0027】
【実施例】以上説明した本発明の好ましい実施の形態を
さらに明確化するために、以下図面を参照して、本発明
の一実施例を説明する。
【0028】[実施例1]本実施例は、本発明による横
ぶれ防止装置を繰出式の消しゴムに適用した例である。
図1、図2及び図3(A)〜図3(J)を用いて、本発
明の実施例1に係る横ぶれ防止装置を説明する。
【0029】この繰出式の消しゴム器は、複数のカート
リッジ1を収容可能なホルダー3と、2個の突起2a及
び2個の爪2dが環状の帯2bと弾性体2cを介して接
合された弾性ユニット2と、移動可能な突棒4aと、ホ
ルダー3の外側から突棒4aを移動させるスライド可能
なレバー4bと、を有する。弾性ユニット2は、ホルダ
ー3内に嵌装されて、ホルダー3と伴に横ぶれ防止手段
を構成する。カートリッジ1は、消しゴム部材1a及び
側面に凹陥部1cを有する台座1bで構成する。ホルダ
ー3は、後方にカートリッジ1を挿入する開口部3b
と、先方に消しゴム部材1aが突出する開口部3cと、
側面にレバー4bの動きを突棒4aに伝達するためのリ
ンク部材が移動するスリット3dと、を有する。
【0030】突起2aは、初期状態においてカートリッ
ジ1の繰出方向に向かって傾斜して延在している。弾性
体2cの外周面及び突起2aの基部はホルダー3の内周
壁面と当接し、この内周壁面によってカートリッジ径方
向に関し係止されている。
【0031】使用者がレバー4bを手で先方にスライド
させると、突棒4aは連動してホルダー3内を移動し、
突棒4aが最先のカートリッジ1を先方に移動させ、突
起2aは先方に傾斜して容易にホルダー3の開口部3c
から突出させる。このとき、横ぶれ防止装置の突起2a
の先端がカートリッジ1の台座1b側面の凹陥部1cに
嵌合する。レバー4bから手を離せば、レバー4bと突
棒4aは、ばね5によって後方の元の位置に戻り、弾性
ユニット2に付勢された力によってカートリッジ1には
後方に引き戻す力が作用するが、カートリッジ1は、爪
2dに阻止されて戻ることはない。
【0032】使用者が突出した消しゴム部材1aを紙面
上で摺動させたときには、カートリッジ1に横方向の力
が働くが、カートリッジ1の横の移動に対しては強い付
勢力が作用して、カートリッジ1の位置を安定させる。
【0033】使用済みとなったカートリッジ1は、前述
のレバー4bによる繰出し操作によって、容易にカート
リッジ1を排出させることができる。
【0034】また、弾性ユニットの変形例として、弾性
ユニットを、カートリッジの形状、材質等に応じて図4
及び図5のように構成することができる。図4(A)〜
図4(C)に示す弾性ユニットは、環2bに柱状の弾性
体2cが支持され、弾性体2c間には切欠きがそれぞれ
形成され、弾性体2cの先端に略台形状の突起2aがそ
れぞれ支持されている。突起2aは、その基部がカート
リッジ先方に向かって傾斜して延在し、その先端部はカ
ートリッジ後方に向かって延在するよう湾曲している。
図5(A)〜図5(C)に示す弾性ユニットは、特に断
面が矩形状のカートリッジに適用される矩形状の弾性ユ
ニットであり、環2bに柱状の弾性体2cが支持され、
弾性体2c間には切欠きがそれぞれ形成され、弾性体2
cの先端に略方形状の突起2aがそれぞれ支持されてい
る。突起2aは、その基部がカートリッジ先方に向かっ
て傾斜して延在し、その先端部はカートリッジ後方に向
かって延在するよう湾曲している。
【0035】[実施例2]本発明による出没機構に適す
る横ぶれ防止装置をボールペンに適用した実施例につい
て、図6及び図7により説明する。
【0036】本装置は、複数の突起2aが環状の帯2b
と弾性体2cを介して接合されて構成された弾性ユニッ
ト2が、ボールペンのホルダー3の一部と伴に横ぶれ防
止装置として効果を生ずる。弾性ユニット2は、ホルダ
ー3内に穿設された円柱形の空間に嵌装される。弾性体
2cの外周面及び突起2aの基部はホルダー3の内周面
と当接し、この内周壁面によってカートリッジ径方向に
関し係止されている。弾性ユニット2が先方で当接する
(突起2aと軸方向に対向する)壁面3aは、突起2a
が傾斜する角度を一定の範囲に制限する。カートリッジ
1は、ホルダー3内において弾性ユニット2の中心を挿
通する。カートリッジ1が没入した状態(初期状態)で
は、弾性ユニット2の突起2aは基本的に後方に傾斜し
て、付勢力によってカートリッジ1の側面に弱い力で当
接する。突起2aの先端は僅かに湾曲され、カートリッ
ジ先方に向かって延在している。
【0037】使用者が押圧部6を押すことにより出没機
構7を操作して、カートリッジ1を先方に移動をさせ始
めると、カートリッジ1の移動に伴って、弾性ユニット
2の突起2aは、カートリッジ1からの摩擦力によって
径方向に圧縮力を受けながら、その傾斜角を小さくす
る。一定の角度まで傾斜角を小さくした後は、弾性ユニ
ット2が先方で当接する壁面3aはその変化を阻止し、
カートリッジ1は突起2aに対して摺動しつつ突出す
る。使用者が突出操作を完了すると、カートリッジ1は
出没機構によって軸方向にロックされる。
【0038】この状態で、使用者がカートリッジ1の先
端に横方向の力を加えた場合には、カートリッジ1とホ
ルダー3との間で僅かな隙間が存在するから、その力
は、ホルダー3に直接伝達されずに、弾性ユニット2の
突起2aに伝達される。突起2aは、弾性ユニット2及
び突起2aの基部が当接するホルダー3の内周壁面によ
ってカートリッジ1と直角に近い角度を保持されている
から、突起2aとカートリッジ1の間で滑ることなく、
強い付勢力でカートリッジ1に作用して、カートリッジ
1の横ぶれを防止する。
【0039】突出状態においては、出没機構7のばね5
に付勢された力のほかに、弾性ユニット2に径方向の強
い付勢力と軸方向の弱い付勢力が作用している。出没機
構7によって軸方向のロックを解除し、カートリッジ1
が没入するときには、突起2aは、後方に傾斜が維持さ
れるから、カートリッジ1の後方への移動の開始時に
は、出没機構のばね5の付勢力及び弾性ユニット2の付
勢力は後方、即ち、没入方向に作用して、突起2aは後
方に傾斜して突起2aはカートリッジ1の側面に弱い力
で当接する状態になる。その後は、弾性ユニット2がカ
ートリッジ1の移動を阻害することなく、出没機構のば
ね5の付勢力のみで、没入を完了することができる。
【0040】[実施例3]出没機構に適する横ぶれ防止
装置の他の実施例として、図8に示すように、ホルダー
3内に二以上の弾性ユニット2を嵌挿し、周方向に伸縮
自在の内筒2eを嵌装することによって、この内筒2e
を介して突起2aがカートリッジ1の外周面と摺接する
ことにより、脆弱なカートリッジ1に対してもその横ぶ
れを防止することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明による横ぶれ防止装置が繰出機構
に適用された場合、使用者が突出したカートリッジに横
方向の力を加えたときに、カートリッジ先端の横ぶれが
防止され、使用時の能率が向上される。脆い材質のも
の、磨耗する材質のもの、小さくて手で把持し難いもの
など、多様なカートリッジに対しても、本発明は、好ま
しい横ぶれ防止装置を提供する。
【0042】本発明による横ぶれ防止装置が出没機構に
適用された場合、筆記具類及び小工具類の使い易さを高
めることは勿論のこと、ホルダーとカートリッジの間の
隙間はそれらの製造誤差に依存するから、本発明の横ぶ
れ防止装置はカートリッジの径の誤差範囲を大きく許容
する結果となる。従って、本発明は、ペン先を大径にす
ること、ホルダーに多様なカートリッジを装填すること
など、筆記具類及び小工具類の多様性を高め、利用範囲
の拡大をする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る横ぶれ防止装置の平面
図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】(A)〜(J)は図1に示した装置の構成部材
の説明図であって、(A)及び(B)はカートリッジ、
(C)及び(D)は弾性ユニット、(E)及び(F)は
繰出部材、(G)及び(H)はホルダー上半部、(I)
及び(J)はホルダー下半部のそれぞれの平面図及び側
面図である。
【図4】(A)〜(C)は本発明の実施例1に係る横ぶ
れ防止装置が有する弾性ユニットの変形例の説明図であ
り、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)(A)中
のX−X断面図である。
【図5】(A)〜(C)は本発明の実施例1に係る横ぶ
れ防止装置が有する弾性ユニット(カートリッジの断面
が矩形の場合)の変形例の説明図であり、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は斜視図である。
【図6】(A)〜(C)は本発明の実施例2に係る横ぶ
れ防止装置の断面図であり、(A)は使用前、(B)は
繰出状態、(C)は没入の際の動作をそれぞれ説明する
ための図である。
【図7】(A)〜(C)は図6に示した弾性ユニットの
説明図であり、(A)は正面図、(B)は側面図、
(C)は(A)中のX−X断面図である。
【図8】(A)及び(B)は本発明の実施例3に係る横
ぶれ防止装置の説明図であり、(A)は横ぶれ防止装置
の弾性ユニットの側面図、(B)は(A)の弾性ユニッ
トを繰出機構に適用した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ 1a 消しゴム部材 1b 台座 1c 凹陥部 2 弾性ユニット 2a 突起 2b 環 2c 突起2aと環2bを接合する弾性体 2d 爪 2e 内筒 3 ホルダー 3a 弾性ユニットが先方で当接する壁面 3b カートリッジを挿入する開口部 3c カートリッジを排出する開口部 3d スリット 4a 突棒 4b レバー 5 ばね 6 押圧部 7 出没機構

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器と、 前記容器に収容され、該容器内から出没ないし繰り出さ
    れるカートリッジと、 前記容器内において前記カートリッジに向かって延在
    し、一端部が前記容器に直接的又は間接的に係止され、
    他端部が該カートリッジの径方向中心に向かって作用す
    る弾性力をもって該カートリッジと摺接する突起と、 を有し、 前記カートリッジ径方向中心に作用する弾性力が、同軸
    方向の内少なくとも一方向に沿って作用する弾性力より
    も強くされていること、 を特徴とする横ぶれ防止装置。
  2. 【請求項2】前記容器内に、前記突起の一端部と当接し
    て該突起の前記カートリッジ径方向外方への変位を制限
    する係止部が設けられ、該係止部が前記カートリッジと
    径方向に対向する該容器の内周面又は環状のリブである
    こと、 前記カートリッジ径方向中心に向かって作用する弾性力
    が緩和されるよう前記突起が予め傾斜及び又は湾曲され
    ていること、 を特徴とする請求項1記載の横ぶれ防止装置。
  3. 【請求項3】前記突起が前記カートリッジの繰出方向に
    向かって傾斜して延在するよう設けられ、 前記突起の前記カートリッジ繰出方向に作用する弾性力
    が、その反対方向に作用する弾性力より弱くされている
    こと、 を特徴とする請求項1又は2記載の横ぶれ防止装置。
  4. 【請求項4】前記突起が前記カートリッジの没入方向に
    向かって傾斜して延在するよう設けられ、 前記突起の前記カートリッジ没入方向に作用する弾性力
    が、その反対方向に作用する弾性力より弱くされている
    こと、 を特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載の横ぶれ防
    止装置。
  5. 【請求項5】前記容器に、前記突起と基本的に前記カー
    トリッジ軸方向に沿って対向する他の係止部が設けら
    れ、該他の係止部は前記カートリッジが軸方向一方向へ
    付勢された場合に前記突起の変位を阻止するよう作用
    し、これによって該カートリッジの軸方向変位が制限さ
    れること、 前記カートリッジが軸方向反対方向へ付勢された場合に
    は、前記突起が傾斜して該カートリッジの軸方向変位が
    許容されること、 を特徴とする請求項1〜4のいずれか一記載の横ぶれ防
    止装置。
  6. 【請求項6】前記カートリッジの外面に前記突起と係合
    する凹陥部が形成され、該突起と該凹陥部の係合により
    該カートリッジが保持されることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか一記載の横ぶれ防止装置。
  7. 【請求項7】環状の基部と、前記基部から前記カートリ
    ッジ軸方向に沿って延在する弾性体と、前記弾性体から
    前記環状の基部の略中心方向に向かって延在する一又は
    二以上の前記突起と、を備えた弾性ユニットが、前記容
    器に嵌挿されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か一記載の横ぶれ防止装置。
  8. 【請求項8】前記カートリッジの軸方向に沿って、それ
    ぞれ該カートリッジに作用する複数の前記弾性ユニット
    を並置したことを特徴とする請求項7記載の横ぶれ防止
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110250004A1 (en) * 2010-04-09 2011-10-13 Mei-Chang Chung Tubular Holder

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