JP2000279167A - 耐塩性バチルス・セレウスch−6及び高塩濃度廃液の処理方法 - Google Patents
耐塩性バチルス・セレウスch−6及び高塩濃度廃液の処理方法Info
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- JP2000279167A JP2000279167A JP2000067102A JP2000067102A JP2000279167A JP 2000279167 A JP2000279167 A JP 2000279167A JP 2000067102 A JP2000067102 A JP 2000067102A JP 2000067102 A JP2000067102 A JP 2000067102A JP 2000279167 A JP2000279167 A JP 2000279167A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以上の
高塩濃度廃液を効率良く浄化処理できる耐塩性バチルス
・セレウスCH−6及び高塩濃度廃液の処理方法を提供
する。 【解決手段】 有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以
上の高塩濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件下で
耐性及び前記有機物の分解処理能を有する耐塩性バチル
ス・セレウスCH−6。有機物を含む塩濃度が3.5%
w/v以上の高塩濃度廃液に、請求項1記載の耐塩性バ
チルス・セレウスCH−6を中性条件下で添加し、好気
条件下で前記有機物を分解処理する高塩濃度廃液の処理
方法。
高塩濃度廃液を効率良く浄化処理できる耐塩性バチルス
・セレウスCH−6及び高塩濃度廃液の処理方法を提供
する。 【解決手段】 有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以
上の高塩濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件下で
耐性及び前記有機物の分解処理能を有する耐塩性バチル
ス・セレウスCH−6。有機物を含む塩濃度が3.5%
w/v以上の高塩濃度廃液に、請求項1記載の耐塩性バ
チルス・セレウスCH−6を中性条件下で添加し、好気
条件下で前記有機物を分解処理する高塩濃度廃液の処理
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機物を含む塩
濃度が3.5%w/v以上の例えば梅干し廃液等の高塩
濃度廃液を浄化処理できる耐塩性バチルス・セレウスC
H−6及び高塩濃度廃液の処理方法に関する。
濃度が3.5%w/v以上の例えば梅干し廃液等の高塩
濃度廃液を浄化処理できる耐塩性バチルス・セレウスC
H−6及び高塩濃度廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、各地域の特産食品等、例
えば梅干しを含む各種の野菜漬物や油揚げ、なまり節や
なれ鮨等の水産加工品、味噌や醤油等の醸造品等の製造
時に発生する廃液は、家庭や飲食店等からの炊事廃液と
同様に特定有害物質を含んでいないため、放流規制の対
象外であった。
えば梅干しを含む各種の野菜漬物や油揚げ、なまり節や
なれ鮨等の水産加工品、味噌や醤油等の醸造品等の製造
時に発生する廃液は、家庭や飲食店等からの炊事廃液と
同様に特定有害物質を含んでいないため、放流規制の対
象外であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年で
は、産業化と共に廃液の量が増加してきたため、廃液処
理が特産食品等の製造者や地域の重要課題となってきて
いる。
は、産業化と共に廃液の量が増加してきたため、廃液処
理が特産食品等の製造者や地域の重要課題となってきて
いる。
【0004】ところが、前記廃液は、食品素材等からの
有機物を多く含む高負荷廃液であると共に、塩化ナトリ
ウム(食塩)等の塩濃度が3.5%w/v以上の高塩濃
度廃液でもあるので、従来の活性汚泥法では処理できな
いという問題点がある。
有機物を多く含む高負荷廃液であると共に、塩化ナトリ
ウム(食塩)等の塩濃度が3.5%w/v以上の高塩濃
度廃液でもあるので、従来の活性汚泥法では処理できな
いという問題点がある。
【0005】この廃液を多量の水で希釈し、塩濃度を
3.5%w/v未満とすれば、従来の活性汚泥法により
処理可能となるが、処理時間が長くなると共に、多量の
水や希釈用の設備も必要となるので、コスト高であると
いう問題点がある。
3.5%w/v未満とすれば、従来の活性汚泥法により
処理可能となるが、処理時間が長くなると共に、多量の
水や希釈用の設備も必要となるので、コスト高であると
いう問題点がある。
【0006】この発明は、以上のような問題点に鑑みて
なされたものであり、有機物を含む塩濃度が3.5%w
/v以上の高塩濃度廃液を効率良く浄化処理できる耐塩
性バチルス・セレウスCH−6(以下、「耐塩性CH−
6菌」という。)及び高塩濃度廃液の処理方法を提供す
ることを目的とする。
なされたものであり、有機物を含む塩濃度が3.5%w
/v以上の高塩濃度廃液を効率良く浄化処理できる耐塩
性バチルス・セレウスCH−6(以下、「耐塩性CH−
6菌」という。)及び高塩濃度廃液の処理方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1の耐塩性CH−6菌は、有機物を含む塩濃度
が3.5%w/v以上の高塩濃度廃液に対し、中性条件
下且つ好気条件下で耐性及び前記有機物の分解処理能を
有する。
の請求項1の耐塩性CH−6菌は、有機物を含む塩濃度
が3.5%w/v以上の高塩濃度廃液に対し、中性条件
下且つ好気条件下で耐性及び前記有機物の分解処理能を
有する。
【0008】請求項2の耐塩性CH−6菌においては、
前記塩が塩化ナトリウムである。
前記塩が塩化ナトリウムである。
【0009】請求項3の高塩濃度廃液の処理方法は、有
機物を含む塩濃度が3.5%w/v以上の高塩濃度廃液
に、請求項1記載の耐塩性CH−6菌を中性条件下で添
加し、好気条件下で前記有機物を分解処理するものであ
る。
機物を含む塩濃度が3.5%w/v以上の高塩濃度廃液
に、請求項1記載の耐塩性CH−6菌を中性条件下で添
加し、好気条件下で前記有機物を分解処理するものであ
る。
【0010】請求項4の高塩濃度廃液の処理方法は、前
記高塩濃度廃液を希釈してから前記耐塩性CH−6菌を
添加するものである。
記高塩濃度廃液を希釈してから前記耐塩性CH−6菌を
添加するものである。
【0011】請求項5の高塩濃度廃液の処理方法におい
ては、前記好気条件下が曝気条件下である。
ては、前記好気条件下が曝気条件下である。
【0012】請求項6の高塩濃度廃液の処理方法におい
ては、前記塩が塩化ナトリウムである。
ては、前記塩が塩化ナトリウムである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て説明する。この実施形態に係る高塩濃度廃液の処理方
法は、有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以上の高塩
濃度廃液に、耐塩性CH−6菌を中性条件下で添加し、
好気条件下で前記有機物を分解処理するものである。
て説明する。この実施形態に係る高塩濃度廃液の処理方
法は、有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以上の高塩
濃度廃液に、耐塩性CH−6菌を中性条件下で添加し、
好気条件下で前記有機物を分解処理するものである。
【0014】前記高塩濃度廃液は、所定濃度の有機物を
含んでいると共に、塩濃度が3.5%w(塩の重量)/
v(廃液の体積)以上の廃水である。即ち、この高塩濃
度廃液には、塩が廃液1Lに対して35g以上の割合で
含まれている。
含んでいると共に、塩濃度が3.5%w(塩の重量)/
v(廃液の体積)以上の廃水である。即ち、この高塩濃
度廃液には、塩が廃液1Lに対して35g以上の割合で
含まれている。
【0015】前記有機物としては、例えば有機酸、ペプ
チド、アミノ酸、油脂類等が挙げられる。前記塩として
は、塩化ナトリウム(食塩、NaCl)の他、例えばK
Cl、CaCl2 、(NH4)2Cl等が挙げられる。
また、このような有機物や塩を含む高塩濃度廃液として
は、例えば梅干しを含む各種の野菜漬物、油揚げ、豆
腐、麺、惣菜、弁当、豚油、こんにゃく、なまり節やな
れ鮨等の水産加工品、各種の缶詰、味噌や醤油等の醸造
品等の製造時に発生する廃液等が挙げられる。
チド、アミノ酸、油脂類等が挙げられる。前記塩として
は、塩化ナトリウム(食塩、NaCl)の他、例えばK
Cl、CaCl2 、(NH4)2Cl等が挙げられる。
また、このような有機物や塩を含む高塩濃度廃液として
は、例えば梅干しを含む各種の野菜漬物、油揚げ、豆
腐、麺、惣菜、弁当、豚油、こんにゃく、なまり節やな
れ鮨等の水産加工品、各種の缶詰、味噌や醤油等の醸造
品等の製造時に発生する廃液等が挙げられる。
【0016】前記耐塩性CH−6菌〔耐塩性バチルス・
セレウス(Bacillus cereus )CH−6〕は、前記高塩
濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件下で耐性及び
前記有機物の分解処理能を有する。
セレウス(Bacillus cereus )CH−6〕は、前記高塩
濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件下で耐性及び
前記有機物の分解処理能を有する。
【0017】この耐塩性CH−6菌は、滋賀県内の山中
の土壌から採取、分離されたものである。具体的には、
前記山中の地表の土壌を10g程度採取した後、その中
から0.1g取り、NaOH(1N)で中和した梅干し
廃液に植菌した。37℃で3日間振とう培養した後、0.
D.(optical density,光学的密度)(660nm)で
2.0以上の高い生育度を示すものを選択した。次に、
高度に菌が生育した培地中からLB寒天培地を用いて菌
の単離を行った。単離した菌をLB培地を用いて24時
間前培養した後、中性の梅干し廃液に植菌した。その
後、最終的に最も高い0.D.を示し、更に高いCOD(ch
emical oxygen demand,化学的酸素要求量)処理能力
(有機物の分解処理能)を有する菌株を選択、分離し
た。このようにして得られた耐塩性CH−6菌の同定結
果を表1に示す。なお、この耐塩性CH−6菌は、受託
番号「FERM P−17318」として平成11年3
月18日付けで工業技術院生命工学工業技術研究所に国
内寄託されている。
の土壌から採取、分離されたものである。具体的には、
前記山中の地表の土壌を10g程度採取した後、その中
から0.1g取り、NaOH(1N)で中和した梅干し
廃液に植菌した。37℃で3日間振とう培養した後、0.
D.(optical density,光学的密度)(660nm)で
2.0以上の高い生育度を示すものを選択した。次に、
高度に菌が生育した培地中からLB寒天培地を用いて菌
の単離を行った。単離した菌をLB培地を用いて24時
間前培養した後、中性の梅干し廃液に植菌した。その
後、最終的に最も高い0.D.を示し、更に高いCOD(ch
emical oxygen demand,化学的酸素要求量)処理能力
(有機物の分解処理能)を有する菌株を選択、分離し
た。このようにして得られた耐塩性CH−6菌の同定結
果を表1に示す。なお、この耐塩性CH−6菌は、受託
番号「FERM P−17318」として平成11年3
月18日付けで工業技術院生命工学工業技術研究所に国
内寄託されている。
【0018】
【表1】
【0019】ここで、耐塩性CH−6菌を高塩濃度廃液
に添加する際、この高塩濃度廃液が酸性又は塩基性であ
る場合には、あらかじめ中和しておく。耐塩性CH−6
菌の添加量としては、高塩濃度廃液のCOD(有機物濃
度)(ppm)や塩濃度(%w/v)に応じて適宜の量
を添加すればよいが、例えばCODが約100000p
pm、塩濃度が約15%w/vの場合、好ましくは1×
106 〜1×108個/L程度、より好ましくは1×
107 〜1×108 個/L程度の割合で添加するのが
望ましい。
に添加する際、この高塩濃度廃液が酸性又は塩基性であ
る場合には、あらかじめ中和しておく。耐塩性CH−6
菌の添加量としては、高塩濃度廃液のCOD(有機物濃
度)(ppm)や塩濃度(%w/v)に応じて適宜の量
を添加すればよいが、例えばCODが約100000p
pm、塩濃度が約15%w/vの場合、好ましくは1×
106 〜1×108個/L程度、より好ましくは1×
107 〜1×108 個/L程度の割合で添加するのが
望ましい。
【0020】高塩濃度廃液に中性条件下で耐塩性CH−
6菌を添加した後は、好気条件下、常温で数十時間攪拌
する。このような処理により、有機物が耐塩性CH−6
菌の作用で資化、分解されて高塩濃度廃液が浄化され
る。
6菌を添加した後は、好気条件下、常温で数十時間攪拌
する。このような処理により、有機物が耐塩性CH−6
菌の作用で資化、分解されて高塩濃度廃液が浄化され
る。
【0021】このように、耐塩性CH−6菌を使用すれ
ば、塩濃度が3.5%w/v以上の高塩濃度廃液でも効
率良く浄化処理できるという利点がある。
ば、塩濃度が3.5%w/v以上の高塩濃度廃液でも効
率良く浄化処理できるという利点がある。
【0022】なお、高塩濃度廃液は、あらかじめ希釈し
ておいてもよく、この場合には塩濃度が下がると共に、
低負荷となるので、処理時間を短縮できるという利点が
ある。希釈は、水の使用量を抑えるために、塩濃度が
3.5%w/v未満とならない範囲で行えばよい。
ておいてもよく、この場合には塩濃度が下がると共に、
低負荷となるので、処理時間を短縮できるという利点が
ある。希釈は、水の使用量を抑えるために、塩濃度が
3.5%w/v未満とならない範囲で行えばよい。
【0023】また、曝気条件下で処理を行えば、処理効
率が更に向上するという利点がある。更に、前記塩が塩
化ナトリウムである場合には、従来から大量に放流され
てきた各種の高塩濃度廃液を浄化処理できるという利点
がある。
率が更に向上するという利点がある。更に、前記塩が塩
化ナトリウムである場合には、従来から大量に放流され
てきた各種の高塩濃度廃液を浄化処理できるという利点
がある。
【0024】
【実施例】次に、この発明を実施例により更に詳細に説
明するが、この発明は係る実施例に限定されるものでは
ない。
明するが、この発明は係る実施例に限定されるものでは
ない。
【0025】〔実施例1〕処理装置としては、「AT1
2R」(トーマス社製、商品名)を使用した。高塩濃度
廃液としては、CODが100000ppm、塩化ナト
リウムの濃度が約15%w/vの梅干し廃液を使用し
た。これをNaOH(1N)で中和した後、耐塩性CH
−6菌を3×106個/Lの割合で添加し、空気雰囲気
下、常温で攪拌した。24時間毎にCOD、6時間毎に
0.D.をそれぞれ測定した。その結果を表2及び図1に示
す。
2R」(トーマス社製、商品名)を使用した。高塩濃度
廃液としては、CODが100000ppm、塩化ナト
リウムの濃度が約15%w/vの梅干し廃液を使用し
た。これをNaOH(1N)で中和した後、耐塩性CH
−6菌を3×106個/Lの割合で添加し、空気雰囲気
下、常温で攪拌した。24時間毎にCOD、6時間毎に
0.D.をそれぞれ測定した。その結果を表2及び図1に示
す。
【0026】
【表2】
【0027】〔COD測定方法〕なお、CODの測定方
法は次の通りである。即ち、試料を硫酸酸性とし、酸化
剤として過マンガン酸カリウムを加え、沸騰水浴中で3
0分間反応させた後、消費された過マンガン酸カリウム
の量から酸素の量(ppm)を求めた。
法は次の通りである。即ち、試料を硫酸酸性とし、酸化
剤として過マンガン酸カリウムを加え、沸騰水浴中で3
0分間反応させた後、消費された過マンガン酸カリウム
の量から酸素の量(ppm)を求めた。
【0028】具体的には、試料1mLを300mLの三
角フラスコにとり、水を加えて100mLとした。更
に、この溶液1mLを別の三角フラスコにとり、水を加
えて100mLとした(1万倍希釈)。この溶液に硫酸
銀溶液(200g/L)5mLと硫酸10mLとを振り
混ぜながら加えた後、更に過マンガン酸カリウム溶液
(5mM)10mLを加えて振り混ぜ、沸騰水浴中で3
0分間加熱した。次いで、反応させた三角フラスコを沸
騰水浴から取り出した後、シュウ酸ナトリウム溶液(1
2.5mM)10mLを加え、充分に振り混ぜた。その
後、液温を80℃に保ち、過マンガン酸カリウム溶液
(5mM)でわずかに赤色を呈するまで滴定した。ブラ
ンクとして、水100mLを300mLの三角フラスコ
にとり、同様にして滴定した。CODは次の式(1)か
ら算出した。
角フラスコにとり、水を加えて100mLとした。更
に、この溶液1mLを別の三角フラスコにとり、水を加
えて100mLとした(1万倍希釈)。この溶液に硫酸
銀溶液(200g/L)5mLと硫酸10mLとを振り
混ぜながら加えた後、更に過マンガン酸カリウム溶液
(5mM)10mLを加えて振り混ぜ、沸騰水浴中で3
0分間加熱した。次いで、反応させた三角フラスコを沸
騰水浴から取り出した後、シュウ酸ナトリウム溶液(1
2.5mM)10mLを加え、充分に振り混ぜた。その
後、液温を80℃に保ち、過マンガン酸カリウム溶液
(5mM)でわずかに赤色を呈するまで滴定した。ブラ
ンクとして、水100mLを300mLの三角フラスコ
にとり、同様にして滴定した。CODは次の式(1)か
ら算出した。
【0029】 COD(ppm)=(A−B)×(1000/V)×0.2×f ・・(1) A:滴定量(mL) B:ブランクの滴定量(mL) V:サンプル量(mL) f:ファクター(過マンガン酸カリウム f=1.006)
【0030】〔COD除去率の算出方法〕CODの除去
率は、次の式(2)により算出した。 除去率(%)= (植菌前のCOD−処理後のCOD)/(植菌前のCOD)×100・・(2)
率は、次の式(2)により算出した。 除去率(%)= (植菌前のCOD−処理後のCOD)/(植菌前のCOD)×100・・(2)
【0031】〔実施例2〕耐塩性CH−6菌を添加する
前に、CODが60000ppm、塩化ナトリウムの濃
度が約9%w/vとなるように高塩濃度廃液をあらかじ
め希釈しておいた他は、実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果を表2及び図2に示す。
前に、CODが60000ppm、塩化ナトリウムの濃
度が約9%w/vとなるように高塩濃度廃液をあらかじ
め希釈しておいた他は、実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果を表2及び図2に示す。
【0032】〔実施例3〜5(CH−6菌の塩化ナトリ
ウムに対する耐塩性)〕塩化ナトリウムの濃度を15、
20、25%w/vにそれぞれ調製した高塩濃度LB培
地150mLに、LB培地で1晩培養した前培養液を1
500μL植菌し、48時間培養後の0.D.(660n
m)をそれぞれ測定した。その結果を表3及び図3に示
す。
ウムに対する耐塩性)〕塩化ナトリウムの濃度を15、
20、25%w/vにそれぞれ調製した高塩濃度LB培
地150mLに、LB培地で1晩培養した前培養液を1
500μL植菌し、48時間培養後の0.D.(660n
m)をそれぞれ測定した。その結果を表3及び図3に示
す。
【0033】
【表3】
【0034】〔実施例6〜8(CH−6菌の各種の塩に
対する耐塩性)〕KCl、CaCl2、(NH4)2Cl
のそれぞれの濃度が5、10、15%w/vとなるよう
に調製した高塩濃度LB培地5mLに、LB培地で1晩
培養した前培養液を50μL植菌し、48時間培養後の
0.D.(660nm)を測定した。その結果を表4に示
す。
対する耐塩性)〕KCl、CaCl2、(NH4)2Cl
のそれぞれの濃度が5、10、15%w/vとなるよう
に調製した高塩濃度LB培地5mLに、LB培地で1晩
培養した前培養液を50μL植菌し、48時間培養後の
0.D.(660nm)を測定した。その結果を表4に示
す。
【0035】
【表4】
【0036】〔実施例9〜20(耐塩性CH−6菌の薬
剤耐性)〕LB寒天培地を作製し、所定濃度のカナマイ
シン(Km)、テトラサイクリン(Tc)、クロラムフ
ェニコール(Cm)、ストレプトマイシン(St)、又
はアンピシリン(Ap)の溶液を調製してプレートにま
き、耐塩性CH−6菌の薬剤耐性を調べた。その結果を
表5に示す。
剤耐性)〕LB寒天培地を作製し、所定濃度のカナマイ
シン(Km)、テトラサイクリン(Tc)、クロラムフ
ェニコール(Cm)、ストレプトマイシン(St)、又
はアンピシリン(Ap)の溶液を調製してプレートにま
き、耐塩性CH−6菌の薬剤耐性を調べた。その結果を
表5に示す。
【0037】
【表5】
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、前記高塩濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件
下で耐性及び前記有機物の分解処理能を有するので、こ
の耐塩性CH−6菌を、塩濃度が3.5%w/v以上の
高塩濃度廃液の浄化処理にも使用できるという利点があ
る。
ば、前記高塩濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件
下で耐性及び前記有機物の分解処理能を有するので、こ
の耐塩性CH−6菌を、塩濃度が3.5%w/v以上の
高塩濃度廃液の浄化処理にも使用できるという利点があ
る。
【0039】請求項3の発明によれば、前記高塩濃度廃
液に、前記耐塩性CH−6菌を中性条件下で添加し、好
気条件下で前記有機物を分解処理するので、塩濃度が
3.5%w/v以上の高塩濃度廃液でも効率良く浄化処
理できるという利点がある。
液に、前記耐塩性CH−6菌を中性条件下で添加し、好
気条件下で前記有機物を分解処理するので、塩濃度が
3.5%w/v以上の高塩濃度廃液でも効率良く浄化処
理できるという利点がある。
【0040】請求項4の発明によれば、前記高塩濃度廃
液を希釈してから前記耐塩性CH−6菌を添加するの
で、処理時間を短縮できるという利点がある。
液を希釈してから前記耐塩性CH−6菌を添加するの
で、処理時間を短縮できるという利点がある。
【0041】請求項5の発明によれば、前記好気条件下
が曝気条件下であるので、処理効率が更に向上するとい
う利点がある。
が曝気条件下であるので、処理効率が更に向上するとい
う利点がある。
【0042】請求項2及び請求項6の発明によれば、前
記塩が塩化ナトリウムであるので、従来から大量に放流
されてきた各種の高塩濃度廃液を浄化処理できるという
利点がある。
記塩が塩化ナトリウムであるので、従来から大量に放流
されてきた各種の高塩濃度廃液を浄化処理できるという
利点がある。
【図1】実施例1におけるCODと0.D.の変化を示す棒
・折れ線グラフ。
・折れ線グラフ。
【図2】実施例2におけるCODと0.D.の変化を示す棒
・折れ線グラフ。
・折れ線グラフ。
【図3】実施例3〜5におけるCH−6菌の耐塩性を示
す棒グラフ。
す棒グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 1/20 C12R 1:085) (72)発明者 廣江 淳一 滋賀県草津市野路東1−1−1 立命館大 学 びわこ・くさつキャンパス 理工学部 内 (72)発明者 村上 誠 京都市左京区下鴨夜光町16−1 京都水研 株式会社内 (72)発明者 深海 浩 滋賀県草津市野路東1−1−1 立命館大 学 びわこ・くさつキャンパス 理工学部 内
Claims (6)
- 【請求項1】 有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以
上の高塩濃度廃液に対し、中性条件下且つ好気条件下で
耐性及び前記有機物の分解処理能を有する耐塩性バチル
ス・セレウスCH−6。 - 【請求項2】 前記塩が塩化ナトリウムである請求項1
記載の耐塩性バチルス・セレウスCH−6。 - 【請求項3】 有機物を含む塩濃度が3.5%w/v以
上の高塩濃度廃液に、請求項1記載の耐塩性バチルス・
セレウスCH−6を中性条件下で添加し、好気条件下で
前記有機物を分解処理することを特徴とする高塩濃度廃
液の処理方法。 - 【請求項4】 前記高塩濃度廃液を希釈してから前記耐
塩性バチルス・セレウスCH−6を添加することを特徴
とする請求項3記載の高塩濃度廃液の処理方法。 - 【請求項5】 前記好気条件下が曝気条件下であること
を特徴とする請求項3又は4記載の高塩濃度廃液の処理
方法。 - 【請求項6】 前記塩が塩化ナトリウムであることを特
徴とする請求項3乃至5のいずれか記載の高塩濃度廃液
の処理方法。
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JP2000067102A JP3366962B2 (ja) | 1999-03-29 | 2000-03-10 | 耐塩性バチルス・セレウスch−6及び高塩濃度廃液の処理方法 |
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KR100512790B1 (ko) * | 2003-07-31 | 2005-09-06 | 한국생산기술연구원 | 염색폐수 처리용 혼합미생물 및 이를 이용한 염색폐수의생물학적 처리방법 |
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