JP2000277656A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JP2000277656A JP11082252A JP8225299A JP2000277656A JP 2000277656 A JP2000277656 A JP 2000277656A JP 11082252 A JP11082252 A JP 11082252A JP 8225299 A JP8225299 A JP 8225299A JP 2000277656 A JP2000277656 A JP 2000277656A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平行配線群を有する多層配線基板において、
半導体素子の周囲にキャパシタを高密度に配置すること
が困難であった。 【解決手段】 表面の中央部に半導体素子Dが搭載さ
れ、その周囲にキャパシタCが配置されるとともに、そ
れらが表面直下の1層目の配線層L1を介して電気的に
接続される多層配線基板であって、半導体素子Dを中心
とする絶縁層I2の4つの象限領域において、表面直下
の1層目の配線層L1がそれぞれ中心側に向かう平行配
線群で構成され、2層目の配線層L2がそれぞれ1層目
の平行配線群と直交する平行配線群で構成され、かつ1
層目の配線層L1と貫通導体群T2で電気的に接続され
ているとともに、キャパシタCが半導体素子Dに向かう
1層目の平行配線群上に配置されるものである。半導体
素子Dの電源へのノイズの影響を抑制しつつキャパシタ
Cを高密度配置できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子回路基板等に使
用される多層配線基板に関し、より詳細には高速で作動
する半導体素子を搭載する多層配線基板における配線構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路素子等の半導体素
子が搭載され、電子回路基板等に使用される多層配線基
板においては、内部配線用の配線導体の形成にあたっ
て、アルミナ等のセラミックスから成る絶縁層とタング
ステン(W)等の高融点金属から成る配線導体とを交互
に積層して多層配線基板を形成していた。
【0003】従来の多層配線基板においては、内部配線
用配線導体のうち信号配線は通常はストリップ線路構造
とされており、信号配線として形成された配線導体の上
下に絶縁層を介していわゆるベタパターン形状の広面積
の接地(グランド)層または電源層が形成されていた。
【0004】また、多層配線基板が取り扱う電気信号の
高速化に伴い、絶縁層を比誘電率が10程度であるアルミ
ナセラミックスに代えて比誘電率が3.5 〜5と比較的小
さいポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いて形成し、こ
の絶縁層上に蒸着法やスパッタリング法等の気相成長法
による薄膜形成技術を用いて銅(Cu)からなる内部配
線用導体層を形成し、フォトリソグラフィ法により微細
なパターンの配線導体を形成して、この絶縁層と配線導
体とを多層化することにより、高密度・高機能でかつ半
導体素子の高速作動が可能となる多層配線基板を得るこ
とも行なわれていた。
【0005】一方、多層配線基板の内部配線の配線構造
として、配線のインピーダンスの低減や信号配線間のク
ロストークの低減等を図り、しかも高密度配線を実現す
るために、各絶縁層の上面に平行配線群を形成し、これ
を多層化して各層の配線群のうち所定の配線同士をビア
導体やスルーホール導体等の貫通導体を介して電気的に
接続する構造が提案されている。
【0006】例えば、特開昭63−129655号公報には、第
1の方向に延びる複数の第1の信号線およびそれと交互
に配置された第1の電力線を含む第1の導電層と、第1
の方向と交差する第2の方向に延びる第2の信号線およ
びそれと交互に配置された第2の電力線とを含む第2の
導体層とが、絶縁層と交互に積層され、対応する電圧を
受け取る第1および第2の電力線が相互接続されている
多層配線構造体が開示されている。これによれば、実装
される半導体チップのチップ面積を有効に利用して集積
密度を高め、消費電力を減らし、動作速度を高めること
が可能になるというものである。
【0007】また、特開平1−96953 号公報には、各組
が少なくとも第1および第2の配線面を含み、各配線面
が主配線方向に向いた導電性配線および直交線の交点に
配置された複数の接続部位を有し、第1の配線面の主配
線方向が第2の配線面の主配線方向に対して鋭角をなす
複数組の配線面を備えた配線構造体が開示されている。
これによれば、標準化された1組または数組の配線面を
用いて、配線の長さを短縮し、最適化または最小にする
ことができるというものである。
【0008】また、特開平5−343601号公報には、2層
以下の平行導体パターンからなるコンダクター(配線導
体)層を導体パターン同士を直交させて積層し、コンダ
クター層のうち一部のコンダクターを信号用とし、残り
を電源用として用い、電源用コンダクターにより信号用
コンダクター相互間をシールドするように、コンダクタ
ー層の各コンダクター同士を接続した集積回路の接続シ
ステムが開示されている。これによれば、信号パターン
を一対の電源パターンで挟むように導体コンダクターの
格子を形成したため、信号パターン間の間隔を小さくす
ることができるとともに信号パターンを並列して長く形
成することができ、キャリア表面が有効に利用され、ま
た、クロストークが減少しS/N比が良好になるという
ものである。
【0009】さらに、特開平7−94666 号公報には、少
なくとも第1および第2の相互接続層から成り、相互接
続層のそれぞれは複数の平行導電性領域から成り、第2
相互接続層の導電性領域は第1相互接続層の導電性領域
に対して直交して配置されており、第1および第2の相
互接続層の導電性領域は、少なくとも2つの導電性平面
が本質的に各相互接続層と相互に組み合わされ、各導電
性平面が両方の相互接続層上に表れるように、またさら
に、選択された導電性領域は少なくとも1つの信号回路
を形成するように2つの導電性平面から電気的に隔離が
可能なように、電気的に相互に接続されている電気的相
互接続媒体が開示されている。これによれば、平行電力
および接地平面の特質である低インダクタンス電力配
分、および光学的リソグラフィ製造技術の特質である信
号相互接続配線の高配線密度の利点を失うことなしに、
相互配線数を低減した相互配線媒体となるというもので
ある。
【0010】さらにまた、特開平9−18156 号公報に
は、第1の信号配線部と第1の電源配線部と複数の第1
のグランド配線部とを有する第1層と、第2の信号配線
部と第2の電源配線部と第1層における複数の第1のグ
ランド配線部のそれぞれに接続される複数の第2のグラ
ンド配線部とを有し第1層に積層する第2層とから構成
され、第1層における第1の信号配線部と第2層におけ
る第2の信号配線部とがねじれの位置にある、すなわち
直交する位置にある多層プリント配線板が開示されてい
る。これによれば、配線層総数の削減が可能になり、さ
らに、グランド配線部の配線幅を狭くしても合成コンダ
クタンス値および合成抵抗値を低くコントロールできる
ことからIC等の素子の高密度の配置が可能になり、伝
送信号に対する雑音を低く抑えることができるというも
のである。また、グランド配線部および電源配線部のシ
ールド効果により、信号配線部の特性インピーダンスに
よるノイズを抑えることができ、第1の信号配線部と第
2の信号配線部とがねじれの位置にあることから、2本
の信号配線部間の電磁結合および静電結合によって発生
するクロストークノイズの影響をコントロールすること
が可能となるというものである。
【0011】以上のような平行配線群を有する多層配線
基板においては、この多層配線基板に搭載される半導体
素子等の電子部品とこの多層配線基板が実装される実装
ボードとを電気的に接続するために、多層配線基板内で
各平行配線群のうちから適当な配線を選択し、異なる配
線層間における配線同士の接続はビア導体等の貫通導体
を介して行なわれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のような半導体素
子が搭載される多層配線基板やそれを用いた半導体収納
用パッケージにおいては、半導体素子に接続される電源
配線や接地配線からのノイズを低減するために、電源配
線と半導体素子との間に複数のキャパシタ、例えばチッ
プコンデンサを接続することが行なわれている。
【0013】このキャパシタは通常は半導体素子の近傍
に配置され、半導体素子の電源電極に最短距離で電気的
に接続してキャパシタと半導体素子間の配線によるイン
ダクタンスおよび抵抗を最小とすることによって、その
ノイズ抑制機能が最大限に引き出されることとなる。こ
の理由は、半導体素子と電源配線との間にキャパシタを
介在させると電荷は一旦キャパシタに蓄えられてから半
導体素子へ供給されることとなり、このときに電源配線
からのノイズが緩衝作用を受けて抑制されるので安定し
た電源供給が行なえるものであるが、キャパシタから半
導体素子までの経路が長くなると、その分だけインダク
タンスと抵抗が増加して新たなノイズの影響を受けやす
くなるからである。
【0014】しかしながら、上記のような従来の平行配
線群を用いた多層配線基板においては、その各配線層に
おける平行配線群の配線方向はいわゆるX方向またはY
方向の一方向のみであることから、半導体素子が搭載さ
れる表面直下の1層目の配線層にこのX方向またはY方
向の一方向のみの平行配線群を配置した場合は、半導体
素子に対して最短距離でキャパシタを配置できる位置
は、半導体素子に対して左右(X方向)または前後(Y
方向)のみの領域にしか設定できないという問題点があ
った。
【0015】すなわち、キャパシタを半導体素子の周囲
の4方向に配置したとしても、そのうち表面直下の1層
目の平行配線群の平行方向と一致する2方向に配置した
キャパシタについてはこの平行配線群を介して半導体素
子とキャパシタとを最短距離で接続することができる
が、残りの2方向については1層目の平行配線群では接
続できないため、一旦その下の2層目の平行配線群に接
続した後、これから1層目の平行配線群を経由して半導
体素子と接続する必要がある。従って、2層目の平行配
線群および1層目の平行配線群ならびにこれらと接続す
るための貫通導体の分だけキャパシタと半導体素子間の
配線のインダクタンスと抵抗が増加することとなり、1
層目の平行配線群を介して最短距離で接続される2方向
に配置されたキャパシタに比べて電源供給の配線におけ
るノイズの影響が大きくなってしまい、安定した電源供
給が困難となってしまうという問題点があった。
【0016】本発明は上記問題点に鑑み案出されたもの
であり、その目的は、半導体素子への安定した電源供給
のためにその周囲に配置されるキャパシタについて、効
果的にノイズを抑制できる配置領域を半導体素子の周囲
4方向に確保することができ、ノイズの影響を抑制しつ
つキャパシタ配置の高密度化ができて小型化を図ること
ができる、高速で作動する半導体素子を搭載する電子回
路基板や半導体素子収納用パッケージ等に好適な多層配
線基板を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、複数の絶縁層と配線層とが順次積層されて成り、表
面の中央部に半導体素子が搭載され、この半導体素子の
周囲にキャパシタが配置されるとともに、このキャパシ
タと前記半導体素子とが表面直下の1層目の配線層を介
して電気的に接続される多層配線基板であって、前記半
導体素子を中心とする前記絶縁層の4つの象限領域にお
いて、表面直下の前記1層目の配線層がそれぞれ中心側
に向かう平行配線群で構成され、2層目の配線層がそれ
ぞれ前記1層目の平行配線群と直交する平行配線群で構
成され、かつ前記1層目の配線層と貫通導体群で電気的
に接続されているとともに、前記キャパシタが前記半導
体素子に向かう前記1層目の平行配線群上に配置される
ことを特徴とするものである。
【0018】また本発明の多層配線基板は、上記構成に
おいて、前記1層目および2層目の平行配線群は、それ
ぞれ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する電源配線
または接地配線とを有することを特徴とするものであ
る。
【0019】本発明の多層回路基板によれば、表面に搭
載される半導体素子とその周囲に配置されるキャパシタ
とを電気的に接続する表面直下の1層目の配線層を、半
導体素子を中心とする4つの象限領域、すなわち半導体
素子を中心として配線層の面上で直交する2直線によっ
て仕切られた平面の4つの部分の各々の区分領域におい
て、それぞれ中心側に向かう平行配線群で構成し、それ
らのうち半導体素子に向かう平行配線群上、すなわち半
導体素子からこれら平行配線群と平行な延長方向の範囲
内に位置する配線上にキャパシタを配置したことから、
半導体素子に対して最短距離でキャパシタを接続できる
キャパシタの配置領域を半導体素子の周囲4方向に確保
することができる。
【0020】また、1層目の平行配線群の直下に位置す
る2層目の配線層を、4つの象限領域においてそれぞれ
1層目の平行配線群と直交する平行配線群で構成したこ
とから、これら上下配線層間でクロストークノイズの発
生を低減させることができ、電源の安定供給というキャ
パシタの効果をさらに高めることができる。
【0021】その結果、本発明の多層配線基板によれ
ば、効果的にノイズを抑制できるキャパシタの配置領域
を半導体素子の周囲4方向に確保することができ、ノイ
ズの影響を抑制しつつキャパシタ配置の高密度化ができ
て小型化を図ることができるものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層配線基板につ
いて添付図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の多層配線基板の実施の形態
の一例を示す分解平面図であり、同図(a)は多層配線
基板の表面となる第1の絶縁層の、(b)は表面直下の
1層目の配線層が配設される第2の絶縁層の、(c)は
2層目の配線層が配設される第3の絶縁層の平面図をそ
れぞれ示している。また、図2はこれらを積層した状態
の断面図を示している。
【0024】これらの図において、I1〜I4はそれぞ
れ第1〜第4の絶縁層であり、L1〜L3はそれぞれ第
2〜第4の絶縁層I2〜I4の上面に配設された1層目
〜3層目の配線層である。ただし、図1においては第1
〜第3の絶縁層のみの平面図を示し、図2においては第
5の絶縁層以降の詳細な図示は省略している。
【0025】P1〜P3はそれぞれ1層目〜3層目の配
線層L1〜L3中の電源配線、G1〜G3はそれぞれ1
層目〜3層目の配線層L1〜L3中の接地配線、S1〜
S3はそれぞれ1層目〜3層目の配線層L1〜L3中の
信号配線を示している。
【0026】なお、同じ平面に配設された複数の信号配
線S1〜S3はそれぞれ異なる信号を伝送するものとし
てもよく、同じ平面に配設された複数の電源配線P1〜
P3はそれぞれ異なる電源を供給するものとしてもよい
ことは言うまでもない。
【0027】Dは多層配線基板の表面の中央部に搭載さ
れる半導体素子であり、例えば通常はMPU(Micro Pr
ocessing Unit )・ASIC(Application Specific I
ntegrated Circuit )・DSP(Digital Signal Proce
ssor)のような半導体素子が搭載される。この半導体素
子Dは、例えば図2に示すようにいわゆるバンプ電極B
1等によりこの多層配線基板の表面に実装されて、ある
いは接着剤・ろう材等により搭載部に取着されるととも
にボンディングワイヤ等を介して、第1の配線層L1と
電気的に接続される。
【0028】Cは多層配線基板の表面において半導体素
子Dの周囲に配置される電源供給用のキャパシタであ
る。このキャパシタCは、貫通導体群T1を介して1層
目の配線層L1のうちの電源配線P1に電気的に接続さ
れるとともに、1層目の電源配線P1や第1の絶縁層I
1の表面に形成した配線等を介して半導体素子Dの電源
電極に電気的に接続される。
【0029】ここではキャパシタCとして複数のチップ
コンデンサを用いた例を示しているが、このキャパシタ
Cには、第1の絶縁層I1の表面に配線層を形成して、
それと1層目の電源配線P1との間に第1の絶縁層I1
を挟んで形成した内層型のコンデンサを用いるようにし
てもよい。あるいは、タンタル焼結体等を用いた電解コ
ンデンサ等を用いてもよい。
【0030】T1〜T4はそれぞれ第1〜第4の絶縁層
I1〜I4に形成された貫通導体群であり、各絶縁層I
1〜I4を貫通して上下の配線層同士あるいは配線層と
半導体素子DもしくはキャパシタCまたは多層配線基板
の表面に取着された外部接続端子B2等とを電気的に接
続するものである。これら貫通導体群T1〜T4は、通
常は、スルーホール導体やビア導体等が用いられ、接続
に必要な複数の箇所に形成される。
【0031】本発明の多層配線基板においては、第2の
絶縁層I2上に配設された表面直下の1層目の配線層L
1は、第2の絶縁層I2上において半導体素子Dを中心
とする、図1中に一点鎖線で示した直交する2直線で仕
切られた4つの象限領域において、それぞれ中心側に向
かう方向に略平行に配設された平行配線群で構成されて
いる。この例では、半導体素子Dを中心とする直交する
2直線として、略正方形の絶縁層I1〜I3の対角線と
ほぼ一致するように設定している。
【0032】また、第3の絶縁層I3上に配設された2
層目の配線層L2は、同じ4つの象限領域において、そ
れぞれ1層目の配線層L1の平行配線群と直交する方向
に略平行に配設された平行配線群で構成されている。
【0033】そして、第1の配線層L1と第2の配線層
L2とは、各象限領域のそれぞれ所望の箇所において、
貫通導体群T2により電気的に接続されている。これに
より、各象限領域において、平行配線群を直交させて積
層した従来の多層配線基板と同様に、上下配線層間でク
ロストークノイズの発生を低減させることができるもの
となっている。
【0034】また、この例では1層目および2層目の配
線層L1・L2の各平行配線群は、信号配線S1・S2
に電源配線P1・P2または接地配線G1・G2がそれ
ぞれ隣接するように配設されている。これにより、同じ
絶縁層I2・I3上の信号配線S1・S2間を電磁的に
遮断して、同じ平面上の左右の信号配線S1・S2間の
クロストークノイズを良好に低減することができる。
【0035】さらに、信号配線S1・S2に必ず電源配
線P1・P2または接地配線G1・G2を隣接させるこ
とで、同じ平面上の電源配線P1・P2と信号配線S1
・S2および接地配線G1・G2と信号配線S1・S2
との相互作用が最大となり、電源配線P1・P2および
接地配線G1・G2のインダクタンスを減少させること
ができる。このインダクタンスの減少により、電源ノイ
ズおよび接地ノイズを効果的に低減することができる。
【0036】そして、本発明の多層配線基板において
は、表面において半導体素子Dの周囲に配置されるキャ
パシタCを、表面直下でそれぞれの象限領域において中
心側に向かう平行配線群で構成された1層目の配線層L
1のうち、図1中に点線で囲んで示した領域内にある、
半導体素子Dに向かう平行配線群上に配置している。
【0037】これにより、半導体素子Dに対して最短距
離でキャパシタCを接続できるキャパシタの配置領域を
半導体素子Dの周囲4方向に確保することができ、キャ
パシタCにより電源供給に対するノイズの影響を抑制し
つつキャパシタC配置の高密度化ができて、多層配線基
板の小型化を図ることができる。
【0038】なお、外部接続端子B2は、図2に示すよ
うなボール状のバンプ電極の他にも、この多層配線基板
が接続される外部電気回路の形態に応じて、電極パッド
や線路導体等の種々の形態のものとしてもよい。
【0039】次に、本発明の多層配線基板の実施の形態
の他の例を図3(a)〜(c)に、それぞれ図1(a)
〜(c)と同様の平面図で示す。
【0040】図3において図1と同様の箇所には同じ符
号を付してあり、図1に示す例では略正方形状の第2お
よび第3の絶縁層I2・I3に対して4つの象限領域を
仕切る2直線を対角線方向に設定したのに対して、この
例ではこれら2直線(図3中に一点鎖線で示す)を第2
および第3の絶縁層I2・I3の辺の略中央を通る辺に
平行な方向に設定している。
【0041】そして、半導体素子Dの周囲に配置される
キャパシタCを、表面直下でそれぞれの象限領域におい
て中心側に向かう平行配線群で構成された1層目の配線
層L1のうち、図3中に点線で囲んで示した絶縁層の対
角線方向に沿った領域内にある、半導体素子Dに向かう
平行配線群上に配置している。
【0042】このように、本発明の多層配線基板によれ
ば、表面に搭載される半導体素子Dの周囲に複数のキャ
パシタCが配置される多層配線基板において、従来の平
行配線基板群を直交させて積層した多層配線基板では、
半導体素子に対して表面直下の1層目の平行配線群の配
線方向に沿った2方向のみにしか半導体素子と最短距離
で接続できるキャパシタの配置領域を確保できなかった
のに対し、半導体素子Dを中心とする4つの象限領域の
それぞれの4方向において配置領域を確保することがで
き、半導体素子Dへの電源供給のための配線に対するノ
イズの影響を低減させつつ多層配線基板の小型化を図る
ことができる。しかも、各象限領域においては1層目の
配線層L1と2層目の配線層L2とがそれぞれ直交する
平行配線群で構成されていることから、配線間のクロス
トークも効果的に低減させることができ、これらが相ま
って半導体素子Dへの電源供給に対するノイズの影響を
抑制しつつキャパシタCの配置の高密度化ができて小型
化を図ることができる多層配線基板となる。
【0043】なお、図1および図3に示したような本発
明の多層配線基板に対しては、その下側にさらに積層さ
れる第4の絶縁層I4以下と第3の配線層L3以下とか
ら成る多層配線部として、種々の配線構造を採ることが
できる。例えば、平行配線群を交互に直交させて積層し
た構成の配線構造、あるいはストリップ線路構造の配線
構造、その他、マイクロストリップ線路構造やコプレー
ナ線路構造等を多層配線基板に要求される仕様等に応じ
て適宜選択して用いることができる。
【0044】また、例えば、ポリイミド絶縁層と銅蒸着
による導体層といったものを積層して、電子回路を構成
してもよい。また、チップ抵抗・薄膜抵抗・コイルイン
ダクタ・クロスインダクタといったものを取着して、半
導体素子収納用パッケージを構成してもよい。
【0045】また、第1〜第3の絶縁層I1〜I3を始
めとする各絶縁層の形状は、図示したような略正方形状
のものに限られるものではなく、長方形状や菱形状等の
形状であってもよい。
【0046】さらにまた、第1および第2の配線層L1
・L2を始めとする配線層は、それぞれ第2および第3
の絶縁層I2・I3を始めとする絶縁層の表面に形成す
るものに限られず、第1の絶縁層I1も含めてそれぞれ
の絶縁層の内部に形成したものであってもよい。
【0047】本発明の多層配線基板において、第1〜第
3の絶縁層I1〜I3を始めとする各絶縁層は、例えば
セラミックグリーンシート積層法によって、酸化アルミ
ニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・炭化珪素
質焼結体・窒化珪素質焼結体・ムライト質焼結体・ガラ
スセラミックス等の無機絶縁材料を使用して、あるいは
ポリイミド・エポキシ樹脂・フッ素樹脂・ポリノルボル
ネン・ベンゾシクロブテン等の有機絶縁材料を使用し
て、あるいはセラミックス粉末等の無機絶縁物粉末をエ
ポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂で結合して成る複合絶縁
材料などの電気絶縁材料を使用して形成される。
【0048】これら絶縁層は、例えば酸化アルミニウム
質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸
化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダ・溶剤等を添加混合して泥漿状
となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法
を採用してシート状となすことによってセラミックグリ
ーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに各平行配
線群および各貫通導体群ならびに導体層となる金属ペー
ストを所定のパターンに印刷塗布して上下に積層し、最
後にこの積層体を還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成
することによって製作される。
【0049】これら絶縁層の厚みとしては、使用する材
料の特性に応じて、要求される仕様に対応する機械的強
度や電気的特性・貫通導体群の形成の容易さ等の条件を
満たすように適宜設定される。
【0050】また、1層目および2層目の配線層L1・
L2を構成する平行配線群やその他の配線層ならびに貫
通導体群は、例えばタングステンやモリブデン・モリブ
デン−マンガン・銅・銀・銀−パラジウム等の金属粉末
メタライズ、あるいは銅・銀・ニッケル・クロム・チタ
ン・金・ニオブやそれらの合金等の金属材料の薄膜など
から成る。
【0051】例えば、タングステンの金属粉末メタライ
ズから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有
機バインダ・溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを
絶縁層となるセラミックグリーンシートに所定のパター
ンに印刷塗布し、これをセラミックグリーンシートの積
層体とともに焼成することによって、各絶縁層の上面や
内部に配設される。
【0052】また,金属材料の薄膜から成る場合であれ
ば、例えばスパッタリング法・真空蒸着法またはメッキ
法により金属層を形成した後、フォトリソグラフィ法に
より所定の配線パターンに形成される。1層目および2
層目の配線層L1・L2の平行配線群を構成する各配線
の幅および配線間の間隔は、使用する材料の特性に応じ
て、要求される仕様に対応する電気的特性や絶縁層I2
・I3への配設の容易さ等の条件を満たすように適宜設
定される。
【0053】なお、各配線層L1・L2の厚みは1〜10
μm程度とすることが好ましい。この厚みが1μm未満
となると配線の抵抗が大きくなるため、配線群による半
導体素子への良好な電源供給や安定したグランドの確保
・良好な信号の伝搬が困難となる傾向が見られる。他
方、10μmを超えるとその上に積層される絶縁層による
被覆が不十分となって絶縁不良となる場合がある。
【0054】各貫通導体群の各貫通導体は、横断面形状
が円形のものの他にも楕円形や正方形・長方形等の矩
形、その他の異形状のものを用いてもよい。その位置や
大きさは、使用する材料の特性に応じて、要求される仕
様に対応する電気的特性や絶縁層への形成・配設の容易
さ等の条件を満たすように適宜設定される。
【0055】例えば、絶縁層に酸化アルミニウム質焼結
体を用い、平行配線群にタングステンの金属メタライズ
を用いた場合であれば、絶縁層の厚みを200 μmとし、
配線の線幅を100 μm、配線間の間隔を150 μm、貫通
導体の大きさを100 μmとすることによって、信号配線
のインピーダンスを50Ωとし、上下の平行配線群間を高
周波信号の反射を抑えつつ電気的に接続することができ
る。
【0056】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例え
ば、放熱を考慮した窒化アルミニウム質焼結体・炭化珪
素質焼結体や、低誘電率を考慮したガラスセラミックス
質焼結体を用いたものとしてもよい。
【0057】
【発明の効果】本発明の多層回路基板によれば、表面に
搭載される半導体素子とその周囲に配置されるキャパシ
タとを電気的に接続する表面直下の1層目の配線層を、
半導体素子を中心とする4つの象限領域においてそれぞ
れ中心側に向かう平行配線群で構成し、それらのうち半
導体素子に向かう平行配線群上にキャパシタを配置した
ことから、半導体素子に対して最短距離で接続できるキ
ャパシタの配置領域を半導体素子の周囲4方向に確保す
ることができる。また、2層目の配線層を4つの象限領
域においてそれぞれ1層目の平行配線群と直交する平行
配線群で構成したことから、これら上下配線層間でクロ
ストークノイズの発生を低減させることができ、電源の
安定供給というキャパシタの効果をさらに高めることが
できる。
【0058】以上の結果、本発明によれば、ノイズの影
響を効果的に抑制しつつキャパシタ配置の高密度化がで
きて小型化を図ることができる、高速で作動する半導体
素子を搭載する電子回路基板や半導体素子収納用パッケ
ージ等に好適な多層配線基板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ本発明の多層配線
基板の実施の形態の一例を示す第1〜第3の絶縁層の平
面図である。
【図2】図1に示す多層配線基板の積層状態における断
面図である。
【図3】(a)〜(c)は、それぞれ本発明の多層配線
基板の実施の形態の他の例を示す第1〜第3の絶縁層の
平面図である。
【符号の説明】
I1〜I4・・・・絶縁層 L1〜L4・・・・配線層 P1〜P3・・・・電源配線 G1〜G3・・・・接地配線 S1〜S3・・・・信号配線 T1〜T4・・・・貫通導体群
フロントページの続き (72)発明者 鍋 義博 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社国分工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の絶縁層と配線層とが順次積層され
    て成り、表面の中央部に半導体素子が搭載され、該半導
    体素子の周囲にキャパシタが配置されるとともに、該キ
    ャパシタと前記半導体素子とが表面直下の1層目の配線
    層を介して電気的に接続される多層配線基板であって、
    前記半導体素子を中心とする前記絶縁層の4つの象限領
    域において、表面直下の前記1層目の配線層がそれぞれ
    中心側に向かう平行配線群で構成され、2層目の配線層
    がそれぞれ前記1層目の平行配線群と直交する平行配線
    群で構成され、かつ前記1層目の配線層と貫通導体群で
    電気的に接続されているとともに、前記キャパシタが前
    記半導体素子に向かう前記1層目の平行配線群上に配置
    されることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記1層目および2層目の平行配線群
    は、それぞれ複数の信号配線と、各信号配線に隣接する
    電源配線または接地配線とを有することを特徴とする請
    求項1記載の多層配線基板。
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