JP2000277460A - 薄膜形成装置及びそのコンタクト治具の製造方法 - Google Patents

薄膜形成装置及びそのコンタクト治具の製造方法

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JP2000277460A
JP2000277460A JP11079954A JP7995499A JP2000277460A JP 2000277460 A JP2000277460 A JP 2000277460A JP 11079954 A JP11079954 A JP 11079954A JP 7995499 A JP7995499 A JP 7995499A JP 2000277460 A JP2000277460 A JP 2000277460A
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contact
thin film
wafer
outer peripheral
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Hiroto Komatsu
博登 小松
Takumi Suda
工 須田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流密度の差異を抑制防止し、メッキパター
ン厚みのばらつきを小さくできる薄膜形成装置及びその
コンタクト治具の製造方法を提供する。 【解決手段】 リング形のコンタクト治具6にシリコン
ウェーハWの外周縁部Pを接触させ、シリコンウェーハ
Wの表面のシード層Cを電解メッキして薄膜を形成する
ものであって、コンタクト治具6を、リング形の電極基
板9と、電極基板9の表面に一端部が接合されて電極基
板9の周方向に並設され、他端部13が電極基板9の内
方向に伸びる複数のワイヤ10と、電極基板9の表面に
成形されて複数のワイヤ10の大部分を被覆し、シリコ
ンウェーハWの外周縁部P等に嵌合密接するとともに、
各ワイヤ10の他端部13を切り欠きの上面から僅かに
露出させてシード層Cの外周縁部Pに接触させるリング
形のシール弾性体11とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅成膜装置に代表
される薄膜形成装置及びそのコンタクト治具の製造方法
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路に使用されるシリコンウ
ェーハの配線パターンには導電材料としてアルミニウム
が一般的に使用されている。しかしながら、このアルミ
ニウムは、導電率が銅の約2/3であり、高抵抗(3〜
3.3μΩ・cm)であるため、配線工程のコスト削減や
ICの高速化の障害となっている。そこで、配線インピ
ーダンスを低くして配線工程のコスト削減やICの高速
化を図るため、近年、銅(1.7〜1.9μΩ・cm)を使
用する配線パターンが鋭意検討されている。この銅によ
る配線パターンを形成する場合には、第1の工程として
シリコンウェーハの表面に薄い導電皮膜を成膜し、その
後、第2の工程として、導電皮膜をカソードとして電解
メッキ(電気メッキ)し、電解メッキ層を成膜すれば、シ
リコンウェーハに所定の銅配線パターンを形成すること
ができる。
【0003】導電皮膜は、メッキベースとも呼ばれ、シ
リコンウェーハ表面の銅配線パターン形成予定箇所に蒸
着法、イオンプレーティング法、又はスパッタリング法
等の乾式メッキ法により成膜される。この導電皮膜は、
通常0.2μm〜1μmの範囲で成膜され、電解メッキさ
れる。これは、膜の形成速度と量産性とを考慮したもの
で、厚膜の形成に伴う所要時間を可能な限り短縮し、電
解メッキ層を成膜可能な膜厚として必要な範囲を示した
ものである。
【0004】シリコンウェーハの表面には多数の製品が
同時に形成されるので、第1、第2の工程を通じ、シリ
コンウェーハの全表面には均一な厚さの膜を成膜するこ
とが要求される。乾式メッキ法によれば、メッキチャン
バ内の銅の蒸気圧がシリコンウェーハの面内で均一なの
で、導電皮膜の厚さにばらつきがほとんどなく、導電皮
膜の厚さの管理に際しても、スパッタリングターゲッ
ト、電流、又は電圧等を適宜調整すれば良い。これに対
し、電解メッキ法では、ケミカル液の温度や濃度の管理
だけではなく、メッキすべきパターンの電流密度を均一
に制御しなければ、均一な厚さの電解メッキ層を得るこ
とができない。
【0005】導電皮膜、即ちメッキベースは、上記方法
で形成され、きわめて薄く高抵抗であるという特徴があ
る。したがって、一箇所のみからの給電では電解メッキ
層の成膜時に電流密度を均一にすることができず、均一
な厚さの電解メッキ層を到底得ることができない。こう
した問題を解消するため、シリコンウェーハの導電皮膜
の外周縁部における複数の箇所から給電する等の特殊な
メッキ治具が開発され、用いられている。このメッキ治
具は、特開平5−36698号公報に開示されているよ
うに、以下の方法で給電する。
【0006】同公報には、略リング形の治具に複数の電
極を等間隔に埋設してこの複数の電極にはシリコンウェ
ーハの表面に成膜された導電皮膜の外周縁部を接触さ
せ、この外周縁部における複数の接触対応箇所を電極部
分とし、この複数の電極部分と電極との間に適切な電位
差を与えてカソードである導電皮膜を電解メッキするこ
とにより、シリコンウェーハ面内の電流密度の差異を小
さく抑制して銅メッキパターン厚みのばらつきを著しく
減少させるメッキ治具が開示されている。このメッキ治
具によれば、一箇所から給電する場合に比べ、電流密度
の差異を小さく抑制することが可能であるとされる。し
かしながら、同治具では、導電皮膜の電極部分から離れ
た箇所で電流密度に差異が生じるので、銅メッキパター
ン厚みのばらつきを招くこととなる。
【0007】また、同公報には、略リング形の治具上に
同形の電極を周設してこの電極の平坦面にはシリコンウ
ェーハの表面に成膜された導電皮膜の外周縁部を搭載支
持させ、この導電皮膜の外周縁部を電極部分とし、この
電極部分と電極との間に電位差を与えて電解メッキする
例が開示されている。しかし、この例の場合には、電極
に平坦面を形成することが実に困難である。また、電極
を薄膜として導電皮膜の外周縁部に対する接触性を向上
させる場合、電極が容易に変形しやすく、変形防止のた
めに細心の注意を払わなければならない。さらに、電極
が変形すると、接触が不均一となり、電流密度に差異が
生じ、銅メッキパターン厚みのばらつきが発生する。
【0008】一方、特開昭58−181898号公報に
は、シリコーンゴム等を用いてリング形の弾性体を成形
し、この弾性体に銅製で同形の電極を周設してこの断面
円形の電極をウェーハの表面に成膜された導電皮膜の外
周縁部に接触させ、この導電皮膜の外周縁部を電極部分
とし、この電極部分と電極との間に適切な電位差を与え
てカソードである導電皮膜を電解メッキする給電装置が
開示されている。しかしながら、この給電装置では、電
極の断面方向のみならず、線方向においても、電極と導
電皮膜の外周縁部とが点接触になるので、電極をリング
形に形成した意味がなく、電流密度に差異が生じ、銅メ
ッキパターン厚みのばらつきが発生することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のメッキ治具や給
電装置は、以上のように構成されているので、電流密度
に差異が生じ、銅メッキパターン厚みのばらつきが大き
くなるという問題があった。
【0010】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、電流密度の差異を抑制防止し、メッキパターン厚み
のばらつきを小さくすることのできる薄膜形成装置及び
そのコンタクト治具の製造方法を提供することを目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、エンドレスのコンタ
クト治具にウェーハの外周部を接触させ、該ウェーハの
表面を電解メッキして薄膜を形成するものであって、上
記コンタクト治具は、エンドレスの電極基板と、この電
極基板の表面に一端部が接合されて電極基板の周方向に
並べ設けられ、他端部が該電極基板の内方向に伸びる複
数の導電線材と、該電極基板の表面に設けられて該複数
の導電線材を被覆し、上記ウェーハの外周部に接触する
とともに、各導電線材の他端部を上部から露出させて該
ウェーハの表面外周部に接触させるエンドレスのシール
弾性体とを含んでなることを特徴としている。
【0012】また、請求項2記載の発明においては、上
記課題を達成するため、表面に薄膜が電解メッキにより
形成されるウェーハの外周部にシール弾性体を接触さ
せ、該ウェーハの表面外周部に該シール弾性体から突出
した複数の導電線材の他端部をそれぞれ接触させる薄膜
形成装置のコンタクト治具を製造する方法であって、エ
ンドレスの電極基板と小型電極基板とを嵌め並べ、これ
ら電極基板と小型電極基板上間に上記複数の導電線材を
それぞれ架設接合してこの複数の導電線材を電極基板と
小型電極基板の周方向に並べ設ける工程と、該電極基板
と小型電極基板上に成形材料を注型硬化させ、上記複数
の導電線材を被覆する上記シール弾性体をエンドレスに
成形する工程と、上記小型電極基板を除去して切り欠き
を形成し、この切り欠きから各導電線材の他端部を露出
させる工程とを含んでなることを特徴としている。
【0013】なお、超音波ワイヤボンディング法と抵抗
溶接法のいずれかの方法を用いて上記電極基板と小型電
極基板上間に上記複数の導電線材をそれぞれ架設接合す
ることが好ましい。
【0014】ここで、特許請求の範囲におけるウェーハ
には、Siウェーハ、GaPウェーハ、又は各種のウェ
ーハが含まれる。また、電極基板には印刷配線基板等の
各種の種類があるが、おおよそこの分野で使用される一
切の基板が含まれる。また、複数の導電線材の配列ピッ
チは、0.03mm〜1mmピッチ、望ましくは0.03mm
〜0.5mmピッチが良い。この複数の導電線材は、弾性
まくら体の周方向に一定ピッチで並べ設けて電流密度の
均一性を向上させても良いし、そうでなくても良い。導
電線材としては、打ち抜いた細長い導電板やワイヤ等が
あげられる。
【0015】シール弾性体は、JIS硬度A20°〜6
0°、好ましくはJIS硬度A20°〜40°で水密機
能、弾性機能、及び又は圧縮永久歪み特性等に優れるフ
ッ素ゴムやシリコーンゴム等を使用して成形することが
できる。また、超音波ワイヤボンディング法には、超音
波ワイヤボンディング法、超音波併用熱圧着ワイヤボン
ディング法、又は超音波加熱法等の種類があるが、いず
れのボンディング法でも良い。さらに、薄膜形成装置
は、接触メッキ法(contact plating)、即ちぼうこうメ
ッキを用いるものであれば、銅メッキする装置でも、他
の金属薄膜を成膜する装置でも良い。
【0016】請求項1又は2記載の発明によれば、電極
基板の周方向に並べられた複数の導電線材がシール弾性
体からそれぞれ露出し、この複数の導電線材の他端部が
ウェーハの表面外周部に接触し、電解メッキ時における
電流密度を均一化する。この際、シール弾性体が複数の
導電線材の他端部以外の部分を水密保護するので、メッ
キ液と導電線材との接触に伴いウェーハの外周部とコン
タクト治具との接触抵抗にばらつきが生じるのを抑制あ
るいは防止することが可能になる。さらに、シール弾性
体が導電線材の弾性を補助し、接触圧力を維持できるよ
う復元力を導電線材に与える。
【0017】また、請求項3記載の発明によれば、超音
波ワイヤボンディング法を用いる場合には、ワイヤを常
温や低温で接合したり、接合面積を小さくしたり、ある
いは高密度な接続ピッチに対応等することができる。こ
れに対し、抵抗溶接(resistance welding)法を選択した
場合、溶接箇所に大電流を流し、ここに発生する電気抵
抗熱(ジュール熱)により溶解し、圧力を加えて接合する
ので、例え導電線材の溶融温度が高く、硬い等の理由で
超音波ワイヤボンディング法を用いることができない場
合でも、電極基板上に導電線材を安定、かつ強固に接合
することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態
になんら限定されるものではない。本実施形態における
薄膜形成装置は、図1に示すように、メッキチャンバ1
と、このメッキチャンバ用の押さえ蓋7と、メッキチャ
ンバ1の開口上部に周設されてシリコンウェーハWの表
面に成膜されたシード層Cの外周縁部Pに接触する不溶
性のコンタクト治具6とを備え、接触メッキ法によりシ
ード層Cを電解メッキし、銅による配線パターンを形成
するようにしている。
【0019】メッキチャンバ1は、図1に示すように、
例えばPVC、PP、FRP、ステンレス鋼、又はチタ
ン等と補強用の金属部材とを組み合わせて有底筒形に成
形され、複数の薬剤を含むケミカル液2を貯えている。
このメッキチャンバ1の底部にはポンプ等からなる噴射
機構3が設置され、この噴射機構3の上方には銅のアノ
ード4が設けられている。また、メッキチャンバ1の開
口上部の内周縁にはリング形の支持段差部5が水平に周
設され、この支持段差部5にはリング形のコンタクト治
具6が設置されるとともに、このコンタクト治具6内に
はシリコンウェーハWが嵌合されており、このシリコン
ウェーハWのシード層Cが下方に向けられている。この
ような配置のシード層Cは、噴射機構3からアノード4
及び図示しないディフューザを順次通過したケミカル液
2に一定速度で噴流接触される(図1の矢印参照)。
【0020】押さえ蓋7は、シリコンウェーハWよりも
縮径のウインド8を備え、メッキチャンバ1の開口上部
に複数の締結具を介し着脱自在に覆着される。そして、
直下のコンタクト治具6をシリコンウェーハWに圧接
し、シリコンウェーハWのがたつきを防止する。
【0021】コンタクト治具6は、図1ないし図3に示
すように、メッキチャンバ1の支持段差部5上に配置さ
れる平面リング形の電極基板9を備え、この電極基板9
の表面に複数のワイヤ10及びシール弾性体11が組み
合わせて配設される。電極基板9は、絶縁性樹脂基板に
銅箔を接着した印刷配線基板等からなり、ケミカル液2
と接触する可能性のある部分には不純物の混入防止の観
点から白金がメッキされる。この電極基板9の外周部か
らは図示しない接続部が半径外方向に向けて突出し、こ
の接続部が単一のメッキ用直流電源(例えば、大電流低
電圧の整流器やシリコン整流器等)12にコネクタを介
して接続される。
【0022】複数のワイヤ10は、図2や図3に示すよ
うに、導電性に優れる白金製のワイヤからなり、略半円
弧形、略逆へ字形、略U字形、あるいはこれらに類似す
る形に屈曲形成されており、電極基板9の周方向に0.
03mm〜0.05mmの一定ピッチで並設される。各ワイ
ヤ10は、電極基板9の表面の内側端部に一端部が抵抗
溶接法により弾性変形可能、かつ電気的に接合され、自
由端の他端部13が電極基板9の中空方向(図2及び図
3の左方向)に直線状に伸びている。
【0023】シール弾性体11は、JIS硬度A20°
〜40°のフッ素ゴムを用いて平面リング形に成形さ
れ、電極基板9の表面に成形されて複数のワイヤ10の
大部分を下方から被包する。このシール弾性体11の内
周側の上面には断面矩形の切り欠き14が横長に成形さ
れ、この切り欠き14がシード層Cの外周縁部P及び周
面に嵌合密接するとともに、各ワイヤ10の他端部13
の上方を上面から僅かに露出させ、この他端部13、換
言すれば、カソード電極部分をシード層Cの外周縁部P
に接触させるよう機能する。
【0024】さらに、シリコンウェーハWは、表面に絶
縁膜の形成、絶縁膜エッチングによる配線パターンの形
成、プレクリーンによる自然酸化膜の除去、及びTa、
TaNによる銅のバリア層の形成が順次行われ、このバ
リア層上に銅のシード層Cが成膜される。この銅のシー
ド層Cは、良好な電流パスとなり、その後の銅のグレイ
ン成長を促進する。
【0025】次に、図4(a)、(b)、(c)、(d)に基づいて
コンタクト治具6の製造方法について説明する。先ず、
表面が平坦なリング形の電極基板9と小型電極基板15
とを隙間を介して嵌合し、これらを水平に並べる(図4
(a)参照)。こうして水平に並べたら、これら電極基板9
と小型電極基板15上間に細長い複数のワイヤ10を抵
抗溶接法によりそれぞれ橋架状態に湾曲架設接合し、こ
の複数のワイヤ10を電極基板9と小型電極基板15の
周方向に所定の一定ピッチで順次並設する(図4(b)参
照)。
【0026】次いで、電極基板9と小型電極基板15上
に液状のフッ素ゴムを型16を介して注型硬化させ、シ
ール弾性体11をリング形に成形し、このシール弾性体
11に複数のワイヤ10の大部分を被包させる(図4(c)
参照)。そして、小型電極基板15をエッチング除去し
て切り欠き14を区画成形し、この切り欠き14の下面
から各ワイヤ10の自由となった他端部13を僅かに突
出させてシード層Cの外周縁部Pに接触可能な形状に形
成すれば、簡易な構成のコンタクト治具6を製造するこ
とができる(図4(d)参照)。こうして製造されたコンタ
クト治具6は、メッキチャンバ1の支持段差部5上に上
下逆にして搭載され、メッキ用直流電源12にコネクタ
を介して接続される。
【0027】上記構成において、銅による配線パターン
を形成する場合には、メッキチャンバ1の開口上部にコ
ンタクト治具6とシリコンウェーハWとをそれぞれセッ
トし、メッキチャンバ1の開口上部に押さえ蓋7を締結
具を介し覆着してシリコンウェーハWにコンタクト治具
6を密着状態に圧接する。そして、薄膜形成装置を動作
させ、シリコンウェーハWをカソードとしてアノード4
との間に電位差をダニエル電池と同様の構成により与
え、噴射機構3でシード層Cにケミカル液2を接触させ
れば、メッキ反応によりシリコンウェーハWのシード層
Cに電解メッキ層が成膜される。こうして電解メッキ層
を成膜したら、CMP等により平坦化処理し、シリコン
ウェーハWに所定の銅配線パターンを形成することがで
きる。
【0028】上記構成によれば、電極基板9の周方向に
一定ピッチで整列した複数のワイヤ10がシード層Cの
外周縁部Pに接触するので、電流密度に差異が生じるの
をきわめて有効に抑制防止することができ、銅メッキパ
ターン厚みのばらつきを招くことがない。また、1本毎
のワイヤ10の導体抵抗が低いので、電流密度に差異が
生じるのをきわめて有効に抑制防止することができる。
また、シール弾性体11が複数のワイヤ10の大部分を
保護するので、ケミカル液2とワイヤ10との接触に伴
いシリコンウェーハWとコンタクト治具6との接触抵抗
にばらつきの生じることがなく、電流密度を著しく均一
化することが可能になる。また、シール弾性体11がワ
イヤ10のばね弾性を補助し、接触圧力を保持できるよ
う復元力をワイヤ10に付与するので、繰り返し使用し
ても、安定した接続が大いに期待できる。
【0029】また、小型電極基板15上にワイヤ10の
他端部13を抵抗溶接法により接合した後、小型電極基
板15をエッチング除去するので、ワイヤ10の他端部
13の平面性を著しく向上させることができる。この点
に関し、詳説すると、シリコンウェーハWの平坦度は5
μm以下であるため、シール弾性体11のクッション性
や追従性を損なわずにシリコンウェーハWにワイヤ10
を良好な状態で接触させるには、ワイヤ10の他端部1
3の平面性が実に重要な特性項目となる。本実施形態に
よれば、小型電極基板15上にワイヤ10の他端部13
を接合し、その後、小型電極基板15をエッチングする
ので、小型電極基板15の表面の平面性をそのまま利用
することができ、ワイヤ10の他端部13に関して十分
な平面性をきわめて容易に得ることができる。
【0030】また、各ワイヤ10が融点1768℃、沸
点3827℃、比重21.45、比抵抗10.6×10
-6Ω・cm(0℃)、モース硬さ4.3、銀よりも硬く、化
学的に安定な白金なので、簡単に変形することがなく、
変形防止のために細心の注意を払う必要性もない。ま
た、不溶性の電極として好適であり、メッキに対して拡
散係数が小さく、メッキに対する不純物混入のおそれが
少ない。また、シール弾性体11の硬度が20°〜40
°と低いので、水密機能を維持するための押圧力が電極
基板9やウェーハWに対するストレスとなるのを抑制防
止することが可能になる。
【0031】また、シール弾性体11がフッ素ゴムでそ
れぞれ成形されるので、耐熱性、耐油性、耐薬品性、耐
溶剤性、耐候性、及び又は耐オゾン性等に優れた効果が
期待できる。この点に関し、シリコーンゴムで成形する
場合には、加硫後においても低分子がオリゴマーとして
ブリードしてしまい、メッキ作業中に不純物として作用
したり、後工程で不具合を招く等の問題が考えられる
が、フッ素ゴムで成形する場合、そのような問題を解消
することができる。さらに、噴流メッキ法を使用して電
解メッキ層を成膜するので、高電流密度の付与にきわめ
て好適である。
【0032】次に、図5(a)、(b)は本発明の第2の実施
形態を示すもので、この場合には、小型電極基板15の
表面に複数の高さ調整穴17を周方向に一列に並設し、
この複数の高さ調整穴17にワイヤ10の他端部13を
抵抗溶接法によりそれぞれ埋設接合するようにしてい
る。各高さ調整穴17は、底部が略平坦な平面略小判形
に形成され、深さの精密制御が容易な部分エッチング法
やプレス成形法等により凹み形成される。その他の部分
については、上記実施形態と同様であるので説明を省略
する。
【0033】本実施形態においても上記実施形態と同様
の作用効果が期待でき、しかも、高さ調整穴17にワイ
ヤ10の他端部13を埋没接合するので、小型電極基板
15をエッチング除去するだけでシール弾性体11の切
り欠き14の下面から各ワイヤ10の他端部13の下方
が自然に突出することとなる。したがって、切り欠き1
4の下面に特別な加工を施してワイヤ10の他端部13
を突出させる必要が全くない。さらに、ワイヤ10の他
端部13の突出量を正確に制御することができる。
【0034】なお、上記実施形態では図1のメッキチャ
ンバ1を単に示したが、このメッキチャンバ1の構成は
適宜変更することができる。例えば、支持段差部5を断
面略すり鉢形としてその開口下部の内周縁部にシリコン
ウェーハW等のウェーハを搭載支持させることもでき
る。また、メッキチャンバ1に加熱装置、冷却装置、ろ
過装置、かくはん装置、及び又は排気装置等を適宜設け
ることができる。また、メッキチャンバ1にシリコンウ
ェーハWを自動的にセットする搬送装置等を設けること
もできる。
【0035】また、電流密度の均一度等に応じ、電極基
板9の外周部から複数の接続部を突出させ、各接続部を
メッキ用直流電源12に接続しても良い。このメッキ用
直流電源12は、共用電源でも良いし、複数の専用電源
でも良い。さらに、既存のデータ、経験則、及び又は実
験結果等から複数の導電線材を小さな0.03mm〜1mm
ピッチで並べれば、シード層Cの外周縁部Pに対する接
触点が均一に増加し、電流密度の均一性が向上する。さ
らにまた、金線に白金をメッキした線材を使用する場
合、金線をそのまま使用する場合に比べ、メッキに対す
る不純物混入のおそれを抑制あるいは防止することが可
能になる。
【0036】
【実施例】以下、本発明に係るコンタクト治具6の製造
方法の実施例について説明する。先ず、電極基板9、小
型電極基板15、複数のワイヤ10、SIFEL(信越
化学工業社製 フッ素ゴム)、及び注型用の型16を用
意した。電極基板9は、その外周部から単一の接続部が
突出するようパターニングされた銅張り印刷配線基板
(ガラス・エポキシ基材)からなる。パターンは、ニッケ
ル下地で金メッキ処理が施されている。また、小型電極
基板15は4−2アロイ板(Ni下地金メッキ)により作
製され、この4−2アロイ板にもニッケル下地で金メッ
キ処理が施されている。また、ワイヤ10は直径100
μmの白金ワイヤとした。
【0037】電極基板9と小型電極基板15とを嵌合し
て水平に並べ、これら電極基板9と小型電極基板15上
間に複数のワイヤ10を抵抗溶接法によりそれぞれ橋架
状態に架設接合し、この複数のワイヤ10を電極基板9
と小型電極基板15の周方向に0.05mmの一定ピッチ
で順次並設した。こうして複数のワイヤ10を並設した
ら、電極基板9と小型電極基板15の電極パターンを白
金メッキした。
【0038】次いで、電極基板9と小型電極基板15上
にSIFELを型16を介して注型硬化させ、シール弾
性体11をリング形に成形し、このシール弾性体11に
複数のワイヤ10の大部分を被包させた。そして、小型
電極基板15をエッチング除去し、シール弾性体11の
切り欠き14の下面から各ワイヤ10の他端部13を僅
かに露出させてシリコンウェーハWの外周縁部Pに接触
可能な形状に形成し、コンタクト治具6を製造した。
【0039】上記コンタクト治具6を使用して電解メッ
キ層を成膜した結果、電解メッキ層の厚さのばらつき
は、シリコンウェーハWの表面内のいずれの箇所におい
ても0.2μm以下であった。さらに、コンタクト治具
6を1万回使用しても初期の特性を維持することがで
き、しかも、電解メッキ層の厚さのばらつきも、シリコ
ンウェーハWの表面内のいずれの箇所においても0.2
μm以下であった。
【0040】
【発明の効果】以上のように請求項1又は2記載の発明
によれば、ウェーハの電流密度の差異を抑制あるいは防
止し、メッキパターン厚みのばらつきを小さくすること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜形成装置の実施形態を示す概
略断面説明図である。
【図2】本発明に係る薄膜形成装置の実施形態を示す要
部断面説明図である。
【図3】本発明に係る薄膜形成装置の実施形態を示す要
部断面拡大説明図である。
【図4】本発明に係る薄膜形成装置のコンタクト治具の
製造方法における実施形態を示す説明図で、(a)は電極
基板と小型電極基板とを嵌め並べた状態を示す説明図、
(b)は電極基板と小型電極基板上間にワイヤを抵抗溶接
法により架設接合した状態を示す説明図、(c)は電極基板
と小型電極基板上にフッ素ゴムを型を介して注型硬化さ
せ、シール弾性体をリング形に成形した状態を示す断面
説明図、(d)は小型電極基板をエッチング除去した状態を
示す断面説明図である。
【図5】本発明に係る薄膜形成装置のコンタクト治具の
製造方法における第2の実施形態を示す説明図で、(a)
は小型電極基板の表面に複数の高さ調整穴を周方向に並
設した状態を示す斜視説明図、(b)は高さ調整穴にワイヤ
の他端部を抵抗溶接法により埋設接合した状態を示す断
面説明図である。
【符号の説明】
1 メッキチャンバ 2 ケミカル液 4 アノード 6 コンタクト治具 9 電極基板 10 ワイヤ(導電線材) 11 シール弾性体 13 他端部 14 切り欠き 15 小型電極基板 17 高さ調整穴 C シード層(ウェーハの表面) P 外周縁部(外周部) W シリコンウェーハ(ウェーハ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスのコンタクト治具にウェーハ
    の外周部を接触させ、該ウェーハの表面を電解メッキし
    て薄膜を形成する薄膜形成装置であって、 上記コンタクト治具は、エンドレスの電極基板と、この
    電極基板の表面に一端部が接合されて電極基板の周方向
    に並べ設けられ、他端部が該電極基板の内方向に伸びる
    複数の導電線材と、該電極基板の表面に設けられて該複
    数の導電線材を被覆し、上記ウェーハの外周部に接触す
    るとともに、各導電線材の他端部を上部から露出させて
    該ウェーハの表面外周部に接触させるエンドレスのシー
    ル弾性体とを含んでなることを特徴とする薄膜形成装
    置。
  2. 【請求項2】 表面に薄膜が電解メッキにより形成され
    るウェーハの外周部にシール弾性体を接触させ、該ウェ
    ーハの表面外周部に該シール弾性体から突出した複数の
    導電線材の他端部をそれぞれ接触させる薄膜形成装置の
    コンタクト治具を製造する方法であって、 エンドレスの電極基板と小型電極基板とを嵌め並べ、こ
    れら電極基板と小型電極基板上間に上記複数の導電線材
    をそれぞれ架設接合してこの複数の導電線材を電極基板
    と小型電極基板の周方向に並べ設ける工程と、 該電極基板と小型電極基板上に成形材料を注型硬化さ
    せ、上記複数の導電線材を被覆する上記シール弾性体を
    エンドレスに成形する工程と、 上記小型電極基板を除去して切り欠きを形成し、この切
    り欠きから各導電線材の他端部を露出させる工程とを含
    んでなることを特徴とする薄膜形成装置のコンタクト治
    具の製造方法。
  3. 【請求項3】 超音波ワイヤボンディング法と抵抗溶接
    法のいずれかの方法を用いて上記電極基板と小型電極基
    板上間に上記複数の導電線材をそれぞれ架設接合するよ
    うにした請求項2記載の薄膜形成装置のコンタクト治具
    の製造方法。
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