JP2000275589A - 光導波路素子 - Google Patents
光導波路素子Info
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Abstract
特性を付与することのできる光導波路素子を提供する。 【解決手段】 信号電極26を2本の分岐光導波路24
−1及び24−2の間に形成し、第1の接地電極27−
1及び第2の接地電極27−2を、分岐光導波路24−
1及び24−2を挟んで信号電極26と対向するように
形成する。そして、信号電極26の電極幅を光波の導波
方向Pに沿って変化させ、導波方向に沿って電極幅が広
くなるように形成する。また、第1の接地電極27−1
及び第2の接地電極27−2の電極幅を導波方向Pに沿
って変化させ、導波方向Pに沿って電極幅が狭くするよ
うにする。さらに、第1の接地電極27−1の側面27
−1Aと信号電極26の側面26Aとの最大間隔δma
x1及び最小間隔δmin1の差を、変調信号の最低周
波数によって励起される弾性表面波の波長の1/2以上
にする。
Description
し、さらに詳しくは、光情報伝送、特にアナログ光伝送
に用いられる光変調器、または電界センサなどに好適に
用いることのできる光導波路素子に関する。
どのアナログ情報を光に載せ、光ファイバによって分配
・伝送するシステムが実用化されている。これらのうち
長距離間伝送システムでは、光ファイバの低損失性や光
ファイバ増幅器を利用できるという観点から、1.5μ
m波長帯が用いられる。しかし、1.5μm波長帯伝送
システムでは、光ファイバの分散が問題となるため、チ
ャープの小さい外部変調器が必要とされている。
ム(LiNbO3 :以下、LNと略す場合がある)ある
いはタンタル酸リチウム(LiTaO3 :以下、LTと
略す場合がある)などの強誘電体からなる基板の表面
に、光導波路を形成した光強度変調器が用いられてい
る。また、アナログ伝送システム、例えば、ケーブルテ
レビ光システムでは、40MHzから860MHzの帯
域が用いられ、その帯域内で変調器の応答特性が、リッ
プルを生ずることなく平坦な特性を有することが重要と
なる。
1では、基板上に形成されたバッファ層を省略して描い
ている。図1に示す光強度変調器10は、LNなどの強
誘電体からなる基板1と、この基板の主面1Aに、チタ
ンの熱拡散又は安息香酸などの酸中で熱処理することに
より形成したマッハツエンダー型の光導波路2と、信号
電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7
−2とを具える。そして、光導波路2は入力光導波路3
と、2本の分岐光導波路4−1及び4−2と、出力光導
波路5とから構成されている。信号電極6と第1の接地
電極7−1又は信号電極6と第2の接地電極7−2に外
部電源8から逆位相の高速パルス状の変調信号が印加さ
れる。一方、入力光導波路3に入力した光波は分岐部2
Aにおいて分岐光導波路4−1及び4−2に等しい割合
で分岐する。そして、この分岐光導波路4−1及び4−
2を導波する光波は、前記変調信号によってそれぞれ逆
位相の変調を受ける。このため、これらの光波が結合部
2Bにおいて合波すると、それぞれの光波の位相変化に
対応して強度変調を受ける。信号電極6に対して第1の
接地電極7−1及び第2の接地電極7−2はそれぞれ対
称な位置に形成され、コプレナー型の電極構成を呈して
いる。
−I線に沿って切った断面図を示したものである。基板
1と信号電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接
地電極7−2との間には、分岐光導波路4−1及び4−
2を導波する光波のエバネッセント成分が信号電極6及
び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2で吸
収されるのを防止するために、酸化シリコン(Si
O2 )などからなるバッファ層9を設けている。
ける基板1を構成しているニオブ酸リチウムは、強誘電
体であるとともに圧電体でもある。図1及び2に示すよ
うな光強度変調器10における信号電極6及び第1の接
地電極7−1及び第2の接地電極7−2は、弾性表面波
発生に用いられる櫛形電極の電極対を一対とした場合に
相当する。したがって、高速パルス状の変調信号が信号
電極6及び第1の接地電極7−1又は第2の接地電極7
−2間に印加されると、電気・機械結合により広い帯域
の様々な音波を発生する。このような音波の内、特定の
周波数にあるものは光強度変調器10内において共振状
態となり、光強度変調器10の応答特性において多数の
リップルを生じるため、特性上大きな問題となってい
た。
623号公報には、基板の厚さ又は幅を不均一にして音
波の共振を防止することが開示されている。また、特開
平9−211404号公報には、基板の裏面に凹凸加工
を施して音波の共振を防止することが開示されている。
さらに、特開平9−251146号公報には、基板の底
面に音波吸収体を設けたりすることによって音波の共振
を防止することが開示されている。これらの方法は、発
生する音波の内、基板内部を伝搬するいわゆる弾性バル
ク波に対しては効果を有する。しかしながら、基板表面
に局在し、光導波路2を横切って伝搬することにより応
答特性劣化の最大の原因となる、いわゆる弾性表面波に
対してはほとんど効果を示さない。したがって、上記方
法では応答特性の改善は十分ではなかった。
は、分岐した2つの光導波路の間隔を変化させることに
よって音波の弾性表面波による共振を防止する方法が開
示されている。しかしながら、この方法による弾性表面
波の共振防止は十分なものではなかった。
ルス状の変調信号を印加した場合においても、発生する
音波の共振を防止してリップルの発生を抑制し、光導波
路素子に対して優れた応答特性を有する光導波路素子を
提供することを目的とする。
及び圧電効果を有する基板と、この基板の主面に形成さ
れた光導波路と、この光導波路中を導波する光波を制御
するための信号電極及び接地電極とを具えた光導波路素
子であって、前記信号電極の少なくとも一つの側面と前
記接地電極の少なくとも一つの側面との間隔を、前記光
波の導波方向に沿って変化させるとともに、前記間隔の
最大間隔と最小間隔との差が、前記信号電極と前記接地
電極との間に印加される変調信号の最低周波数により励
起される弾性表面波の波長の1/2以上であることを特
徴とする、光導波路素子である。
号電極及び接地電極間に印加した際に発生する音波、な
かでも弾性表面波の共振を防止すべく鋭意検討を続け
た。そして、弾性表面波の共振メカニズムを種々考察
し、このような考察によって導かれた共振メカニズムに
対して、弾性表面波の共振を防止すべく数多くの手段を
試みた。その結果、以下に示す共振メカニズムを考察
し、この考察に対する具体的な手段を試みたところ、驚
くべきことに弾性表面波の共振を効果的に防止できるこ
とを見いだしたものである。以下、図2を用いて考察し
た本共振メカニズムについて説明する。
接地電極7−1及び第2の接地電極7−2を形成する
と、これらの荷重によって、基板1の前記電極が形成さ
れた部分A2、A4、及びA6の密度が、前記電極が形
成されていない部分A1、A3、A5、及びA7の密度
と異なってくる。したがって、前記電極が形成された部
分A2などの音響インピーダンスと前記電極が形成され
ない部分A1などの音響インピーダンスが異なってく
る。したがって、高パルス状の変調信号を印加した際に
発生する弾性表面波が、例えば電極が形成された部分A
2と電極が形成されない部分A1との境界面B1で反射
される。そして、このようにして反射された弾性表面波
が、例えば、電極が形成された部分A4と電極が形成さ
れていない部分A5との境界面B4で反射される。この
結果、境界面B1及びB4での反射が連続して生じた場
合、境界面B1及びB4間において弾性表面波の共振が
発生する。このようにして発生した弾性表面波は、基板
1の表面部分に局在するとともに分岐光導波路4−1を
横断して存在する。したがって、分岐光導波路4−1を
導波する光波に対して作用し、光導波路素子の応答特性
に重大な影響を及ぼすものである。
す平面図である。図4は、図3に示す光導波路素子20
をII−II線に沿って切った断面を示すものである。図3
においては、本発明の特徴のみを明確にすべく、光導波
路と信号電極及び接地電極との位置関係及び形態のみを
示している。また、バッファ層についても記載を省略し
ている。図3に示す光導波路素子20は、電気光学効果
と共に圧電効果を有するLNなどからなる基板21と、
Y型合波部が方向性結合器型を呈するマッハツエンダー
型の光導波路22と、信号電極26及び第1の接地電極
27−1及び第2の接地電極27−2を具えている。ま
た信号電極26は、2本の分岐光導波路24−1及び2
4−2の間に位置し、第1の接地電極27−1及び第2
の接地電極27−2は、分岐光導波路24−1及び24
−2を挟んで信号電極26と対向するように位置してい
る。信号電極26に対して第1の接地電極27−1及び
第2の接地電極27−2はそれぞれ対称な位置に形成さ
れ、コプレナー型の電極構成を呈している。
波方向Pに沿って変化させ、導波方向に沿って電極幅が
広くなるように形成している。また、第1の接地電極2
7−1及び第2の接地電極27−2の電極幅を光波の導
波方向Pに沿って変化させ、導波方向に沿って電極幅が
狭くなるように形成している。これによって、信号電極
26の側面26Aと第1の接地電極27−1の側面27
−1Aとの間隔、並びに第2の接地電極27−2の側面
27−2A及び27−2Bとの間隔を、導波方向Pに沿
って変化させている。同様に、信号電極26の側面26
Bと第2の接地電極27−2の側面27−2Bとの間
隔、並びに第1の接地電極27−1の側面27−1A及
び27−1Bとの間隔を、導波方向Pに沿って変化させ
ている。
2と電極が形成されていない部分C1との境界面D1
と、電極が形成されていない部分C3と電極が形成され
た部分C4との境界面D3との間で反射が生じたとして
も、境界面D1とD3との間隔W13は光波の導波方向
Pの各位置において異なるため、表面波の境界面D1と
D3との反射条件は導波方向Pの各位置において異な
る。したがって、境界面D1とD3との間での弾性表面
波の共振を防止することができる。
号電極26の側面26Aと第1の接地電極27−1の側
面27−1Aとの最大間隔δmax1及び最小間隔δm
in1との差、並びに信号電極26の側面26Bと第2
の接地電極27−2の側面27−2Bとの最大間隔δm
ax2及び最小間隔δmin2との差を、信号電極26
と第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2
との間に印加する変調信号の最低周波数により励起され
る弾性表面波の波長の1/2以上になるように設定して
いる。これによって、信号電極26と第1の接地電極2
7−1などの間に印加される変調信号の周波数によって
励起される、いかなる波長の弾性表面波の共振及びこの
弾性表面波による光波への影響を低減することができ
る。
図5は、信号電極26の側面26Bで形成される基板2
1中の境界面D4と、第2の接地電極27−2の側面2
7−2Bで形成される基板21中の境界面D6との間に
おける弾性表面波の共振を説明するための概念図であ
る。例えば、境界面D6が境界面D4と平行である場合
(境界面D6に代えて境界面D6−1を有する場合にお
いて)、この境界面D4とD6―1との間に、変調信号
の最低周波数によって励起された波長λmaxの弾性表
面波Qが発生し共振しているとする。この弾性表面波Q
は、実際には境界面D6−1において反射されるが、仮
に境界面D6−1において反射されないで振動するとす
ると、破線に示すような曲線を描く。そして、図5に示
すX1〜X4において、1波長すなわち1周期分振動し
たことになる。
1間における弾性表面波の共振を防止するために、図3
に示す第2の接地電極27−2の電極幅を光波の導波方
向Pに対して狭くし、第2の接地電極27−2の側面2
7−2Bによって基板21内に境界面D6−2が形成さ
れた場合を考える。するとこの場合、信号電極26の側
面26Bと第2の接地電極27−2の側面27−2Bと
の最大間隔と最小間隔との差が上記弾性表面波の波長λ
maxの1/2より小さいため、弾性表面波Qは光波の
導波方向において1周期分振動していないことになる。
このような弾性表面波は共振状態ではないが、このよう
な弾性表面波が発生している領域を光波が導波すると、
この光波は導波方向において、境界面D4及びD6−2
間の各々で発生するこれら弾性表面波総ての影響を受け
る。この影響は境界面D4及びD6−2間の各々で発生
する弾性表面波が積分された形で現れる。したがって、
この場合においては、導波方向Pにおいて弾性表面波Q
の同相成分Q1が逆相成分Q2によって完全に打ち消さ
れることがないため、この間を導波する光波に対して弾
性表面波Qの同相成分の影響が強く出現する。
26の側面26Bと第2の接地電極27−2の側面27
−2Bとの最大間隔と最小間隔との差が上記弾性表面波
の波長λmaxの1/2以上となるようにし、基板21
内に境界面D6を形成すると、弾性表面波Qは境界面D
4及びD6間において1周期分以上振動することにな
る。したがって、この間を導波する光波を考えた場合、
弾性表面波Qの同相成分Q1は逆相成分Q2によってほ
とんどキャンセルされる。このため弾性表面波Qの影響
は極めて小さくなる。
により励起される弾性表面波Qを考慮することにより、
前記最低周波数よりも高い周波数を有する変調信号によ
り励起された弾性表面波は、その波長が弾性表面波Qの
波長よりも総て短くなる。したがって、例えば、前記の
ように信号電極26の側面26Bと第2の接地電極27
−2の側面27−2Bとの最大間隔と最小間隔との差を
弾性表面波Qの波長λmaxの1/2以上となるように
しておけば、弾性表面波Qよりも高い周波数の変調信号
により励起された弾性表面波は、基板21内に形成され
た境界面D4及びD6間において、常に1波長分以上振
動していることになる。このため、これら弾性表面波の
同相成分と逆相成分とは常にキャンセルされることにな
り、前記弾性表面波Qの場合と同様に光波への影響が極
めて小さくなる。
的に防止することができるので、弾性表面波の光波への
影響を防止することができる。このため、周波数に対す
る応答性の平坦な、周波数特性に優れた光導波路素子を
得ることができる。
は、弾性表面波の共振を防止するために光導波路の間隔
に着目し、この間隔を連続的に変化させることによって
弾性表面波の共振を防止している。これに対して本発明
は、弾性表面波の共振を防止するために信号電極と接地
電極との間隔に着目し、この間隔を光波の導波方向に沿
って変化させている。そしてさらに、前記間隔の最大値
と最小値との差に着目し、この差を前記信号電極と前記
接地電極との間に印加される変調信号の最低周波数によ
り励起される弾性表面波の波長の1/2以上となるよう
にしている。この結果、本発明は弾性表面波の共振のみ
でなく、弾性表面波の同相成分による光波への影響をも
防止している。すなわち、特表平7−503797号公
報に記載された発明と本発明とは技術的思想が全く異な
るとともに、発明の構成においても全く異なり、格段に
優れた効果を呈するものである。
に基づいて詳細に説明する。本発明の光導波路素子は、
信号電極の少なくとも一つの側面と接地電極の少なくと
も一つの側面との間隔を、光波の導波方向に沿って連続
的に変化させることが必要である。そして、前記信号電
極の少なくとも一つの側面と前記接地電極の少なくとも
一つの側面との最大間隔と最小間隔との差が、前記信号
電極と前記接地電極との間に印加される変調信号の最低
周波数により励起される弾性表面波の波長の1/2以上
であることが必要である。
20では、信号電極26の電極幅を光波の導波方向Pに
おいて連続的に広くなるように構成し、第1の接地電極
27−1及び第2の接地電極27−2の電極幅を導波方
向Pにおいて狭くなるようにしている。これによって、
信号電極26の側面26A及び26Bと第1の接地電極
27−1の側面27−1Aとの最大間隔及び最小間隔と
の差、並びに信号電極26の側面26A及び26Bと第
2の接地電極27−2の側面27−2Bとの最大間隔及
び最小間隔との差が、上記要件を満足するように設定し
ている。
A及び26Bによって形成される境界面D3及びD4
と、例えば第1の接地電極27−1の信号電極26の対
向する側と反対側の側面27−1Aによって形成される
境界面D1との間隔W13及びW14は、例えば、側面
27−1Bによって形成される境界面D2と側面26A
によって形成される境界面D3との間隔W23などに比
較して大きい。このため、境界面D3及びD4と境界面
D1との間において、弾性表面波の共振発生の自由度が
増大する。したがって、図3に示すような電極構成を取
ることにより、かかる部分での弾性表面波、特に、変調
信号の最低周波数によって励起される弾性表面波の共振
を低減することができる。
面26Aと第1の接地電極27−1の側面27−1Bと
の間隔g1、及び信号電極26の側面26Bと第2の接
地電極27−2の側面27−2Aとの間隔g2を、導波
方向Pにおいて略一定に保っている。このように、信号
電極及び接地電極の互いに対向する側の側面の間隔を略
一定に保持することにより動作電圧を上げないという効
果を得ることができる。
示す平面図である。図6においても、本発明の特徴のみ
を明確にすべく、光導波路と信号電極及び接地電極との
位置関係及び形態のみを示している。また、バッファ層
についても記載を省略している。図6に示す光導波路素
子30は、電気光学効果と共に圧電効果を有するLNな
どからなる基板31と、マッハツエンダー型の光導波路
32と、信号電極36及び第1の接地電極37−1、第
2の接地電極37−2とを具えている。また信号電極3
6は、2本の分岐光導波路34−1及び34−2の間に
位置し、第1の接地電極37−1及び第2の接地電極3
7−2は、分岐光導波路34−1及び34−2を挟んで
信号電極36と対向するように位置している。信号電極
36に対して第1の接地電極37−1及び第2の接地電
極37−2はそれぞれ対称な位置に形成され、コプレナ
ー型の電極構成を呈している。
波方向Pに沿って変化させ、信号電極36の中心部36
Cにおいて電極幅が最大となるようにしている。また、
第1の接地電極37−1及び第2の接地電極37−2
は、電極幅が一定であり、その中心部37−1C及び3
7−2Cにおいて折れ曲がった「くの字」状を呈してい
る。これによって、信号電極36の側面36Aと第2の
接地電極37−2の側面37−2A及び37−2Bとの
間隔、並びに信号電極36の側面36Bと第1の接地電
極37−1の側面37−1A及び37−1Bとの間隔
を、導波方向Pに沿って変化させている。そして、例え
ば側面36Aと側面37−2Aとの最大間隔δmax4
及び最小間隔δmin4の差、並びに側面36Aと側面
37−2Bとの最大間隔δmax5及びδmin5との
差が、変調信号の最低周波数によって励起される弾性表
面波の波長の1/2以上となるようにしている。
は、側面36Bと側面37−1A及び37−1Bに適用
することもできるし、これら双方に対し同時に適用する
こともできる。さらに、信号電極36の側面36Aと第
1の接地電極37−1の側面37−1Bとの間隔g3、
及び側面36Bと第2の接地電極37−2の側面37−
2Aとの間隔g4は、導波方向Pにおいて略一定とする
こともできる。これにより、動作電圧を上げないという
効果を得ることができる。
の例を示す平面図である。図7に示す光導波路素子40
は、電気光学効果と共に圧電効果を有するLNなどから
なる基板41と、マッハツエンダー型の光導波路42
と、信号電極46及び第1の接地電極47−1、第2の
接地電極47−2とを具えている。また信号電極46
は、2本の分岐光導波路44−1及び44−2の間に位
置し、第1の接地電極47−1及び第2の接地電極47
−2は、分岐光導波路44−1及び44−2を挟んで信
号電極46と対向するように位置している。信号電極4
6に対して第1の接地電極47−1及び第2の接地電極
47−2はそれぞれ対称な位置に形成され、コプレナー
型の電極構成を呈している。
波方向Pに沿って変化させ、信号電極46の中心部にお
いて電極幅が最大となるようにしている。また、第1の
接地電極47−1及び第2の接地電極47−2も導波方
向Pに沿って変化させ、中心部で電極幅が最小となるよ
うにしている。さらに、信号電極46及びいずれの接地
電極においても、中心部に平坦部46C及び47−1
C、47−2Cを形成している。この平坦部により導波
路間の結合がスムースに行えるため、導波光の伝搬損失
が少なくなるという効果を有する。これによって、信号
電極46の側面46Aと第2の接地電極47−2の側面
47−2A及び47−2Bとの間隔、並びに信号電極4
6の側面46Bと第1の接地電極47−1の側面47−
1A及び47−1Bとの間隔を、導波方向Pに沿って変
化させている。そして、例えば側面46Aと側面47−
2Bとの最大間隔δmax6及び最小間隔δmin6の
差が、変調信号の最低周波数によって励起される弾性表
面波の波長の1/2以上となるようにしている。
は、側面46Bと側面47−1Aに適用することもでき
るし、これら双方に対し同時に適用することもできる。
さらに、信号電極46の側面46Aと第1の接地電極4
7−1の側面47−1Bとの間隔、及び側面46Bと第
2の接地電極47−2の側面47−2Aとの間隔は、導
波方向Pにおいて略一定とすることもできる。これによ
り、動作電圧をあげないという効果を得ることができ
る。
エンダー型に構成している。このような場合において
は、例えば図4における第1の接地電極27−1及び第
2の接地電極27−2が形成された部分の境界面D1と
D5及びD1とD6、並びに境界面D2とD5及びD2
とD6との間で弾性表面波の反射が生じる可能性があ
る。この境界面D1とD5の間隔W15及び境界面D1
とD6の間隔W16は、信号電極26と第1の接地電極
27−1によって形成される境界面D2とD3の間隔W
23などに比べて極めて大きい。このため、このような
境界面で共振する弾性表面波の波長の自由度が増加す
る。
な電極形態及び電極配置を採り、例えば、第1の接地電
極27−1の側面27−1Aと第2の接地電極27−2
の側面27−2Bとの間隔を導波方向Pに沿って変化さ
せる。そしてさらに、それらの最大間隔δmax3及び
最小間隔δmin3の差を、変調信号の最低周波数によ
って励起される弾性表面波の波長の1/2以上とするこ
とにより、前記同様に境界面D1及びD6の間隔W16
で発生する弾性表面波の共振及び光波への影響を著しく
低減することができる。これは境界面D1及びD5によ
って形成される間隔W15の場合においても同様であ
る。
は信号電極を単一の電極から構成しているが、光導波路
素子の長手方向において2等分割したような2つの電極
から構成することもできる。さらに、図6においては第
1の接地電極37−1及び第2の接地電極37−2の幅
を一定にしているが、これらの電極幅は必ずしも一定に
する必要はない。例えば、中心部37−1C及び37−
2Cで電極幅が広くなるように形成してもよい。
に加えて弾性バルク波の共振を防止するために、基板の
長手方向の厚さ及び幅方向の厚さの少なくとも一方を不
均一にすることもできる。具体的には、基板の厚さを長
手方向及び幅方向の少なくとも一方に対し、連続的に変
化させる。また、光導波路、信号電極、及び接地電極が
形成された基板の主面と反対側の裏面に、音波吸収体を
設けることもできる。さらには、前記裏面に凹凸加工を
施すこともできる。
する。 実施例 本実施例においては、図3及び4に示すような光導波路
素子20を作製した。ニオブ酸リチウムのXカット板を
基板21として用い、この基板上にフォトレジストによ
ってマッハツエンダー型の光導波路パターンを作製し
た。次いで、このパターン上に蒸着法によってチタンを
堆積させた。その後、基板全体を950〜1050℃で
10〜20時間加熱することによって、前記チタンを基
板21内部へ拡散し、Y型合波部が方向性結合器型のマ
ッハツエンダー型の光導波路22を作製した。次いで、
基板21の主面21A上に酸化シリコンからなるバッフ
ァ層29を厚さ0.5〜1.5μmに形成した。その
後、蒸着法とメッキ法を併用して金(Au)からなる信
号電極26、第1の接地電極27−1及び第2の接地電
極27−2を厚さ10〜20μmに形成した。
とし、第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27
−2の最大電極幅W3及び最小電極幅W4は、それぞれ
226μm及び100μmで同一とした。さらに信号電
極26の最大電極幅W6及び最小電極幅W5は、それぞ
れ100μm及び35μmとした。以上のようにして作
製した光導波路素子20に光ファイバを接続し、光導波
路素子20の周波数応答特性を調べた。測定した結果を
図8に示す。
0を作製した。基板1は実施例と同様のものを使用し、
光導波路2、信号電極6、第1の接地電極7−1、及び
第2の接地電極7−2についても実施例と同様にして形
成した。各電極の長さL1は30mmで一定とした。ま
た、信号電極6の電極幅W2を35μmで一定とし、第
1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2の電極幅
W1を200μmで一定とした。このようにして作製し
た光導波路素子の周波数応答特性を調べたところ、図9
に示すような結果が得られた。
って作製した実施例における光導波路素子は、平坦な応
答特性を示し、優れた応答特性を有することが分かる。
発明の実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明
は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を
逸脱しない範囲においてあらゆる変形や変更が可能であ
る。
素子は、圧電性を有する基板に起因して発生する音波、
なかでも特に弾性表面波の共振を防止することができる
とともに、弾性表面波の光波への影響を著しく低減する
ことができる。この結果、周波数に対する応答性が平坦
な、周波数応答特性に優れた光導波路素子を提供するこ
とが可能となる。
る。
切った断面図である。従来の導波路型光変調器の一例を
示す断面図である。
ある。
切った断面図である。
共振状態を説明するための概念図である。
である。
平面図である。
性の一例を示すグラフである。
の他の例を示すグラフである。
−2、44−1、44−2 分岐光導波路 5 出力光導波路 6、26、36、46 信号電極 7―1、27−1、37−1、47−1 第1の接地電
極 7−2、27−2、37−2、47−2 第2の接地電
極 8 外部電源 9、29 バッファ層 10 光強度変調器 20、30、40 光導波路素子 B1、B2、B3、B4、B5、B6、D1、D2、D
3、D4、D5、D6、D6−1、D6−2 電極が形
成された部分と電極が形成されていない部分との境界面
(表面波の反射面) 26A、26B、36A、36B、46A、46B 信
号電極の側面 27−1A、27−1B、37−1A、37−1B、4
7−1A、47−1B第1の接地電極の側面 27−2A、27−2B、37−2A、37−2B、4
7−2A、47−2B第2の接地電極の側面 P 光波の導波方向 Q 弾性表面波 Q1 弾性表面波の同相成分 Q2 弾性表面波の逆相成分 δmax1 信号電極26の側面26Aと第1の接地電
極27−1の側面27−1Aと最大間隔 δmax2 信号電極26の側面26Bと第2の接地電
極27−2の側面27−2Bと最大間隔 δmax3 第1の接地電極27−1の側面27−1A
と第2の接地電極27−2の側面27−1Bとの最大間
隔 δmax4 信号電極36の側面36Aと第2の接地電
極37−2の側面37−2Aとの最大間隔 δmax5 信号電極36の側面36Aと第2の接地電
極37−2の側面37−2Bとの最大間隔 δmin1 信号電極26の側面26Aと第1の接地電
極27−1の側面27−1Aと最小間隔 δmin2 信号電極26の側面26Bと第2の接地電
極27−2の側面27−2Bと最小間隔 δmin3 第1の接地電極27−1の側面27−1A
と第2の接地電極27−2の側面27−1Bとの最小間
隔 δmin4 信号電極36の側面36Aと第2の接地電
極37−2の側面37−2Aとの最小間隔 δmin5 信号電極36の側面36Aと第2の接地電
極37−2の側面37−2Bとの最小間隔
Claims (6)
- 【請求項1】 電気光学効果及び圧電効果を有する基板
と、この基板の主面に形成された光導波路と、この光導
波路中を導波する光波を制御するための信号電極及び接
地電極とを具えた光導波路素子であって、 前記信号電極の少なくとも一つの側面と前記接地電極の
少なくとも一つの側面との間隔を、前記光波の導波方向
に沿って変化させるとともに、前記間隔の最大間隔と最
小間隔との差が、前記信号電極と前記接地電極との間に
印加される変調信号の最低周波数により励起される弾性
表面波の波長の1/2以上であることを特徴とする、光
導波路素子。 - 【請求項2】 前記信号電極の少なくとも一つの側面
と、前記接地電極の前記信号電極と対向する側と反対側
の側面との間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化さ
せたことを特徴とする、請求項1に記載の光導波路素
子。 - 【請求項3】 前記信号電極及び前記接地電極の互いに
対向する側の側面の間隔が、光波の導波方向において略
一定であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の
光導波路素子。 - 【請求項4】 前記光導波路はマッハツエンダー型光導
波路であるとともに、前記信号電極は前記マッハツエン
ダー型光導波路の2本の分岐光導波路の間に設置し、前
記接地電極は第1の接地電極と第2の接地電極とから構
成され、前記第1の接地電極及び前記第2の接地電極
は、前記分岐光導波路を挟んで前記信号電極と対向する
ようにそれぞれ設置したことを特徴とする、請求項1〜
3のいずれか一に記載の光導波路素子。 - 【請求項5】 前記第1の接地電極の少なくとも一つの
側面と、前記第2の接地電極の少なくとも一つの側面と
の間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化させるとと
もに、前記間隔の最大間隔及び最小間隔との差が、前記
信号電極と前記第1の接地電極及び前記第2の接地電極
との間に印加される変調信号の最低周波数により励起さ
れる弾性表面波の波長の1/2以上であることを特徴と
する、請求項4に記載の光導波路素子。 - 【請求項6】 前記第1の接地電極及び前記第2の接地
電極の互いに対向する側と反対側の側面同士の間隔を、
前記光波の導波方向に沿って変化させたことを特徴とす
る、請求項5に記載の光導波路素子。
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ID=13850135
Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1895357A1 (en) | 2006-08-30 | 2008-03-05 | Fujitsu Limited | Optical modulator and optical transmitter |
JP2017156400A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | 住友大阪セメント株式会社 | 光変調器、及び光変調器を用いた光送信装置 |
WO2017158886A1 (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | 住友大阪セメント株式会社 | 光変調器、及び光変調器を用いた光送信装置 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP08513299A patent/JP4112111B2/ja not_active Expired - Lifetime
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