JP2000273833A - 土中建込柱 - Google Patents

土中建込柱

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JP2000273833A
JP2000273833A JP11078051A JP7805199A JP2000273833A JP 2000273833 A JP2000273833 A JP 2000273833A JP 11078051 A JP11078051 A JP 11078051A JP 7805199 A JP7805199 A JP 7805199A JP 2000273833 A JP2000273833 A JP 2000273833A
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稔 北川
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  • Piles And Underground Anchors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土中建込柱は、打込み型と堀込み型に大別し
て使用されているが、人力打込みでは垂直打込み困難に
して労力を要し、機械打込みの場合、騒音振動等の環境
問題がある。また堀込み型は、建込み工程複雑にして施
工期間を要し、一部で使用の螺入型は、大トルクの機械
設備や現場管理等費用増大の問題がある。 【解決手段】 土中部となる軸体下端部に螺旋板を設
け、地表下となる軸体中間部に移動抑止具を設けた土中
建込柱ならびに、この土中建込柱に地表部で柱の現場組
立可能な接続装置を設けることを特徴とする。 【効果】 土中建込柱に螺旋板と移動抑止具を設けたの
で、諸外力に対する地盤応力の相乗効果により地上部な
る柱の安定を高め、この土中建込柱の二分化により、建
込み容易にして、使用機械の小型化、作業省力化等の効
果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土中建込柱に関す
るもので、詳しくは、柵の支柱、標識柱、測量杭等の土
中建込柱における土中部の改良ならびに、前記土中建込
柱に、柱をおよそ地表部において接続可能とした接続部
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建込柱は、土中建込柱とコンクりート建
込柱に大別されるが、該土中建込柱は用途に従い、規
模、形態、材質、使用期間等に合った製品を選択して従
来から広く使用されて来た。該土中建込柱の具体例とし
ては、標識柱や電線類の柱、仮設建築物等の柱、ロープ
係留杭、境界柱や測量杭等広範な用途があり、該土中建
込柱の使用形態は、土中部と地上部が一体の柱からなる
もので、該土中部と地上部が一体の土中建込柱は、先端
を尖らせてハンマーや機械で打込む形態と掘削や螺旋孔
等の建込み孔を施して柱を建込み、埋戻し、締め固め後
必要に応じてコンクリート根固めを施す複雑な施工工程
を通常としているものとがある。該土中建込柱におい
て、先端を尖らせてハンマーにより手動で打込む土中建
込柱は、一人での垂直及び角度設定による打込みには熟
練と労力を要し、機械で打込む土中建込柱及び建込み孔
を掘って建込む土中建込柱は、打込み機械、掘削機械、
クレーン等、現場設備や現場管理、施工管理等に手間と
日数を要する。特に、土中部と地上部一体にして長大重
量の鋼管柱やコンクリート柱は、搬送や建込みに大型の
搬送車輛やクレーン、施工機械等の調達を要し、また道
路安全柵支柱として用いられる鋼管柱や広場、公園等で
用いられるコンクリート疑木柱等は、剛性が高く、人車
の激突による事故を常としているなどの事態が確認され
る。
【0003】なお、小型で打込み型の土中建込柱として
は、測量杭、簡易柵支柱、ロープ係留杭等がある。該測
量杭は、木、樹脂等を素材とした方形柱の下端を尖らせ
たものであり、ハンマーによる打込みを通常としている
が硬い地盤では、破損し易く打込み労力を要し、軟弱地
盤では抜け易く杭頭が動くなどを指摘でき、また、該簡
易柵支柱やロープ係留杭は、先端を尖らせた丸鋼等から
なる金属製であり、打ち込み易いが抜け易く頭部が動く
などの課題を有するものである。
【0004】また、螺旋板付の杭は、大型構造物などの
基礎杭として一部で使用されており、例えば、特開昭59
-85028号公報及び特開平7-11637号公報等であるが、特
開昭59ー85028号公報の該公知杭は摩擦応力及び先端支持
力の極めて低い軟弱地盤における杭周辺部の土質改良に
より杭の摩擦応力及び先端支持力を高めようとするもの
であり、該公知杭を概説すれば、 鋼管杭先端に固設した
掘削刃と螺旋翼により回転潜入と同時に杭周辺の土を乱
しながら、セメントミルクを混入して、杭周辺部の土質
改良を図り、該公知杭の地盤支持力を高めることを主た
る目的としている。該公知杭の螺旋翼は、土とセメント
ミルクの混合を主目的としたもので、外力に対する地盤
の応力効果を直ちに主目的としていないことが伺われ
る。また、特開平7-11637号公報の該公知杭は、N値40
程度もしくは、これ以上の高い支持地盤に鋼管杭先端を
到達させ、専ら先端支持杭としての効果を主たる目的と
したものであり、該公知杭の螺旋翼先端部に強靭な掘削
刃を付設して強力な押圧螺入推進動力により、該螺旋翼
先端を極力破損なく目的深度まで到達させて先端支持力
の増大を図ることとしている。なお、現場で実施の該公
知杭を概説すれば外径200粍、杭長10mの鋼管杭先端に
螺旋翼の板幅100粍、ピッチ150粍にして、一巻取り付
け、さらに掘削兼推進刃を該螺旋翼潜入先端に1/4巻取
り付けて該鋼管杭底を閉塞した内容であり、N値の低い
表層地盤及びN値30〜40の比較的支持力の高い礫混じり
地盤においての実施で、専ら先端支持杭を目的としたも
のである。該杭は、大型構造物等の基礎杭としての使用
目的であるが、該大型杭の螺入建込みには、大型の機械
設備や施工管理、安全管理等に伴い高度な設備と技術や
人員を要するなど、粘性土、砂質土等の比較的N値の低
い表層地盤で使用する土中建込柱とは、現場設備、施工
方法及び諸管理等の内容において大きく相異する。ここ
で、仮に該公知の実施杭を土中建込柱として柱長10mの
3割程度を土中部として螺入し、7割程度を地上部とし
て建込み施工の場合、該土中建込柱の安定は確保された
としても建込み施工において大型のクレーンや螺入機械
の調達、設備及び施工管理、安全管理等による費用や施
工日数の増大が想定される。
【0005】また、小型の螺入杭には、手回し螺入によ
るワインの栓抜き状の杭や木ネジ状の杭が一部で使用さ
れているがロープ等の係留を目的としたもので、この形
態で大型化を図った場合、取り扱いや螺入作業が困難と
なり、特にワインの栓抜き状の杭は地表部での柱の接続
は不安定となり、木ネジ状の杭は土中において逆円錐状
であり軸方向の地盤の引張応力が低いものである。
【0006】この最後に、大型の独立柱について記せ
ば、具体例としては標識柱、ネットフェンス支柱、電線
類の柱等であり、建込み形態は土中部と地上部が一体の
柱を事前に掘った建込み孔に建込む形態と、独立のコン
クリート基礎を施し、ここに設けたアンカーボルトに地
上部なる柱を締着接続する形態とに大別され、該独立基
礎柱の建込み施工は、掘削、基礎採石、鉄筋、型枠組
立、コンクリート打込み、建込み、埋戻し、締固め、残
土処理等施工複雑にして掘削機械、クレーン等の現場設
備や安全管理、施工管理に手間を要し、施工期間も長期
に渡るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の土中建込柱は、
粘性土、砂質土等の表層地盤内での使用を通例とし、小
型柱から大型柱まで種々用いられ、建込み方法として
は、打込み型、掘込み型、及び螺入型等に大別され、素
材も、木製、樹脂製、金属製、鉄筋コンクリート製等、
用途に従って用いられている。ここで、始めに従来の土
中建込柱を前述の建込み方法別に課題を記して、後段で
本発明の目的を列挙する。 (イ) まず、打込み型の土中建込柱は、柱の下端を尖
らせてハンマーや打込み機械を用いて打込む施工方法で
あり、該土中建込柱を小型の木杭とした場合、ハンマー
を用いた人力打込みは簡易ではあるが、一人での垂直建
込みは困難で熟練を要し手元要員をおいた場合、打込み
容易となるが、手元要員の危険と人員が嵩むこととな
り、特に硬い土中に該杭を打込む場合、破損や相当の労
力を要する等の問題がある。なお、テント張り等に用い
られるロープ係留鉄杭は手軽にして打込み易いが、抜け
易くキャンプ等では重くて幼児の持ち運びに危険が伴う
事があり、通常はテントを張る場合、頭部を地表まで打
込むかこの反対方向に傾斜打込みを施して該杭側面の土
中反力及び摩擦抵抗を強める形態を取ることから、旗棒
等の添え縛りが出来ない不便さがある。また、大型の打
込みによる土中建込柱の場合、機械打込みとなるが、打
込み機械、クレーン等大型機械の現場設備や施工管理、
安全管理、現場管理等による費用と日数が伴い、さらに
騒音、振動等の地域環境への問題がある。 (ロ) 次に、掘込み型の土中建込柱の建込み施工は、
人力掘削、機械掘削、螺旋掘削等により、地表下に建込
み孔を開けて該土中建込柱を建込み、立直し調整を図っ
て、埋戻し、締め固めを施し、必要に応じてコンクリー
ト根固めを施すものであるが、前述のように建込み施工
は、掘削、建込み、埋戻し、締め固め、残土処理、コン
クリート打設等、作業が複雑で経費と日数を要するなど
の問題がある。特に、長大重量の鋼管柱や鉄筋コンクリ
ート柱の場合、土中部を含める長さ、重量が大きく、搬
送、積み降ろしや建込み施工に大型のクレーンや搬送車
輛を要し、現場の設備機械や安全管理、施工管理等、経
費や日数が増大するものであり、また、地表下にコンク
リート基礎を設置してここに設けたアンカーボルトに地
上部なる柱を取り付ける場合の施工は、機械掘削による
床掘り後、必要に応じて基礎杭を打ち込み型枠及び鉄筋
の組み立て後、コンクリート打設を施し、アンカーボル
トを設置し、期間を置いて底板を設けた鋼管柱を該コン
クリート基礎上に設置し、該底板下に置いた小石やモル
タル塊を用いて立直し調整を図り、該アンカーボルトに
締着後、さらにコンクリート充填を施し残土処理を要す
るものであり、施工工程複雑にして現場設備や諸管理
等、経費と施工期間が嵩むなどの問題がある。 (ハ) 続いて、螺入型の土中建込柱の建込み施工は、
前述公知の鋼管杭のように鋼管柱に螺旋板を設けた形態
にして建込み施工を施す場合、3割程度を地表下へ螺入
施工のために、大トルクの螺入機械やクレーンの調達を
要し、現場設備や諸管理費等に経費や期間を要するなど
の問題があり、土中建込柱としては、殆ど使用されてい
ない。例え、該杭をこのままの形態若しくは、縮小した
形態として土中建込柱に用いた場合でも、螺旋板の取り
付け仰角が13°程度と緩いので、 螺入時に土を薄く切り
刻んで、土を乱しながらの螺入推進が、地盤の応力効果低
減の要因となり、また、螺旋板の幅及び丈が鋼管外径に
比して小さく、螺旋板の地盤内での作用効果は低く、さ
らに、該土中建込柱において柱外径を太くすれば、大ト
ルクの螺入機械を要し、細くすれば横荷重外力に対して
不安定となる課題がある。また、前述のワインの栓抜き
状の螺入杭は、地上部となる柱を取り付けた場合、不安
定となり、木ネジ状の螺入杭は、土のせん断力が低いの
で軸方向の引張荷重に対する地盤の応力効果が低く、こ
の形態の大型化は、螺入トルクが大きくなる等の問題が
ある。 (ニ) 土中建込柱を道路安全柵支柱として使用の鋼管
柱や公園、広場等で使用のコンクリート疑木柱は、剛性
が高く人車が激突した場合、衝撃により事故の発生を常
としている問題がある。
【0008】前述のような従来の土中建込柱の問題点か
ら、本発明が解決しようとする目的を以下に列挙する。 (イ)先ず本発明の第1の目的は、引張及び縦横荷重等
の諸外力に対して大きな地盤の応力効果を創造する土中
構造として、安定度の高い土中建込柱及び土中部となる
軸体の縮減で、螺入トルクの軽減による使用機材等の小
型化及び建込み施工の迅速性、効率性を高める土中建込
柱を提供することにある。 (ロ)次に、本発明の第2の目的は、土中建込柱の地盤
応力効果のある土中構造に合わせ、現場組立可能な分割
軽量化を図ることで使用機械や搬送車輛の小型化及び搬
送、建込み施工を安全、容易、迅速にして、工期の短縮
並びに現場の機材設備や安全管理、施工管理等の省力
化、さらには、安定度を高めた土中建込柱を提供するこ
とにある。 (ハ)続いて、本発明の第3の目的は、特に剛性の高い
鋼管柱や鉄筋コンクリート疑木柱等に弾性効果の装備を
図り、人車の激突から事故をでき得る限り防止する土中
建込柱を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】こうした課題を解決する
ため、本発明の手段を以下詳細に説明する。先ず、第1
手段として、安全で容易な建込み作業及び地盤応力を高
める土中建込柱を提供のため、本発明の土中建込柱は、
土中部となる軸体外径及び長さを最小限にして先鋭とし
た軸体下端部に螺旋板を1回り余固着し、地表下となる
軸体中間部に移動抑止具を設けることを特徴とする。こ
のような土中建込柱の構成から、螺旋板と移動抑止具の
間に地盤を挟み込む形態が形成されるので、軸体頭部に
かかる諸外力に対する螺旋板及び移動抑止具の地盤応力
を、図19の本発明の土中建込柱の地盤応力を示す概略図
で概説すれば、軸体頭部1bにかかる縦荷重qc、引張
荷重qt及び横荷重qh等の外力に対し、螺旋板柱2′に
は、底面に縦荷重qcによる地盤応力qc′、上面に引張
荷重qtによる地盤応力qt′及び側面に横荷重qhによ
る回転地盤応力qh′が作用することとなり、移動抑止
具柱3′には、底面に縦荷重qcによる地盤応力qc″及
び側面に横荷重qhによる回転地盤応力qh″が作用す
る。この場合、移動抑止具柱3′側面上部の地表Gで
は、回転地盤応力qh″が零に近く、移動抑止具柱3′
に浮上力が働き、螺旋板柱2′との間に引張力が作用す
ることとなり、この引張力と移動抑止具柱3′の前記回
転地盤応力の合成力が横荷重外力に対する抑止力とな
る。この地盤応力は、土質、含水率、圧密度等により相
異するが、前述のように螺旋板及び移動抑止具による地
盤応力の相乗効果から、土中部となる軸体外径及び軸体
長の縮減可能となり、螺入トルクの低減等から、螺入機
械の小型化及び建込み施工等において省力化が図られ
る。また、前記螺旋板と移動抑止具の離隔について、図
20で概説すれば、この図はウエスタガードの理論図の一
例であり、地盤上の等分布荷重による地盤内の応力分布
の影響値を示すもので、この理論図から地盤内の該影響
値は、地盤上でbなる載荷幅にqなる等分布荷重が加え
られた場合、深さbでは前記qの20%程度となるが、深
さ2bでは前記qの8%程度、深さ4bでは前記qの2%程
度となり、2b以上の深さでは地盤内への影響が大きく
低減することが推定されるので、前記移動抑止具にかか
る縦荷重は、移動抑止具幅の2倍以上螺旋板が地盤下に
位置することにより、螺旋板が移動抑止具から受ける縦
荷重の影響は殆どない。ここで、前記螺旋板と移動抑止
具の離隔は、前記地盤応力を考慮のうえ移動抑止具幅の
2倍余とし、好ましくは3〜4倍程度を設定目標にでき
る。なお、前記螺旋板は、土中建込柱の螺入推進作用に
合わせ、軸体頭部にかかる引張及び縦横荷重等の諸外力
に対する地盤応力を受ける機能体としての働きから、螺
旋板の板幅を軸体外径程度、もしくはこれ以上とし、固
着仰角も30°〜60°程度として前記螺旋板柱2′を大な
らしめ、かつ土中建込柱の建込み螺入時には極力地盤を
乱さない形態とし、使用目的や土質に応じて寸法、材
質、刃先の形状等を設定する。また、前記移動抑止具は
前記軸体を滑合可能とし、幅及び丈は前記螺旋板外径余
として、形態は袴状、こま状、円柱状、角柱状等とし、
単体成型及び管や板等の組み合わせによる複合体からな
り、使用目的や土質に応じて寸法、形態、材質及び重量
等を設定する。なお、現場における建込みでは、軸体の
螺入と同時または螺入終結後に移動抑止具の主要部が地
表下となる位置まで打込みや掘込み等で設置し、建込み
後浮上止等の固定を施すものである。さらに、地上部と
なる前期軸体頭部は、直状として必要に応じて器具材を
設けるものとし、並びに、リング状等の開口部を有して回
転棒で手回し螺入可能とし、及び前記開口部に軸中心線
を通した直頂部を有して機械螺入可能な形態とする。以
上の構造からなる本発明の土中建込柱は、軸体下端部の
螺旋板及び主要部が地表下となる軸体中間部の移動抑止
具が受ける諸外力に対する、地盤の応力効果大なる形態
により軸体の縮減可能となり、螺入建込み容易にして安
定度を高めた構造となる。ここで、前記土中建込柱とし
て、簡易柵支柱やロープ係留杭等を例示できる。
【0010】課題解決の第2手段、その1として、建込
み施工に伴う機械類、搬送車輛等の小型化を図り、現場
設備及び諸管理等の省力化となる土中建込柱を提供のた
め、本発明の土中建込柱は、前記軸体の先鋭とした軸体
下端部に前記螺旋板を1回り余固着し、地表下となる軸
体中間部に前記移動抑止具を設けて、地表上に位置する
軸体頭部及び移動抑止具を地上部となる柱を接続の接続
部として、この柱を、およそ地表部において、接続する
ことを特徴とする。所謂、土中建込柱を概して土中部と
なる前記土中建込柱と地上部となる柱に2分割して、土
中部となる土中建込柱は前記第1手段で記載の基本構造
からなり、この軸体頭部及び移動抑止具に地上部となる
柱を、およそ地表部において、現場組立可能な接続構造
の接続部を装備したセパレートタイプの構成とする。こ
の接続構造は、(a)管柱からなる地上部なる柱を前記
移動抑止具に設置して、この柱の接続部において、上部
及び下部に直角対称とした各々4個のボルトを設け、こ
のボルトで、土中部なる前記軸体頭部を締着接続の構造
とする。 (b)底板を有した地上部なる柱を、上端に固定板を有
した前記移動抑止具に設置して、この底板と固定板を複
数個のボルトで締着接続の構造とする。(c)管柱から
なる地上部なる柱を、この柱の受け口を有した前記移動
抑止具に設置して、この柱の接続部上部に直角対称とし
た4本のボルトを設け、土中部なる前記軸体頭部を締着
接続の構造とする。(d)管柱からなる地上部なる柱の
接続部内側に螺刻孔を有する部材を固着し、この柱を前
記部材の螺刻と同形態の螺刻を設けた、土中部なる前記
軸体頭部及び移動抑止具に螺着接続の構造とする。
(e)地上部なる柱の接続部中心に嵌合孔を設け、土中
部なる前記軸体頭部及び移動抑止具に嵌合接続の構造と
する。(f)前記(a)と(b)を組合わせた接続構造
とする等である。ここで、前記地上部なる柱として、鋼
管柱、鉄筋コンクリート柱、木柱等を例示することがで
きる。このような接続部の構造において、前記(a)か
ら(c)では、前記管柱と軸体頭部との間隙大なる場
合、土中部なる軸体頭部を方形柱として、ボルトによる
立直し調整容易にして確かな締着構造とし、前記(b)
では、立直し調整容易にして安定した接続を図るため、
前記移動抑止具上端と地上部なる柱底板との間隙に詰材
を施す事とする。また、(e)の接続において地上部な
る柱が木柱の場合、腐食防止のため、必要に応じて木柱
下端を地表より離隔した接続形態とする。なお、前記軸
体下端の先鋭構造は、先端を逆円錐状とする、刃先
を有する捩れ軸状とする、螺旋掘削可能な2〜3本の
掘削刃を設ける、等とする。以上の構造からなる本発明
の土中建込柱は、概ね土中部と地上部からなる接続可能
なセパレートタイプの構成により、部材の重量及び長さ
の大幅な縮減で、取り扱い容易にして使用機械等の小型
化が図られ、搬送、建込み施工等容易となり安定した構
造となる。ここで、前記土中建込柱として、柵の支柱や
標識柱等を例示できる。
【0011】課題解決の第2手段、その2として、前記
第2手段その1記述の構成を、より簡潔にして、建込み
施工が一層迅速、簡易となる土中建込柱を提供のため、
本発明の土中建込柱は、軸体の先鋭とした軸体下端部に
螺旋板を1回り余固着した構造の、土中部となる土中建
込柱の軸体上部に、地表下において前記螺旋板外径余の
幅を有して、接続部となる中心に嵌合孔を設けた、地上
部なる柱を嵌合接続することを特徴とする。所謂、土中
建込柱を、軸体下端部に螺旋板固着の土中部となる土中
建込柱とこの軸体上部に嵌合接続可能にして、地表下に
おいて移動抑止効果のある形態とした地上部となる柱か
らなるセパレートタイプの構成とするものである。前記
接続部の構造は、土中部なる土中建込柱の軸体上部に打
込み嵌合接続可能な嵌合孔及び嵌合孔を有した金属や樹
脂等からなる嵌合具を地上部なる柱の接続部中心部に設
けた構造とする。また、嵌合孔内面は随意に粗面及び凹
凸面とし、地上部なる柱の移動抑止効果のある形態は、
前記螺旋板外径余の幅を有する木柱自体や樹脂、コンク
リート等の成型及び前記移動抑止具を取り付けた形態と
する。このセパレートタイプの土中建込柱は、螺入建込
みを施した土中部なる土中建込柱の軸体上部に、地上部
なる前記柱を地表下まで打込むことで、嵌合接続と同時
に移動抑止効果を有する土中建込柱となり、しかも、軸
体に誘導されながらの打込み易い建込み施工となる。こ
こで、前記土中建込柱として、境界柱、測量杭及び木
柱、疑木柱等のロープ柵支柱を例示できる。
【0012】課題解決の第3手段として、前記接続部に
おいて、地上部なる柱の立直し調整及び組立て作業を安
全容易にして安定した接続部となる土中建込柱を提供の
ため、本発明の土中建込柱は、前記第2手段その1記載
の土中部なる土中建込柱と地上部なる柱を接続の接続部
において、土中部なる土中建込柱の前記軸体頭部及び移
動抑止具に凸球具または凹球具を取り付け、地上部なる
柱下端に前記凸球具及び凹球具の球面を滑動可能な凹球
具または凸球具を取り付けて、ボルト締着による接続部
の構造を特徴とする。この凸球具及び凹球具に対する凹
球具及び凸球具には軸体頭部の支障とならない滑動可能
な中央孔を設け、鍛造及び鋳造からなる金属性とする
が、目的により靭性を有した樹脂成型とし、ボルト締着
による接続は、前記第2手段その1記載の内容を基本構
造とする。本発明の土中建込柱は、現場組立てにおい
て、凸球具に対して凹球具が密着して滑動しながら地上
部なる柱の立直し、垂直等の調整が安全にして容易にで
き、接触面積の広い安定した接続部となる。特に、長大
重量の土中建込柱において現場組立ての容易さが顕著と
なる。ここで、前記土中建込柱として、仮設建築の基礎
柱や大型の標識柱を例示することが出来る。
【0013】課題解決の第4手段として、剛性の高い土
中建込柱に人車の激突から、事故防止を図る土中建込柱
を提供のため、本発明の土中建込柱は、前記第2手段そ
の1記載の土中部なる土中建込柱と地上部なる柱を接続
の接続部において、この土中部なる軸体頭部及び移動抑
止具と地上部なる柱下端部にゴム、バネ等からなる弾性
具を装着して、ボルト締着の接続構造を特徴とする。こ
のゴムなる弾性具は、軸体頭部嵌合の孔を有した管状か
らなり、鋼管等の柱接続部内面に装着し、接続部となる
柱下部に直角対称にボルトを設けた構造、ならびに嵌合
接続可能な構造とし、また、バネなる弾性具は、前記柱
接続部を輪切り状にして中間部を設け、この根柱と前記
柱の中間部に発条を設けた形態にして、この根柱には前
記軸体頭部または移動抑止具に締着の複数のボルトを設
け、柱の接続部上部には軸体頭部締着の直角対称に4個
のボルトを設けた構造とする。また、バネなる弾性具は
接続部となる軸体頭部や締着ボルト等に設けてもよい。
なお、ゴム及びバネは、接続部において、目的に応じ
て、強度、寸法、素材、形態等を設定し、単体装着また
は複合装着とする。前記ゴム装着の接続部は、下部をボ
ルト締着とし、上部を厚肉ゴム管にて軸体頭部を包み込
む構造からなる安定した土中建込柱となるが、1点支持
の構造から、この土中建込柱に人車が激突した場合、接
続部上部の弾性作用により衝撃を減衰する。また、前記
発条を装着の接続部は、接続部の上部と下部のボルト締
着による2点支持の安定した土中建込柱ではあるが、接
続部の中間に発条を設けたので、この部位が外力に対し
て撓むこととなり、前記土中建込柱に人車が激突した場
合、接続部の弾性作用により衝撃を減衰して事故を最小
限とする。さらに、接続部の弾性構造として他に油、
水、空気等のクッションを用いた弾性具の装着を提示で
きる。ここで、前記土中建込柱として、鋼管からなる、
道路安全柵支柱、公園や広場の鉄筋コンクリート疑木柱
からなる、ロープ柵支柱等を例示できる。
【0014】課題解決の第5手段として、前記移動抑止
具の移動抑止力強大なる、土中建込柱を提供のため、本
発明の土中建込柱は、前記第2手段その1記載の土中部
なる土中建込柱と地上部なる柱を接続の接続部におい
て、前記土中建込柱の移動抑止具外周に螺旋板付杭を複
数箇所、取り付けることを特徴とする。前記螺旋板付杭
は、軸体の先鋭とした下端部に螺旋板を1回り余固着
し、軸体頭部に螺刻を設けた構造であり、この螺旋板付
杭の取り付け構造は移動抑止具の上部張出し板外周に、
螺旋板付杭軸体頭部の出入れ可能な複数箇所の切欠孔を
設け、この切欠孔に外側傾斜の形態で、螺旋板付杭軸体
頭部を取り付け、ナット締着可能な構造とする。この螺
旋板付杭は、使用目的、使用場所及び土質に応じて、寸
法、形態、取付け角度及び取付け箇所等を設定する。前
記螺旋板付杭を移動抑止具外周に取り付けた土中建込柱
は、土中に螺入設置した複数箇所の螺旋板付杭が受ける
地盤の応力効果で、移動抑止作用を高めて安定度の高い
土中建込柱となる。ここで、前記土中建込柱として、大
型のネット支柱や標識柱等を例示できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は本発明の第1実施形態の概略構成を
示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡大立面断面図であ
る。この図において第1実施形態は、土中建込柱を簡易
なネット柵の支柱とした例であり、このネット柵支柱
は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに軸体1外径程
度の板幅を有し螺入先鋭利とした螺旋板2を1回り余固
着し、軸体1の地表G下に位置する中間部には、滑合可
能にして浮上止3eを設けた内管3aと袴状の外管3bよ
り構成された移動抑止具3を設け、地上部にネット柵支
柱となる軸体頭部1bを有した構造である。この簡易な
ネット柵は、ゴルフ場や自然公園、広場等の、低い防球
ネット柵や危険表示ネット柵等の例であり、軸体1外径
は20粍程度の丸鋼を用い前記支柱となる軸体頭部1bに
は、ネットを引っ掛けるフックを設けてある。また螺旋
板2の固着仰角は50°程度とし、移動抑止具3の外径及
び丈は、螺旋板2外径の2倍程度として浮上止3eはボ
ルト締めとし、螺旋板2と移動抑止具3の離隔は、移動
抑止具3外径の3倍程度とした形態である。
【0016】このような第1実施形態によれば、本発明
の土中建込柱は、軸体下端部1aに螺旋板2を設け、地
表G下となる軸体中間部に移動抑止具3を設けており、
この螺旋板2と移動抑止具3による地盤の応力効果か
ら、軸体1の外径を必要最小限に縮減することにより、
土中への螺入は低いトルクで高い作業効果となる。ま
た、このネット柵は螺入後、地表G下に移動抑止具3を
設置して浮上止3eにて軸体1に固定することで、螺旋
板2と移動抑止具3が、この中間地盤を挟み込む形態と
なり、軸体頭部1bに作用する引張及び縦横の荷重等、
諸外力に対して大きな地盤応力を創造することとなる。
なお、螺旋板2の固着仰角を50°程度としたので、所定
の圧力回転により殆ど土中を乱す事なく迅速容易に建込
み施工が施され、しかも、この固着仰角が螺旋板2の丈
を確保して、螺旋板2に作用する回転地盤応力の増大と
なる。さらに、移動抑止具3は、軸体1を滑合可能にし
て建込み後固定することとしており、建込み作業の都合
に合わせて初期螺入時以降、何時、地表G下に設置しても
よく、建込み作業容易となる。
【0017】次に本発明の第1実施形態の変形例を図
7、図8、図9に基ずいて説明する。この図7から図9
の第1実施形態の変形例は、本発明の土中建込柱を仮説
式典やアウトドア用のテント張り等に用いる、ロープ係
留杭とした例である。先ず、図7は本発明の第1実施形
態の第1変形例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1
部切欠拡大立面断面図である。この図においてロープ係
留杭は、軸体1を先鋭とした軸体下端部1aに軸体1外
径程度の板幅を有し、螺入先鋭利とした螺旋板2を1回
り余固着し、軸体1の地表G下に位置する中間部には、
胴長こま状にして滑合可能な移動抑止具3を設け、軸体
頭部1bはリング状として、この直下で軸体1先端が浮
上止3eとなるように形成し、このリング状内には両端
に抜け止め玉を有した回転棒を付設した構造である。な
お、このロープ係留杭は、軸体1を外径10粍程度の丸鋼
とし、螺旋板2の固着仰角を60°程度としたもので、移
動抑止具3の外径は、螺旋板2外径余の胴長こま状にし
て木製及び樹脂製からなり、螺旋板2と移動抑止具3の
離隔を移動抑止具3外径の4倍程度とした形態である。
【0018】このような第1実施形態の第1変形例によ
れば、移動抑止具3を土の圧密作用を有する胴長こま状
とし、螺旋板2の固着仰角を60°程度として、軸体頭部
1bをリング状とし、この直下で軸体の先端が浮上止3e
となる形態にして、両端に抜け止め玉を有する回転棒を
付設したので、軽量、簡潔にして扱い易く、螺入作業も
迅速、簡易であり、螺入建込み終了と同時に移動抑止具
3の浮上止が図られ、軸体頭部1bにかかる諸外力に対
し所期の地盤の応力効果が得られる。
【0019】次に、図8は本発明の第1実施形態の第2
変形例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡
大立面断面図である。この図において、ロープ係留杭
は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに軸体1外径程
度の板幅を有した螺旋板2を1回り余固着し、軸体1の
地表G下に位置する中間部には、軸体1を滑合可能にし
て、蝶板付ボルトによる浮上止3eを設けた内管3aと直
角対称にした4枚の固定翼3c及び凹球面状の固定板3d
より構成された移動抑止具3を設け、軸体頭部1bは軸
体1を1回り半のコイル状として直頂部を有する構造で
ある。なお、このロープ係留杭は、軸体1外径10粍程度
の丸鋼からなり、浮上止3eの当たる軸体中間部には、
周方向に浅く凹凸を設け、螺旋板2の固着仰角を60°程
度とし、移動抑止具3の外径は、螺旋板2外径の2倍程
度として鋼製からなり、螺旋板2と移動抑止具3の離隔
を移動抑止具3外径の3倍程度とし、軸体1は、下端部
から直頂部まで軸中心線を通した形態である。ここで移
動抑止具3は、固定翼3cを3〜6枚として、アルミや
靭性を有した樹脂を素材として成型したものでもよい。
【0020】このような第1実施形態の第2変形例によ
れば、移動抑止具3は、滑合可能にして蝶板付ボルトの
浮上止3eを設けた内管3a、固定翼3c及び凹球面状の
固定板3dからなる形態としたので、建込み作業におい
て地表G下への設置は、靴足による踏込み簡易にして浮
上止3eの手締め固定容易となり、凹球面状の固定板3d
は、横外力に対して地表G下で浮上作用が強く働き、固
定された移動抑止具3と螺旋板2の間に引張作用が働く
こととなり、固定翼3cの回転地盤応力との相乗的な移
動抑止効果となる。また、軸体頭部1bをコイル状の輪
にして直頂部を設け、軸中心線を通したので、回転棒を
用いた手回し螺入及び機械螺入の選択可能にして、ロー
プの係留も輪及び輪の下部を用いた係留容易となり、垂
直建込みとした軸体頭部1bの直頂部に旗竿等の取り付
け可能となる、等の効果がある。
【0021】続いて、図9は本発明の第1実施形態の第
3変形例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1部切欠
拡大立面断面図である。この図においてロープ係留杭
は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに、軸体1外径
余の板幅を有した螺旋板2を1回り余固着し、軸体1の
地表G下に位置する中間部には、軸体1を滑合可能な内
管3a、複数箇所に開孔を有した固定翼3c及び笠状の固
定板3dより構成された移動抑止具3を設け、この移動
抑止具3上部の軸体頭部1bより軸体1中間部には螺刻
を設けて蝶板付ナットからなる浮上止3eを取り付け、
さらに回転具1b′を固着した構造である。この回転具
1b′は、柱体中心に6角孔を有し、この上部に手回し
棒の受け溝と強回転自在の脱落防止板を設け、両端には
前記6角孔に内接する6角柱体にして、脱落防止の切り
込み溝を設けた手回し棒を付設した構造からなる。な
お、このロープ係留杭は軸体1外径を15粍程度の丸鋼と
し、螺旋板2の固着仰角を50°程度にして、移動抑止具
3の外径は、螺旋板2外径の2倍程度とし、螺旋板2と
移動抑止具3の離隔を移動抑止具3外径の3倍程度とし
た形態である。ここで、移動抑止具3は鋼材を用いてい
るが、アルミや靭性を有した樹脂を素材として成型した
ものでもよい。
【0022】このような第1実施形態の第3変形例によ
れば、移動抑止具3は滑合可能な内管3aに複数個の開
孔部を設けた笠状の固定板3d及び固定翼3cより構成さ
れ、蝶ナット状の浮上止3eを軸体頭部1b及び軸体1中
間部の螺刻部に付設したので、移動抑止具3は地表G下
に比較的深く設置可能となり、浮上止3eによる軸体1
の固定効果は高く、軸体1、螺旋板2、移動抑止具3の
一体構造による地盤の応力効果は安定して提供されるこ
ととなる。また、移動抑止具3の固定翼3c及び固定板
3dに設けた開孔部は、設置後、周辺地盤との馴染みに
よる応力効果に合わせ、軽量化及び土落し等の清掃作業
を容易とするものであり、軸体頭部1bに回転具1b′を
固着したことで、前記手回し棒による螺入作業容易にし
て、この手回し棒は両端部を6角柱としたので、切り込
み溝を設けた一端部を前記6角孔に差し込み、前記脱落
防止板を回転させながら、前記切り込み溝に食い込ませ
て手回し棒を固定することで、機械による螺入、螺脱も
安全容易に施される。なお、ロープの係留は回転具1
b′下部及び浮上止3e下部において容易であり、従来の
鉄杭に比して地盤の応力効果が大きく、垂直建込みとし
て複数方向からのロープ係留は可能となり、さらに回転
具1b′には式典やキャンプ等において、テーブル板の
脚及び旗竿、案内板、避雷針等の取り付けも可能とな
る。
【0023】以上、第1実施形態及びこの変形例の記載
によれば、本発明の土中建込柱は、軸体1を先鋭とした
軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着し、地表G下
となる軸体中間部に移動抑止具3を設けたので、螺旋板
2は、地盤内において軸体頭部1bにかかる引張及び縦
横荷重等の諸外力に対する地盤の応力効果を有し、移動
抑止具3は、地表G下において縦横荷重等の外力に対す
る地盤の応力効果を有する。なお、移動抑止具3は、前
記土中建込柱の建込みと同時に地表G下に設置固定され
ることにより、軸体1、螺旋板2、移動抑止具3が一構
造体となって、中間地盤を挟み込む形態を形成し、前記
土中建込柱にかかる諸外力に対して、螺旋板2及び移動
抑止具3による地盤応力は、相乗的効果を創造する。ま
た、本発明の土中建込柱において軸体1は、棒体又は厚
肉管体の下端に逆円錐状及び掘削刃からなる沓を設けて
もよく、螺旋板2は、軸体1外径程度もしくは、これ以
上の板幅を有して刃先を鋭利、平型、凹凸状として、必
要に応じて焼き入れを施すなど材質を選択し、固着仰角
は、30°〜60°程度として、極力螺入時に土中を乱すこ
となく使用目的や土質に応じて、寸法、形態及び固着仰
角等を設定すればよく、移動抑止具3は、螺旋板2外径
余の外径を有して、袴状、こま状、円柱状、多角柱状及
び平板、笠板、凹球板等の下部または内管のみに複数枚
の羽根板を設けた形態等からなり、軸体1を滑合可能に
して、建込みと同時に固定され浮上止めとなる構造とす
る。この移動抑止具3の素材は、金属、アルミ、木、靭
性を有した樹脂等を土質や使用目的に合わせて選択すれ
ばよく、移動抑止具3の表面や固定翼3c等には必要に
応じて複数個の開孔を設ける。ここで、移動抑止具3と
螺旋板2の離隔は、前記
【0024】で記載のように、移動抑止具3幅の2倍余
とし、好ましくは、3〜4倍程度を設定目標として、そ
の最適位置を軸体中間部に明示することで、建込み作業
は適切容易となる。なお、軸体1、螺旋板2、および移
動抑止具3の構造、形態、寸法及び素材等は、使用目
的、使用場所、土質、等に応じて設定すればよい。
【0025】図2は本発明の第2実施形態の概略構成を
示す、1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
この図において、第2実施形態は、土中建込柱を標識柱
とした例であり、この標識柱は、概して土中部Aと地上
部B及び、この土中部Aと地上部Bを接続する接続部C
より構成され、前記土中部Aは、軸体1に2本の掘削刃
を有した軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着し、
地表G下となる軸体中間部に移動抑止具3を設けた土中
建込柱とし、この軸体頭部1b及び移動抑止具3に、前
記地上部Bとなる柱5の接続締着可能とした締着ボルト
7aを設けた接続部Cを、およそ地表部に位置して設け
た構造である。略記すれば、前記第1実施形態記載の基
本構成からなる土中部Aとなる土中建込柱に、およそ地
表部において地上部Bとなる柱5を、締着ボルト7aを
設けた接続部Cにより現場組立可能とした構造の標識柱
である。詳細には、土中部Aとなる土中建込柱は、軸体
1に2本の掘削刃を有した軸体下端部1aに軸体1外径
余の板幅を有する螺旋板2を1回り余固着し、地表G下
となる軸体1中間部に、滑合可能な内管3a、袴状の外
管3b及び固定翼3cからなる移動抑止具3を設け、接続
部Cとなる軸体頭部1bには、螺刻を設けて外側方形な
る固定管6を回転自在に螺着し、前記固定翼3cには、前
記柱5接続の当たり位置に落込みを設けた構造とし、地
上部Bとなる柱5は接続部Cなる部位に柱5外接の補強
管5aを固着し、下端には前記落込みに対照の落込みを
設け、この補強管5aの上部と下部に締着ボルト7aを直
角対称に各々4個設けた構造である。ここで、土中部Aと
なる土中建込柱の軸体1は丸鋼からなり、接続部Cとな
る軸体頭部1bに付設の固定管6外面には縦横斜の浅溝
を設け、螺旋板2の固着仰角は40°程度とし、地上部B
となる柱5は、鋼管からなり標識柱として形成してい
る。なお、前記接続部Cにおいて、軸体頭部1b外面と
柱5内面の間隙小なる場合、固定管6は必要とせず、移
動抑止具3外管3bは円形としているが、方形余の多角
形でもよく、固定翼3cを直角対称に4枚としている
が、等間隔に3枚及び5枚としてもよい。また、この標
識柱の現場建込みは、先ず土中部Aとなる前記土中建込
柱をほぼ垂直に螺入建込みを施し、地表G下に設置した
移動抑止具3の落込みに地上部Bなる柱5の落込みを設
置して、接続部C下部の締着ボルト7aにより軸体頭部
1b付設の固定管6を締着し、垂直調整を図りながら接
続部C上部の締着ボルト7aにより固定管6を締着し
て、現場建込み完了となる。この締着ボルト7aの締着
において、ワッシャー及び二重ナットを設けることで、
緩み防止が図られる。
【0026】このような第2実施形態によれば、土中建
込柱を概して、土中部Aと地上部Bに分けて、これを接
続の接続部Cには、締着ボルト7a及び固定管6等から
なる接続装置を設けて現場組立可能としたので、土中建
込柱の長さと重量の軽減に伴い、搬送や現場建込み施工
等において、取り扱い容易にして搬送車輛やクレーン、
螺入機械等の小型化や機械設備の軽減に合わせ、作業効
率を高め、施工期間の短縮及び現場管理、安全管理等の
省力化が図られる。特に、この効果は、長大重量となる
土中建込柱において顕著となる。なお、第2実施形態で
は、土中部Aなる土中建込柱と地上部Bなる柱5の接続
部Cにおいて、上下二段に直角対称として設けた締着ボ
ルト7aにより簡潔にして垂直調整容易な現場組立が施
工され、土中部Aなる土中建込柱の接続部Cとなる軸体
頭部1bに外側方形なる固定管6を回転自在にして螺着
したことで、締着ボルト7aの直交締着幅が広くなり垂
直調整容易にして締着を高める効果がある。さらに、接
続部Cにおいて、地上部Bなる柱5の落込みを移動抑止
具3固定板3dの落込み部に設置することで、移動抑止
具3の浮上抑止に合わせ安定した接続効果となる。
【0027】次に、本発明の第2実施形態の変形例を図
10、図11、図12及び図13に基ずいて説明する。この図10
から図13は、前記第2実施形態記載のように、土中建込
柱を概ね土中部Aと地上部Bに分けて、土中部Aなる土
中建込柱は前記第1実施形態記載の基本構成からなり、
この土中建込柱に、およそ地表部において地上部Bなる
柱5を現場組立可能とした、接続部Cを設けた構成から
なる土中建込柱の変形例であり、この土中建込柱は標識
柱や柵の支柱等の例である。先ず、図10は本発明の第2
実施形態の第1変形例の概略構成を示す、1部切欠斜視
図及び1部拡大立面断面図である。この図において、第
2実施形態の第1変形例は、土中建込柱をケーブル柵支
柱とした例であり、このケーブル柵支柱の土中部Aなる
土中建込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺
旋板2を1回り余固着し、地表G下となる軸体1中間部
には、滑合可能な内管3a、固定翼3c及び固定板3dか
らなる移動抑止具3を設け、接続部Cとなる軸体頭部1
b上部に固定管6を回転自在に螺着した構造であり、地
上部Bなる柱5は、接続部Cとなる上部に補強管5aを
固着して締着ボルト7aを直角対称に4個設け、柱5の
下端に底板5bを固着した構造である。前記接続部Cと
なる移動抑止具3固定板3dには、複数個の締着ボルト
7b螺着の螺刻孔を設け、この対照位置となる柱5底板
5bには、前記締着ボルト7bの拡大孔を設けてある。こ
のケーブル柵支柱の現場建込みは、先ず土中部Aなる前
記土中建込柱を、ほぼ垂直に螺入建込みを施し、続いて
地表G下に設置した移動抑止具3に地上部Bなる前記柱
5を設置し、この柱5底板5bを移動抑止具3固定板3d
に締着ボルト7bで緩く仮締めとし、垂直調整を図りな
がら、前記軸体頭部1bに設けた固定管6を柱5接続部
C上部の締着ボルト7aで締着後、前記固定板3dと底板
5bとの間に垂直調整による間隙が生じた場合、U字状
又は切欠リング状にして、金属及び靭性を有する樹脂か
らなる楔状の間隙詰具7dを締着ボルト7bを挟み込むよ
うに差し込み、強く締着して現場建込み完了となる。こ
の締着ボルト7a及び7bの締着において、ワッシャー及
び二重ナットを設ける事により緩み防止が図られる。
【0028】このような第2実施形態の第1変形例によ
れば、ケーブル柵支柱は土中部Aなる土中建込柱と地上
部Bなる柱5からなり、現場組立可能な接続部Cにおい
て、地上部Bなる柱5の接続部Cに土中部Aなる土中建
込柱の軸体頭部1bを締着の水平なる締着ボルト7a及び
移動抑止具3固定板3dを締着の垂直なる締着ボルト7b
をもうけたので、前記締着ボルト7aによる垂直調整締
着容易にして、前記締着ボルト7bにより堅強な締着と
なる接続効果がある。また、土中部Aなる土中建込柱の
移動抑止具3は、内管3a、固定翼3c、固定板3dの構
成としており、打込み設置容易にして移動抑止効果を有
し、前記接続部Cの構造から安定した土中建込柱とな
る。
【0029】次に図11は、本発明の第2実施形態の第2
変形例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立
面断面図である。この図において第2実施形態の第2変
形例は、土中建込柱をネットフェンス等の柵支柱とした
例であり、この柵支柱の土中部Aなる土中建込柱は、軸
体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余
固着し、地表G下となる軸体1中間部には、軸体1を滑
合可能にして上部突出部に螺刻を設けた内管3a、外管
3b、固定翼3c及び固定板3dからなる移動抑止具3を
設け、この内管3aの突出部に、接続部Cとなる、地上
部Bなる柱5の受け口、固定ボルト3g、水抜き穴等を
有する高さ調整具3fを螺着し、軸体頭部1bの上部を方
形柱に形成した構造であり、地上部Bなる柱5は接続部
Cなる部位に補強管5aを固着して下端外周の角取りを
施し、この上部に締着ボルト7aを直角対称に4個設け
た構造である。この柵支柱の現場建込みは、先ず土中部
Aなる土中建込柱を、ほぼ垂直に螺入建込みを施し、地
表G下に設置した移動抑止具3付設の高さ調整具3fに
より高さ調整を図り、固定ボルト3gで固定後、この受け
口内に地上部Bなる柱5を設置し、垂直調整を図りなが
ら前記軸体頭部1b方形部を締着ボルト7aで強く締着
し、二重ナット締めを施して現場建込み完了となる。ま
た、必要に応じて高さ調整具3f受け口内壁と柱5補強
管5a外壁の間隙にコウキング剤を詰める。
【0030】このような第2実施形態の第2変形例によ
れば、土中部Aなる前記土中建込柱と地上部Bなる柱5
の接続部Cにおいて、移動抑止具3の内管3aに高さ調
整具3fを設けたので、凹凸地表での現場建込みにおい
て、柵支柱の高さ調整による天端揃え容易となり、この
高さ調整具3fの受け口内壁に勾配を設けたことにより
柱5の設置容易にして、柱5下端が設置と同時に水平固
定されるので、柱5の垂直調整及び締着は、接続部上部
の締着ボルト7aのみの締着で可能となり、接続部Cとな
る軸体頭部1bを方形柱としたので、締着ボルト7aによ
る直角締着及び直接締着となり接続効果を高めるなど、
建込み作業容易にして安定した土中建込柱となる。な
お、前記接続部Cにおいて、軸体頭部1b外面と柱5の
間隙、小なる場合、軸体頭部1bは、円柱としても、ほ
ぼ前記同様の締着効果となる。
【0031】続いて図12は、本発明の第2実施形態の第
3変形例の概略構成を示す、1部切欠斜視図及び1部拡
大立面断面図である。この図において、第2実施形態の
第3変形例は、土中建込柱を標識柱とした例であり、こ
の標識柱の土中部Aなる土中建込柱は、軸体1の先鋭と
した軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着し、地表
G下となる軸体1中間部には、滑合可能にして接続部C
となる突出部に螺刻を設けた内管3a、固定翼3c及び固
定板3dからなる移動抑止具3を設け、接続部Cとなる
軸体頭部1bには螺刻を設けた構造であり、地上部Bな
る柱5は、鋼管からなり、この下端部の接続部Cとなる
内側には、前記軸体頭部1b及び移動抑止具3内管3a突
出部に螺着可能な二段螺刻を設けた螺着管5dを内接し
て固着し、この接続部C上部に締着ボルト7aを設けた構
造である。なお、前記接続部Cに設けた螺着管5dの二
段螺刻及び軸体頭部1b、内管3a突出部の螺刻は、同時
螺着可能に同形態としている。この標識柱の現場建込み
は、まず前記土中部Aなる土中建込柱をほぼ垂直に螺入
建込みを施し、地表G下に設置した接続部Cとなる前記
移動抑止具3内管3a突出部及び軸体頭部1bに前記地上
部Bなる柱5を設置し、この柱5を回転螺着後、締着ボ
ルト7aにて締着して現場建込み完了となる。なお、現
場建込み後の立直し調整は、柱5上部の引き押しによる
調整後、移動抑止具3周囲の地表Gを強く締め固めれば
よく、必要に応じてコンクリート根固めを施す。
【0032】このような第2実施形態の第3変形例によ
れば、土中部Aなる土中建込柱の接続部Cとなる移動抑
止具3内管3aの突出部及び軸体頭部1bには、同形態の
螺刻を設け、この螺刻に同時螺着可能な螺刻を設けた螺
着管5dを地上部Bなる柱5の接続部Cの鋼管に内接し
て固着したので現場組立において、土中部Aなる土中建
込柱を螺入建込み後、地上部Bなる柱5の螺着による接
続容易なる効果がある。なお、地上部Bなる柱5の接続
部Cに二段螺刻の螺着管5dを固着したので現場建込み
では、地上部Bなる柱5が土中部Aなる軸体頭部1b及
び移動抑止具3内管3aに同時螺着にして間隙の無い接
続部Cとなり、さらに締着ボルト7aの締着など、堅強
にして現場建込み後、一体構造の安定した土中建込柱と
なる。この土中建込柱は、特に、比較的小型の場合、現
場建込み迅速容易にして省力化が図られる。
【0033】さらに、図13は、本発明の第2実施形態の
第4変形例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1部拡
大立面断面図である。この図において、第2実施形態の
第4変形例は、土中建込柱を木柱によるロープ柵の支柱
とした例であり、このロープ柵支柱の土中部Aなる土中
建込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板
2を1回り余固着し、地表G下となる軸体1中間部に
は、滑合可能にして突出部を有した内管3a、袴状とし
た外管3b及び固定翼3cで構成された移動抑止具3を設
け、接続部Cを前記内管3a突出部及び軸体頭部1bとし
た構造であり、地上部Bなる柱5は、下端部の接続部C
となる中心には、前記土中部Aなる軸体頭部1b及び移
動抑止具3内管3aの突出部に嵌合可能な二段階の嵌合
孔10を設け、接続部C下端部には木ネジ7eを有する補
強管5aを設けた構造である。この木柱ロープ柵支柱の
現場建込みは、先ず前記土中部Aなる土中建込柱を、ほ
ぼ垂直に螺入建込みを施し、この軸体頭部1b及び移動
抑止具3内管3aの地表G上となる突出部に前記地上部
Bなる柱5を打ち込み、嵌合を施して現場建込み完了と
なる。なお、前記軸体1は丸鋼としているが異形棒鋼を
用いてもよく、嵌合時においては必要に応じて接着剤を
用いる。
【0034】このような、第2実施形態の第4変形例に
よれば、木柱ロープ柵支柱を、金属製の土中部Aなる土
中建込柱と木製の地上部Bなる柱5の接続部Cにおい
て、前記土中建込柱の軸体頭部1b及び移動抑止具3内
管3aの地表G上となる突出部に嵌合可能な二段階の嵌
合孔10を設けた柱5としたので、簡潔な接続構造にし
て、現場組立、迅速にして容易なる効果があり、前記軸
体頭部1b及び内管3aの双方に嵌合可能としたので柱5
の安定を高め、さらに、地上部Bなる木柱は地表Gより
離隔して建込まれる接続構造により防腐作用を有する、
等の効果がある。
【0035】以上、第2実施形態及びこの変形例の記載
によれば、本発明の土中建込柱は、概して土中部Aと地
上部Bに2分割し、土中部Aなる土中建込柱は、軸体1
の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着
し、地表G下となる軸体1中間部に移動抑止具3を設け
た構造として、ほぼ地表部において前記土中建込柱の軸
体頭部1b及び移動抑止具3を接続部Cとして、ここに
前記地上部Bなる柱5を接続の接続装置をもうけた構成
により、現場組立完結後は、前記軸体1、螺旋板2、移
動抑止具3及び柱5は、固定された一体構造の安定した
土中建込柱となり、搬送や現場建込み作業等において、
取り扱い容易にして、搬送車輛やクレーン、螺入機械等
の施工設備の小型化に合せ作業効率を高め、施工期間の
短縮及び現場管理、安全管理等の省力化が図られる。ま
た、土中部Aなる土中建込柱及び地上部Bなる柱5の解
体、螺脱容易であり、機能同じくして幾度もの転用が可
能となる経済効果を有する。なお、本発明の第2実施形
態及びこの変形例において、土中部Aなる土中建込柱、
地上部Bなる柱5及び接続部Cの構造は、前記記載の内
容に限定するものではなく、土中建込柱の使用目的や建
込み現場の条件に応じて本発明の基本構造に基ずき、構
造設定するものであり、軸体1下端先鋭部、螺旋板2、
移動抑止具3等の刃先は、使用目的や土質に応じて材質、
形態等の設定をする。
【0036】図3は、本発明の第3実施形態の概略構成
を示す、1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図であ
る。この図において、第3実施形態は、土中建込柱を仮
設建築物の基礎柱とした例であり、この基礎柱は、概し
て、土中部なる土中建込柱と地上部なる柱5に分けて、
これを現場組立可能な接続部Cより構成され、この土中
部なる土中建込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1
aに螺入先を凹凸刃とした螺旋板2を1回り余固着し、
地表G下となる軸体1中間部に滑合可能な内管3a、外管
3b及び上端に凸球具8aを固着した固定翼3cより構成さ
れた移動抑止具3を設け、軸体頭部1bには、回転自在
に固定管6を螺着した構造であり、地上部なる柱5は、
下端部の接続部Cに柱5外接の補強管5aを固着し、こ
の下端に前記凸球具8a球面を滑動可能な凹球具8bを固
着して、接続部C上部に締着ボルト7aを直角対称に4
個設けた構造である。ここで、前記凸球具8a中間部の
周囲には、締着ボルト7b螺着の螺刻孔を複数個所設
け、この螺刻孔に対照して前記凹球具8bには、滑動範
囲を有した拡大孔を設けて座金付きの締着ボルト7bを
付設し、前記凸球具8a及び凹球具8bの中心部には、前
記軸体頭部1bが支障とならない開孔を有した構造であ
る。また、前記螺刻孔は2〜4個所とし、前記移動抑止
具3外管3bは、円形としているが方形余の多角形とし
てもよい。この基礎柱の現場建込みは、先ず土中部なる
前記土中建込柱をほぼ垂直に螺入建込みを施し、続いて
移動抑止具3上部の凸球具8aに柱5下端の凹球具8bを
設置して、締着ボルト7bを緩く仮締め後、締着ボルト7
aにより柱5の垂直調整を図り、再度締着ボルト7bを強
く締着して現場建込み完了となる。また、前記基礎柱は、
高さ調整管を設けた受け台を有しており、高さ調整を図
りながら基礎梁等を取り付ければよく、短期使用では締
着ボルト7aのみの締着接続としてもよい。
【0037】このような第3実施形態によれば、前記基
礎柱には、接続部Cにおいて、土中部なる土中建込柱の
移動抑止具3固定板3d上端に凸球具8aを固着し、地上
部なる柱5の下端に前記凹球具8bを固着したので、締
着ボルト7aによる柱5の立直し容易にして、凸球具8a
及び凹球具8bの接触面積が大きく、柱5の立直し調整
に伴う間隙皆無により、締着ボルト7a及び7bによる安
定度の高い締着となるなどの効果がある。特に、地上部
なる柱5の負荷重量大なる場合、立直し調整及び締着等
の作業において、安全で迅速な作業と安定した締着効果
が顕著となる。
【0038】図14は、本発明の第3実施形態の第1変形
例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断
面図である。この図において、第3実施形態の第1変形
例は土中建込柱を標識柱とした例であり、この標識柱
は、概して土中部なる土中建込柱と地上部なる柱5に分
けて、これを現場組立可能な接続部Cより構成され、土
中部なる土中建込柱は、軸体1下端に捻状の先鋭刃を有
した軸体下端部1aに数本の掘削刃を有する螺旋板2を
1回り余固着し、地表G下となる軸体1中間部に滑合可
能な内管3a、下端を凹凸刃とした外管3b、固定翼3c
及び固定板3dと一体を成す凹球具8bより構成された移
動抑止具3を設け、螺刻を設けた軸体頭部1bには6角
ナット状の浮上止3eを螺着した構造であり、地上部な
る柱5は接続部Cとなる下端部に柱5外接の補強管5a
を固着し、この下端に複数個の締着ボルト7bを付設した
底板5bを固着して、補強管5a及び底板5bに複数枚の補
強板5cを固着し、底板5bの下面には前記凹球具8b凹面
を滑動可能な凸球具8aを固着した構造である。この標
識柱の現場建込みは、先ず土中部なる土中建込柱を、ほ
ぼ垂直に螺入建込みを施し、続いて地表G下に設置した
移動抑止具3の凹球具8bに地上部なる柱5の凸球具8a
を設置して、柱5の立直し調整を図り、固定板3dと底
板5bとの間の間隙部にU字状又は切欠リング状にし
て、金属又は靭性を有した樹脂からなる楔状の間隙詰具
7dを、締着ボルト7bを挟み込むように差し込み、強く
締着して現場建込み完了となる。この締着ボルト7bの
締着において、ワッシャー及び二重ナットを設ける事に
より緩み防止が図られる。
【0039】このような第3実施形態の第1変形例によ
れば、標識柱を土中部なる土中建込柱の移動抑止具3及
び地上部なる柱5下端部の接続部Cにおいて、前記凹球
具8b及び前記凸球具8aを設けたので、柱5の立直し調
整及び締着接続は安全、迅速、容易にして安定となり、
移動抑止具3固定板3d及び柱5底板5bを締着ボルト7
bの強力な締着で、この凹球具8b及び凸球具8aの滑動
面を強く密着することとなり、広い接触面を有する安定
度を強化した接続効果となる。なお、土中部なる土中建
込柱の地表G下となる移動抑止具3に凹球具8bを設け
たので、期間をおいて、地上部なる柱5を現場組立の場
合、前記凹球具8bの窪みに砂袋の設置又は板掛けによ
り躓き防止となる効果がある。 また、軸体1下端に捻
状の先鋭刃を設け、螺旋板2に数本の掘削刃を設けて、
移動抑止具3外管3b下端を凹凸刃としたので、礫混り
地盤での螺入、打込み等容易となる。
【0040】以上、第3実施形態及びこの変形例の記載
によれば、本発明の土中建込柱は概して土中部なる土中
建込柱と地上部なる柱5に分けて、これを現場組立可能
な接続部Cより構成され、この土中部なる土中建込柱の
軸体頭部1b及び移動抑止具3、並びに、地上部なる柱
5の下端部に凸球具8a及びこの凸球具8a球面を滑動可
能な凹球具8bを設けた事により、接続部Cにおいて柱
5の自重を載せたまま、自在に滑動させながらの立直し
調整、接続締着等容易となるなど、安全で迅速な現場組
立可能にして、この接続部Cの滑動球面が広い接触面と
なるので、安定した接続効果があるなど、現場での建込
み施工において施工性を高め、現場管理や安全管理等の
省力化が図られるなどの効果がある。特に、この効果は
長大重量となる土中建込柱において顕著であり、また、
前記土中部なる土中建込柱及び地上部なる柱5の解体、
螺脱容易であり、機能同じくして幾度もの転用可能とな
る経済効果がある。なお、接続部Cにおいて、前記凸球
具8a及び凹球具8bの装着形態は、使用目的に応じて設
定する。
【0041】図4は、本発明の第4実施形態の概略構成
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
この図において、第4実施形態は土中建込柱を歩道の安
全柵としてのガードパイプ柵支柱とした例であり、この
ガードパイプ柵支柱は、土中部なる土中建込柱と地上部
なる柱5を現場組立可能とする接続部Cにおいて、地上
部なる柱5の鋼管内部に、土中部なる土中建込柱の軸体
頭部1b周囲を支持するように弾性ゴムからなる管状の
弾性具9aを装着し、この柱5の接続部C下部には、発
条を設けた締着ボルト7cを直角対称に4個設けた構造
である。詳細には、土中部なる土中建込柱は、軸体1の
先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着
し、地表G下となる軸体1中間部には、滑合可能な内管
3a、上端に柱5下端の落込み部を有した固定翼3c及び
固定板3dより構成される移動抑止具3を設けた構造で
あり、地上部なる柱5は、接続部C上部の鋼管内部には
前記軸体頭部1bに嵌合可能に嵌合孔10を設けた弾性ゴ
ムからなる管状の弾性具9aを接着剤を用いて装着し、
接続部C下部には発条を設けた締着ボルト7cを直角対
称に4個設けた構造である。このガードパイプ柵支柱の
現場建込みは、先ず土中部なる土中建込柱を、ほぼ建込
み角度に合せて螺入建込み後、軸体頭部1bに地上部な
る柱5の嵌合孔10を合わせ、柱5下端を地表G下に設置
の移動抑止具3固定翼3cの落込み部まで打ち込み、弾
性具9aとの嵌合接続後、立直し調整を図りながら締着
ボルト7cにより軸体頭部1bを締着し現場建込み完了と
なる。
【0042】このような第4実施形態によれば、ガード
パイプ柵支柱を、地上部なる柱5下端部の接続部Cとな
る鋼管内部に装着した弾性ゴムからなる弾性具9aが土
中部なる土中建込柱の軸体頭部1bを厚く包囲する形態
としたこと及び発条を設けた締着ボルト7cを前記接続
部C下部に設けたことで、前記柱5に人が激突した場
合、接続部Cの弾性作用が衝撃圧を減衰して事故を未然
に防止又は最小限とする効果がある。
【0043】次に図15は、本発明の第4実施形態の第1
変形例の概略構成を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立
面断面図である。この図において第4実施形態の第1変
形例は、土中建込柱を道路安全柵としてのガードケーブ
ル柵支柱とした例であり、このガードケーブル柵支柱
は、土中部なる土中建込柱と地上部なる柱5を現場組立
可能とする接続部Cにおいて、地上部なる柱5の締着ボ
ルト7aを設けた鋼管下端部と、締着ボルト7bを設けた
底板5b固着の根柱5′上端部に、発条からなる弾性具
9bを設けた構造である。詳細には、土中部なる土中建
込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2
を1回り余固着し、地表G下となる軸体1中間部には滑
合可能な内管3a、外管3b、固定翼3c及び複数個の螺刻
孔と締着ナット7b′を設けた固定板3dからなる移動抑
止具3を設け、軸体頭部1bには滑合可能にして方形キ
ャップ状の固定管6を設けた構造であり、地上部なる柱
5は、接続部Cにおいて、上部に直角対称に締着ボルト
7aを4個設けた鋼管下端部と、接続部C下部の前記締
着ナット7b′に対照の締着孔を設け、締着ボルト7bを
付設した底板5b固着の根柱5′上端部との中間に位置
して発条からなる弾性具9bを設けた構造である。この
ガードケーブル柵支柱の現場建込みは、先ず前記土中部
なる土中建込柱を建込み角度にほぼ合せて螺入建込み
後、地表G下に設置の移動抑止具3固定板3dに地上部
なる柱5を設置し、締着ボルト7a及び7bにより立直し
調整を図りながら締着して現場建込み完了となる。な
お、建込み作業において、土中部なる土中建込柱の移動抑
止具3は、地上部なる柱5の正面に合せて、締着ボルト
7bの締着可能となるように設置するものである。この現
場建込みにおいて、前記移動抑止具3の内外には、必要
に応じてコンクリート根固めを施すものとする。
【0044】このような第4実施形態の第1変形例によ
れば、ガードケーブル柵支柱の接続部Cにおいて、地上
部なる柱5下端部に発条からなる弾性具9bを設け、土
中部なる土中建込柱の軸体頭部1bには滑合可能なキャ
ップ状の固定管6を設けた構造としたので、車輛の多様
な方向からの激突に対して、前記支柱の縦横斜め等広範
な弾性作用が衝撃圧を減衰して、事故及び施設の破損を
未然に防止又は最小限とする効果がある。
【0045】以上、第4実施形態及びこの変形例の記載
によれば、本発明の土中建込柱は、土中部なる土中建込
柱と地上部なる柱5として、この接続部Cにおいて、地
上部なる柱5に、ゴムからなる弾性具9a及び発条から
なる弾性具9b等を設け、さらに、発条を設けた締着ボ
ルト7cを付設したことにより前記柱5に人車が激突し
た場合、地上部なる柱5に弾性作用が働き、人車の衝撃
を減衰して被害を未然に防止又は最小限とする効果があ
る。また、事故に伴い施設が破損した場合でも、土中部
なる土中建込柱は、破損され難いことから地上部のみの
施設を補足して復旧すればよく、経済効果もある。な
お、前記接続部Cの弾性構造において、土中部なる土中
建込柱の軸体頭部1bに、バネからなる弾性体を設け、
さらに発条を設けた前記締着ボルト7cを前記底板5bに
設けることで弾性作用が創造され、また、空気、水、油
等のクッションを活用の弾性具を装着してもよい。この
現場建込みにおいて、前記移動抑止具3の内外にコンク
リート根固めを施すことで、地表土の洗掘防止と土中建
込柱の安定を増す効果がある。また、前記第4実施形態
及びこの変形例では、鋼管柱からなる柵支柱としたが、
前記基本構造からなる公園や広場のコンクリート疑木柱
としてもよい。
【0046】図5は、本発明の第5実施形態の概略構成
を示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡大立面断面図であ
る。この図において第5実施形態は、土中建込柱を大型
の鋼管柱からなる標識柱とした例であり、この標識柱
は、土中部なる土中建込柱と地上部なる柱5を現場組立
可能な接続部Cから構成され、接続部Cとなる土中部な
る土中建込柱の移動抑止具3外周に複数箇所の螺旋板付
杭4を設けた構造である。詳細には、土中部なる土中建
込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2
を1回り余固着し、地表G下となる軸体1中間部には、
滑合可能な内管3a、外管3b、固定翼3c及び固定板3d
外周には、複数箇所に切欠締着孔を有した張出し部を設
け、さらに締着孔及び締着ナット7b′を複数箇所設け
た固定板3dからなる移動抑止具3を設け、この移動抑
止具3固定板3d外周張出し部の切欠締着孔には、ナッ
ト締着可能な螺旋板付杭4を設けて、螺刻を設けた軸体
頭部1bには凸球具8aを螺着の構造であり、地上部なる
柱5は接続部Cにおいて、前記固定板3dの締着ナット
7b′に対照の位置に拡大締着孔を有して締着ボルト7b
付設の底板5bと一体をなす、前記凸球具8aを滑動可能
にして中央に開孔を有した凹球具8bを柱5下端に固着
し、補強板5cを設けた構造である。なお、螺旋板付杭4
は軸体1′の先鋭とした軸体下端部1′aに螺旋板2″
を1回り余固着し、この軸体頭部1′bに螺刻を設け、締
着ナットを有する構造であり、前記固定板3dの切欠孔
を有する張出し部は、螺旋板付杭4の土中への螺入角度
に合わせほぼ直角締着可能に曲げ上げた形態としてい
る。また、前記移動抑止具3固定板3d及び柱5底板5bの
間隙部には、前記間隙詰具7dを用い、前記螺旋板付杭4
は、必要に応じて前記移動抑止具3外周に熔接固着とし
てもよい。この標識柱の現場建込みは、先ず前記土中部
なる土中建込柱をほぼ垂直に螺入建込みを施し、次に地
表G下設置の移動抑止具3外周に設けた螺旋板付杭4を
外側に傾斜して土中に螺入後、螺刻を設けた軸体頭部
1′bを前記固定板3d張出し部の切欠締着孔に設置し
て、ナットを用いてこの固定板3dがほぼ水平を成すよ
うに締着し、続いて螺刻を設けた前記軸体頭部1bには
凸球具8aを螺着後、地上部なる柱5下端部の凹球具8b
を前記凸球具8aに設置し、柱5の垂直調整を図りなが
ら間隙部に間隙詰具7dを差し込み、締着ボルト7bによ
り締着を施して現場建込み完了となる。なお、螺旋板付
杭4の螺入作業は、移動抑止具3固定板3d張出し部の
切欠締着孔に初期螺入後、螺旋板付杭4軸体1′を入れ
て螺入を施しても、螺入終了後、螺旋板付杭4軸体頭部
1′bをこの切欠締着孔に入れて締着を施してもよい。
また、必要に応じて移動抑止具3内外にコンクリート根
固めを施すものとする。
【0047】このような第5実施形態によれば、大型の
標識柱を土中部なる土中建込柱と地上部なる柱5とし
て、この現場組立可能な接続部Cにおいて、土中部なる
土中建込柱の移動抑止具3外周に複数個の螺旋板付杭4
を設けたので、柱5にかかる縦荷重、横荷重等の諸外力
に対して、螺旋板付杭4の地盤応力が、移動抑止具3の
移動抑止効果を高めることで本発明の土中建込柱は、さ
らに安定度を強化することとなり、しかも螺旋板付杭4
は地表G下で前記土中建込柱を支える形態となるので、
通行や景観においても支障とならない効果がある。ま
た、この接続部Cにおいて、前記凸球具8a及び凹球具
8bを設けたので、立直し調整を図りながらの締着ボル
ト7bによる組立て作業は、安全にして迅速、容易とな
り、球面接続により接触面が広く安定した接続となる。
さらに、長大重量の標識柱を土中部なる土中建込柱と地
上部なる柱5に分けて、接続部Cを設けた構成としたの
で、搬送や現場建込み作業等において取り扱い容易にし
て、搬送車輛やクレーン、螺入機械等の施工設備の軽減
化に合せ、作業効率を高め、施工期間の短縮及び現場管
理、安全管理等の省力化が図られる、等の効果がある。
【0048】図6は本発明の第6実施形態の概略構成を
示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡大立面断面図であ
る。この図において、第6実施形態は、土中建込柱を境
界柱とした例であり、この境界柱は、土中部なる螺旋板
2を有した土中建込柱と地上部なる柱5下端部に、方形
の移動抑止具3を設けた柱5及びこの柱5下端部中心に
嵌合具10aを設けた接続部Cからなる構成の土中建込柱
である。詳細には、土中部なる土中建込柱は、軸体1の
先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着
し、地表G上となる軸体頭部1bを有した構造であり、
地上部なる柱5は、鉄筋コンクリートからなる方形の柱
5下端部に埋込みの締着ナット7a′を設け、ここに前
記軸体1を滑合可能な内管3a、上部に締着ボルト7aを
設けた方形袴状の外管3b及び固定翼3cからなる移動抑
止具3を前記締着ボルト7aにて取り付け、接続部Cと
なる柱5下端部中心に前記軸体頭部1bの嵌合接続可能
な嵌合孔10を有した金属、樹脂等からなる嵌合具10aを
装着の構造である。なお、この嵌合具10aの嵌合孔10内
面及び軸体頭部1b外面を粗面及び凹凸面とし、軸体頭部
1bが嵌合孔10を強く押し開けて嵌合接続となる摩擦係
数大なる構造であり、前記土中部なる土中建込柱の軸体
頭部1bには、地表Gとなる最適位置を明示してある。こ
こで、前記地上部なる柱5に移動抑止具3の取り付けは、
移動抑止具3の外管3b及び固定翼3cにアンカー鉄筋を
設けて、これを前記柱5の製作時に型枠組込みを施し、
前記柱5と一体を成すコンクリート打込みとしてもよ
い。この境界柱の現場建込みは、先ず、前記土中部なる土
中建込柱を所定位置に、ほぼ垂直に螺入建込みを施し、
続いて前記地上部なる柱5を移動抑止具3内管3aより
嵌合孔10を通して前記軸体頭部1bに移動抑止具3の主
体が、地表G下となるまで打込み、境界位置と柱5頂部
の十字が一致するように柱5の押引で微調整を図り、根
固めを施して建込み完了となる。なお、必要に応じて軸
体頭部1b等に接着剤を塗布し、前記土中建込柱にコン
クリート根固めを施すものとする。
【0049】このような第6実施形態によれば、境界柱
を螺旋板2を有した土中部なる土中建込柱と移動抑止具
3を有した地上部なる柱5に分けて、この前記分割の土
中建込柱を嵌合接続可能な接続部Cより構成された土中
建込柱としたので、現場建込みでは、前記土中部なる土
中建込柱の螺入建込みを施し、この軸体頭部1bに前記
地上部なる柱5を下端部の移動抑止具3の主体が地表G
下となるまで打込むことで、移動抑止具3の設置と柱5
の嵌合接続が同時に図られる事となり、簡潔な構造にし
て安定した土中建込柱となり、建込み作業は迅速、容易
にして、作業時間の短縮等による省力化などの効果があ
る。また、前記土中部なる土中建込柱の垂直螺入建込み
により、この軸体1に誘導されて、前記地上部なる柱5
が打込まれることで、柱5の垂直打ち込み容易となる効
果があり、前記軸体頭部1bに地表Gとなる最適位置の
明示により、前記土中建込柱の螺入及び前記柱5の打ち
込み嵌合作業は、正確にして容易となる。なお、本発明
の基本構造とした鉄筋コンクリート疑木柱からなる土中
建込柱を公園や広場等において柵や棚に用いても、前記
と同様の効果が得られる。通常、石柱、コンクリート
柱、疑木柱等は、人力掘削、機械掘削、螺旋掘り等によ
り建込み孔を掘って建込む複雑な施工となるが、本発明
の前記構造から成る土中建込柱によれば、掘削要せずし
て容易に安定した現場建込み可能となり、施工期間の短
縮及び作業省力化等の効果がある。
【0050】次に、本発明の第6実施形態の変形例を図
16、図17、図18に基ずいて説明する。先ず図16は、本発明の
第6実施形態の第1変形例の概略構成を示す斜視図およ
び1部拡大立面断面図である。この図において、第6実
施形態の第1変形例は、土中建込柱を丸太からなる木柱
のロープ柵支柱とした例であり、このロープ柵支柱は、
軸体下端部1aに螺旋板2を有した土中部なる土中建込
柱と、丸太下端部に移動抑止具3を設けた地上部なる柱
5とを接続の嵌合孔10を前記丸太下端部に設けた接続部
Cからなる構成の土中建込柱である。詳細には、土中部
なる土中建込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1a
に螺旋板2を1回り余固着し、軸体1上部に地表G上と
なる最適位置を明示した軸体頭部1bを有した構造であ
り、地上部なる柱5は、丸太下端部に真円柱を施し、こ
の部位に、軸体1を滑合可能な内管3a、上部張出し締
着板に上下2個の締着ボルト7a、締着ナット7a′及び
木ネジ7eを付設した袴状の外管3b、固定翼3cからなる
移動抑止具3を締着し、接続部Cとなる柱5中心部に前
記軸体頭部1b及び移動抑止具3内管3a頭部に嵌合接続
可能な2段嵌合孔10を設けた構造である。ここで、前記
軸体1は頭部粗面の丸鋼としたが、異形棒鋼を用いても
よい。このロープ柵支柱の現場建込みは、先ず前記土中
部なる土中建込柱をほぼ垂直に螺入建込みを施し、続い
て前記地上部なる柱5を軸体頭部1bに移動抑止具3内
管3aより嵌合孔10を通して、移動抑止具3主体が地表
G下となるまで打ち込み垂直調整及び根固めを施して現
場建込み完了となる。なお、嵌合接続においては必要に
応じて嵌合孔10及び軸体頭部1bに接着剤の塗布を施す
ものとする。
【0051】このような第6実施形態の第1変形例によ
れば、丸太からなるロープ柵支柱を軸体下端部1aに螺
旋板2を1回り余固着し、地表G上となる軸体頭部1b
を有した土中部なる土中建込柱と、丸太下端部に前記移
動抑止具3を設け、この丸太下端部の接続部Cに嵌合孔
10を設けた地上部なる柱5からなる構成としたので、螺
入建込みの土中部なる土中建込柱軸体頭部1bに前記移
動抑止具3を設けた地上部なる柱5を移動抑止具3主体
が地表G下となるまで打ち込む事で、移動抑止具3の設
置と嵌合接続が同時に施されるので、現場建込み簡易に
して安定した土中建込柱となり、作業時間の短縮による
省力化、等の効果がある。また、前記地上部なる柱5
は、地表Gとなる最適位置を明示した軸体1に誘導され
て打ち込まれるので、垂直や角度付きの現場建込みは正
確容易となり、地上部なる柱5の丸太は下端部に移動抑
止具3が補強を兼ねて締着され、軸体頭部1bに嵌合接
続となるので堅強な接続部Cとなり、さらに、この丸太
下端が地表Gより離隔して位置することとなり、乾湿差
の大きい地表部が最も腐食し易い欠点を解消する、など
の効果がある。なお、前記接続部Cにおいて、嵌合孔10
に代して前記嵌合具10aを装着した構構造とすれば接続
効果をより高めることとなる。
【0052】図17は本発明の第6実施形態の第2変形例
の概略構成を示す斜視図及び1部拡大立面断面図であ
る。この図において第6実施形態の第2変形例は土中建
込柱を測量杭とした例であり、この測量杭は、軸体下端
部1aに螺旋板2を有した土中部なる土中建込柱と樹脂
成型から成る柱5と移動抑止具3が同体を成す地上部な
る柱5及びこの柱5に嵌合孔10を設けた接続部Cから成
る構成の土中建込柱である。詳細には、土中部なる土中
建込柱は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板
2を1回り余固着し、地表Gとなる最適位置を明示した
軸体頭部1bを有した構造であり、地上部なる柱5は樹
脂成型により、方形にして下端を尖らせ前記螺旋板2外
径余の幅を有する移動抑止具3と柱5を同体とし、前記
柱5の接続部Cとなる下端部中心に前記軸体頭部1bに
嵌合接続可能な嵌合孔10を設け、この柱5頂部には、釘
打ち及びハンマー打込み可能な材質にして着色樹脂成型
からなる頂着材5eを設けた構造である。ここで、前記
軸体1は頭部粗面の丸鋼としたが、異形棒鋼を用いても
よい。この測量杭の現場建込みは、先ず前記土中部なる
土中建込柱を所定位置にほぼ垂直にして螺入建込みを施
し、続いて前記地上部なる柱5を前記土中建込柱の軸体
頭部1bよりハンマー等で移動抑止具3が地表G下とな
るまで打ち込み、立直し調整及び根固めを施して現場建
込み完了となる。なお、嵌合接続においては必要に応じ
て嵌合孔10及び軸体頭部1bに接着剤の塗布を施すもの
とする。
【0053】このような第6実施形態の第2変形例によ
れば、測量杭なる土中建込柱を軸体下端部1aに螺旋板
2を1回り余固着し、地表G上に軸体頭部1bを有する
土中部なる土中建込柱と樹脂成型からなる前記移動抑止
具3と一体の柱5頂部に頂着材5eを設け、下端部に接
続部Cとなる嵌合孔10を設けた地上部なる柱5からなる
構成としたので簡潔な構造となり、現場建込みにおいて
も前記土中部なる土中建込柱を螺入建込み後、この軸体
頭部1bに前記地上部なる柱5を打ち込む事で土を圧密
しながら移動抑止具3の地表G下設置と嵌合接続が同時
となり、簡易迅速な建込み作業にして省力化が図られ、
安定した土中建込柱となる。通常、測量杭はハンマー等
による垂直打ち込みを困難としていたが、本発明の測量
杭は土中部なる土中建込柱の垂直螺入により、軸体1に
誘導されて地上部なる柱5の垂直嵌合接続が、正確にし
て簡易であり、これらの作業の動力機械化により一層省
力化が図られる。なお、前記地上部なる柱5は移動抑止
具3と柱5が同体の樹脂成型からなり、移動抑止効果を
有して柱5の断面縮小により軽量化が図られ、頂着材5
eを設けたので釘打ち容易にして、着色による視認容易
となる、等の効果がある。
【0054】図18は本発明の第6実施形態の第3変形例
の概略構成を示す斜視図及び1部拡大立面断面図であ
る。この図において第6実施形態の第3変形例は、土中
建込柱を木製方形の測量杭とした例であり、この測量杭
は、軸体下端部1aに螺旋板2を有した土中部なる土中
建込柱と、前記螺旋板2外径余の幅を有して移動抑止具
3の役割を果す方形木柱とした地上部なる柱5及びこの
柱5に嵌合孔10を設けた接続部Cからなる構成の土中建
込柱である。詳細には、土中部なる土中建込柱は、軸体
1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固
着し、地表Gとなる最適位置を明示した軸体頭部1bを
有する構造とし、地上部なる柱5は前記螺旋板2外径余
の幅を有して下端部を尖らせ、地表Gとなる最適位置を
明示した方形木柱からなり、接続部Cとなる下端部に
は、前記軸体1上部に現場組立可能な嵌合孔10を設けた
構造である。なお、必要に応じて前記柱5下端部に、補
強管5a及び番線締めを設け、接続部Cとなる嵌合孔10
を嵌合具10aの装着としてもよい。この測量杭の現場建
込みは、先ず、前記土中部なる土中建込柱をほぼ垂直に
軸体1に明示の最敵位置まで螺入建込みを施し、続いて
前記地上部なる柱5を軸体頭部1bより柱5に明示の最
適位置まで打ち込み、嵌合接続後、立直し調整及び根固
めを施して現場建込み完了となる。なお、この嵌合接続
においては必要に応じて嵌合孔10及び軸体頭部1bに接
着剤の塗布を施すものとする。
【0055】このような第6実施形態の第3変形例によ
れば、測量杭なる土中建込柱を軸体下端部1aに螺旋板
2を1回り余固着し、地表G上に軸体頭部1bを有する
土中部なる土中建込柱と、前記螺旋板2外径余の幅を有
し下端部を尖らせた方形木柱からなる地上部なる柱5及
びこの柱5下端部に嵌合孔10を設けた接続部Cからなる
構成としたので、前記土中部なる土中建込柱を螺入建込
み後、この軸体1に誘導されて前記地上部なる柱5が土
を圧密しながら移動抑止具3を代して地表G下に打ち込
まれれると同時に嵌合接続となる簡易にして迅速なる作
業効果があり、前記軸体頭部1b及び柱5に地表Gとな
る最適位置を明示したので、現場建込み作業は迅速適確
にして安定した測量杭となる。また、本発明の土中建込
柱なる測量杭は、圧密度の高い硬地盤では木部の破損な
く建込み容易にして、軟地盤では抜き取られ難い効果が
ある。
【0056】以上、第6実施形態及びこの変形例の記載
によれば、本発明の土中建込柱を概して、土中部なる土
中建込柱と地上部なる柱5及びこれを現場組立可能な接
続部Cからなる構成とし、この土中部なる土中建込柱
は、軸体1の先鋭とした軸体下端部1aに螺旋板2を1
回り余固着し、地表Gとなる最適位置を明示した軸体頭
部1bを有する構造とし、地上部なる柱5は、地表G下
となる部位を前記螺旋板2外径余の幅を有して移動抑止
具3を代する柱とし、又は移動抑止具3を設けて接続部
Cとなる柱5下端部中心に前記軸体頭部1bとの嵌合接
続可能な嵌合孔10を設け、又は嵌合具10aを装着した構
造としたので、前記土中建込柱の現場建込みは前記土中
部なる土中建込柱を螺入建込み後、この軸体1に誘導さ
れて前記地上部なる柱5下端部の移動抑止効果を有する
部位が地表G下まで容易に打ち込まれるのと同時に嵌合
接続され、簡潔な構造にして現場建込みは迅速簡易とな
り、作業時間の短縮等省力化が図られる、等の効果があ
る。なお、前記軸体下端部1a先鋭部及び螺旋板2先端
は、土質に応じた形態、材質とし、必要に応じて地上部
なる柱5の接続部Cには、軸体頭部1b締着の締着ボル
ト7aを設け、前記嵌合孔10内面を随意に粗面及び凹
凸面とする。
【0057】
【発明の効果】本発明の土中建込柱の効果を列挙すれ
ば、以下のとおりである。 1) 本発明によれば、土中建込柱の土中部となる軸体
下端部に螺旋板を設け、地表下となる軸体中間部に移動
抑止具を設けたので、この螺旋板と移動抑止具が地盤を
挟み込む形態が形成され、土中建込柱にかかる諸外力に
対する地盤の大きな応力作用が働き、土中建込柱の安定
度を高める事となる。この効果により、土中部なる軸体
の外径及び軸長の縮減可能にして螺入トルクの低減が図
られ、螺入機械、等使用機材の小型化、軽量化などか
ら、建込み施工容易にして作業時間の短縮による省力
化、等の効果がある。 2) 土中建込柱を概して、土中部なる前記、1)記載
の効果を有する土中建込柱と地上部なる柱に分け、これ
を接続の接続装置を設けた構成として現場組立可能な土
中建込柱としたので、軽量化が図られ取り扱い容易にし
て搬送車輛や使用機械の小型化に合わせ、作業時間の短
縮及び諸管理の省力化、さらには螺入、螺脱、組立、解
体容易であり、機能同じくして幾度もの転用が可能とな
る経済性、等の効果がある。 3) 土中部なる土中建込柱と地上部なる柱を接続の接
続部に凸球具及びこの凸球具球面を滑動可能な凹球具を
設けたので、現場建込みにおいて地上部なる柱の立直し
調整、接続締着等の作業が安定、安全にして容易、迅速
となり、この凹凸球面の接触面が広く、接続効果及び安
定度を高める、等の効果がある。 4) 前記接続部にゴム、バネ等からなる弾性具を装着
したので、地上部なる柱に人車が激突した場合、柱に弾
性作用が働き衝撃が減衰されて被害を未然に防止または
最小限とする効果がある。 5) 地表下となる移動抑止具外周に複数個の螺旋板付
杭を設けたので、移動抑止具を土中外側から支持する形
態となり、螺旋板付杭にかかる地盤の応力効果が移動抑
止作用を高めて安定度の高い土中建込柱となり、しかも
通行や景観上からも支障とならない、などの効果があ
る。 6) 土中建込柱を概して、軸体下端部に螺旋板固着の
土中部なる土中建込柱と地表下となる部位を前記螺旋板
外径余の巾を有する形態とした地上部なる柱に分け、こ
の柱下端部に嵌合孔からなる接続部を設けた構成とした
ので、前記1)記載の効果に合せ現場建込みでは、土中
部なる土中建込柱の軸体に誘導されて地上部なる柱が地
表下に打ち込まれるので、嵌合接続と同時に移動抑止効
果を有し、地盤の硬軟に差異なく建込み迅速、簡易にし
て、安定した土中建込柱となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の概略を示す1部切欠
斜視図及び1部切欠拡大立面断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態の概略を示す1部切欠
斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図3】 本発明の第3実施形態の概略を示す1部切欠
斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図4】 本発明の第4実施形態の概略を示す1部切欠
斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図5】 本発明の第5実施形態の概略を示す1部切欠
斜視図及び1部切欠拡大立面断面図である。
【図6】 本発明の第6実施形態の概略を示す1部切欠
斜視図及び1部切欠拡大立面断面図である。
【図7】 本発明の第1実施形態の第1変形例の概略を
示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡大立面断面図であ
る。
【図8】 本発明の第1実施形態の第2変形例の概略を
示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡大立面断面図であ
る。
【図9】 本発明の第1実施形態の第3変形例の概略を
示す1部切欠斜視図及び1部切欠拡大立面断面図であ
る。
【図10】 本発明の第2実施形態の第1変形例の概略
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図11】 本発明の第2実施形態の第2変形例の概略
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図12】 本発明の第2実施形態の第3変形例の概略
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図13】 本発明の第2実施形態の第4変形例の概略
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図14】 本発明の第3実施形態の第1変形例の概略
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図15】 本発明の第4実施形態の第1変形例の概略
を示す1部切欠斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図16】 本発明の第6実施形態の第1変形例の概略
を示す斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図17】 本発明の第6実施形態の第2変形例の概略
を示す斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図18】 本発明の第6実施形態の第3変形例の概略
を示す斜視図及び1部拡大立面断面図である。
【図19】 本発明の土中建込柱の地盤応力を示す概略
図である。
【図20】 ウエスタガードの理論図である。
【符号の説明】
1 軸体 1a 軸体下端部 1b 軸体頭部 2 螺旋板 3 移動抑止具 4 螺旋板付杭 5 柱 7a,7b 締着ボルト 8a 凸球具 8b 凹球具 9a,9b 弾性具 10 嵌合孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月28日(2000.1.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】以上、第1実施形態及びこの変形例の記載
によれば、本発明の土中建込柱は、軸体1を先鋭とした
軸体下端部1aに螺旋板2を1回り余固着し、地表G下
となる軸体中間部に移動抑止具3を設けたので、螺旋板
2は、地盤内において軸体頭部1bにかかる引張及び縦
横荷重等の諸外力に対する地盤の応力効果を有し、移動
抑止具3は、地表G下において縦横荷重等の外力に対す
る地盤の応力効果を有する。なお、移動抑止具3は、前
記土中建込柱の建込みと同時に地表G下に設置固定され
ることにより、軸体1、螺旋板2、移動抑止具3が一構
造体となって、中間地盤を挟み込む形態を形成し、前記
土中建込柱にかかる諸外力に対して、螺旋板2及び移動
抑止具3による地盤応力は、相乗的効果を創造する。
【0024】また、本発明の土中建込柱において軸体1
は、棒体又は厚肉管体の下端に逆円錐状及び掘削刃から
なる沓を設けてもよく、螺旋板2は、軸体1外径程度も
しくは、これ以上の板幅を有して刃先を鋭利、平型、凹
凸状として、必要に応じて焼き入れを施すなど材質を選
択し、固着仰角は、30°〜60°程度として、極力螺入時
に土中を乱すことなく使用目的や土質に応じて、寸法、
形態及び固着仰角等を設定すればよく、移動抑止具3
は、螺旋板2外径余の外径を有して、袴状、こま状、円
柱状、多角柱状及び平板、笠板、凹球板等の下部または
内管のみに複数枚の羽根板を設けた形態等からなり、軸
体1を滑合可能にして、建込みと同時に固定され浮上止
めとなる構造とする。この移動抑止具3の素材は、金
属、アルミ、木、靭性を有した樹脂等を土質や使用目的
に合わせて選択すればよく、移動抑止具3の表面や固定
翼3c等には必要に応じて複数個の開孔を設ける。ここ
で、移動抑止具3と螺旋板2の離隔は、前記0009で
記載のように移動抑止具3幅の2倍余とし、好ましく
は、3〜4倍程度を設定目標として、その最適位置を軸
体中間部に明示することで、建込み作業は適切容易とな
る。なお、軸体1、螺旋板2、および移動抑止具3の構
造、形態、寸法及び素材等は、使用目的、使用場所、土
質、等に応じて設定すればよい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の先鋭とした軸体下端部に螺旋板を
    1回り余固着し、地表下となる軸体中間部に移動抑止具
    を設けることを特徴とする土中建込柱。
  2. 【請求項2】 軸体の先鋭とした軸体下端部に螺旋板を
    1回り余固着し、地表下となる軸体中間部に移動抑止具
    を設け、この移動抑止具及び軸体頭部を柱の接続部とし
    て、柱の接続を特徴とする土中建込柱。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の土中建込柱において、前
    記接続部に凸球具及び前記凸球具の球面を滑動可能な凹
    球具を設けることを特徴とする土中建込柱。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の土中建込柱において、前
    記接続部にゴム、バネ等からなる弾性具を装着すること
    を特徴とする土中建込柱。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の土中建込柱において、前
    記移動抑止具の外周に複数箇所の螺旋板付杭を設けるこ
    とを特徴とする土中建込柱。
  6. 【請求項6】 軸体の先鋭とした軸体下端部に螺旋板を
    1回り余固着し、この軸体上部に、地表下では前記螺旋
    板外径余の幅を有し、接続部となる中心部に嵌合孔を設
    けた柱の接続を特徴とする土中建込柱。
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