JP2000272307A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JP2000272307A JP2000272307A JP11082245A JP8224599A JP2000272307A JP 2000272307 A JP2000272307 A JP 2000272307A JP 11082245 A JP11082245 A JP 11082245A JP 8224599 A JP8224599 A JP 8224599A JP 2000272307 A JP2000272307 A JP 2000272307A
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Abstract
向上する。 【解決手段】 トレッド面2aに設ける2本の縦溝9、
9により、トレッド面2aを縦溝9の外側のショルダー
部10と、縦溝9、9間の中央部11とに区分する。縦
溝9の外側の側壁面9oは、ショルダー部10のトレッ
ド面2a上での内端縁Xからタイヤ軸方向内側にのびる
凸の大円弧部14を含む。大円弧部14の曲率半径Ra
は、接地巾TWの10〜40%をなす。ショルダー部1
0は、このショルダー部10から前記内端縁Xをへて縦
溝9に連通する横溝21を具える。この横溝21が前記
内端縁Xにおいてタイヤ軸方向線に対してなす角度θを
0〜15゜とする。
Description
適であり、ウエット性能、騒音性能、及び操縦安定性を
向上した空気入りタイヤに関する。
とを向上しうる空気入りタイヤとして、例えば特開平6
−127215号公報、特開平7−276915号公報
を提案している。このタイヤは、図8(A)に略示する
如く、トレッド面tに実質的に周方向に連続して延びる
タイヤ赤道両側の2本の縦溝g、gを設け、これによっ
て該縦溝gの軸方向外側のショルダー部bと、該縦溝
g、g間の中央部eとに区分するとともに、前記中央部
側の溝側壁面f1を半径方向外側に凸となる円弧状曲線
で形成している。
性能については高いレベルに達しているが、従来の一般
的な空気入りタイヤに比べると、路面との接地面積が相
対的に小となる傾向があるため、操縦安定性、特に高速
でシビアな操縦を行った場合、ドライバーにフィードバ
ックされるハンドルの手応え感が不足し、車両旋回時の
初期応答性が低いという問題がある。
る如く、特願平10−353198号において、ショル
ダー部側の溝側壁面f2を凸の円弧状曲線で形成し、こ
れによって前記操縦安定性を改善することを提案した。
たタイヤでは、前記ショルダー部bに横溝を設けた場
合、その特殊なトレッドプロファイルが原因して、従来
とは異なる傾向で、高周波パターンノイズ、ピッチノイ
ズなどの車内騒音、或いは縦溝の気柱共鳴などにより発
生する車外騒音が悪化することが判明した。
有するタイヤでは、横溝のタイヤ軸方向に対する角度θ
が大なほど、騒音が小さく良好であった。これは、前記
角度θが小さい場合には、横溝が接地する際に横溝側縁
が接地面を打撃しやすくなり、また横溝内の空気が一気
に圧縮して排出されるからであり、その結果ピッチノイ
ズが悪化する。しかし、前記図8(B)に示す特殊なト
レッドプロファイルでは、逆に、横溝の角度θが大きく
なるに従い、ピッチノイズが大きくなり、またこのピッ
チ音に励起されて縦溝での気柱共鳴が発生しやすくなる
など高周波パターンノイズや車外騒音も悪化する結果と
なった。
溝側壁面を凸円弧状に形成した特殊なトレッドプロファ
イルを有するタイヤにおいて、その利点であるウエット
性能、騒音性能、及び操縦安定性を高く維持しながら、
ショルダー部に横溝を形成した場合に生じる騒音性の低
下を抑制しうる空気入りタイヤの提供を目的としてい
る。
めに、本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド面
に実質的に周方向に連続してのびるタイヤ赤道両側の2
本の縦溝によって、該縦溝の軸方向外側のショルダー部
と、縦溝間の中央部とに区分した空気入りタイヤであっ
て、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負
荷の標準状態でのタイヤ軸を含んだタイヤ子午線断面に
おいて、前記各縦溝の外側の側壁面は、前記ショルダー
部のトレッド面上でのタイヤ軸方向の内端縁からタイヤ
軸方向内側にのびかつタイヤ半径方向外側に凸となる大
円弧部を含み、かつこの大円弧部の曲率半径(Ra)
は、前記標準状態から正規荷重を負荷して平坦面に接地
させたときの接地面のタイヤ軸方向の最大長さである接
地巾(TW)の10〜40%をなすとともに、前記ショ
ルダー部は、このショルダー部から前記内端縁をへて縦
溝に連通する横溝を具え、かつこの横溝が前記内端縁に
おいてタイヤ軸方向線に対してなす角度θを0〜15゜
としたことを特徴としている。
は、前記横溝のトレッド面上での溝巾は、前記接地巾
(TW)の0.009〜0.018倍であることを特徴
としている。
は、前記各縦溝の内側の側壁面は、タイヤ軸方向内側の
溝底縁から前記中央部のトレッド面上でのタイヤ軸方向
の外端縁(Ce)までこの外端縁(Ce)がタイヤ赤道
側に位置する向きに小角度(α)で傾いて実質的に直線
状にのびるとともに、前記各縦溝は、前記接地面にて測
定したタイヤ軸方向の最大溝巾(GWmax )を35mm
以上としたことを特徴としている。
は、前記接地面は、周方向に実質的に直線状にのびる前
記縦溝のタイヤ軸方向内側の輪郭線と、この内側の輪郭
線との間隔が周方向の両端に向かって漸増する円弧状に
湾曲する縦溝のタイヤ軸方向外側の輪郭線とを有するこ
とを特徴としている。
定義する。先ず「正規リム」とは、タイヤが基づいてい
る規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に
定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リ
ム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTO
であれば "Measuring Rim"となる。
ている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎
に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空
気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOU
S COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETR
TOであれば "INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤ
が乗用車用である場合には一律に200(kPa)とす
る。
ている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎
に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷
能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOU
S COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETR
TOであれば "LOAD CAPACITY"の70%とする。
面に基づき説明する。図1には、本実施形態の空気入り
タイヤを正規リムJにリム組みしかつ正規内圧を充填し
た無負荷の標準状態でのタイヤ軸を含むタイヤ子午線断
面を示し、図2にはそのトレッド面2aの輪郭線を拡大
して示している。
2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコ
ア5に至るトロイド状のカーカス6と、このカーカス6
のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配され
たベルト層7とを具える乗用車用ラジアルタイヤを例示
している。また本実施形態では、本発明を例えば偏平比
が0.4〜0.6程度の相対的に排水性に劣る広巾の偏
平タイヤに適用したものを例示している。
ル、ナイロン、レーヨンなどの有機繊維コードをゴム被
覆した1枚以上のカーカスプライ6aが好ましく用いら
れ、例えば前記ビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側
から外側に向けて折り返されて係止される。また前記ベ
ルト層7は、スチール、芳香族ポリアミド等の引張剛性
の高い高弾性コードを用いた本例ではタイヤ半径方向
内、外の2枚のベルトプライ7A、7Bを、各プライ間
でコードが交差するように、またタイヤ周方向に対して
15〜35°程度の小角度で傾けて配列することにより
形成され、前記カーカス6をタガ締めしトレッド部2の
剛性を高めている。なお高速性能の改善のため、ベルト
層7のタイヤ半径方向外側に、ナイロンなどの有機繊維
コードを実質的にタイヤ周方向に螺旋状に配列したバン
ドなどを設けても良い。
2aに、タイヤ赤道Cの両側で実質的に周方向に直線状
にて連続してのびる2本の縦溝9、9を設けることによ
り、該縦溝9の軸方向外側のショルダー部10と、該縦
溝9、9間に位置する中央部11とに前記トレッド面2
aを区分している。なおこの2本の縦溝9、9は、本実
施形態ではタイヤ赤道Cを中心としてタイヤ軸方向に関
して対称位置に配されたものを例示しているが、これに
限定されるものではない。
上に中心を有する曲率半径Rcの円弧にて形成してい
る。この曲率半径Rcは、本例では500mm以上、好
ましくは1000mm以上で形成されたものを例示す
る。
ヤ子午線断面において、前記縦溝9のタイヤ軸方向外側
の側壁面9oを、タイヤ半径方向外側に凸となる大円弧
部14を含む曲線で形成することを特徴の一つとしてお
り、本例では、タイヤ軸方向内側の側壁面9iは、直線
状に形成している。
に示すように、タイヤ軸方向内側の溝底縁13から前記
中央部11のトレッド面2a上でのタイヤ軸方向の外端
縁Ceまでのびる実質的な直線状をなし、かつ前記外端
縁Ceがタイヤ赤道側に位置する向きに小角度αで傾い
ている。
ことにより、縦溝9の溝容積の増大と中央部11の接地
巾の拡大を両立する他、中央部11の剛性を向上するの
にも役立つ。また前記小角度αは、内側の溝底縁13か
ら立てたトレッド法線に対して測定するものとし、好ま
しくは5〜15゜、より好ましくは5〜12゜とするの
が良く、本例では約10゜に設定したものを例示してい
る。なお前記角度αが15゜よりも大になると、縦溝9
の溝容積の増大と中央部11の接地巾の拡大化などが両
立し得ない傾向がある。
ッド面2aと内側の側壁面9iとが小円弧、小面取り部
などを介して交わるときには、該トレッド面2aと内側
の側壁面9iとを仮想延長して交わる交点からタイヤ半
径方向内側に降ろしたトレッド法線とタイヤ表面との交
わり点として定める。また、前記内側の溝底縁13も同
様に、前記内側の側壁面9iと、溝底部16とが円弧を
介して交わるときには、該側壁面9iと溝底部16とを
夫々仮想延長して交わる交点からタイヤ半径方向外側に
のびるトレッド法線とタイヤ表面との交わり点として定
める。なお前記内側の側壁面9iが「実質的」に直線状
をなすとは、該内側の側壁面9iのタイヤ半径方向内
側、及び外側に、曲率半径が2mm程度の小円弧や小面
取部などを介在させても良いことを意味する。
ルダー部10のトレッド面2a上でのタイヤ軸方向の内
端縁Xからタイヤ軸方向内側にのびかつタイヤ半径方向
外側に凸となる大円弧部14を含んで形成される。しか
も、この大円弧部14の曲率半径Raを、タイヤの接地
巾TWの10〜40%に設定するなど、従来には存しな
い大きな曲率半径にて形成することを特徴の一つとして
いる。
半径方向外側に凸となる曲率半径Raが大きい大円弧部
14を含ませたことにより、旋回走行時など、荷重がシ
ョルダー部10側へと移動した場合に、この大円弧部1
4を路面に十分に接地させて走行することが可能にな
り、ショルダー部10の接地面積を増大させうる。とり
わけ、大円弧部14の曲率半径Raを前記の如く限定し
たことによって、ショルダー部10の接地面積の増大が
荷重の増大に比例した円滑なものとなるため、ハンドル
手応え感や操舵時の初期応答性なども非常に安定したも
のとなり、良好な操縦安定性が得られる。
て、大円弧部14のタイヤ軸方向の巾Aが、前記外端縁
Ceと内端縁Xとの間のタイヤ軸方向距離GWnの0.
4〜0.7倍の広範囲に設けたものを例示している。こ
のため、旋回走行時などの大円弧部14の接地可能面積
を大きく確保でき、シビアな操縦時の安定性向上に寄与
しうる。
円弧部14に代えて、例えば図4に示すような直線状の
傾斜部分19などを設けた場合には、ショルダー部10
の剛性段差が生じる不具合があり、かつ旋回走行時の接
地面積の増大が荷重の増大に拘らず急激に行われる傾向
があるため、操縦安定性が相対的に低下することとな
る。
なる大円弧部14だけを見ると、縦溝9の大きな溝容積
の確保という観点からは必ずしも好ましいものとは言い
難いが、前記の如く、タイヤ赤道C側へと小角度αで傾
く実質的に直線状をなす内側の側壁面9iと組み合わせ
て縦溝9を構成することにより、縦溝9内において、タ
イヤ赤道C側に相対的に大きな溝容積部分を確保するこ
とが可能になる。
溝容積を同じとしたとき、溝深さが溝巾方向で均一な場
合と、溝深さがタイヤ赤道C側を深くトレッド端側を浅
く変化する場合とでは、タイヤ赤道C側に溝容積の大き
な部分を設けた縦溝の方が良好な耐ハイドロプレーニン
グ性能が得られることを見出した。その理由は、タイヤ
走行中、路面の水膜がタイヤ赤道C側(中央側)から進
入して接地後端側へと排水されていくこととの関係上、
タイヤ赤道側に溝容積の大きな部分が設けられている
と、排水初期に多量の水分を接地面外に効果的に導くこ
とができ、排水効率が高まるためと考えられる。
タイヤの接地巾TWの10%の未満の場合には、旋回時
のショルダー部10の接地面積の増大効果が十分でな
く、逆に40%を超える場合には、縦溝9の溝容積を著
しく損なう傾向があるため、ウエット性能の向上が期待
できない。好ましくは、前記大円弧部14の曲率半径R
aは、接地巾TWの20〜30%とするのが望ましい。
なお前記接地巾TWは、図3に示すように、前記標準状
態からタイヤに正規荷重を負荷して平坦面に接地させた
ときの接地面Pのタイヤ軸方向の最大長さとして定めう
る。
ョルダー部10のトレッド面2aの主要部を形成する曲
率半径Rsと前記内端縁Xで滑らかに接続される。また
ショルダー部10の曲率半径Rsは、過度に小さすぎる
と、十分な接地面積が得られず、またショルダー部10
の接地圧が不均一となる傾向があるため、前記接地巾T
Wの100%以上、好ましくは150%以上の比較的大
きな曲率半径とするのが望ましい。なお、本例ではショ
ルダー部10のタイヤ軸方向の外端側には、トレッド端
TEを通る小さな曲率半径Reの円弧部を含むものを例
示している。
記接地面Pにて測定したタイヤ軸方向の最大溝巾GWma
x を35mm以上とすることが好ましく、前記大円弧部
14の曲率半径Raの中心位置などは、この要件を満た
すように定められる。これにより、十分な排水性を確保
しウエット性能を向上しうる他、縦溝9の気柱共鳴音な
ども低減しうる。
びる縦溝9では、タイヤの走行により気柱共鳴が生じ、
その騒音レベルは溝巾に比例して増大するものと考えら
れていたが、発明者らの種々の実験の結果、このような
比例関係は、縦溝9の溝巾を本例のように著しく大きく
した場合には成立せず、むしろ騒音レベルが小さくなる
ことが判明している。好ましくは、前記最大溝巾GWma
x を35〜55mmとするのが良い。
x は、前記接地面Pにて縦溝9の一部に形成されていれ
ば上記の効果が奏されるものであり、本実施形態では、
タイヤ周方向の両端にこの最大溝巾(GWmax )をなす
部分が形成されたものを例示している。また、接地面P
での縦溝9の最小溝巾をGWmin とするとき、この最小
溝巾部分は、縦溝9の周方向長さのほぼ中間に形成され
ている。
地面Pでの縦溝9の形状は、周方向に実質的に直線状に
のびるタイヤ軸方向内側の輪郭線Eiと、円弧状に湾曲
することにより前記内側の輪郭線Eiとの間隔(溝巾)
が周方向の両端に向かって漸増するタイヤ軸方向外側の
輪郭線Eoとで挟まれる、所謂ラッパ状を有している。
巾がタイヤ周方向で変化したラッパ状をなすことによ
り、排水性を増し、かつ該縦溝9内部を通過する空気の
共鳴攪乱に役立ち、通過騒音をより一層抑制しうる点で
好ましいものとなる。なおこのような効果をより高める
には、前記最大溝巾(GWmax )と最小溝巾(GWmi
n)との差を、例えば4〜15mmとすることが特に望
ましい。
央部11は、操縦安定性を向上するべく、例えばそのタ
イヤ軸方向の最大巾CWが、前記接地巾TWの15〜3
0%、好ましくは15〜20%とすることが好ましく、
また前記ショルダー部10のタイヤ軸方向の最大巾SW
は、前記中央部11の巾CWの80%以上、好ましくは
100%以上であることが望ましい。
に、前記外側の側壁面9oと内側の側壁面9iとの間に
溝底部16を有している。該溝底部16は、本例では前
記内側の溝底縁13からタイヤ軸方向外側にのびる第1
の溝底部16aと、この第1の溝底部16aから段差状
に隆起して前記大円弧部14に滑らかに連なる第2の溝
底部16bとを含むものを例示している。
ダー部10側を隆起させたときには、ショルダー部10
のパターン剛性が高まり、その結果、ショルダー部10
は旋回走行時などの横荷重に変形抵抗して大きなコーナ
リングフォースを発生させることができ、より高い操縦
安定性を得ることが可能になる。また、トレッドベアな
どの成形不良を防止できる。さらに、溝底部のゴム厚さ
が小の部分が広範囲に亘ると、石噛みなどにより損傷し
やすくなるが、本例では溝底部16において、ショルダ
ー部10側を隆起させたため溝底部16の耐傷性を向上
しうる。
a間を滑らかに継ぐ仮想線VLからの第1の溝底部16
aの最大の溝深さD1は、例えば前記接地巾TWの3〜
7%とするのが好ましく、本例では約9mmに設定され
る。また、前記仮想線VLからの第2の溝底部16bま
での最大の溝深さD2は、例えば前記第1の溝深さD1
よりも1.5mm以上、好ましくは2.0〜4.5mm
程度小とするのが望ましい。
より好適に向上しうる。なお本例では、この第2の溝底
部16bは、タイヤ半径方向内側に凸となりしかも前記
大円弧部14の曲率半径Raよりも小の曲率半径Rbか
らなる小円弧部17をその一部に含むものを例示してい
る。これにより、大円弧部14から第2の溝底部16b
への繋がりが円滑となり、かつ縦溝9の溝容積の増大化
にも役立つ。
レッド部2には、前記ショルダー部10から前記内端縁
Xをへて縦溝9に連通する横溝21を少なくとも含むト
レッド溝が形成される。
周方向にのびる細溝20を有し、この細溝20は、その
溝巾W1を例えば5mm以下、好ましくは4mm以下、
さらに好ましくは3mm以下とするのが良く、かつ溝深
さを前記縦溝9の溝深さD1の0.3倍以下、例えば2
mm程度としている。また本例では、前記細溝20が大
円弧部14に2本形成された場合を例示しており、一方
を溝底部16近傍に他方を内端縁X近傍に配している。
この細溝20は、大円弧部14の耐摩耗性を向上しかつ
ショルダ部10との摩耗バランスを最適化するのに役立
つ。なお細溝20は、これに限定されることなく適宜の
位置に設けることができ、また要求により細溝20を形
成しなくても良い。
本例では、内端が前記縦溝9をへて前記中央部11内で
終端する第1の横溝21Aと、縦溝9の溝底部16で終
端する第2の横溝21Bとを具え、夫々周方向に交互に
隔置している。なお本例では、前記第1、第2の横溝2
1A、21B間には、内端が前記内端縁Xのタイヤ軸方
向外側で終端することによって、縦溝9には連通しない
横溝22を介在させている。
部10の剛性低下を防止しつつ、トレッド端TE側への
排水を高め、かつ耐摩耗性能などを向上させうるうえで
有効である。その反面、従来とは異なる傾向でパターン
ノイズ、ピッチノイズなどの車内騒音、及び気柱共鳴な
どの車外騒音(通過騒音)の悪化を誘発させるという問
題がある。
来のトレッドプロファイルのタイヤでは、横溝のタイヤ
軸方向に対する角度θが大なほど、騒音が小さく良好で
ある。しかしながら、本願のプロファイルのタイヤ1で
は、逆に、横溝21の角度θが大きくなるに従い、ピッ
チノイズなどの車内騒音が大きくなり、またこのピッチ
音に励起されて前記縦溝9での気柱共鳴が発生しやすく
なるなど高周波パターンノイズや車外騒音(通過騒音)
も悪化させる。
おける前記横溝21のタイヤ軸方向線に対してなす角度
θを0〜15゜の範囲規制している。これによって、従
来とは逆に、横溝に起因する騒音を改善できるのであっ
て、15゜を越えた場合には騒音性能が著しく低下す
る。なお本例では、前記横溝21、22は、排水性およ
び操縦安定性の観点から、タイヤ赤道側からトレッド端
側に向かってその傾斜角度を減じた略円弧状に形成して
いる。
22のトレッド面2a上での溝巾W3は、前記接地巾T
Wの0.009〜0.018倍であることが好ましい。
0.018倍を越えると騒音性能の低下を招き、また
0.009倍未満の場合、排水性を損ねるとともにピッ
チノイズが発生しやすくなる。従って、好ましくは、溝
巾W3は、0.013〜0.018倍の範囲である。
からの溝深さD3は、前記縦溝9の溝深さD1の1.0
倍以下であることが、ショルダー部10の剛性のために
好ましく、本例では、D2≦D3≦D1の範囲に設定し
ている。なおこれらの横溝21の周方向ピッチなどは、
目的に応じて種々選択でき、また図示していないが、サ
イピングなどを設けることもできる。
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、例えば溝底部16に段差状の第2の溝底部1
6bを設けなくても良いなど、種々の態様にて変形して
実施しうる。
を表1の仕様により製造し、通過騒音(車外騒音)、高
周波パターンノイズ(車内騒音)、ピッチノイズ(車内
騒音)などの騒音性能をテストした。なお基本のトレッ
ドパターンは図5に準じたものとし、横溝の角度θ及び
溝巾W3以外の仕様は、表2に示す如く同一としてい
る。テスト方法は次の通りである。
606に規定する実車惰行試験に準拠して、直線状のテ
ストコース(アスファルト路面)を通過速度60km/h
で50mの距離を惰行走行させるとともに、コースの中
間点において走行中心線から側方に7.5m、かつ路面
から1.2mの位置に設置した定置マイクロフォンによ
り通過騒音の最大レベルdB(A)を測定した。結果
は、実施例3を100とする指数で表示し、指数が大き
いほど通過騒音が小さく良好である。
(車内騒音)>前記と同一条件の車両を用い、前記テス
トコース(アスファルト路面)を速度60km/hにて
走行させ、ドライバーの官能評価により、高周波パター
ンノイズおよびピッチノイズを、夫々×(悪い)、△
(普通)、○(良い)、◎(大変良い)の4段階で評価
した。
と、通過騒音、高周波パターンノイズ及びピッチノイズ
との関係を図6に示す。また横溝の溝巾W3と、通過騒
音、高周波パターンノイズ及びピッチノイズとの関係を
図7に示す。
例のタイヤでは、騒音性が改善されたことが確認でき
る。
部側の側壁面を凸円弧状に形成した特殊なトレッドプロ
ファイルを有するタイヤにおいて、その利点であるウエ
ット性能、騒音性能、及び操縦安定性を高く維持しなが
ら、ショルダー部に横溝を形成した場合に生じる騒音性
の低下を抑制しうる。
図である。
郭図である。
ある。
イズ及びピッチノイズとの関係を示す線図である。
ノイズ及びピッチノイズとの関係を示す線図である。
レッド部の輪郭形状を示す線図である。
Claims (4)
- 【請求項1】トレッド面に実質的に周方向に連続しての
びるタイヤ赤道両側の2本の縦溝によって、該縦溝の軸
方向外側のショルダー部と、縦溝間の中央部とに区分し
た空気入りタイヤであって、 正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷の
標準状態でのタイヤ軸を含んだタイヤ子午線断面におい
て、 前記各縦溝の外側の側壁面は、前記ショルダー部のトレ
ッド面上でのタイヤ軸方向の内端縁からタイヤ軸方向内
側にのびかつタイヤ半径方向外側に凸となる大円弧部を
含み、かつこの大円弧部の曲率半径(Ra)は、前記標
準状態から正規荷重を負荷して平坦面に接地させたとき
の接地面のタイヤ軸方向の最大長さである接地巾(T
W)の10〜40%をなすとともに、 前記ショルダー部は、このショルダー部から前記内端縁
をへて縦溝に連通する横溝を具え、かつこの横溝が前記
内端縁においてタイヤ軸方向線に対してなす角度θを0
〜15゜としたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】前記横溝のトレッド面上での溝巾は、前記
接地巾(TW)の0.009〜0.018倍であること
を特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】前記各縦溝の内側の側壁面は、タイヤ軸方
向内側の溝底縁から前記中央部のトレッド面上でのタイ
ヤ軸方向の外端縁(Ce)までこの外端縁(Ce)がタ
イヤ赤道側に位置する向きに小角度(α)で傾いて実質
的に直線状にのびるとともに、前記各縦溝は、前記接地
面にて測定したタイヤ軸方向の最大溝巾(GWmax )を
35mm以上としたことを特徴とする請求項1または2
記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】前記接地面は、周方向に実質的に直線状に
のびる前記縦溝のタイヤ軸方向内側の輪郭線と、この内
側の輪郭線との間隔が周方向の両端に向かって漸増する
円弧状に湾曲する縦溝のタイヤ軸方向外側の輪郭線とを
有することを特徴とする請求項1、2または3記載の空
気入りタイヤ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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