JP2000271758A - チタン板と鋼板のシーム溶接方法 - Google Patents

チタン板と鋼板のシーム溶接方法

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JP2000271758A
JP2000271758A JP11083904A JP8390499A JP2000271758A JP 2000271758 A JP2000271758 A JP 2000271758A JP 11083904 A JP11083904 A JP 11083904A JP 8390499 A JP8390499 A JP 8390499A JP 2000271758 A JP2000271758 A JP 2000271758A
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welding
titanium
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insert material
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Kazumasa Nishio
一政 西尾
Katsuzo Kawada
勝三 川田
Yasuyuki Yoda
靖之 与田
Takekazu Yamaguchi
武和 山口
Norikazu Nakamura
憲和 中村
Tatsuya Tokunaga
辰也 徳永
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KYUSHU FUKUGO ZAIRYO KENKYUSHO
KYUSHU FUKUGO ZAIRYO KENKYUSHO KK
Fukuoka Prefecture
Original Assignee
KYUSHU FUKUGO ZAIRYO KENKYUSHO
KYUSHU FUKUGO ZAIRYO KENKYUSHO KK
Fukuoka Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡便な装置で、十分な強度を有する溶
接が可能なチタン板と鋼板のシーム溶接方法を提供す
る。 【解決手段】 中間部にインサート材11を介してチタ
ン薄板12と鋼板10のシーム溶接を行う方法におい
て、シーム溶接の溶接電流、溶接速度及び電極13、1
4の冷却を制御して溶接部の急速加熱及び急速冷却を行
い、チタン薄板12とインサート材11との間の金属間
化合物の生成を抑制して溶接を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チタン薄板と鋼板
のシーム溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チタンは高価であるが耐食性に優れてお
り、近年、特にチタンの海水への耐食性が優れているこ
とを利用してチタンクラッド材が海洋構造物等に利用さ
れている。チタンクラッド鋼板の製造方法としては、真
空ロール圧延法や爆接による接合方法がある。また、特
開平4−253567号公報に記載のように、接合部分
に非晶質金属箔を介在させてシーム溶接する方法も提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記真
空ロール圧延法によるチタン材と鋼板との接合は装置が
大掛かりとなり、簡便にはできないという問題があり、
前記爆接による接合方法においては接合対象物がある程
度の強度を有する厚板の必要があり、箔の接合は困難で
ある。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、比
較的簡便な装置で、十分な強度を有する溶接が可能なチ
タン板と鋼板のシーム溶接方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係るチタン板と鋼板のシーム溶接方法は、中間部にイン
サート材を介してチタン薄板と鋼板のシーム溶接を行う
方法において、前記シーム溶接の溶接電流、溶接速度及
び電極冷却を制御して溶接部の急速加熱及び急速冷却を
行い、前記チタン薄板と前記インサート材との間の金属
間化合物の生成を抑制して溶接を行っている。ここで、
電極冷却は電極内に冷却水を供給する方法の外、電極に
外部から水を掛けて冷却する方法もある。溶接速度は速
すぎると接触部で十分な発熱が行えず、遅すぎると入熱
過剰になるので、溶接が可能でしかもインサート材とチ
タン薄板との間に強度に影響する金属間化合物が発生し
ないように設定することになり、チタン板、インサート
材、鋼板の板厚によっても変える必要がある。
【0005】チタンとニッケルの溶接において、金属間
化合物の発生を完全になくすことは困難であるので、強
度に影響しない範囲の金属間化合物が溶接部に生じる場
合も本発明は適用される。この場合の金属間化合物の限
界厚みは約3〜5μmと推定される。以上のインサート
材としては、純ニッケル、純銅又はそれらの合金からな
る極薄板を使用するのが好ましく、これによって接合強
度の向上を図ることができる。そして、本発明におい
て、前記チタン薄板の厚みは1mm以下であることが極
めて好ましく、これによって、冷却された電極による溶
接部の冷却性能を向上し、金属間化合物の発生を抑制で
きる。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明に係るチタン
板と鋼板のシーム溶接方法の説明図、図2は溶接電流と
ピール強度との関係を示すグラフ、図3はピール強度の
試験方法の説明図、図4は本発明を適用した溶接部のE
PMA結果を示すグラフ、図5、図6は比較例に係る溶
接部のEPMA結果を示すグラフである。
【0007】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係るチタン板と鋼板のシーム溶接方法は、鋼板10の
上に、幅狭のインサート材11を介してチタン薄板12
を配置し、これを上下に円板状の電極13、14で挟持
し、一定の加圧力を与えて通電し、シーム溶接を行って
いる。この実施の形態においては、鋼板10は3.2m
mの鋼板を使用したが、更に薄い場合又は厚い場合であ
っても本発明は適用される。また、チタン薄板12とし
ては板厚が0.5mmの純チタンを使用したが、これよ
りも薄い場合あるいは更に厚い場合(例えば、1mm以
下)の場合であっても本発明は適用される。
【0008】インサート材としては、厚み0.01m
m、0.05mmの純ニッケル箔、0.02mm、0.
05mmの純銅箔を使用し、更に比較のために、厚さ
0.04mmのニッケル系合金MBF−15(Cr:1
3mass%、Fe:4mass%、Si:4.5mass%、、
B:3mass%、Ni:bal.)も用いた。溶接機の電
極13、14としては、φ250mm、先端幅5mmの
銅電極を使用し、単層交流定置式のシーム溶接機を用い
た。その際の溶接条件は溶接速度を1.0m/min、
加圧力を294Nとして、溶接電流を3.0〜8.0k
Aの範囲で変化させて行った。なお、電極13、14は
内部水冷式として溶接部の急速加熱及び急速冷却を可能
にした。
【0009】図2は溶接電流を変えた場合の各インサー
ト材に対するピール強度の代表例を示す。ピール強度
は、図3に示すように、a=20mm、b=90mmの
鋼板10にチタン薄板12の片側をインサート材11を
介してシーム溶接し、鋼板10を固定した状態でチタン
薄板12をクランプして上方に引っ張って試験を行っ
た。実際の試験の結果では、インサート材11として厚
み0.01mm、0.05mmの純ニッケル箔を使用し
た場合のピール強度に大きな差はなく、純銅箔も0.0
2mm、0.05mmでは大差なかった。従って、イン
サート材11に純ニッケルを使用した場合が一番高く、
MBF−15の場合が2番目となって、純銅が3番目と
なっていた。純銅の場合にはチタンとの接触抵抗が小さ
いので必要とする溶接電流が大きくなるが、チタンとの
間に金属間化合物が生じる前の接合状態では十分な接合
強度を有する。なお、最大剥離荷重を示す試験片の破断
は、純ニッケル、MBF−15、純銅の溶接電流はそれ
ぞれ4kA、5〜6kA、8kAであり何れの場合もチ
タン母材で破断した。また、インサート材として純ニッ
ケル(他の材料も同様)を使用した場合には、溶接電流
が比較的小さい条件でピール強度が最大となって、溶接
電流が増加すると徐々にピール強度が下がっていくこと
が分かる。
【0010】図4には純ニッケルをインサート材として
溶接電流を4kAとした場合の溶接部分のEPMA(電
子線プローブマイクロアナライザー)の結果を示すが、
ニッケルとチタンの境界面の成分が明白に分離してお
り、境界面に金属間化合物が生じていないことが分かる
が、図5に示す溶接電流を5kAとした例では、ニッケ
ルとチタンの境界面の約30μmの間に金属間化合物が
発生していることが分かる。そして、図6には溶接電流
を更に増加させて6kAとすると、金属間化合物の形成
層の幅が約80μm程度となっている。図2に示すよう
に、溶接電流を5kA、6kAとした場合の何れにおい
ても、ピール強度は下がっているので結果として金属間
化合物の発生を抑制する条件で溶接を行うとより強い強
度を示すことが分かる。なお、金属間化合物が発生して
も極めて薄い場合(例えば、その厚みが5μm以下)に
は、十分な強度を得ることが可能と考えられる。なお、
純銅を使用する場合も同じような傾向を示すことが確認
されている。
【0011】前記実施の形態においては、インサート材
として純ニッケルや純銅を使用したが、溶接電流、電極
加圧力、溶接速度、チタン薄板の厚等の溶接条件を制御
してインサート材とチタン板との間に金属間化合物を生
じにくい材料であれば、他の材料(例えば、ニッケルや
銅を主体とした合金等)を使用することも可能である。
更には、前記実施の形態においては、電極13、14に
内部水冷式の電極を用いたが外部水冷式であっても本発
明は適用される。
【0012】
【発明の効果】請求項1〜3記載のチタン板と鋼板のシ
ーム溶接方法においては、シーム溶接の溶接電流、溶接
速度及び電極冷却を制御して溶接部の急速加熱及び急速
冷却を行い、チタン薄板とインサート材との間の金属間
化合物の生成を抑制して溶接を行っているので、溶接強
度が確保される。そして、鋼板の上に接合するチタン板
が薄ければ、シーム溶接は比較的簡単な設備で済むの
で、装置の簡略化が行え、現場の鋼製構造物にも簡単に
チタン薄板の接合が可能となる。特に、請求項2記載の
チタン板と鋼板のシーム溶接方法においては、インサー
ト材が純ニッケル、純銅又はそれらの合金からなる極薄
板であるので、十分な接合強度が得られる。そして、請
求項3記載のチタン板と鋼板のシーム溶接方法において
は、チタン薄板の厚みは1mm以下であるので、チタン
板を押圧する電極からの放熱も効いて効率的に溶接部を
冷却でき、より強度のある溶接を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチタン板と鋼板のシーム溶接方法
の説明図である。
【図2】溶接電流とピール強度との関係を示すグラフで
ある。
【図3】ピール強度の試験方法の説明図である。
【図4】本発明を適用した溶接部のEPMA結果を示す
グラフである。
【図5】比較例に係る溶接部のEPMA結果を示すグラ
フである。
【図6】比較例に係る溶接部のEPMA結果を示すグラ
フである。
【符号の説明】
10:鋼板、11:インサート材、12:チタン薄板、
13、14:電極
フロントページの続き (72)発明者 西尾 一政 福岡県北九州市八幡西区鷹の巣2丁目4− 38−703 (72)発明者 川田 勝三 福岡県北九州市八幡西区穴生1丁目15番1 −402号 (72)発明者 与田 靖之 福岡県北九州市小倉南区沼南町3丁目19番 7−203号 (72)発明者 山口 武和 福岡県北九州市八幡西区紅梅2−5−1 有限会社九州複合材料研究所内 (72)発明者 中村 憲和 福岡県中間市大字上底井野176番地の94 (72)発明者 徳永 辰也 福岡県遠賀郡水巻町二東2丁目1番36号 ベルクールB棟202号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間部にインサート材を介してチタン薄
    板と鋼板のシーム溶接を行う方法において、前記シーム
    溶接の溶接電流、溶接速度及び電極冷却を制御して溶接
    部の急速加熱及び急速冷却を行い、前記チタン薄板と前
    記インサート材との間の金属間化合物の生成を抑制して
    溶接を行うことを特徴とするチタン板と鋼板のシーム溶
    接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のチタン板と鋼板のシーム
    溶接方法において、前記インサート材は純ニッケル、純
    銅又はそれらの合金からなる極薄板であることを特徴と
    するチタン板と鋼板のシーム溶接方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のチタン板と鋼板の
    シーム溶接方法において、前記チタン薄板の厚みは1m
    m以下であることを特徴とするチタン板と鋼板のシーム
    溶接方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107530820A (zh) * 2015-03-30 2018-01-02 新日铁住金株式会社 镀层钢板的点焊方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107530820A (zh) * 2015-03-30 2018-01-02 新日铁住金株式会社 镀层钢板的点焊方法
CN107530820B (zh) * 2015-03-30 2019-04-19 新日铁住金株式会社 镀层钢板的点焊方法

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