JP2005111489A - 異種材料の接合構造及び接合方法 - Google Patents

異種材料の接合構造及び接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 接合品質が確保されると共に製造コストが抑制され、且つ、廃棄又はリサイクル時に分解が可能な異種材料の接合構造及び異種材料の接合方法を提供する。
【解決手段】 アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとが摩擦攪拌接合され、また、摩擦攪拌接合時に発生される摩擦熱によりクラッド材3に塗布された接着剤4が硬化されて鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとが接着接合される。従って、アルミ材×アルミ材の接合に好適な摩擦攪拌接合によりアルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとが接合されるので、接合品質が確保される。また、アルミ材×アルミ材の組み合わせの抵抗溶接が廃止され、アルミ材1の前処理が不要になり、製造コストが削減される。さらに、アルミ材1と鋼材2との間に、当該アルミ材1と鋼材2との合金が形成されないので、廃棄又はリサイクル時には、例えば、接合された部分を高温で保持させることにより、クラッド材2をアルミ材層3aと鋼材層3bとに分離させてアルミ材部分と鋼材部分とに分解させることが可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、異種材料の接合構造及び接合方法に関し、特に、異種材料間にクラッド材を介在させる異種材料の接合構造及び接合方法に関する。
従来から、異種材料をクラッド材(異種材料を1枚の板に圧延させた複合材)を介して接合することが行われている。例えば、特許文献1には、鋼材とアルミ材との間に鋼材とアルミ材とのクラッド材(2層クラッド)を介在させて当該鋼材とアルミ材とを抵抗溶接する異種金属接合方法が記載されている。該異種金属接合方法では、被接合部材側の鋼材とクラッド材側の鋼材との間にナゲットが形成されて当該被接合部材側の鋼材とクラッド材側の鋼材とが接合されると共に被接合部材側のアルミ材とクラッド材側のアルミ材との間にナゲットが形成されて当該被接合部材側のアルミ材とクラッド材側のアルミ材とが接合されることにより、被接合部材側の鋼材とアルミ材とがクラッド材を介して接合される。しかしながら、一般に知られるように、アルミ材とアルミ材との間の接触抵抗が鋼材と鋼材との間の接触抵抗と比較して著しく低く、且つ安定しないため、鋼材×鋼材の抵抗溶接とアルミ材×アルミ材の抵抗溶接とを同時に行い、特に、アルミ材とアルミ材との間に均一な抵抗溶接接合部(ナゲット)を形成させるのが極めて困難であった。
そこで、上記異種金属接合方法は、前処理として、アルミ材に形成された酸化膜を除去した後、該アルミ材を熱処理して、アルミ材表面の接触抵抗を高めると共に安定化させて、アルミ材とアルミ材との間に均一な抵抗溶接接合部(ナゲット)を形成させて接合品質を確保していたが、アルミ材の前処理により製造コストが増大するといった新たな問題を生じていた。また、コンデンサー式溶接電源やインバータ電源等を備える大容量の抵抗溶接機を要するので、設備コストが嵩むと共に消費電力量が増大して製造コストを増大させていた。さらに、材料のばらつき等に起因して鋼材とアルミ材との界面が溶融されて当該鋼材とアルミ材との界面に鉄とアルミとの合金が生成された場合、接合強度が極端に低下してしまうため、溶接電流、電極等をシビアに管理する必要がある。また、上記異種金属接合方法では、鋼材×鋼材及びアルミ材×アルミ材がそれぞれ抵抗溶接され、且つ、鋼材とアルミ材との界面に鉄とアルミとの合金が生成されているため、接合後に分解並びに分別することができず、廃棄又はリサイクルのコストが嵩み製造コストを増大させる要因になっていた。
特開平6−63763号公報(段落番号0011〜0014、第1図)
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、第1の目的は、接合品質が確保されると共に製造コストが抑制され、且つ、廃棄又はリサイクル時に分解が可能な異種材料の接合構造を提供することにある。また、第2の目的は、接合品質が確保されると共に製造コストが抑制され、且つ、廃棄又はリサイクル時に分解が可能な異種材料の接合方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、異種材料からなる2つの被接合部材が、各材料が2層に圧延されて形成されたクラッド材を介在させて重ね合わされた部分で接合される異種材料の接合構造であって、一方の被接合部材とクラッド材の一層との間に溶接接合部が形成され、また、他方の被接合部材とクラッド材の他層との間に接着接合部が形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、一方の被接合部材とクラッド材の一層との間に、溶接接合部と併せて接着接合が形成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、他方の被接合部材と接着接合で接合されるクラッド材の他層の板厚が、一方の被接合部材と溶接接合されるクラッド材の一層の板厚よりも小さく形成されることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項4に記載の発明は、異種材料からなる2つの被接合部材を、各材料が2層に圧延されて形成されたクラッド材を介在させて重ね合わされた部分で接合させる異種材料の接合方法であって、一方の被接合部材とクラッド材の一層とを溶接接合させつつ、該溶接接合の際に発生された熱により接着剤を硬化させて他方の被接合部材とクラッド材の他層とを接着接合させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、一方の被接合部材とクラッド材の一層とを、溶接接合と接着接合とを併用させて接合させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、一方の被接合部材とクラッド材の一層とを、摩擦攪拌接合により接合させることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、一方の被接合部材に回転させた摩擦攪拌用工具を押し付けつつ、他方の被接合部材を回転させた支持用工具により支持させたことを特徴とする。
従って、請求項1に記載の発明では、一方の被接合部材とクラッド材の一層との間に溶接接合部が形成され、また、他方の被接合部材とクラッド材の他層との界面に接着接合部が形成されて、双方の被接合部材がクラッド材を介在させて接合される。
請求項2に記載の発明では、一方の被接合部材とクラッド材の一層との間に溶接接合部が形成されると共に一方の被接合部材とクラッド材の一層との界面に接着接合部が形成される。
請求項3に記載の発明では、他方の被接合部材とクラッド材の他層との接着界面の温度が効率的に上昇される。
請求項4に記載の発明では、一方の被接合部材とクラッド材の一層とが溶接接合されると共に、該溶接接合時の発熱により接着剤が硬化されて他方の被接合部材とクラッド材の他層とが接着接合される。
請求項5に記載の発明では、溶接接合と接着接合とが併用されて、一方の被接合部材とクラッド材の一層とが接合される。
請求項6に記載の発明では、一方の被接合部材とクラッド材の一層とが摩擦攪拌接合により接合され、摩擦攪拌接合時の発熱により、接着剤が硬化されて他方の被接合部材とクラッド材の他層とが接着接合される。
請求項7に記載の発明では、他方の被接合部材とクラッド材の他層との接着界面の温度が効率的に上昇される。
接合品質が確保されると共に製造コストが抑制され、且つ、廃棄又はリサイクル時に分解が可能な異種材料の接合構造を提供することができる。また、接合品質が確保されると共に製造コストが抑制され、且つ、廃棄又はリサイクル時に分解が可能な異種材料の接合方法を提供することができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図3に基づいて説明する。なお、第1の実施の形態では、アルミ材1(被接合部材)と鋼材2(被接合部材)とを、クラッド材3を介して接合させる異種材料の接合構造及び接合方法を説明する。図1に示されるように、本異種材料の接合構造は、アルミ材1と鋼材2とが、クラッド材3を介在させて重ね合わされた部分で接合されている。図2に示されるように、上記クラッド材3は、アルミ材と鋼材とが圧延されてアルミ材の層3a(以下、アルミ材層3aと称す)と鋼材の層3b(以下、鋼材層3bと称す)との2層が形成されている。なお、該クラッド材3の両面(図2における紙面視の上下の面)には、所定温度で加熱されることで硬化が開始される熱硬化性の接着剤4が塗布されている。そして、図1に示されるように、本異種材料の接合構造は、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの間に摩擦攪拌接合部5が形成されてアルミ材1とクラッド材3とが接合されている。
また、本異種材料の接合構造は、上記摩擦攪拌接合部5が形成される際の摩擦熱によりクラッド材3の鋼材層3bに塗布された接着剤4が硬化されて、図1に示されるように、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間に接着接合部6が形成されて鋼材2とクラッド材3とが接合される。さらに、本異種材料の接合構造は、上記摩擦攪拌接合部5が形成される際の摩擦熱により、クラッド材3のアルミ材層3aに塗布された接着剤4が硬化されて、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの間に、上記摩擦攪拌接合部5と併せて接着接合部6が形成される構造になっている。なお、本異種材料の接合構造は、摩擦攪拌接合部5が形成される際の摩擦熱により、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの接着界面に配置された接着剤4が効率的に昇温されるように、クラッド材3の鋼材層3bの板厚がアルミ材層3aの板厚よりも小さく設定されている。
次に、本異種材料の接合方法を説明する。図2に示されるように、アルミ材1と鋼材2とがクラッド材3を介在させて重ね合わされる。この時、クラッド材3は、アルミ材層3aがアルミ材1(被接合部材)に当接され、且つ、鋼材層3bが鋼材2(被接合部材)に当接されるようにして、アルミ材1と鋼材2との間に配置される。そして、アルミ材1と鋼材2とクラッド材3とが重ね合わされた部分に、軸線回りに所定方向へ高速で回転させた摩擦攪拌用工具7(図3参照)をアルミ材1側から各材料1〜3の重ね合わせ方向(図3における紙面視上下方向)へアプローチさせる。そして、図3に示されるように、重ね合わされた各材料1〜3を材料支持用工具8により支持しつつ、回転させた摩擦攪拌用工具7をアルミ材1とクラッド材3とが重ね合わされた部分に押し込んで、その際に発生される摩擦熱により摩擦攪拌用工具7の周辺の材料を軟化させつつ攪拌させる。これにより、図1に示されるように、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの間に摩擦攪拌接合部5が形成され、アルミ材1とクラッド材3とが接合される。
また、アルミ材1とクラッド材3とを摩擦攪拌接合させる際に発生される摩擦熱により、クラッド材3の鋼材層3bに塗布された接着剤4が硬化されて、図1に示されるように、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間に接着接合部6が形成されて鋼材2とクラッド材3とが接合される。これと同時に、クラッド材3のアルミ材層3aに塗布された接着剤4が硬化されて、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの間に、摩擦攪拌接合部5と併せて接着接合部6が形成される。なお、図3に示されるように、本異種材料の接合方法では、クラッド材3の鋼材層3bの板厚がアルミ材層3aの板厚よりも小さく形成され、且つ、摩擦攪拌用工具7に対して同軸上に配置されて鋼材2に接触された上記材料支持用工具8を摩擦攪拌用工具7と反対回りに回転させたことにより、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの接着界面に配置された接着剤4が効率的に昇温されて硬化される。
第1の実施の形態では以下の効果を奏する。
アルミ材1(被接合部材)とクラッド材3のアルミ材層3aとが摩擦攪拌接合され、また、摩擦攪拌接合時に発生される摩擦熱によりクラッド材3に塗布された接着剤4が硬化されて鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとが接着接合されて、アルミ材1と鋼材2とがクラッド材3を介在させて重ね合わされた部分で接合される。
従って、アルミ材×アルミ材の組み合わせの抵抗溶接が廃止され、大容量の溶接電源を備える高価な抵抗溶接機が不要になり、設備コストを削減することができる。また、アルミ材1とクラッド材3との間の接合強度及び鋼材2とクラッド材3との間の接合強度が確保され、接合品質を向上させることができる。また、アルミ材1×アルミ材1の抵抗溶接が廃止されたことで、従来の、アルミ材1の酸化膜を除去した後、当該アルミ材1を熱処理を行う前処理工程が不要になり、製造コストを削減することができる。
また、接着剤4がクラッド材3の両面に塗布されたことにより、アルミ材1とクラッド材3との間に摩擦攪拌接合部5と併せて接着接合部6が形成されて、アルミ材1とクラッド材3との接合をより信頼性の高いものにすることができる。さらに、アルミ材×アルミ材の接合に好適な摩擦攪拌接合によりアルミ材1とクラッド材3(アルミ材層3a)とが接合されるので、比較的板厚が厚いアルミ材1の接合に対応することができる。
また、アルミ材1とクラッド材3との摩擦攪拌接合させる際に、鋼材2に接触された材料支持用工具8が摩擦攪拌用工具7の回転方向と反対方向へ回転されることにより、鋼材2とクラッド材3との接着界面に配置された接着剤4を効率的に昇温させて硬化させることができる。さらに、クラッド材3の鋼材層3bの板厚(被接合部材と接着剤4のみで接合される側の層の板厚)がアルミ材層3aの板厚よりも小さく設定されたので、鋼材2とクラッド材3との接着界面に配置された接着剤4をより効率的に昇温させて硬化させることが可能になる。
また、アルミ材1と鋼材2との間に、当該アルミ材1と鋼材2との合金が形成されないので、廃棄又はリサイクル時には、例えば、接合された部分を高温で保持させることにより、クラッド材2をアルミ材層3aと鋼材層3bとに分離させてアルミ材部分と鋼材部分とに分解させることが可能になる。これにより、廃棄又はリサイクルの処理コストが削減されて、製造コストを低減することができる。
なお、第1の実施の形態は、異種材料の組み合わせとしてアルミ材1(被接合部材)と鋼材2(被接合部材)とが組み合わされたが、該組み合わせに限らず、必要に応じて組み合わせればよい。
また、摩擦攪拌用工具7並びに材料支持用工具8の回転方向は、必要に応じて個別に設定すればよい。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図4〜図6に基づいて説明する。なお、前述の第1の実施の形態と同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付与すると共にその詳細な説明を省く。図4に示されるように、本異種材料の接合構造は、アルミ材1と鋼材2とが、クラッド材3を介在させて重ね合わされた部分で接合されている。そして、本異種材料の接合構造は、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間に抵抗溶接接合部9(ナゲット)が形成されて鋼材2とクラッド材3とが接合されている。また、本異種材料の接合構造は、上記抵抗溶接接合部9が形成される際の発熱によりクラッド材3のアルミ材層3aに塗布された接着剤4が硬化され、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの間に接着接合部6が形成されてアルミ材1とクラッド材3とが接合される。さらに、本異種材料の接合構造は、上記抵抗溶接接合部9が形成される際の発熱により、クラッド材3の鋼材層3bに塗布された接着剤4が硬化されて、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間に、上記抵抗溶接接合部9と併せて接着接合部6が形成される構造になっている。
なお、本異種材料の接合構造は、抵抗溶接接合部9が形成される際の発熱により、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの接着界面に配置された接着剤4が効率的に昇温されるように、図5に示されるように、クラッド材3のアルミ材層3aの板厚が鋼材層3bの板厚よりも小さく設定されている。また、上記抵抗溶接接合部9は、アルミ材1が鋼材2と比較して電気抵抗値が小さい(通電させた際の発熱量が小さい)ことに加えて、図6に示されるように、溶接電流が直流式の溶接電源が装備された抵抗溶接機により鋼材2に当接させた電極チップ10からアルミ材1に当接させた電極チップ11に向けて通電されることで、ペルチェ効果により、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間が効率的に発熱されて溶融され、当該鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間のみに抵抗溶接接合部9が形成される構造になっている。
次に、本異種材料の接合方法を説明する。図5に示されるように、アルミ材1と鋼材2とがクラッド材3を介在させて重ね合わされる。この時、クラッド材3は、アルミ材層3aがアルミ材1(被接合部材)に当接され、且つ、鋼材層3bが鋼材2(被接合部材)に当接されるようにして、アルミ材1と鋼材2との間に配置される。そして、図6に示されるように、アルミ材1と鋼材2とクラッド材3とが重ね合わされた部分を、抵抗溶接機の電極チップ10,11により所定加圧力で保持させ、この状態で電極チップ10,11間に溶接電流を通電させる。これにより、図4及び図6に示されるように、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間に抵抗溶接接合部9(ナゲット)が形成され、鋼材2とクラッド材3とが接合される。なお、本異種材料の接合方法では、溶接電流を鋼材2に当接させた電極チップ10からアルミ材1に当接させた電極チップ11に向けて通電させることにより、アルミ材1が鋼材2と比較して電気抵抗値が小さく通電させた際の発熱量が小さいことに加えて、ペルチェ効果により、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間が発熱されて溶融され、当該鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間のみに抵抗溶接接合部9が形成されて鋼材2とクラッド材3とが接合される。
また、鋼材2とクラッド材3とを抵抗溶接接合させる際の発熱により、クラッド材3のアルミ材層3aに塗布された接着剤4が硬化されて、図4及び図6に示されるように、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの間に接着接合部6が形成されてアルミ材1とクラッド材3とが接合される。これと同時に、クラッド材3の鋼材層3bに塗布された接着剤4が硬化されて、鋼材2とクラッド材3の鋼材層3bとの間に、抵抗溶接接合部9と併せて接着接合部6が形成される。なお、本異種材料の接合構造では、クラッド材3のアルミ材層3aの板厚が鋼材層3bの板厚よりも小さく形成されることにより、アルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとの接着界面に配置された接着剤4が効率的に昇温されて硬化される。
第2の実施の形態では以下の効果を奏する。
鋼材2(被接合部材)とクラッド材3の鋼材層3bとが抵抗溶接接合され、また、抵抗溶接接合時の発熱によりクラッド材3に塗布された接着剤4が硬化されてアルミ材1とクラッド材3のアルミ材層3aとが接着接合されて、アルミ材1と鋼材2とがクラッド材3を介在させて重ね合わされた部分で接合される。
従って、アルミ材×アルミ材の組み合わせの抵抗溶接が廃止され、大容量の溶接電源を備える高価な抵抗溶接機が不要になり既存の抵抗溶接機(鋼材×鋼材の接合が行われる汎用抵抗溶接機)により接合することが可能になり、設備コストを大幅に削減することができる。また、抵抗溶接による消費電力量が低減され、製造コストを削減することができる。さらに、アルミ材1×アルミ材1の抵抗溶接が廃止されたことで、従来の、アルミ材1の酸化膜を除去した後、当該アルミ材1を熱処理を行う前処理工程が不要になり、製造コストを削減することができる。
また、アルミ材1とクラッド材3との間の接合強度及び鋼材2とクラッド材3との間の接合強度が確保され、接合品質を向上させることができる。さらに、鋼材2とクラッド材3との間に抵抗溶接接合部9と併せて接着接合部6が形成されて、鋼材2とクラッド材3との接合をより信頼性の高いものにすることができる。
また、クラッド材3のアルミ材層3aの板厚(被接合部材と接着剤4のみで接合される側の層の板厚)が鋼材層3bの板厚よりも小さく設定されたので、アルミ材1とクラッド材3との接着界面に配置された接着剤4をより効率的に昇温させて硬化させることが可能になる。
また、アルミ材1と鋼材2との間に、当該アルミ材1と鋼材2との合金からなる抵抗溶接接合部9が形成されないので、廃棄又はリサイクル時には、例えば、接合された部分を高温で保持させることにより、クラッド材2をアルミ材層3aと鋼材層3bとに分離させてアルミ材部分と鋼材部分とに分解させることが可能になる。これにより、廃棄又はリサイクルの処理コストが削減されて、製造コストを低減することができる。
なお、第2の実施の形態は、異種材料の組み合わせとしてアルミ材1(被接合部材)と鋼材2(被接合部材)とが組み合わされたが、該組み合わせに限らず、必要に応じて組み合わせればよい。
第1の実施の形態の説明図であって、アルミ材とクラッド材とがクラッド材を介して接合された状態を示す断面図である。 第1の実施の形態の説明図であって、アルミ材と鋼材とが、クラッド材を介在させて重ね合わされた状態を示す図である。 第1の実施の形態の説明図であって、アルミ材とクラッド材とが摩擦攪拌接合される状態を示す図である。 第2の実施の形態の説明図であって、アルミ材と鋼材とがクラッド材を介して接合された状態を示す断面図である。 第2の実施の形態の説明図であって、アルミ材と鋼材とが、クラッド材を介在させて重ね合わされた状態を示す図である。 第2の実施の形態の説明図であって、アルミ材とクラッド材とが抵抗溶接接合される状態を示す図である。
符号の説明
1 アルミ材(被接合部材)、2 鋼材(被接合部材)、3 クラッド材、3a アルミ材層(クラッド材の層)、3b 鋼材層(クラッド材の層)、4 接着剤、5 摩擦攪拌接合部(溶接接合部)、6 接着接合部、9 抵抗溶接接合部(溶接接合部)

Claims (7)

  1. 異種材料からなる2つの被接合部材が、各材料が2層に圧延されて形成されたクラッド材を介在させて重ね合わされた部分で接合される異種材料の接合構造であって、一方の被接合部材と前記クラッド材の一層との間に溶接接合部が形成され、また、他方の被接合部材と前記クラッド材の他層との間に接着接合部が形成されることを特徴とする異種材料の接合構造。
  2. 一方の被接合部材と前記クラッド材の一層との間に、前記溶接接合部と併せて前記接着接合が形成されることを特徴とする請求項1に記載の異種材料の接合構造。
  3. 他方の被接合部材と接着接合で接合される前記クラッド材の他層の板厚が、一方の被接合部材と溶接接合される前記クラッド材の一層の板厚よりも小さく形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の異種材料の接合構造。
  4. 異種材料からなる2つの被接合部材を、各材料が2層に圧延されて形成されたクラッド材を介在させて重ね合わされた部分で接合させる異種材料の接合方法であって、一方の被接合部材と前記クラッド材の一層とを溶接接合させつつ、該溶接接合の際に発生された熱により接着剤を硬化させて他方の被接合部材と前記クラッド材の他層とを接着接合させることを特徴とする異種材料の接合方法。
  5. 一方の被接合部材と前記クラッド材の一層とを、溶接接合と接着接合とを併用させて接合させることを特徴とする請求項4に記載の異種材料の接合方法。
  6. 一方の被接合部材と前記クラッド材の一層とを、摩擦攪拌接合により接合させることを特徴とする請求項4又は5に記載の異種材料の接合方法。
  7. 一方の被接合部材に回転させた摩擦攪拌用工具を押し付けつつ、他方の被接合部材を回転させた支持用工具により支持させたことを特徴とする請求項6に記載の異種材料の接合方法。
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