JP2000270785A - 鮮度保持餌料用組成物 - Google Patents

鮮度保持餌料用組成物

Info

Publication number
JP2000270785A
JP2000270785A JP11082847A JP8284799A JP2000270785A JP 2000270785 A JP2000270785 A JP 2000270785A JP 11082847 A JP11082847 A JP 11082847A JP 8284799 A JP8284799 A JP 8284799A JP 2000270785 A JP2000270785 A JP 2000270785A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
freshness
feed
composition
weight
fish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11082847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3881802B2 (ja
Inventor
Noriyuki Ishihara
則幸 石原
Seiji Shu
政治 朱
Raju Juneja Reka
レカ・ラジュ・ジュネジャ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Kagaku KK, Japan Science and Technology Corp filed Critical Taiyo Kagaku KK
Priority to JP08284799A priority Critical patent/JP3881802B2/ja
Publication of JP2000270785A publication Critical patent/JP2000270785A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3881802B2 publication Critical patent/JP3881802B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish
    • Y02A40/818Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures

Landscapes

  • Feed For Specific Animals (AREA)
  • Fodder In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】養殖魚の保存中の魚肉の鮮度保持に有効であ
り、得られた製品の品質を損なうことなく安全な鮮度保
持餌料用組成物を提供すること。 【解決手段】ポリフェノール化合物、乳化剤、ビタミン
E及び油脂を含有した養殖魚用の鮮度保持餌料用組成
物、該鮮度保持餌料用組成物を0.005〜3.0重量
%含有した養殖魚用餌料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、養殖魚用の鮮度保
持餌料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】養殖魚の保存中の鮮度を保持するための
手段として、流通段階で冷凍すること又は冷蔵により低
温に保つ方法が用いられている。このような冷凍又は冷
蔵することによる方法では、多大な設備投資が必要であ
るという問題がある。また、養殖魚を冷凍した場合、タ
ンパク質の冷凍変性が生じ、味の悪い食品の原因とな
る。
【0003】さらに、鮮度保持を目的として、流通段階
で用いる包装資材の開発もなされているが、コストが高
くなり簡便ではないという問題点を有する。
【0004】また、特公昭46-39058号公報にはカテキン
で水産食品を処理する水産食品の鮮度保持剤が、特開昭
60-221032 号公報には没食子酸又はその塩とアスコルビ
ン酸又はその塩とを有効成分として含有した魚介類の鮮
度保持剤が、特開昭63-291531 号公報には茶葉抽出成分
と1種又は2種以上のポリヒドロキシ化合物と1種又は
2種以上の有機酸と水とからなる混合物で水産食品を処
理することを特徴とする水産食品の品質保持方法が、特
開平2-31641 号にはツバキ科又はクスノキ科植物の抽出
物と酸化防止剤とを含有した魚介類の鮮度保持剤が、特
開平2-92258 号公報には茶抽出物とトコフェロール及び
/又はローズ・マリー抽出物とを有効成分とする食品の
品質保持剤が、特開平4-94640 号にはビタミンCと茶抽
出物とビタミンEとを含有した魚畜食品の退変色防止剤
及び魚畜食品の退変色防止法が、それぞれ開示されてい
る。
【0005】これらの開示技術は、干物・塩蔵品などの
加工食品を対象とするものである。また、前記開示技術
は、現在の食品衛生法により、切り身・刺身などの生食
用食品や鮮魚として出荷後又は流通時に利用することは
禁止されているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、養殖魚の保
存中の魚肉の鮮度保持に有効であり、得られた製品の品
質を損なうことなく安全な鮮度保持餌料用組成物を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、〔1〕
ポリフェノール化合物、乳化剤、ビタミンE及び油脂
を含有してなる養殖魚用の鮮度保持餌料用組成物、並び
に〔2〕 前記〔1〕記載の鮮度保持餌料用組成物を
0.005〜3.0重量%含有してなる養殖魚用餌料、
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、ポリフェノール化合
物、乳化剤、ビタミンE及び油脂を含有した養殖魚用の
鮮度保持餌料用組成物であり、該組成物を餌料に混合
し、養殖魚の飼育段階で給餌して用いることにより、出
荷時及び流通時になんら処理しなくても、保存中の魚肉
の鮮度を保つことができるという従来にない効果を発揮
する。
【0009】また、本発明においては、鮮度を保持する
作用を有する物質として、ポリフェノール化合物とビタ
ミンEを使用するが、前者は水溶性であるため、そのま
まの形態で給餌すると水中に拡散し、養殖魚に有効に給
餌することができない。また、後者のビタミンEは脂溶
性であるため、そのままの形態では、ポリフェノール化
合物と均一に混合することができない。そのため、本発
明は、乳化剤及び油脂をさらに配合することにより、水
溶性のポリフェノール化合物と脂溶性のビタミンEとの
製剤化を行なった点に1つの大きな特徴があり、得られ
た鮮度保持餌料用組成物の成分の水中への拡散を抑制す
るという優れた効果を発揮する。これにより、本発明の
鮮度保持餌料用組成物をより効率よく養殖魚に給餌する
ことができる。さらに、本発明の鮮度保持餌料用組成物
を製剤化することにより餌料中に均一に分散させること
が可能になる。
【0010】本明細書において、養殖魚とは、アジ科の
魚類(例えばブリなど)、タイ、ヒラメ、カンパチ、ヒ
ラマサ、カツオ、フグなどを人工飼育することより得ら
れた魚類である。本発明の養殖魚用の鮮度保持餌料用組
成物は、好ましくはアジ科の魚類、特にブリに対して有
効に使用される。
【0011】本明細書において、鮮度保持は、養殖魚の
保存中の生菌数、低温細菌数及びVBN値等の指標数値
の上昇を抑制すること、死後硬直が100%に達するま
での時間を遅くさせること及び解硬が開始する時間を遅
らせることなどの少なくとも1つを指標とする。
【0012】生菌数とは、「日本薬学会協定衛生試験
法」第181頁に記載の方法に従い、試料を標準寒天培
地に塗布した際に、中温(36±1℃、24〜48時
間)で生育する細菌の総数をいう。
【0013】低温細菌数とは、「日本薬学会協定衛生試
験法」181〜182頁に記載の方法に従い、試料を前
記標準寒天培地に塗布した際に、低温(25±1℃)で
比較的速やかに(例えば、72±3時間)生育する細菌
の総数をいう。
【0014】VBN値とは、養殖魚に含まれるアンモニ
ア及びトリメチルアミン等の揮発性塩基態窒素化合物の
総量をいう。前記VBN値は、例えば、「畜産物の鮮度
保持」〔高坂和久著、株式会社筑波書房刊、(199
1)〕52〜54頁に記載の方法で測定することができ
る。
【0015】死後硬直とは、養殖魚を屠体してから筋肉
組織が伸展性を失い硬くなる現象をいう。具体的には、
養殖魚の魚体の折れまがりを指標に水平面に対する長さ
を測定することにより判断することができる。また、死
後硬直が100%とは、魚体がそれ以上折れまがらなく
なる状態をいう。
【0016】解硬とは、死後硬直が続いた後、養殖魚の
筋肉中に含まれているタンパク質分解酵素の作用により
魚肉中のタンパク質の構造が変化することが原因で養殖
魚が軟化する現象をいう。具体的には、魚体の折れまが
りを指標に水平面に対する長さを測定することにより判
断することができる。
【0017】前記ポリフェノール化合物としては、特に
限定されないが、ツバキ科植物、ブドウ種子、サツマイ
モなどの植物由来のポリフェノール化合物、ココア、赤
ワインなどの食品由来のポリフェノール化合物、化学合
成により得られたポリフェノール化合物などが挙げられ
る。
【0018】植物由来のポリフェノール化合物として
は、植物体そのまま、植物体からの抽出物、抽出残渣な
どが挙げられる。
【0019】植物体からの抽出物は、水又はアルコー
ル、酢酸エチル、石油エーテル等の有機溶媒による溶剤
抽出画分、水蒸気蒸留画分、圧搾画分、油脂吸着画分、
液化ガス抽出画分、超臨界抽出画分又は乾留画分より得
られた抽出物が挙げられる。なかでも、溶剤抽出画分よ
り得られた抽出物が好ましく、水を用いた抽出と酢酸エ
チルを用いた抽出とにより得られた抽出物がより好まし
い。
【0020】植物体から抽出する場合、該植物体は、原
料の入手の容易性及びポリフェノール化合物の含有量の
観点から、ツバキ科植物が好ましく、茶(Camell
iasinensis L.)が特に好ましい。なかで
もポリフェノール化合物は、緑茶、ウーロン茶又は紅茶
の抽出物が好ましく、特に、緑茶の抽出物が好ましい。
前記熱水抽出画分は、例えば、特開平8−103225
号公報記載の方法により調製することができる。
【0021】本発明に用いるポリフェノール化合物とし
ては、具体的には、(+)−カテキン、(+)−ガロカ
テキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピ
カテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エ
ピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレート、
テアフラビンモノガレートA、テアフラビンモノガレー
トB及びテアフラビンジガレートからなる群より選ばれ
た少なくとも1種が挙げられる。
【0022】前記ポリフェノール化合物を単独で又は2
種以上を混合して用いることができる。単独で用いる場
合、(−)−エピガロカテキンガレート、(−)−エピ
カテキンガレート又は(−)−ガロカテキンガレートが
好ましく、(−)−エピガロカテキンガレートがさらに
好ましい。
【0023】前記抽出物は、そのままで用いてもよく、
精製して得られた精製物を用いてもよい。精製には、例
えば、吸着樹脂、濾過膜等を用いることができる。
【0024】例えば、茶をポリフェノール化合物の原料
として用いる場合、酢酸エチルにより抽出して得られた
ポリフェノール化合物を用いることも可能である。より
具体的には、緑茶の場合、生葉又は乾燥葉から(+)−
カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキ
ンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテ
キンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エ
ピガロカテキンガレートのポリフェノール化合物が抽出
される。
【0025】ポリフェノール化合物の含有量は、鮮度保
持餌料用組成物中、1〜20重量%が好ましく、3〜1
5重量%がさらに好ましく、5〜10重量%がより好ま
しい。鮮度保持効果を十分に発揮させる観点から、1重
量%以上が好ましく、餌料製造時の他の餌料成分に対す
る分散性の観点から、20重量%以下が好ましい。
【0026】本発明に用いる乳化剤は、食品衛生法によ
り認可されている食品用乳化剤が好ましく、例えば、グ
リセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸
エステル、レシチンなどが挙げられる。養殖魚体への安
全性及び分散性の観点から、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びレシチン
が好ましく、かかる乳化剤は単独で又は2種以上を混合
して用いることができる。特に、グリセリン脂肪酸エス
テルの中では、モノグリセリン脂肪酸エステル及びポリ
グリセリン脂肪酸エステルが好ましく、具体的にはグリ
セリンカプリル酸エステル、グリセリンカプリン酸エス
テル、グリセリンラウリン酸エステル及び縮合リシノレ
イン酸ポリグリセリンエステルを例示される。かかる乳
化剤は、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0027】乳化剤の含有量は、鮮度保持餌料用組成物
中、45〜80重量%が好ましく、50〜75重量%が
さらに好ましく、55〜70重量%がより好ましい。得
られた組成物の水中での拡散を抑制する観点から、45
重量%以上が好ましく、餌料製造時の他の餌料成分に対
する分散性の観点から、80重量%以下が好ましい。
【0028】本発明に用いるビタミンEは、d−α−ト
コフェロール、d−γ−トコフェロール、d−δ−トコ
フェロールなどが挙げられ、かかる化合物は、単独で又
は2種以上を混合して用いてもよい。
【0029】ビタミンEの含有量は、鮮度保持餌料用組
成物中、3〜20重量%であることが好ましく、5〜1
5重量%がさらに好ましく、7〜12重量%であること
がより好ましい。鮮度保持効果を十分に発揮させる観点
から、3重量%以上であることが好ましく、餌料製造時
の他の餌料成分に対する分散性の観点から、20重量%
以下であることが好ましい。
【0030】本発明に用いる油脂とは、食用油脂及び餌
料用油脂であることが好ましく、具体的にはオリーブ
油、カカオ脂、硬化油、ゴマ油、コメ油、サフラワー
油、ショートニング、精製牛脂、大豆油、ナタネ油、パ
ーム油、パーム核油、マーガリン、綿実油、ヤシ油、落
花生油、ラード、アボガド油、カポック油、イワシ油、
ケシ油、ごぼう子油、小麦麦芽胚油、サバ油、サメ油、
サンマ油、タラ油、月見草油、ツバキ油、トウモロコシ
油、ババスウ油、ヒマワリ油、粉末油脂、イカオイルな
どが挙げられる。かかる油脂は、単独で又は2種以上を
混合して用いてもよい。
【0031】油脂の含有量は、鮮度保持餌料用組成物
中、10〜40重量%が好ましく、15〜35重量%が
さらに好ましく、20〜30重量%がより好ましい。得
られた組成物の水中での拡散を抑制する観点から、10
重量%以上が好ましく、餌料製造時の他の餌料成分に対
する分散性の観点から、40重量%以下が好ましい。
【0032】餌料中の鮮度保持餌料用組成物の含有量
は、鮮度保持効果を十分に発揮させる観点から、0.0
05〜3.0重量%が好ましく、0.05〜1.5重量
%がより好ましい。
【0033】本発明の鮮度保持餌料用組成物の養殖魚へ
の給餌期間は特に限定されないが、給餌期間は、飼育全
期間、なかでも14〜30日間給餌することが好まし
い。
【0034】本発明の鮮度保持餌料用組成物の養殖魚へ
の給餌時期は特に限定されないが、水揚げ日まで給餌す
ることが好ましい。例えば、14〜30日間給餌する場
合は、水揚げ日より14〜30日前から給餌することが
好ましい。
【0035】本発明の鮮度保持餌料用組成物により、例
えば、3枚におろした切り身の状態で4℃で3日間保存
した際に、生菌数、低温細菌数及びVBN値等の指標数
値の上昇を抑制すること、死後硬直が100%に達する
までの時間を遅くさせること及び解硬が開始する時間を
遅らせることが可能になるという優れた効果を得ること
ができる。また、得られた食品は、鮮度が保持された安
全な食品である。
【0036】
【実施例】実施例1 緑茶6kgに約90リットルの水を加え撹拌しながら加
熱し、80℃で3時間抽出した。濾過により得られる抽
出液を噴霧乾燥し、純度25%のポリフェノール化合物
2.2kgを得た。これに水10リットルを加えて溶解
させた後、酢酸エチルで分配し、酢酸エチル可溶画分
0.8kgを得た。
【0037】得られたポリフェノール化合物の成分組成
は、(+)−カテキン0.9重量%、(+)−ガロカテ
キン9.9重量%、(+)−ガロカテキンガレート4.
9重量%、(−)−エピカテキン5.4重量%、(−)
−エピカテキンガレート7.5重量%、(−)−エピガ
ロカテキン9.9重量%及び(−)−エピガロカテキン
ガレート25.8重量%であった。
【0038】実施例2 実施例1で調製したポリフェノール化合物0.4kg
(得られた鮮度保持餌料用組成物中6重量%)、グリセ
リン脂肪酸エステル4.0kg(得られた鮮度保持餌料
用組成物中61重量%)、ビタミンE0.6kg(三共
株式会社製、抽出ビタミンE乳液「三共」;得られた鮮
度保持餌料用組成物中9重量%)及びナタネ油1.5k
g(得られた鮮度保持餌料用組成物中23重量%)をホ
モミキサーで混合し、鮮度保持餌料用組成物6.5kg
を得た。
【0039】試験例1 養殖魚としてブリを用いて、実施例2で得られた鮮度保
持餌料用組成物のフィールドでの効果試験を実施した。
基本餌料は、通常ブリの飼育に使用される魚肉ミンチに
配合餌料を添加した餌料を用いた。
【0040】基本餌料のみを給餌した区をA区、実施例
2で調製した本発明の鮮度保持餌料用組成物を0.09
重量%になるように基本餌料に添加して調製した餌料を
給餌した区をB区及び実施例2で調製した鮮度保持餌料
用組成物を0.90重量%になるように基本餌料に添加
して調製した餌料を給餌した区をC区とした。
【0041】海面をA〜C区の小割生簀(3m×3m)
に分割し、それぞれの生簀中で、飼育開始時の平均体重
が530gのブリを150尾飼育した。
【0042】試験例2 試験例1の条件で14日間飼育したブリを屠体し、刺身
を調製し、刺身を4℃通常の冷蔵庫で保存した。そして
保存後の5日目及び10日目に刺身の生菌数及び低温細
菌数を測定し、それぞれ屠体直後の値と比較し、上昇率
を算出した。また、そして保存後の1日目、3日目、5
日目及び10日目に刺身のVBN値を測定し、屠体直後
のそれらの値と比較し、上昇率を算出した。また、同時
にブリを屠体し、そのまま4℃通常の冷蔵庫で保存し、
死後硬直が100%に達するまでの時間及び解硬が開始
する時間を測定した。
【0043】生菌数及び低温細菌数は、前記の「日本薬
学会協定衛生試験法」第181頁に記載の方法に従い測
定した。
【0044】VBN値は、前記の「畜産物の鮮度保持」
52〜54頁に記載の方法で測定した。
【0045】死後硬直が100%に達するまでの時間
は、養殖魚の魚体の折れまがりを指標に水平面に対する
長さを測定することにより測定した。なお、死後硬直が
100%に達するまでの時間が長いほど鮮度保持に優れ
ることを示す。
【0046】解硬が開始する時間は、魚体の折れまがり
を指標に水平面に対する長さを測定した。なお、解硬開
始時間が遅いほど鮮度保持に優れることを示す。
【0047】保存後の生菌数の上昇率を表1、保存後の
低温細菌数の上昇率を表2、及び保存後のVBN値の上
昇率を表3に、死後硬直が100%に達するまでの時間
を表4に、解硬が開始する時間を表5に、それぞれ示し
た。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】表1〜3に示すように、基本餌料単独で飼
育したA区と比較して、本発明の鮮度保持餌料用組成物
を添加した餌料で飼育したB区及びC区では、刺身の保
存中の生菌数、低温細菌数及びVBN値の上昇率が有意
に抑制された。また、表4及び5に示すように、A区と
比較して、本発明品を添加した餌料で飼育したB区及び
C区では、死後硬直が100%に達するまでの時間が遅
くなり、解硬が開始する時間も遅くなった。
【0054】試験例3 試験例1の条件で30日間飼育したブリを屠体し、刺身
を調製し、刺身を4℃通常の冷蔵庫で保存した。そして
保存後の5日目及び10日目に刺身の生菌数及び低温細
菌数を測定し、屠体直後のそれらの値と比較し、上昇率
を算出した。また、そして保存後の1日目、3日目、5
日目及び10日目に刺身のVBN値を測定し、それぞれ
屠体直後の値と比較し、上昇率を算出した。
【0055】保存後の生菌数の上昇率を表6、保存後の
低温細菌数の上昇率を表7、及び保存後のVBN値の上
昇率を表8に、死後硬直が100%に達するまでの時間
を表9に、解硬が開始する時間を表10にそれぞれ示し
た。
【0056】
【表6】
【0057】
【表7】
【0058】
【表8】
【0059】
【表9】
【0060】
【表10】
【0061】表6〜8に示すように、基本餌料単独で飼
育したA区と比較して、本発明の鮮度保持餌料用組成物
を添加した餌料で飼育したB区及びC区では、刺身の保
存中の生菌数、低温細菌数及びVBN値の上昇率が有意
に抑制された。また、表9及び10に示すように、A区
と比較して、本発明の鮮度保持餌料用組成物を添加した
餌料で飼育したB区及びC区では、死後硬直が100%
に達するまでの時間が遅くなり、解硬が開始する時間も
遅くなった。
【0062】
【発明の効果】本発明の養殖魚用の鮮度保持餌料用組成
物は、該組成物を含有した餌料を養殖魚に給餌し生育さ
せた際に、保存中の魚肉の鮮度が保持されるという優れ
た効果を奏する。さらに、本発明は従来の技術と異なり
養殖魚の飼育管理に着目した新しい技術であり、最終製
品の品質に影響を及ぼすこともなく、またその鮮度保持
効果も従来の技術と比較して格段に秀でたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朱 政治 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 レカ・ラジュ・ジュネジャ 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 Fターム(参考) 2B005 GA01 MB07 MB09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェノール化合物、乳化剤、ビタミ
    ンE及び油脂を含有してなる養殖魚用の鮮度保持餌料用
    組成物。
  2. 【請求項2】 ポリフェノール化合物が(+)−カテキ
    ン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレ
    ート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガ
    レート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロ
    カテキンガレート、テアフラビンモノガレートA、テア
    フラビンモノガレートB及びテアフラビンジガレートか
    らなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項1
    記載の鮮度保持餌料用組成物。
  3. 【請求項3】 ポリフェノール化合物1〜20重量%、
    乳化剤45〜80重量%、ビタミンE3〜20重量%及
    び油脂10〜40重量%を含有してなる、請求項1又は
    2記載の鮮度保持餌料用組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の鮮度保持餌
    料用組成物を0.005〜3.0重量%含有してなる養
    殖魚用餌料。
JP08284799A 1999-03-26 1999-03-26 鮮度保持餌料用組成物 Expired - Fee Related JP3881802B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08284799A JP3881802B2 (ja) 1999-03-26 1999-03-26 鮮度保持餌料用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08284799A JP3881802B2 (ja) 1999-03-26 1999-03-26 鮮度保持餌料用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000270785A true JP2000270785A (ja) 2000-10-03
JP3881802B2 JP3881802B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=13785785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08284799A Expired - Fee Related JP3881802B2 (ja) 1999-03-26 1999-03-26 鮮度保持餌料用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3881802B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009159905A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Seinan Jidosha Kogyo Kk 魚類の飼育方法
JP2012005498A (ja) * 2011-08-30 2012-01-12 Seinan Jidosha Kogyo Kk 魚類の飼育方法
JP2020039320A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 愛媛県 養殖魚用飼料及び養殖魚の養殖方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009159905A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Seinan Jidosha Kogyo Kk 魚類の飼育方法
JP2012005498A (ja) * 2011-08-30 2012-01-12 Seinan Jidosha Kogyo Kk 魚類の飼育方法
JP2020039320A (ja) * 2018-09-13 2020-03-19 愛媛県 養殖魚用飼料及び養殖魚の養殖方法
JP7254275B2 (ja) 2018-09-13 2023-04-10 愛媛県 養殖魚用飼料及び養殖魚の養殖方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3881802B2 (ja) 2007-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Echegaray et al. Chestnuts and by-products as source of natural antioxidants in meat and meat products: A review
BE1021434B1 (nl) Veevoeder aangerijkt met een combinatie van monoglycerides.
US20080019860A1 (en) Liquid monophasic lipid-soluble antioxidant compositions and processes for making the compositions
WO2008007245A2 (en) Natural preservatives for preservation of perishable products
Álvarez-Rodríguez et al. Insights into the role of major bioactive dietary nutrients in lamb meat quality: A review
AU753246B2 (en) Treatment of animals with dihydroxyquinoline compounds
AU2006291243B2 (en) Use of a high-oleic and high-tocol diet in combination with a non-tocol antioxidant for improving animal meat quality
JP3657495B2 (ja) 養魚介類用飼料
KR20140116482A (ko) Dha 및 epa를 포함하는 유기 유화액
JP2013150575A (ja) 魚類の肉色改善飼料および肉色改善方法
BR112012015918B1 (pt) Carne de porco, com uma concentração aumentada de vitamina E, método de produção desta, e alimento para a proposta desta
JP2000270785A (ja) 鮮度保持餌料用組成物
JP3881803B2 (ja) 酸化防止餌料用組成物
Andrade et al. Application of releasing systems in active packaging of meat products
JPH10215786A (ja) 酸化安定性の良い飼料
US6977269B1 (en) Method of improving animal tissue quality
JP5429750B2 (ja) 飼料原料用抗酸化組成物
Alimohammadi-Saraei et al. Effects of different levels of green tea and Resemary extracts on growth performance, carcass characteristics, liver enzymes, interleukin-6 and interferon-gamma genes expression in broiler chickens Ross 308
KR100313057B1 (ko) Cla가 함유된 돈육, 및 이를 위한 비육돈의 사육 방법
JP5378428B2 (ja) 養魚用飼料、魚類の飼育方法及びこれにより生産される魚類
CN113115804A (zh) 煎炸用涂膜液
EP2018812A1 (en) Fish meal with inhibited oxidation and process for producing the same
Waheed et al. Effect of various levels of fat and antioxidant on the quality of broiler rations stored at high temperature for different periods
Gandotra et al. The effect of ascorbic acid and citric acid solution treatment on the flesh quality of Wallago attu
RU2514414C1 (ru) Антиоксидантный премикс и способ его производства

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20060711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees