JP2000266937A - ホログラフィー光学素子及びその製造方法 - Google Patents

ホログラフィー光学素子及びその製造方法

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JP2000266937A
JP2000266937A JP11071575A JP7157599A JP2000266937A JP 2000266937 A JP2000266937 A JP 2000266937A JP 11071575 A JP11071575 A JP 11071575A JP 7157599 A JP7157599 A JP 7157599A JP 2000266937 A JP2000266937 A JP 2000266937A
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JP
Japan
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optical element
beam splitter
light
holographic optical
hoe
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JP11071575A
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English (en)
Inventor
Akinari Suehiro
晃也 末廣
Koichiro Nishikawa
浩一郎 西川
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光を回折するホログラフィー光学素子を安価
に製造する。 【解決手段】 電子ビーム描画方式でシリコンウェーハ
41上にビームスプリッタ32を構成する複数の回折格
子42の凹凸パターンを配列して形成し、次いでウェー
ハ41の凹凸パターン(42)が転写されたファーザー
43を形成し、次いでファーザー43の凹凸パターン
(42)が転写されたマザー44を形成し、さらにマザ
ー44の凹凸パターン(42)が転写されたスタンパ4
5を形成する。このことによりレンズ6、ビームスプリ
ッタ7及びピンホールの一体成形が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を回折するホロ
グラフィー光学素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリペイドカード、クレジットカード、
キャッシュカードなどの磁気カードは、記録手段として
磁気ストライプと呼ばれる磁気記録部を有する。この磁
気記録部には例えばプリペイドカードの場合には使用に
伴う残高が記録され、また、必要に応じて本人を確認す
るためにID(識別)番号などが記録される。このよう
な磁気カードは携帯に便利であり、面倒な現金の授受を
伴わないいわゆるキャッシュレス社会に貢献している。
一方、このような磁気カードは記録媒体が磁気記録層で
あるので、記録内容を容易に判読することができ、その
ため偽造も容易であるので、テレフォンカードやパチン
コ店のプリペイドカードが大量に偽造されたりして不正
使用されることが多く、社会問題化している。
【0003】このような偽造や不正使用に対処するため
に、従来の単純な磁気記録方式に代えて複雑化した磁気
記録方式やICカードが提案されているが、この方法は
コストが高くなるという問題があり、一般には普及して
いない。そこで、これに代わる方法として、回折格子や
ホログラムを用いた光学的記録方式が例えば特開平3−
71383号公報、特開平5−73738号公報、特公
平7−97388号公報などにおいて提案されている。
【0004】上記公報に示す従来の光学的記録方法で
は、ホログラムにおける光の反射強度が所定値か否か
(又は所定値以上か否か)を判断する方法であったり、
回折格子やホログラムにより反射光の複数の異なる光路
を検出する方法であるので、カードが正規(真正)か又
は偽造品かを識別することには役立つ。しかしながら、
例えばプリペイドカードの金額や、キャッシュカードに
おける暗証番号やカード番号を記録するために適さず、
この情報を仮に上記公報に示す従来の光学的記録方法を
用いて記録しようとすると莫大な数のホログラムを配置
する必要がある。また、カードの製造のみならず、記録
情報を精度よく再生しようとすると、読み出し装置(リ
ーダ)が非常に複雑化して極めて大きなコストを必要と
し、このため実現が困難と思われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本出願人
は、先の出願(特開平10−171334号など)にお
いて例えばプリペイドカードの金額や、キャッシュカー
ドにおける暗証番号やカード番号などの複雑な情報を記
録する場合に好適な低コストの光カードと、この光カー
ドの記録再生装置を提案している。
【0006】しかしながら、この記録再生装置において
用いられている単色光発生装置は、図6に示すように、
半導体レーザ(LD)1やLEDなどの光源からの単色
拡散光を凸レンズ2で集光し、次いでこの集光された単
色光をピンホール3により照射範囲を制限し、さらにこ
の単色光をビームスプリッタ4により複数本(例えば7
本)のビームに分割するので、例えば特公平7−973
88号公報に示されるような半導体レーザとレンズのみ
の構成と比較すると、それぞれの光学素子が非常な精密
さを必要とし、また、ビームが傾かないように組み立て
調整を行なう精度も要求されるので、多大なコストを要
するという問題点がある。
【0007】このような問題点を解決するために、各々
の光学素子を回折光学素子あるいはホログラフィー光学
素子(HOE)として構成することが有望視されてい
る。HOEは一般に軽量・小型であり、他の光学素子に
比べて容易に製作・複製をすることができる。特開平6
−186900号ではHOEを用いてコリメーション、
ビーム成形、ビーム複合、焦点調節のための素子を製作
している。また、特開平8−339568号では格子方
向が異なる複数の回折領域を重複することなく形成した
回折格子により、光束を複数の光束に分割する技術が開
示されている。
【0008】これらはホログラフィックプレートを用い
て光学的に製作されるので高品質である反面、高価にな
ってしまうという課題がある。そこで、本出願人は、電
子ビーム描画装置を用いてビームスプリッタを形成した
光学素子に金属薄膜をスパッタすることにより、ピンホ
ールも一体化した光学素子を特願平10−253216
号により提案したが、後述するように、ピンホールの周
辺領域に遮光材として金属薄膜を形成することは、工程
数が増えると共にピンホール形成位置がずれない様に形
成する精度が要求されるので、コストダウンの障害の一
つとなっていた。本発明は上記問題点に鑑み、安価に製
造することができるホログラフィー光学素子及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、以下の1,2に記載のホログラフィー光
学素子及びその製造方法を提供しようとするものであ
る。 1.供給される単色拡散光を集光してその照射範囲を制
限した上で複数本の回折光を出力するホログラフィー光
学素子であって、供給される単色拡散光の略中央部分に
ビームスプリッタを形成したピンホールと、このピンホ
ール周辺領域にn値(n>2)の位相パターンを有する
計算機ホログラムと、が形成された透明材料からなるこ
とを特徴とするホログラフィー光学素子。
【0010】2.供給される単色拡散光を集光してその
照射範囲を制限した上で複数本の回折光を出力するホロ
グラフィー光学素子の製造方法であって、電子ビーム描
画装置により略中央のピンホール部分にビームスプリッ
タを描画すると同時にその周辺領域にn値(n>2)の
位相パターンを描画して共に計算機ホログラムとして形
成し、この計算機ホログラムを透明材料の表面に複製す
ることを特徴とするホログラフィー光学素子の製造方
法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明に係るホログ
ラフィー光学素子の一実施の形態を使用して再生される
光カードの例を示す構成図、図2は図1の光カードに対
して複数の単色回折光を照射する単色光発生装置を示す
模式図、図3は本発明に係るホログラフィー光学素子の
一実施の形態を示す図、図4はホログラフィー光学素子
に適用されるCGHの位相パターンを説明するための
図、図5は図3のホログラフィー光学素子の製造工程を
示す説明図である。
【0012】図1(b)は本発明に係るホログラフィー
光学素子の一実施の形態を使用して再生される光記録媒
体(光カード)10の側面断面を示すものである。この
光カード10は基板11と、記録層と、例えばアルミニ
ウムの反射膜13とUV保護膜14が積層されて25m
m×75mmの矩形状に構成されている。基板11とし
ては例えばポリカーボネートなどを用いることができ、
UV保護膜14としては例えばUVポリマーコートなど
を用いることができる。記録層には2次元画像データに
基づいて演算により生成された複数のホログラム干渉縞
が形成され、このホログラム干渉縞は計算機ホログラム
(CGH:コンピュータ・ジェネレーテッド・ホログラ
ム)12と呼ばれている。
【0013】図1(a)は基板11側から見た上面図を
示し、CGH12は正方形で示され、反射膜13はCG
H12より広い領域として示されている。複数のCGH
12は縦横方向に配列されて形成され、その1つは例え
ば100μmであり、間隔は250μmである。その1
つ1つが文字を表し、例えばプリペイドカードとして用
いる場合には、ある単位の金額を表す。
【0014】このようなCGH12を再生する場合に
は、図2に示すような単色光発生装置20を用いる。な
お、図2に示す例では、CGH12は横方向に6個が配
列されているので、単色光発生装置20は中央の回折さ
れていない1本と、外側の回折されている6本の合計7
本のビームを発生して、回折されている6本により横方
向の6個のCGH12を一度に照射する。また、単色光
発生装置20又はCGH12を縦方向に移動させること
により、2次元に配列されたCGH12を照射してその
反射光を読み取る。なお、ビームスポットBSは長円形
で示されているが、円形でもよい。
【0015】このような単色光発生装置20の例とし
て、本出願人は特願平10−253216号において、
図7に示すような単色光発生装置20aを提案した。こ
の単色光発生装置20aは図6に示す各光学部材を一体
化したものであり、半導体レーザ(LD)やLEDなど
の単色拡散光を発生する光源部材1と、この光源部材1
から出力される単色拡散光を集光する凸レンズ2と、こ
の凸レンズ2によって集光された単色光の照射範囲を制
限するピンホール3と、単色光を複数本に分割するビー
ムスプリッタ4とからなる。そして、図8(a),
(b)に示すように、凸レンズ2及びビームスプリッタ
4を一体として作成し、金属薄膜をスパッタするなどし
てピンホール3の膜を形成することで一体化された光学
部材21と、光源部材1との合計2つの部材で構成され
ている。
【0016】しかし、この単色光発生装置20aは、光
源部材1として広がり角の大きな半導体レーザや発光ダ
イオードを使用した場合には、一般に凸レンズ2の厚み
が大きくなってしまい、小型化が困難であった。また、
ピンホール3の膜を形成するスパッタ工程は凸レンズ2
及びビームスプリッタ4の成形工程とは別のプロセスと
して行なわなければならず、また、凸レンズ2の中央に
ピンホール3を設けるようにスパッタ位置を調節するの
が難しく、コストアップの原因になっていた。
【0017】これに対して、図3に示す単色光発生装置
20bは、本発明の一実施の形態であるビームスプリッ
タ、レンズ、ピンホールの3要素を1枚のホログラフィ
ー光学素子(HOE)を適用することにより小型化を実
現したものである。すなわち、透明樹脂5の表面におい
て、その中心部分(ピンホール部分)をレンズ6及びビ
ームスプリッタ7としての作用を有するように形成し、
その周囲の領域8にn値(n>2)の計算機ホログラム
(CGH)を形成したホログラフィー光学素子(HO
E)22を用いるものである。
【0018】このHOE22は、図7に示したような凸
レンズ2とは異なり、広角の光源を使用する場合でも薄
く構成することができるため、より小型化が可能とな
る。また、ピンホールの周辺領域8は、多値の計算機ホ
ログラム(CGH)で構成することにより、遮光機能を
持たせるように設計することができる。そのため、金属
薄膜をスパッタする工程が不要となり、工程数が減るだ
けでなく、スパッタ位置がずれることもなくなるので、
歩留まりが高くなり、コストダウンが可能となる。
【0019】ここで、この多値の計算機ホログラム(C
GH)について、図4を参照しながら説明する。なお、
説明をわかりやすくするために、図4(a),(b)は
共に中心のピンホール部分にはレンズ6及びビームスプ
リッタ7を形成していない状態の光出力を示している。
図4(a)には2値のCGHの断面模式図とそのCGH
を使用した単色光発生装置からの出力光の例を示す。2
値のCGHは単純な凹凸であるため、回折に寄与しない
0次光(平行光)が現れ、この0次光が中央のピンホー
ル部分から出力される再生光と共に記録媒体に照射され
てしまうので、遮光効果が得られないことになる。しか
しながら、図4(b)に示すように、n値(n>2)の
位相を有するCGH(回折格子)を使用した場合には、
0次光を減らして回折光のみにすることができ、この回
折光が記録媒体に照射されないように設計することによ
り、実質的な遮光機能を有することになる。
【0020】図5に単色光発生装置20bを構成する本
発明のホログラフィー光学素子22の製造工程を示す。
まず、図5(a)に示すように、公知の電子ビーム描画
方式でシリコン(Si)ウェーハ(以下単にウエーハと
もいう)41上にHOEビームスプリッタ7、HOEレ
ンズ6からなるHOEピンホールとその周辺領域8を構
成する多値のホログラムパターン42を形成する。
【0021】なお、公知の電子ビーム描画方式によりホ
ログラムパターンを形成する方法について説明すると、
まず、ウェーハ41上にフォトレジストを塗布し、次い
でこのフォトレジスト上を電子ビーム露光装置によりホ
ログラムの2次元パターンを描画する。次いでエッチン
グ工程とメッキ工程を経ることによりフォトレジストを
除去してウェーハ41の表面にホログラムの凹凸パター
ン42を形成する。
【0022】このようにウェーハ41の表面にホログラ
ムの凹凸パターン42を形成すると、次いで図5
(b)、(c)に示すように凹凸パターン42の上にニ
ッケル(Ni)をプレーティングして、ウェーハ41の
凹凸パターンが転写されたファーザー43を形成する。
次いで図5(c)、(d)に示すようにこのファーザー
43の上にニッケルをプレーティングして、ファーザー
43の凹凸パターンが転写されたマザー44を形成す
る。その後、図5(d)、(e)に示すようにこのマザ
ー44の上にニッケルをプレーティングして、マザー4
4の凹凸パターンが転写されたスタンパ45を形成す
る。
【0023】したがって、このような製造方法によれ
ば、図3に示すようにレンズ6と、ビームスプリッタ7
とピンホールが一体化された光学素子を実現することが
できる。ここで、ピンホールの径は、図3に示すような
円形にしたり、長円形に形成したりすることにより所望
のビーム形状を実現することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子ビーム描画装置を用いてレンズ、ビームスプリッタ及
びピンホールを一体化するようにしたので、光学精度の
調整を必要とせず、また、小型化が可能となる。そし
て、光学部品を描画及び複製工程だけで製造することが
できるので、安価に製造することができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホログラフィー光学素子の一実施
の形態を使用して再生される光カードの例を示す構成図
である。
【図2】図1の光カードに対して複数の単色回折光を照
射する単色光発生装置を示す模式図である。
【図3】本発明に係るホログラフィー光学素子の一実施
の形態を示す図である。
【図4】ホログラフィー光学素子に適用されるCGHの
位相パターンを説明するための図である。
【図5】本発明のホログラフィー光学素子の製造工程を
示す図である。
【図6】従来の単色光発生装置を示す構成図である。
【図7】他の光学素子を使用した従来の単色光発生装置
を示す構成図である。
【図8】従来の光学素子を示す正面図及び側面図であ
る。
【符号の説明】
6 HOEレンズ 7 HOEビームスプリッタ 8 HOEピンホールの周辺領域 22 ホログラフィー光学素子(HOE)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 CA01 CA05 CA09 CA15 CA17 CA20 CA28 CA30 2K008 AA13 CC03 FF27 GG05 HH19 HH25 5D119 AA38 BA02 JA03 JA04 JA22 JA23 JA46 JA47

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給される単色拡散光を集光してその照射
    範囲を制限した上で複数本の回折光を出力するホログラ
    フィー光学素子であって、 供給される単色拡散光の略中央部分にビームスプリッタ
    を形成したピンホールと、このピンホール周辺領域にn
    値(n>2)の位相パターンを有する計算機ホログラム
    と、が形成された透明材料からなることを特徴とするホ
    ログラフィー光学素子。
  2. 【請求項2】供給される単色拡散光を集光してその照射
    範囲を制限した上で複数本の回折光を出力するホログラ
    フィー光学素子の製造方法であって、 電子ビーム描画装置により略中央のピンホール部分にビ
    ームスプリッタを描画すると同時にその周辺領域にn値
    (n>2)の位相パターンを描画して共に計算機ホログ
    ラムとして形成し、 この計算機ホログラムを透明材料の表面に複製すること
    を特徴とするホログラフィー光学素子の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072279A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Hamamatsu Photonics Kk 光パターン形成方法および装置、ならびに光ピンセット装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006072279A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Hamamatsu Photonics Kk 光パターン形成方法および装置、ならびに光ピンセット装置
JP4664031B2 (ja) * 2004-08-31 2011-04-06 浜松ホトニクス株式会社 光パターン形成方法および装置、ならびに光ピンセット装置

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