JPH11353422A - 光記録媒体の情報読取り装置 - Google Patents

光記録媒体の情報読取り装置

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JPH11353422A
JPH11353422A JP17222898A JP17222898A JPH11353422A JP H11353422 A JPH11353422 A JP H11353422A JP 17222898 A JP17222898 A JP 17222898A JP 17222898 A JP17222898 A JP 17222898A JP H11353422 A JPH11353422 A JP H11353422A
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JP
Japan
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light
recording medium
hologram pattern
hologram
pattern
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Withdrawn
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JP17222898A
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English (en)
Inventor
Kanji Kayanuma
完治 茅沼
Kazunori Namiki
和則 並木
Kenji Narisawa
賢司 成澤
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホログラムパターンの記録された記録媒体か
ら記録情報を正確に読み出すことができる光記録媒体の
情報読取り装置を提供する。 【解決手段】 所定波長の光線を集光する光学手段14
により集光された光線が複数の回折格子がホログラムの
干渉縞のパターンとして形成され2次元的に配列された
光記録媒体10に照射されたとき、その反射光又は透過
光を受光し、回折格子のホログラムパターン12を読み
取る手段20を有する光記録媒体の情報読取り装置にお
いて、光学手段と記録媒体の間に、光学手段からの光線
による記録媒体の照射範囲を制限する手段17を設けた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体の情報
読取り装置に関し、特にプリペイドカードやクレジット
カード、証明用カードなどに適切な光記録媒体にホログ
ラムパターンとして記録された記録情報を読み取る光記
録媒体の情報読取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】種々のカードが利用されているが、プリ
ペイドカードやクレジットカード、証明用カードなどと
して、従来の磁気記録媒体を用いたものが容易に偽造、
改ざんされ得ることから、これに代るものとしてカード
型の光記録媒体が注目され、その中でもホログラムを用
いたものが偽造・改ざんに有効であるとして特に重視さ
れている。特開平5−50788号公報に示されている
光学的に読み取り可能なカードは、カードの少なくとも
一部に特定の回折方向及び空間周波数を有する回折格子
を微小なエリアに形成して構成された回折格子パターン
を、同一及び/又は異なる回折方向及び空間周波数の種
類の複数の組み合わせとしてコード化した回折格子パタ
ーン群を形成したものである。
【0003】かかる従来のホログラムを用いた記録媒体
からホログラムパターン(回折格子)を読み取る情報読
取り装置の光学系では、例えば特公平7−97388号
公報に示されるように、光源からの拡散光線を凸レンズ
により平行光線として記録媒体のホログラムパターンに
照射し、記録情報を再生して読み取る構成となってい
る。図15は、従来のかかる読取り装置の光学系を模式
的に示す図である。すなわち、ホログラムパターンの記
録された記録媒体から記録情報を再生するために、ホロ
グラムパターンに参照光として平行光線を照射する構成
となっている。図15では透過型ホログラムが示されて
いるが、反射型であっても同様な方法である。光源であ
るレーザダイオードLDを点光源と見なせば、凸レンズ
1の焦点距離f1をf1=Aに設定することによって、
平行光が得られる。平行光を受光素子の結像面に結像さ
せるために、凸レンズ2の焦点距離f2をf2=Bに設
定している。ホログラムパターンによる光の回折角度を
θとすれば 結像面での距離CはC=θ*Bとなる。
【0004】図16は、レンズの分解能について説明す
る模式図である。点光源Oの像はレンズLの収差と、回
折によって広がる。ここで収差のない凸レンズLの結像
面上のQ点の像の広がりは収束球面波からの等距離にあ
り、干渉によって最大値をとるQ点から外れた場所では
波面上の異なる点から集合し干渉で弱められる。図17
はこの様子を示している。すなわち、図17は結像面に
おけるQ点を中心として像の明るさの減衰する様子を示
すグラフである。実際の強度分布は明るい中心の周辺を
数本の環が囲んでいる。第一の暗還の直径Dは、D=
1.2*λ/NAで表される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
平行光線をホログラムパターンに照射する情報読取り装
置の光学系では、結像面の中心位置から遠ざかるにつれ
像の明るさが極端に減少し、また数本の暗環が生じるの
で、ホログラムパターンによる回折光を受光して記録情
報を正確に再生する上で支障があった。
【0006】したがって、本発明はホログラムパターン
の記録された記録媒体から記録情報を正確に読み出すこ
とができる光記録媒体の情報読取り装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では所定波長の光線を集光する光学手段によ
り集光された光線が、複数の回折格子がホログラムの干
渉縞のパターンとして形成され2次元的に配列された記
録媒体に照射されたとき、その反射光又は透過光を受光
し、回折格子のホログラムパターンを読み取る手段を有
する光記録媒体の情報読取り装置において、光学手段と
記録媒体の間に、光学手段からの光線による記録媒体の
照射範囲を制限する手段を設けたものである。
【0008】すなわち本発明によれば、所定波長の光を
発光する光源と、前記光源からの光線を集光する光学手
段と、複数の回折格子がホログラムの干渉縞のパターン
として形成され、2次元的に配列された記録媒体に前記
光学手段により集光された光線が照射されたとき、その
反射光又は透過光を受光し、前記回折格子のホログラム
パターンを読み取る手段と、前記光学手段と、前記記録
媒体の間に配され、前記光学手段からの光線による前記
記録媒体の照射範囲を制限する手段とを、有する光記録
媒体の情報読取り装置が提供される。
【0009】また本発明においては、光学手段が凸レン
ズを含み、光源と、集光手段と、ホログラムパターンを
読み取る手段のそれぞれの間の距離が、ホログラムパタ
ーンを読み取る手段の受光面が合焦点となるように選択
されていることが好ましい。
【0010】また本発明においては、光学手段により集
光された光線が光遮蔽手段を介してホログラムパターン
に照射されるとき、その照射範囲の大きさがホログラム
パターンの大きさより大きくなるよう、光遮蔽手段のピ
ンホールの口径と光遮蔽手段とホログラムパターンの間
の距離がそれぞれ選択されていることが好ましい。
【0011】また本発明においては、ピンホールの口径
がホログラムパターンの大きさより大きく、隣接するホ
ログラムパターンを光スポットが照射しない範囲以下で
あることが好ましい。
【0012】また本発明においては、ピンホールの口径
がホログラムパターンの大きさより大きく、隣接するホ
ログラムパターンを光スポットが照射しない範囲以下で
あることが好ましい。
【0013】また本発明においては、回折格子が所定の
入射光の照射を受けたとき、入射光を2次元的に異なる
複数の方向に回折するよう構成され、記録媒体の記録部
分の径と、ホログラムパターンを読み取る手段の受光面
における複数のホログラムパターンの像の間隔の関数と
して光源の波長が定められていることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施の形態について説明する。図1は本発明に係
る光記録媒体の情報読取り装置の光学系の模式図であ
る。図1において、光源であるレーザダイオード(L
D)16からの拡散光は、1枚の凸レンズ14により集
光されて、記録媒体10のホログラムパターン(CG
H)12に照射される。記録媒体10を透過した光は、
受光素子であるCCD20の受光面においてホログラム
パターンを結像する。
【0015】図5は本発明に係る光記録媒体を名刺サイ
ズのカード(プリペイドカード、識別カードなど)とし
て具現化したものの平面図である。カード10はその表
面に複数の光記録領域を有していて、各記録領域にはホ
ログラムの干渉縞(ホログラムパターン)が記録されて
いる。したがって、光記録領域も参照番号12で示され
る。ホログラムの干渉縞は回折格子の一態様であり、こ
こで回折格子について検討する。光学的な回折格子ピッ
チpと回折角度θの関係は、使用波長をλとすると、
【0016】
【数1】 ±n sin θ = λ/p (1) nは0を含む自然数 で表される。n=0のときは0次回折光と呼ばれる、非
回折光の透過もしくは反射光である。一方、±nのとき
は通常の光学系(対称な光学系)ではその回折光量は等
しい。nの増加により高次な回折光の光量は減少する。
n=1のみを考慮すると、回折格子から3本の光速が発
生することとなる。
【0017】平行な回折格子であれば1次元的な回折光
が発生する。±の正方向のみ議論すれば、1本の回折光
のみが発生すると言える。前述の特開平5−50788
号公報の技術では、複数の回折光を得るために回折格子
の配置角度、及びピッチの異なった複数の回折格子群を
同時に照射し、回折光を用いて検出パターン認識を行っ
ている。本発明では、平行な回折格子ではなく水平、垂
直両方向に特定パターンで配列された格子を作成し、そ
の回折光が2次元的に配置されるように、コンピュータ
を用いて演算を行いCGH(コンピュータ・ジェネレイ
テッド・ホログラム)を生成している。本発明で用いる
ホログラムとしては、例えば月刊誌「OプラスE」(株
式会社新技術コミュニケーションズ発行;No.20
4;1996年11月号)を用いることができる。
【0018】図6は本発明者らが本発明に先立って開発
し、特許出願(特願平8−317053号)したCGH
を利用した光記録媒体原盤の製造方法、光記録媒体への
情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置並びに製造方
法を模式的に示すブロック図である。この例は、カード
型の光記録媒体としてのプリペイドカード10Aを製造
するものである。このプリペイドカード10Aには複数
の記録部分12が設けられ、配列されている。いま、こ
の記録部分12の1つ1つに文字の情報を記録するもの
とすると、文字情報の信号が入力端子IN1に供給さ
れ、画像信号化回路50に入力される。画像信号化回路
50は入力されたデジタル信号のコード情報で表された
文字を2次元画像のドットパターンの画像信号(後述す
る図7の入力データ)に変換する。
【0019】この画像信号はスイッチ52又はマルチプ
レクサを介して数値演算装置54に供給される。数値演
算装置54は所定のアルゴリズムを用いて2次元画像の
ドットパターンの画像信号から干渉光を照射することな
くホログラムの干渉縞パターン(ホログラフィー干渉図
形)を得るための数値を得る。図7の(a)は2次元画
像からホログラムの干渉縞パターンを得る手順を示す図
である。数値演算装置としては好ましくは高速演算の可
能なコンピュータを用いる。図7の(b)は、本発明で
用いる水平、垂直両方向に特定パターンで配列された格
子を作成し、その回折光が2次元的に配置されるよう
に、コンピュータを用いて演算を行いCGHを生成した
ものの一例を示す写真である。
【0020】なお、数値演算装置54は後述の描画装置
である電子ビーム露光装置58の解像度に応じた座標デ
ータを出力するよう構成されている。また、描画を実際
に行う前に、数値演算で得られた座標データをフィード
バックして入力データと比較して、両者間の誤差を低減
すべく複数回の再計算を行う。
【0021】数値演算装置54の出力信号はエンコーダ
56にて所定のフォーマットの信号とされ、電子ビーム
露光装置58に入力される。電子ビーム露光装置58は
本来ICやLSIを製造するときにその回路配置パター
ンを描画するために用いられるものであり、ここでは図
7の(a)に示した干渉縞のパターン(出力データ)を
1次記録媒体60上に描画するために用いられる。な
お、この1次記録媒体60は最終製品である光記録媒体
10Aと識別するため1次記録媒体60という。1次記
録媒体60としては、ガラスなどの基板の上に被露光媒
体としての感光性樹脂であるフォトレジストを塗付した
ものを用いる。1次記録媒体60はステッパ62(ステ
ージコントローラ)に取り付けられ、ステッパ62は電
子ビーム露光装置58からの信号により電子ビーム66
に垂直な面上のX−Yの2方向に移動可能である。な
お、電子ビームによる描画では、従来の光記録媒体の製
造に用いられるレーザビームによる描画と比較すると、
極めて繊細かつ緻密なパターンを描画することが可能で
あり、ホログラムの干渉縞のパターンの描画に適してい
るといえる。
【0022】1次記録媒体60をフォトマスク原盤とし
て加工し、この1次記録媒体60をフォトマスク原盤よ
り光露光による複数の2次記録媒体を作製し、この2次
記録媒体を原盤として用いて光ディスク製造工程を経て
最終製品である光記録媒体10Aを製造することも可能
である。
【0023】いま、英文字(数字を含む)で300文字
からなるデータをプリペイドカードに記録するものとす
ると、入力端子IN1からシリアルに入力される文字列
のデータが画像信号化回路50にて順次画像信号化さ
れ、数値演算装置54にて所定のアルゴリズムにて数値
演算処理が行われ、エンコーダ56にて所定フォーマッ
トのデータとされて電子ビーム露光装置58に供給さ
れ、電子ビーム66が偏向されて、1次記録媒体60上
に描画が行われる。このとき、電子ビーム露光装置58
はステッパ62を制御して300の記録部分12が3列
で、各列に100個の記録部分が並ぶよう電子ビーム6
6と垂直な面上のX−Y方向に1次記録媒体60を移動
させる。
【0024】図8はホログラムパターン12を有する光
記録媒体10すなわち、回折格子(ホログラムパターン
12)の1つに光源16から単一な波長で平行な光束
(レーザビーム)を照射したときの透過光の回析状態を
示す模式図である。図示の例は光が光記録媒体10を透
過するものであるが、光記録媒体10のホログラムパタ
ーン12に反射膜を設け、入射光を反射するように設計
すれば、透過光でなく回析した反射光を得ることができ
る。ここで回析角度θと照射光波長λの関係は、前述の
式(1)により示される。
【0025】図9は、ホログラムパターン12により回
折した光線により、2次元平面18の複数の箇所に結像
した様子を示す図である。この例では、横に5個、縦に
7個の計35個のドット(スポット)として結像してい
る。この例は回折パターンの一例であり、横と縦の数は
5×5、6×6、4×8など任意に選択することができ
る。中心のスポットSPIが0次回折光を示し、他が一
次回折光である。この一次回折光の位置と、その有無
は、ホログラムパターンの設計で自由に選択が可能であ
る。換言すれば、例えば図9のパターンで、横縦5×7
の全て、すなわち35のスポット全てに回折光が照射さ
れるのは1つの又は複数の数字なり文字に対応した状態
であり、この35の位置中、回折光が照射される位置を
オンとし、回折光が照射されない位置をオフとすると、
オン・オフの組合せで、236個の情報を表現することが
可能である。
【0026】ホログラムの特性として、照射する光の範
囲全ての積分値が回析パターンとして表現される。言い
換えれば、均一なホログラムパターンに均一な光束を照
射しているとき、何らかの影響でホログラムパターンに
損傷を受けても、回折光の結果は影響をほとんど受けな
い。照射面積と損傷面積比率で、回析パターン光量が減
少するが、0次光と一次光の比率に変動はない。0次光
光量で一次光の規格化を行い、損傷の影響は実用上無視
可能なほどである。このように、2次元的に回折するホ
ログラムは、冗長度が高い記録方式である。
【0027】ホログラム面と、回折像の関係は、前述の
月刊誌OプラスEのP87に記載されているように、フ
ーリエ反復アルゴリズムによって表すことが可能であ
る。CGHを用いて回折光を得る点について図10と共
に説明する。図10は図示省略の光源からの光を集光す
る凸レンズと、ホログラムの干渉縞が微細パターンとし
て記録されたCGHのあるホログラムパターン12と結
像面の関係を示している。各回折パターンを分離するた
めには、ホログラムパターン(CGH)12と回折パタ
ーン結像点までの距離rと回折角度θとの積が、回折パ
ターン上の光束径より大きくなければならない。このた
め、回折パターン結像点で光束が最小になるように、円
錐型の光束を使用する(集光光学系)ことが望ましい。
【0028】図10に示したホログラムパターン(CG
H)12と結像面の関係は、本発明による光記録媒体と
その読取り装置(リーダ)における受光面(撮像面)と
の関係として捉えることができる。図11は本発明によ
る光記録媒体の情報読取り装置の1つの実施の形態の全
体構成を模式的に示す図である。図11の光記録媒体の
情報読取り装置は図5に示したカード状の光記録媒体1
0からホログラムパターン12として記録された情報を
読み取り、再生するものであるが、図5に示したように
ホログラムパターン12が直線状に配置されている場合
は、光記録媒体10は直線的に搬送されて、順次情報が
読み出される。一方、光記録媒体がCD、CD−RO
M、DVDなどのように円盤状のときは、ホログラムパ
ターンは同心円もしくは、スパイラル状に配置されてい
るので、光記録媒体を回転させて順次情報を読み取るよ
う構成される。以下の説明では、光記録媒体がカード型
であり、ホログラムパターンが直線状に1列又は複数列
に配列されている場合を例にとり説明する。
【0029】図11の光記録媒体の情報読取り装置にお
いて、名刺サイズのカード状の光記録媒体10は読取り
装置22の中で一定速度で搬送され、図中矢印で示され
るように直線的に移動する。図5に示すように、個々の
ホログラムパターン12は、ブロック単位で情報が記録
されている。この情報は、ホログラムパターン12に所
定の光線が入射したとき、2次元的に回折して結像面と
しての受光素子により構成されるイメージセンサ20の
2次元平面上に投影される所定の回折光パターンを得る
よう、あらかじめCGHとして記録されていたものであ
る。なお、本明細書で2次元的に回折するとは、上述の
ように2次元平面上の上下左右に広がるよう回折するこ
とを指し、1次元的に回折するとは、直線上の所定方向
に回折することを指す。イメージセンサ20としては、
CCDカメラやCCD撮像素子を用いることができる
が、以後これらも番号20で示す。
【0030】いま、単一のホログラムパターン12が、
最大で、図9に示した5×7の光スポット(ドット)を
投影可能であるとすれば、CGHの設計段階で、この3
5個のスポット中どれをオンする(投影する)か、どれ
をオフ(投影しない)するかを、あらかじめ定めること
により、各ホログラムパターン12には所定の内容を記
録することができる。この例のように35個のスポット
を用いれば、理論的には35ビットの情報を記録するこ
とが可能である。しかし、35個のスポット中、数個し
か投影されていない状態(暗い状態)と、30個近くが
投影されている状態(明るい状態)とでは、あまりにも
明暗の差、すなわち光量の差があり過ぎ、撮像する上で
必ずしも好ましくない。そこで、約半数の18個程度が
常時オンとなるように設計することは、好ましい態様で
ある。
【0031】図5において、各ホログラムパターン12
の、サイズと形状は0.25mm角で、隣どうしは0.
25mmのスペースを設けて配置される。すなわち0.
5mmピッチで複数のホログラムパターン12が配置さ
れている。図5の例は1列のみの場合であるが、後述す
るように複数列のホログラムパターン12を配列するこ
とができる。読取り装置の読み取り光束径を0.3mm
とし、光束がホログラムパターン12の一部を照射した
ときから回折光はホログラムの持つ情報に従った回折を
行うが、ホログラムパターン12の一部分のみ照射され
ているため、その光量は少ない。
【0032】再び図1に戻り、本発明の光記録媒体の情
報読取り装置の光学系について説明する。凸レンズ14
の焦点距離をf0、光源であるLD16からの光線の波
長をλ、LD16と凸レンズ14の間隔をf1、凸レン
ズ14と受光素子であるCCD20の受光面間の距離を
f2、光遮蔽板17のピンホール15の口径をa、ホロ
グラムパターンであるCGH12の径又は対角線距離
(大きさという)をg、ピンホール15を有する光遮蔽
板17とCGH12の間の距離をd1、CGH12とC
CD20の受光面間の距離をd2、凸レンズ14と光遮
蔽板17との間隔をd3、CGH12による最小回折角
度をθ0、CCD20の受光面上の最小回折光結像距離
をb0、CCD20の受光面上のCGH12の回折距離
をh、CCD20の受光面上の光スポット径をcとする
と、
【0033】
【数2】f0、f1、f2には、(1/f0)=(1/
f1)+(1/f2)の関係が成立し、また、CCD2
0の受光面上の光スポット径cは、 c=1.2λ/NA で表され、 NA=g/2*d2 c=2.4*λ*d2/g 0.8≦b0≦4*c よって、 0.8*2.4*λ*d2/g≦θ0*d2≦4*2.
4*λ*d2/g 2λ/g≦θ0≦10λ/g 2λ/θ0≦g≦10λ/θ0 の関係が成り立つ。
【0034】ここで、CCD20の受光面上の最小回折
光結像間の距離b0が、0.8c≦b0≦4cを満足す
るように光源16の波長λが選択される。この例では、
図2〜図4に示すようにホログラムパターン12による
回折角度は(中心に対して)Y方向に±0.384ra
dに、X方向に±0.05radの広がりを持つ(PP
0.1rad)。図3に示す2つの1次回折光による
像は、それぞれ図4に拡大して示すように、その内部は
8*8個に分離する。すなわち、LD16の光線は凸レ
ンズ14で集光されてホログラムパターン12に照射さ
れ、その透過光は回折光となって、CCD20の受光面
に集光スポットを結像するが、その態様は受光面の中心
部に0次光が1個のスポットを、光源16の光軸の直線
上に結び、次に±1次回折光は0次光のスポットの上下
2カ所に回折して、結像する。なお、図2の上下方向は
図3では左右方向に示している。
【0035】上述のように、1次回折光による2つの結
像部分のそれぞれは、図4に示すようにその中で8*8
=64個に分離するので、0次光の光スポットを加える
と、合計129個のスポットが発生する。なお、図4に
示すように各スポット間隔は0.0143radの開き
角である。
【0036】
【表1】この例では、上記各距離は次のとおりである。 使用凸レンズ 焦点距離 f0=15mm 凸レンズと光遮蔽板間距離 d3=2mm ピンホールとCGH間距離 d1=12mm CGHとCCD間距離 d2=12mm 凸レンズとCCD間距離 f2=26mm LDと凸レンズ間距離 f1=35mm
【0037】上記数値を用いてCCD20の受光面上の
光スポットの間隔bを求めると、 b=d2*θ0=12*0.0143=0.17mm となる。ここでCCD20の受光面上の光スポットの径
cを1〜10倍に光スポットの間隔bを設定すると、C
CD20の受光面上の光スポットの径cは、 c=0.17〜1.72mm となり、使用波長λ=780nm、d2=12mmを代
入すると、CGH12の記録部分の大きさ(円形ならば
径、角形ならば対角線距離)gは0.13〜1.3mm
の値をとる。
【0038】ここでg=0.20mmに設定したものと
する。複数のCGH12の記録部分のピッチを0.4m
mに設定し、CGH12を照射する光スポットの径g2
(図1参照)をCGH12の記録部分の大きさgより大
きく、隣接CGH12を照射しない範囲内とすると、 0.2<g2<(0.4*2−0.2=0.6) となり、そこでg2=0.4mmに設定する。ピンホー
ルの径aは、図1から a=g2(d1+d2)/d2 で与えられるから、上記数値を代入すると、 a=0.4*(12+12)/12 =0.8mm を得る。
【0039】上記実施の形態では、光源からの光ビーム
がホログラムパターンを透過する構成であったが、光ビ
ームをホログラムパターンで反射する構成とすることも
できる。図12はハーフミラー40を用いた反射型の例
を示す模式図、図13はハーフミラーを用いず、光源
(LD)16からの光ビームを光記録媒体10の直接ホ
ログラムパターンに照射する反射型の例を示す模式図、
図14は全反射ミラー42を用いて光源(LD)16か
らの光ビームを反射して光記録媒体10のホログラムパ
ターンに照射する反射型の例を示す模式図である。本発
明は、これらの各種反射型の構成においても上記透過型
の場合と同様に適用可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、所
定波長の光線を集光する光学手段により集光された光線
が、複数の回折格子がホログラムの干渉縞のパターンと
して形成され2次元的に配列された記録媒体に照射され
たとき、その反射光又は透過光を受光し、回折格子のホ
ログラムパターンを読み取る手段を有する光記録媒体の
情報読取り装置において、光学手段と、記録媒体の間の
光学手段からの光線による記録媒体の照射範囲を制限す
る手段を設けたので、ホログラムパターンの記録された
記録媒体から記録情報を正確に読み出すことができる光
記録媒体の情報読取り装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光記録媒体の情報読取り装置の光
学系の模式図である。
【図2】本発明に係る光記録媒体の情報読取り装置の光
学系における回折態様を示す模式図である。
【図3】本発明に係る光記録媒体の情報読取り装置の光
学系におけるCCDの受光面における回折光の結像態様
を示す模式図である。
【図4】図3の一部を拡大して示す図である。
【図5】図5は本発明に係る光記録媒体を名刺サイズの
カードとして具現化したものの平面図である。
【図6】本発明者らが本発明に先立って開発し、特許出
願したCGHを利用した光記録媒体原盤の製造方法、光
記録媒体への情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置
並びに製造方法を模式的に示すブロック図である。
【図7】2次元画像からホログラムの干渉縞パターンを
得る手順を示す図(a)と、本発明で用いる水平、垂直
両方向に特定パターンで配列された格子を作成し、その
回折光が2次元的に配置されるように、コンピュータを
用いて演算を行いCGHを生成したものの一例を示す写
真(b)である。
【図8】ホログラムパターンを有する光記録媒体すなわ
ち、回折格子(ホログラムパターン)の1つに光源から
単一な波長で平行な光束(レーザビーム)を照射したと
きの透過光の回析状態を示す模式図である。
【図9】ホログラムパターンにより回折した光線によ
り、2次元平面の複数の箇所に結像した様子を示す図で
ある。
【図10】光源からの光を集光する凸レンズと、ホログ
ラムの干渉縞が微細パターンとして記録されたCGHの
あるホログラムパターンと結像面の関係を示す模式図で
ある。
【図11】本発明による光記録媒体の情報読取り装置の
1つの実施の形態の全体構成を模式的に示す図である。
【図12】本発明による光記録媒体の情報読取り装置と
してハーフミラーを用いた反射型の例を示す模式図であ
る。
【図13】本発明による光記録媒体の情報読取り装置と
してハーフミラーを用いず、光源からの光ビームを直接
ホログラムパターンに照射する反射型の例を示す模式図
である。
【図14】本発明による光記録媒体の情報読取り装置と
して全反射ミラーを用いて光源からの光ビームを反射し
てホログラムパターンに照射する反射型の例を示す模式
図である。
【図15】従来の読取り装置の光学系を模式的に示す図
である。
【図16】レンズの分解能について説明する模式図であ
る。
【図17】結像面におけるQ点を中心として像の明るさ
の減衰する様子を示すグラフである。
【符号の説明】
10 光記録媒体 12 ホログラムパターン(CGH) 14 凸レンズ(光学手段) 15 ピンホール 16 光源(レーザダイオード(LD)) 17 光遮蔽板(記録媒体の照射範囲を制限する手段) 20 受光素子(CCD)(読み取る手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06K 19/06 G06K 19/00 D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定波長の光を発光する光源と、 前記光源からの光線を集光する光学手段と、 複数の回折格子がホログラムの干渉縞のパターンとして
    形成され、2次元的に配列された記録媒体に前記光学手
    段により集光された光線が照射されたとき、その反射光
    又は透過光を受光し、前記回折格子のホログラムパター
    ンを読み取る手段と、 前記光学手段と、前記記録媒体の間に配され、前記光学
    手段からの光線による前記記録媒体の照射範囲を制限す
    る手段とを、 有する光記録媒体の情報読取り装置。
  2. 【請求項2】 前記光学手段が凸レンズを含み、前記光
    源と、前記ホログラムパターンを読み取る手段のそれぞ
    れの間の距離が、ホログラムパターンを読み取る手段の
    受光面が合焦点となるように選択されていることを特徴
    とする請求項1記載の光記録媒体の情報読取り装置。
  3. 【請求項3】 前記照射範囲を制限する手段がピンホー
    ルの設けられた光遮蔽板であり、前記光学手段により集
    光された光線が前記光遮蔽手段を介して前記ホログラム
    パターンに照射されるとき、その照射範囲の大きさが前
    記ホログラムパターンの大きさより大きくなるよう、前
    記光遮蔽手段のピンホールの口径と前記光遮蔽手段と前
    記ホログラムパターンの間の距離がそれぞれ選択されて
    いて、かつ、前記ピンホールの口径が前記ホログラムパ
    ターンの大きさより大きく、隣接するホログラムパター
    ンを光スポットが照射しない範囲以下であることを特徴
    とする請求項1記載の光記録媒体の情報読取り装置。
  4. 【請求項4】 前記回折格子が所定の入射光の照射を受
    けたとき、前記入射光を2次元的に異なる複数の方向に
    回折するよう構成され、前記記録媒体の記録部分の径
    と、前記ホログラムパターンを読み取る手段の受光面に
    おける複数のホログラムパターンの像の間隔の関数とし
    て前記所定波長が定められていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の光記録媒体の情報読取り装置。
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