JP2000266837A - レーダ装置およびアダプティブアンテナ装置 - Google Patents

レーダ装置およびアダプティブアンテナ装置

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JP2000266837A
JP2000266837A JP11076059A JP7605999A JP2000266837A JP 2000266837 A JP2000266837 A JP 2000266837A JP 11076059 A JP11076059 A JP 11076059A JP 7605999 A JP7605999 A JP 7605999A JP 2000266837 A JP2000266837 A JP 2000266837A
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Hiroyuki Uemichi
裕之 上道
Kazumi Yahagi
和美 矢作
Shinichi Takeya
晋一 竹谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】所望波と不要波とが共に同一の方向から到来し
た場合でも、不要波成分のみを抑圧することができるよ
うにする。 【解決手段】水平偏波素子X1〜Xm、垂直偏波素子Y
1〜Ynおよびこれらの素子にそれぞれ接続される送受
信モジュールMX1〜MXm、MY1〜MYnを備え、
レーダ波の送信偏波および受信偏波を可変可能とする。
そして、受信信号からこれに含まれる不要波の偏波状態
を偏波演算手段7bにより求め、これと直交する偏波に
てレーダ送信パルスの送信、およびレーダ反射パルスの
受信を行うことで、所望波と同一の方向から到来する不
要波をも抑圧する。さらに、アダプティブウェイトおよ
び不要波の偏波状態をパルス繰返し周期ごとに演算し、
その値を更新するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、到来する電波に含
まれる不要波成分を抑圧する機能を備えるアダプティブ
アンテナ装置と、このアダプティブアンテナ装置を利用
したレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、従来のアダプティブアン
テナ装置においては、妨害信号などの不要波の到来方向
に指向性のヌルを形成すべく、アレイアンテナの各素子
信号に対する複素ウェイトを算出し、これを素子信号に
乗算したうえで合成することで、受信信号に含まれる不
要波成分を抑圧するようにしている。このような特性を
生かして、アダプティブアンテナ装置は例えば捜索レー
ダなどに搭載して幅広く利用されている。
【0003】しかしながら上記の方式では、所望波と不
要波とが共に同一の方向から到来した場合、すなわち見
かけ上、両電波が同じ位置から到来するとみなされる場
合には、両電波の分離を行い難く、両電波ともに抑圧さ
れてしまうという不具合が有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のアダ
プティブアンテナ装置には、所望波と不要波とが共に同
一の方向から到来した場合に、不要波のみを分離して抑
圧することができずに、所望波成分までも抑圧されてし
まうという不具合が有った。
【0005】本発明は上記事情によりなされたもので、
その目的は、所望波と不要波とが共に同一の方向から到
来した場合でも、不要波成分のみを抑圧することができ
るようにしたレーダ装置およびアダプティブアンテナ装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、到来する電波に含まれる所望波成分と不要
波成分とを、予め既知である前記所望波の偏波状態をも
とに区別してこれに基づき前記所望波と不要波とが同一
方向から到来した際に前記不要波のみを抑圧することを
特徴とする。
【0007】より具体的には、レーダ送信波を送信する
送信手段と、前記レーダ送信波に基づくレーダ反射波を
含み到来する電波のそれぞれ互いに異なる複数の偏波成
分を受信してこれらの偏波成分に対応する複数の受信信
号を出力する受信手段と、前記複数の受信信号をもとに
前記到来する電波に含まれる不要波の偏波状態を求める
偏波演算手段と、この偏波演算手段により求められた偏
波状態をもとにこの偏波状態と異なる偏波状態にて前記
送信手段に前記レーダ送信波の送信を行わせるととも
に、前記レーダ送信波と同じ偏波状態にて前記受信手段
に前記到来する電波の受信を行わせる偏波制御手段とを
具備することを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、偏波演算手段により、
例えば予め既知である所望波の偏波状態に基づき不要波
の偏波状態が算出され、偏波制御手段により、不要波の
偏波状態とは異なる偏波状態にてレーダ波の送信および
到来電波の受信がなされる。
【0009】これにより、不要波と異なる偏波状態にて
所望波を受信できることになる。換言すれば、受信すべ
き所望波の偏波状態を、不要波の偏波状態と強制的に変
化させることが可能となる。したがって、所望波と不要
波とが同一方向から到来したとしても、不要波成分を分
離、抑圧することが可能となる。またこのとき、所望波
はその偏波と同じ(並行する)偏波にて受信されるた
め、抑圧されることが無い。特に、レーダ波の送受信を
不要波と直交した偏波状態にて行うことにより、不要波
成分を見かけ上0とすることができ、不要波除去を最も
効率良く行える。
【0010】また本発明は、前記複数の受信信号をもと
にこれらの各受信信号に含まれる不要波成分をそれぞれ
抑圧するための複数のアダプティブウェイトを算出する
アダプティブウェイト算出手段と、前記算出された複数
のアダプティブウェイトをそれぞれ対応する前記受信信
号に乗算するための乗算手段と、前記アダプティブウェ
イトを乗算後の各受信信号を合成し受信ビームを形成す
る合成手段とを具備することを特徴とする。
【0011】このようにすることで、所望波すなわちレ
ーダ受信パルスと異なる方向からの不要波成分をも抑圧
できる。
【0012】さらに本発明では、前記レーダ送信波がパ
ルス状に送信され、この送信に引き続き当該レーダ送信
パルスに基づくレーダ反射波を含み到来する電波が受信
される場合に、到来する電波の受信の度ごとにアダプテ
ィブウェイトおよび不要波の偏波状態の演算を実行し、
その値を更新するようにしている。
【0013】このようにしたので、不要波の偏波状態の
変化に追従することができ、不要波の抑圧効果を常時保
つことが可能となる。
【0014】また別の本発明は、レーダ波の送信機能を
持たないアダプティブアンテナ装置についても、到来す
る電波に含まれる所望波成分と不要波成分とを、予め既
知である前記所望波の偏波状態をもとに区別して、これ
に基づき前記所望波と不要波とが同一方向から到来した
際に前記不要波のみを抑圧することをその基本思想とし
ている。
【0015】すなわち、所望波と不要波とが同一方向か
ら到来したとしても、互いの偏波状態が異なってさえい
れば両波を分離することができ、その結果不要波成分の
みを抑圧したアダプティブビームを得ることが可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態に
係わるレーダ装置の構成を示す。図1に示すレーダ装置
は、例えば捜索レーダとして実現される。このレーダ装
置は、水平偏波素子X1〜Xmと垂直偏波素子Y1〜Y
nとを備え、受信偏波および送信偏波を可変できるもの
である。各素子には送受信モジュールMX1〜MXm、
MY1〜MYnがそれぞれ接続されており、その送信用
増幅器8、受信用増幅器9の各利得および移相器10の
移相量を、制御部7から与えられる制御信号により制御
することで、送信偏波および受信偏波を自在に制御でき
るものとなっている。
【0017】すなわち、送信機1X、1Yから与えられ
る送信パルスは、それぞれ電力合成器2X、2Yにより
電力合成され、送受信モジュールMX1〜MXm、MY
1〜MYnを介してレーダ送信パルスとして送出され
る。
【0018】一方、空間からレーダ反射パルスや不要波
を含み到来する電波は、その水平偏波成分が水平偏波素
子X1〜Xmで、垂直偏波成分が垂直偏波素子Y1〜Y
nでそれぞれ受信される。各偏波成分の受信信号は、電
力合成器3X、3Yで電力合成されて受信機4X、4Y
に導かれる。受信機4X、4Yでは、各受信信号に対し
て周波数変換などの処理が施され、その出力が乗算器5
X、5Yを介して加算器6にて合成され、アダプティブ
ビームが出力される。
【0019】ここで、各受信機4X、4Yの出力は制御
部7にも与えられ、これに基づきアダプティブウェイト
が演算される。このアダプティブウェイトW、W
は、乗算器5X、5Yにてそれぞれ受信機4X、受信
機4Yの出力と乗算され、これにより不要波の水平、垂
直偏波成分の抑圧されたアダプティブビームを得ること
ができる。
【0020】ところで、制御部7は、上に述べたアダプ
ティブウェイトW、Wの演算を行うアダプティブウ
ェイト演算手段7aに加え、偏波演算手段7bと、偏波
制御手段7cとを備えている。偏波演算手段7bは、受
信機4X、受信機4Yの出力に基づき、到来電波に含ま
れる不要波の偏波状態を算出するものである。ここで言
う偏波状態とは、偏波の向き、軸比、旋回回転方向など
の情報を意味する。
【0021】偏波制御手段7cは、上記算出された偏波
状態に基づき、レーダ送信パルスの送出の際の偏波を不
要波の偏波状態と直交させるべく、送受信モジュールM
X1〜MXm、MY1〜MYnに対して制御信号を与え
る。同様に、到来電波受信の際の偏波を不要波の偏波状
態と直交させるべく、送受信モジュールMX1〜MX
m、MY1〜MYnに対して制御信号を与えるものであ
る。
【0022】なお、アダプティブウェイト演算手段7a
は、例えばシストリックアレイ状に接続された演算素子
により構成されるものが知られているが、ROM(Read
Only Memory)に記憶された演算プログラムとして、ソ
フトウェア的に実現することも可能である。偏波演算手
段7b、偏波制御手段7cも同様に、その処理手順をR
OMなどに記憶させたソフトウェアとして実現可能であ
る。
【0023】次に、上記構成における動作を図2のタイ
ミングチャートを参照して説明する。レーダ送信パルス
は、一定のパルス繰返し周期(PRI)で送出される。
(図2(a))パルスの送出が完了すると、該レーダ装
置は受信状態に入り、前回の受信の際に算出されたアダ
プティブウェイトW、W(図2(b))に基づき受
信処理を行い、不要波成分を抑圧したアダプティブビー
ム出力を得る。
【0024】これと並行して、現在受信中の受信信号に
基づく演算処理により、新たなアダプティブウェイトお
よび到来電波の偏波状態が算出される(図2(c))。
ここで算出された値は、いずれも目標の移動などにより
前回の演算とは異なる値になっていることが多い。そこ
で、更新トリガ(図2(d))により、すなわち1回の
PRIの完了の度ごとに、アダプティブウェイトの値お
よび到来電波の偏波状態を示す値が更新される。以後同
様の手順で、レーダ送信パルスの送出および到来電波の
受信が行われる。
【0025】このような処理により、パルス繰返し周期
のたびに、アダプティブウェイトW 、Wと不要波の
偏波状態とが算出され、そのデータが更新される。そこ
で、この最新のデータを用いて、レーダ波の送受信を不
要波と直交する偏波にて行うようにすれば、レーダ受信
パルスを十分な利得で受信できるにも拘わらず、不要波
の電力成分を見かけ上0とすることができ、結果的に不
要波成分のみを抑圧することが可能となる。
【0026】例えば、不要波とレーダ反射パルス(すな
わち所望波)とが同一の方向から到来したとし、このう
ち不要波の偏波が水平に対して60°をなす直線偏波で
あるとする。この場合、偏波演算手段7bにより「水平
に対して60°をなす直線偏波」が算出され、これをも
とに偏波制御手段7cにより「水平に対して150°を
なす直線偏波」なる制御信号が送受信モジュールMX1
〜MXm、MY1〜MYnに与えられる。これにより、
レーダ送信パルスは、その偏波を「水平に対して150
°をなす直線偏波」として送出され、目標にて反射され
る。
【0027】このレーダ反射パルスも、目標の移動など
に連れて多少の変動はあるものの、「水平に対して15
0°をなす直線偏波」にて再び帰還するはずである。こ
れを受信する際にも、偏波制御手段7cにより「水平に
対して150°をなす直線偏波」なる受信ビームが形成
されているので、十分な利得にて受信することができ
る。
【0028】このように本実施形態では、水平偏波素子
X1〜Xm、垂直偏波素子Y1〜Ynおよびこれらの素
子にそれぞれ接続される送受信モジュールMX1〜MX
m、MY1〜MYnを備え、レーダ波の送信偏波および
受信偏波を可変可能とする。そして、受信信号からこれ
に含まれる不要波を抑圧するためのアダプティブウェイ
トW、Wを算出し、これにより所望波の到来方向以
外から到来する不要波を抑圧する。また不要波の偏波状
態を偏波演算手段7bにより求め、これと直交する偏波
にてレーダ送信パルスの送信、およびレーダ反射パルス
の受信を行う。さらに、アダプティブウェイトおよび不
要波の偏波状態をパルス繰返し周期ごとに演算し、その
値を更新するようにしている。
【0029】このようにしたので、所望波と不要波とが
同一の方向から到来した場合でも、不要波成分を見かけ
上0にすることができ、所望波を抑圧すること無しに不
要波成分のみを抑圧することが可能となる。また、演算
処理をパルス繰返し周期ごとに行っているので、不要波
の偏波状態の変化にも追従でき、常時効率の良い不要波
除去を行えるようになる。
【0030】(第2の実施形態)上記実施形態では、送
信機能を有するレーダに本発明の思想を適用した例を説
明したが、これに限らず、受信機能のみを備えるアダプ
ティブアンテナ装置に対しても本願思想を適用すること
が可能である。この実施形態では、アダプティブアンテ
ナ装置に対して本願思想を適用し、例えば放送電波受信
用のアンテナとして好適に利用することのできる例を説
明する。
【0031】図3に、本実施形態に係わるアダプティブ
アンテナ装置の構成を示す。同図において、図1と共通
する部分には同一の符号を付して示す。このアダプティ
ブアンテナ装置は送信機能を有さず、従って送信機を備
えていない。また、図1の送受信モジュールMX1〜M
Xm、MY1〜MYnに代えてビーム形成部PX1〜P
Xm、PY1〜PYnを備えており、さらに、偏波制御
手段7aに代えて受信偏波制御手段70aを備えたもの
となっている。なお、区別のため制御部に70なる符号
を付し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0032】ビーム形成部PX1〜PXm、PY1〜P
Ynは、増幅器9と移相器10とを備え、制御部70か
ら与えられる制御信号に基づき受信ビームの偏波を可変
可能とするものである。受信偏波制御手段70aは、偏
波演算手段7bにより求められた不要波の偏波状態をも
とに、これと直交する偏波に受信ビームを形成すべく、
ビーム形成部PX1〜PXm、PY1〜PYnに制御信
号を与えるものである。
【0033】上記構成によれば、所望波と不要波とが同
一の方向から到来した際、両波の偏波状態が異なってい
る場合にのみ、不要波を抑圧することが可能となる。す
なわち、不要波成分を見かけ上0とできるし、これと同
時に所望波成分の利得を残しておくことが可能である。
勿論、同一方向以外の方向から到来する不要波に対して
は、アダプティブウェイト演算手段7aにより十分な抑
圧効果を有しており、これと相俟って受信性能をさらに
高めることが可能となる。本実施例のアダプティブアン
テナ装置は、例えばマルチパスの存在する受信環境下に
おいて、耐マルチパス性能を向上させることが可能であ
る。
【0034】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば上記実施形態では、複数のアン
テナ素子を備えたアレイアンテナを使用したが、これに
限らず、送信および受信偏波を可変であればアンテナの
形式は問わない。また、一次放射器および反射鏡により
ビームを形成する反射鏡アンテナを使用しても良い。ま
た上記第1の実施形態では、レーダ波の送信および受信
の際の偏波を制御するようにしたが、送信の偏波のみを
不要波と直交させるようにしても良い。このようにして
も上記と同様の効果を得られるほか、送受信モジュール
MX1〜MXm、MY1〜MYnの構成を簡易化できる
利点がある。また上記第1の実施形態では、レーダ波の
送受信を不要波と直交させるようにしているが、これに
限らず、要するにレーダ波の送受信を不要波の偏波状態
と異なる偏波状態にて行うことにより所望波と不要波と
の分離を行えるようになるので、この結果不要波成分の
みを除去することが可能となる。
【0035】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の変形実施を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、レ
ーダ送信パルスの送信およびレーダ反射パルスの受信
を、不要波と直交する偏波にて行っているので、所望波
と不要波とが共に同一の方向から到来した場合でも、不
要波成分のみを抑圧することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係わるレーダ装置
の構成を示す図。
【図2】 図1のレーダ装置の動作を説明するためのタ
イミングチャート。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係わるアダプティ
ブアンテナ装置の構成を示す図。
【符号の説明】
X1〜Xm…水平偏波素子 Y1〜Yn…垂直偏波素子 MX1〜MXm、MY1〜MYn…送受信モジュール 1X、1Y…送信機 2X、2Y、3X、3Y…電力合成器 4X、4Y…受信機 5X、5Y…乗算器 6…加算器 7、70…制御部 7a…アダプティブウェイト演算手段 7b…偏波演算手段 7c…偏波制御手段 7…増幅器 8…移相器 PX1〜PXm、PY1〜PYn…ビーム形成部 70a…受信偏波制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹谷 晋一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝小向工場内 Fターム(参考) 5J020 AA08 BC03 DA04 DA06 DA10 5J021 AA05 AA09 CA06 EA04 FA05 FA14 FA20 FA26 FA28 FA29 FA30 FA32 GA02 GA06 GA08 HA05 HA10 JA05 5J070 AB01 AD10 AD15 AD17 AH01 AH07 AH50 AJ04 AJ10 AJ13 AK07 AK28 AK40 5K059 CC05 DD35

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 到来する電波に含まれる所望波成分と不
    要波成分とを、予め既知である前記所望波の偏波状態を
    もとに区別して、これに基づき前記所望波と不要波とが
    同一方向から到来した際に前記不要波のみを抑圧するこ
    とを特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 レーダ送信波を送信する送信手段と、 前記レーダ送信波に基づくレーダ反射波を含み到来する
    電波の、それぞれ互いに異なる複数の偏波成分を受信し
    て、これらの偏波成分に対応する複数の受信信号を出力
    する受信手段と、 前記複数の受信信号をもとに、前記到来する電波に含ま
    れる不要波の偏波状態を求める偏波演算手段と、 この偏波演算手段により求められた偏波状態をもとに、
    この偏波状態と異なる偏波状態にて前記送信手段に前記
    レーダ送信波の送信を行わせるとともに、前記レーダ送
    信波と同じ偏波状態にて前記受信手段に前記到来する電
    波の受信を行わせる偏波制御手段とを具備することを特
    徴とするレーダ装置。
  3. 【請求項3】 前記偏波演算手段は、予め既知である前
    記所望波の偏波状態に基づき前記不要波の偏波状態を求
    めるものであることを特徴とする請求項2に記載のレー
    ダ装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記複数の受信信号をもとに、
    これらの各受信信号に含まれる不要波成分をそれぞれ抑
    圧するための複数のアダプティブウェイトを算出するア
    ダプティブウェイト算出手段と、 前記算出された複数のアダプティブウェイトを、それぞ
    れ対応する前記受信信号に乗算するための乗算手段と、 前記アダプティブウェイトを乗算後の各受信信号を合成
    し、受信ビームを形成する合成手段とを具備することを
    特徴とする請求項2または請求項3に記載のレーダ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記レーダ送信波がパルス状に送信さ
    れ、この送信に引き続き該レーダ送信パルスに基づくレ
    ーダ反射波を含み到来する電波が受信される場合に、 前記偏波演算手段は、前記到来する電波の受信の度ごと
    に、この受信された電波に含まれる不要波の偏波状態を
    算出してその値を更新するものであり、 前記アダプティブウェイト算出手段は、前記到来する電
    波の受信の度ごとに、次回の受信のための前記アダプテ
    ィブウェイトを算出してその値を更新するものであるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のレーダ装置。
  6. 【請求項6】 前記偏波制御手段は、前記偏波演算手段
    により求められた偏波状態と直交する偏波状態で前記送
    信手段に前記レーダ送信波の送信を行わせるとともに、
    前記受信手段に前記到来する電波の受信を行わせるもの
    であることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれ
    かに記載のレーダ装置。
  7. 【請求項7】 前記受信手段および送信手段は、送受と
    もに共用されるアンテナ部を介して電波の受信または送
    信を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいず
    れかに記載のレーダ装置。
  8. 【請求項8】 前記アンテナ部は、前記各偏波成分ごと
    にそれぞれ複数のアンテナ素子を有するフェーズドアレ
    イアンテナであることを特徴とする請求項7に記載のレ
    ーダ装置。
  9. 【請求項9】 前記アンテナ部は、複数の偏波状態を形
    成する一次放射器および反射鏡によりビームを形成する
    反射鏡アンテナであることを特徴とする請求項7に記載
    のレーダ装置。
  10. 【請求項10】 到来する電波に含まれる所望波成分と
    不要波成分とを、予め既知である前記所望波の偏波状態
    をもとに区別して、これに基づき前記所望波と不要波と
    が同一方向から到来した際に前記不要波のみを抑圧する
    ことを特徴とするアダプティブアンテナ装置。
  11. 【請求項11】 到来する電波の、それぞれ互いに異な
    る複数の偏波成分を受信して、これらの偏波成分に対応
    する複数の受信信号を出力する受信手段と、 前記複数の受信信号をもとに、前記到来する電波に含ま
    れる不要波の偏波状態を求める偏波演算手段と、 この偏波演算手段により求められた偏波状態をもとに、
    この偏波状態と異なる偏波状態にて前記受信手段に前記
    到来する電波の受信を行わせる偏波制御手段とを具備す
    ることを特徴とするアダプティブアンテナ装置。
  12. 【請求項12】 前記偏波演算手段は、予め既知である
    前記所望波の偏波状態に基づき前記不要波の偏波状態を
    求めるものであることを特徴とする請求項11に記載の
    アダプティブアンテナ装置。
  13. 【請求項13】 さらに、前記複数の受信信号をもと
    に、これらの各受信信号に含まれる不要波成分をそれぞ
    れ抑圧するための複数のアダプティブウェイトを算出す
    るアダプティブウェイト算出手段と、 前記算出された複数のアダプティブウェイトを、それぞ
    れ対応する前記受信信号に乗算するための乗算手段と、 前記アダプティブウェイトを乗算後の各受信信号を合成
    し、受信ビームを形成する合成手段とを具備することを
    特徴とする請求項11または請求項12に記載のアダプ
    ティブアンテナ装置。
  14. 【請求項14】 前記偏波制御手段は、前記偏波演算手
    段により求められた偏波状態と直交する偏波状態で前記
    受信手段に前記到来する電波の受信を行わせるものであ
    ることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれ
    かに記載のアダプティブアンテナ装置。
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