JP2000265900A - エンジンの失火検出装置 - Google Patents

エンジンの失火検出装置

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JP2000265900A
JP2000265900A JP11068473A JP6847399A JP2000265900A JP 2000265900 A JP2000265900 A JP 2000265900A JP 11068473 A JP11068473 A JP 11068473A JP 6847399 A JP6847399 A JP 6847399A JP 2000265900 A JP2000265900 A JP 2000265900A
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cylinder
engine
rotation speed
engine rotation
deviation
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JP11068473A
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Toshihiko Nishimura
利彦 西村
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンに失火が生じたことをより正確でかつ
迅速に判断することができるエンジンの失火検出装置を
得ること。 【解決手段】多気筒を有するエンジンのエンジン回転速
度の変化に基づいて失火を検出するエンジンの失火検出
装置において、各気筒毎に噴射される燃料噴射量をそれ
ぞれ増減補正することにより各気筒の燃焼行程時におけ
るエンジン回転速度を相互に均一化する気筒別エンジン
回転速度均一化手段を備え、各気筒の燃焼行程時におけ
るエンジン回転速度が相互に均一化された状態で検出動
作が行われることを特徴とする。これによれば、各気筒
の燃焼行程時におけるエンジン回転速度は全気筒で均一
化され、均一化された状態で失火の検出動作が行われ
る。したがって、エンジンが失火している場合と失火し
ていない場合とにおけるエンジン回転速度の差をより大
きくすることができ、失火の誤判断を防止できる。ま
た、失火判断の基準となるエンジン回転速度の変化をよ
り厳密な基準とすることができ、失火を迅速に判別する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの失火検
出装置に関し、特に、多気筒を有するエンジンのエンジ
ン回転速度の変化に基づいて失火を検出するエンジンの
失火検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平6−42397号公報に示される
ように、従来より、エンジンの失火検出装置として、エ
ンジンのエンジン回転速度の変化に基づいてエンジンの
失火を検出するものがある。
【0003】この先行例においては、気筒間における所
定クランク角毎のエンジン回転速度の差である差回転を
算出し、現在の燃焼行程気筒#nの差回転から加重平均
による統計処理によって1サイクル(720℃A)前に
算出した当該気筒#nに対する差回転補正値を減算し
て、当該気筒に対する補正差回転を算出している。
【0004】そして、この補正差回転から当該気筒#n
の1燃焼行程前の気筒である失火検出対象気筒#n−1
の補正差回転を減算して当該気筒#nに対する補正差回
転変化を算出する。そして、この補正差回転変化をエン
ジン運転状態に基づいて設定される失火判定レベルと比
較して失火検出対象気筒#n−1に失火が生じているか
否かを判断している。上述の方式は差回転方式といわれ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各気筒
毎の吸気分配率の相違、各気筒毎の燃焼温度の相違、各
気筒の製造上のばらつき、各気筒の空燃比の僅かなばら
つきなどにより各気筒毎に燃焼圧が異なる場合に、エン
ジン回転速度は各気筒間でばらつき、補正差回転変化と
して現れる。また、これらのばらつきは種々の要因によ
って生じ、状況の変化によって大きく異なる。したがっ
て、補正差回転変化と比較される失火判定レベルを補正
差回転の値に近似した厳密な値にすると、正確な失火判
定が困難となる。
【0006】しかし、各気筒間のばらつきによる補正差
回転変化を失火と誤判断しないために、各気筒間のばら
つきを考慮して失火判定レベルをある程度緩い値に設定
した場合、補正差回転変化が失火判定レベルを超えない
程度の初期の失火は検出することができず、失火を迅速
に検出することが困難となる。
【0007】特に、エンジン運転状態が高回転領域、す
なわちエンジン回転速度が高速領域にある場合はエンジ
ン内の慣性エネルギが大きく、失火時におけるエンジン
回転速度の変化量は低・中回転領域に比べて小さいため
に、その補正差回転変化も小さい値となる。したがっ
て、高回転領域における失火時の差回転変化が失火判定
レベルよりも小さい値である場合には、失火時に失火を
検出することができない。
【0008】したがって、失火判定レベルを厳密な値に
設定すると、実際には失火していないにもかかわらず、
失火と誤判断するおそれがあり、これに対処するため
に、失火判定レベルを緩い値に設定すると、今度は失火
時において迅速に失火を検出することができなくなるお
それがある。
【0009】本発明は、上述した不具合を解決すべくな
されたものであり、その目的は、エンジンに失火が生じ
たことをより正確でかつ迅速に判断することができるエ
ンジンの失火検出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記不具合を解決するた
めに、請求項1の発明によるエンジンの失火検出装置
は、多気筒を有するエンジンのエンジン回転速度の変化
に基づいて失火を検出するエンジンの失火検出装置にお
いて、各気筒毎に噴射される燃料噴射量をそれぞれ増減
補正することにより、各気筒の燃焼行程時におけるエン
ジン回転速度を相互に均一化する気筒別エンジン回転速
度均一化手段を備え、各気筒の燃焼行程時におけるエン
ジン回転速度が相互に均一化された状態で検出動作が行
われることを特徴とする。
【0011】これによれば、各気筒の燃焼行程時におけ
るエンジン回転速度は全気筒で均一化され、均一化され
た状態で失火の検出動作が行われる。したがって、エン
ジンが失火している場合と失火していない場合とにおけ
るエンジン回転速度の差をより大きくすることができ
る。これにより、失火の誤判断を防止できる。また、誤
判断を防止できるため、失火判断の基準となるエンジン
回転速度の変化をより厳密な基準とすることができ、失
火を迅速に判別することができる。したがって、失火判
別のより一層の明確化と迅速化を図ることができる。
【0012】請求項2の発明によるエンジンの失火検出
装置は、気筒別エンジン回転速度均一化手段が、各気筒
の燃焼行程時におけるエンジン回転速度である気筒別エ
ンジン回転速度をそれぞれ演算する気筒別エンジン回転
速度演算手段と、エンジン全体でのエンジン回転速度を
演算するエンジン全体回転速度演算手段と、所定のエン
ジン運転条件を満たす場合に所定時間における前記気筒
別エンジン回転速度の各気筒毎の平均値と前記エンジン
全体回転速度の平均値とを演算し、気筒別エンジン回転
速度の各気筒毎の平均値とエンジン全体回転速度の平均
値との偏差をそれぞれ演算する偏差演算手段と、その演
算された各偏差が予め設定されている偏差基準領域内に
あるか否かを各気筒について判断する偏差比較判断手段
と、偏差が偏差基準領域外にある気筒に対してその偏差
が偏差基準領域内となるように燃料噴射量の増減補正を
行う燃料噴射量増減補正手段と、を備えることを特徴と
する。
【0013】これによれば、気筒別エンジン回転速度均
一化手段は、所定のエンジン運転条件を満たす場合に、
所定期間における気筒別エンジン回転速度の各気筒毎の
平均値とエンジン全体回転速度の平均値との偏差をそれ
ぞれ求めて比較し、偏差が偏差基準領域外の気筒に対し
てはその偏差が偏差基準領域内となるように燃料噴射量
の増減補正を行うため、各気筒の燃焼行程時におけるエ
ンジン回転速度が相互に均一化される。
【0014】請求項3の発明によるエンジンの失火検出
装置は、燃料噴射量増減補正手段が、偏差が偏差基準領
域外にある気筒のエンジン回転速度がエンジン全体回転
速度の平均値よりも遅い場合は、その気筒に対して燃料
噴射量の増量補正を行い、エンジン全体回転速度の平均
値よりも遅い場合は、その気筒に対して燃料噴射量の減
量補正を行うことを特徴とする。
【0015】これによれば、燃料噴射量は、エンジン回
転速度がエンジン全体回転速度の平均値よりも遅い場合
は増量補正され、エンジン回転速度がエンジン全体回転
速度の平均値よりも速い場合は減量補正されるため、偏
差が偏差基準領域外にある気筒は、エンジン回転速度が
増減速され、偏差を偏差基準領域内の値とすることがで
きる。したがって、各気筒のエンジン回転速度は全て偏
差基準領域内の値とされ、相互に均一化される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図に基づいて説明する。図1は、本発明にかかるエ
ンジンの失火検出装置が適用されるエンジン装置の全体
構成説明図である。エンジン装置は、エンジン本体1、
吸気通路2、排気通路3を備えている。
【0017】エンジン本体1は、4気筒4サイクルの水
平対向型エンジンである。エンジン本体1の中心位置に
は前後方向に伸長するクランクシャフト5が枢支されて
おり、このクランクシャフト5を間に介して互いに離反
する方向に伸長する水平シリンダ6を備える。
【0018】水平シリンダ6の側頂部に装着されるシリ
ンダヘッド7には、吸気ポート8の一端が燃焼室9と連
通しており、吸気ポート8の他端は、吸気通路2の下流
端とインテークマニホールド11を介して連通される。
【0019】吸気通路2は、上流に吸入空気の濾過を行
うエアクリーナ12を備え、その下流位置に吸入空気量
を調整するスロットルバルブ13を備える。また、スロ
ットルバルブ13をバイパスするISC通路にはアイド
リング時の吸入空気量を調整するISCバルブ14が設
けられている。
【0020】排気通路3は、一端が燃焼室9に連通する
排気ポート10の他端にエキゾーストマニホールド21
を介して連通される。そして、上流から、排気ガスの浄
化を行う例えば三元触媒等の触媒コンバータ22、排気
音を抑制するマフラ23が設けられている。
【0021】そして、インテークマニホールド11とエ
キゾーストマニホールド21とはEGR通路25によっ
て連通されており、その通路途中にはEGR通路25の
流路面積を変化させるEGRバルブ26が取付けられて
いる。
【0022】インテークマニホールド11の吸気ポート
8の直上流位置には、各気筒毎に独立して燃料噴射を行
うインジェクタ10が設けられている。インジェクタ1
0は、燃料供給路16を介して燃料タンク17と連通さ
れており、燃料ポンプ18により圧送された燃料を所定
タイミングで所定量だけ噴射する。
【0023】また、エンジン1のシリンダヘッド7に
は、各気筒の燃焼室9内の点火を行う点火プラグ31が
設けられており、点火プラグ31は、イグナイタ32及
びイグニッションコイル33を介して給電された高電圧
によって燃焼室9内の混合気を所定の点火時期で強制着
火する。
【0024】エンジン1、吸気通路2及び排気通路3に
は、エンジン運転状態を検出するための各種センサが設
けられている。具体的には、エンジン1には、クランク
シャフト5の回転角度位置を検出するクランク角センサ
35、カムシャフト4の回転角度を検出するカム角セン
サ36、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ3
7が設けられている。
【0025】吸気通路2には、吸入空気量を計測するた
めのエアフローメータ38、スロットルバルブ13のス
ロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ3
9が設けられている。
【0026】更に、排気通路3には、触媒コンバータ2
2の上流位置に空燃比フィードバック制御用のリヤO2
センサ41、触媒コンバータ22の下流位置に排気ガス
の排気温度を検出するための排気温センサ42が設けら
れている。その他、本図に示された部材のうち本願発明
の機能と直接関連を有しないものについてはその説明を
省略する。
【0027】上記構成を有するエンジン装置の制御は、
電子制御装置(以下、単に「ECU」という)50によ
り行われる。図2は、ECU50の概略構成説明図であ
る。ECU50は、マイクロコンピュータを中心として
構成され、ROM51、RAM52、CPU53、入力
ポート54、出力ポート55がバスライン56を介して
互いに接続されている。
【0028】また、各種センサから受け取ったアナログ
信号をデジタル信号に変換して入力ポート54に引き渡
すA/D変換器57、及び出力ポート55から受けた制
御信号を駆動信号に変換して各種アクチュエータ類に出
力するための駆動回路58を内蔵している。
【0029】入力ポート54には、クランク角センサ3
5、カム角センサ36が接続され、また、A/D変換器
57を介してエアフローメータ38、排気温センサ4
2、リアO2センサ41が接続されている。出力ポート
55には、イグナイタ32が接続され、また、駆動回路
58を介してインジェクタ10が接続されている。
【0030】ROM51は、制御プログラムや予め設定
された固定データを記憶し、RAM52は、各種センサ
からの検出信号や学習値等を格納する。CPU53は、
予め設定された固定データや各種センサからの検出信号
等を用いてROM51に記憶した制御プログラムに従っ
て演算処理を行い、燃料噴射制御、点火時期制御等を行
う。このようなエンジン制御系において、ECU50で
は、各気筒のエンジン回転速度が相互に均一化され、均
一化された状態で失火検出処理が行われる。
【0031】次に、本実施の形態における失火検出制御
をフローチャートに基づいて説明する。図3は、各気筒
のエンジン回転速度を相互に等しく均一化する均一化ル
ーチンを示すフローチャートである。
【0032】ステップS11では、スロットル開度セン
サによるスロットル開度θ、及びエアフローメータによ
る吸入空気量Qaの読み込みが行われる。これにより、
エンジン運転状態が一定の運転状態であるか否かを判断
するための運転状態パラメータを入手することができ
る。
【0033】ステップS12では、ステップS11のス
ロットル開度θと吸入空気量Qaが所定時間一定である
か否かが判断される。これらの値に基づいてエンジン運
転状態が予め設定されている定常運転状態であるか否か
の判断がなされる。
【0034】ここで、スロットル開度θ及び吸入空気量
Qaが所定時間一定である(YES)場合、定常運転状
態であるとして各気筒のエンジン回転速度の均一化を行
うべくS13以降へ進み、スロットル開度θ若しくは吸
入空気量Qaの少なくとも一方が一定でない、すなわち
所定量以上に変化している場合は、均一化処理をできる
運転状態にないとして本ルーチンを抜ける。
【0035】ステップS13では、各気筒のエンジン回
転速度ω1、ω2、ω3、ω4(以下、「ωn」とす
る)が算出される。各気筒のエンジン回転速度ωnは、
図4に示すエンジン回転速度の算出ルーチンによって求
められる。
【0036】まず最初に、ステップS21にてクランク
角センサ35より入力されるクランクパルスとカム角セ
ンサ36より入力されるカムパルスとにより、今回入力
されたクランクパルスがいずれのクランク角に対応する
信号かが識別され、ステップS22では、クランクパル
ス入力間に入力されるカムパルスの個数、燃焼気筒の順
序により現在の燃焼気筒#iが識別される。
【0037】ステップS23では、前回入力されたクラ
ンクパルスから今回入力されたクランクパルス入力まで
の時間が算出され、ステップS24では、所定クランク
角毎のエンジン回転状態量として、燃焼気筒#iのエン
ジン回転速度ωiが算出される。そして、本ルーチンを
抜ける(リターン)。このルーチンが所定時間繰り返さ
れ各気筒毎に平均処理されることによって、各気筒のエ
ンジン回転数ωnがそれぞれ算出される。
【0038】そして、図3のステップS14では、エン
ジン全体回転速度ωaveが算出される。エンジン全体
回転速度ωaveは、所定時間内におけるエンジンの回
転速度であり、図4の算出ルーチンにて算出した各気筒
のエンジン回転角速度ωnを平均処理することにより求
められる。
【0039】ステップS15では、エンジン全体回転速
度ωaveと各気筒のエンジン回転角速度ωnとの偏差
ωd1、ωd2、ωd3、ωd4(以下、「ωdn」と
する)がそれぞれ算出され、各気筒の偏差ωdnが予め
設定されている偏差基準領域ωarea内にあるか否か
がそれぞれ比較判断される。
【0040】これにより、各気筒のエンジン回転速度ω
n(ω1、ω2、ω3、ω4)が相互に均一であるか否
かが判断される。尚、偏差基準領域ωareaは、EC
U50のROM51内に予め設定されている。ここで、
各気筒の偏差ωdnのうち、絶対値|ωdn|(=|ω
ave−ωn|)が偏差基準領域ωareaよりも大き
い気筒がある場合(仮に、当該気筒を#xとする。以下
に同じ)は、その気筒#xの偏差ωdxを偏差基準領域
ωarea内に調整すべく、ステップS16へ進む。
【0041】ステップS16では、気筒#xに対する燃
料噴射量の増減補正が行われる。ここで、気筒#xのエ
ンジン回転速度ωxがエンジン全体回転速度ωaveよ
りも遅い場合は、その気筒#xに対して燃料噴射量の増
量補正が行われる。これにより、気筒#xのエンジン回
転速度ωxは速められ、偏差ωdxは偏差基準領域ωa
rea内の値に変更される。
【0042】また、エンジン回転速度ωxがエンジン全
体回転数ωaveよりも速い場合は、その気筒#iに対
して燃料噴射量の減量補正が行われる。これにより、気
筒#xのエンジン回転速度ωxは遅められ、偏差ωdx
は偏差基準領域ωarea内の値に変更される。これに
より、各気筒のエンジン回転速度ωnは全て偏差基準領
域ωarea内の値とされ、相互に均一化される。
【0043】また、ステップS15にて、各気筒の偏差
ωdnのいずれもが偏差基準領域ωareaよりも大き
くない(NO)場合、すなわち、全ての気筒の偏差ωd
nが偏差基準領域ωarea内にある場合は、各気筒の
エンジン回転速度ωnは相互に均一化されているとして
本ルーチンを抜ける(リターン)。
【0044】したがって、エンジン運転状態においてス
ロットルバルブのスロットル開度θ及び吸入空気量Qa
が所定時間一定である場合、上記の均一化処理によって
各気筒のエンジン回転速度は相互に均一化される。
【0045】次に、失火検出制御について説明する。図
5及び図6は、差回転方式により失火気筒を判別する失
火気筒判別処理を示すフローチャートである。差回転方
式とは、各気筒毎のエンジン回転状態量(エンジン回転
速度)の変化により失火気筒の判別を行う方式であり、
より詳しくは、本願出願人による特開平10−2130
58号公報に記載されている。
【0046】先ずステップS31では、クランク角セン
サ35より入力されるクランクパルスとカム角センサ3
6より入力されるカムパルスとによって、今回入力され
たクランクパルスがいずれのクランク角に対応する信号
かが識別され、ステップS32では、クランクパルス入
力間に入力されるカムパルスの個数、燃焼気筒の順序に
より現在の燃焼気筒が識別される。
【0047】ステップS33では、前回入力されたクラ
ンクパルスから今回入力されたクランクパルス入力まで
の時間を算出し、ステップS34では所定クランク角毎
のエンジン回転状態量として、各気筒間におけるエンジ
ン回転速度を算出する。
【0048】ステップS35では今回算出したエンジン
回転速度から前回の同区間におけるエンジン回転速度を
減算して燃焼行程気筒#nの回転速度の差、すなわち気
筒#nに対する差回転DELENE#nを算出する。
【0049】ステップS36では差回転DELENE#
nの加算値を算出し、ステップS37では点火回数をカ
ウントする。更に、ステップS38では今回算出したエ
ンジン回転速度を前回のエンジン回転速度としてワーク
エリアにストアする。
【0050】そして、図6に示したように、ステップS
41にて点火回数が設定回数に達したか否かを判断し、
ステップS42にて各気筒の差回転DELNE#i(i
=1〜4)を平均処理して各気筒毎の差回転平均値DN
AVE#iを算出し、ステップS43にてこれら各差回
転平均値DNAVE#iのうちの最大値DNAVEMA
Xを判別し、ステップS44にてこの最大値DNAVE
MAXと各気筒毎の差回転平均値DNAVE#iとの差
である平均値差SDNAVE#iをそれぞれ算出する。
【0051】そして、ステップS45にて各気筒毎の平
均値差SDNAVE#iを失火判定レベルLVLMIS
とそれぞれ比較し、ステップS46にて失火判定レベル
LVLMISよりも平均値差SDNAVE#iの大きい
気筒を失火気筒と判別する。
【0052】ここで、失火が生ずる前は各気筒のエンジ
ン回転速度は均一化処理により相互に均一化されている
ため、ステップS44における各気筒毎の平均値差SD
NAVE#iは各気筒間でほぼ等しい値となる。したが
って、失火判定レベルLVLMISを平均値差SDNA
VE#iに、より近似した厳密な値に設定しても、各気
筒毎の平均値差SDNAVE#iにばらつきがないため
に、失火していない場合に失火と誤判断することがな
い。
【0053】そして、実際にある気筒に失火が生じた場
合には、その気筒の平均値差SDNAVEは、他の均一
化されている気筒の平均値差SDNAVEと大きく異な
るため、その気筒に失火が生じていることがより一層明
確となり、実際の失火を迅速に判別することができる。
【0054】したがって、特にエンジン高回転領域のよ
うな、慣性エネルギが大きく失火時におけるエンジン回
転速度の変化が小さい状況でも、失火判別を正確かつ迅
速に行うことが可能となる。
【0055】また、各気筒のエンジン回転速度を均一化
することによって、エンジン回転が滑らかになり、エン
ジン1の振動等が抑制され、ドライバビリティが向上す
るなどの効果も得ることができる。
【0056】尚、本発明は上述の実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨内にて種々の変更が可能
であり、例えば、上述の実施の形態では、全てのエンジ
ン回転速度領域において各気筒のエンジン回転速度の均
一化を行うが、これに限定されるものではない。したが
って、例えば、低・中回転領域では均一化処理を行わな
くとも失火時における各気筒毎の平均値差SDNAVE
の差が明確であるため、エンジン回転速度が高回転領域
にある場合にのみエンジン回転速度の均一化を行っても
良い。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエン
ジンの失火検出装置によれば、各気筒の燃焼行程時にお
けるエンジン回転速度は全気筒で均一化され、均一化さ
れた状態で失火の検出動作が行われる。したがって、失
火していない場合に失火と誤判断することを防止するこ
とができ、実際に失火が生じた場合に失火の発生を迅速
に判別することができる。これにより、エンジン高回転
領域のような慣性エネルギが大きく失火時におけるエン
ジン回転速度の変化が小さい状況でも、失火判別を正確
かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエンジンの失火検出装置が適用
されるエンジン装置の全体構成説明図である。
【図2】ECU50の概略構成説明図である。
【図3】均一化ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】各気筒のエンジン回転速度を算出する算出ルー
チンを示すフローチャートである。
【図5】差回転を算出するための差回転算出ルーチンの
フローチャートである。
【図6】失火気筒判別ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気通路 3 排気通路 4 カムシャフト 5 クランクシャフト 35 クランク角センサ 36 カム角センサ 41 リヤO2センサ 42 排気温センサ 50 電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 AA03 BA13 DA27 DA28 EA05 EA07 EA11 EB12 EB22 EB25 EC04 FA00 FA07 FA24 FA29 FA34 FA35 FA38 FA39 3G301 HA06 JA23 JB09 MA12 NA01 NA08 ND02 ND17 NE01 NE06 NE17 PA01Z PC09Z PD02Z PE02Z PE03Z PE05Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒を有するエンジンのエンジン回転
    速度の変化に基づいて失火を検出するエンジンの失火検
    出装置において、 前記各気筒毎に噴射される燃料噴射量をそれぞれ増減補
    正することにより、各気筒の燃焼行程時におけるエンジ
    ン回転速度を相互に均一化する気筒別エンジン回転速度
    均一化手段を備え、 前記各気筒の燃焼行程時におけるエンジン回転速度が相
    互に均一化された状態で前記検出動作が行われることを
    特徴とするエンジンの失火検出装置。
  2. 【請求項2】 前記気筒別エンジン回転速度均一化手段
    は、 前記各気筒の燃焼行程時におけるエンジン回転速度であ
    る気筒別エンジン回転速度をそれぞれ演算する気筒別エ
    ンジン回転速度演算手段と、 エンジン全体でのエンジン回転速度を演算するエンジン
    全体回転速度演算手段と、 所定のエンジン運転条件を満たす場合に所定時間におけ
    る前記気筒別エンジン回転速度の各気筒毎の平均値と前
    記エンジン全体回転速度の平均値とを演算し、前記気筒
    別エンジン回転速度の各気筒毎の平均値と前記エンジン
    全体回転速度の平均値との偏差をそれぞれ演算する偏差
    演算手段と、 該演算された各偏差が予め設定されている偏差基準領域
    内にあるか否かを各気筒について判断する偏差比較判断
    手段と、 該偏差が前記偏差基準領域外にある気筒に対して該偏差
    が前記偏差基準領域内となるように燃料噴射量の増減補
    正を行う燃料噴射量増減補正手段と、を備えることを特
    徴とするエンジンの失火検出装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料噴射量増減補正手段は、 前記偏差が前記偏差基準領域外にある気筒のエンジン回
    転速度が前記エンジン全体回転速度の平均値よりも遅い
    場合は、該気筒に対して燃料噴射量の増量補正を行い、 前記エンジン全体回転速度の平均値よりも遅い場合は、
    該気筒に対して燃料噴射量の減量補正を行うことを特徴
    とする請求項2に記載のエンジンの失火検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241708A (ja) * 2007-03-15 2008-10-09 Delphi Technologies Inc 車両診断装置および方法

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JP2008241708A (ja) * 2007-03-15 2008-10-09 Delphi Technologies Inc 車両診断装置および方法

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