JP2000265877A - 直噴エンジン - Google Patents

直噴エンジン

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JP2000265877A
JP2000265877A JP11068567A JP6856799A JP2000265877A JP 2000265877 A JP2000265877 A JP 2000265877A JP 11068567 A JP11068567 A JP 11068567A JP 6856799 A JP6856799 A JP 6856799A JP 2000265877 A JP2000265877 A JP 2000265877A
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fuel
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純 岩出
Kimitaka Saito
公孝 斎藤
Tatsushi Nakajima
樹志 中島
Hironao Kishi
宏尚 岸
Suehiro Kubo
末広 久保
Yukio Yoshioka
幸生 吉岡
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼室に空気を供給する吸気通路内に始動用
のインジェクタを備えた直噴エンジンにおいて、始動性
を向上することである。 【解決手段】 始動時にスロットルバルブ19を全閉と
するスロットルバルブ制御手段61を設けて、インジェ
クタ22から吸気通路101内に噴射された燃料の微粒
化を制限し、燃焼室100において吸気バルブ16が開
弁するまで続く緩慢燃焼が生じても、吸気通路101か
ら燃焼室100に供給される混合気が、点火プラグ15
の点火作動前に着火しないようにして、始動性を向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直噴エンジンに関
し、特に吸気通路に始動用のインジェクタを備えた直噴
エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、車両等の動力用のガソリンエンジ
ンの分野でも、ディーゼルエンジンのように燃焼室内に
直接、燃料を噴射する直噴エンジンが実用化されてい
る。燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタでは始動時
に電動ポンプによる昇圧のみとなるので、供給燃料圧が
低い。そこで、直噴エンジンにおいて、燃焼室内に燃料
を直接噴射する第1のインジェクタに加えて、吸気通路
内に燃料を噴射する第2のインジェクタを設け、始動時
には、吸気通路内に噴射された燃料を空気とともに燃焼
室に供給し、燃料を補うようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、始動時には
上記のごとく燃料の昇圧が十分ではなくピストン等に付
着する燃料ウェットが多くなる。その上、冷間始動時の
ようにエンジン温度が低い場合には燃料ウェットが気化
しにくいので、燃焼室内における混合気の形成が難しく
燃焼空燃比のリーン化に拍車をかける。この結果、燃焼
室内における燃焼が長びき、吸気通路から燃焼室に供給
される混合気が、点火プラグが作動して着火する前に着
火してしまうおそれがあり、スムーズな始動が困難にな
る。
【0004】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
吸気通路から供給される混合気が点火プラグ作動前に着
火するのを防止して始動性のよい直噴エンジンを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、燃焼室内に燃料を直接噴射する第1のインジェクタ
と、燃焼室に空気を供給する吸気通路内に燃料を噴射す
る第2のインジェクタとを備えた直噴エンジンに、第2
のインジェクタから吸気通路内に噴射された燃料と空気
との混合気中の燃料の濃度を制限する混合気濃度制限手
段を具備せしめる。
【0006】吸気通路内の混合気中の燃料の濃度(混合
気濃度)を制限することにより吸気通路内からの混合気
が点火プラグが作動する前に着火するのを防止し、スム
ーズに始動を行うことができる。
【0007】請求項2記載の発明では、上記混合気濃度
制限手段を、上記吸気通路内における空気流を制限する
空気流制限手段により構成する。
【0008】吸気通路内における空気流を制限すること
により、空気流による燃料の微粒化作用を抑制し、吸気
通路内における混合気濃度を制限することができる。
【0009】請求項3記載の発明では、上記空気流制限
手段を、上記吸気通路の上記第2のインジェクタよりも
上流位置に設けたスロットルバルブと、該スロットルバ
ルブを制御するスロットルバルブ制御手段とで構成し、
該制御手段を、スロットルバルブを始動時に全閉に切り
換えるように設定する。
【0010】既存のスロットルバルブを用いることでエ
ンジンの基本的な構造をそのままに、吸気通路内におけ
る空気流を制限することができる。
【0011】請求項4記載の発明では、上記混合気濃度
制限手段を、始動がやり直しの始動であるか否かを判定
するやり直し判定手段と、上記第2のインジェクタを制
御するインジェクタ制御手段とで構成し、該インジェク
タ制御手段を、やり直しの始動の場合に第2のインジェ
クタの燃料噴射量を減じるように設定する。
【0012】2回目以降の始動における第2のインジェ
クタの燃料噴射量を減じることで、吸気通路内に残留し
ている燃料ウェットが気化しても、混合気濃度の上昇を
抑制することができ、やり直し始動において吸気通路か
ら燃焼室に供給される混合気の着火性が高くなるのを防
止することができる。
【0013】請求項5記載の発明では、燃焼室内に燃料
を直接噴射する第1のインジェクタと、燃焼室に空気を
供給する吸気通路内に燃料を噴射する第2のインジェク
タとを備えた直噴エンジンに、第2のインジェクタから
吸気通路内に噴射された燃料と空気とが燃焼室内に供給
される始動時に、上記燃焼室における燃焼終了時期に対
して吸気バルブの開弁時期を相対的に遅延するタイミン
グ調整手段を具備せしめる。
【0014】燃焼室における燃焼終了時期に対して吸気
バルブの開弁時期を相対的に遅延せしめることで、吸気
バルブの開弁とともに吸気通路から燃焼室に供給される
混合気が点火プラグが作動する前に着火するのを防止
し、スムーズに始動を行うことができる。
【0015】請求項6記載の発明では、上記タイミング
調整手段は、クランキング回転数を切り換え自在に構成
したスタータと、エンジン温度を検出する温度検出手段
と、スタータを制御するスタータ制御手段とで構成し、
該スタータ制御手段を、エンジン温度が低いほどクラン
キング回転数を下げるように設定する。
【0016】エンジン温度が低く燃焼室内における燃料
ウェットの付着や燃焼空燃比のリーン化により燃焼が長
引きやすいときにクランキング回転数を下げることで、
膨張行程から排気行程を経て、吸気バルブが開く吸気行
程に到る時間が長くなり、燃焼室における燃焼終了時期
に対して吸気バルブの開弁時期を遅延することができ
る。しかもクランキング回転数をエンジン温度が低いほ
ど下げることで、不必要にクランキング回転数が下がる
のを回避することができる。
【0017】請求項7記載の発明では、上記タイミング
調整手段を、上記第1のインジェクタの噴射を始動時に
禁止する噴射禁止手段により構成する。
【0018】始動時には上記第1のインジェクタの噴射
を禁止して、吸気通路から燃焼室に空気とともに供給さ
れる燃料によってのみ燃焼室内の混合気を生成する。第
2のインジェクタから吸気通路内に噴射された燃料のう
ち、燃料ウェットとなるものは吸気通路内に残存し、燃
焼室において混合気を生成するのは微粒化された燃料で
ある。したがって、燃焼室における燃焼は長引かず、燃
焼終了時期に対して吸気バルブの開弁時期を相対的に遅
延することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に本発明の
直噴エンジンを示す。本直噴エンジンは以下の説明にお
いて車両の動力用のエンジンとして説明する。エンジン
本体1は、シリンダブロック10の上方にシリンダヘッ
ド11が覆着されてなり、シリンダブロック10に形成
されたシリンダ10a内にピストン12が摺動自在に保
持されている。シリンダ10a内におけるピストン12
の上下往復動がクランク軸13の回転運動に変換され、
図略のトランスミッション等へと伝達されるようになっ
ている。クランク軸13は、エンジン始動時にはフライ
ホイール14を介してスタータ3と接続される。
【0020】ピストン12の上方にはシリンダブロック
10、シリンダヘッド11を室壁として燃焼室100が
形成され、燃焼室100において燃料と空気との混合気
の燃焼が行われ、その爆発力によりピストン12を上下
往復動せしめる。混合気への点火はシリンダヘッド11
を貫通し燃焼室100内に突出して設けられた点火プラ
グ15により行われる。
【0021】混合気を構成する空気の供給は、シリンダ
ヘッド11およびこれと接続された吸気管18内部に形
成された吸気通路101により行われる。また、燃焼室
100からの排気は排気通路102により行われる。シ
リンダヘッド11には、吸気通路101と燃焼室100
との間の連通と遮断とを切り換える吸気バルブ16、排
気通路102と燃焼室100との間の連通と遮断とを切
り換える排気バルブ17が取り付けられている。
【0022】吸気管18内にはフラップ状のスロットル
バルブ19が設けられ、その開度に応じて吸気通路10
1内の空気流を調整する。
【0023】混合気を構成する燃料の供給は2つの電磁
式のインジェクタ21,22により行われる。第1のイ
ンジェクタ(以下、適宜、筒内インジェクタという)2
1はシリンダヘッド11を貫通して設けられ、先端ノズ
ル部から燃焼室100内に燃料を噴射するようになって
いる。第2のインジェクタ(以下、適宜、吸気管インジ
ェクタという)22は吸気通路101のスロットルバル
ブ19よりも下流位置に、吸気管18を貫通して設けら
れ、先端ノズル部から吸気通路101内に燃料を噴射す
るようになっている。
【0024】インジェクタ21,22への燃料供給は、
筒内インジェクタ21の方が、燃料タンク25から吸い
上げた燃料を低圧ポンプ24および高圧ポンプ23によ
り2段階に昇圧して供給し、吸気管インジェクタ22の
方が、低圧ポンプ24により昇圧された、筒内インジェ
クタ21への供給燃料よりも低い燃料圧で供給する。高
圧ポンプ23はエンジン本体1のクランク軸13からベ
ルト等を介して伝達される動力で駆動される。一方、低
圧ポンプ24は電動駆動のもので、始動時には、いずれ
のインジェクタ21,22も低圧ポンプ24から燃料が
供給される。
【0025】また、上記点火プラグ15、スロットルバ
ルブ19、インジェクタ21,22等のエンジン各部を
制御するエンジンコントロールコンピュータ6が付設さ
れている。エンジンコントロールコンピュータ6は、C
PU、RAM、ROM等からなる一般的な構成のもの
で、各種センサからの検出信号等に基づいて、点火プラ
グ15を作動せしめ、スロットルバルブ19に制御信号
を出力してスロットルバルブ19の開度(スロットル開
度)を調整し、インジェクタ21,22に、制御信号に
より通電し所定のタイミングで所定時間、インジェクタ
21,22のノズルを開く。
【0026】また、エンジンコントロールコンピュータ
6は、スロットルバルブ制御手段61を備えている。ス
ロットルバルブ制御手段61はスロットルバルブ19と
ともに混合気濃度制限手段である空気流制限手段7を構
成し、エンジンコントロールコンピュータ6の、エンジ
ン各部を制御するソフトウェア上で実現される。
【0027】エンジンコントロールコンピュータ6に入
力するセンサには、吸気通路101内を流通する空気流
量を測定するマスフローメータ51、クランク角センサ
52、A/Fセンサ53、エンジン温度を代表するエン
ジン冷却水温を検出する冷却水温センサ54等がある。
また、エンジンコントロールコンピュータ6には、始動
時に運転者がキー41を操作すると、そのイグニッショ
ン(IG)オン信号およびスタータオン信号が入力し、
運転者がアクセルペダル42を踏み込むと、その踏み込
み量が入力するようになっている。
【0028】図2により、エンジン始動時におけるエン
ジンコントロールコンピュータ6における制御を説明す
る。なお、以下の手順中、ステップS101,S104
以外の手順がエンジンコントロールコンピュータ6にお
いて実行される。
【0029】先ず、運転者がキー41をIGオンまで回
動する(ステップS101)と、ステップS102に進
み、始動時に筒内インジェクタ21が燃焼室100内に
噴射する噴射量(以下、筒内噴射量という)と、吸気管
インジェクタ22が吸気通路101内に噴射する噴射量
(以下、吸気管内噴射量という)とを演算する。筒内噴
射量と吸気管内噴射量とは、公知の方法により、予め記
憶した初期値に冷却水温センサ54の検出温度に応じた
補正を行って求められ、燃料が気化しにくい低温ほど噴
射量は大きな値に設定される。
【0030】続くステップS103はスロットルバルブ
制御手段61としての手順で、アクセルペダル42の踏
み込み量に応じたスロットルバルブの制御を禁止すると
ともに、スロットルバルブ開度を全閉(スロットルバル
ブ開度最小)に切り換える。
【0031】ステップS104で運転者がキー41をス
タータオンまで回動すると、ステップS105にて吸気
管インジェクタ22により吸気通路101内に上記吸気
管内噴射量の燃料を噴射し、続くステップS106にて
通常の始動制御を行う。すなわち所定のタイミングで筒
内インジェクタ21から燃焼室100内に上記筒内噴射
量の燃料が噴射され、その後、点火プラグ15により燃
焼室100内の混合気に点火する。
【0032】続くステップS107ではその始動が成功
したか否か、完爆に移行したか否かを判定する。判定
は、例えばエンジン回転数Ne が所定の回転数(例えば
400rpm)以上か否かを見、エンジン回転数Ne が
上記所定の回転数を越えていれば始動成功と判定する。
始動成功の場合はステップS108に進む。
【0033】ステップS108では、アクセルペダル4
2によるスロットルバルブ19の制御の禁止を解除し、
始動後の通常の制御に移行する(ステップS109)。
【0034】ステップS107において始動失敗と判定
されると再び、ステップS101またはステップS10
4に進む。すなわち、運転者により再びキー41がIG
オンまで回動される(ステップS101)とステップS
102から実行され、再びスタータオンまで回動される
(ステップS104)とステップS105から実行され
る。
【0035】本実施形態ではスタータ3による始動時に
はスロットル開度が全閉となり、スロットル開度を大き
くして始動を行う可能性のある従来の直噴エンジンに対
して次の効果を奏する。図3は、吸気管インジェクタ2
2の作動、吸気通路101の最下流部(吸気バルブ16
近傍位置)における混合気濃度の挙動を示すもので、本
実施形態の直噴エンジン(本発明)と従来の直噴エンジ
ンでスロットル開度が全開の場合(従来例)とを併せ示
している。吸気管インジェクタ22の燃料噴射開始後、
従来例では混合気濃度が速やかに急上昇して高い値をと
り、この状態が1秒以上の長きにわたって続くのに対し
て、本実施形態では混合気濃度が従来例よりもきわめて
低い値しかとらない。したがって、吸気通路101内の
混合気濃度が、吸気バルブ16が開くときに従来例では
高くなっているのに対し、本発明では低い値に抑えられ
る。
【0036】これは、従来例では、吸気通路101内の
強い空気流により、吸気通路101内に噴射された燃料
の微粒化を促進するのに対して、本発明では、スロット
ルバルブ19が全閉なので吸気通路101内の空気流が
弱く、吸気管インジェクタ22から噴射された燃料を微
粒化する作用が弱いためと認められる。
【0037】このように、本実施形態の直噴エンジンで
は、燃焼室100における燃焼が吸気バルブ16が開く
まで続いても、吸気通路101内からの混合気が点火プ
ラグ15の作動前に着火するのを防止できる。
【0038】(第2実施形態)図4に本発明の直噴エン
ジンの第2の実施形態を示す。第1実施形態においてエ
ンジンコントロールコンピュータ6に代えて別のエンジ
ンコントロールコンピュータ6Aとしたものである。な
お、図中、実質的に第1実施形態と同じ作動をする部分
には図1と同じ番号を付している。
【0039】エンジンコントロールコンピュータ6A
は、基本的には第1実施形態のエンジンコントロールコ
ンピュータ6と同じ構成のもので、混合気濃度制限手段
7Aを構成する、やり直し判定手段62とインジェクタ
制御手段63とを備えており、これらやり直し判定手段
62およびインジェクタ制御手段63はエンジンコント
ロールコンピュータ6Aのソフトウェア上で実現され
る。
【0040】図5により、エンジン始動時におけるエン
ジンコントロールコンピュータ6Aにおける制御を説明
する。なお、以下の手順中、ステップS201,S20
3以外の手順がエンジンコントロールコンピュータ6A
において実行される。
【0041】先ず、運転者がキー41をIGオンまで回
動すると(ステップS201)、第1実施形態と同様に
(ステップS102)筒内噴射量および吸気管内噴射量
を演算し(ステップS202)、次いで、スタータオン
まで回動する(ステップS203)と、ステップS20
4に進む。
【0042】ステップS204,S205,S210は
やり直し判定手段62としての作動手順で、先ず、ステ
ップS204では始動回数パラメータiを1、インクリ
メントする。ここで、始動回数パラメータiは後述する
ように、エンジンコントロールコンピュータ6Aの起動
時すなわち最初の始動時には0に設定されている。続く
ステップS205では始動回数パラメータiが1または
2以上のいずれであるかを判定する。
【0043】始動回数パラメータiが1であれば最初の
始動ということであり、ステップS206に進み、吸気
管インジェクタ22により吸気通路101内に、上記ス
テップS202で演算された吸気管内噴射量の燃料を噴
射し、続くステップS208にて第1実施形態と同様
(ステップS106)に通常の始動制御を行う。
【0044】ステップS209では、第1実施形態と同
様(ステップS107)にその始動が成功したか否かを
判定する。始動成功の場合はステップS210に進み、
始動回数パラメータiを0にセットして、エンジン停止
後、再びエンジンコントロールコンピュータ6Aが起動
する時に備える。次いで、ステップS211に進み、第
1実施形態と同様(ステップS109)に通常の制御に
移行する。
【0045】ステップS209において始動失敗と判定
されると再び、ステップS201またはステップS20
3に進み、進んだステップからの手順を運転者のキー4
1操作を待って実行する。
【0046】その途中のステップS205では、ステッ
プS204にて始動回数パラメータiがインクリメント
されて2以上となるので、始動のやり直しと判定し、ス
テップS205からステップS207に進む。
【0047】ステップS207はインジェクタ制御手段
63としての作動手順で、吸気管インジェクタ22を作
動せしめる手順であるが、吸気管インジェクタ22への
通電時間を最初の始動の場合(ステップS206)より
も短縮して吸気管インジェクタ22のノズル開時間を短
縮する。しかして、吸気通路101内に最初の始動時よ
りも減量した噴射量にて燃料が噴射される。減量噴射量
は、ステップS202にて演算された吸気管内噴射量に
一定割合を乗じて設定する。
【0048】図6は、やり直し始動の場合に吸気管内減
量噴射を行う構成とはなっていない従来の直噴エンジン
において、吸気管インジェクタ22から燃料が噴射され
た時の、吸気通路101の最下流部(吸気バルブ16近
傍位置)における混合気濃度の挙動を示すもので、始動
を合計3回(やり直し始動2回)行った場合の、1回目
(最初の始動)と、3回目(2回目のやり直し始動)と
を併せて示している。図からは、やり直し始動では混合
気濃度が高くなることが知られる。これは吸気通路10
1内に噴射された燃料の一部が、吸気通路101壁面等
に付着した燃料ウェット等の形態で残留し、これがやり
直し始動時において気化し、吸気通路101内の混合気
濃度が上昇するものと認められる。
【0049】したがって、従来の直噴エンジンではやり
直し始動時に吸気通路101内の混合気濃度が高くなっ
て、吸気通路101内の混合気が点火プラグ15の作動
前に着火しやすくなるのに対して、本実施形態の直噴エ
ンジンでは、やり直し始動では吸気管インジェクタ22
の燃料噴射量を減量するので吸気通路101内の混合気
濃度が上昇するのを抑制し、燃焼室100における燃焼
が吸気バルブ16が開くまで長引いても、吸気通路10
1内から燃焼室100に供給される混合気が点火プラグ
15の作動前に着火するのを防止することができる。
【0050】なお、吸気管インジェクタ22の燃料噴射
量の減量は、適当な混合気濃度を維持するように予め実
験等で決定する。勿論、燃料噴射量を0、すなわちやり
直し始動の場合には吸気管インジェクタ22から燃料を
噴射しないように設定してもよい。
【0051】(第3実施形態)図7に本発明の直噴エン
ジンの第3の実施形態を示す。第1実施形態においてス
タータ3に代えて別のスタータ3Aとし、エンジンコン
トロールコンピュータ6に代えて別のエンジンコントロ
ールコンピュータ6Bとしたものである。なお、図中、
実質的に第1実施形態と同じ作動をする部分には図1と
同じ番号を付している。
【0052】スタータ3Aは、クランキング回転数を切
り換え自在に構成してある。切り換えは、例えば、スタ
ータ3Aのモータとその電源の間に可変抵抗器を設け
て、モータの駆動電圧を変更する構成とする。
【0053】エンジンコントロールコンピュータ6B
は、基本的には第1実施形態のエンジンコントロールコ
ンピュータと同じ構成のもので、スタータ3Aのクラン
キング回転数(具体的には上記可変抵抗器の抵抗値)の
切り換え制御を行うスタータ制御手段64を備えてい
る。スタータ制御手段64はエンジンコントロールコン
ピュータ6Aのソフトウェア上で実現され、温度検出手
段たる冷却水温センサ54およびスタータ3Aとともに
タイミング調整手段7Bを構成する。
【0054】図8により、エンジン始動時におけるエン
ジンコントロールコンピュータ6Bにおける制御を説明
する。なお、以下の手順中、ステップS301,S30
4以外の手順がエンジンコントロールコンピュータ6B
において実行される。
【0055】先ず、運転者がキー41をIGオンまで回
動すると(ステップS301)、第1実施形態と同様に
(ステップS102)筒内噴射量および吸気管内噴射量
を演算し(ステップS302)、ステップS303に進
む。
【0056】ステップS303はスタータ制御手段64
としての手順で、冷却水温センサ54の検出温度に基づ
いてクランキング回転数を演算する。クランキング回転
数の演算は冷却水温に対する単調減少型の関数に基づい
て行い、冷却水温が低いほどクランキング回転数が低い
値に設定される。演算したクランキング回転数に対応し
てスタータ3Aの可変抵抗器を設定する。
【0057】次いで、運転者がキー41をスタータオン
まで回動する(ステップS304)と、第1実施形態と
同様(ステップS105,S106)に吸気管インジェ
クタ22により吸気通路101内に燃料を噴射し(ステ
ップS305)、通常の始動制御を行う(ステップS3
06)。このとき、エンジンサイクルはステップS30
3にて演算されたクランキング回転数に対応した速度で
進行する。
【0058】ステップS307では、第1実施形態と同
様(ステップS107)にその始動が成功したか否かを
判定する。始動成功の場合は第1実施形態と同様(ステ
ップS109)に通常の制御に移行する(ステップS3
08)。ステップS307において始動失敗と判定され
ると再び、ステップS301またはステップS304に
進み、運転者のキー41操作を待って始動のやり直しを
行う。
【0059】図9は、冷却水温等を同一条件としクラン
キング回転数のみを違えて燃焼室における燃焼状態を調
査した結果を示すもので、(A)が高回転数域(260
rpm)、(B)が低回転数域(180rpm)であ
る。なお、図中、「緩慢燃焼」は吸気バルブが開くまで
続く燃焼を示し、「正常燃焼」は吸気バルブが開く前に
は終了している燃焼を示す。また、横軸は筒内燃料噴射
量にとりリーン化傾向を示している。リーン化傾向が高
いほど点火後の燃焼時間は長引くが、図では高回転数域
では緩慢燃焼となる場合があるのに対して、低回転数域
では緩慢燃焼となる場合がない。これは、燃焼時間が同
じであっても、低回転数域では膨張行程から圧縮行程を
経て吸入行程に到るエンジンサイクルの速度が遅く吸気
バルブが開くまでの時間が長いので、燃焼終了時期に対
して吸気バルブが開く時期が遅延せしめられるためと認
められる。
【0060】また、エンジン温度が低いとリーン化傾向
が高く、より上記緩慢燃焼となりやすくなるから、緩慢
燃焼を回避できるクランキング回転数は低くなる。
【0061】したがって、予め上記のごとく燃焼状態を
調査しておき、上記ステップS303においてクランキ
ング回転数の演算に用いる関数として、それにより得ら
れるクランキング回転数が、緩慢燃焼を回避できる程度
に低い回転数であり、かつ、冷却水温が低いほど低い回
転数となるように求めておく。
【0062】このように、本実施形態では、燃焼終了時
期に対して吸気バルブが開く時期が遅延し、吸気通路1
01内から燃焼室100に供給される混合気が点火プラ
グ15の作動前に着火するのを防止するとともに、エン
ジン温度が低く燃焼時間が長引きやすい低温時ほどクラ
ンキング回転数を低くすることで、比較的高温側で不必
要にクランキング回転数が下がるのを回避することがで
きる。
【0063】なお、クランキング回転数は、冷却水温に
対する関数により得るのではなく、冷却水温に対する一
次元マップを予め記憶しておき、このマップを参照して
設定するのでもよい。また、スタータはクランキング回
転数が連続可変な切り換え式ではなく、不連続な切り換
え式でもよい。この場合、スタータは、クランキング回
転数の切り換えを駆動電圧の切り換えではなく、ギア比
の切り換え等により行う構成とすることもできる。
【0064】(第4実施形態)図10に本発明の直噴エ
ンジンの第4の実施形態を示す。第1実施形態において
エンジンコントロールコンピュータ6に代えて別のエン
ジンコントロールコンピュータ6Cとしたものである。
なお、図中、実質的に第1実施形態と同じ作動をする部
分には図1と同じ番号を付している。
【0065】エンジンコントロールコンピュータ6C
は、基本的には第1実施形態のエンジンコントロールコ
ンピュータと同じ構成のもので、タイミング調整手段で
あるインジェクタ制御手段7Cを備えており、これはエ
ンジンコントロールコンピュータ6Cのソフトウェア上
で実現される。
【0066】図11により、エンジン始動時におけるエ
ンジンコントロールコンピュータ6Cにおける制御を説
明する。なお、以下の手順中、ステップS401,S4
04以外の手順がエンジンコントロールコンピュータ6
Cにおいて実行される。
【0067】先ず、運転者がキー41をIGオンまで回
動する(ステップS401)と、ステップS402に進
み、吸気管内噴射量を演算する。吸気管内噴射量は上記
各実施形態とは異なり、燃焼室100での燃焼に供する
燃料をすべて供給可能な量に設定する。また、吸気管内
噴射量は、予め記憶した初期値に冷却水温センサ54の
検出温度に応じた補正を行って設定され、燃料が気化し
にくい低温ほど噴射量は大きな値となる。
【0068】続くステップS403はインジェクタ制御
手段7Cとしての手順で、筒内インジェクタ21による
筒内噴射制御を禁止するように設定する。
【0069】ステップS404で運転者がキー41をス
タータオンまで回動すると、ステップS405にて吸気
管インジェクタ22により吸気通路101内に燃料を噴
射し、続くステップS406にて始動制御を行う。すな
わち所定のタイミングで点火プラグ15により燃焼室1
00内の混合気に点火する。この時、燃焼するのは、吸
気管インジェクタ22から吸気通路101内に噴射され
た燃料だけである。
【0070】ステップS407では、第1実施形態と同
様(ステップS107)に、その始動が成功したか否か
を判定する。始動成功の場合はステップS408に進
む。
【0071】ステップS408では、筒内インジェクタ
21による筒内噴射制御の禁止を解除し、第1実施形態
と同様(ステップS109)に通常の制御に移行する
(ステップS409)。
【0072】ステップS407において始動失敗と判定
されると、再びステップS401またはステップS40
4に進み、運転者のキー41操作を待って始動のやり直
しを行う。
【0073】本実施形態では、始動時には、筒内インジ
ェクタ21による噴射制御が禁止されるとともに、燃焼
室100へは吸気通路101内に噴射された燃料のみが
供給される。吸気通路101内に噴射された燃料のう
ち、燃料ウェットとなるものは殆どが吸気通路101内
に残存し、燃焼室100へ供給されるのは吸気バルブ1
6が開いた後に気流に乗って燃焼室100内に移動する
微粒化された燃料である。したがって燃焼室100には
燃料ウェットは殆ど存在しない。したがって燃焼室10
0における燃焼が長引くのを回避することができる。
【0074】このように、本実施形態の直噴エンジンで
は、燃焼室100内の燃料ウェットを低減することで緩
慢燃焼を回避して燃焼終了時期に対して吸気バルブ16
が開く時期を相対的に遅延し、吸気通路101内から燃
焼室100に供給される混合気が点火プラグ15の作動
前に着火するのを防止することができる。
【0075】(第5実施形態)図12に本発明の直噴エ
ンジンの第5の実施形態を示す。第1実施形態において
エンジンコントロールコンピュータ6に代えて別のエン
ジンコントロールコンピュータ6Dとしたものである。
なお、図中、実質的に第1、第2実施形態と同じ作動を
する部分には図1、図4と同じ番号を付している。
【0076】エンジンコントロールコンピュータ6D
は、基本的には第1実施形態のエンジンコントロールコ
ンピュータと同じ構成のもので、スロットルバルブ19
とともに空気流制限手段7を構成するスロットルバルブ
制御手段61と、混合気濃度制限手段7Aを構成するや
り直し判定手段62およびインジェクタ制御手段63と
を備えており、これらはエンジンコントロールコンピュ
ータ6Dのソフトウェア上で実現される。
【0077】図13により、エンジン始動時におけるエ
ンジンコントロールコンピュータ6Dにおける制御を説
明する。なお、以下の手順中、ステップS501,S5
04以外の手順がエンジンコントロールコンピュータ6
Dにおいて実行される。
【0078】先ず、運転者がキー41をIGオンまで回
動すると(ステップS501)、第1実施形態と同様に
(ステップS102,S103)筒内噴射量および吸気
管内噴射量を演算し(ステップS502)、アクセルペ
ダル42の踏み込み量に応じたスロットルバルブの制御
を禁止するとともにスロットル開度を全閉に切り換える
(ステップS503)。ステップS503はスロットル
バルブ制御手段61としての作動手順である。
【0079】次いで、運転者がキー41をスタータオン
まで回動する(ステップS504)と、ステップS50
5に進む。
【0080】ステップS505,S506,S512は
やり直し判定手段62としての作動手順で、第2実施形
態と同様の手順(ステップS204,S205,S21
0)を実行する。先ず、始動回数パラメータiを1、イ
ンクリメントし(ステップS505)、始動回数パラメ
ータiが1または2以上のいずれであるかを判定する
(ステップS506)。
【0081】始動回数パラメータiが1であれば最初の
始動ということであり、ステップS507に進み、第2
実施形態と同様(ステップS206)に吸気管インジェ
クタ22により吸気通路101内に、上記ステップS5
02で演算された吸気管内噴射量の燃料を噴射する。一
方、始動回数パラメータiが2以上であればやり直し始
動ということであり、ステップS508に進み、第2実
施形態と同様(ステップS207)に吸気管インジェク
タ22により吸気通路101内に、減量した噴射量にて
燃料を噴射する。
【0082】吸気管内噴射(ステップS507またはス
テップS508)の後は、第1実施形態と同様(ステッ
プS106)に通常の始動制御を行う(ステップS50
9)。
【0083】続くステップS510では、第1実施形態
と同様(ステップS107)にその始動が成功したか否
かを判定する。始動成功の場合は第1実施形態と同様
(ステップS108)にアクセルペダル42によるスロ
ットルバルブ19の制御の禁止を解除し(ステップS5
11)、第2実施形態と同様(ステップS210)に始
動回数パラメータiを0にセットし(ステップS51
2)て、始動後の通常の制御に移行する(ステップS5
13)。
【0084】ステップS510において始動失敗と判定
されると再び、ステップS501またはステップS50
4に進み、進んだステップからの手順を運転者のキー4
1操作を待って実行する。
【0085】本実施形態によれば、始動時には、ストッ
トルバルブ開度を全閉として吸気通路101内の混合気
濃度が制限され、しかも、やり直し始動の場合には、吸
気通路内噴射の噴射量が減じられるから、やり直し始動
における吸気通路101内の混合気濃度の上昇を回避で
きる。しかして、より吸気通路101内から燃焼室10
0に供給される混合気が点火プラグ15の作動前に着火
するのを防止することができる。
【0086】(第6実施形態)図14に本発明の直噴エ
ンジンの第6の実施形態を示す。第1実施形態において
スタータ3に代えて第3実施形態のスタータ3Aとし、
エンジンコントロールコンピュータ6に代えて別のエン
ジンコントロールコンピュータ6Eとしたものである。
なお、図中、実質的に第1、第2、第3実施形態と同じ
作動をする部分には図1、図4、図7と同じ番号を付し
ている。
【0087】エンジンコントロールコンピュータ6E
は、基本的には第1実施形態のエンジンコントロールコ
ンピュータと同じ構成のもので、スロットルバルブ19
とともに空気流制限手段7を構成するスロットルバルブ
制御手段61と、混合気濃度制限手段7Aを構成するや
り直し判定手段62およびインジェクタ制御手段63
と、さらにスタータ3Aおよび冷却水温センサ54とと
もにタイミング調整手段7Bを構成するスタータ制御手
段7Bを備えており、これらはエンジンコントロールコ
ンピュータ6Eのソフトウェア上で実現される。
【0088】図15により、エンジン始動時におけるエ
ンジンコントロールコンピュータ6Eにおける制御を説
明する。なお、以下の手順中、ステップS601,S6
05以外の手順がエンジンコントロールコンピュータ6
Eにおいて実行される。
【0089】先ず、運転者がキー41をIGオンまで回
動すると(ステップS601)、第1実施形態と同様に
(ステップS102,S103)、筒内噴射量および吸
気管内噴射量を演算し(ステップS502)、アクセル
ペダル42の踏み込み量に応じたスロットルバルブの制
御を禁止するとともにスロットルバルブ開度を全閉に切
り換える(ステップS603)。ステップS603はス
ロットルバルブ制御手段61としての作動手順である。
【0090】次いで、第3実施形態と同様(ステップS
303)にクランキング回転数を演算する(ステップS
604)。ステップS604はスタータ制御手段64と
しての作動手順である。
【0091】その後、運転者がキー41をスタータオン
まで回動する(ステップS605)と、ステップS60
6に進む。
【0092】ステップS606,S607,S613は
やり直し判定手段62としての作動手順で、第2実施形
態と同様の手順(ステップS204,S205,S21
0)を実行する。先ず、始動回数パラメータiを1、イ
ンクリメントし(ステップS606)、始動回数パラメ
ータiが1または2以上のいずれであるかを判定する
(ステップS607)。
【0093】始動回数パラメータiが1であれば最初の
始動ということであり、ステップS608に進み、第2
実施形態と同様(ステップS206)に吸気管インジェ
クタ22により吸気通路101内に、上記ステップS6
02で演算された吸気管内噴射量の燃料を噴射する。一
方、始動回数パラメータiが2以上であればやり直し始
動ということであり、ステップS609に進み、第2実
施形態と同様(ステップS207)に吸気管インジェク
タ22により吸気通路101内に、減量した噴射量にて
燃料を噴射する。
【0094】吸気管内噴射(ステップS608またはス
テップS609)の後は、第1実施形態と同様(ステッ
プS106)に通常の始動制御を行う(ステップS61
0)。このときエンジンサイクルの速度はステップS6
04で設定されたクランキング回転数に応じた速度とな
る。
【0095】続くステップS611では、第1実施形態
と同様(ステップS107)にその始動が成功したか否
かを判定する。始動成功の場合は第1実施形態と同様
(ステップS108)にアクセルペダル42によるスロ
ットルバルブ19の制御の禁止を解除し(ステップS6
12)、第2実施形態と同様(ステップS210)に始
動回数パラメータiを0にセットし(ステップS61
3)て、始動後の通常の制御に移行する(ステップS6
14)。
【0096】ステップS611において始動失敗と判定
されると再び、ステップS601またはステップS60
5に進み、進んだステップからの手順を運転者のキー4
1操作を待って実行する。
【0097】本実施形態によれば、始動時には、スロッ
トル開度を全閉として吸気通路101内の混合気濃度が
制限され、しかも、やり直し始動の場合には、吸気管内
噴射の噴射量が減じられるから、やり直し始動時におけ
る吸気通路101内の混合気濃度の上昇を回避できる。
さらに、クランキング回転数が冷却水温が低くなるに応
じて小さくなり、燃焼終了時期に対して吸気バルブ16
が開く時期が相対的に遅延し、吸気バルブ16が開くま
で続く緩慢燃焼を防止しつつ比較的高温側で不必要にク
ランキング回転数が下がるのを回避することができる。
しかして、より、吸気通路101内から燃焼室100に
供給される混合気が点火プラグ15の作動前に着火する
のを防止することができる。
【0098】なお、上記各実施形態は車両の動力用のガ
ソリン直噴エンジンに適用したものを示したが、必ずし
もこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨に反し
ない限り任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の直噴エンジンの構成を示す図で
ある。
【図2】本発明の第1の直噴エンジンの作動を示すフロ
ーチャートである。
【図3】本発明の第1の直噴エンジンの作動を示すタイ
ムチャートである。
【図4】本発明の第2の直噴エンジンの構成を示す図で
ある。
【図5】本発明の第2の直噴エンジンの作動を示すフロ
ーチャートである。
【図6】本発明の第2の直噴エンジンの作動を示すタイ
ムチャートである。
【図7】本発明の第3の直噴エンジンの構成を示す図で
ある。
【図8】本発明の第3の直噴エンジンの作動を示すフロ
ーチャートである。
【図9】(A),(B)はそれぞれ本発明の第3の直噴
エンジンの作動を説明するグラフである。
【図10】本発明の第4の直噴エンジンの構成を示す図
である。
【図11】本発明の第4の直噴エンジンの作動を示すフ
ローチャートである。
【図12】本発明の第5の直噴エンジンの構成を示す図
である。
【図13】本発明の第5の直噴エンジンの作動を示すフ
ローチャートである。
【図14】本発明の第6の直噴エンジンの構成を示す図
である。
【図15】本発明の第6の直噴エンジンの作動を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 15 点火プラグ 16 吸気バルブ 17 排気バルブ 19 スロットルバルブ 100 燃焼室 101 吸気通路 102 排気通路 21,22 インジェクタ 3,3A スタータ 54 冷却水温センサ(温度検出手段) 6,6A,6B,6C,6D,6E エンジンコントロ
ールコンピュータ 61 スロットルバルブ制御手段 62 やり直し判定手段 63 インジェクタ制御手段 64 スタータ制御手段 7 空気流制限手段(混合気濃度制限手段) 7A 混合気濃度制限手段 7B タイミング調整手段 7C 噴射禁止手段(タイミング調整手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 13/02 F02D 13/02 H 3G301 J 41/02 301 41/02 301A 310 310A 320 320 43/00 301 43/00 301H 301Z 301U 301K 45/00 310 45/00 310B F02M 63/00 F02M 63/00 P F02N 17/08 F02N 17/08 Z (72)発明者 斎藤 公孝 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 中島 樹志 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 岸 宏尚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 久保 末広 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 吉岡 幸生 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G023 AA08 AA17 AB03 AC02 AC05 AD03 AD09 3G065 CA00 DA04 EA01 GA07 GA10 KA02 3G066 AA01 AA02 AB02 AD10 AD12 BA14 CC01 CD26 DB01 DC04 DC05 DC09 DC14 DC24 3G084 BA05 BA13 BA23 BA28 CA01 DA09 FA20 FA33 FA36 3G092 AA01 AA05 AA06 AA11 BA01 BA04 BB01 BB06 DA01 DA08 DC03 DE02S DE03S EA02 EA04 EA09 EA14 EA15 EB04 FA16 FA31 GA01 HA01Z HA09X HB01X HD05Z HE03Z HE08Z HF05X HF08Z HF19Z 3G301 HA01 HA04 JA03 KA01 LA01 LA07 LB04 LB05 LC01 MA11 MA23 PE01Z PE08Z PF16Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内に燃料を直接噴射する第1のイ
    ンジェクタと、燃焼室に空気を供給する吸気通路内に燃
    料を噴射する第2のインジェクタとを備えた直噴エンジ
    ンであって、第2のインジェクタから吸気通路内に噴射
    された燃料と空気とを始動時に燃焼室内に供給するよう
    になした直噴エンジンにおいて、第2のインジェクタか
    ら吸気通路内に噴射された燃料により生成された混合気
    中の燃料の濃度を制限する混合気濃度制限手段を具備せ
    しめたことを特徴とする直噴エンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の直噴エンジンにおいて、
    上記混合気濃度制限手段を、上記吸気通路内における空
    気流を制限する空気流制限手段により構成した直噴エン
    ジン。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の直噴エンジンにおいて、
    上記空気流制限手段を、上記吸気通路の上記第2のイン
    ジェクタよりも上流位置に設けたスロットルバルブと、
    該スロットルバルブを制御するスロットルバルブ制御手
    段とで構成し、該スロットルバルブ制御手段を、スロッ
    トルバルブを始動時に全閉に切り換えるように設定した
    直噴エンジン。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の直噴エンジンにおいて、
    上記混合気濃度制限手段は、始動がやり直しの始動であ
    るか否かを判定するやり直し判定手段と、上記第2のイ
    ンジェクタを制御するインジェクタ制御手段とで構成
    し、該インジェクタ制御手段を、やり直しの始動の場合
    に第2のインジェクタの燃料噴射量を減じるように設定
    した直噴エンジン。
  5. 【請求項5】 燃焼室内に燃料を直接噴射する第1のイ
    ンジェクタと、燃焼室に空気を供給する吸気通路内に燃
    料を噴射する第2のインジェクタとを備えた直噴エンジ
    ンであって、第2のインジェクタから吸気通路内に噴射
    された燃料と空気とを始動時に燃焼室内に供給するよう
    になした直噴エンジンにおいて、始動時に、上記燃焼室
    における燃焼終了時期に対して吸気バルブの開弁時期を
    相対的に遅延せしめるタイミング調整手段を具備せしめ
    たことを特徴とする直噴エンジン。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の直噴エンジンにおいて、
    上記タイミング調整手段を、クランキング回転数を切り
    換え自在に構成したスタータと、エンジン温度を検出す
    る温度検出手段と、スタータを制御するスタータ制御手
    段とで構成し、該スタータ制御手段を、エンジン温度が
    低いほどクランキング回転数を下げるように設定した直
    噴エンジン。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の直噴エンジンにおいて、
    上記タイミング調整手段を、上記第1のインジェクタの
    噴射を始動時に禁止する噴射禁止手段により構成した直
    噴エンジン。
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