JP2000264161A - エアバッグの処理方法および装置 - Google Patents

エアバッグの処理方法および装置

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JP2000264161A
JP2000264161A JP11068474A JP6847499A JP2000264161A JP 2000264161 A JP2000264161 A JP 2000264161A JP 11068474 A JP11068474 A JP 11068474A JP 6847499 A JP6847499 A JP 6847499A JP 2000264161 A JP2000264161 A JP 2000264161A
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inflator
airbag
housing
operated
processing apparatus
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JP11068474A
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English (en)
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Toshio Nakagawa
敏男 中川
Tomonori Tachikawa
智規 立川
Gunpei Isawa
郡平 石和
Fumio Soma
二三男 相馬
Kanae Tsutsui
鼎 筒井
Kenji Yamane
賢二 山根
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】処理作業性、防音性、防風性および防ガス性に
優れたエアバッグの処理方法を提供する。 【解決手段】不要となったエアバッグ装置のインフレー
タ52を作動させて処理するエアバッグの処理方法であ
り、防音壁に囲まれた密閉空間11内でインフレータ5
2を作動させる。インフレータ52は、プラズマ溶射、
グロープラグ加熱あるいは回転可能な通電ヘッドにて作
動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用エアバッグ
装置の廃棄処理に用いて好ましいエアバッグの処理方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車を廃車処理する場合、その車に装
着されたエアバッグ装置を動作させてから回収可能な金
属材料等を回収・再生することが行われている。この種
のエアバッグの処理方法としては、従来より、車両に装
着したままエアバッグを強制的に展開して処理する方法
や、車両からエアバッグモジュールを取り外して積み重
ねられた古タイヤの中でエアバッグを強制的に展開して
処理する方法などが知られている。また、未作動のエア
バッグモジュールを溶解炉に投入して処理する方法も提
案されている(たとえば、特開平8−132015号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のエアバッグの処理方法には以下の問題があっ
た。すなわち、車両に装着したままエアバッグを強制的
に展開処理する方法では、インフレータ(膨張装置、ガ
ス発生装置)の端子に電流を流すための結線作業が必要
となり、この作業はきわめて繁雑であるため時間がかか
り、また、インフレータが断線などにより破損している
ときは当該方法は使用できない。さらに、車両内でエア
バッグを展開すると発生ガスが車室内に充満することも
あるので、次の作業を即座に実施できないといった問題
もある。
【0004】一方、車両からエアバッグモジュールを取
り外して古タイヤの中で強制的に展開する方法では、安
全上、作業者はエアバッグから十数メートル離れて作動
スイッチを押す必要があり、また展開時の騒音も著しく
大きいので、広い場所が必要とされる。このため、廃車
処理場の近くに広い空き地がない限り当該方法は採用で
きない。
【0005】また、未動作のエアバッグモジュールを溶
解炉に投入し、強制的に展開する方法では、エアバッグ
が破裂してしまうので、展開時の爆風および爆音に耐え
得るぐらいの大きくて強固な溶解炉が必要となり、コス
ト的にも非現実的である。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、処理作業性、防音性、防風
性および防ガス性に優れたエアバッグの処理方法および
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明の第1の観点による請求項1記載のエ
アバッグの処理方法は、不要となったエアバッグ装置の
インフレータを作動させて処理するエアバッグの処理方
法において、密閉空間内で、前記インフレータを作動さ
せることを特徴とする。
【0008】この場合、特に限定はされないが、請求項
2記載のエアバッグの処理方法のように、前記密閉空間
は、防音壁にて囲まれていることがより好ましい。
【0009】この請求項1および2記載のエアバッグの
処理方法では、密閉空間内でインフレータを作動させて
処理するので、古タイヤの中で強制的に処理する従来の
方法に比べると、処理時の騒音が低減するとともに安全
性についても著しく向上する。したがって、エアバッグ
の処理に広い場所を必要とせず、また大きくて強固な溶
解炉も必要としないのでコスト的にも有利となる。
【0010】上記発明においては特に限定はされない
が、請求項3記載のエアバッグの処理方法では、少なく
ともインフレータの作動後に、前記密閉空間内の気体を
排気することを特徴とする。
【0011】密閉空間内の気体を強制的に排気すること
で、処理済みのエアバッグの除去や次に処理するエアバ
ッグの装着段取りなど、次の作業を即座に実施すること
ができる。
【0012】また、上記発明において、エアバッグの処
理個数と排気タイミングとの関係は特に限定されず、一
つのエアバッグを処理するたびに密閉空間内の気体を排
気することも含まれるが、請求項4記載のエアバッグの
処理方法では、次の排気までの間に複数のインフレータ
を連続して作動させることを特徴とする。
【0013】前回の排気から次の排気までの間に、複数
のエアバッグを処理することで、1つのエアバッグ処理
あたりの排気時間を短縮することができ、作業効率がよ
り向上する。
【0014】上記発明において、インフレータを作動さ
せる手段は特に限定されず、たとえば請求項5記載の発
明のようにプラズマ溶射により前記インフレータを加熱
して作動させる方法、請求項6記載の発明のようにグロ
ープラグを用いて前記インフレータを加熱して作動させ
る方法、または請求項7記載の発明のように所定の電圧
が印加された端子を有する通電ヘッドを前記インフレー
タの通電端子に相対接近させることで押し付け、これを
回転させることにより前記インフレータに所定電流を流
して作動させる方法などを挙げることができる。
【0015】プラズマ溶射によりインフレータを作動さ
せる方法では、インフレータの外部からプラズマ溶射に
よる熱エネルギを与え、点火器および伝火薬を介してガ
ス発生剤を反応させるので、事前にインフレータハウジ
ングに孔を開ける必要がない。
【0016】また、グロープラグ加熱によりインフレー
タを作動させる方法では、インフレータハウジングに孔
を開け、ここからディーゼルエンジンなどで使用されて
いるグロープラグを挿入して点火器を加熱し、伝火薬を
介してガス発生剤を反応させるので、安価なシステムを
構築することができる。特にグロープラグは廃車から回
収できるのでコスト的にも有利であり、入手もきわめて
容易である。
【0017】さらに、回転可能な通電ヘッドを用いてイ
ンフレータを作動させる方法は、インフレータの点火電
気系統が生きていることが前提となるシステムであるも
のの、12V電源だけで構成できる、きわめて安価かつ
簡単なシステムとなる。
【0018】(2)上記目的を達成するために、本発明
の第2の観点による請求項8記載のエアバッグの処理装
置は、不要となったエアバッグ装置のインフレータを作
動させて処理するエアバッグの処理装置において、密閉
空間を形成する筐体を有し、その内部で前記インフレー
タを作動させることを特徴とする。
【0019】この場合、特に限定はされないが、請求項
9記載のエアバッグの処理装置ように、前記筐体は、防
音壁で囲まれていることがより好ましい。
【0020】この請求項8および9記載のエアバッグの
処理装置では、密閉空間を形成する筐体内でインフレー
タを作動させて処理するので、古タイヤの中で強制的に
処理する従来の方法に比べると、処理時の騒音が低減す
るとともに、安全性についても著しく向上する。したが
って、エアバッグ装置の処理に広い場所を必要とせず、
また大きくて強固な溶解炉も必要としないので、コスト
的にも有利となる。
【0021】上記発明においては特に限定されないが、
請求項10記載のエアバッグの処理装置では、記筐体内
の気体を排気する排気装置をさらに備えたことを特徴と
する。
【0022】排気装置を用いて密閉空間である筐体内の
気体を強制的に排気することで、処理済みのエアバッグ
装置の除去や次に処理するエアバッグ装置の装着段取り
など、次の作業を即座に実施することができ、作業効率
が向上する。
【0023】特に、請求項11記載のエアバッグの処理
装置のように、前記排気装置は、ゼオライトフィルタを
有することがより好ましい。ゼオライトフィルタを用い
るとエアバッグから発生する特定のガスを確実に除去す
ることができ、エアバッグ装置を大量に処理しても好適
な環境を提供することができる。
【0024】また上記発明においては特に限定されない
が、請求項12記載のエアバッグの処理装置では、前記
筐体はドアを有し、前記インフレータは前記ドアととも
に移動するプレート(棚部)に載置されることを特徴と
する。
【0025】処理すべきインフレータを、ドアともに移
動するプレートに載置すると、当該ドアを閉じたときは
インフレータが筐体内に位置することになるのでエアバ
ッグ装置の処理が好適に実施できるとともに、処理を終
えてドアを開けると、作業者が筐体内に入り込まなくて
も作動済みのインフレータを取り外したり、次のインフ
レータを装着することができる。したがって、短時間で
次の作業に移行することができ、作業効率がより向上す
ることになる。
【0026】
【発明の効果】請求項1、2、8および9記載の発明に
よれば、密閉空間内でインフレータを作動させて処理す
るので、処理時の騒音が低減するとともに、安全性も著
しく向上する。したがって、エアバッグの処理に広い場
所を必要とせず、また大きくて強固な溶解炉も必要とし
ないので、コスト的にも有利となる。
【0027】これに加えて、請求項3および10記載の
発明によれば、密閉空間内の気体を強制的に排気するの
で、処理済みのエアバッグ装置の除去や次に処理するエ
アバッグ装置の装着段取りなど、次の作業を即座に実施
することができる。
【0028】また、請求項4記載の発明によれば、前回
の排気から次の排気までの間に複数のエアバッグ装置を
処理するので、1つのエアバッグあたりの排気時間を短
縮することができ、作業効率がより向上する。
【0029】請求項5記載の発明によれば、インフレー
タの外部からプラズマ溶射による熱エネルギを与え、点
火器および伝火薬を介してガス発生剤を反応させるの
で、事前にインフレータハウジングに孔を開ける必要が
ない。
【0030】また、請求項6記載の発明によれば、イン
フレータハウジングに孔を開け、ここからディーゼルエ
ンジンなどで使用されているグロープラグを挿入して点
火器を加熱し、伝火薬を介してガス発生剤を反応させる
ので、安価なシステムを構成することができる。
【0031】さらに、請求項7記載の発明によれば、イ
ンフレータの点火電気系統が生きていることが前提とな
るシステムであるものの、12V電源だけで構成できる
きわめて安価かつ簡単なシステムとなる。
【0032】請求項11記載の発明によれば、エアバッ
グから発生する特定のガスを確実に除去することがで
き、エアバッグを大量に処理しても好適な環境を提供す
ることができる。
【0033】また、請求項12記載の発明によれば、処
理を終えてドアを開けると、作業者が筐体内に入り込ま
なくても作動済みのインフレータを取り外したり、次の
インフレータを装着することができるので、短時間で次
の作業に移行することができ作業効率がより向上するこ
とになる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 まず最初に、本発明の処理対象となるエアバッグ装置の
構造を説明する。図1は運転席用エアバッグ装置の一例
を示すステアリングの断面図、図2はそのインフレータ
を示す断面図、図3は助手席用エアバッグ装置(サイド
エアバッグ装置や後席用エアバッグ装置も同様の構造で
ある。)の例を示すインストルメントパネルの断面図、
図4はそのインフレータを示す断面図である。
【0035】図1および図2に示す運転席用エアバッグ
装置50も、図3および図4に示す助手席用エアバッグ
装置50も、電気式エアバッグであれば基本的な構造は
同じであり、気体袋であるエアバッグ51と、これを膨
らませるためのインフレータ52とを有している。
【0036】エアバッグ51は、図1および図3に示さ
れるようにステアリングSTRやインストルメントパネ
ルIST内に折り畳まれて収納されており、後述するイ
ンフレータ52のハウジング521の通孔522を包む
ように装着され、これによりインフレータ52で発生し
たガスが、エアバッグ51内に導入されて膨張すること
になる。
【0037】インフレータ52は、自動車の衝突時に減
速度センサで検出された衝撃が電気信号として伝わり、
これにより点火するスクイブ(点火器)523と、この
スクイブ523による火炎で着火燃焼するエンハンサ
(伝火薬)524と、このエンハンサ524による火炎
および熱により着火燃焼してガスを発生させるガス発生
剤525とを有している。
【0038】たとえば、図2に示す運転席用エアバッグ
装置50のインフレータ52では、円筒状のハウジング
521の中央にスクイブ523とエンハンサ524とが
設けられ、その周囲の燃焼室526にガス発生剤525
が充填され、さらにその周囲にスクリーン527が設け
られている。そして、同図に示すリード線528から衝
撃信号が入力されると、スクイブ523が点火し、この
火炎でエンハンサ524が着火燃焼し、さらにこの火炎
と熱は通孔529を介して燃焼室526に入り、ガス発
生剤525を着火燃焼させる。このガス発生剤525の
着火燃焼により生じたガスは、スクリーン527を通過
してハウジング521の周囲に設けられた複数の通孔5
22から流出し、図1に示すエアバッグ51を膨らませ
ることになる。
【0039】なお、図3および図4に示す助手席用エア
バッグ装置50のインフレータ52では、長筒状のハウ
ジング521の中央一端にスクイブ523が設けられ、
また筒状ハウジング521の中央全域にわたってエンハ
ンサ524が設けられている。また、エンハンサ524
の周囲の燃焼室526にガス発生剤525が充填され、
さらにその周囲にスクリーン527が設けられている。
【0040】こうした助手席用インフレータ52でも、
同図に示すリード線528から衝撃信号が入力される
と、スクイブ523が点火し、この火炎でエンハンサ5
24が着火燃焼し、さらにこの火炎と熱は通孔529を
介して燃焼室526に入り、ガス発生剤525を着火燃
焼させる。このガス発生剤525の着火燃焼により生じ
たガスは、スクリーン527を通過してハウジング52
1の周囲に設けられた複数の通孔522から流出し、図
3に示すエアバッグ51を膨らませることになる。
【0041】次に、以上のようなエアバッグ装置50を
展開処理するためのエアバッグ処理装置1について説明
する。図5は本発明のエアバッグ処理装置の実施形態を
示す斜視図、図6は同図の VI-VI線に沿う断面図、図7
は図5の内部の一例を示す(A)平面図および(B)正
面図、図8および図9はそれぞれ図5の内部の他の例を
示す(A)平面図および(B)正面図である。
【0042】図5に示すように、本実施形態のエアバッ
グ処理装置1は、防音壁で構成された筐体11を有し、
その前面にドア12が設けられている。このドア12も
防音壁にて構成されている。防音壁の具体的構造が特に
限定されないが、砂を鋼板でサンドイッチしたものを用
いることができる。このとき、耐火性をも付与すること
が望ましい。なお、筐体11の形状は特に限定されず、
インフレータ52の取り付け・取り外し作業性や、後述
するプラズマ溶射機、グロープラグあるいは通電ヘッド
の保守作業性を考慮した形状とすることが望ましい。
【0043】筐体11の内部には、処理すべきエアバッ
ク装置50のインフレータ52を固定するためのインフ
レータ固定機13と、プラズマ溶接機14とが設けられ
ている。本例のインフレータ固定機13は、プレート1
31にボルトなどを用いてインフレータ52を固定し、
このプレート131を筐体11内の固定スタンド132
に挿入することで、インフレータ52をそのスクイブ5
23がプラズマ溶射機14に対面するように、セットす
ることとしている。ただし、本発明では、インフレータ
固定機13の形状や構造は特に限定されない。
【0044】これに対して、プラズマ溶射機14は、図
7(A)(B)に示されるように、プラズマヘッド14
1がY軸可動体142に固定され、このY軸可動体14
2はY軸に沿って延在するスライドガイド143に沿っ
てスライドシリンダ144により進退移動するようにな
っている。そして、その前進端において、プラズマヘッ
ド141の先端がインフレータ固定機13に保持された
インフレータ52のスクイブ523に接近し、僅かな距
離をおいてプラズマ溶射機14を作動させる。
【0045】これにより、インフレータ52のスクイブ
523が加熱されて着火し、その火炎によりエンハンサ
524が着火燃焼し、さらにこの火炎と熱が通孔529
を介して燃焼室526に入り、ガス発生剤525を着火
燃焼させる。このガス発生剤525の着火燃焼により生
じたガスは、スクリーン527を通過してハウジング5
21の周囲に設けられた複数の通孔522から流出し、
インフレータ52が作動済みのものとなる。
【0046】こうしたプラズマ溶射機14を用いると、
インフレータ52のスクイブ523に孔を開けなくても
ハウジング521の外部からプラズマ溶射することでス
クイブ523を加熱して点火することができ、またスク
イブ523の点火電気系統が作動不能であっても用いる
ことができるといったメリットがある。
【0047】ただし、プラズマ溶射機14自体がコスト
高であるため、これに代えて、図8に示すグロープラグ
による加熱方法あるいは図9に示す通電ヘッドによる作
動方法を用いても良い。
【0048】図8に示すグロープラグ加熱機14aで
は、グロープラグ141aとドリル145aとが、Y軸
可動体142aにX軸方向に並んで固定されており、こ
のY軸可動体142aはX軸スライドシリンダ146a
によりX軸方向に可動とされている。また、このY軸可
動体142aは、Y軸に沿って延在するスライドガイド
143aに沿ってY軸スライドシリンダ144aにより
Y軸方向にも進退移動可能とされている。
【0049】そして、まず最初にX軸スライドシリンダ
146aを操作してドリル145aをインフレータ52
のスクイブ523に位置せしめ、Y軸スライドシリンダ
144aを操作してスクイブ523に孔を開ける。この
孔は次に行うグロープラグ141aの挿入用孔である。
【0050】次に、X軸スライドシリンダ146aおよ
びY軸スライドシリンダ144aを操作して、グロープ
ラグ141aをインフレータ52のスクイブ523の孔
に挿入し、ここでグロープラグ141aを動作させるこ
とで、スクイブ523を加熱して点火させる。
【0051】スクイブ523の着火後の動作は上述した
プラズマ溶射機14の場合と同じであるが、グロープラ
グ141aは廃車(ディーゼルエンジン車)から容易に
回収することができ、入手が容易であるため、プラズマ
溶射機14に比べて著しく安価なシステムとなる。
【0052】これに対して、図9に示す通電ヘッド機1
4bは、同図(C)に示されるように、リード線端子5
28をニッパなどで切断したインフレータ52に対し、
このリード線端子528の間隔に等しい間隔の端子14
8bを有する通電ヘッド141bを備えたものである。
【0053】すなわち、通電ヘッド141bは、Y軸可
動体142bに固定され、このY軸可動体142bはY
軸に沿って延在するスライドガイド143bに沿ってス
ライドシリンダ144bにより進退移動し、インフレー
タ52側へ相対接近できるようになっている。また、通
電ヘッド141bはY軸可動体142bにおいて回転機
構147bにより回転可能とされている。
【0054】そして、その前進端において、通電ヘッド
141bの端子148bがインフレータ固定機13に保
持されたインフレータ52のスクイブ523のリード端
子528に押し付けられ接触する。ここで通電ヘッド1
41bの二つの端子148bに12Vの電圧を印加する
が、インフレータ52のリード端子528の回転方向の
位置は不定であるため、通電ヘッド141bを少なくと
も半回転させる。
【0055】これにより、何れかの回転位置において通
電ヘッド141bの端子148bからインフレータ52
のリード端子528に電流が流れ、スクイブ523が点
火することになる。
【0056】ちなみに、スクイブ523の点火後の動作
は上述したプラズマ溶射機14の場合と同じであるが、
この通電ヘッド機14bによる方法では、スクイブ52
3の点火電気系統が生きていることが前提とされるもの
の、12V電源があれば容易にシステムを構成できるの
で、安価なものとなる。また、プラズマ溶射機14やグ
ロープラグ14aによる方法に比べ、正規の作動方法に
近いので、通電ヘッド141bが破損したりするおそれ
がきわめて少ないといえる。
【0057】本実施形態のエアバッグ処理装置1には、
その天井に排気口15が形成され、ここに排気ダクト1
6が設けられている。この排気ダクト16は排気管17
を介してフィルタ機18に接続されている。なお、排気
系統の構成は特に限定されるものではないが、本例では
図6に示すように防音シャッタと排気ファンとを共用し
た構造体19を採用している。
【0058】すなわち、スライド構造体19が、筐体1
1の天井に形成された排気口15を塞ぐようにスライド
可能に設けられており、排気口15を塞ぐ位置では、ス
ライド構造体19の防音壁部191が排気口15を閉塞
し、筐体11内からの騒音の漏洩を防止する。これに対
して、スライド構造体19を矢印方向に少しだけ引く
と、排気ファン193が排気口15に位置し、リミット
スイッチ192が作動して排気ファン193を駆動す
る。
【0059】また、フィルタ機18に用いられるフィル
タ材は、特に限定されないが、本例ではフィルタ材にゼ
オライトを塗布したものが用いられている。ゼオライト
を用いることで筐体11内で発生したCl、H
S、NO、NH、Naなどの成分や臭気成分を
好適に除去することができる。
【0060】このように構成された本実施形態のエアバ
ッグ処理装置1を用いてインフレータ52を作動処理す
るには、まず目的とするインフレータ52をインフレー
タ固定機13に装着し、ドア12を閉めるとともに、ス
ライド構造体19を押し込んで排気口15を防音壁部1
91にて閉塞する。
【0061】これにより、筐体11内はほぼ密閉された
空間となるので、上述したプラズマ溶射機14によりイ
ンフレータ52のスクイブ523を加熱し、未作動のガ
スを発生させる。このとき、筐体11内は防音壁にて密
閉されているので、ガス発生時の騒音や発生したガスが
外部に漏れることがなくなる。また、開放状態で行われ
る作業はインフレータ52を固定機13にセットする作
業だけであり、セット後はドア12を閉めて密閉空間と
するので、誤作動が生じるおそれもない。
【0062】インフレータ52の作動が終了すると、ス
ライド構造体19を矢印方向に引いて排気ファン193
を作動させ、筐体1内のガスをフィルタ機18に送り込
む。これにより、エアバッグ処理装置1の周囲にインフ
レータ52から生じたガスが漏洩することを防止でき、
作業環境の維持を図ることができる。
【0063】第2実施形態 本発明のエアバッグ処理装置は上述した実施形態にのみ
限定されず、種々に改変することができる。図10は本
発明の他の実施形態に係るエアバッグ処理装置1を示す
斜視図、図11はその作動回路の要部を示す電気回路図
である。
【0064】上述した実施形態では、1回の処理におい
て一つのインフレータのみを作動させるように構成した
が、本例は、1回の処理で複数のインフレータ52を作
動できるように構成したものである。また、インフレー
タ52のセット作業に際し、作業者ができる限り筐体1
内に身体(特に顔)を入れないように筐体11の構造を
考慮している。
【0065】すなわち、上述した実施形態と同様に、本
例のエアバッグ処理装置1は、防音壁にて構成された筐
体11を有し、その前面にはドア12が開閉自在に設け
られている。特に本例では、ドア12の裏面(筐体11
内部側)に、インフレータ52を固定するための棚部
(プレート)13が複数箇所設けられている。
【0066】具体的には、図10に示すように、運転席
用インフレータ52を3ヶ、助手席用インフレータ52
を1ヶ載置できる棚部13a,13bがドア12の裏面
に設けられ、当該ドア12を開くと、筐体11外でこれ
らインフレータ52の取り付け・取り外し作業ができる
ようになっている。
【0067】なお、筐体11内ではあるがドア12の近
い位置に、機械式インフレータ52を搭載できる棚部1
3cも設けられている。この棚部13cは、ヒンジ13
1cにて傾倒可能とされ、フック132cにて支持する
ことにより機械式インフレータを載置できるが、フック
132cを外すと当該棚部13cが倒れて機械式インフ
レータが筐体11の床面に落下するようになっている。
通常機械式インフレータでは、所定以上の機械的衝撃が
加わると作動するので、棚部13cの高さを考慮するこ
とで、電気式インフレータだけでなく機械式インフレー
タも処理できる。
【0068】なお、本例ではインフレータ52の作動
は、コネクタ19を各インフレータのリード線528に
接続することにより行われる。
【0069】こうしたエアバッグ処理装置1を用いて複
数のインフレータ52を処理するには、まず目的とする
運転席用インフレータ52および助手席用インフレータ
52を棚部13a,13bにセットし、コネクタ19を
リード線528に接続したのちドア12を閉める。これ
により、筐体11内はほぼ密閉された空間となるので、
図11に示す作動スイッチSWをONすると、複数セッ
トされたインフレータ52がタイマーリレーR1,R
2,R3を介して順次作動することになる。
【0070】全てのインフレータ52の作動が終了する
と、排気ファンを作動させ、筐体1内のガスをフィルタ
機18に送り込む。これにより、1回の排気時間で複数
のインフレータを処理することができ、処理効率が処理
個数分だけ向上することになる。
【0071】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理対象となるエアバッグ装置の一例
を示すステアリングの断面図である。
【図2】図1に示すインフレータを示す断面図である。
【図3】本発明の処理対象となるエアバッグ装置の他の
例を示すインストルメントパネルの断面図である。
【図4】図3に示すインフレータを示す断面図である。
【図5】本発明のエアバッグ処理装置の実施形態を示す
斜視図である。
【図6】図5の VI-VI線に沿う断面図である。
【図7】図5の内部の一例を示す(A)平面図および
(B)正面図である。
【図8】図5の内部の他の例を示す(A)平面図および
(B)正面図である。
【図9】図5の内部のさらに他の例を示す(A)平面図
および(B)正面図である。
【図10】本発明のエアバッグ装置の他の実施形態を示
す斜視図である。
【図11】図10に示す処理回路を示す電気回路図であ
る。
【符号の説明】
1…エアバッグ処理装置 11…筐体 12…ドア 13…インフレータ固定機 14…プラズマ溶射機 15…排気口 16…排気ダクト 52…インフレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石和 郡平 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 相馬 二三男 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 筒井 鼎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 山根 賢二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D054 DD34 EE60 FF20 4D004 AA21 BA05 CA22 CA44 CA50 CB31

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不要となったエアバッグ装置のインフレー
    タを作動させて処理するエアバッグの処理方法におい
    て、密閉空間内で、前記インフレータを作動させること
    を特徴とするエアバッグの処理方法。
  2. 【請求項2】前記密閉空間は、防音壁にて囲まれている
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの処理方
    法。
  3. 【請求項3】少なくともインフレータの作動後に、前記
    密閉空間内の気体を排気することを特徴とする請求項1
    記載のエアバッグの処理方法。
  4. 【請求項4】次の排気までの間に複数のインフレータを
    連続して作動させることを特徴とする請求項3記載のエ
    アバッグの処理方法。
  5. 【請求項5】プラズマ溶射により前記インフレータを作
    動させることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
    のエアバッグの処理方法。
  6. 【請求項6】グロープラグ加熱により前記インフレータ
    を作動させることを特徴とする請求項1〜4の何れかに
    記載のエアバッグの処理方法。
  7. 【請求項7】所定の電圧が印加された端子を有する通電
    ヘッドを前記インフレータの通電端子に相対接近させる
    ことで押し付け、これを回転させることにより前記イン
    フレータを作動させることを特徴とする請求項1〜4の
    何れかに記載のエアバッグの処理方法。
  8. 【請求項8】不要となったエアバッグ装置のインフレー
    タを作動させて処理するエアバッグの処理装置におい
    て、密閉空間を形成する筐体を有し、その内部で前記イ
    ンフレータを作動させることを特徴とするエアバッグの
    処理装置。
  9. 【請求項9】前記筐体は、防音壁で囲まれていることを
    特徴とする請求項8記載のエアバッグの処理装置。
  10. 【請求項10】前記筐体内の気体を排気する排気装置を
    さらに備えたことを特徴とする請求項8記載のエアバッ
    グの処理装置。
  11. 【請求項11】前記排気装置は、ゼオライトフィルタを
    有することを特徴とする請求項10記載のエアバッグの
    処理装置。
  12. 【請求項12】前記筐体はドアを有し、前記インフレー
    タは前記ドアとともに移動するプレートに載置されるこ
    とを特徴とする請求項8記載のエアバッグの処理装置。
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