JP2000263920A - 記録媒体及び記録方法 - Google Patents

記録媒体及び記録方法

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JP2000263920A
JP2000263920A JP11070141A JP7014199A JP2000263920A JP 2000263920 A JP2000263920 A JP 2000263920A JP 11070141 A JP11070141 A JP 11070141A JP 7014199 A JP7014199 A JP 7014199A JP 2000263920 A JP2000263920 A JP 2000263920A
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layer
recording medium
ink
binder
hydrophilicity
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JP11070141A
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English (en)
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Atsushi Sugiyama
淳 杉山
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの吸収性が良く、そのためインクの滲
みが少なく、インクの定着性が良好であることにより、
高画質化を達成できる記録媒体を提供すること。 【解決手段】 少なくとも2層からなるインク受容層を
有する記録媒体において、該インク受容層の最上層が、
親水性の最も高い層である記録媒体。少なくとも3層か
らなるインク受容層を有する記録媒体において、該イン
ク受容層の最上層から最下層に、順次、親水性の低下し
た層を設けた記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体、特に、
高品質の画像記録が可能なインクジェット用記録媒体及
び該記録媒体を使用した記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、高速、低騒
音、多色化が容易、現像・定着が不要等の特徴から、種
々の用途において急速に普及している。また、多色イン
クジェット記録方法により形成される画像は、製版方式
による多色印刷やカラーインク写真方式による印画に比
較しても、それほど遜色のない記録画像を得ることが可
能となってきていることから、フルカラーインク画像記
録分野にまで広く応用されつつある。
【0003】インクジェット記録方法において使用され
る記録媒体としては、通常の印刷等に使用される上質紙
やコーテッド紙、更に最近になってインクジェット記録
方法用の記録媒体等が使用されるようになってきてい
る。
【0004】しかし、記録の高速化、高画質化、フルカ
ラー化等のように、インクジェット記録装置における性
能の向上や用途の拡大にともなって、記録媒体に対して
もより高度な特性の要求がなされるようになってきてい
る。即ち、インクジェット記録方法に用いられる記録媒
体としては、インクドットの濃度が高く、色調が明るく
鮮やかであること、インクの吸収性が早くてインクドロ
ップレットが重なった場合においてもインクが流れ出し
たり、滲んだりしないこと、インクドットの横方向への
拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼや
けないこと等が要求されてきている。
【0005】インクの吸収性やインクドットの滲みを改
良するために、低サイズ紙の原紙に表面加工用の塗料を
湿潤させること(特開昭52-53012号公報)、尿素−ホル
マリン樹脂粉末を添加したシートに水溶性高分子を含浸
させること(特開昭53-49113号公報)等が行なわれてい
る。また、支持体表面にインク吸収性の塗膜を設けた記
録媒体(特開昭55-5830号公報)や、塗膜中のインク吸
収顔料として、非晶質のシリカ粉末を使った例なども知
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種技術においては、インクの吸収が十分に早くなさ
れず、そのためインクの滲みが生じ、画像周辺が滑らか
でない等の問題があり、必ずしも望ましい高品質の画像
が得られないという問題があった。
【0007】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、インク
の吸収性が良く、そのためインクの滲みが少なく、イン
クの定着性が良好であることにより、高画質化を達成で
きる記録媒体を提供すること及び該記録媒体を使用した
記録方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、記録媒体
におけるインクの吸収性、インクの滲み、インクの定着
性等と高画質化について調査研究していたところ、染料
などの着色材と溶剤、保水剤などの添加剤との分離が、
できるだけ、インク受容層の上層部で生じ、着色材がイ
ンク受容層の上層部に残り、溶剤、その他の添加剤が下
層部に吸収される場合には、インクの吸収性が良く、イ
ンクの滲みが少なく、インクの定着性が良好で高品質な
画像が得られることを見いだし、本発明を完成したもの
である。
【0009】即ち、本発明に係る記録媒体は、「2層か
らなるインク受容層を有する記録媒体において、上層よ
り下層の親水性が低いことを特徴とする記録媒体。」
(請求項1)を要旨(発明を特定する事項)とし、そし
て、 ・前記下層のバインダーが、前記上層のバインダーより
親油性の高いバインダーであること(請求項2)、 ・前記上層のバインダーが、鹸化度の高いPVA,PV
P、親水性度を強く変性したセルロース類,親水性度を
強く変性したゼラチン・カゼインなどのポリペプチド類
の少なくとも一種類であり、前記下層のバインダーが、
ポリエチレングリコール類又はポリグリセリンエステル
類であること(請求項3)、 ・前記上層、下層のバインダーとして、同一のポリマー
を用いるが、前記上層のポリマーの鹸化度を高く、前記
下層のポリマーの鹸化度を低くすることにより、前記上
層より前記下層の親水性を低くすること(請求項4)、 ・前記ポリマーが、PVAであること(請求項5)、を
特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係る記録媒体は、「少なく
とも3層からなるインク受容層を有する記録媒体におい
て、該インク受容層の最上層から最下層に、順次、親水
性の低下した層を設けたことを特徴とする記録媒体。」
(請求項6)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0011】また、本発明に係る記録媒体は、「少なく
とも2層からなるインク受容層と少なくとも1層からな
る光沢調節層を順次積層してなる少なくとも3層を有す
る記録媒体において、最上層から最下層に、順次、親水
性を低くしてなることを特徴とする記録媒体。」(請求
項7)を要旨(発明を特定する事項)とする。
【0012】また、本発明に係る記録方法は、「最上層
から最下層に、順次、親水性の低下した層を少なくとも
3層有する記録媒体に、水性インクを使用して記録する
方法。」(請求項8)を要旨(発明を特定する事項)と
し、そして、 ・前記インク受容層が、上層より下層の親水性が低い2
層からなること(請求項9)、 ・前記下層のバインダーが、前記上層のバインダーより
親油性の高いバインダーであること(請求項10)、 ・前記上層のバインダーが、鹸化度の高いPVA,PV
P,親水性度を強く変性したセルロース類,親水性度を
強く変性したゼラチン・カゼインなどのポリペプチド類
の少なくとも一種類であり、前記下層のバインダーが、
ポリエチレングリコール類又はポリグリセリンエステル
類であること(請求項11)、を特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る記録媒体は、少なく
とも2層からなるインク受容層の最上層が、親水性の最
も高い層であることを特徴とするものである。即ち、本
発明に係る記録媒体は、少なくとも2層からなるインク
受容層の最上層から最下層に、順次、親水性の低下した
層を設けたことを特徴とするものである。また、本発明
に係る記録方法は、上記の記録媒体を使用することを特
徴とするものである。
【0014】本発明に係る記録媒体は、基材と少なくと
も2層からなるインク受容層の他に、光沢感を調節する
ために光沢調節層を設けても良いし、また、更に耐光性
を向上させるために紫外線吸収層を設けても良い。しか
し、本発明において設けられる光沢調節層、紫外線吸収
層は、十分に良好なインク透過性を有するものでなくて
はならない。
【0015】本発明の好ましい実施の形態を以下に例示
するが、本発明は、以下の第1〜8の実施の形態に限定
されるものではなく、前記の発明を特定する事項の範囲
内で適宜変更することができるものである。
【0016】(第1の実施形態)基材と2層からなるイ
ンク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調節層、紫外線
吸収層の内の少なくとも一つの層を有することがある記
録媒体において、該インク受容層は、下層が、上層より
親油性の高いバインダーにより形成されていることを特
徴とする記録媒体。
【0017】(第2の実施形態)基材と2層からなるイ
ンク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調節層、紫外線
吸収層の内の少なくとも一つの層を有することがある記
録媒体において、該インク受容層は、上層のバインダー
が、鹸化度の高いPVA,PVP,親水性度を強く変性
したセルロース類,親水性度を強く変性したゼラチン・
カゼインなどのポリペプチド類の少なくとも一種類であ
り、下層のバインダーが、ポリエチレングリコール類又
はポリグリセリンエステル類であることを特徴とする記
録媒体。
【0018】(第3の実施形態)基材と2層からなるイ
ンク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調節層、紫外線
吸収層の内の少なくとも一つの層を有することがある記
録媒体において、該インク受容層は、上層、下層のバイ
ンダーとして、同一のポリマーを用いるが、上層のポリ
マーの鹸化度を高く、下層のポリマーの鹸化度を低くす
ることにより、上層より下層の親水性を低くしたことを
特徴とする記録媒体。
【0019】(第4の実施形態)基材と3又は4層から
なるインク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調節層、
紫外線吸収層の内の少なくとも一つの層を有することが
ある記録媒体において、各層が、最上層から最下層に、
順次、親水性の低下した層であることを特徴とする記録
媒体。
【0020】(第5の実施形態)基材と、最上層から最
下層に、順次、親水性の低下した3層からなるインク受
容層とを有し、必要に応じ、光沢調節層、紫外線吸収層
の内の少なくとも一つの層を有することがある記録媒体
に、水性インクを使用して記録する方法。
【0021】(第6の実施形態)基材と、下層が、上層
より親油性の高いバインダーにより形成されている2層
からなるインク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調節
層、紫外線吸収層の内の少なくとも一つの層を有するこ
とがある記録媒体に、水性インクを使用して記録する方
法。
【0022】(第7の実施形態)基材と、ポリエチレン
グリコール類又はポリグリセリンエステル類のバインダ
ーを使用した下層の上に鹸化度の高いPVA,PVP,
親水性度を強く変性したセルロース類,親水性度を強く
変性したゼラチン・カゼインなどのポリペプチド類の少
なくとも一種類のバインダーを使用した上層の2層から
なるインク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調節層、
紫外線吸収層の内の少なくとも一つの層を有することが
ある記録媒体に、水性インクを使用して記録する方法。
【0023】(第8の実施形態)基材と、上層、下層の
バインダーとして、同一のポリマーを用いるが、上層の
ポリマーの鹸化度を高く、下層のポリマーの鹸化度を低
くすることにより、上層より下層の親水性を低くした2
層からなるインク受容層とを有し、必要に応じ、光沢調
節層、紫外線吸収層の内の少なくとも一つの層を有する
ことがある記録媒体に、水性インクを使用して記録する
方法。
【0024】本発明に係る記録媒体の基材としては、紙
又はプラスチック製のシート状のものが使用され、光透
過性のもの、光不透過性のもののどちらでも使用され
る。そのような基材としては、従来公知の基材はいずれ
も使用でき、例えば、紙としては、天然セルロース繊維
を主体とした木材パルプもしくは非木材パルプのパルプ
原料から成るものが挙げられ、プラスチック材料として
は、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリア
セテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロ
ハン、セルロイド等が挙げられる。
【0025】本発明に係る記録媒体のインク受容層は、
少なくとも2層から構成され、その内の最上層が、最も
親水性の高い層からなり、最下層が最も親水性の低い層
からなるものである。各層の親水性の程度は、使用され
るバインダーの親油性の程度を考慮し、適宜調整され
る。
【0026】そのようなインク受容層に使用されるバイ
ンダーとしては、特に限定されるものではなく、親水
性、親油性の程度を考慮して適宜選定すれば良い。上の
方の層に用いるのに適するバインダーとしては、比較的
親油性の低いバインダーが用いられる。そのようなバイ
ンダーとしては、鹸化度の高いPVA[(株)クラレ
製:PVA-103,PVA-105,PVA-110,PVA-117,PVA-117H,PVA-1
20,PVA-124等],PVP,親水性度を強く変性したセル
ロース類,親水性度を強く変性したゼラチン・カゼイン
などのポリペプチド類等が挙げられ、比較的親油性が高
く、下の方の層に使用するのに適当なバインダーとして
は、ポリエチレングリコール類、ポリグリセリンエステ
ル類、鹸化度の低いPVA[(株)クラレ製:PVA-424H,
PVA-420H,PVA-420,PVA-405等]等が挙げられ、組み合わ
せによっては、上の方の層又は下の方の層に使用するこ
との可能なバインダーとしては、中程度の鹸化度のPV
A[(株)クラレ製:PVA-203,PVA-205,PVA-210,PVA-21
7,PVA-220,PVA-224,PVA-228等]等がある。なお、PV
A、セルロース類、ゼラチン・カゼインなどのポリペプ
チド類等は、鹸化度、親水化変性度等を調整して、上の
方の層に用いるのに適するバインダー又は下の方の層に
用いるのに適するバインダーに適宜変えることができ
る。
【0027】また、インク受容層に添加されるインク吸
収顔料は、インク中の各成分をインク受容層の各層に分
離して吸収するために、その親水性の程度に応じて、又
は、親油性の程度に応じて、適宜選択して使用される。
一般に、インク受容層に添加されるインク吸収顔料とし
ては、シリカ、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、合成ゼ
オライト、酸化亜鉛、クレー、珪藻土、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リトボン、サテン
ホワイト等が知られているが、上の方の層に添加される
インク吸収顔料としては、インク中の着色材である親水
性染料の吸収性をより向上させるために、より親水性の
高いもの、例えば、親水性化処理されたシリカ等が使用
され、また、下の方の層に添加されるインク吸収顔料と
しては、溶剤等のように親油性の高いものの吸収性をよ
り向上させるために、より親油性の高いもの、例えば、
親油性化処理されたシリカ等が使用される。勿論、各層
に添加するインク吸収顔料の親水性の程度又は親油性の
程度は、同程度のものを使用し、バインダーの親水性の
程度又は親油性の程度により各層の親水性の程度を調整
してもよい。
【0028】更に、インク受容層には、紫外線を吸収さ
せるための公知の紫外線吸収剤、その他の添加剤、例え
ば、界面活性剤、浸透剤、保水剤、抑泡剤、着色剤、カ
チオン性高分子電解質等を必要に応じて添加しても良
い。
【0029】インク受容層の形成は、上記のポリマーを
適当な溶剤に溶解又は分散させ、これにインク吸収顔料
を添加し、必要に応じて上記各種の添加物を添加して得
た、各層形成のための各塗工液を、ロールコータィング
法、スプレーコーティング法、ロッドバーコーティング
法、エアナイフコーティング法等の公知のコーティング
方法で、上記の基板上に順次塗工し、乾燥させることに
よりなされる。その際、下の方の層が、親油性の高い層
となるように、バインダー、インク吸収顔料を適宜に選
択した塗工液を塗工し、乾燥させる。層形成のための塗
工量は、例えば、下の方の層が、約5〜20g/m2,上の
方の層が、約5〜30g/m2程度である。
【0030】本発明に係る記録方法において使用するイ
ンクは、少なくとも、染料、水、有機溶剤を含有してい
る公知の水性インクである。
【0031】本発明に係る記録方法は、インクジェット
記録装置を使用して記録する方法が望ましいが、特に該
記録方法に限定されるものではなく、公知の水性インク
使用の筆記具を用いて記録する方法でも良い。
【0032】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
によって限定されるものではない。各例は、基材を秤量
100g/m2の上質紙とし、インク受容層は、一層当り10g
/m2の塗工量になるように塗工した。また、表面に光沢
調節層を設けた半光沢紙または高光沢紙においては、そ
の光沢調節層は、日産化学工業(株)のスノーテックス
20Lと(株)クラレのポリビニルアルコールPVA-117とを
乾燥固形分重量で85:15になるように調整し、5g/m2
の塗工量とした。
【0033】(実施例1)インク受容層の下層(第1
層)として、以下の材料を、総固形分濃度として15重量
%の水溶液となるように混合・調整して塗工液とした。 ・インク吸収顔料:無定型シリカ 55重量% [(株)トクヤマ製 ファインシール X-37B] ・バインダー:ポリエチレングリコール 38重量% [関東化学(株)製 ポリエチレングリコール #3000] ・インク定着剤:カチオンポリマー 7重量% [センカ(株)製 パピオゲン P-103] また、インク受容層の上層(第2層)として、以下の材料を、総固形分濃度と して15重量%の水溶液となるように混合・調整して塗工液とした。 ・インク吸収顔料:無定型シリカ 55重量% [(株)トクヤマ製 ファインシール X-37B] ・バインダー:ポリビニルアルコール 38重量% [(株)クラレ製 PVA-105] ・インク定着剤:カチオンポリマー 7重量% [センカ(株)製 パピオゲン P-103] 上記2種の塗工液を順次塗工し、乾燥を行なって記録媒
体を得た。
【0034】(実施例2)上記実施例1のインク受容層
の下層(第1層)おけるバインダー:ポリエチレングリ
コール[関東化学(株)製 ポリエチレングリコール #
3000]に代え、ポリグリセリンエステル[坂本薬品工業
(株) SY グリスター]を使用した以外は実施例1と同
様にして記録媒体を得た。
【0035】(実施例3)上記実施例1のインク受容層
の下層(第1層)おけるバインダー:ポリエチレングリ
コール[関東化学(株)製 ポリエチレングリコール #
3000]に代え、親有機溶媒性の高いポリビニル アルコ
ール[(株)クラレ製 PVA-217]を使用した以外は実施
例1と同様にして 記録媒体を得た。
【0036】(実施例4)上記実施例1のインク受容層
の下層(第1層)おけるバインダー:ポリエチレングリ
コール[関東化学(株)製 ポリエチレングリコール #
3000]に代え、親有機溶媒性の高いポリビニルアルコー
ル[(株)クラレ製 PVA-420]を使用した以外は実施例1
と同様にして記録媒体を得た。
【0037】(比較例1)上記実施例1におけるインク
受容層の下層(第1層)の塗工液と同様の塗工液を用い
て、基材上に2度塗工、乾燥して記録媒体を得た。
【0038】(比較例2)上記実施例1おけるインク受
容層の上層(第2層)の塗工液と同様の塗工液を用い
て、基材上に2度塗工、乾燥して記録媒体を得た。
【0039】(テスト)上記実施例及び比較例で得られ
た記録媒体(サンプル)を用いて、セイコーエプソン製
のインクジェットプリンタPM-750Cにより印刷を行な
い、ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー単色のカラ
ーパッチにより最大光学濃度を測定した。プリンタにお
ける用紙種類の設定は、「スーパーファイン専用紙」
で、モード設定は、「きれい」で確認している。また、
インクの吸収性は、上記実施例及び比較例で得られた記
録媒体(サンプル)を用いて、セイコーエプソン製のイ
ンクジェットプリンタPM-750 Cにより、図1に示すよう
な、0.5 mmスペースの十字白抜きのべた印刷を行ない、
乾燥後に十字白抜き部分の幅の狭まり程度を観察した。 評価基準 0.5 mmスペースが確認でき、滲まなかったものは、○と
し、0.45mm以上のスペースが確保できたものを△とし、
それ以下のものは、×とした。試験結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】本発明の記録媒体は、インクの吸収性、イ
ンク吸収速度とも大きく、隣接するパッチ間での“にじ
み”や白地への“滲み出し”は確認されなかった。一
方、比較例1の記録媒体は、インクの吸収性、インク吸
収速度とも本発明の記録媒体とほぼ同じであるが、最大
光学濃度は低く、実用性に問題があった。また、比較例
2の記録媒体は、インクをはじき気味で、インク吸収速
度が低いために隣接するカラーパッチ間での滲みが観察
された。最大光学濃度は、本発明の記録媒体に準じて高
いが、実際はインクが吸収し切れずに残っており、実用
性に問題があった。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、少なく
とも2層からなるインク受容層の最上層を、親水性の最
も高い層とすることにより、インク中の色材である水溶
性染料と、溶剤等の親油性の高いものとの分離が、イン
ク受容層の表面近くで生じることが可能となり、インク
の吸収性が良く、インクの滲みが少なく、インクの定着
性が良好で、高画質化を達成できる記録媒体を提供する
ことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】インク吸収性を測定するための、0.5mmスペー
スの十字白抜きのべた印刷を表わす図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H086 BA16 BA34 4F100 AJ06A AJ09A AK02A AK21A AK21B AK54B AS00A AS00B BA02 BA03 BA10A BA10C BA26 GB90 HB31 JB04B JB05A JB05B JB05C JB20B JD14A JD14B JN21C

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2層からなるインク受容層を有する記録
    媒体において、上層より下層の親水性が低いことを特徴
    とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記下層のバインダーが、前記上層のバ
    インダーより親油性の高いバインダーであることを特徴
    とする請求項1に記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記上層のバインダーが、鹸化度の高い
    PVA,PVP、親水性度を強く変性したセルロース
    類,親水性度を強く変性したゼラチン・カゼインなどの
    ポリペプチド類の少なくとも一種類であり、前記下層の
    バインダーが、ポリエチレングリコール類又はポリグリ
    セリンエステル類であることを特徴とする請求項2に記
    載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記上層、下層のバインダーとして、同
    一のポリマーを用いるが、前記上層のポリマーの鹸化度
    を高く、前記下層のポリマーの鹸化度を低くすることに
    より、前記上層より前記下層の親水性を低くすることを
    特徴とする請求項2に記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーが、PVAであることを特
    徴とする請求項4に記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 少なくとも3層からなるインク受容層を
    有する記録媒体において、該インク受容層の最上層から
    最下層に、順次、親水性の低下した層を設けたことを特
    徴とする記録媒体。
  7. 【請求項7】 少なくとも2層からなるインク受容層と
    少なくとも1層からなる光沢調節層を順次積層してなる
    少なくとも3層を有する記録媒体において、最上層から
    最下層に、順次、親水性を低くしてなることを特徴とす
    る記録媒体。
  8. 【請求項8】 最上層から最下層に、順次、親水性の低
    下した層が少なくとも3層からなるインク受容層を有す
    る記録媒体に、水性インクを使用して記録する方法。
  9. 【請求項9】 前記インク受容層が、上層より下層の親
    水性が低い2層からなることを特徴とする請求項8に記
    載の記録方法。
  10. 【請求項10】 前記下層のバインダーが、前記上層の
    バインダーより親油性の高いバインダーであることを特
    徴とする請求項9に記載の記録方法。
  11. 【請求項11】 前記上層のバインダーが、鹸化度の高
    いPVA,PVP,親水性度を強く変性したセルロース
    類,親水性度を強く変性したゼラチン・カゼインなどの
    ポリペプチド類の少なくとも一種類であり、前記下層の
    バインダーが、ポリエチレングリコール類又はポリグリ
    セリンエステル類であることを特徴とする請求項10に
    記載の記録方法。
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