JP2000263277A - 非金属材料の加工方法及びその装置 - Google Patents

非金属材料の加工方法及びその装置

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JP2000263277A
JP2000263277A JP11070167A JP7016799A JP2000263277A JP 2000263277 A JP2000263277 A JP 2000263277A JP 11070167 A JP11070167 A JP 11070167A JP 7016799 A JP7016799 A JP 7016799A JP 2000263277 A JP2000263277 A JP 2000263277A
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laser
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laser beam
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JP11070167A
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
Toru Kurosawa
亨 黒沢
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/08Severing cooled glass by fusing, i.e. by melting through the glass
    • C03B33/082Severing cooled glass by fusing, i.e. by melting through the glass using a focussed radiation beam, e.g. laser

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種ディスプレイ装置の品質劣化及びディス
プレイ部の欠陥発生の原因となるパーティクルの付着を
防止できる非金属材料の切断方法及びその装置を提供す
る。 【解決手段】 一方向に移動する非金属材料基板の表面
にCO2 レーザビームを照射することにより、該基板に
溝や穴の形成加工あるいは該基板の切断加工を行う非金
属材料の加工方法及びその装置において、基板1表面に
アシストガスを吹き付けることなくCO2 レーザビーム
3−2を照射し、該ビーム照射部の移動方向の前方側か
ら吸引管12を通して基板1からの蒸発物を強制的に吸
引するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CO2 レーザを用
いた非金属材料の加工方法及びその装置に係り、特に非
金属材料にパーティクルが付着しないようにクリーンに
加工する非金属材料の加工方法及びその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ装置、プラズマディス
プレイ装置、エレクトロルミネッセンスディスプレイ装
置などの実用化に伴い、これらディスプレイ装置に用い
られるガラス基板などの非金属材料を、より低コスト、
高精度に、かつパーティクルやキズ、マイクロクラック
などを発生せずに切断できる切断方法が望まれるように
なってきた。
【0003】このことから、その切断方法として、CO
2 レーザを用いてガラス基板上に溝を形成した後に機械
的応力を加えて分断する加工方法や、CO2 レーザを用
いてガラス基板を蒸発切断する加工方法が注目されるよ
うになってきた。
【0004】この非金属材料に溝を形成した後に機械的
応力を加えて分断する加工方法として、図5に従来のガ
ラス基板上に溝を形成する加工方法を示す。
【0005】図5に示すように、この加工方法は、矢印
2方向に所望速度で移動するガラス基板1上に、CO2
レーザビーム(平行光)3−1を集光レンズ4で集光し
た後、矢印3−2のごとく照射して、ガラス基板1の表
面を溶解させ、ガラス基板1の一方端側から他方端側に
まで溝6−1を形成する方法である。
【0006】このCO2 レーザビーム3−2をガラス基
板1上に照射中は、集光レンズ4の表面上にガラス基板
1の蒸発物が付着しにくいように、矢印5−1、5−2
のごとく、ガラス基板1のCO2 レーザビーム3−2照
射部にアシストガスが吹き付けられる。
【0007】また、非金属材料を蒸発切断する加工方法
として、図6に従来のガラス基板の蒸発切断する加工方
法を示す。
【0008】図6に示すように、この加工方法は、図5
に示した加工方法と違い、ガラス基板1の表面から裏面
に亘って順次CO2 レーザビーム3−2を照射し、蒸発
切断によりガラス基板を分断する方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示した加工方法は、溝6−1を形成したガラス基板1の
表面に、CO2 レーザビーム3−2の照射により蒸発し
たガラス微粒子7−1、7−2がわずかに付着してしま
う。尚、この蒸発物の付着膜7−1、7−2は肉眼では
よく分からないが、顕微鏡で見るとわずかに付着してい
ることが分かる。
【0010】このガラス基板1の表面に付着したガラス
微粒子7−1、7−2は、先に述べたディスプレイ装置
を実現する上で光学的に悪影響を及ぼし、装置の品質不
良やディスプレイ部の欠陥などの原因となる。
【0011】また、図6に示した加工方法は、蒸発切断
により形成されたスリット6−2の付近に、わずかの蒸
発したガラス微粒子7−1、7−2が付着したり、変質
層、熱歪層が生じてしまう。
【0012】すなわち、従来のCO2 レーザを用いてガ
ラス基板上に溝を形成する加工方法、スリットを形成し
てガラス基板を分断する加工方法には次のような問題点
がある。
【0013】(1)ガラス基板の溝部やスリット部付近
に蒸発したガラス微粒子が付着する。この付着物は前述
した各種ディスプレイ装置の品質を劣化させたり、ディ
スプレイ部に欠陥を生じさせたりする。
【0014】(2)付着物(ガラス微粒子)は洗浄して
も十分に除去されない。
【0015】(3)付着物(ガラス微粒子)は、ガラス
基板において光散乱中心になったり、光の透過率を悪化
させ、ディスプレイ装置の性能を劣化させる。
【0016】(4)特に、液晶ディスプレイ装置を製作
する際に、ガラス基板加工を前工程で行うと、パーティ
クル除去が難しくなり、後工程での歩留り低下をもたら
す。また、後工程でガラス基板加工を行ってもディスプ
レイ部の欠陥となってしまい、ディスプレイ装置の品質
を低下させてしまう。
【0017】そこで、本発明の目的は、従来技術の問題
点を解決し、各種ディスプレイ装置の品質劣化及びディ
スプレイ部の欠陥発生の原因となるパーティクルの付着
を防止できる非金属材料の切断方法及びその装置を提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、一方向に移動する非金属材料基板
の表面にCO2 レーザビームを照射することにより、該
基板に溝や穴の形成加工あるいは該基板の切断加工を行
う非金属材料の加工方法において、基板表面にアシスト
ガスを吹き付けることなくCO2 レーザビームを照射
し、該ビーム照射部の移動方向の前方側から吸引管を通
して基板からの蒸発物を強制的に吸引する方法である。
【0019】請求項2の発明は、上記CO2 レーザビー
ムを、集光レンズを通して基板表面に照射すると共に、
その照射する際に、集光レンズと基板との間にZnSe
又はGeでなる板を設ける方法である。
【0020】請求項3の発明は、上記CO2 レーザビー
ムは吸引管の一部分を透過して基板表面に照射され、該
吸引管のビームの通過する部分はZnSe又はGeの材
料で構成されている方法である。
【0021】請求項4の発明は、上記溝や穴の形成加工
あるいは基板の切断加工は加工用ボックス内で行われ、
該ボックス内は排気装置で排気されるようにした方法で
ある。
【0022】請求項5の発明は、所望速度で一方向に移
動する非金属材料基板の表面にCO2 レーザビームを照
射することにより、該基板に溝や穴の形成加工あるいは
該基板の切断加工を行う非金属材料の加工装置におい
て、基板表面にアシストガスを供給することなく集光し
たCO2 レーザビームのみを照射するレーザ照射手段
と、該基板を少なくとも一方向に所望速度で移動させる
移動ステージと、該ビーム照射部の移動方向の前方側か
ら基板の蒸発物を強制的に吸引する吸引手段とを備えた
ものである。
【0023】請求項6の発明は、上記レーザ照射手段
は、略平行ビームを出射するCO2 レーザ発振器と、該
平行ビームを基板上に案内する機構と、該平行ビームを
集光する集光レンズとからなり、その集光レンズと基板
表面との間にZnSe又はGeでなる板が設けられてい
るものである。
【0024】請求項7の発明は、上記レーザ照射手段
は、CO2 レーザビームが吸引管の一部分を透過して基
板表面に照射されるように構成され、該吸引管のビーム
の通過する部分はZnSe又はGeの材料で構成されて
いるものである。
【0025】請求項8の発明は、少なくとも上記基板は
加工用ボックス内に配置され、該ボックスは排気装置に
つながれているものである。
【0026】すなわち、本発明の基本的な考え方は、従
来、CO2 レーザビームの伝搬方向に沿ってアシストガ
スを流すのが常套手段であったが、本発明は上記アシス
トガスを流さないで、光エネルギーだけで基板を加工す
る方法及び装置を構成することにある。
【0027】また、アシストガスを流さない代わりに、
CO2 レーザビームの照射部の前方側、すなわち、これ
から加工される側の基板の上部側に吸引管を取り付けて
基板表面を強制的に吸引排気すると共に、その加工工程
を加工ボックス内で行うようにしたものである。
【0028】また、集光レンズの保護のために、集光レ
ンズと基板表面との間にZnSeかGeの板を挿入した
構成である。
【0029】従来、アシストガスを吹き付けて加工する
ことが、クリーンなプロセスで、かつクリーンな加工面
が得られる方法であると思われていたが、この加工方法
は、溝加工や穴あけ加工では、逆にガラス微粒子が付着
したり、上記ガスによる変質層や熱歪層ができ易いとい
う問題点を本発明者らは見出だした。さらに、単に光エ
ネルギー照射だけの加工の方が良質な加工面が得られる
ことを見出だした結果、上記のような発明に至ったもの
である。
【0030】上記構成によれば、CO2 レーザビームの
照射により蒸発したガラス微粒子が強制的に吸引排気さ
れるので、集光レンズ及び非金属材料基板の表面にその
蒸発物であるガラス微粒子が付着せず、また変質層や熱
歪層が生しない。これにより、ディスプレイ装置を実現
する上で、品質不良やディスプレイ部の欠陥などが生じ
ない。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0032】図1に本発明にかかる非金属材料の加工装
置の概略図を示す。
【0033】図1に示すように、非金属材料の加工装置
は、非金属材料からなる加工用基板1の表面にアシスト
ガスを供給することなく集光したCO2 レーザビーム3
−2のみを照射するレーザ照射手段20と、その加工用
基板1を少なくとも一方向に所望速度で移動させる移動
ステージ11と、CO2 レーザビーム照射部の移動方向
の前方側から加工用基板1の蒸発物を強制的に吸引する
吸引手段30とから主に構成されている。
【0034】レーザ照射手段20は、非金属材料である
加工用基板1に略平行ビーム3−1を出射するCO2
ーザ発振器8と、その平行ビーム3−2を加工用基板1
上に案内する機構と、平行ビーム3−1を集光する集光
レンズ4とから構成されている。
【0035】ビームを加工用基板1上に案内する機構
は、CO2 レーザ発振器8からの略平行ビーム3−1を
全反射する2枚の全反射ミラー10−1,10−2と、
全反射ミラー10−1,10−2や集光レンズ4に不純
物の付着がないように設けられ、CO2 レーザビーム3
−1の伝搬通路を覆う筒体状のフード9とから構成され
ており、CO2 レーザ発振器8の出射端がそのフード9
の一方の開口端に臨んで設けられており、さらに他方の
開口端には上述した集光レンズ4が設けられている。
【0036】吸引手段30は、ビーム照射部の移動方向
の前方側から加工用基板1の蒸発物を強制的に吸引する
パーティクル吸引管12と、そのパーティクル吸引管1
2内を強制排気する強制排気装置15と、これらパーテ
ィクル吸引管12、強制排気装置15、及び移動ステー
ジ11とを収容する加工ボックス16とから構成されて
いる。
【0037】パーティクル吸引管12は、吸引口12a
がレーザ照射部に臨んで設けられていると共に加工ボッ
クス16内に設けられた支持部13により支持されてい
る。また、排気口12bは加工ボックス16の側壁に形
成された穴を通して上述した強制排気装置15と接続さ
れている。この吸引口12aが取り付けられる位置は、
加工される側の基板の上部側(ビーム照射部の移動方向
の後方側)から吸引すると、加工面がまだ十分に温度が
下がっていないために蒸発物が付着しやすい状態のため
に好ましくないことが実験的に明らかになったこと、ま
た、加工面に変質層や熱歪層ができやすいことから、上
述したようにビーム照射部の移動方向の前方側から吸引
できる位置に設けられている。
【0038】移動ステージ11は、xyθz方向に移動
及び傾斜自在に設けられていると共に、加工用基板1を
固定(真空吸着、あるいは両面接着テープを用いた接着
固定)する固定手段(図示せず)と、x方向、y方向、
θ方向、及びz方向に移動させるための駆動手段11
a,11b,11c,11dとを備えている。
【0039】本発明の加工装置にあっては、従来、クリ
ーンな雰囲気で加工するためと、集光レンズ4表面への
不純物の付着防止のためと、加工面の冷却のためなどに
より必須であったアシストガスを吹き付ける装置を有し
ていない。
【0040】これは、石英ガラスや多成分ガラスの基板
に対して上記のようにアシストガスを吹き付けて溝や穴
形成あるいは切断加工を行うと、蒸発したガラスの微粒
子が加工した面や、その周囲にごく微量付着し、部分的
に失透した面となったり、さらに、アシストガスによる
急冷によって加工面に歪みが残留したり、変質層ができ
たりすることがあるためである。
【0041】これらのことから、本発明ではアシストガ
スの吹き付けはなくし、CO2 レーザビーム3−2の照
射部の前方側、すなわち、これから加工される側の基板
1の上部側からパーティクル吸引管12を通して基板1
からの蒸発物が加工面に付着しないように強制的に吸引
するようにし、さらに、それらの加工を加工ボックス1
6内で行い、外気からの不純物の混入を阻止して行うよ
うに構成されている。
【0042】尚、加工用基板1としては、石英系ガラ
ス、多成分系ガラス、セラミックス、絶縁膜Si、サフ
ァイア、LiNbO3 、LiTaO5 などを用いること
ができる。
【0043】次に、作用を説明する。
【0044】加工用基板1は、XYθZ移動ステージ1
1上に固定され、その移動ステージ11の駆動部(図示
せず)によって矢印2方向に所望速度で移動される。
【0045】そして、CO2 レーザ発振器8から出射さ
れた略平行ビーム3−1は、全反射ミラー10−2で垂
直に全反射されて集光レンズ4に導かれ、矢印3−2の
ごとく加工用基板1の表面に照射される。
【0046】これにより、加工用基板1表面に溝や穴が
形成されるか、あるいは加工用基板1が2つに切断加工
される。
【0047】その際、基板1から蒸発物が飛散する。こ
の飛散するガラス微粒子からなるパーティクルは、パー
ティクル吸引管12の吸引口12aより吸引されて加工
ボックス16の外に設けられた強制排気装置15内に排
気される。このため、集光レンズ4や基板1表面、及び
その他の装置への蒸発物の付着が軽減される。また、基
板1からの蒸発物を、これから加工される側の基板の上
部側から吸引することにより、加工面への蒸発物の付着
を効果的に阻止することができる。
【0048】さらに、加工を加工ボックス16内で行う
ことにより、大気中の不純物が加工した面のまだ温度が
高い部分に付着し反応してしまい取れない状態になると
いう従来の問題を解決できる。
【0049】以上説明したように、本発明によれば、加
工面に蒸発したガラス微粒子が付着することなく、また
歪や変質層ができることなく、透明な加工面を形成する
ことができる。
【0050】また、加工用基板1を加工ボックス16で
覆い、クリーンな雰囲気で加工を行うことにより、パー
ティクルの付着しない加工ができるので、液晶ディスプ
レイ装置の性能に悪影響を及ぼすことのないガラス基板
を製造することができる。
【0051】さらに、本発明は、アシストガスを吹き付
けないで光エネルギを加えるだけで加工する方法である
ので、組成変形や変質層を生ずることがない。また失透
することがないので、加工前と同程度の光学特性を保つ
ことができる。
【0052】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。
【0053】図2に本発明のCO2 レーザ加工装置の第
2の実施の形態を示す。
【0054】図2に示すように、このCO2 レーザ加工
装置は、集光レンズ4への不純物の付着をより一層防止
するために、図1に示した装置の集光レンズ4の下方部
に、ZnSe(あるいはGe)の円板18を設けると共
に、フード9のレンズ側開口端を延出した延出部9aを
形成し、この延出部9aで円板18を支持するようにな
っている。
【0055】このように構成することにより、特にガラ
ス基板1を蒸発切断するに際して、多量の蒸発物が発生
が、CO2 レーザビーム3−2の伝搬特性を左右する集
光レンズ4を有効に保護することができる。
【0056】また、図3に本発明のCO2 レーザ加工装
置の第3の実施の形態を示す。
【0057】図3に示すように、このCO2 レーザ加工
装置は、パーティクル吸引管12を、レーザ照射部に臨
んで形成されたZnSe(あるいはGe)からなるレー
ザ透過吸引部19と、そのレーザ透過吸引部19に取り
込んだパーティクルを強制排気装置15に移送する吸引
管部21とで構成し、CO2 レーザビーム3−2の加工
用基板1への照射面をそのレーザ透過吸引部19で覆っ
たものである。
【0058】このように構成することにより、蒸発物を
強制排気装置15でほぼ完全に吸引することができる。
また、レーザ透過吸引部19はZnSe(あるいはG
e)で形成されているので、CO2 レーザビーム3−2
をほぼ100%透過させることができる。
【0059】また、図4に本発明のCO2 レーザ加工装
置の第4の実施の形態を示す。
【0060】図4に示すように、このCO2 レーザ加工
装置は、図3に示したCO2 レーザ加工装置と同様に、
パーティクル吸引管12を、CO2 レーザビーム3−2
の基板1への照射面を覆うように形成された吸引箱部2
2と、その吸引箱部22に取り込んだパーティクルを強
制排気装置15に移送する吸引管部21とで構成したも
のであり、その吸引箱部22は、上部にCO2 レーザビ
ーム3−2をほぼ100%透過させるZnSe(あるい
はGe)の円板23の蓋が設けられている。
【0061】このように構成することにより、ZnSe
円板23のみを取り替えるだけで簡単に再現性の良い加
工を行うことができる。
【0062】尚、本発明の加工方法は、CO2 レーザを
用いた非金属材料基板の切断加工として、レーザエネル
ギーを利用して上記材料の蒸発による切断加工以外に、
レーザ照射による上記基板への熱応力を利用した亀裂を
発生させ、その亀裂をレーザ軌跡に沿って進展させて分
断するいわゆる割断加工にも適用することができる。こ
の割断加工において、レーザ照射された基板表面にアシ
ストガスを吹き付けないことは、照射面を常にドライで
クリーンな状態に保ち、かつ、基板表面からの加熱に伴
う蒸発物を排除でき、さらにレーザ照射面の温度分布を
乱すことがないので、対称性の良い高寸法精度の分断加
工を行うことができるという利点がある。
【0063】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、以下に示
すような従来にない優れた効果を発揮する。
【0064】(1)蒸発したガラス微粒子が加工面に付
着することなく、また歪や変質層ができることなく、透
明な加工面を形成することができる。
【0065】(2)少なくとも加工用基板を加工ボック
スで覆い、クリーンな雰囲気で加工を行うことにより、
液晶ディスプレイ用ガラス基板の加工に最も適したパー
ティクルの付着しない加工ができる。特に、ガラス基板
に溝を形成した後、応力を加えて分断する方法におい
て、従来の加工方法では溝内や溝周辺にガラス微粒子が
付着したり、変質層や歪が発生し、これらが液晶ディス
プレイ装置の性能に悪影響を及ぼしていたが、本発明は
これらの問題点を解決することができる。
【0066】(3)アシストガスを吹き付けないで、光
エネルギを加えるだけで加工する方法であるので、組成
変形や変質層を生ずることがない。また失透することが
ないので、加工前と同程度の光学特性を保つことができ
る。
【0067】(4)集光レンズへの不純物の付着を阻止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すCO2 レーザ加工
装置の概略図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すCO2 レーザ
加工装置の概略図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示すCO2 レーザ
加工装置の概略図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示すCO2 レーザ
加工装置の概略図である。
【図5】従来のCO2 レーザビームを用いた非金属材料
基板の加工装置の概略図である。
【図6】従来のCO2 レーザビームを用いた非金属材料
基板の加工装置の概略図である。
【符号の説明】 1 加工用基板(ガラス基板) 4 集光レンズ 8 CO2 レーザ発振器 11 移動ステージ 12 パーティクル吸引管 15 強制排気装置 16 加工ボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/12 B23K 26/12 C03B 33/023 C03B 33/023 H01S 3/00 H01S 3/00 B Fターム(参考) 4E068 AA00 CE04 CG02 CG05 CJ00 DA09 DB00 DB12 DB13 4G015 FA07 FA09 FB02 FC04 FC10 FC14 5F072 AA05 KK05 KK30 RR01 YY06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に移動する非金属材料基板の表面
    にCO2 レーザビームを照射することにより、該基板に
    溝や穴の形成加工あるいは該基板の切断加工を行う非金
    属材料の加工方法において、基板表面にアシストガスを
    吹き付けることなくCO2 レーザビームを照射し、該ビ
    ーム照射部の移動方向の前方側から吸引管を通して基板
    からの蒸発物を強制的に吸引するようにしたことを特徴
    とする非金属材料の加工方法。
  2. 【請求項2】 CO2 レーザビームを、集光レンズを通
    して基板表面に照射すると共に、その照射する際に、集
    光レンズと基板との間にZnSe又はGeでなる板を設
    けた請求項1記載の非金属材料の加工方法。
  3. 【請求項3】 CO2 レーザビームは吸引管の一部分を
    透過して基板表面に照射され、該吸引管のビームの通過
    する部分はZnSe又はGeの材料で構成されている請
    求項1及び請求項2記載の非金属材料の加工方法。
  4. 【請求項4】 溝や穴の形成加工あるいは基板の切断加
    工は加工用ボックス内で行われ、該ボックス内は排気装
    置で排気されるようにした請求項1から請求項3に記載
    の非金属材料の加工方法。
  5. 【請求項5】 所望速度で一方向に移動する非金属材料
    基板の表面にCO2レーザビームを照射することによ
    り、該基板に溝や穴の形成加工あるいは該基板の切断加
    工を行う非金属材料の加工装置において、基板表面にア
    シストガスを供給することなく集光したCO2 レーザビ
    ームのみを照射するレーザ照射手段と、該基板を少なく
    とも一方向に所望速度で移動させる移動ステージと、該
    ビーム照射部の移動方向の前方側から基板の蒸発物を強
    制的に吸引する吸引手段とを備えたことを特徴とする非
    金属材料の加工装置。
  6. 【請求項6】 レーザ照射手段は、略平行ビームを出射
    するCO2 レーザ発振器と、該平行ビームを基板上に案
    内する機構と、該平行ビームを集光する集光レンズとか
    らなり、その集光レンズと基板表面との間にZnSe又
    はGeでなる板が設けられている請求項5記載の非金属
    材料の加工装置。
  7. 【請求項7】 レーザ照射手段は、CO2 レーザビーム
    が吸引管の一部分を透過して基板表面に照射されるよう
    に構成され、該吸引管のビームの通過する部分はZnS
    e又はGeの材料で構成されている請求項5及び請求項
    6に記載の非金属材料の加工装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも基板は加工用ボックス内に配
    置され、該ボックスは排気装置につながれている請求項
    5から請求項7に記載のCO2 レーザ加工装置。
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