JP2000117471A - ガラスの加工方法及びその装置 - Google Patents

ガラスの加工方法及びその装置

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JP2000117471A
JP2000117471A JP10288055A JP28805598A JP2000117471A JP 2000117471 A JP2000117471 A JP 2000117471A JP 10288055 A JP10288055 A JP 10288055A JP 28805598 A JP28805598 A JP 28805598A JP 2000117471 A JP2000117471 A JP 2000117471A
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laser beam
glass
glass substrate
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Hitachi Cable Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/08Severing cooled glass by fusing, i.e. by melting through the glass
    • C03B33/082Severing cooled glass by fusing, i.e. by melting through the glass using a focussed radiation beam, e.g. laser

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨工程、水処理工程及び乾燥工程を必要と
せず、割断端面に丸め化加工を施すことができるガラス
の加工方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 切断用レーザビーム3−2の照射によっ
て切断された加工用ガラス基板1の両割断エッジ部7−
1〜7−4にビーム径を略0.5mmφ以下に集光した
丸み化用レーザビーム3−3を照射しつつ丸み化用レー
ザビーム3−3あるいは加工用ガラス基板1を移動させ
て割断エッジ部7−1〜7−4を軟化させて丸み化する
ことにより、水を用いることがなくなり、しかも低コス
トなガラスの加工方法及びその装置の提供を実現するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスの加工方法
及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板を切断加工する方法として種
々の方法が知られている。切断加工方法の中にレーザ照
射による切断加工方法がある。
【0003】図6は従来のガラスの加工方法を示す概念
図である。
【0004】この加工方法は、平行ビームで伝搬してき
たレーザビーム(例えばCO2 レーザビーム)3−1を
集光レンズ4で集光して加工用ガラス基板1上にレーザ
ビーム3−2として照射し、光エネルギーを利用して加
工用ガラス基板1上に熱応力による亀裂5を発生させる
と共に、加工用ガラス基板1を矢印2方向に所望速度で
移動させ、亀裂5を進展させることにより、加工用ガラ
ス基板1を分断する、いわゆる割断方法である。
【0005】この割断を利用して加工用ガラス基板1を
分断すると、図7に示すように分断されたガラス基板1
−1及びガラス基板1−2の割断面は、略垂直な端面と
なる。なお、図7は図6に示した加工方法で切断された
ガラス基板の断面図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガラス基板の加工方法には以下のような問題がある。
【0007】(1) 割断面6a、6bは垂直な端面のた
め、割断エッジ部7−1、7−2、7−3、7−4が他
の部材(図示せず)に接触すると、割断エッジ部7−
1、7−2、7−3、7−4から亀裂5が発生し、その
亀裂5が進展して加工用ガラス基板1にクラックが生じ
やすい。
【0008】(2) 上記(1) で述べた接触により割断エッ
ジ部7−1、7−2、7−3、7−4からガラス片のチ
ッピングが生じやすい。
【0009】(3) 上記(1) 、(2) を解決するためには割
断エッジ部7−1、7−2、7−3、7−4を砥石や研
磨材を用いて丸め加工を施さなければならないが、丸め
加工には水処理が必要である。しかし切断されたガラス
基板1−1、1−2が水につかるため、乾燥工程を設け
なければならないが、経費がかかるためコスト高にな
る。また、ガラス基板1(1−1、1−2)が水にぬれ
ると電気的特性や光学的特性に影響を及ぼす。
【0010】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、研磨工程、水処理工程及び乾燥工程を必要とせず、
割断端面に丸め化加工を施すことができるガラスの加工
方法及びその装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のガラスの加工方法は、同一平面上に隣接配置
された2つのステージ部材のギャップの大きさが可変自
在なステージ上に加工用ガラス基板を載置し、ギャップ
の真上から少なくとも1.5mmφの広がりビーム径を
有する切断用レーザビームがギャップに沿って移動する
ように、加工用ガラス基板あるいは切断用レーザビーム
を、加工用ガラスの一方の端面側から他方の端面側に向
かって移動させて切断用レーザビームの熱によって加工
用ガラス基板に亀裂を生じさせ、その亀裂を加工用ガラ
ス基板の一方の端面から他方の端面側へ進展させること
によって加工用ガラス基板を割断した後、割断端面間に
少なくとも0.05mmのギャップが生じるようにステ
ージを広げ、その開いた両割断エッジ部に切断用レーザ
ビームのビーム径を略0.5mmφ以下に集光した丸み
化用レーザビームを照射しつつ、丸み化用レーザビーム
がギャップに沿って移動するように、加工用ガラス基板
あるいは丸み化用レーザビームを、加工用ガラス基板の
他方の端面側から一方の端面側に向かって移動させるこ
とにより割断エッジ部を軟化させて丸み化するものであ
る。
【0012】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、レーザビームの照射方向に沿ってアシストガスを吹
きつけるのが好ましい。
【0013】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、加工用ガラス基板を割断するときは一方の端面側か
ら他方の端面側へ切断用レーザビームのスポットを移動
させ、割断エッジ部の丸み化を行うときは加工用ガラス
基板の他方の端面側から一方の端面側へ丸み化用レーザ
ビームのスポットを移動させてもよい。
【0014】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、加工用ガラス基板の丸み化加工時に、ステージのギ
ャップ内に放物面反射体を挿入し、加工用ガラス基板の
割断端面間のギャップから漏洩した丸み化用レーザビー
ム光を放物面反射体で反射集光させて加工用ガラス基板
の裏面の割断エッジ部に照射させることにより丸み化を
行ってもよい。
【0015】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、加工用ガラス基板上の割断加工線上の一端、両端も
しくは割断予定の線上に予めけがき線を形成しておき、
そのけがき線に沿って切断用レーザビームを照射しても
よい。
【0016】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、けがき線は、ダイヤモンドカッター等で機械的に形
成してもよい。
【0017】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、けがき線は、けがき用レーザビームの照射で光学的
に形成してもよい。
【0018】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、加工用ガラス基板として熱膨張係数が10×10-7
/℃(25℃の値)以下のガラス材料を用いるのが好ま
しい。
【0019】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、加工用ガラス基板として最高安全使用温度が680
℃以上のガラス材料を用いるのが好ましい。
【0020】上記構成に加え本発明のガラスの加工方法
は、レーザビーム光としてCO2 レーザ光あるいはエキ
シマレーザ光、またはこれらのレーザ光を併用するのが
好ましい。
【0021】本発明のガラスの加工装置は、同一平面上
に隣接配置された2つのステージ部材のギャップの大き
さが可変自在なステージと、ステージ上に加工用ガラス
基板を真空吸着させる真空吸着機構と、ステージを少な
くとも一軸方向に移動させる移動機構と、加工用ガラス
基板に切断用レーザビームを照射するレーザ装置と、レ
ーザ装置の集光ビーム径を調節して切断用レーザビーム
を丸み化用レーザビームにする調節機構とを備えたもの
である。
【0022】上記構成に加え本発明のガラスの加工装置
は、加工用ガラス基板の移動方向に照射されるレーザビ
ームに沿ってアシストガスを吹き付ける吹き付け機構を
有するのが好ましい。
【0023】上記構成に加え本発明のガラスの加工装置
は、ステージ部材のギャップ内に設けられた放物面反射
体により加工用ガラス基板の裏面の割断エッジ部を丸み
化する丸み化機構を有してもよい。
【0024】上記構成に加え本発明のガラスの加工装置
は、加工用ガラス基板に予めけがき線を形成するため、
ダイヤモンドカッター等で機械的に形成するけがき線形
成装置を設けてもよい。
【0025】上記構成に加え本発明のガラスの加工装置
は、加工用ガラス基板に予めけがき線を形成するため、
レーザビームの照射で光学的に形成するけがき線形成装
置を設けてもよい。
【0026】本発明によれば、切断用レーザビームの照
射によって切断された加工用ガラス基板の両割断エッジ
部にビーム径を略0.5mmφ以下に集光した丸み化用
レーザビームを照射しつつ、丸み化用レーザビームある
いは加工用ガラス基板を移動させるだけで割断エッジ部
を軟化させて丸み化することができるので、研磨工程、
水処理工程及び乾燥工程が不要となるので低コストを図
ることができると共に、水を用いることがなくなるので
切断後のガラス基板をぬらすことがなく電気的特性や光
学的特性に影響を及ぼすことがない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。なお、前述した従来例と同様
の部材には共通の符号を用いた。
【0028】図1(a)〜(d)は本発明のガラスの加
工方法の一実施の形態を説明するための説明図であり、
図1(a)は本発明のガラスの加工方法を適用した装置
でガラス基板を切断する際の正面概略図、図1(b)は
図1(a)の側面概略図、図1(c)は切断後のガラス
基板を丸め化加工する際の正面概略図、図1(d)は図
1(c)の側面概略図をそれぞれ示す図である。
【0029】図1(a)、(b)に示す加工用ガラス基
板1上に広がりビーム径を有する切断用レーザビーム
(例えばCO2 レーザビーム、以下「レーザビーム」と
いう)3−2を加工用ガラス基板1の一方の端面側(図
では左側)から他方の端面側(図では右側)に移動しつ
つ(あるいはレーザビーム3−2を固定にしてステージ
8を移動しつつ)照射することによって加工用ガラス基
板1を割断するものである。
【0030】ステージ8は、2つのステージ部材8−
1、8−2に分割することができ、同一平面上で隣接配
置されている。両ステージ部材8−1、8−2の間には
ギャップ9−1(あるいはギャップ9−1の代わりに深
さが少なくとも10mmの溝)が形成され、ギャップ9
−1の大きさが可変自在になっている。ステージ部材8
−1及びステージ部材8−2の上には加工用ガラス基板
1が真空吸着されている(真空吸着機構は図示せず)。
【0031】加工用ガラス基板1の表面には広がりビー
ム径(少なくとも1.5mmφ)を有するレーザビーム
3−2が照射され、そのレーザビーム3−2は矢印10
−1で示すように加工用ガラス基板1の一方の端面側か
ら他方の端面側へ所望速度で移動される。レーザビーム
3−2の移動により、加工用ガラス基板1上に熱応力に
よる亀裂5を発生させつつ、その亀裂5を進展させて加
工用ガラス基板1を2つに分割する。レーザビーム3−
2は、図には示されていないCO2 レーザ装置から出射
された平行ビーム3−1を集光レンズ4で集光し、その
集光レンズ4と加工用ガラス基板1との間の距離を調節
することによって形成することができる。
【0032】レーザビーム3−2には、その伝搬方向に
沿ってアシストガス(図示せず)が吹き付けられるよう
になっている。ギャップ9−1は加工用ガラス基板1を
通過したレーザビーム3−2がステージ8の上面で反射
しないようにするために設けられたものであり、その幅
wは1mmより大きい方が好ましい。
【0033】ここで、加工用ガラス基板1には、石英ガ
ラスや結晶化ガラスのような低熱膨張係数のガラス、無
アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス
等の高熱膨張係数のガラスを用いることができる。
【0034】なお、割断時のレーザビーム3−2の照射
されている加工用ガラス基板1の表面温度は瞬時に50
0℃から800℃程度の範囲に上昇し、急速に冷却され
ることによって亀裂5が発生することが実験的に求めら
れている。したがって、レーザビーム3−2の移動速度
(あるいはガラス基板の移動速度)と、広がりビーム径
と、レーザビームパワーとを温度上昇を実現できるよう
に最適に選択する必要がある。
【0035】すなわち、レーザビームパワーが大きい場
合には移動速度を速くし、逆にレーザビームパワーが小
さい場合には移動速度を遅くすればよい。
【0036】次に図1(c)、(d)を参照して割断し
たガラス基板端面のエッジ部の丸め化について説明す
る。
【0037】丸め化に際しては、加工用ガラス基板1の
材質によってCO2 レーザビームを用いたり、エキシマ
レーザビームを用いたりして使い分けるのが好ましい。
すなわち、石英ガラスや96%高ケイ酸ガラス(商品
名:バイコールガラス)のような低熱膨張係数のガラス
を加工する場合にはCO2 レーザビームを用いるのが好
ましく、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラスあるいは
ホウケイ酸ガラスのように高熱膨張係数のガラスを加工
する場合にはエキシマレーザビームを用いるのが好まし
い。
【0038】丸め化加工を行う場合、ステージ部材8−
1とステージ部材8−2との間のギャップ9−2の幅を
wからw+Δwに広げる。このΔwの値としては、少な
くとも0.05mmよりも大きくなるように選択してお
けば、割断したガラス基板1−1とガラス基板1−1と
の間の割断端面間にギャップ11が形成され、2つのガ
ラス基板1−1、1−2に分割される。このような状態
で0.5mmφ以下の略集光した丸め化用レーザビーム
(以下「レーザビーム」という)3−3をギャップ11
に照射しつつ、そのレーザビーム3−3を加工用ガラス
基板1の一方の端面側から他方の端面側に向かって矢印
10−2方向に移動させ、割断エッジ部を軟化させるこ
とにより丸め化される。
【0039】レーザビーム3−3の焦点位置は切断され
たガラス基板1−1、1−2の厚みの略中央になるよう
にしておけば、ガラス基板1−1、1−2の表面及び裏
面の割断エッジ部が略一様に丸め化される。
【0040】なお、この丸め化工程は、加工用ガラス基
板1の一方の端面側から他方の端面側に移動させた後、
さらに他方の端面側から一方の端面側へ戻して2回の面
加工を行うようにしてもよい。また、丸め化工程のレー
ザビーム3−3にエキシマレーザビームを用いる場合に
は、図1(a)、(b)に示すレーザビーム3−2の後
にレーザビーム3−3を照射する機構を設け、図1
(a)、(b)に示す割断を終えた後に、レーザビーム
3−3を矢印10−1方向に移動して丸め化を行っても
よい。
【0041】図2(a)〜(d)は本発明のガラスの加
工方法の他の実施の形態を説明するための説明図であ
り、図2(a)は本発明のガラスの加工方法を適用した
装置でガラス基板を切断する際の正面概略図、図2
(b)は図2(a)の側面概略図、図2(c)は切断後
のガラス基板を丸め化加工する際の正面概略図、図2
(d)は図2(c)の側面概略図をそれぞれ示す図であ
る。
【0042】図1(a)〜(d)に示した実施の形態と
の相違点は、丸め化工程において、ステージ部材8−1
とステージ部材8−2との間のギャップ9−2内に放物
面反射体12を図示しない挿入機構で挿入してガラス基
板1−1、1−2の割断端面間のギャップ11から漏洩
したレーザビーム3−3を反射させ、その反射光を集光
してガラス基板1−1、1−2の裏面の割断エッジ部に
照射させて丸み化するようにした点である。
【0043】この装置は、基本的には加工用ガラス基板
1上に広がりビーム径を有するレーザビーム3−2を加
工用ガラス基板1の一方の端面側から他方の端面側に移
動しつつ(あるいはレーザビーム3−2を固定してステ
ージ8を移動しつつ)照射することによって加工用ガラ
ス基板1を割断するものである。
【0044】このような装置においても、ガラス基板1
−1、1−2の表面と同程度に裏面の割断エッジ部を丸
み化することができる。
【0045】図3は本発明のガラスの加工方法の他の実
施の形態を示す概念図である。
【0046】この方法は図1、図2に示した装置より高
精度、高速でガラスの加工を行うようにしたものであ
る。
【0047】すなわち、図3に示す方法は加工用ガラス
基板1の一方の端面側に予めけがき線13−1、13−
2を形成しておき、けがき線13−1(13−2)上に
レーザビーム3−2を照射しつつ、加工用ガラス基板1
を矢印2方向に移動させることによってけがき線13−
1(13−2)上に亀裂5を発生させ、さらにその亀裂
5を加工用ガラス基板1の一方の端面側から他方の端面
側に進展させてより高速で割断を行わせる方法である。
また、加工用ガラス基板1の一方の端面側に予めけがき
線13−1、13−2が形成されているので、亀裂5は
そのけがき線13−1、13−2上及びその延長線上に
精度よく形成することができる。
【0048】図4は本発明のガラスの加工方法の変形例
を示す概念図である。
【0049】この方法は図3に示した方法の変形例であ
り、けがき線13−1a、13−2aを予め加工用ガラ
ス基板1の一方の端面側から他方の端面側まで形成する
場合を示す。すなわち、割断すべき軌跡上に予めけがき
線13−1a、13−2aを形成しておき、そのけがき
線13−1a、13−2a上に沿ってレーザビーム3−
2を照射する方法である。
【0050】図3及び図4に示したけがき線の形成方法
としては機械的方法と光学的方法とがある。機械的方法
としてはダイヤモンドカッターや超硬カッター等を用い
る方法が挙げられ、光学的方法としてはCO2 レーザビ
ームやエキシマレーザビーム、COレーザビーム等を用
いる方法が挙げられる。
【0051】図3及び図4に示す方法に好適なガラス基
板材料としては、割断加工の困難な材料、例えば石英系
ガラス、96%高ケイ酸ガラス、結晶化ガラス等のよう
に熱膨張係数が低い(10×10-7/℃以下、25℃)
ガラスである。
【0052】なお、熱膨張係数の大きいガラスに対して
は、より高速、高精度の割断ができる。
【0053】また、図3及び図4に示すように、加工用
ガラス基板1を複数箇所割断する場合のステージ8の構
成は、図1(a)〜(d)及び図2(a)〜(d)に示
したように、割断部の下のステージ8にはギャップ(あ
るいは溝でもよい)を形成したものを用いる。またはス
テージ部材8−1、8−2間のギャップ9−1の数を1
とし、加工用ガラス基板1に割断加工と丸め化加工とを
施した後、真空をブレークしてステージ8上の加工用ガ
ラス基板1を移動させ、割断加工と丸め化加工とを行う
位置にずらし、再度真空吸着して割断加工と丸め化加工
とを施して次々と繰り返して行うようにしてもよい。
【0054】図5は本発明のガラスの加工装置の概念図
である。
【0055】XYZθ移動装置15はモータで駆動する
移動機構である。このXYZθ移動装置15の上にはス
テージ部材8−1とステージ部材8−2とが同一平面
(水平面)上に隣接して搭載されており、両ステージ部
材8−1、8−2を同時にX軸方向、Y軸方向、Z軸方
向に移動したりXY平面内で角度θ(図示せず)だけ回
転させることができるようになっている。これら2つの
ステージ部材8−1、8−2間のギャップ9−1は、ギ
ャップ可変駆動部19によって調節できるようになって
いる。2つのステージ部材8−1及びステージ部材8−
2の上には加工用ガラス基板1が真空吸着されている。
この真空吸着は真空ポンプ18及び配管21からなる真
空吸着機構によって行われる。加工用ガラス基板1上に
照射されるレーザビーム3−2は、CO2 レーザ装置1
4から出射された平行ビーム光3−1を全反射ミラー1
6−1、16−2で全反射させて集光レンズ4に導き、
その集光レンズ4で集光することによって導かれる。レ
ーザビーム3−2の伝搬方向に沿ってアシストガスが矢
印17−1、17−2の方向に噴出される。アシストガ
スとしては、空気、窒素、酸素あるいはアルゴン等から
なるガスを用いることができる。
【0056】なお、20は、CO2 レーザ装置14から
出射された平行ビーム光3−1、全反射ミラー16−
1、16−2及び集光レンズ4を覆うフードである。ま
た、CO2 レーザ装置14と併設してエキシマレーザ装
置を設け、割断加工と丸め化加工とを分担させるように
構成してもよい。さらに、ガラス加工装置に、けがき線
を形成する装置(ダイヤモンドカッターや超硬カッター
移動装置等)をXYZθ移動装置15上に設けるか、レ
ーザビーム3−2照射部の前方部に固定してもよい。
【0057】本発明の方法及び装置を用いて形成したガ
ラス基板を用いることにより、より高性能、高品質かつ
低コストの電子部品やガラス導波路型部品等を製造する
ことができる。例えば電子部品としては、液晶ディスプ
レイ、プラズマディスプレイ、液晶プロジェクター及び
時計等のディスプレイ部品に適用することができる。ま
た石英ガラス基板、サファイア基板、水晶基板及び結晶
化ガラス基板上に形成したガラス導波路型部品にも適用
することができる。
【0058】以上において本発明によれば、 (1) 切断したガラス基板の端面のエッジ部を光学的にド
ライでパーティクルの発生のない方法で丸め化すること
ができる。
【0059】(2) ガラス基板を取り扱う際やパッケージ
内への実装の際に端面から亀裂が発生したり割れたりす
ることがない。
【0060】(3) 端面加工時に水を使用する必要がない
ので、排水処理装置が不要なため、加工設備の増設が容
易である。
【0061】(4) パーティクルが発生しないので、加工
したガラス基板の表面や裏面へのキズの発生や欠陥が生
じることがない。
【0062】(5) ドライな工程のため、従来のような乾
燥工程が不要であり、低コスト化が図れる。
【0063】(6) 加工したガラス基板の端面にチッピン
グが生じることがない。
【0064】(7) より高速でより高精度に割断したガラ
ス基板の端面を、そのまま光学的に丸め化加工するの
で、ガラス基板を長期的に安定した状態に保つことがで
き、そのガラス基板に部品を実装して得られた液晶ディ
スプレイ装置、時計、プラズマディスプレイ装置及び光
ガラス導波路部品等を長期的に安心して使用することが
できる。
【0065】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0066】研磨工程、水処理工程及び乾燥工程を必要
とせず、割断端面に丸め化加工を施すことができるガラ
スの加工方法及びその装置の提供を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明のガラスの加工方法の
一実施の形態を説明するための説明図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明のガラスの加工方法の
他の実施の形態を説明するための説明図である。
【図3】本発明のガラスの加工方法の他の実施の形態を
示す概念図である。
【図4】本発明のガラスの加工方法の変形例を示す概念
図である。
【図5】本発明のガラスの加工装置の概念図である。
【図6】従来のガラスの加工方法を示す概念図である。
【図7】図6に示した加工方法で切断されたガラス基板
の断面図である。
【符号の説明】
1 加工用ガラス基板 3−2 切断用レーザビーム(レーザビーム) 3−3 丸み化用レーザビーム(レーザビーム) 7−1〜7−4 割断エッジ部 8 ステージ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/10 B23K 26/10 26/14 26/14 Z B25H 7/04 B25H 7/04 H E C03B 33/08 C03B 33/08

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一平面上に隣接配置された2つのステ
    ージ部材のギャップの大きさが可変自在なステージ上に
    加工用ガラス基板を載置し、上記ギャップの真上から少
    なくとも1.5mmφの広がりビーム径を有する切断用
    レーザビームが上記ギャップに沿って移動するように、
    上記加工用ガラス基板あるいは上記切断用レーザビーム
    を、上記加工用ガラスの一方の端面側から他方の端面側
    に向かって移動させて上記切断用レーザビームの熱によ
    って上記加工用ガラス基板に亀裂を生じさせ、その亀裂
    を上記加工用ガラス基板の一方の端面から他方の端面側
    へ進展させることによって上記加工用ガラス基板を割断
    した後、割断端面間に少なくとも0.05mmのギャッ
    プが生じるように上記ステージを広げ、その開いた両割
    断エッジ部に上記切断用レーザビームのビーム径を略
    0.5mmφ以下に集光した丸み化用レーザビームを照
    射しつつ、該丸み化用レーザビームが上記ギャップに沿
    って移動するように、上記加工用ガラス基板あるいは上
    記丸み化用レーザビームを、上記加工用ガラス基板の他
    方の端面側から一方の端面側に向かって移動させること
    により割断エッジ部を軟化させて丸み化することを特徴
    とするガラスの加工方法。
  2. 【請求項2】 上記レーザビームの照射方向に沿ってア
    シストガスを吹きつけるようにした請求項1に記載のガ
    ラスの加工方法。
  3. 【請求項3】 上記加工用ガラス基板を割断するときは
    一方の端面側から他方の端面側へ切断用レーザビームの
    スポットを移動させ、割断エッジ部の丸み化を行うとき
    は上記加工用ガラス基板の他方の端面側から一方の端面
    側へ丸み化用レーザビームのスポットを移動させる請求
    項1に記載のガラスの加工方法。
  4. 【請求項4】 上記加工用ガラス基板の丸み化加工時
    に、ステージのギャップ内に放物面反射体を挿入し、上
    記加工用ガラス基板の割断端面間のギャップから漏洩し
    た丸み化用レーザビーム光を上記放物面反射体で反射集
    光させて上記加工用ガラス基板の裏面の割断エッジ部に
    照射させることにより丸み化を行う請求項1に記載のガ
    ラスの加工方法。
  5. 【請求項5】 上記加工用ガラス基板上の割断加工線上
    の一端、両端もしくは該割断予定の線上に予めけがき線
    を形成しておき、そのけがき線に沿って切断用レーザビ
    ームを照射する請求項1から4のいずれかに記載のガラ
    スの加工方法。
  6. 【請求項6】 上記けがき線は、ダイヤモンドカッター
    等で機械的に形成する請求項5に記載のガラスの加工方
    法。
  7. 【請求項7】 上記けがき線は、けがき用レーザビーム
    の照射で光学的に形成する請求項5に記載のガラスの加
    工方法。
  8. 【請求項8】 上記加工用ガラス基板として熱膨張係数
    が10×10-7/℃(25℃の値)以下のガラス材料を
    用いる請求項1から7のいずれかに記載のガラスの加工
    方法。
  9. 【請求項9】 上記加工用ガラス基板として最高安全使
    用温度が680℃以上のガラス材料を用いる請求項1か
    ら7のいずれかに記載のガラスの加工方法。
  10. 【請求項10】 上記レーザビーム光としてCO2 レー
    ザ光あるいはエキシマレーザ光、または上記レーザ光を
    併用する請求項1から4のいずれかに記載のガラスの加
    工方法。
  11. 【請求項11】 同一平面上に隣接配置された2つのス
    テージ部材のギャップの大きさが可変自在なステージ
    と、該ステージ上に加工用ガラス基板を真空吸着させる
    真空吸着機構と、上記ステージを少なくとも一軸方向に
    移動させる移動機構と、上記加工用ガラス基板に切断用
    レーザビームを照射するレーザ装置と、該レーザ装置の
    集光ビーム径を調節して切断用レーザビームを丸み化用
    レーザビームにする調節機構とを備えたことを特徴とす
    るガラスの加工装置。
  12. 【請求項12】 上記加工用ガラス基板の移動方向に照
    射されるレーザビームに沿ってアシストガスを吹き付け
    る吹き付け機構を有する請求項11に記載のガラスの加
    工装置。
  13. 【請求項13】 上記ステージ部材のギャップ内に設け
    られた放物面反射体により上記加工用ガラス基板の裏面
    の割断エッジ部を丸み化する丸み化機構を有する請求項
    11に記載のガラスの加工装置。
  14. 【請求項14】 上記加工用ガラス基板に予めけがき線
    を形成するため、ダイヤモンドカッター等で機械的に形
    成するけがき線形成装置を設けた請求項11に記載のガ
    ラスの加工装置。
  15. 【請求項15】 上記加工用ガラス基板に予めけがき線
    を形成するため、レーザビームの照射で光学的に形成す
    るけがき線形成装置を設けた請求項11に記載のガラス
    の加工装置。
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