JP2000263094A - 有機性廃棄物の処理方法およびメタン発酵装置 - Google Patents

有機性廃棄物の処理方法およびメタン発酵装置

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JP2000263094A
JP2000263094A JP11071350A JP7135099A JP2000263094A JP 2000263094 A JP2000263094 A JP 2000263094A JP 11071350 A JP11071350 A JP 11071350A JP 7135099 A JP7135099 A JP 7135099A JP 2000263094 A JP2000263094 A JP 2000263094A
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sludge
methane fermentation
methane
garbage
waste
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Kiyoshi Sugata
清 菅田
Kazunori Matsumoto
和典 松本
Tomoaki Omura
友章 大村
Takao Hashizume
隆夫 橋爪
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥および厨芥を効果的にメタン発酵させる
ことを可能とし、種々の混合処理形態により汚泥および
厨芥の混合処理に有用な有機性廃棄物の処理方法および
メタン発酵装置を提供する。 【解決手段】 厨芥と汚泥とがそれぞれ異なるメタン発
酵槽でメタン発酵された後に混合され、その混合物を固
形物と水分とに固液分離して処理することを特徴とする
有機性廃棄物の処理方法、メタン発酵槽の槽内が隔壁に
より2相に分割されており、該メタン発酵槽内の一方の
相には厨芥を投入し、他方の相には汚泥を投入し、投入
された厨芥および汚泥がメタン発酵されるとともに混合
された後、その混合物を固形物と水分とに固液分離して
処理することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法、並
びに、メタン発酵装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、し尿,浄化槽汚
泥,下水汚泥,畜産排水汚泥、および、生ゴミや魚のあ
ら等の厨芥などを広く含む有機性廃棄物の処理方法およ
びメタン発酵装置に関し、さらに詳しくは、汚泥および
厨芥を効果的にメタン発酵させることを可能とし、種々
の混合処理形態により汚泥および厨芥の混合処理に有用
な有機性廃棄物の処理方法およびメタン発酵装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】し尿や汚泥等の有機性廃棄物をメタン発
酵させる技術は、従来から知られている。そして近年、
資源の有効利用の観点から、従来のし尿汚泥処理場にお
いて、汚泥と生ゴミや魚のあら等の厨芥とを混合処理す
る資源回収方法が待望されている。このような回収方法
を有する処理場には、従来からの下水や排水処理でのメ
タン発酵技術に留まらず、汚泥処理において、生ゴミや
魚のあら等の厨芥も混合して処理する点で、新規の処理
方法やシステムが要求される。ところが、従来、通常の
廃棄物処理では、し尿や汚泥と生ゴミ等の厨芥とは、別
々の廃棄物として、メタン発酵等の分解処理段階から再
資源化や最終廃棄処分の段階まで、それぞれを独自に一
貫して処理していた。
【0003】また、汚泥等と厨芥の両方の有機性廃棄物
を対象とした処理技術としては、汚泥および生ゴミを同
一処理でメタン発酵させる方法があり、この方法では、
し尿汚泥,下水汚泥等と生ゴミとを、処理の始めから終
わりまでほぼ同時に処理して、メタン発酵させていた。
しかしながら、このような方法で厨芥と汚泥との混合物
をメタン発酵すると、難分解性の汚泥のみが未分解成分
として残留してしまい、汚泥の有機性廃棄物からのメタ
ンガス転換率は約20〜30%程度であり、汚泥の分解
率が低い点に問題があった。通常、厨芥と汚泥とでは、
メタン発酵による分解処理に要する時間が異なり、汚泥
は難分解性でメタンに分解しにくい。よって、混合した
後に混合物をメタン発酵させると、混合物中の汚泥の割
合がメタン発酵に影響を与え、難分解性の汚泥の割合が
多い場合には、未分解の汚泥成分が多量に残留してしま
う。したがって、汚泥と生ゴミとを処理の対象とした場
合、上記のような同時処理は未分解物を多く残すことと
なり、資源の有効利用は図れなかった。一方、生ゴミ等
の厨芥は比較的簡単にメタンガスになるために、汚泥等
の廃棄物と同様の処理を全てについて実施することは、
無駄な熱エネルギー等を用いることによってエネルギー
的に不利となり、資源効率の観点からも好ましくない。
【0004】さらに、上記のように混合物をメタン発酵
させる方法では、汚泥等と厨芥との混合比率によって
も、それぞれのメタン発酵に至る特性の違いから、分解
率およびエネルギー効率の双方の観点から微妙な調整が
必要になる。例えば、汚泥と厨芥の一方の廃棄物につい
て多量に処理する場合、汚泥と厨芥との割合を変えた混
合物を処理する必要も生じる。このような場合には、生
ゴミと汚泥との分解性の差によって、その都度、処理シ
ステム全体について処理条件を変更する必要がある。こ
のような混合物の配合割合が変動して一定しないような
状況下では、その度毎に、取り扱いを変更する必要が生
じる場合も考えられ、取り扱いが不便であり、システム
操作も煩雑化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、汚泥と厨芥とを含む有機性廃棄物の処理に
おいて、難分解性の汚泥を十分に分解処理して未分解成
分を減少させて、一方でエネルギー的にも効率良く資源
の有効利用が図れるとともに、廃棄物の取り扱い上の不
便さや操作上の煩雑さを回避した有機性廃棄物の処理方
法を開発すべく、鋭意検討した。その結果、本発明者ら
は、主としてメタン発酵後の処理を汚泥と生ゴミとを混
合して一緒に処理すること、あるいは、メタン発酵の段
階から特定の発酵槽を用いて同一槽内で混合処理するこ
と等によって、かかる問題点が解決されることを見い出
した。本発明は、かかる見地より完成されたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、厨芥と汚泥とがそれぞれ異なるメタン発酵槽でメタ
ン発酵された後に混合され、その混合物を固形物と水分
とに固液分離して処理することを特徴とする有機性廃棄
物の処理方法を提供するものである。ここで、上記メタ
ン発酵槽のうち、汚泥を投入する側の該メタン発酵槽内
には、固定化メタン生成菌を存在させ、難分解性の汚泥
を効果的にメタン発酵させることが好ましい。また、難
分解性の汚泥については、メタン発酵槽に投入する前に
前処理を行っておくこともできる。固定化メタン生成菌
とは、付着担体にメタン生成菌を担持させたものをい
う。上記第1の発明の方法によれば、生ゴミ等の厨芥と
汚泥とを処理の対象とする場合であっても、固液分離前
では両者をそれぞれ独立して処理できるので、汚泥につ
いてもメタン発酵による分解率を十分に高めた後、生ゴ
ミ等の厨芥と混合することができる。これにより、シス
テム全体としては、それぞれの有機性廃棄物の特性に合
わせた処理が可能となり、エネルギーを無駄なく使用す
ることができ、効率的である。
【0007】また、第2の発明は、メタン発酵槽の槽内
が隔壁により2相に分割されており、該メタン発酵槽内
の一方の相には厨芥を投入し、他方の相には汚泥を投入
し、投入された厨芥および汚泥がメタン発酵されるとと
もに混合された後、その混合物を固形物と水分とに固液
分離して処理することを特徴とする有機性廃棄物の処理
方法を提供するものである。ここで、2相に分割された
メタン発酵槽の汚泥を投入する相の内部には、固定化メ
タン生成菌(付着担体にメタン生成菌を担持させたも
の)を存在させてあることが好ましい。また、難分解性
の汚泥については、メタン発酵槽に投入する前に前処理
を行っておくこともできる。一般に、有機性廃棄物の処
理において、汚泥の量と生ゴミの量との割合は、処理の
度毎に一定しない場合がある。よって、生ゴミと汚泥と
を1つの発酵槽で処理する上記第2の発明は、処理効率
および発酵槽の容積の観点から特に有利である。
【0008】さらに、第3の発明は、厨芥と汚泥との混
合メタン発酵に用いるメタン発酵槽であって、槽内が可
動式の隔壁により2相に分割されており、各相の槽内体
積を変動できるとともに、一方の相には厨芥投入ライン
を設け、他方の相には汚泥投入ラインを設けてあること
を特徴とするメタン発酵槽を提供するものである。有機
性廃棄物の処理においては、汚泥の量と生ゴミの量との
割合は、一定ではなく変動する。この第3の発明の発酵
槽によれば、その都度、汚泥と生ゴミの割合に応じて、
隔壁を可動させることによって大型の発酵槽を自由な割
合に分割して使用できる。そして、大型の発酵槽を2つ
有するような設備的な大型化を回避できると共に、コス
ト的にも有利となる。この第3の発明のメタン発酵槽
は、上記した第2の発明の処理方法において、メタン発
酵槽として好適に用いることができる。
【0009】本発明では、メタン発酵を別々の発酵槽で
行った後に混合(2槽方式)、あるいは、同一発酵槽の
別々の相で行い混合(1槽方式)する。換言すれば、別
々にメタン発酵させた後に混合する態様と、メタン発酵
の際に混合させて処理する態様とがある。本発明の特徴
の1つは、汚泥と生ゴミとの混合時期にあり、両方の混
合物になる際には、メタン発酵がほぼ終了している。な
お、上述したように、有機性廃棄物における難分解性成
分はし尿や汚泥であり、その主体は微生物である。よっ
て、これら難分解性の廃棄物については、混合前に、十
分な時間をかけてメタン発酵による処理を行うか、ある
いはメタン発酵を容易にするための前処理を含めた処理
を行うことが有効である。
【0010】本発明によれば、汚泥と厨芥とを含む有機
性廃棄物の処理において、難分解性の汚泥を十分に分解
処理して未分解成分を減少させて、一方でエネルギー的
にも効率良く資源の有効利用が図れる。また、メタン発
酵による分解処理前の取り扱いの不便さから解消され、
処理システムの操作上の煩雑さも回避できる。さらに、
メタン発酵後の混合物について、一括して固液分離処理
して固形物処理および水分処理を行うので、効率的に資
源の回収が図れるとともに、エネルギー的にも無駄が少
なく有利に廃棄物を処理できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有機性廃棄物
の処理方法について、添付図面を参照しながら、その具
体的な実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明で行
われる実施の形態の工程を概略的に示すものであり、図
1(a)は実施の形態(その1)、図1(b)は実施の形態
(その2)を表す。
【0012】実施の形態(その1) 本実施の形態においては、厨芥と汚泥とがそれぞれ異な
るメタン発酵槽でメタン発酵された後に混合され、その
混合物を固形物と水分とに固液分離して処理する。ここ
で、2つのメタン発酵槽のうち、汚泥を投入する側の該
メタン発酵槽内には、固定化メタン生成菌を存在させ、
難分解性の汚泥を効果的にメタン発酵させることが好ま
しい。
【0013】メタン発酵の対象である厨芥(生ゴミ等)
と汚泥との混合物を、メタン発酵すると、難分解性の汚
泥のみが未分解成分として残留してしまい、汚泥の分解
率は約20〜30%程度である。つまり、同一条件の処
理を行う場合には、厨芥と汚泥とでは、メタン発酵によ
る分解処理に要する時間が異なる。よって、厨芥と同じ
条件で汚泥も十分に分解させるためには、汚泥について
は長時間、メタン発酵槽に留めて汚泥を処理する必要が
ある。本実施の形態においては、メタン発酵を厨芥と汚
泥とで別々に行うので、それぞれの廃棄物について十分
に分解されるまで、メタン発酵槽内に留めておくことが
できる。特に、汚泥等の難分解性廃棄物については、厨
芥と同様な分解が行われて、メタンガスが回収されるま
で、発酵槽内において処理が行われる。これにより、汚
泥であっても十分にメタンガスとしての資源回収が可能
になるとともに、メタン発酵槽から排出される排液につ
いては、未分解成分が減少する。
【0014】そして、本実施の形態では、メタン発酵後
の汚泥および厨芥の排液は混合されてから、固液分離工
程に送られる。固液分離工程では、遠心分離等の方法に
よって、固形物と水分とに分離される。固形物について
は、コンポスト化あるいは焼却処理による固形物処理が
行われる。水分については、通常の廃水処理等の技術に
より、水処理が行われる。固液分離工程で用いられる装
置については、特に限定されるものではなく、固形分と
水分とに分離できる装置であれば広く用いることができ
る。具体的には、例えば遠心分離装置、スクリュープレ
ス、フィルタープレス、ローラープレスなどの固液分離
装置を用いることができる。
【0015】また、本実施の形態では、汚泥のメタン発
酵を行う発酵槽にて、実施の形態(その2)で詳述する
固定化メタン生成菌を存在させることができる。固定化
メタン生成菌とは、付着担体にメタン生成菌を担持させ
たものをいう。かかる付着担体を用いる場合には、汚泥
の分解率が高くなり、難分解成分についての長時間の分
解処理時間を短縮することができる。但し、本実施の形
態においては、2つのメタン発酵槽間において、メタン
発酵による分解処理時間が異なっていても良いので、添
加する付着担体の量については何ら制限されず、適宜必
要に応じて用いればよい。
【0016】さらに、難分解性の汚泥については、メタ
ン発酵槽に投入する前に前処理を行っておくこともでき
る。難分解性のし尿や汚泥を前処理した後、メタン発酵
による分解処理を行えば、処理システム全体として有利
に資源回収できる。汚泥の前処理法としては、溶菌酵素
又は汚泥を溶かす溶菌酵素生産菌を作用させる方法があ
る。溶菌酵素を用いる場合には、溶菌酵素の作用によ
り、汚泥等の主成分である微生物の細胞膜が溶けること
によって、前処理が行われる。代表的な溶菌酵素として
は、α−アミラーゼ、プロテナーゼ、セルラーゼ、α−
グルコシダーゼ、リゾチーム等が挙げられる。また、溶
菌酵素生産菌を用いる場合には、前処理槽にて生産菌が
増殖しやすい環境にして、そこに汚泥等を投入すること
により行う。溶菌酵素生産菌は、上記したような溶菌酵
素を生産する能力を有する菌体であればその種類は特に
限定されるものではなく、菌体の種類等も問わず広く用
いることができる。具体的にはには、例えばα−アミラ
ーゼ生産菌、プロテナーゼ生産菌、セルラーゼ生産菌等
が挙げられる。このような溶菌酵素を生産する微生物を
培養することによって、汚泥に対する可溶化効果が発揮
され、メタン発酵処理が容易になる。
【0017】以上のような本実施の形態によれば、厨芥
と汚泥とを別々のメタン発酵槽にて、滞留時間が自由に
設定可能となり、混合前に、難分解性の余剰汚泥につい
ても十分なメタン発酵による分解処理を行うことで、厨
芥と同様のCODcr(有機物の量)分解率が得られ
る。そして、固液分離等においては、混合物について一
緒に処理できるので、効率的に無駄なく廃棄物を処理で
きる。
【0018】実施の形態(その2) 本実施の形態においては、1つのメタン発酵槽の槽内が
隔壁により2相に分割されており、該メタン発酵槽内の
一方の相には厨芥を投入し、他方の相には汚泥を投入
し、投入された厨芥および汚泥がメタン発酵されるとと
もに混合された後、その混合物を固形物と水分とに固液
分離して処理する。ここで、2相に分割されたメタン発
酵槽の汚泥を投入する相の内部には、固定化メタン生成
菌を存在させることが好ましい。
【0019】生ゴミと汚泥とを別々の2つの発酵槽で処
理する場合には、各廃棄物毎の効果的な処理が可能であ
るという有利な面があるが、廃棄物処理の量が膨大な場
合には大型の発酵槽を2つ設ける必要が生じ、設備が大
型化する。一方、汚泥の量と生ゴミの量との割合は、処
理の度毎に一定ではなく、適宜、配合割合に応じた発酵
槽であることが望まれる。このようなことから、本実施
の形態では、厨芥と汚泥との混合メタン発酵に用いるメ
タン発酵槽であって、槽内が可動式の隔壁により2相に
分割されており、各相の槽内体積を変動できるととも
に、一方の相には厨芥投入ラインを設け、他方の相には
汚泥投入ラインを設けた発酵槽を用いる。ここで、2相
に分割されたメタン発酵槽の汚泥を投入する相の内部に
は、付着担体を使用した固定化メタン生成菌を存在させ
る。
【0020】本実施の形態では、例えば図2のようなメ
タン発酵装置を用いる。メタン発酵槽2内を隔壁3によ
って2つの相に仕切って、汚泥ライン5の方に付着担体
8を導入する。厨芥ライン4には、付着担体を入れなく
て良い。隔壁3は可動式であり、底部では消化汚泥が相
互の相を移動可能なようになっている。そして、厨芥の
量と汚泥の量との比によって、隔壁3の位置を適宜変化
させる。これによって、汚泥処理相と厨芥処理相との容
積を適宜変更して、厨芥ライン4および汚泥ライン5か
らの供給量に対して最適な大きさにする。
【0021】一方の相に付着担体8を用いる場合には、
同一のメタン発酵槽2内において、隔壁3によって区画
された、担体のある相と担体のない相とで分解率を変え
ることが可能である。したがって、メタン発酵による分
解速度(あるいはメタン生成速度)の遅い汚泥処理相に
のみ付着担体を存在させることにより、発酵槽内で分割
された2相間での分解処理速度の差を縮めることができ
る。これにより、同一槽内で本来は異なる分解速度を有
する対象を処理する場合であっても、ほぼ同じ時間で分
解処理を行うことが可能になる。
【0022】汚泥については、通常、10〜100kg
の濃度の液料1に対して0.05〜0.3gの割合で、
付着担体を存在させるように処理することで、厨芥のメ
タン発酵処理に近い時間で同程度の分解処理ができる。
これによって、同一槽内での処理であっても、汚泥と厨
芥との分解処理の程度に差が生じてしまうのを解消する
ことができる。図3には、本実施の形態のメタン発酵装
置を用いた場合の有機性廃棄物の量に対する分解率を示
す。隔壁のない場合(b)には、CODcr(有機物の
量)の分解率が低く、本実施の形態に用いる隔壁を有す
るメタン発酵槽(a)によれば、CODcrの分解率が高
く、汚泥を有効に分解して、メタン発酵させることがで
きる。
【0023】ここで、本実施の形態に好適に用いられる
付着担体について説明する。メタン発酵に用いる微生物
を付着させる担体としては、セラミック、スポンジ、活
性炭などが使用可能であり、これらの付着担体の表面に
は、メタン菌が付着する。メタン生成菌を付着させた固
定化メタン生成菌は、槽内に静止、あるいはメタン発酵
液を外部循環させることで、メタン発酵(嫌気性消化)
処理に用いられる。汚泥のメタン発酵においては、以下
の実施例に示すように付着担体を用いる方法が有効であ
り、付着担体を用いた場合には、汚泥の分解率が高くな
る。以下、本発明に用いることができる付着担体の効果
を確認する実験を実施例として示すが、本発明はこれら
の実施例によって何ら限定されるものではない。
【0024】
【実施例】実施例1 付着担体を用いることによって、メタン発酵の効率が変
化するか否かの確認実験を行った。処理対象は汚泥であ
る。セラミック担体にメタン菌を高密度に付着させて、
メタン生成速度の増大を検証した。メタン発酵槽が20
リットル、発酵温度が55℃、セラミック担体(直径約
5mm:球状)の添加をメタン発酵槽内の液料に対して
5重量%とし、汚泥からなる有機物負荷に対するメタン
生成速度の違いを測定した。
【0025】その結果、汚泥の量が0.3(kg・有機
物/kg・TS/日)付近では、担体の有無に関わらず
メタンは生成するが、その生成速度は、担体有りの場合
には0.2(kg・メタン/m3・日)を越える生成速
度にも達することがあるのに対し、担体なしの場合には
0.2(kg・メタン/m3・日)を未満の生成速度で
あった。また、汚泥量が0.4〜0.5(kg・有機物
/kg・TS/日)付近では、担体有りの場合の生成速
度は、担体なしの場合の生成速度に比べて約2倍であっ
た。さらに、汚泥量が0.5(kg・有機物/kg・T
S/日)を越えるような有機物負荷の場合には、担体有
りの場合にはメタン生成が進行するものの、担体なしの
場合には有効なメタン生成が進行しない。これらは、メ
タン菌が高密度にセラミック担体に付着していると、そ
の分、メタン発生量が増大することを示している。付着
担体を用いることによって、メタン発生量が増大するこ
とが確認できた。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る処理
方法によれば、汚泥と厨芥とを含む有機性廃棄物の処理
において、難分解性の汚泥を十分に分解処理して未分解
成分を減少させて、一方でエネルギー的にも効率良く資
源の有効利用が図れる。また、メタン発酵による分解処
理前の取り扱いの不便さから解消され、処理システムの
操作上の煩雑さも回避できる。さらに、メタン発酵後の
混合物について、一括して固液分離処理して固形物処理
および水分処理を行うので、効率的に資源の回収が図れ
るとともに、エネルギー的にも無駄が少なく有利に廃棄
物を処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の処理方法の工程を概略的に示
すものであり、図1(a)は実施の形態(その1)、図1
(b)は実施の形態(その2)の工程図を表す。
【図2】図2は、本発明に係るメタン発酵装置の概略を
示す構成図である。
【図3】図3は、本実施の形態のメタン発酵装置を用い
た場合の有機性廃棄物の量に対する分解率を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 メタン発酵装置 2 メタン発酵槽 3 隔壁 4 厨芥ライン 5 汚泥ライン 6 汚泥引き抜きライン 7 ガスライン 8 付着担体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大村 友章 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 (72)発明者 橋爪 隆夫 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4D004 AA02 AA03 AA04 AC05 BA03 BA04 CA13 CA18 CA20 CB04 CB05 CC07 CC08 4D059 AA01 AA02 AA03 AA07 AA08 BA12 BA21 BA22 BA27 BA51 BE16 BE26 BE27 BE38 BE49 BK13 CA21 CB12 DA61 DA63

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厨芥と汚泥とがそれぞれ異なるメタン発
    酵槽でメタン発酵された後に混合され、その混合物を固
    形物と水分とに固液分離して処理することを特徴とする
    有機性廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記メタン発酵槽のうち、汚泥を投入す
    る側の該メタン発酵槽内に、固定化メタン生成菌を存在
    させることを特徴とする請求項1記載の有機性廃棄物の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 メタン発酵槽の槽内が隔壁により2相に
    分割されており、該メタン発酵槽内の一方の相には厨芥
    を投入し、他方の相には汚泥を投入し、該厨芥および汚
    泥がメタン発酵されるとともに混合された後、その混合
    物を固形物と水分とに固液分離して処理することを特徴
    とする有機性廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3のメタン発酵槽において、汚泥
    を投入する相の内部に、固定化メタン生成菌を存在させ
    ることを特徴とする請求項3記載の有機性廃棄物の処理
    方法。
  5. 【請求項5】 厨芥と汚泥との混合メタン発酵に用いる
    メタン発酵槽であって、槽内が可動式の隔壁により2相
    に分割されており、各相の槽内体積を変動できるととも
    に、一方の相には厨芥投入ラインを設け、他方の相には
    汚泥投入ラインを設けてあることを特徴とするメタン発
    酵装置。
JP11071350A 1999-03-17 1999-03-17 有機性廃棄物の処理方法およびメタン発酵装置 Withdrawn JP2000263094A (ja)

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