JP2000262693A - パチンコ遊技機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大当たりが発生するパチンコ遊技機であっ
て、遊技技術の善し悪しにも関連して斬新な態様で大当
たりが発生するようにし、パチンコの娯楽性を増大させ
る。 【解決手段】 遊技球と接触することにより従動回転す
る回転体６を遊技盤１の遊技領域に設けるとともに、該
回転体の回転方向および回転数を検出する回転検出手段
を設け、図柄変動表示器７に表示される図柄を前記回転
検出手段により検出された信号に基づいて変動させ、そ
の変動が予め定められた特定図柄にて停止した場合に大
当たりとなって可変入賞装置が継続的に開成状態となる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、図柄変動表示器に
特定図柄が表示されると大当たりとなって特別遊技状態
となり可変入賞装置が継続的に開成状態となって遊技球
が非常に入賞し易くなるように構成されたパチンコ遊技
機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】「フィーバー機」と称される第１種パチ
ンコ遊技機は、周知のように、遊技盤にカラー液晶ディ
スプレイ，ＣＲＴ等の図柄変動表示器が設けられ、始動
口に打球が入ることで始動条件が成立すると、１〜８の
数字および○，△，□，×等の記号またはキャラクター
等（以下、図柄という）が該図柄変動表示器に夫々上か
ら下に流れる如くに３列で一斉に変動表示され、その表
示の変動は数秒後に左列，右列，中列の順に停止し、そ
の停止図柄が所定の確率で偶然性をもって例えば「７７
７」のように３列とも同一図柄となった場合に大当たり
（特別遊技状態）となり、可変入賞装置（大入賞口）の
開閉扉が電動開閉装置の作動により開成状態となるよう
にしたもので、その開成状態の可変入賞装置に打球が所
定個数（通常は１０個）入球するか、または開成状態で
所定制限時間（通常は３０秒）が経過すると、いわゆる
第１ラウンドが終わって該可変入賞装置は一旦は閉じる
が、その第１ラウンド中に可変入賞装置内に設けられて
いる継続入賞口（Ｖゾーンと称される）に打球が入球し
た場合には第２ラウンドが始まりすぐにまた該可変入賞
装置が開かれ、開成状態となった可変入賞装置にまた打
球が所定個数（通常は１０個）入球するか、または開成
状態で所定制限時間（通常は３０秒）が経過すると、第
２ラウンドが終わって該可変入賞装置はまた閉じるが、
その第２ラウンド中に可変入賞装置内に設けられている
継続入賞口（Ｖゾーンと称される）に打球が入球した場
合には第３ラウンドが始まりすぐにまた該可変入賞装置
が開かれ、こうして各ラウンド中に継続入賞口に打球が
入賞したことを条件として最終ラウンド（例えば第１６
ラウンド）になるまで該可変入賞装置が継続的に開かれ
るようにしている。このように特別遊技状態の期間中に
可変入賞装置の開閉扉が所定ラウンド数を限度として継
続的に開かれ打球が極めて入り易い状況が続くので多数
の景品球を獲得できて遊技者に多くの利益がもたらされ
るものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の「フ
ィーバー機」と称される第１種パチンコ遊技機は、始動
条件が成立することで図柄変動表示器の３列の図柄が一
斉に変動表示するものであったが、こうした形態は次第
にマンネリ化していて多くの遊技者にとって興味が損な
われている状況であった。そこで本発明は、より魅力的
で斬新な態様で大当たりが発生し得るパチンコ遊技機を
提供し、パチンコの娯楽性を一層増大させようとするも
のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そのために本発明のパチ
ンコ遊技機は、遊技球と接触することにより従動回転す
る回転体を遊技盤の遊技領域に設けるとともに、該回転
体の回転方向および回転数を検出する回転検出手段を設
け、図柄変動表示器に表示される図柄を前記回転検出手
段により検出された信号に基づいて変動させ、その変動
が予め定められた特定図柄にて停止した場合に大当たり
となって可変入賞装置が継続的に開成状態となるように
したことを特徴とする。また本発明は上記パチンコ遊技
機において、図柄変動表示器に表示される図柄は回転体
の回転方向に従って変動方向が決定され、回転数に従い
変動量が決定されるようにしたことを特徴とする。また
本発明は上記パチンコ遊技機において、図柄変動表示器
は２つの表示器からなり、回転体の回転方向に従ってい
ずれか一方の表示器に表示された図柄が変動するように
したことを特徴とする。

【０００５】

【発明の実施の形態】次に図面に従い本発明の実施の形
態を説明する。図１にこのパチンコ遊技機における遊技
盤１の正面を示し、図中、２はこのパチンコ遊技機が特
徴としている役物である。３はこの役物の中央部に設け
られた風車形の回転体、４ａ，４ｂはこの回転体の両側
に遊技球を導くために設けられた傾斜状の案内樋、５は
該回転体の真上に設けられた天部通過ゲート、６は該回
転体の真下に設けられた普通入賞口、７は夫々０〜９の
数字および記号を表示し得るように設けられた２つのド
ットマトリックス型の表示器７ａ，７ｂを並設してなる
図柄変動表示器、８，８は普通入賞口である。

【０００６】また、９はこの役物２の下方に設けられた
大きな長方形状の大入賞口からなる可変入賞装置で、該
可変入賞装置９にはソレノイドの作動により開閉動する
開閉扉１０が設けられている。なお、１１は該可変入賞
装置９内の中央部に形成された継続入賞口である。

【０００７】前記回転体３にはその回転方向および回転
数を検出する回転検出手段（ロータリーエンコーダ）が
設けられる。即ち、回転体３の回転軸１２は図２に示し
たように遊技盤１に設けられた軸受１３に回転自在に支
持され、該回転軸１２に円板１４を固着している。該円
板１４には図３に示すように外周部と内周部に多数の検
出孔１５と検出孔１６が夫々等間隔であって僅かにピッ
チをずらして開設され、遊技盤１の裏面に設けられた光
学式のセンサ１７と１８を夫々この検出孔１５と１６に
対峙させている。このため、円板１４が回転しセンサ１
７，１８がこの検出孔１５，１６を検出するときピッチ
のズレがもたらす検出時期のズレによって回転方向が検
知され、検出数によって回転数が検出される。

【０００８】図４はこのパチンコ遊技機の作動を統括す
る遊技制御基板の本発明と関連する部分を示したブロッ
ク図で、ＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭからなる制御回路本体
に入出力回路を介して前記センサ１７，１８が接続され
ているほか、前記可変入賞装置９に入賞した入賞球を検
出するスイッチ１９、前記継続入賞口１１に入賞した入
賞球を検出するスイッチ２０が接続され、さらに、前記
図柄変動表示器７、可変入賞装置９を作動させるソレノ
イド２１、音声発生基板２２等が接続されている。

【０００９】次にこのパチンコ遊技機の作動を図５のフ
ローチャートに従い説明する。遊技盤１上に発射された
遊技球が回転体３に接触することで円板１４が回転しセ
ンサ１７，１８によりその回転が検出（ステップａ）さ
れ、さらにステップｂにて回転方向が判別され、右回転
であるとステップｃにてさらにその回転が１周に達して
いるかどうかが判別され１周に達していればステップｄ
にて図柄変動表示器７の表示を１ステップ歩進させ例え
ば表示が「７６」であったとすると「７７」にする。さ
らにステップｃ，ｄが繰り返されることで回転数に従っ
てその表示が歩進される。また回転方向が左であるとス
テップｅにてさらにその回転が１周に達しているかどう
かが判別され１周に達していればステップｆにて図柄変
動表示器７の表示を１ステップ後退させ例えば表示が
「７６」であったとすると「７５」にする。さらにステ
ップｅ，ｆが繰り返されることで回転数に従ってその表
示が後退する。

【００１０】そして、ステップｇにて回転が停止したか
どうかが判別され、停止した場合はステップｈにて図柄
変動表示器７の表示が予め定められた特定図柄であるか
どうか判別され、例えば「７７」等のいわゆるゾロ目と
なると大当たりと判定されステップｉの大当たり動作が
実行される。即ち、可変入賞装置９の開閉扉が継続的に
開成状態となることで、多数の遊技球が入賞し多数の景
品球を獲得できて遊技者に多くの利益がもたらされる。
また、特定図柄以外で停止するとこのような大当たりの
利益は得られることなくステップａに戻る。

【００１１】このため、遊技者は例えば「７６」と表示
されている場合には、回転体３を右回転させ「７７」が
表示されるように、遊技球を案内樋４ｂに乗せられるよ
うに打ち方を工夫し、反対に「７８」と表示されている
ような場合には、回転体３を左回転させられるように、
遊技球を案内樋４ａに乗せるべく努力する。従ってこの
図柄変動表示器７の表示を見つつ遊技者は回転体３をい
ずれの方向に回転させれば有利であるか自らの選択肢に
より遊技球を打ち分けるという遊技技術（テクニック）
を介入させることが可能となり、従来の全く運に頼って
いた遊技と異なり遊技者の技量の善し悪しが大当たりを
獲得できるかどうかを決するようになるので興趣が増大
する。

【００１２】なおこの実施形態では回転体３の回転方向
により図柄変動表示器７の表示が歩進または後退するよ
うにしたが、回転体３が右回転した場合は右側の図柄変
動表示器７ｂの表示を歩進させ、回転体３が左回転した
場合は左側の図柄変動表示器７ａの表示を歩進させるよ
うにしてもよい。図６に示したフローチャートはそのよ
うな作動をなすもので、ステップｂ，ｃにて回転体３が
１周右回転したことが検知されるとステップｄにて右側
の図柄変動表示器７ｂの表示が１ステップ歩進され、ス
テップｂ，ｅにて回転体３が１周左回転したことが検知
されるとステップｆにて左側の図柄変動表示器７ａの表
示が１ステップ歩進される。そしてその回転停止時の結
果がステップｈにて判別され、両表示器７ａ，７ｂの表
示が一致した場合は大当たりとなる。

【００１３】また図７に示した遊技盤の実施形態では、
回転体３の下部に２つの入賞口６ａ，６ｂを並設し、右
側の入賞口６ｂに遊技球が入賞したときは回転体３は右
回転したと判別され、左側の入賞口６ａに遊技球が入賞
したときは回転体３は左回転したと判別されようにした
ものである。このように回転体３の回転方向を検出する
には２つの入賞口６ａ，６ｂを回転体３の下部に並設す
ることによっても可能である。この場合、円板１４によ
っては回転数のみを検出すれば足りるので、図８に示し
たようにその検出孔２３，センサ２４は簡略化される。

【００１４】なおこの実施形態は、図柄の変動方向や種
類、変動態様等につき一例を挙げたものであって、この
実施形態以外にも種々のバリエーションを伴った表示態
様があり得ることは言うまでもない。また、大当たりの
判定は、同一図柄に揃うことの他、何らかのキャラクタ
ー等の表示により成立するものと決めておくこともでき
る。

【００１５】このパチンコ遊技機では、図柄変動表示器
の表示状態によって特定図柄、即ち、大当たりを容易に
出せるようになるので、大当たり発生の期待感が増大し
従来のパチンコ遊技機にはなかった大きな楽しみが得ら
れる。

【００１６】

【発明の効果】このように本発明のパチンコ遊技機は、
遊技球と接触することにより従動回転する回転体を遊技
盤の遊技領域に設けるとともに、該回転体の回転方向お
よび回転数を検出する回転検出手段を設け、図柄変動表
示器に表示される図柄を前記回転検出手段により検出さ
れた信号に基づいて変動させ、その変動が予め定められ
た特定図柄にて停止した場合に大当たりとなって可変入
賞装置が継続的に開成状態となるようにしたので、遊技
技術の善し悪しも関連するようになって斬新な態様で大
当たりが発生しパチンコの娯楽性を増大させる顕著な効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパチンコ遊技機の遊技盤の実施形
態を示す正面図。

【図２】図１に示した遊技盤の回転体の回転検出手段の
実施形態を示す側面図。

【図３】図２の回転検出手段の正面図。

【図４】本発明に係るパチンコ遊技機の実施形態を示す
ブロック図。

【図５】本発明に係るパチンコ遊技機の実施形態を示す
フローチャート。

【図６】本発明に係るパチンコ遊技機の他の実施形態を
示すフローチャート。

【図７】本発明に係るパチンコ遊技機の遊技盤の他の実
施形態を示す正面図。

【図８】本発明に係るパチンコ遊技機の回転体の回転検
出手段の他の実施形態を示す正面図。

【符号の説明】

１ 遊技盤 ３ 回転体 ７ 図柄変動表示器 ９ 可変入賞装置 １４ 円板 １５，１６ 検出孔 １７，１８ センサ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技球と接触することにより従動回転す
   る回転体を遊技盤の遊技領域に設けるとともに、該回転
   体の回転方向および回転数を検出する回転検出手段を設
   け、図柄変動表示器に表示される図柄を前記回転検出手
   段により検出された信号に基づいて変動させ、その変動
   が予め定められた特定図柄にて停止した場合に大当たり
   となって可変入賞装置が継続的に開成状態となるように
   したことを特徴とするパチンコ遊技機。
2. 【請求項２】 図柄変動表示器に表示される図柄は回転
   体の回転方向に従って変動方向が決定され、回転数に従
   い変動量が決定されるようにしたことを特徴とする請求
   項１に記載のパチンコ遊技機。
3. 【請求項３】 図柄変動表示器は２つの表示器からな
   り、回転体の回転方向に従っていずれか一方の表示器に
   表示された図柄が変動するようにしたことを特徴とする
   請求項１または２に記載のパチンコ遊技機。