JP2000261998A - 電動機およびそれに使用される磁性楔の製造方法 - Google Patents

電動機およびそれに使用される磁性楔の製造方法

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JP2000261998A
JP2000261998A JP11060389A JP6038999A JP2000261998A JP 2000261998 A JP2000261998 A JP 2000261998A JP 11060389 A JP11060389 A JP 11060389A JP 6038999 A JP6038999 A JP 6038999A JP 2000261998 A JP2000261998 A JP 2000261998A
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Hiroshi Matsuzawa
宏 松澤
Naohito Hoshino
尚人 星野
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Toshiba Corp
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  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁束の漏れを効果的に防止し、電動機の回転効
率をさらに高めることができる磁性楔の製造方法および
その磁性楔を使用した電動機を提供する。 【解決手段】回転中心方向に放射状に延びる複数の磁極
1aを有する固定子1と上記固定子1に対向するように
固定子側に放射状に延びる複数の磁極2aを有する回転
子2とから成る電動機において、上記固定子1の隣接す
る磁極1a,1a間に磁性楔10が配設され、この磁性
楔10は隣接する磁極1a,1a方向に延びる本体部1
0aと、この本体部10aの中央から回転子2方向に突
出する突起部10bとから成り、上記突起部10bの比
透磁率が本体部10の比透磁率よりも高いことを特徴と
する電動機である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動機およびその電
動機に使用される磁性楔の製造方法に係り、特に磁束の
漏れを効果的に防止し電動機の回転効率を高めることが
できる磁性楔の製造方法およびその磁性楔を使用した電
動機に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように電動機は、回転磁界を
形成するための固定子(ステータ)1と固定子1の回転
磁界に対応して所定方向に回転する回転子(ロータ)2
と回転子2を固定子1内部で回転自在に保持する軸受と
から構成されている。上記固定子1は回転中心方向に放
射状に延びる複数の磁極1aを有し、この磁極1aに
は、導体コイル(固定子巻線)3が巻回されている。一
方、回転子2にも、上記固定子1の磁極1aに対向する
ように固定子側に延びる複数の磁極2aを有しており、
この磁極2aにも図示しない導体コイルが巻回されてい
る。そして固定子1の各磁極1aと回転子2の各磁極2
aとの間に作用する磁気的吸引力および反発力によって
回転子2が所定方向に回転するように構成されている。
【0003】上記のような電動機において、固定子1の
各磁極1aの導体コイル3に通電すると、回転子2方向
および隣接する磁極1a方向に磁界が形成される。しか
しながら、隣接する磁極1a方向に流れる磁束は回転子
2の回転力には寄与せずに電動機全体の回転効率を低下
させる原因となる。
【0004】そこで、固定子1の隣接する磁極1a,1
a間には、図1に示すように、凸形の断面形状を有する
磁性楔4が配設されている。この磁性楔4は、一般的に
図8に示すように、固定子内に組み込まれた状態におい
て隣接する磁極方向に延びる本体部4aと、この本体部
4aの中央から回転子方向に突出する突起部4bとから
成り、透磁率が高い磁性材料によって構成されている。
【0005】上記のような磁性楔4は、図6〜図7に示
すように金型成形法によって調製されている。すなわ
ち、磁性楔を成形するための所定形状のキャビティを形
成した上パンチ5と下パンチ6と成形型(ダイ)7とか
ら成るプレス成形機に、磁性粉8と樹脂結合剤とから成
る原料混合体を充填し、300〜800MPa程度の加
圧力で一軸加圧して成形体とし、この成形体を加熱して
樹脂結合剤を硬化せしめることにより、図8に示すよう
な磁性楔4が製造される。
【0006】上記磁性楔4は透磁率が高いため、図1に
示すように、固定子1の隣接する磁極1a,1a間に配
設した場合に、一方の磁極1aから隣接する他方の磁極
1a方向に流れる磁束が規制され、磁性楔4の本体部4
aから突起部4bを通り回転子2方向に流れるように磁
界が形成される。すなわち、回転子2の回転力に寄与し
ない、磁極方向に流れる磁束を規制できる一方で、回転
力を増加させることが可能な回転子方向の磁束を高める
ことができるため、電動機の回転効率を改善することが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の磁性楔は図6および図7に示すように、その突起部
が突出する方向に原料磁性粉を一軸加圧して成形してい
たため、本体部の圧縮比が突起部の圧縮比より大きくな
る。その結果、磁性楔4の密度分布は、図9に示すよう
に本体部4aの両側が高い密度を有する一方、突起部4
bの密度が相対的に低下してしまう問題点があった。
【0008】上記のような従来の磁性楔4を図1に示す
ように、固定子1の隣接する磁極1a,1a間に配設す
ると、高密度で透磁率が高い本体部4aを通って磁束が
隣接する磁極1a方向に漏れて流れ易くなるため、回転
子の回転効率を高める効果が減少する問題点があった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、磁束の漏れを効果的に防止し、電動機
の回転効率をさらに高めることができる磁性楔の製造方
法およびその磁性楔を使用した電動機を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願発明者らは磁性楔の構造,密度分布,配向性,成形
方法を種々変えて、それらが磁束の流れ、電動機の回転
効率に及ぼす影響について実験により比較検討した。そ
の結果、特に磁性楔の突起部の透磁率を本体部よりも高
くすることにより、磁束の洩れが効果的に防止でき、電
動機の回転効率を改善できることが判明した。
【0011】また、磁性楔を構成する磁性粒子に配向性
をもたせることにより、磁束の漏れをさらに効果的に防
止でき、より回転効率が優れた電動機が得られるという
知見を得た。本発明は上記知見に基づいて完成されたも
のである。
【0012】すなわち、本発明に係る電動機は、回転中
心方向に放射状に延びる複数の磁極を有する固定子と上
記固定子に対向するように固定子側に放射状に延びる複
数の磁極を有する回転子とから成る電動機において、上
記固定子の隣接する磁極間に磁性楔が配設され、この磁
性楔は隣接する磁極方向に延びる本体部と、この本体部
の中央から回転子方向に突出する突起部とから成り、上
記突起部の比透磁率が本体部の比透磁率よりも高いこと
を特徴とする。
【0013】また、磁性楔の突起部の密度が本体部の密
度より大きいことを特徴とする。さらに、磁性楔はアス
ペクト比が2以上の磁性粉末とこの磁性粉末を結着する
樹脂との圧粉体から構成してもよい。また、磁性楔はア
スペクト比が2以上の磁性粉末を含有し、磁性粉末の長
手方向が回転子方向に配向していることが望ましい。さ
らに、磁性粉末のアスペクト比が5以上であることが好
ましい。
【0014】また、本発明に係る磁性楔の製造方法は、
回転中心方向に放射状に延びる複数の磁極を有する固定
子と上記固定子に対向するように固定子側に放射状に延
びる複数の磁極を有する回転子とから成る電動機におい
て、上記固定子の隣接する磁極間に配設される磁性楔で
あり、隣接する磁極方向に延びる本体部と、この本体部
の中央から回転子方向に突出する突起部とから成る磁性
楔の製造方法において、上記磁性楔の本体部および突起
部を成形するためのキャビティを形成した成形型を調製
し、このキャビティに磁性粉末を充填した後に、磁性楔
本体部が固定子の磁極間を結ぶ方向と磁性粉末の圧縮成
形方向とが一致するように加圧成形することを特徴とす
る。
【0015】さらに、磁性粉末としてアスペクト比が2
以上の磁性粉末を使用するとよい。また、磁性粉末とし
てアスペクト比が5以上の磁性粉末を使用することが、
さらに好ましい。さらに、磁性楔の突起部を成形するキ
ャビティに連通した補助キャビティを有する成形型を使
用するとよい。
【0016】上記のように、磁性楔の突起部の透磁率を
本体部の透磁率よりも高くすることにより、固定子の隣
接する磁極方向に流れる磁束の漏れが効果的に防止で
き、透磁率が高い突起部を経由して磁束が回転子方向に
集中して形成されるため、電動機の回転効率をより高め
ることが可能となる。
【0017】上記磁性楔の突起部の透磁率を本体部より
相対的に高めるには、後述するように磁性楔を構成する
磁性粒子(粉末)の配向性を調整してもよいが、密度分
布を変えることによっても調整できる。
【0018】すなわち、図2および図3に示すように、
磁性楔の本体部および突起部を成形するためのキャビテ
ィをそれぞれ形成した上パンチ5aおよび下パンチ6a
と成形型(ダイ)7aとから成るプレス成形機に、磁性
粉末8を充填した後に、本体部が延びる方向(すなわち
本体部が固定子の磁極間を結ぶ方向)と磁性粉末の圧縮
方向とが一致するように加圧成形する。このとき、圧縮
比が小さい本体部は、低密度になり低い透磁率を有する
一方、圧縮比が相対的に高い突起部は、高密度になり高
い透磁率を有する。
【0019】また、磁性楔を構成する磁性粉末として、
短径に対する長径の比(アスペクト比)が2以上の磁性
粉末を使用し、図2および図3に示すように、本体部が
延びる方向と磁性粉末の圧縮方向とが一致するように一
軸加圧成形することにより、磁性粉末に配向性を生じ、
配向方向における透磁率を高めることができる一方、固
定子の隣接する磁極方向に漏れる磁束をさらに効果的に
防止できる。なお、上記配向性を高めるために、アスペ
クト比が5以上の磁性粉末を使用することが、さらに好
ましい。
【0020】なお、上記磁性粉末としては、特に限定さ
れるものではないが、アトマイズ鉄粉,電解鉄粉の他
に、特に透磁率が高い30〜80%Ni−Feなどのパ
ーマロイ合金粉末,79%Ni−5%Mo−0.3%M
n−Fe合金粉末,13〜17%Al−Fe合金粉末,
9%Si−5%Al−Fe合金粉末,45%Ni−25
%Cr−Fe合金粉末などが好適に使用できる。
【0021】また、本発明に係る磁性楔の製造方法にお
いて、図3に示すように、磁性楔の突起部を成形するキ
ャビティに連通した補助キャビティ9を有する成形型7
aを使用することにより、磁性粉末8を圧縮成形する際
に余分の磁性粉末8が矢印で示すように補助キャビティ
9方向に逃げるようになるため、突起部の密度が過度に
上昇することが効果的に防止できる。
【0022】上記構成に係る電動機およびそれに使用さ
れる磁性楔の製造方法によれば、磁性楔の突起部の透磁
率を本体部の透磁率よりも高くしているため、固定子の
隣接する磁極方向に流れる磁束の漏れが効果的に防止で
き、透磁率が高い突起部を経由して磁束が回転子方向に
集中して形成される。そのため、電動機の回転効率をよ
り高めることが可能となる。
【0023】また、磁性楔を構成する磁性粉末として、
アスペクト比が2以上の磁性粉末を使用し、磁性楔の本
体部が延びる方向に磁性粉末の圧縮方向を一致させてい
るため、各磁性粉末を回転子方向に配向させることがで
きる。そのため、配向方向(回転子方向)における磁性
楔の透磁率が高まる一方で、固定子の隣接する磁極方向
に漏れる磁束をさらに低減することができ、電動機の回
転効率をさらに高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について添
付図面を参照して以下の実施例に基づいて、より具体的
に説明する。
【0025】実施例1〜5 短径が20μmであり、表1に示すアスペクト比を有す
る鉄粉末を磁性粉末としてそれぞれ用意し、各磁性粉末
に結着樹脂を配合して均一な原料混合体を調製した。
【0026】一方、図2に示すように補助キャビティ9
を形成した成形型7aと、磁性楔を成形するための所定
形状のキャビティをそれぞれ形成した上パンチ5aと下
パンチ6aとから成るプレス成形機を用意し、この成形
型7aに磁性粉末を含む原料混合体を充填した後に、6
00MPaの加圧力にて原料混合体を上パンチ5aおよ
び下パンチ6aで加圧圧縮成形してそれぞれ成形体とし
た。次に得られた各成形体を加熱して結着樹脂を硬化せ
しめることにより、実施例1〜5に係る磁性楔を製造し
た。
【0027】各実施例に係る磁性楔10は、図4に示す
ように圧縮比が高く高密度に成形された突起部10b
と、圧縮比が相対的に低く低密度に成形された本体部1
0aとから構成されている。
【0028】また、特にアスペクト比が大きな磁性粉末
を使用した磁性楔10においては、図5に示すように、
長大な磁性粒子11が回転子方向(突起部が突出する方
向)に配向した組織構造が得られた。
【0029】比較例1〜3 一方、比較例として表1に示すアスペクト比を有し、短
径が20μmである鉄粉末を使用し、図6および図7に
示すような従来の成形方法に従って原料混合体を、突起
部が延びる方向に一軸加圧して圧縮成形した点以外は実
施例1〜5と同一条件で原料混合体の調製,および成形
体の加熱処理による樹脂硬化を実施することにより、実
施例1〜5と同一寸法形状を有する比較例1〜3に係る
磁性楔をそれぞれ調製した。
【0030】各比較例に係る磁性楔は、図9に示すよう
に圧縮比が高く高密度に成形された本体部4aと、圧縮
比が相対的に低く低密度に成形された突起部4bとから
構成されていた。
【0031】また、特にアスペクト比が大きな磁性粉末
を使用した比較例2,3に係る磁性楔においては、長大
な磁性粒子が本体部が延びる方向に配向した組織構造が
得られた。
【0032】次に、上記のように調製した各実施例およ
び比較例に係る磁性楔の効果を測定するために、各磁性
楔を図1に示すように固定子の隣接する磁極1a,1a
間に配設して各実施例および比較例の電動機を組み立て
て定格運転を行い電動機の回転効率を比較評価した。な
お、回転効率は比較例1に係る従来の磁性楔を使用した
場合のトルク値を基準値(100)として相対的に示し
た。また、各磁性楔の本体部および突起部の密度および
比透磁率も測定して下記表1に示す結果を得た。
【0033】
【表1】
【0034】上記表1に示す結果から明らかなように、
磁性楔の突起部の密度および比透磁率を本体部より高く
した磁性楔を使用した各実施例に係る電動機において
は、従来の磁性楔を使用した比較例に係る電動機と比較
して高いトルク値が得られており、回転効率が改善され
ることが確認できた。
【0035】特にアスペクト比が高い磁性粉末を使用し
た場合には、磁性楔を構成する磁性粒子が図5に示すよ
うに回転子方向に配向する組織構造となるため、磁束が
回転子方向に集中するように形成される一方、本体部が
延びる方向の比透磁率が低くなるため、固定子の隣接す
る磁極方向に漏れる磁束が低減され、回転子の回転効率
がより向上することが確認できた。
【0036】一方、比較例1においては磁性楔の本体部
の密度および比透磁率が突起部よりも大きくなるため、
固定子の隣接する磁極方向に漏れる磁束量が増加し、回
転効率を十分に改善できないことが再確認できた。
【0037】特に比較例2,3のようにアスペクト比が
大きい磁性粉末を使用した場合には、磁性楔の本体部が
延びる方向に磁性粒子が配向するため、却って固定子の
隣接する磁極側に漏れる磁束が多くなるため、得策では
ないことも判明した。
【0038】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係る電動機およ
びそれに使用される磁性楔の製造方法によれば、磁性楔
の突起部の比透磁率を本体部の比透磁率よりも高くして
いるため、固定子の隣接する磁極方向に流れる磁束の漏
れが効果的に防止でき、比透磁率が高い突起部を経由し
て磁束が回転子方向に集中して形成される。そのため、
電動機の回転効率をより高めることが可能となる。
【0039】また、磁性楔を構成する磁性粉末として、
アスペクト比が2以上の磁性粉末を使用し、磁性楔の本
体部が延びる方向に磁性粉末の圧縮方向を一致させてい
るため、各磁性粉末を回転子方向に配向させることがで
きる。そのため、配向方向(回転子方向)における磁性
楔の比透磁率が高まる一方で、固定子の隣接する磁極方
向に漏れる磁束をさらに低減することができ、電動機の
回転効率をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動機の要部の構成を示す断面図。
【図2】本発明で使用する磁性楔の成形方法を示す断面
図。
【図3】本発明で使用する磁性楔の成形方法を示す断面
図。
【図4】本発明で使用する磁性楔の密度分布を示す断面
図。
【図5】本発明で使用する磁性楔の他の実施例を示す断
面図。
【図6】従来の磁性楔の成形方法を示す断面図。
【図7】従来の磁性楔の成形方法を示す断面図。
【図8】磁性楔の形状例を示す斜視図。
【図9】従来の磁性楔の密度分布を示す断面図。
【符号の説明】
1 固定子(ステータ) 1a 固定子の磁極 2 回転子(ロータ) 2a 回転子の磁極 3 導体コイル(固定子巻線) 4 磁性楔 4a 本体部 4b 突起部 5,5a 上パンチ 6,6a 下パンチ 7,7a 成形型 8 磁性粉末 9 補助キャビティ 10 磁性楔 10a 本体部 10b 突起部
フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA02 AA08 AB01 AE07 5H604 AA05 BB01 BB14 BB17 CC01 CC05 CC15 QC01 QC04 5H615 AA01 BB01 BB14 PP01 PP10 SS05 TT04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中心方向に放射状に延びる複数の磁
    極を有する固定子と上記固定子に対向するように固定子
    側に放射状に延びる複数の磁極を有する回転子とから成
    る電動機において、上記固定子の隣接する磁極間に磁性
    楔が配設され、この磁性楔は隣接する磁極方向に延びる
    本体部と、この本体部の中央から回転子方向に突出する
    突起部とから成り、上記突起部の比透磁率が本体部の比
    透磁率よりも高いことを特徴とする電動機。
  2. 【請求項2】 磁性楔の突起部の密度が本体部の密度よ
    り大きいことを特徴とする請求項1記載の電動機。
  3. 【請求項3】 磁性楔はアスペクト比が2以上の磁性粉
    末とこの磁性粉末を結着する樹脂との圧粉体から成るこ
    とを特徴とする請求項1記載の電動機。
  4. 【請求項4】 磁性楔はアスペクト比が2以上の磁性粉
    末を含有し、磁性粉末の長手方向が回転子方向に配向し
    ていることを特徴とする請求項1記載の電動機。
  5. 【請求項5】 磁性粉末のアスペクト比が5以上である
    ことを特徴とする請求項4記載の電動機。
  6. 【請求項6】 回転中心方向に放射状に延びる複数の磁
    極を有する固定子と上記固定子に対向するように固定子
    側に放射状に延びる複数の磁極を有する回転子とから成
    る電動機において、上記固定子の隣接する磁極間に配設
    される磁性楔であり、隣接する磁極方向に延びる本体部
    と、この本体部の中央から回転子方向に突出する突起部
    とから成る磁性楔の製造方法において、上記磁性楔の本
    体部および突起部を成形するためのキャビティを形成し
    た成形型を調製し、このキャビティに磁性粉末を充填し
    た後に、磁性楔本体部が固定子の磁極間を結ぶ方向と磁
    性粉末の圧縮成形方向とが一致するように加圧成形する
    ことを特徴とする磁性楔の製造方法。
  7. 【請求項7】 磁性粉末としてアスペクト比が2以上の
    磁性粉末を使用することを特徴とする請求項6記載の磁
    性楔の製造方法。
  8. 【請求項8】 磁性粉末としてアスペクト比が5以上の
    磁性粉末を使用することを特徴とする請求項6記載の磁
    性楔の製造方法。
  9. 【請求項9】 磁性楔の突起部を成形するキャビティに
    連通した補助キャビティを有する成形型を使用すること
    を特徴とする請求項6記載の磁性楔の製造方法。
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