JP2000261914A - 電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御装置

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JP2000261914A
JP2000261914A JP11062715A JP6271599A JP2000261914A JP 2000261914 A JP2000261914 A JP 2000261914A JP 11062715 A JP11062715 A JP 11062715A JP 6271599 A JP6271599 A JP 6271599A JP 2000261914 A JP2000261914 A JP 2000261914A
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slip
motor
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Kenichi Maehara
健一 前原
Nobuyoshi Takahashi
信好 高橋
Hiroyuki Yamada
博之 山田
Minoru Kaminaga
神長  実
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来は、駆動輪のスリップを検出するために、
センサ等を車両に設ける必要があり、コストアップが問
題となっていた。また、加速時のスリップを検出後、ス
リップ低減の動作を行うため、極めて滑りやすい路面状
況では、スリップ発生からスリップ低減の動作開始まで
の遅れ時間が長くなり、スリップ低減効果が得られない
場合がある。また、駆動輪のスリップを低減するため
に、予め想定した状況に応じて、デューティ比の増加量
のパターンを設定しておく必要があり、適切なパターン
を設定するために、時間と労力を要していた。 【解決手段】制動開始時の電動機の回転数を検出する手
段と、制動中の電動機の電流の積算値を求める手段と、
電動機の回転数と電流の積算値の相対的な差または比率
が規定範囲を超えた場合をスリップと判定する手段を備
え、スリップを検出した時は、加速時の電動機の駆動力
を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリフォーク
リフト等の電気車制御装置に係り、特に駆動輪のスリッ
プ検出及びスリップ低減に好適な電気車制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】駆動輪のスリップを検出する従来の装置
は、特開平3−60302号の記載のように、駆動輪と従動輪
の回転差から検出したり、特開平8−116606 号の記載の
ように、車両速度変化率から検出していた。また、いず
れの装置も、加速時にスリップを検出していた。
【0003】また、駆動輪のスリップを低減する従来の
装置は、特開平8−116606 号の記載のように、予め設定
されたパターンに従ってデューティ比の増加量を制御し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、駆動
輪のスリップを検出するために、駆動輪や従動輪、また
は駆動用電動機の回転数を検出するセンサ等を設ける必
要があった。このため、センサ及びその配線と入力回路
等の増設によるコストアップやシステムが複雑になるな
どの問題があった。
【0005】また、加速時にスリップを検出し、その後
スリップ低減の動作を行っているため、凍結路のように
極めて滑りやすい路面状況では、スリップ発生からスリ
ップ低減の動作開始までの遅れ時間が長いと、その間に
駆動輪の回転速度が上昇してしまい、期待したスリップ
低減効果が得られないという問題もあった。
【0006】また、駆動輪のスリップを低減するため
に、予め想定した路面状況や車両重量等に応じてデュー
ティ比の増加量のパターンを、実験や計算によって複数
設定しておく必要があった。そのため、パターン数や設
定値が不適切であると、期待したスリップ低減効果が得
られなかったり、一旦止まったスリップが加速時に再発
してしまう場合があるため、パターンを求めるのに時間
と労力を要し、しかも車両が変わるたびにパターンを再
設定しなければならなかった。
【0007】本発明の目的は、駆動輪または従動輪の回
転数や車両速度を検出するためのセンサ等を車両に増設
せず、制御装置内部で検出できるデータを基に、比較的
簡素な構成で駆動輪のスリップを検出可能にするととも
に、路面状況や車両重量、及び車両の違いに関係なく加
速時のスリップ低減を可能にし、ひいては駆動輪の摩擦
低減、並びに加速フィーリングの向上を実現する電気車
制御装置を提供する事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、制動開始時の電動機の回転数を検出する
回転数検出手段と、制動中の該電動機の電流の積算値を
求める電流積算手段と、該回転数検出手段の検出値に対
する該電流積算手段の検出値の相対的な差または比率が
規定範囲を超えた場合をスリップ発生と判定するように
構成されたスリップ検出手段を備え、該スリップ検出手
段により制動中にスリップを検出した場合、加速時に該
電動機の駆動力を制限する駆動力制限手段を備えたもの
である。また、上記駆動力制限手段は、上記回転数検出
手段の検出値に対する上記電流積算手段の検出値の相対
的な差または比率に基づき加速時の電流制限値を設定す
る手段を備え、該電流制限値を超えない範囲で上記電動
機を加速制御するように構成したものである。
【0009】また、上記回転数検出手段は上記電動機の
電圧と該電動機の電流と予め設定された該電動機の固有
特性との関数として、該電動機の回転数を求めるように
構成したものである。
【0010】制動時にスリップが発生した場合、次の加
速動作においてもスリップが発生し易い状況である場合
が多い。特にバッテリフォークリフト等においては、走
行中に前後進を切り替えるスイッチバック回生制御が一
般的に採用されており、力行(前進)・回生制動・力行
(後進)という動作になる。その場合、前進で制動を行
った路面を後進で再び走行することになるため、制動時
にスリップが発生したときは、運転者が注意してアクセ
ル操作を加減しない限り、加速時にもスリップが発生す
ることになる。
【0011】そこで、制動時にスリップを検出した場合
は、加速開始時から駆動力を制限することにより、上記
従来の装置のように加速時にスリップが発生することは
なく、スリップ低減動作の遅れ時間がないため、期待通
りのスリップ低減効果が得られる。
【0012】まず、制動開始時の電動機の回転数Nmを
検出し、スリップが発生しない状況で回転数Nmから回
生制動を行った場合に得られる、回生制動時の電動機の
電流積算値に相当する値Fsを設定する。
【0013】次に、回生制動開始から終了までの電動機
の電流Imsを積算していき、回生制動時の実電流積算
値ΣImsを得る。ここで、回生制動中にスリップが発
生した場合、駆動輪はほぼロック状態となり、回生制動
がすぐに終了してしまう。
【0014】そこで、設定値Fsと実電流積算値ΣIm
sの割合ΣIms/Fsが小さくなった場合、スリップ
が発生したと判断できる。
【0015】また、回生制動がすぐに終了してしまうほ
ど、すなわち、実電流積算値ΣImsが小さいほどスリッ
プが発生し易い状況と考えられる。従って、ΣIms/
Fsから路面のスリップし易さの度合いが推定できるの
で、ΣIms/Fsの値に応じて、加速開始時の電動機
の電流Im(加速時のトルク)を電流制限値Isで制限
すれば、スリップの低減が可能となる。
【0016】なお、一般的に制動時の電動機の電流Im
s(制動時のトルク)は、予め設定された範囲内で制御
されることが多いことから、制動開始から制動終了まで
の時間を制動中の電流積算値ΣImsの代用とすること
が出来る。この場合、検出精度は低下するが、構成が簡
素化でき、凍結路のように極めて滑り易い路面だけのス
リップ検出、及びスリップ低減を実現するためには有効
である。
【0017】また、電動機の電圧と電流、及び予め設定
された電動機の固有特性との関数として電動機の回転数
を求めるように構成することにより、センサ等を増設す
ることなく、制御装置内部で検出できるデータを基に電
動機の回転数を求められるため、コストアップすること
なくスリップ検出及びスリップの低減が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電気車制御装
置について、図示の実施例により詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の一実施例の回路構成図であ
る。図1において、1はバッテリ、2,3はヒューズ、
4はキースイッチ、5は定電圧電源回路、6はROM、
7はマイコン(マイクロコンピュータ)、8は回生コン
タクタ、9はプラギングダイオード、10はフライホイ
ールダイオード、11は回生ダイオード、12は電流セ
ンサ、13は駆動用電動機、13aは電機子巻線、13
bは界磁巻線、14は前進コンタクタ、15は後進コン
タクタ、16はチョッパ用トランジスタ、17は予備励
磁抵抗、18は予備励磁トランジスタ、19はアクセ
ル、20は前後進切換スイッチ、20aは前進スイッ
チ、20bは後進スイッチ、21,22,23,24,
25は入力回路、26,27は出力回路である。
【0020】次に、本実施例の動作について説明する。
【0021】まず、キースイッチ4をONすると、定電
圧電源回路5が動作し、マイコン7に電源が供給され
る。マイコン7は、予めROM6に記憶されているプロ
グラムに従って処理を開始する。
【0022】以下、マイコン7による処理を、図2に示
すシステムブロック図及び図3に示すフローチャートに
より説明する。
【0023】マイコン7による処理が開始されると、ま
ず初期設定処理101が実行される。
【0024】次に、入力処理102において、バッテリ
1からヒューズ2,キースイッチ4,入力回路21を介
して検出されるバッテリ電圧Vbと、電流センサ12よ
り入力回路22を介して検出される電動機電流Imと、
アクセル19から入力回路25を介して検出されるアク
セル信号Accと、前後進切換スイッチ20から入力回
路23,24を介して検出される前後進信号FRSWを
入力する。
【0025】次に、回転数検出処理103において、電
動機の回転数を算出後、回生制動モード判定処理104
において、回生制動モードかその他のモードかの判定を
行う。その結果、回生制動モードであった場合、まず回
転数セット処理105を行う。続いて回生制動制御処理
106,回生電流積算処理107を順次実行する。その
後回生制動終了判定処理108により、回生制動が継続
中の場合には上記入力処理102に戻り、以降の処理1
03,104,105,106,107,108までを繰
り返し実行する。
【0026】上記回生制動終了判定処理108により、
回生制動モードが終了したと判定された場合には、スリ
ップ判定処理109,駆動力制限処理110を順次実行
後、上記入力処理102に戻る。
【0027】回生制動モード終了の判定後、あるいは回
生制動以外のモードの場合、上記回生制動モード判定処
理104により、走行制御処理111を実行する。
【0028】最後に、キースイッチ検出処理112によ
り、キースイッチ4がONの間は、上記入力処理102
以降を繰り返し実行し、キースイッチ4がOFFになる
と全ての処理を終了する。
【0029】スリップの検出方法について、図4,図
5,図6,図7,図8,図9,図10,図11により説
明する。
【0030】まず、回転数検出処理103により電動機
の回転数Nmを算出する。図4に回転数検出処理103
における動作のフローチャートを示す。
【0031】係数処理301において、係数設定関数f
1により電動機電流Imから回転数演算係数Kmを設定
する。係数設定関数f1の特性を図5に示す。この特性
は、電動機の出力特性から予め計算により設定したもの
である。
【0032】回転数演算処理302において、上記処理
301で求めた係数Kmと、チョッパ通流率Dm,バッ
テリ電圧Vb,電動機巻線抵抗Rm,電動機電流Imか
ら電動機の回転数Nmを算出する。ここで電動機巻線抵
抗Rmは、電動機固有のデータとして予め設定された定
数である。以上のように、チョッパ通流率Dm,バッテ
リ電圧Vb,電動機電流Imの何れも制御装置内部で検
出できるデータと、予め設定した電動機固有のデータを
基に、電動機の回転数Nmを算出している。
【0033】次に、回生制動モード判定処理104によ
り、回生制動モードかその他のモードかの判定を行う。
図6に回生制動モード判定処理104における動作のフ
ローチャートを示す。
【0034】処理401において、フラグRBFLGが
セットされているかの判定を行う。フラグがセットされ
ている場合、回生制動モードが継続中ということなの
で、回転数セット処理105を実行する。また、フラグ
がクリアされている場合でも、回生制動判定処理402
において、回生制動の条件が成立している場合には、処
理403により、フラグRBFLGをセットして回生制
動モードに移行し、回転数セット処理105を実行す
る。
【0035】回転数セット処理105により、回生制動
モードに入る直前の電動機の回転数Nm1がNmsにセ
ットされる。図7に回転数セット処理105における動
作のフローチャートを示す。
【0036】処理501において、フラグSETがセッ
トされているかの判定を行う。フラグSETは、後述す
る回生制動モード終了直後のスリップ判定処理109に
おいてクリアされるため、上記回生制動判定処理402
により回生制動モードに移行した直後はクリア状態であ
る。従って、回生制動モードに移行した直後に処理50
2が実行され、回生制動モードに移行する直前の回転数
検出処理103で算出された電動機の回転数Nm1がN
msにセットされる。Nmsがセットされると、処理5
03によりフラグSETがセットされるため、以降Nm
sは再びフラグSETがクリアされるまで、保持され続
ける。
【0037】次に、回生制動制御処理106において回
生制動制御を実行した後、回生電流積算処理107を実
行する。図8に回生電流積算処理107における動作の
フローチャートを示す。
【0038】電流積算処理701において、上記入力処
理102により今回検出された回生電流Imrを、前回
までの回生電流積算値ΣIm0に加算し、今回の回生電
流積算値ΣImsを得る。その後、処理702におい
て、今回の回生電流積算値ΣImsを該ΣIm0に設定
し、後述するスリップ判定処理109においてクリアさ
れなければ、次回の電流積算処理701まで保持する。
【0039】以上により、回生電流積算処理107は、
回生制動モード判定処理104により回生制動モードに
移行してから、回生制動終了判定処理108により回生
制動モードが終了するまでの間、繰り返し実行され続
け、回生電流積算値ΣImsを得る。
【0040】回生制動終了判定処理108により、回生
制動終了の条件が成立した場合、図9のフローチャート
に示すように、フラグRBFLGをクリアし、回生制動
モードを終了する。その後、スリップ判定処理109に
おいて、回生制動中にスリップが発生したかの判定を行
う。図10にスリップ判定処理109における動作のフ
ローチャートを示す。
【0041】処理901において、上記回転数セット処
理105で設定された電動機の回転数Nmsと、スリッ
プ判定における電動機の最低回転数Nminとの比較を
行う。最低回転数Nminは、回生制動モードに移行で
きる電動機の最低回転数である。最低回転数Nmin以
上の場合、処理902において、積算値設定関数f2に
より回転数Nmsから積算設定値Fs1を設定する。積
算値設定関数f2の特性を図11に示す。図11に示す
Fsは回生電流積算値ΣImsに相当する設定値で、回
生制動モードに移行する直前の回転数Nmsが大きいほ
ど回生電流積算値ΣIms、すなわち、Fsも大きくな
ることを鑑みて積算値設定関数f2により設定される値
である。
【0042】次の処理903において、上記回生電流積
算値ΣImsを上記積算設定値Fs1で除した値をスリッ
プ係数Kcとして設定する。スリップ係数Kcが小さい
ほど、すなわち、実際の回生電流積算値ΣImsと積算
設定値Fs1との差が大きいほどスリップが発生し易い
状況であると考えられる。これは、回生制動中にスリッ
プが発生した場合、駆動輪はほぼロック状態になり、回
生制動はすぐに終了するため、回生電流積算値ΣIms
が正常に回生制動が終了した場合の積算値(Fs)より小さ
くなった場合、スリップが発生したものと判定できる。
【0043】従って、処理904において、スリップ係
数Kcと規定値を比較し、規定値未満の場合は、回生制
動中にスリップが発生したものと判定し、処理905に
おいて、フラグSLIPをセットする。また、処理90
1において、上記回転数Nmsが最低回転数Nmin未満
であった場合、あるいは、処理904でスリップ係数K
cが規定値以上であった場合は、スリップの発生は無い
ものと判定し、処理906において、フラグSLIPを
クリアする。処理905あるいは処理906でスリップ
判定終了後、上記回転数セット処理105内でセットさ
れたフラグSETを処理907でクリアするとともに、
上記回生電流積算処理107内で設定された回生電流積
算値のΣIms及びΣIm0を処理908でクリアし
て、スリップ判定処理109を終了する。
【0044】以上のスリップ検出方法により、チョッパ
通流率Dm,バッテリ電圧Vb,電動機電流Imの何れ
も制御装置内部で検出できるデータを基に、スリップの
発生を判定している。
【0045】スリップ判定処理109が終了すると、そ
の結果に基づき駆動力制限処理110が実行される。図1
2に駆動力制限処理110における動作のフローチャー
トを示す。
【0046】処理1001において、フラグSLIPが
セットされているかの判定を行う。フラグSLIPがク
リアされている場合、回生制動時にスリップは発生しな
かったということなので、処理1002が実行される。
すなわち、チョッパ用トランジスタ16の許容電流から
決まる最大電流値Imaxが力行時の電流制限値Isと
して設定される。
【0047】処理1001において、フラグSLIPが
セットされている場合、回生制動時にスリップが発生し
たということなので、処理1003において、最大電流
値Imaxとスリップ係数Kcより決まる電流制限係数
Klの積が力行時の電流制限値Isとして設定される。
スリップ係数Kcと電流制限係数Klの関係を図13に
示す。これより、スリップ係数Kcが小さいということ
は、スリップが発生し易い路面及び車両状況であるとい
うことなので、最大電流値Imaxと電流制限係数Kl
との積を力行時の電流制限値Isに設定することで、通
常時(Imax)よりも電流制限値Isが小さくなり、発進時
の出力トルクが抑えられ、スリップの発生を未然に防ぐ
事が可能となる。
【0048】なお、電流制限係数Klを外部より、例え
ば可変抵抗器や外部からの通信機能などにより、変更可
能にしておけば、使用する路面及び車両状況に合わせ
て、更に最適な出力トルクを設定する事も可能である。
【0049】駆動力制限処理110が終了後、回生制動
モード判定処理104内の処理401において、フラグR
BFLGがクリアで、かつ、回生制動判定処理402に
おいて、回生制動の条件が不成立の場合には、走行制御
処理111を実行する。図14に走行制御処理111に
おける動作のフローチャートを示す。
【0050】まず、処理1101により、前後進コンタ
クタ14,15の切換制御が実施される。前後進信号F
RSWが前進Fの場合には、処理1103により前進コ
ンタクタ14をONし、後進Rの場合には、処理110
4により後進コンタクタ15をONする。FRSWが中
立の場合には、処理1102により前後進コンタクタ1
4,15をOFFするとともに、処理1105により力
行時の電流制限値Is及び通流率設定値Dsを0にす
る。
【0051】処理1103,1104の何れかにより前
後進コンタクタ14,15をON後、処理1106にお
いて、通流率設定関数f3によりアクセル信号Accか
ら通流率設定値Dsを設定する。通流率設定関数f3の
特性を図15に示す。
【0052】次に、フィードバック処理1107におい
て、図16のフローチャートに示すように、電動機電流
Imが電流制限値Isに達するまでは、チョッパ通流率
Dmが通流率設定値Dsの値になるまで、Dmを増加さ
せる。ImがIsに達した場合は、DmがDsに達して
いなくてもDmの増加を止め、ImがIsを超えないよ
うに制御する。
【0053】次に、チョッパ信号出力処理1108にお
いて、上記チョッパ通流率Dmに応じたON,OFF信
号をチョッパ信号出力ポートCHへ出力する。出力され
たチョッパ信号により、出力回路27を介してチョッパ
用トランジスタ16が駆動される。
【0054】これにより、通常の力行時(SLIP=
0,Is=Imax)は電動機電流Imが最大電流値I
maxを超えない範囲で、アクセル信号Accから設定
された通流率Dsに応じてチョッパ通流率Dmが設定さ
れ、加速制御が行われる。
【0055】また、回生制動中にスリップが発生した場
合(SLIP=1,Is=Kl×Imax)は、制動後
の力行時において、電動機電流Imが駆動力制限処理11
0で設定されたIsを超えない範囲で、アクセル信号A
ccから設定された通流率Dsに応じてチョッパ通流率
Dmが設定され、電動機の出力トルクが抑えられるの
で、スリップが発生することのない加速制御が行われ
る。
【0056】なお、一般的に制動時の電動機の電流Im
s(制動時のトルク)は、予め設定された範囲内で制御
されることが多いことから、制動開始から制動終了まで
の時間を制動中の電流積算値ΣImsの代用とすること
が出来る。この場合、検出精度は低下するが、構成が簡
素化でき、凍結路のように極めて滑り易い路面だけのス
リップ検出、及びスリップ低減を実現するためには有効
である。
【0057】本実施例によれば、駆動輪または従動輪の
回転数や車両速度を検出するためのセンサ等を車両に増
設することなく、チョッパ通流率Dm,バッテリ電圧V
b,電動機電流Imの何れも制御装置内部で検出できる
データを基に駆動輪のスリップを検出可能にするととも
に、路面状況,車両重量、及び車両の違いに関係なく加
速時のスリップ低減を可能にし、ひいては駆動輪の摩耗
低減、並びに加速フィーリングの向上を実現できる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、駆動輪または従動輪の
回転数や車両速度を検出するためのセンサ等を車両に増
設することなく、制御装置内部で検出できるデータを基
に、比較的簡素な構成で駆動輪のスリップを検出可能に
するとともに、路面状況や車両重量、及び車両の違いに
関係なく加速時のスリップ低減を可能にし、ひいては駆
動輪の摩耗低減、並びに加速フィーリングの向上を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気車制御装置の一実施例を示す
回路構成図である。
【図2】本発明の一実施例におけるシステムブロック図
である。
【図3】本発明の一実施例におけるプログラムフローチ
ャートである。
【図4】本発明の一実施例における回転数検出処理10
3のプログラムフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例における係数設定関数f1の
特性図である。
【図6】本発明の一実施例における回生制動モード判定
処理104のプログラムフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例における回転数セット処理1
05のプログラムフローチャートである。
【図8】本発明の一実施例における回生電流積算処理1
07のプログラムフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例における回生制動終了判定処
理108のプログラムフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例におけるスリップ判定処理
109のプログラムフローチャートである。
【図11】本発明の一実施例における積算設定値Fsの
特性図である。
【図12】本発明の一実施例における駆動力制限処理1
10のプログラムフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例におけるスリップ係数Kc
と電流制限係数Klとの特性図である。
【図14】本発明の一実施例における走行制御処理11
1のプログラムフローチャートである。
【図15】本発明の一実施例における通流率設定関数f
2の特性図である。
【図16】本発明の一実施例におけるフィードバック処
理1107のプログラムフローチャートである。
【符号の説明】
1…バッテリ、2,3…ヒューズ、4…キースイッチ、
5…定電圧電源回路、6…ROM、7…マイクロコンピ
ュータ、8…回生コンタクタ、9…プラギングダイオー
ド、10…フライホイールダイオード、11…回生ダイ
オード、12…電流センサ、13…駆動用電動機、13
a…電機子巻線、13b…界磁巻線、14…前進コンタ
クタ、15…後進コンタクタ、16…チョッパ用トラン
ジスタ、17…予備励磁抵抗、18…予備励磁トランジ
スタ、19…アクセル、20…前後進切換スイッチ、2
0a…前進スイッチ、20b…後進スイッチ、21,2
2,23,24,25…入力回路、26,27…出力回
路、101…初期設定処理、102…入力処理、103
…回転数検出処理、104…回生制動モード判定処理、
105…回転数セット処理、106…回生制動制御処
理、107…回生電流積算処理、108…回生制動終了
判定処理、109…スリップ判定処理、110…駆動力
制限処理、111…走行制御処理、112…キースイッ
チ検出処理。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 信好 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 山田 博之 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 神長 実 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 3F333 AA02 AB13 FA13 FA17 FA20 FA29 FA32 FD20 FE09 FE10 5H115 PC06 PG05 PI16 PI29 PU03 PV03 PV23 QE08 QE14 QI04 QN03 QN12 QN23 QN27 RB18 SE03 TB10 TI05 TO12 TO21 TO30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両駆動用の電動機を加速制御及び制動制
    御する手段と、駆動輪のスリップを検出するスリップ検
    出手段とを有する電気車制御装置において、上記スリッ
    プ検出手段により、制動時に駆動輪のスリップを検出し
    た場合、加速時に上記電動機の駆動力を制限する駆動力
    制限手段を備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記スリップ検出手段
    が、制動開始時の上記電動機の回転数を検出する回転数
    検出手段と、制動中の上記電動機の電流の積算値を求め
    る電流積算手段とを備えたことを特徴とする電気車制御
    装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、上記スリップ検出手段
    が、上記回転数検出手段の検出値に対する上記電流積算
    手段の検出値の相対的な差または比率が規定範囲を超え
    た場合をスリップ発生と判定するように構成されたこと
    を特徴とする電気車制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、上記駆
    動力制限手段が、上記回転数検出手段の検出値に対する
    上記電流積算手段の検出値の相対的な差または比率に基
    づき加速時の電流制限値を設定する手段を有し、上記電
    流制限値を超えない範囲で上記電動機を加速制御するよ
    うに構成されたことを特徴とする電気車制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、上記スリップ検出手段
    が、制動開始時の上記電動機の回転数を検出する回転数
    検出手段と、制動開始から終了までの時間を検出するタ
    イマーとを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、上記スリップ検出手段
    が、上記回転数検出手段の検出値に対する上記タイマー
    の検出時間の相対的な差または比率が規定範囲を超えた
    場合をスリップ発生と判定するように構成されたことを
    特徴とする電気車制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、上記駆動力制限手段
    が、上記回転数検出手段の検出値に対する上記タイマー
    の検出時間の相対的な差または比率に基づき加速時の電
    流制限値を設定する手段を有し、上記電流制限値を超え
    ない範囲で上記電動機を加速制御するように構成された
    ことを特徴とする電気車制御装置。
  8. 【請求項8】請求項2〜請求項7のいずれか1項におい
    て、上記回転数検出手段が、上記電動機の電圧と上記電
    動機の電流と予め設定された上記電動機の固有特性との
    関数として上記電動機の回転数を求めるように構成され
    たことを特徴とする電気車制御装置。
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