JP2000260668A - 電気化学キャパシタ - Google Patents

電気化学キャパシタ

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JP2000260668A
JP2000260668A JP11293634A JP29363499A JP2000260668A JP 2000260668 A JP2000260668 A JP 2000260668A JP 11293634 A JP11293634 A JP 11293634A JP 29363499 A JP29363499 A JP 29363499A JP 2000260668 A JP2000260668 A JP 2000260668A
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electrode
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Yusuke Arai
裕介 新居
Hitoshi Yoshida
均 吉田
Hiroyuki Katsukawa
裕幸 勝川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部分的に酸化させた黒鉛類似の微結晶炭素を
有する炭素材料を主成分とする分極性電極を用いる電気
化学キャパシタの充電時において、前記分極性電極が膨
張することによって発生する応力を緩和することができ
るセル容器あるいは電極構成体の少なくともいずれか一
方を備える電気化学キャパシタを提供する。 【解決手段】 この電気化学キャパシタのセル容器60
は、蛇腹部60a等の応力緩和構造を備えており、ま
た、この電気化学キャパシタが備える電極構成体は、集
電体あるいはセパレータの少なくともいずれか一方が弾
性体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電気化学キャパ
シタに関し、さらに詳しくは、充電時における分極性電
極の膨張により発生する応力を緩和するセル容器及び/
又は電極構成体を備える電気化学キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】 有機電解液中に分極性電極が浸漬され
てなる従来のキャパシタの1つとして、賦活と呼ばれる
処理により表面に細孔が形成され、比表面積が1000
2/g以上の活性炭を活物質に用いたものが知られて
いる。このようなキャパシタの静電容量は、有機電解液
に溶解された溶質のイオンが細孔中に吸着されることに
よって発現する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上記したような構成
のキャパシタの静電容量と耐電圧は、活性炭の賦活方法
に依存する。例えば、水蒸気賦活法による処理を施した
活性炭を使用した電気二重層キャパシタでは、静電容量
は15F/cc程度、耐電圧は3V程度であり、アルカ
リ賦活法による処理を施した活性炭を使用した電気二重
層キャパシタでは、静電容量は20F/cc程度、耐電
圧は2.5V程度である。
【0004】 ところで、近年では、キャパシタに対し
静電容量や耐電圧のより一層の向上が望まれており、例
えばこれらの値がそれぞれ、30F/cc、3.5V以
上を示すものが望まれている。しかしながら、活性炭を
使用した電気二重層キャパシタでこのような特性を有す
るものは、現時点では知られていない。
【0005】 本発明は上記した問題を解決するために
なされたもので、部分的に酸化された黒鉛類似の微結晶
炭素を有する炭素材料を分極性電極の主成分とすること
により、活性炭を使用した電気二重層キャパシタを上回
る静電容量及び耐電圧を示す電気化学キャパシタを提供
することを目的とする。具体的には、充電時に、分極性
電極が膨張することにより発生する応力を緩和する手段
を備える電気化学キャパシタを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、有機電解液中に、部分的に酸化された黒鉛類似の微
結晶炭素を有する炭素材料を主成分とする分極性電極、
セパレータ、及び集電体からなる電極構成体が浸漬さ
れ、当該分極性電極が充電によって体積膨張し、かつ放
電によって体積収縮する電気化学キャパシタであって、
当該電極構成体及び当該電解液を収容するセル容器が、
応力緩和構造を備えていることを特徴とする電気化学キ
ャパシタ、提供される。
【0007】 この本発明の電気化学キャパシタにおい
て好適に採用される応力緩和構造としては、蛇腹部若し
くは板バネによるものが挙げられる。また、集電体或い
はセパレータの少なくともいずれか一方に、弾性体を用
いることも好ましい。
【0008】 また、本発明によれば、有機電解液中
に、部分的に酸化された黒鉛類似の微結晶炭素を有する
炭素材料を主成分とする分極性電極、セパレータ、及び
集電体からなる電極構成体が浸漬され、当該分極性電極
が充電によって体積膨張し、かつ放電によって体積収縮
する電気化学キャパシタであって、当該集電体或いは当
該セパレータの少なくともいずれか一方が弾性体である
ことを特徴とする電気化学キャパシタ、もまた提供され
る。
【0009】 この電気化学キャパシタについては、集
電体として、弾性変形可能な多孔質導電性ゴムシート若
しくは多孔質アルミニウムシートを用いることが好まし
い。
【0010】 さて、上述した2種類の電気化学キャパ
シタにおいては、セパレータとして、弾性変形可能な絶
縁性多孔質体を用いることが好ましく、絶縁性多孔質体
としては、多孔質ゴム、ガラス繊維の多孔質織布或いは
不織布又はセルロース繊維不織布のいずれかを用いるこ
とが好ましい。また、電極構成体は2kgf/cm
2(196kPa)以上の圧力で押圧された状態とされ
ていることが好ましい。これら本発明の電気化学キャパ
シタにおいては、発生した応力がセル容器又は電極構成
体によって緩和されるので、セル容器の塑性変形等が起
こらない。
【0011】
【発明の実施の形態】 まず、従来からの活性炭を使用
した電気二重層キャパシタ(以下、「従来型キャパシ
タ」という。)の単位セル及び電極構成体について、図
8〜図10を参照しながら説明する。図8に、従来型キ
ャパシタの単位セル7を示す。この単位セル7は、図9
(A)、図9(B)、図10に示す電極構成体1が正極
として作用するものと負極として作用するものとに交互
に複数個積層され、次いで、それぞれの電極取り出し部
2aが1つに束ねられることにより形成された積層体5
が、セル容器6内に収容されたものである。
【0012】 セル容器6内にはまた、Et4NBF
4(Et4N;テトラエチルアンモニウム)、Et4NP
6、Bu4NBF4(Bu4N;テトラブチルアンモニウ
ム)或いはBu4NPF6等の溶質が、例えば1mol/
l程度の所定濃度で溶解されているエチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ス
ルホラン等の有機電解液(図示せず)も収容され、積層
体5はこの有機電解液中に浸漬されている。そして、束
ねられた電極取り出し部2aが、セル容器6の上部に取
り付けられた正極端子(図示せず)又は負極端子(図示
せず)にそれぞれ電気的に接続されることによって単位
セル7が構成されている。正極端子に接続された電極構
成体が正極として作用し、負極端子に接続された電極構
成体が負極として作用する。
【0013】 電極構成体1は、図9(A)に示すよう
に、電極取り出し部2aを有する集電体2がシート状の
分極性電極3で挟持され、さらに、図9(B)に示すよ
うに、これらがセパレータ4で挟持されることによって
構成されている。集電体2としては例えばアルミニウム
箔を、セパレータ4としては例えば混抄紙を、それぞれ
所定形状に加工して用いることができる。
【0014】 従って、図9(B)のA−A矢視断面図
は、図10に示すように表される。なお、シート状の分
極性電極3は、活性炭、ポリテトラフルオロエチレン等
のバインダ及びカーボンブラック等の導電助剤をともに
混練した後、圧延することによって得ることができる。
【0015】 電極構成体の他の例としては、活性炭、
バインダ及び導電助剤を溶媒と混合してペースト状とし
て集電体表面上に塗布し、これを乾燥して溶媒成分を揮
発除去せしめた後、これらをセパレータで挟持して得ら
れたものが挙げられる(図示せず)。塗布方法として
は、スプレー塗布法や刷毛塗り法、スクリーン印刷法等
の公知の塗布方法が用いられる。
【0016】 この単位セル7が複数個直列に接続され
てモジュールとして組み立てられたものが、図11に示
す平板型の従来型キャパシタ8である。このような従来
型キャパシタ8に対して、本発明は、部分的に酸化させ
た黒鉛類似の微結晶炭素を有する炭素材料を主成分とす
る分極性電極を用いた電気化学キャパシタを提案するも
のである。本発明の電気化学キャパシタは、最初の充電
時に電気化学反応により生じる生成物にイオンが吸着す
ることにより、静電容量が発現するものと考えられ、静
電容量は30F/cc、耐電圧は3.5Vを示し、いず
れの特性も従来型キャパシタ8と比較して優れたもので
ある。
【0017】 ここで、「部分的に酸化させた黒鉛類似
の微結晶炭素を有する炭素材料」について説明する。種
々の有機物を1000℃以下で炭化させると、一般に図
13(a)、(b)に示すような不完全な6員環網面を
持つ乱層構造炭素90若しくは乱層構造炭素91とな
る。黒鉛類似の微結晶とは、この乱層構造炭素90・9
1の中で、規則性をもって積み重なった0.1nm〜数
十nmの微結晶95を指す。
【0018】 これらの乱層構造炭素90・91を、例
えば、空気中で酸化させると、先ず、結晶としての規則
性の低い部分97が酸化されて、一酸化炭素や二酸化炭
素として揮発する。更に酸化が進むと、微結晶炭素95
自体のエッジ部分や6員環構造の不完全な部分が酸化さ
れ、最後には全ての炭素が酸化されてガスとなる。
【0019】 しかし、酸化条件を制御することによ
り、一部を酸化させるに止めることができ、こうして得
られる炭素材料が、「部分的に酸化させた黒鉛類似の微
結晶炭素を有する炭素材料」である。この炭素材料は、
図14に示すように、微結晶の6員環網膜のエッジや不
完全構造部分に、主に酸性官能基が結合した状態となっ
ている。このような部分酸化の方法としては、空気や酸
素等の酸化性ガスによる熱処理や熱硝酸等を用いた薬品
酸化等の方法が好適に用いられる。なお、図14は炭素
材料の分子構造の一形態を模式的に示したものであっ
て、本発明に係る炭素材料が、図14の構造の炭素材料
に限定される意味ではないことはいうまでもない。
【0020】 ところで、このような電気化学キャパシ
タに対して外部から電圧を印加して充電を行うと、分極
性電極は主に電界方向に膨張する。この膨張は、充電に
よって、最初の充電時に電気化学反応により生ずる生成
物が膨張することに起因するものであると考えられ、元
の体積の2倍以上にも及ぶ場合がある。
【0021】 充電時に分極性電極がこのように膨張す
ることにより、電極構成体、ひいては積層体もまた膨張
する。その結果、応力が生じ、ついにはセル容器を圧迫
するようになる。図12に、充放電サイクルの各サイク
ルにおいて発生する応力の最高値(以下、最高応力値と
いう)及び放電終了時に残留した応力値(以下、残留応
力値という)を示す。
【0022】 以上のような理由から、上記構成の電気
化学キャパシタにおいては、セル容器が塑性変形するこ
とがある等の不都合を生じていた。そこで、本発明者等
は、この分極性電極の膨張に起因する応力を緩和する手
段について鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至っ
た。以下、本発明に係る実施形態例を、図1〜図7を参
照しながら詳細に説明する。なお、図8〜図10に対応
するものについては同符号を付し、説明は省略する。
【0023】 まず、第1の実施形態に係る電気化学キ
ャパシタ(以下、第1のキャパシタという)及びこの第
1のキャパシタが備えるセル容器について説明する。図
1、図2に、第1のキャパシタの単位セル70の主要部
を示す。この単位セル70のセル容器60には、分極性
電極(炭素材料)の膨張に伴って生じる応力を緩和する
応力緩和構造として、蛇腹部60aが設けられている。
なお、セル容器60は、例えばステンレス等から作製さ
れることが好ましい。
【0024】 蛇腹部60aは、図1に示すようにセル
容器60の中央部に設けられていてもよく、或いは図2
に示すように端部に設けられていてもよい。また、図示
しないが、セル容器60の全体に設けられていてもよ
い。なお、蛇腹部60aが伸張すると有機電解液の液面
高が低下するので、完全伸張時における蛇腹部60aの
長さは、電極構成体10が有機電解液から露出しない長
さに設定される。
【0025】 単位セル70その他の構成は、分極性電
極30の主成分として上記した部分的に酸化させた黒鉛
類似の微結晶炭素を有する炭素材料が使用されているこ
とを除けば、前述した単位セル7に準拠している。そし
て、単位セル70の静電容量は、最初の充電時に電気化
学反応により生ずる生成物にイオンが吸着することによ
り発現すると考えられる。
【0026】 電極構成体10は、図8、図9(B)に
示した構造に準拠するものでもよく、炭素材料、ポリテ
トラフルオロエチレン等のバインダ及びカーボンブラッ
ク等の導電助剤等を溶媒と混合してペースト状として集
電体表面上に塗布し、これを乾燥して溶媒成分を揮発除
去せしめた後、これらをセパレータ4で挟持した構造の
ものであってもよい。
【0027】 上記した構成の単位セル70を複数個直
列に接続し、モジュールとして組み立てることにより、
第1のキャパシタが得られる。この第1のキャパシタ
は、充電時に分極性電極30が膨張した場合、即ち積層
体50全体が膨張して応力が生じた場合には、この応力
の大きさに応じて蛇腹部60aが伸張する。この伸張に
よって応力が緩和されるので、セル容器60は、蛇腹部
60a以外の箇所は変形しない。
【0028】 また、蛇腹部60aが完全に伸張した場
合であっても、分極性電極30はなお有機電解液中に浸
漬されているので、従来型キャパシタ8よりも優れた充
放電特性が得られる。なお、蛇腹部60aは、最高応力
値に対して破壊を生じないものであり、かつ、第1のキ
ャパシタの充放電サイクル寿命が終了するまで疲労破壊
を生じないものであることは言うまでもない。具体的に
は、蛇腹部60aは、図12における最高値である1
3.6kgf/cm2(1.33MPa)の応力に対し
て破壊を生じず、また、10万回以上の伸張・圧縮の繰
り返しを行うことが可能である。
【0029】 次に、第2の実施形態に係る電気化学キ
ャパシタ(以下、第2のキャパシタという)及びこの第
2のキャパシタが備えるセル容器について、単位セル7
1の主要部を示す図3を参照しながら説明する。
【0030】 第2のキャパシタが備えるセル容器61
は、図3に示すように、応力緩和構造として板バネ61
aを備えるものである。このセル容器61の内部は、該
セル容器61内を移動するスライド板61bによって2
室に区画されている。この2室の一方の室内に電極構成
体10が収容され、他方の室内に板バネ61aが設置さ
れる。なお、板バネ61aは、スライド板61bに固定
してもよいし、スライド板61bとセル容器61の外壁
とによって挟持してもよい。
【0031】 充電によって分極性電極30が膨張する
と、スライド板61bが図3における左側へ移動し、板
バネ61aが縮小される。このことによって、分極性電
極30の膨張に伴って発生する応力が緩和される。ここ
で、図12に示すように、最高応力値と残留応力値の差
は、充放電サイクルの進行に伴って一定値に収束する。
従って、この差が大きい初期段階においては板バネ61
aとしてバネ係数の小さいものを使用し、差が一定値に
収束した時点でバネ係数の大きなものに交換すれば、第
2のキャパシタをコンパクト化することができるので好
適である。
【0032】 第2のキャパシタにおいては、このよう
にセル容器61それ自体を伸張させなくとも、分極性電
極30の膨張に基づく応力を緩和することができ、従っ
て、セル容器61の大きさが変化することがないという
利点を有する。
【0033】 次に、第3の実施形態に係る電気化学キ
ャパシタ(以下、第3のキャパシタという)及びこの第
3のキャパシタが備える電極構成体について、図4を参
照しながら説明する。第3のキャパシタが備える電極構
成体11は、図4に断面を示すように、集電体20が弾
性体から構成されているものである。なお、図4に示さ
れた断面は、図10と同方向から見たものである。即
ち、この電極構成体11は、弾性体からなる集電体20
が、炭素材料を活物質とするシート状の分極性電極30
で挟持され、これらがさらにセパレータ4で挟持される
ことによって構成されている。ここで、シート状の分極
性電極30は、炭素材料、ポリテトラフルオロエチレン
等のバインダ及びカーボンブラック等の導電助剤をとも
に混練した後、圧延することによって得られたものであ
る。
【0034】 集電体20として用いられる弾性体とし
ては、通常の集電体材料であるアルミニウム箔等と同等
の集電能力を有する弾性体が選定され、具体的には、カ
ーボンブラックを分散させた弾性変形可能な多孔質導電
性ゴムシート或いは弾性変形可能な多孔質アルミニウム
ウールが好適例として挙げられる。
【0035】 上記したような弾性体を集電体20とし
て用い、かつ分極性電極30を用いる以外は従来型キャ
パシタ8と同じ構成の第3のキャパシタにおいては、充
電時に分極性電極30が膨張して応力が生じると集電体
20が圧迫されるが、集電体20は弾性体であるので、
容易に歪みを生じる。即ち、分極性電極30の膨張によ
る応力はこの歪みの発生によって緩和されるので、電極
構成体11全体の膨張が抑制される。その結果、セル容
器の塑性変形を防止することができる。
【0036】 また、上記した弾性体からなる集電体2
0の集電能力は、通常の集電体材料であるアルミニウム
箔と同等であり、従って、第3のキャパシタは、従来型
キャパシタ8よりも優れた充放電特性を有する。
【0037】 次に、第4の実施形態に係る電気化学キ
ャパシタ(以下、第4のキャパシタという)及びこの第
4のキャパシタが備える電極構成体について、図5を参
照しながら説明する。第4のキャパシタが備える電極構
成体12は、図5に断面を示すように、セパレータ40
が弾性体から構成されているものである。なお、図5に
示された断面は、図4、図10と同方向から見たもので
ある。即ち、この電極構成体12は、集電体2が分極性
電極30で挟持され、これらがさらに弾性体からなるセ
パレータ40で挟持されることによって構成されてい
る。
【0038】 セパレータ40として用いられる弾性体
としては、正極と負極とを電気的に分離することがで
き、かつ溶質のイオンを透過することができる絶縁性多
孔質体であるものが選定され、具体的には、多孔質シリ
コンゴムに代表される絶縁性多孔質ゴム、ガラス繊維の
多孔質織布或いは不織布、又はセルロース繊維不織布が
好適例として挙げられる。
【0039】 上記したような弾性体をセパレータ40
として用い、かつ分極性電極30を用いる以外は従来型
キャパシタ8と同じ構成の第4のキャパシタにおいて
は、充電時に分極性電極30が膨張して応力が生じると
セパレータ40が圧迫されるが、セパレータ40は弾性
体であるので、容易に歪みを生じる。即ち、分極性電極
30の膨張による応力はこの歪みの発生によって緩和さ
れるので、電極構成体12全体の膨張が抑制される。そ
の結果、セル容器の塑性変形を防止することができる。
【0040】 また、上記した弾性体は、イオン透過能
力が通常のセパレータ材料である混抄紙と同等であり、
従って第4のキャパシタは、第3のキャパシタと同等の
充放電特性を有する。なお、本実施の形態における電極
構成体は、炭素材料、バインダ及び導電助剤等を溶媒と
混合してペースト状として、アルミニウム箔等の集電体
の表面上に塗布し、これを乾燥して溶媒成分を揮発除去
せしめた後、これらを上記した弾性体からなるセパレー
タ40で挟持した構造のものであってもよい。
【0041】 次に、第5の実施形態に係る電気化学キ
ャパシタ(以下、第5のキャパシタという)及びこの第
5のキャパシタが備える電極構成体について、図6を参
照しながら説明する。第5のキャパシタが備える電極構
成体13は、図6に断面を示すように、集電体20及び
セパレータ40が弾性体から構成されているものであ
る。なお、図6に示された断面は、図4、図5、図10
と同方向から見たものである。即ち、この電極構成体1
3は、弾性体からなる集電体20が分極性電極30で挟
持され、これらがさらに弾性体からなるセパレータ40
で挟持されることによって構成されている。
【0042】 このような集電体20、セパレータ40
を備え、かつ分極性電極30を用いる以外は従来型キャ
パシタ8と同じ構成の第5のキャパシタにおいては、分
極性電極30の膨張に伴って生じる応力は集電体20、
セパレータ40の両方に歪みが生じることによって緩和
される。即ち、第5のキャパシタは、従来型キャパシタ
8と同等の充放電特性を有し、かつ、第3、第4のキャ
パシタと比較して、より応力を緩和する効果に優れたキ
ャパシタとなる。従って、より大きな応力が発生する場
合、例えば電極構成体の積層数をより多くする場合等に
好適である。
【0043】 なお、本実施の形態における電極構成体
は、炭素材料、バインダ及び導電助剤等を溶媒と混合し
てペースト状として、集電体20の表面上に塗布し、こ
れを乾燥して溶媒成分を揮発除去せしめた後、これらを
セパレータ40で挟持した構造のものであってもよい。
【0044】 さらに、本発明に係る電気化学キャパシ
タは、セル容器と上述の3つの電極構成体のいずれか1
つとを同時に備えるものであってもよい。この一例とし
て、第6の実施形態に係る電気化学キャパシタ(以下、
第6のキャパシタという)を、図6を参照しながら説明
する。
【0045】 第6のキャパシタの単位セル72は、図
7に示すように、図6に示した電極構成体13を積層し
た積層体51を図1に示したセル容器60に収容した以
外は、従来型キャパシタ8の単位セル7と同じ構成であ
る。この単位セル72を複数個積層し、モジュールとし
て組み立てることにより、第6のキャパシタが得られ
る。
【0046】 この第6のキャパシタにおいては、電極
構成体13及びセル容器60の両者が応力を緩和するこ
とができる。即ち、第1、第5のキャパシタと比較し
て、より応力を緩和する効果に優れたキャパシタとな
る。従って、セル容器60の塑性変形等は起こらず、か
つ、従来型キャパシタ8よりも優れた充放電特性を得る
ことができる。
【0047】 なお、第1〜第6の各キャパシタにおい
ては、積層体の積層方向に対して圧力を印加して、電極
構成体を押圧することが好ましい。集電体と分極性電極
との接触抵抗が低減されるからである。圧力の印加は、
例えば、積層体を予め適当な圧力で押圧して圧縮し、こ
の積層体を、圧縮状態を保持できる程度の容積のセル容
器に収容することにより実現される。この場合、圧力は
2kgf/cm2(196kPa)以上とすることが好
ましい。従って、第2のキャパシタにおいて上記したよ
うに板バネを交換する場合、この板バネは、積層体に対
して2kgf/cm2(196kPa)以上の圧力を印
加できる程度のバネ係数を有するものであることが好ま
しい。
【0048】 また、第1〜第6の各キャパシタにおい
ては、有機電解液は、分極性電極及び正極と負極との間
に介在されているセパレータに含浸させてもよい。この
ようなキャパシタであっても、積層体が有機電解液中に
完全に浸漬されたキャパシタと同等の容量、耐電圧を示
す。なお、本発明においては、このように有機電解液が
分解性電極及びセパレータに含浸された状態も、分極性
電極が有機電解液中に浸漬されている状態に含めるもの
とする。
【0049】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の電気化
学キャパシタは、活性炭を使用する従来からの電気二重
層キャパシタよりも高容量、高耐電圧を示す。そして、
この電気化学キャパシタは、セル容器に応力緩和構造を
備えており、及び/又は電極構成体を構成する集電体或
いはセパレータの少なくともいずれか一方が弾性体であ
る。従って、セル容器及び/又は電極構成体によって、
電気化学キャパシタの充電時に分極性電極の膨張に伴っ
て発生する応力を緩和することができる。その結果、充
電時であっても、電気化学キャパシタのセル容器の塑性
変形等が起こらず、信頼性、耐久性に優れたものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係る電気化学キャパシタ
(単位セル)の構成の一例を示す図である。
【図2】 第1の実施形態に係る電気化学キャパシタ
(単位セル)の構成の別の例を示す図である。
【図3】 第2の実施形態に係る電気化学キャパシタ
(単位セル)の構成の一例を示す図である。
【図4】 第3の実施形態に係る電気化学キャパシタが
備える電極構成体の構成を示す断面図である。
【図5】 第4の実施形態に係る電気化学キャパシタが
備える電極構成体の構成を示す断面図である。
【図6】 第5の実施形態に係る電気化学キャパシタが
備える電極構成体の構成を示す断面図である。
【図7】 第6の実施形態に係る電気化学キャパシタ
(単位セル)の構成の一例を示す図である。
【図8】 従来の電気化学キャパシタ(単位セル)の構
成の一例を示す図である。
【図9】 (A)及び(B)は、従来の電気化学キャパ
シタが備える電極構成体の構成の一例を示す図である。
【図10】 図9(B)のA−A矢視断面図である。
【図11】 図8に示す単位セルを組み合わせて、電気
化学キャパシタモジュールを作製した状態を示す図であ
る。
【図12】 本実施の形態に係る電気化学キャパシタの
充放電サイクル時に発生及び残留する応力の値を示す図
である。
【図13】 本発明に好適に用いられる炭素材料の構造
を示す説明図である。
【図14】 本発明に好適に用いられる炭素材料の分子
構造を模式的に示した説明図である。
【符号の説明】
1・10・11・12・13…電極構成体、2・20…
集電体、2a…電極取り出し部、3・30…分極性電
極、4・40…セパレータ、5・50・51…積層体、
6・60・61…セル容器、7・70・71・72…単
位セル、8…キャパシタ(従来型)、60a…蛇腹部、
61a…板バネ、61b…スライド板、90・91…乱
層構造炭素、95…微結晶炭素、97…低規則性部分。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機電解液中に、部分的に酸化された黒
    鉛類似の微結晶炭素を有する炭素材料を主成分とする分
    極性電極、セパレータ、及び集電体からなる電極構成体
    が浸漬され、当該分極性電極が充電によって体積膨張
    し、かつ放電によって体積収縮する電気化学キャパシタ
    であって、 当該電極構成体及び当該電解液を収容するセル容器が、
    応力緩和構造を備えていることを特徴とする電気化学キ
    ャパシタ。
  2. 【請求項2】 前記応力緩和構造が、蛇腹部であること
    を特徴とする請求項1記載の電気化学キャパシタ。
  3. 【請求項3】 前記応力緩和構造が、板バネであること
    を特徴とする請求項1記載の電気化学キャパシタ。
  4. 【請求項4】 前記集電体或いは前記セパレータの少な
    くともいずれか一方が弾性体であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の電気化学キャパシ
    タ。
  5. 【請求項5】 有機電解液中に、部分的に酸化された黒
    鉛類似の微結晶炭素を有する炭素材料を主成分とする分
    極性電極、セパレータ、及び集電体からなる電極構成体
    が浸漬され、当該分極性電極が充電によって体積膨張
    し、かつ放電によって体積収縮する電気化学キャパシタ
    であって、 当該集電体或いは当該セパレータの少なくともいずれか
    一方が弾性体であることを特徴とする電気化学キャパシ
    タ。
  6. 【請求項6】 前記集電体が、弾性変形可能な多孔質導
    電性ゴムシートであることを特徴とする請求項4又は5
    記載の電気化学キャパシタ。
  7. 【請求項7】 前記集電体が、弾性変形可能な多孔質ア
    ルミニウムシートであることを特徴とする請求項4又は
    5記載の電気化学キャパシタ。
  8. 【請求項8】 前記セパレータが、弾性変形可能な絶縁
    性多孔質体であることを特徴とする請求項4〜7のいず
    れか一項に記載の電気化学キャパシタ。
  9. 【請求項9】 前記絶縁性多孔質体が、多孔質ゴム、ガ
    ラス繊維の多孔質織布或いは不織布又はセルロース繊維
    不織布のいずれかであることを特徴とする請求項8記載
    の電気化学キャパシタ。
  10. 【請求項10】 前記電極構成体が、2kgf/cm2
    (196kPa)以上の圧力で押圧されていることを特
    徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の電気化学
    キャパシタ。
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